職業訓練法をここに公布する。
御名御璽
昭和三十三年五月二日
内閣総理大臣 岸信介
法律第百三十三号
職業訓練法
目次
第一章
総則(第一条―第四条)
第二章
公共職業訓練(第五条―第十二条)
第三章
事業内職業訓練(第十三条―第二十一条)
第四章
職業訓練指導員(第二十二条―第二十四条)
第五章
技能検定(第二十五条―第二十九条)
第六章
職業訓練審議会(第三十条―第三十二条)
第七章
雑則(第三十三条―第三十七条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、労働者に対して、必要な技能を習得させ、及び向上させるために、職業訓練及び技能検定を行うことにより、工業その他の産業に必要な技能労働者を養成し、もつて、職業の安定と労働者の地位の向上を図るとともに、経済の発展に寄与することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律で「労働者」とは、事業主に雇用される者(船員職業安定法(昭和二十三年法律第百三十号)第六条第一項に規定する船員(以下この項において「船員」という。)を除く。以下「雇用労働者」という。)及び求職者(船員となろうとする者を除く。以下同じ。)をいう。
2 この法律で「職業訓練」とは、労働者に対して職業に必要な技能を習得させ、又は向上させるために行う訓練をいう。
3 この法律で「公共職業訓練」とは、一般職業訓練所、総合職業訓練所、中央職業訓練所及び身体障害者職業訓練所において行う職業訓練並びに第九条の規定により事業主が委託を受けて行う職業訓練をいう。
4 この法律で「事業内職業訓練」とは、事業主がその雇用労働者に対して行う職業訓練をいう。
5 この法律で「職業訓練指導員」とは、職業訓練において訓練を担当する者をいう。
(職業訓練の原則)
第三条 公共職業訓練と事業内職業訓練とは、相互に密接な関連のもとに行われなければならない。
2 公共職業訓練及び事業内職業訓練は、学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)による学校教育との重複を避け、かつ、これとの密接な関連のもとに行われなければならない。
3 公共職業訓練と青年学級振興法(昭和二十八年法律第二百十一号)による教育とは、重複しないように行われなければならない。
(職業訓練計画)
第四条 労働大臣は、この法律の規定による職業訓練の実施に関し、基本的な計画を定めるものとする。
2 前項の計画を定めるにあたつては、雇用及び失業の状態並びに工業その他の産業の発達に応じて、適切に技能労働者の養成が行われるように配慮されなければならない。
3 都道府県知事は、第一項の計画に基き、この法律の規定による職業訓練で当該都道府県の区域内において行われるものの実施に関し、基本的な計画を定めるものとする。
4 第二項の規定は、前項の計画について準用する。
第二章 公共職業訓練
(一般職業訓練所)
第五条 一般職業訓練所は、求職者に対して、基礎的な技能に関する職業訓練を行う。
2 一般職業訓練所は、前項に規定する業務に支障のない範囲内で、次の業務を行うことができる。
一 雇用労働者に対して、基礎的な技能に関する職業訓練を行うこと。
二 事業内職業訓練についての援助に関する業務を行うこと。
三 第一項に規定する業務及び前二号に掲げる業務のほか、職業訓練に関し必要な業務を行うこと。
3 一般職業訓練所は、都道府県が設置する。
4 一般職業訓練所の位置、名称その他一般職業訓練所の運営について必要な事項は、条例で定める。
(総合職業訓練所)
第六条 総合職業訓練所は、次の業務を行う。
一 雇用労働者に対して、専門的な技能に関する職業訓練を行うこと。
二 求職者に対して、専門的な技能に関する職業訓練を行うこと。
三 職業訓練指導員の訓練を行うこと。
四 事業内職業訓練についての援助に関する業務を行うこと。
五 前各号に掲げる業務に附帯する業務を行うこと。
2 総合職業訓練所は、失業保険法(昭和二十二年法律第百四十六号)第二十七条の二の規定による福祉施設として、労働福祉事業団が設置する。
3 総合職業訓練所の位置、名称その他総合職業訓練所の運営について必要な事項は、労働福祉事業団が定める。
(中央職業訓練所)
第七条 中央職業訓練所は、次の業務を行う。
一 職業訓練に関する調査及び研究を行うこと。
二 職業訓練指導員の訓練を行うこと。
三 前二号に掲げる業務に附随して、前条第一項第一号及び第二号に掲げる業務を行うこと。
四 前三号に掲げるもののほか、職業訓練に関し必要な業務を行うこと。
2 中央職業訓練所は、失業保険法第二十七条の二の規定による福祉施設として、労働福祉事業団が設置する。
3 前条第三項の規定は、中央職業訓練所について準用する。
(身体障害者職業訓練所)
第八条 国及び都道府県は、身体に障害がある者で一般職業訓練所、総合職業訓練所又は中央職業訓練所において職業訓練を受けることが困難であるものに対して、その能力に適応した職業訓練を行うため、身体障害者職業訓練所を設置することができる。
2 国は、前項の規定により設置した身体障害者職業訓練所の運営を都道府県に委託することができる。
3 身体障害者職業訓練所の位置、名称その他身体障害者職業訓練所の運営に関し必要な事項は、国が設置するものについては労働大臣が、都道府県が設置するものについては条例で、定めるものとする。
(職業訓練の委託)
第九条 都道府県は、第五条第一項に規定する職業訓練について、一般職業訓練所において職業訓練を行うことが困難又は不適当であると認めるときは、労働福祉事業団又は第十五条第一項の規定による認定を受けた事業主に、その実施を委託することができる。
(公共職業訓練の基準)
第十条 公共職業訓練は、教科、訓練期間、設備その他の事項に関する労働省令で定める基準に従つて行われなければならない。
(公共職業訓練を受ける求職者に対する措置)
第十一条 第五条第一項の規定による公共職業訓練及び身体障害者職業訓練所において求職者に対して行う公共職業訓練は、無料とするものとする。
2 国及び都道府県は、前項に規定する公共職業訓練を受ける求職者に対して、手当を支給することができる。
(市町村等の行う職業訓練)
第十二条 市町村、民法(明治二十九年法律第八十九号)第三十四条の規定により設立した法人、法人である労働組合その他の営利を目的としない法人(以下この条において「市町村等」という。)が職業訓練を行う場合において、労働省令で定めるところにより労働大臣の認可を受けたときは、この法律の適用については、その職業訓練は、公共職業訓練とみなす。
2 前条第一項の規定は、市町村等が前項の認可を受けて行う求職者に対する職業訓練について準用する。
第三章 事業内職業訓練
(労働大臣等の援助)
