私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律
法令番号: 法律第七十六号
公布年月日: 平成12年5月19日
法令の形式: 法律
私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
平成十二年五月十九日
内閣総理大臣 森喜朗
法律第七十六号
私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律
第一条 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二十二年法律第五十四号)の一部を次のように改正する。
第二十一条及び第二十二条を次のように改める。
第二十一条及び第二十二条 削除
第二条 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を次のように改正する。
目次中「第七章 損害賠償」を「第七章 差止請求及び損害賠償」に改める。
第二十一条及び第二十二条を削り、第六章中第二十三条を第二十一条とする。
第二十四条中「左の」を「次の」に、「且つ」を「かつ」に、「基いて」を「基づいて」に改め、同条ただし書中「但し」を「ただし」に改め、同条第一号中「すること」を「すること。」に改め、同条第二号中「できること」を「できること。」に改め、同条第三号中「有すること」を「有すること。」に改め、同条第四号中「定められていること」を「定められていること。」に改め、同条を第二十二条とする。
第二十四条の二第一項ただし書中「但し」を「ただし」に改め、同条第二項中「左の」を「次の」に改め、同条第六項ただし書中「但し」を「ただし」に改め、同条を第二十三条とする。
「第七章 損害賠償」を「第七章 差止請求及び損害賠償」に改める。
第七章中第二十五条の前に次の一条を加える。
第二十四条 第八条第一項第五号又は第十九条の規定に違反する行為によってその利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある者は、これにより著しい損害を生じ、又は生ずるおそれがあるときは、その利益を侵害する事業者若しくは事業者団体又は侵害するおそれがある事業者若しくは事業者団体に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる。
第二十五条第一項を次のように改める。
第三条、第六条又は第十九条の規定に違反する行為をした事業者(第六条の規定に違反する行為をした事業者にあつては、当該国際的協定又は国際的契約において、不当な取引制限をし、又は不公正な取引方法を自ら用いた事業者に限る。)及び第八条第一項の規定に違反する行為をした事業者団体は、被害者に対し、損害賠償の責めに任ずる。
第二十五条第二項中「事業者」の下に「及び事業者団体」を加える。
第二十六条第一項中「後、又は」を「後(」に、「審決が確定した後でなければ」を「審決(第八条第一項第一号又は第二号の規定に違反する行為をした事業者団体の構成事業者に対する審決を除く。)が確定した後)でなければ」に改める。
第四十八条の二第六項中「納付命令」の下に「(第八条第一項第一号又は第二号の規定に違反する行為をした事業者団体の構成事業者に対する納付命令を除く。)」を加える。
第八十三条の次に次の二条を加える。
第八十三条の二 第二十四条の規定による侵害の停止又は予防に関する訴えが提起されたときは、裁判所は、被告の申立てにより、決定で、相当の担保を立てるべきことを原告に命ずることができる。
前項の申立てをするには、同項の訴えの提起が不正の目的(不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的をいう。)によるものであることを疎明しなければならない。
第八十三条の三 裁判所は、第二十四条の規定による侵害の停止又は予防に関する訴えが提起されたときは、その旨を公正取引委員会に通知するものとする。
裁判所は、前項の訴えが提起されたときは、公正取引委員会に対し、当該事件に関するこの法律の適用その他の必要な事項について、意見を求めることができる。
公正取引委員会は、第一項の訴えが提起されたときは、裁判所の許可を得て、裁判所に対し、当該事件に関するこの法律の適用その他の必要な事項について、意見を述べることができる。
第八十四条の次に次の一条を加える。
第八十四条の二 第二十四条の規定による侵害の停止又は予防に関する訴えについて、民事訴訟法第四条及び第五条の規定により次の各号に掲げる裁判所が管轄権を有する場合には、それぞれ当該各号に定める裁判所にも、その訴えを提起することができる。
一 東京高等裁判所の管轄区域内に所在する地方裁判所(東京地方裁判所を除く。)、大阪地方裁判所、名古屋地方裁判所、広島地方裁判所、福岡地方裁判所、仙台地方裁判所、札幌地方裁判所又は高松地方裁判所 東京地方裁判所