第十三条 労働大臣及び都道府県知事は、この法律の目的を達成するため、事業内職業訓練を行う事業主に対して、資料の提供その他必要な援助を行うように努めなければならない。
(事業内職業訓練の基準)
第十四条 事業内職業訓練(技能労働者に対して行う追加訓練、再訓練及び職長訓練その他の労働者の指導監督に関する訓練を除く。以下この章において同じ。)についての教科、訓練期間、設備その他の事項に関する基準は、労働省令で定める。
(認定職業訓練)
第十五条 都道府県知事は、申請により、事業内職業訓練について、前条の労働省令で定める基準に適合するものであることの認定をすることができる。ただし、当該事業主が当該職業訓練を適確に遂行するに足りる能力を有しないと認めるときは、この限りでない。
2 都道府県知事は、前項の認定をしようとする場合において、当該職業訓練を受ける労働者が労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第七十条の規定に基く命令の適用を受けるべきものであるときは、都道府県労働基準局長の意見を聞くものとする。
3 都道府県知事は、第一項の認定に係る事業内職業訓練(以下「認定職業訓練」という。)が前条の労働省令で定める基準に適合しなくなつたと認めるとき、又は事業主が当該認定職業訓練を行わなくなつたときは、当該認定を取り消すことができる。
(共同職業訓練団体の行う認定職業訓練)
第十六条 事業主が事業内職業訓練を共同して行うために組織した団体その他の事業主の団体がその構成員である事業主の雇用労働者に対して職業訓練を行う場合において、都道府県知事は、当該団体の申請により、その行う職業訓練について、第十四条の労働省令で定める基準に適合するものであることの認定をすることができる。ただし、当該団体が当該職業訓練を適確に遂行するに足りる能力を有しないと認めるときは、この限りでない。
2 前条第二項及び第三項の規定は、前項の認定について準用する。
3 この法律の適用については、第一項の認定を受けた団体は認定職業訓練を行う事業主と、その行う職業訓練は認定職業訓練とみなす。
(認定職業訓練に対する援助)
第十七条 都道府県及び労働福祉事業団は、申出により、認定職業訓練について、次に掲げる援助を行うように努めなければならない。
一 一般職業訓練所又は総合職業訓練所の施設を使用させること。
二 一般職業訓練所又は総合職業訓練所の職業訓練指導員を派遣すること。
三 教科書、教材その他職業訓練に必要な資料を提供すること。
四 前三号に掲げるもののほか、必要な便益を提供すること。
(修了証明書)
第十八条 認定職業訓練を行う事業主は、労働省令で定めるところにより、認定職業訓練を修了した者に対して、修了証明書を交付しなければならない。
(事業主の協力)
第十九条 認定職業訓練を行う事業主は、その事業に支障のない範囲内で、認定職業訓練の施設を他の事業主が行う事業内職業訓練のために利用させ、又は委託を受けて他の事業主の雇用労働者に対して職業訓練を行うように努めるものとする。
(追加訓練等)
第二十条 都道府県及び労働福祉事業団は、申出により、事業主の行う技能労働者に対する追加訓練、再訓練又は職長訓練その他の労働者の指導監督に関する訓練について、次に掲げる援助を行うように努めなければならない。
一 これらの職業訓練について特別の訓練を受けた職業訓練指導員を派遣すること。
二 教科書、教材その他これらの職業訓練に必要な資料を提供すること。
三 委託により自らこれらの職業訓練を行うこと。
四 前三号に掲げるもののほか、必要な便益を提供すること。
(勧告)
第二十一条 労働大臣又は都道府県知事は、特定の地域、産業又は職種について、技能労働者が著しく不足し、又は不足するおそれがあると認めるときは、中央職業訓練審議会又は都道府県職業訓練審議会の意見を聞いて、関係事業主の団体に対して、職業訓練の実施又は改善を勧告することができる。
第四章 職業訓練指導員
(職業訓練指導員免許)
第二十二条 公共職業訓練(職業訓練指導員の訓練を除く。)及び認定職業訓練における職業訓練指導員は、労働大臣の免許を受けた者でなければならない。
2 前項の免許(以下「職業訓練指導員免許」という。)は、労働省令で定める職種ごとに行う。
3 職業訓練指導員免許は、申請により、次の各号の一に該当する者に対して、免許証を交付して行う。
一 労働大臣の行う職業訓練指導員試験に合格した者
二 第二十五条第二項に規定する一級の技能検定に合格した者で労働省令で定める訓練を修了したもの
三 職業訓練指導員の業務に関して前二号に掲げる者と同等以上の能力を有すると認められる者
4 前項第三号に掲げる者の範囲は、政令で定める。
5 次の各号の一に該当する者に対しては、第三項の規定にかかわらず、職業訓練指導員免許は、行わない。
一 禁治産者及び準禁治産者
二 禁錮以上の刑に処せられた者
三 職業訓練指導員免許の取消を受け、取消の日から二年を経過しない者
(免許の取消)
第二十三条 労働大臣は、職業訓練指導員免許を受けた者が前条第五項第一号又は第二号の規定に該当するに至つたときは、その免許を取り消さなければならない。
2 労働大臣は、職業訓練指導員免許を受けた者に職業訓練指導員たるにふさわしくない非行があつたときは、その免許を取り消すことができる。
3 労働大臣は、前項の規定により職業訓練指導員免許の取消をしようとするときは、当該処分に係る者に対して、あらかじめ期日及び場所を指定して聴聞をしなければならない。聴聞に際しては、当該処分に係る者に、意見を述べ、及び証拠を提出する機会が与えられなければならない。
(職業訓練指導員試験)
第二十四条 職業訓練指導員試験は、実技試験及び学科試験とする。
2 労働大臣は、労働省令で定めるところにより、一定の資格を有する者に対して、実技試験又は学科試験の全部又は一部を免除することができる。
3 第二十二条第五項各号の一に該当する者は、職業訓練指導員試験を受けることができない。
第五章 技能検定
(技能検定)
第二十五条 労働大臣は、労働者について、その技能の向上を図るため、技能検定を行う。
2 技能検定は、政令で定める職種ごとに、一級及び二級に区分して行う。
3 技能検定は、実技試験及び学科試験によつて行う。
4 前条第二項の規定は、技能検定について準用する。
(受検資格)
第二十六条 技能検定を受けることができる者は、次のとおりとする。
一 公共職業訓練又は認定職業訓練を修了した者で労働省令で定めるもの
二 前号に掲げる者に準ずる者で政令で定めるもの
(合格証明書及び技能士)
第二十七条 労働大臣は、技能検定に合格した者に、合格証明書を交付しなければならない。
2 技能検定に合格した者は、労働省令で定めるところにより、技能士と称することができる。
(試験の委託)
第二十八条 労働大臣は、労働福祉事業団又は労働大臣が指定する団体に第二十五条第三項の実技試験又は学科試験の全部又は一部の実施を委託することができる。
(技能検定委員)
第二十九条 労働大臣は、第二十五条第三項の実技試験及び学科試験をつかさどらせるため、専門の技能又は知識を有する者のうちから、技能検定委員を任命するものとする。
第六章 職業訓練審議会
(中央職業訓練審議会)
第三十条 労働省に、中央職業訓練審議会を置く。
2 中央職業訓練審議会は、労働大臣の諮問に応じて、職業訓練計画、職業訓練の基準その他職業訓練及び技能検定に関する重要事項を調査審議し、及びこれらに関し必要と認める事項を関係行政機関に建議する。
3 中央職業訓練審議会は、委員二十人以内をもつて組織する。
4 委員は、関係労働者を代表する者、関係事業主を代表する者及び学識経験のある者のうちから、労働大臣が任命する。
5 委員のうち、関係労働者を代表する委員及び関係事業主を代表する委員は、各同数とする。
6 委員の任期は、二年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
7 中央職業訓練審議会には、委員のほか、特別委員を置くことができる。
8 特別委員は、関係行政機関の職員のうちから、労働大臣が任命する。
9 特別委員は、議決に加わることができない。
10 委員及び特別委員は、非常勤とする。
11 技能検定に関する事項その他職業訓練に関する専門的な事項を調査させるため、中央職業訓練審議会に、技能検定部会その他の部会を置くことができる。
(労働省令への委任)
第三十一条 前条に定めるもののほか、中央職業訓練審議会に関し必要な事項は、労働省令で定める。
(都道府県職業訓練審議会)
第三十二条 都道府県は、都道府県知事の諮問に応じて、職業訓練計画その他職業訓練に関する重要事項を調査審議させるため、条例で、都道府県職業訓練審議会を置くことができる。
2 都道府県職業訓練審議会に関し必要な事項は、条例で定める。
第七章 雑則
(労働大臣の助言等)
第三十三条 労働大臣は、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、都道府県に対して、一般職業訓練所及び身体障害者職業訓練所の設置及び運営、事業内職業訓練に関する援助その他職業訓練に関する事項について、助言及び勧告をすることができる。
2 労働大臣は、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、労働福祉事業団に対して、総合職業訓練所及び中央職業訓練所の運営に関して、報告を求め、及び必要な命令をすることができる。
(経費の負担等)
第三十四条 国は、政令で定めるところにより、一般職業訓練所及び都道府県が設置する身体障害者職業訓練所に要する経費の一部を負担する。
2 国は、都道府県が第十六条第一項の認定を受けた事業主の団体に対して認定職業訓練に必要な経費の一部を補助した場合においては、当該都道府県に対して、予算の範囲内で、当該補助に要した経費の一部を補助することができる。
(手数料)
第三十五条 職業訓練指導員免許を受けようとする者、職業訓練指導員試験を受けようとする者、技能検定を受けようとする者及び第二十二条第三項の免許証又は第二十七条第一項の合格証明書の再交付を受けようとする者は、政令で定めるところにより、手数料を納付しなければならない。
(職権の委任)
第三十六条 第二章、第四章、第五章及びこの章に規定する労働大臣の職権で政令で定めるものは、都道府県知事が行う。
(報告)
第三十七条 労働大臣又は都道府県知事は、この法律の目的を達成するために必要な限度において、認定職業訓練を行う事業主に対して、その行う認定職業訓練に関する事項について報告を求めることができる。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月をこえない範囲内で、政令で定める日から施行する。ただし、次条第一項の規定は、公布の日から施行する。
(経過措置)
第二条 都道府県は、従前の公共職業補導所(附則第六条の規定による改正前の職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)第二十六条の二第一項ただし書に規定する特別の公共職業補導所及び労働大臣が設置した公共職業補導所を除く。)を、第五条の一般職業訓練所として、同一性をもつて存続させるために必要な措置をとらなければならない。
2 労働福祉事業団が運営する従前の職業訓練施設は、第六条の総合職業訓練所となり、同一性をもつて存続するものとする。
3 附則第六条の規定による改正前の職業安定法第二十六条の二第一項ただし書及び第二十七条第四項の規定により労働大臣が設置した従前の公共職業補導所は、第八条第一項の規定により国が設置する身体障害者職業訓練所となり、同一性をもつて存続するものとする。
第三条 この法律(前条第一項の規定を除く。以下同じ。)の施行の際現に公共職業補導所又は労働福祉事業団が運営する職業訓練施設において職業補導又は職業訓練を担当する者は、この法律の施行の日から二年間は、労働省令で定めるところにより、相当の職種について職業訓練指導員免許を受けたものとみなす。
2 この法律の施行前に附則第五条第一項の規定による改正前の労働基準法第七十条の規定に基く命令の規定によりした技能者養成指導員の免許は、この法律の施行の日から二年間は、職業訓練指導員免許とみなす。
第四条 この法律の施行前に公共職業補導所における職業補導又は労働福祉事業団が運営する職業訓練施設における職業訓練を修了した者は、第二十六条の規定の適用については、公共職業訓練を修了した者とみなす。
2 この法律の施行前に次条第一項の規定による改正前の労働基準法第七十一条第一項の認可を受けて行われた技能者養成を修了した者は、第二十六条の規定の適用については、認定職業訓練を修了した者とみなす。
(労働基準法の一部改正)
第五条 労働基準法の一部を次のように改正する。
第七十条及び第七十一条を次のように改める。
(職業訓練に関する特例)
第七十条 職業訓練法(昭和三十三年法律第百三十三号)第十五条第一項又は第十六条第一項の認定を受けて行う職業訓練を受ける労働者について必要がある場合においては、その必要の限度で、第十四条の契約期間、第四十九条及び第六十三条の危険有害業務の就業制限並びに第六十四条の坑内労働の禁止に関する規定について、命令で別段の定をすることができる。ただし、第六十四条の坑内労働の禁止に関する規定については、女子及び満十六才に満たない男子に関しては、この限りでない。
第七十一条 前条の規定に基いて発する命令は、当該命令によつて労働者を使用することについて行政官庁の許可を受けた使用者に使用される労働者以外の労働者については、適用しない。
第七十二条中「前二条の規定」を「第七十条の規定に基いて発する命令」に改める。
第七十三条及び第七十四条を次のように改める。
第七十三条 第七十一条の規定による許可を受けた使用者が第七十条の規定に基いて発する命令に違反した場合においては、行政官庁は、その許可を取り消すことができる。
第七十四条 削除
第百条第一項中「、技能者養成審議会」を削る。
第百十八条に次の一項を加える。
第七十条の規定に基いて発する命令(第六十四条の規定に係る部分に限る。)に違反した者についても前項の例による。
第百十九条第四号を次のように改める。
四 第七十条の規定に基いて発する命令(第四十九条及び第六十三条の規定に係る部分に限る。)に違反した者
第百二十条第一号中「、第七十一条第二項」を削り、第三号及び第四号を第四号及び第五号とし、第二号の次に次の一号を加える。
三 第七十条の規定に基いて発する命令(第十四条の規定に係る部分に限る。)に違反した者
2 この法律の施行の日から一年間は、この法律の施行の際現に改正前の労働基準法第七十一条第一項の認可を受けて行われている技能者養成は、認定職業訓練とみなし、当該認可を受けた使用者は、改正後の同法第七十一条の許可を受けたものとみなす。この法律の施行の際現に当該技能者養成を受けている者に関して、その養成が終るまでの間も、同様とする。
3 この法律の施行前にした改正前の労働基準法の規定に違反する行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(職業安定法の一部改正)
第六条 職業安定法の一部を次のように改正する。
職業安定法目次を次のように改める。
目次
第一章
総則
第二章
職業安定機関の行う職業紹介及び職業指導
第一節
通則
第二節
職業紹介
第三節
職業指導
第四節
学生若しくは生徒又は学校卒業者の職業紹介
第五節
削除
第三章
職業安定機関以外の者の行う職業紹介、労働者の募集及び労働者供給事業
第一節
通則
第二節
職業紹介
第三節
労働者の募集
第四節
労働者供給事業
第四章
雑則
第五章
罰則
附則
第三条中「職業補導」を「職業指導」に改める。
第四条第五号中「又は職業補導」を削り、同条第八号中「、職業指導又は職業補導」を「又は職業指導」に改める。
第五条第五項を削る。
第二章の章名を次のように改める。
第二章 職業安定機関の行う職業紹介及び職業指導
第六条第一項中「、職業指導及び職業補導」を「及び職業指導」に改める。
第八条第一項中「、職業補導」を削る。
第十九条の次に次の一条を加える。
(公共職業訓練のあつ旋)
第十九条の二 公共職業安定所は、求職者に対し、公共職業訓練を受けることについてあつ旋を行うものとする。
第二十五条の三第二項第六号を次のように改める。
六 公共職業訓練を行う施設への入所のあつ旋を行うこと。
第二章第五節を次のように改める。
第五節 削除
第二十六条から第三十一条まで 削除
第五十二条から第五十三条まで中「、職業補導」を削る。
(失業保険法の一部改正)
第七条 失業保険法の一部を次のように改正する。
第十六条第三項第三号中「職業の補導」を「公共職業訓練」に改める。
第二十一条第一項本文中「職業の補導」を「公共職業訓練」に改め、同項第一号中「補導」を「訓練」に改める。
2 この法律の施行前にした改正前の失業保険法第十六条第三項第三号又は第二十一条第一項の規定による職業の補導に関する指示は、改正後のこれらの規定によりした公共職業訓練に関する指示とみなす。
(地方財政法の一部改正)
第八条 地方財政法(昭和二十三年法律第百九号)の一部を次のように改正する。
第十条第九号を次のように改める。
九 一般職業訓練所及び身体障害者職業訓練所に要する経費
(国立身体障害者更生指導所設置法の一部改正)
第九条 国立身体障害者更生指導所設置法(昭和二十四年法律第百五十二号)の一部を次のように改正する。
第二条中第二項を削り、第三項を第二項とする。
(労働省設置法の一部改正)
第十条 労働省設置法(昭和二十四年法律第百六十二号)の一部を次のように改正する。
第三条第四号中「、補導」を削り、同条第五号の次に次の一号を加える。
五の二 職業訓練に関する事務及び技能検定
第四条中第四十四号を第四十八号とし、第四十三号の次に次の四号を加える。
四十四 職業訓練法(昭和三十三年法律第百三十三号)に基いて、職業訓練計画及び職業訓練の基準を定めること。
四十五 職業訓練法に基いて、市町村等が行う職業訓練に係る認可を行うこと。
四十六 職業訓練指導員免許及び職業訓練指導員試験を行うこと。
四十七 職業訓練法に基いて、技能検定を行うこと。
第五条第二項中「失業対策部」の下に「及び職業訓練部」を加える。
第十条第一項第二号中「、指導及び補導」を「及び指導」に改め、同項第四号の次に次の一号を加え、同項第八号中「及び緊急失業対策法(昭和二十四年法律第八十九号)」を「、緊急失業対策法(昭和二十四年法律第八十九号)及び職業訓練法」に改める。
四の二 職業訓練及び技能検定に関すること。
第十条に次の一項を加える。
3 職業訓練部は、第一項第四号の二に掲げる事務及び同項第八号に掲げる事務のうち職業訓練法の施行に関するものをつかさどる。
第十三条第一項の表中
技能者養成審議会
労働基準法第七十条の規定に基いて発する命令に関する事項その他技能者の養成に関する重要事項を調査審議すること。
を削り、
地方職業安定審議会
都道府県知事の諮問に応じ、公共職業安定所の業務その他職業安定法の施行に関する重要事項を調査審議すること。
地方職業安定審議会
都道府県知事の諮問に応じ、公共職業安定所の業務その他職業安定法の施行に関する重要事項を調査審議すること。
中央職業訓練審議会
労働大臣の諮問に応じ、職業訓練及び技能検定に関する重要事項を調査審議すること。
に改める。
(身体障害者福祉法の一部改正)
第十一条 身体障害者福祉法(昭和二十四年法律第二百八十三号)の一部を次のように改正する。
第十八条第一項第二号中「職業補導」を「公共職業訓練」に改める。
(国有財産特別措置法の一部改正)
第十二条 国有財産特別措置法(昭和二十七年法律第二百十九号)の一部を次のように改正する。
第三条第一項第一号トを次のように改める。
ト 職業訓練法(昭和三十三年法律第百三十三号)第五条第三項の規定により設置される一般職業訓練所及び同法第八条第一項の規定により設置される身体障害者職業訓練所の施設
(最低賃金法の一部改正)
第十三条 最低賃金法(昭和三十三年法律第▲▲▲号)の一部を次のように改正する。
第八条第三号を次のように改める。
三 職業訓練法(昭和三十三年法律第百三十三号)第十五条第一項又は第十六条第一項の認定を受けて行われる職業訓練を受ける者
内閣総理大臣 岸信介
大蔵大臣 一萬田尚登
文部大臣 松永東
厚生大臣 堀木鎌三
労働大臣 石田博英
職業訓練法をここに公布する。
御名御璽
昭和三十三年五月二日
内閣総理大臣 岸信介
法律第百三十三号
職業訓練法
目次
第一章
総則(第一条―第四条)
第二章
公共職業訓練(第五条―第十二条)
第三章
事業内職業訓練(第十三条―第二十一条)
第四章
職業訓練指導員(第二十二条―第二十四条)
第五章
技能検定(第二十五条―第二十九条)
第六章
職業訓練審議会(第三十条―第三十二条)
第七章
雑則(第三十三条―第三十七条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、労働者に対して、必要な技能を習得させ、及び向上させるために、職業訓練及び技能検定を行うことにより、工業その他の産業に必要な技能労働者を養成し、もつて、職業の安定と労働者の地位の向上を図るとともに、経済の発展に寄与することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律で「労働者」とは、事業主に雇用される者(船員職業安定法(昭和二十三年法律第百三十号)第六条第一項に規定する船員(以下この項において「船員」という。)を除く。以下「雇用労働者」という。)及び求職者(船員となろうとする者を除く。以下同じ。)をいう。
2 この法律で「職業訓練」とは、労働者に対して職業に必要な技能を習得させ、又は向上させるために行う訓練をいう。
3 この法律で「公共職業訓練」とは、一般職業訓練所、総合職業訓練所、中央職業訓練所及び身体障害者職業訓練所において行う職業訓練並びに第九条の規定により事業主が委託を受けて行う職業訓練をいう。
4 この法律で「事業内職業訓練」とは、事業主がその雇用労働者に対して行う職業訓練をいう。
5 この法律で「職業訓練指導員」とは、職業訓練において訓練を担当する者をいう。
(職業訓練の原則)
第三条 公共職業訓練と事業内職業訓練とは、相互に密接な関連のもとに行われなければならない。
2 公共職業訓練及び事業内職業訓練は、学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)による学校教育との重複を避け、かつ、これとの密接な関連のもとに行われなければならない。
3 公共職業訓練と青年学級振興法(昭和二十八年法律第二百十一号)による教育とは、重複しないように行われなければならない。
(職業訓練計画)
第四条 労働大臣は、この法律の規定による職業訓練の実施に関し、基本的な計画を定めるものとする。
2 前項の計画を定めるにあたつては、雇用及び失業の状態並びに工業その他の産業の発達に応じて、適切に技能労働者の養成が行われるように配慮されなければならない。
3 都道府県知事は、第一項の計画に基き、この法律の規定による職業訓練で当該都道府県の区域内において行われるものの実施に関し、基本的な計画を定めるものとする。
4 第二項の規定は、前項の計画について準用する。
第二章 公共職業訓練
(一般職業訓練所)
第五条 一般職業訓練所は、求職者に対して、基礎的な技能に関する職業訓練を行う。
2 一般職業訓練所は、前項に規定する業務に支障のない範囲内で、次の業務を行うことができる。
一 雇用労働者に対して、基礎的な技能に関する職業訓練を行うこと。
二 事業内職業訓練についての援助に関する業務を行うこと。
三 第一項に規定する業務及び前二号に掲げる業務のほか、職業訓練に関し必要な業務を行うこと。
3 一般職業訓練所は、都道府県が設置する。
4 一般職業訓練所の位置、名称その他一般職業訓練所の運営について必要な事項は、条例で定める。
(総合職業訓練所)
第六条 総合職業訓練所は、次の業務を行う。
一 雇用労働者に対して、専門的な技能に関する職業訓練を行うこと。
二 求職者に対して、専門的な技能に関する職業訓練を行うこと。
三 職業訓練指導員の訓練を行うこと。
四 事業内職業訓練についての援助に関する業務を行うこと。
五 前各号に掲げる業務に附帯する業務を行うこと。
2 総合職業訓練所は、失業保険法(昭和二十二年法律第百四十六号)第二十七条の二の規定による福祉施設として、労働福祉事業団が設置する。
3 総合職業訓練所の位置、名称その他総合職業訓練所の運営について必要な事項は、労働福祉事業団が定める。
(中央職業訓練所)
第七条 中央職業訓練所は、次の業務を行う。
一 職業訓練に関する調査及び研究を行うこと。
二 職業訓練指導員の訓練を行うこと。
三 前二号に掲げる業務に附随して、前条第一項第一号及び第二号に掲げる業務を行うこと。
四 前三号に掲げるもののほか、職業訓練に関し必要な業務を行うこと。
2 中央職業訓練所は、失業保険法第二十七条の二の規定による福祉施設として、労働福祉事業団が設置する。
3 前条第三項の規定は、中央職業訓練所について準用する。
(身体障害者職業訓練所)
第八条 国及び都道府県は、身体に障害がある者で一般職業訓練所、総合職業訓練所又は中央職業訓練所において職業訓練を受けることが困難であるものに対して、その能力に適応した職業訓練を行うため、身体障害者職業訓練所を設置することができる。
2 国は、前項の規定により設置した身体障害者職業訓練所の運営を都道府県に委託することができる。
3 身体障害者職業訓練所の位置、名称その他身体障害者職業訓練所の運営に関し必要な事項は、国が設置するものについては労働大臣が、都道府県が設置するものについては条例で、定めるものとする。
(職業訓練の委託)
第九条 都道府県は、第五条第一項に規定する職業訓練について、一般職業訓練所において職業訓練を行うことが困難又は不適当であると認めるときは、労働福祉事業団又は第十五条第一項の規定による認定を受けた事業主に、その実施を委託することができる。
(公共職業訓練の基準)
第十条 公共職業訓練は、教科、訓練期間、設備その他の事項に関する労働省令で定める基準に従つて行われなければならない。
(公共職業訓練を受ける求職者に対する措置)
第十一条 第五条第一項の規定による公共職業訓練及び身体障害者職業訓練所において求職者に対して行う公共職業訓練は、無料とするものとする。
2 国及び都道府県は、前項に規定する公共職業訓練を受ける求職者に対して、手当を支給することができる。
(市町村等の行う職業訓練)
第十二条 市町村、民法(明治二十九年法律第八十九号)第三十四条の規定により設立した法人、法人である労働組合その他の営利を目的としない法人(以下この条において「市町村等」という。)が職業訓練を行う場合において、労働省令で定めるところにより労働大臣の認可を受けたときは、この法律の適用については、その職業訓練は、公共職業訓練とみなす。
2 前条第一項の規定は、市町村等が前項の認可を受けて行う求職者に対する職業訓練について準用する。
第三章 事業内職業訓練
(労働大臣等の援助)
第十三条 労働大臣及び都道府県知事は、この法律の目的を達成するため、事業内職業訓練を行う事業主に対して、資料の提供その他必要な援助を行うように努めなければならない。
(事業内職業訓練の基準)
第十四条 事業内職業訓練(技能労働者に対して行う追加訓練、再訓練及び職長訓練その他の労働者の指導監督に関する訓練を除く。以下この章において同じ。)についての教科、訓練期間、設備その他の事項に関する基準は、労働省令で定める。
(認定職業訓練)
第十五条 都道府県知事は、申請により、事業内職業訓練について、前条の労働省令で定める基準に適合するものであることの認定をすることができる。ただし、当該事業主が当該職業訓練を適確に遂行するに足りる能力を有しないと認めるときは、この限りでない。
2 都道府県知事は、前項の認定をしようとする場合において、当該職業訓練を受ける労働者が労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第七十条の規定に基く命令の適用を受けるべきものであるときは、都道府県労働基準局長の意見を聞くものとする。
3 都道府県知事は、第一項の認定に係る事業内職業訓練(以下「認定職業訓練」という。)が前条の労働省令で定める基準に適合しなくなつたと認めるとき、又は事業主が当該認定職業訓練を行わなくなつたときは、当該認定を取り消すことができる。
(共同職業訓練団体の行う認定職業訓練)
第十六条 事業主が事業内職業訓練を共同して行うために組織した団体その他の事業主の団体がその構成員である事業主の雇用労働者に対して職業訓練を行う場合において、都道府県知事は、当該団体の申請により、その行う職業訓練について、第十四条の労働省令で定める基準に適合するものであることの認定をすることができる。ただし、当該団体が当該職業訓練を適確に遂行するに足りる能力を有しないと認めるときは、この限りでない。
2 前条第二項及び第三項の規定は、前項の認定について準用する。
3 この法律の適用については、第一項の認定を受けた団体は認定職業訓練を行う事業主と、その行う職業訓練は認定職業訓練とみなす。
(認定職業訓練に対する援助)
第十七条 都道府県及び労働福祉事業団は、申出により、認定職業訓練について、次に掲げる援助を行うように努めなければならない。
一 一般職業訓練所又は総合職業訓練所の施設を使用させること。
二 一般職業訓練所又は総合職業訓練所の職業訓練指導員を派遣すること。
三 教科書、教材その他職業訓練に必要な資料を提供すること。
四 前三号に掲げるもののほか、必要な便益を提供すること。
(修了証明書)
第十八条 認定職業訓練を行う事業主は、労働省令で定めるところにより、認定職業訓練を修了した者に対して、修了証明書を交付しなければならない。
(事業主の協力)
第十九条 認定職業訓練を行う事業主は、その事業に支障のない範囲内で、認定職業訓練の施設を他の事業主が行う事業内職業訓練のために利用させ、又は委託を受けて他の事業主の雇用労働者に対して職業訓練を行うように努めるものとする。
(追加訓練等)
第二十条 都道府県及び労働福祉事業団は、申出により、事業主の行う技能労働者に対する追加訓練、再訓練又は職長訓練その他の労働者の指導監督に関する訓練について、次に掲げる援助を行うように努めなければならない。
一 これらの職業訓練について特別の訓練を受けた職業訓練指導員を派遣すること。
二 教科書、教材その他これらの職業訓練に必要な資料を提供すること。
三 委託により自らこれらの職業訓練を行うこと。
四 前三号に掲げるもののほか、必要な便益を提供すること。
(勧告)
第二十一条 労働大臣又は都道府県知事は、特定の地域、産業又は職種について、技能労働者が著しく不足し、又は不足するおそれがあると認めるときは、中央職業訓練審議会又は都道府県職業訓練審議会の意見を聞いて、関係事業主の団体に対して、職業訓練の実施又は改善を勧告することができる。
第四章 職業訓練指導員
(職業訓練指導員免許)
第二十二条 公共職業訓練(職業訓練指導員の訓練を除く。)及び認定職業訓練における職業訓練指導員は、労働大臣の免許を受けた者でなければならない。
2 前項の免許(以下「職業訓練指導員免許」という。)は、労働省令で定める職種ごとに行う。
3 職業訓練指導員免許は、申請により、次の各号の一に該当する者に対して、免許証を交付して行う。
一 労働大臣の行う職業訓練指導員試験に合格した者
二 第二十五条第二項に規定する一級の技能検定に合格した者で労働省令で定める訓練を修了したもの
三 職業訓練指導員の業務に関して前二号に掲げる者と同等以上の能力を有すると認められる者
4 前項第三号に掲げる者の範囲は、政令で定める。
5 次の各号の一に該当する者に対しては、第三項の規定にかかわらず、職業訓練指導員免許は、行わない。
一 禁治産者及び準禁治産者
二 禁錮以上の刑に処せられた者
三 職業訓練指導員免許の取消を受け、取消の日から二年を経過しない者
(免許の取消)
第二十三条 労働大臣は、職業訓練指導員免許を受けた者が前条第五項第一号又は第二号の規定に該当するに至つたときは、その免許を取り消さなければならない。
2 労働大臣は、職業訓練指導員免許を受けた者に職業訓練指導員たるにふさわしくない非行があつたときは、その免許を取り消すことができる。
3 労働大臣は、前項の規定により職業訓練指導員免許の取消をしようとするときは、当該処分に係る者に対して、あらかじめ期日及び場所を指定して聴聞をしなければならない。聴聞に際しては、当該処分に係る者に、意見を述べ、及び証拠を提出する機会が与えられなければならない。
(職業訓練指導員試験)
第二十四条 職業訓練指導員試験は、実技試験及び学科試験とする。
2 労働大臣は、労働省令で定めるところにより、一定の資格を有する者に対して、実技試験又は学科試験の全部又は一部を免除することができる。
3 第二十二条第五項各号の一に該当する者は、職業訓練指導員試験を受けることができない。
第五章 技能検定
(技能検定)
第二十五条 労働大臣は、労働者について、その技能の向上を図るため、技能検定を行う。
2 技能検定は、政令で定める職種ごとに、一級及び二級に区分して行う。
3 技能検定は、実技試験及び学科試験によつて行う。
4 前条第二項の規定は、技能検定について準用する。
(受検資格)
第二十六条 技能検定を受けることができる者は、次のとおりとする。
一 公共職業訓練又は認定職業訓練を修了した者で労働省令で定めるもの
二 前号に掲げる者に準ずる者で政令で定めるもの
(合格証明書及び技能士)
第二十七条 労働大臣は、技能検定に合格した者に、合格証明書を交付しなければならない。
2 技能検定に合格した者は、労働省令で定めるところにより、技能士と称することができる。
(試験の委託)
第二十八条 労働大臣は、労働福祉事業団又は労働大臣が指定する団体に第二十五条第三項の実技試験又は学科試験の全部又は一部の実施を委託することができる。
(技能検定委員)
第二十九条 労働大臣は、第二十五条第三項の実技試験及び学科試験をつかさどらせるため、専門の技能又は知識を有する者のうちから、技能検定委員を任命するものとする。
第六章 職業訓練審議会
(中央職業訓練審議会)
第三十条 労働省に、中央職業訓練審議会を置く。
2 中央職業訓練審議会は、労働大臣の諮問に応じて、職業訓練計画、職業訓練の基準その他職業訓練及び技能検定に関する重要事項を調査審議し、及びこれらに関し必要と認める事項を関係行政機関に建議する。
3 中央職業訓練審議会は、委員二十人以内をもつて組織する。
4 委員は、関係労働者を代表する者、関係事業主を代表する者及び学識経験のある者のうちから、労働大臣が任命する。
5 委員のうち、関係労働者を代表する委員及び関係事業主を代表する委員は、各同数とする。
6 委員の任期は、二年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
7 中央職業訓練審議会には、委員のほか、特別委員を置くことができる。
8 特別委員は、関係行政機関の職員のうちから、労働大臣が任命する。
9 特別委員は、議決に加わることができない。
10 委員及び特別委員は、非常勤とする。
11 技能検定に関する事項その他職業訓練に関する専門的な事項を調査させるため、中央職業訓練審議会に、技能検定部会その他の部会を置くことができる。
(労働省令への委任)
第三十一条 前条に定めるもののほか、中央職業訓練審議会に関し必要な事項は、労働省令で定める。
(都道府県職業訓練審議会)
第三十二条 都道府県は、都道府県知事の諮問に応じて、職業訓練計画その他職業訓練に関する重要事項を調査審議させるため、条例で、都道府県職業訓練審議会を置くことができる。
2 都道府県職業訓練審議会に関し必要な事項は、条例で定める。
第七章 雑則
(労働大臣の助言等)
第三十三条 労働大臣は、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、都道府県に対して、一般職業訓練所及び身体障害者職業訓練所の設置及び運営、事業内職業訓練に関する援助その他職業訓練に関する事項について、助言及び勧告をすることができる。
2 労働大臣は、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、労働福祉事業団に対して、総合職業訓練所及び中央職業訓練所の運営に関して、報告を求め、及び必要な命令をすることができる。
(経費の負担等)
第三十四条 国は、政令で定めるところにより、一般職業訓練所及び都道府県が設置する身体障害者職業訓練所に要する経費の一部を負担する。
2 国は、都道府県が第十六条第一項の認定を受けた事業主の団体に対して認定職業訓練に必要な経費の一部を補助した場合においては、当該都道府県に対して、予算の範囲内で、当該補助に要した経費の一部を補助することができる。
(手数料)
第三十五条 職業訓練指導員免許を受けようとする者、職業訓練指導員試験を受けようとする者、技能検定を受けようとする者及び第二十二条第三項の免許証又は第二十七条第一項の合格証明書の再交付を受けようとする者は、政令で定めるところにより、手数料を納付しなければならない。
(職権の委任)
第三十六条 第二章、第四章、第五章及びこの章に規定する労働大臣の職権で政令で定めるものは、都道府県知事が行う。
(報告)
第三十七条 労働大臣又は都道府県知事は、この法律の目的を達成するために必要な限度において、認定職業訓練を行う事業主に対して、その行う認定職業訓練に関する事項について報告を求めることができる。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月をこえない範囲内で、政令で定める日から施行する。ただし、次条第一項の規定は、公布の日から施行する。
(経過措置)
第二条 都道府県は、従前の公共職業補導所(附則第六条の規定による改正前の職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)第二十六条の二第一項ただし書に規定する特別の公共職業補導所及び労働大臣が設置した公共職業補導所を除く。)を、第五条の一般職業訓練所として、同一性をもつて存続させるために必要な措置をとらなければならない。
2 労働福祉事業団が運営する従前の職業訓練施設は、第六条の総合職業訓練所となり、同一性をもつて存続するものとする。
3 附則第六条の規定による改正前の職業安定法第二十六条の二第一項ただし書及び第二十七条第四項の規定により労働大臣が設置した従前の公共職業補導所は、第八条第一項の規定により国が設置する身体障害者職業訓練所となり、同一性をもつて存続するものとする。
第三条 この法律(前条第一項の規定を除く。以下同じ。)の施行の際現に公共職業補導所又は労働福祉事業団が運営する職業訓練施設において職業補導又は職業訓練を担当する者は、この法律の施行の日から二年間は、労働省令で定めるところにより、相当の職種について職業訓練指導員免許を受けたものとみなす。
2 この法律の施行前に附則第五条第一項の規定による改正前の労働基準法第七十条の規定に基く命令の規定によりした技能者養成指導員の免許は、この法律の施行の日から二年間は、職業訓練指導員免許とみなす。
第四条 この法律の施行前に公共職業補導所における職業補導又は労働福祉事業団が運営する職業訓練施設における職業訓練を修了した者は、第二十六条の規定の適用については、公共職業訓練を修了した者とみなす。
2 この法律の施行前に次条第一項の規定による改正前の労働基準法第七十一条第一項の認可を受けて行われた技能者養成を修了した者は、第二十六条の規定の適用については、認定職業訓練を修了した者とみなす。
(労働基準法の一部改正)
第五条 労働基準法の一部を次のように改正する。
第七十条及び第七十一条を次のように改める。
(職業訓練に関する特例)
第七十条 職業訓練法(昭和三十三年法律第百三十三号)第十五条第一項又は第十六条第一項の認定を受けて行う職業訓練を受ける労働者について必要がある場合においては、その必要の限度で、第十四条の契約期間、第四十九条及び第六十三条の危険有害業務の就業制限並びに第六十四条の坑内労働の禁止に関する規定について、命令で別段の定をすることができる。ただし、第六十四条の坑内労働の禁止に関する規定については、女子及び満十六才に満たない男子に関しては、この限りでない。
第七十一条 前条の規定に基いて発する命令は、当該命令によつて労働者を使用することについて行政官庁の許可を受けた使用者に使用される労働者以外の労働者については、適用しない。
第七十二条中「前二条の規定」を「第七十条の規定に基いて発する命令」に改める。
第七十三条及び第七十四条を次のように改める。
第七十三条 第七十一条の規定による許可を受けた使用者が第七十条の規定に基いて発する命令に違反した場合においては、行政官庁は、その許可を取り消すことができる。
第七十四条 削除
第百条第一項中「、技能者養成審議会」を削る。
第百十八条に次の一項を加える。
第七十条の規定に基いて発する命令(第六十四条の規定に係る部分に限る。)に違反した者についても前項の例による。
第百十九条第四号を次のように改める。
四 第七十条の規定に基いて発する命令(第四十九条及び第六十三条の規定に係る部分に限る。)に違反した者
第百二十条第一号中「、第七十一条第二項」を削り、第三号及び第四号を第四号及び第五号とし、第二号の次に次の一号を加える。
三 第七十条の規定に基いて発する命令(第十四条の規定に係る部分に限る。)に違反した者
2 この法律の施行の日から一年間は、この法律の施行の際現に改正前の労働基準法第七十一条第一項の認可を受けて行われている技能者養成は、認定職業訓練とみなし、当該認可を受けた使用者は、改正後の同法第七十一条の許可を受けたものとみなす。この法律の施行の際現に当該技能者養成を受けている者に関して、その養成が終るまでの間も、同様とする。
3 この法律の施行前にした改正前の労働基準法の規定に違反する行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(職業安定法の一部改正)
第六条 職業安定法の一部を次のように改正する。
職業安定法目次を次のように改める。
目次
第一章
総則
第二章
職業安定機関の行う職業紹介及び職業指導
第一節
通則
第二節
職業紹介
第三節
職業指導
第四節
学生若しくは生徒又は学校卒業者の職業紹介
第五節
削除
第三章
職業安定機関以外の者の行う職業紹介、労働者の募集及び労働者供給事業
第一節
通則
第二節
職業紹介
第三節
労働者の募集
第四節
労働者供給事業
第四章
雑則
第五章
罰則
附則
第三条中「職業補導」を「職業指導」に改める。
第四条第五号中「又は職業補導」を削り、同条第八号中「、職業指導又は職業補導」を「又は職業指導」に改める。
第五条第五項を削る。
第二章の章名を次のように改める。
第二章 職業安定機関の行う職業紹介及び職業指導
第六条第一項中「、職業指導及び職業補導」を「及び職業指導」に改める。
第八条第一項中「、職業補導」を削る。
第十九条の次に次の一条を加える。
(公共職業訓練のあつ旋)
第十九条の二 公共職業安定所は、求職者に対し、公共職業訓練を受けることについてあつ旋を行うものとする。
第二十五条の三第二項第六号を次のように改める。
六 公共職業訓練を行う施設への入所のあつ旋を行うこと。
第二章第五節を次のように改める。
第五節 削除
第二十六条から第三十一条まで 削除
第五十二条から第五十三条まで中「、職業補導」を削る。
(失業保険法の一部改正)
第七条 失業保険法の一部を次のように改正する。
第十六条第三項第三号中「職業の補導」を「公共職業訓練」に改める。
第二十一条第一項本文中「職業の補導」を「公共職業訓練」に改め、同項第一号中「補導」を「訓練」に改める。
2 この法律の施行前にした改正前の失業保険法第十六条第三項第三号又は第二十一条第一項の規定による職業の補導に関する指示は、改正後のこれらの規定によりした公共職業訓練に関する指示とみなす。
(地方財政法の一部改正)
第八条 地方財政法(昭和二十三年法律第百九号)の一部を次のように改正する。
第十条第九号を次のように改める。
九 一般職業訓練所及び身体障害者職業訓練所に要する経費
(国立身体障害者更生指導所設置法の一部改正)
第九条 国立身体障害者更生指導所設置法(昭和二十四年法律第百五十二号)の一部を次のように改正する。
第二条中第二項を削り、第三項を第二項とする。
(労働省設置法の一部改正)
第十条 労働省設置法(昭和二十四年法律第百六十二号)の一部を次のように改正する。
第三条第四号中「、補導」を削り、同条第五号の次に次の一号を加える。
五の二 職業訓練に関する事務及び技能検定
第四条中第四十四号を第四十八号とし、第四十三号の次に次の四号を加える。
四十四 職業訓練法(昭和三十三年法律第百三十三号)に基いて、職業訓練計画及び職業訓練の基準を定めること。
四十五 職業訓練法に基いて、市町村等が行う職業訓練に係る認可を行うこと。
四十六 職業訓練指導員免許及び職業訓練指導員試験を行うこと。
四十七 職業訓練法に基いて、技能検定を行うこと。
第五条第二項中「失業対策部」の下に「及び職業訓練部」を加える。
第十条第一項第二号中「、指導及び補導」を「及び指導」に改め、同項第四号の次に次の一号を加え、同項第八号中「及び緊急失業対策法(昭和二十四年法律第八十九号)」を「、緊急失業対策法(昭和二十四年法律第八十九号)及び職業訓練法」に改める。
四の二 職業訓練及び技能検定に関すること。
第十条に次の一項を加える。
3 職業訓練部は、第一項第四号の二に掲げる事務及び同項第八号に掲げる事務のうち職業訓練法の施行に関するものをつかさどる。
第十三条第一項の表中
技能者養成審議会
労働基準法第七十条の規定に基いて発する命令に関する事項その他技能者の養成に関する重要事項を調査審議すること。
を削り、
地方職業安定審議会
都道府県知事の諮問に応じ、公共職業安定所の業務その他職業安定法の施行に関する重要事項を調査審議すること。
地方職業安定審議会
都道府県知事の諮問に応じ、公共職業安定所の業務その他職業安定法の施行に関する重要事項を調査審議すること。
中央職業訓練審議会
労働大臣の諮問に応じ、職業訓練及び技能検定に関する重要事項を調査審議すること。
に改める。
(身体障害者福祉法の一部改正)
第十一条 身体障害者福祉法(昭和二十四年法律第二百八十三号)の一部を次のように改正する。
第十八条第一項第二号中「職業補導」を「公共職業訓練」に改める。
(国有財産特別措置法の一部改正)
第十二条 国有財産特別措置法(昭和二十七年法律第二百十九号)の一部を次のように改正する。
第三条第一項第一号トを次のように改める。
ト 職業訓練法(昭和三十三年法律第百三十三号)第五条第三項の規定により設置される一般職業訓練所及び同法第八条第一項の規定により設置される身体障害者職業訓練所の施設
(最低賃金法の一部改正)
第十三条 最低賃金法(昭和三十三年法律第▲▲▲号)の一部を次のように改正する。
第八条第三号を次のように改める。
三 職業訓練法(昭和三十三年法律第百三十三号)第十五条第一項又は第十六条第一項の認定を受けて行われる職業訓練を受ける者
内閣総理大臣 岸信介
大蔵大臣 一万田尚登
文部大臣 松永東
厚生大臣 堀木鎌三
労働大臣 石田博英