二 大阪高等裁判所の管轄区域内に所在する地方裁判所(大阪地方裁判所を除く。)東京地方裁判所又は大阪地方裁判所
三 名古屋高等裁判所の管轄区域内に所在する地方裁判所(名古屋地方裁判所を除く。)東京地方裁判所又は名古屋地方裁判所
四 広島高等裁判所の管轄区域内に所在する地方裁判所(広島地方裁判所を除く。)東京地方裁判所又は広島地方裁判所
五 福岡高等裁判所の管轄区域内に所在する地方裁判所(福岡地方裁判所を除く。)東京地方裁判所又は福岡地方裁判所
六 仙台高等裁判所の管轄区域内に所在する地方裁判所(仙台地方裁判所を除く。)東京地方裁判所又は仙台地方裁判所
七 札幌高等裁判所の管轄区域内に所在する地方裁判所(札幌地方裁判所を除く。)東京地方裁判所又は札幌地方裁判所
八 高松高等裁判所の管轄区域内に所在する地方裁判所(高松地方裁判所を除く。)東京地方裁判所又は高松地方裁判所
一の訴えで第二十四条の規定による請求を含む数個の請求をする場合における民事訴訟法第七条の規定の適用については、同条中「前三条」とあるのは、「前三条及び私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律第八十四条の二第一項」とする。
第八十七条の次に次の一条を加える。
第八十七条の二 裁判所は、第二十四条の規定による侵害の停止又は予防に関する訴えが提起された場合において、他の裁判所に同一又は同種の行為に係る同条の規定による訴訟が係属しているときは、当事者の住所又は所在地、尋問を受けるべき証人の住所、争点又は証拠の共通性その他の事情を考慮して、相当と認めるときは、申立てにより又は職権で、訴訟の全部又は一部について、当該他の裁判所又は当該訴えにつき第八十四条の二第一項の規定により管轄権を有する他の裁判所に移送することができる。
第九十一条の二第十三号中「第二十四条の二第六項」を「第二十三条第六項」に改める。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十三年一月六日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第一条の規定は、公布の日から起算して一月を経過した日から施行する。
(経過措置)
第二条 改正後の私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(以下「新法」という。)第二十五条の規定は、次項に定めるものを除き、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)以後に開始された行為について適用し、施行日前に既になくなっている行為については、なお従前の例による。
2 新法第二十五条の規定は、施行日前に開始され、施行日以後に終わった行為のうち施行日以後に係るものについて適用し、当該行為のうち施行日前に係るものについては、なお従前の例による。
(不当景品類及び不当表示防止法の一部改正)
第三条 不当景品類及び不当表示防止法(昭和三十七年法律第百三十四号)の一部を次のように改正する。
第七条第一項中「及び第二十五条」を削り、「第八章第二節」を「第二十五条及び第八章第二節」に改める。
(たばこ耕作組合法等の一部改正)
第四条 次に掲げる法律の規定中「第二十四条(組合の行為への適用除外)第一号及び第三号」を「第二十二条(組合の行為への適用除外)第一号及び第三号」に改める。
一 たばこ耕作組合法(昭和三十三年法律第百三十五号)第七条
二 労働金庫法(昭和二十八年法律第二百二十七号)第九条
(信用金庫法等の一部改正)
第五条 次に掲げる法律の規定中「第二十四条第一号」を「第二十二条第一号」に改める。
一 信用金庫法(昭和二十六年法律第二百三十八号)第七条第一項及び第二項
二 中小企業等協同組合法(昭和二十四年法律第百八十一号)第七条第一項及び第二項
三 商店街振興組合法(昭和三十七年法律第百四十一号)第八十条
(農業協同組合法等の一部改正)
第六条 次に掲げる法律の規定中「第二十四条第一号及び第三号」を「第二十二条第一号及び第三号」に改める。
一 農業協同組合法(昭和二十二年法律第百三十二号)第九条
二 水産業協同組合法(昭和二十三年法律第二百四十二号)第七条
(森林組合法の一部改正)
第七条 森林組合法(昭和五十三年法律第三十六号)の一部を次のように改正する。
第六条中「第二十四条第一号」を「第二十二条第一号」に改める。
第三十一条第二項及び第百四条第三項中「第二十四条第三号」を「第二十二条第三号」に改める。
(中小企業庁設置法の一部改正)
第八条 中小企業庁設置法(昭和二十三年法律第八十三号)の一部を次のように改正する。
第四条第八項中「第二十四条各号」を「第二十二条各号」に改める。
内閣総理大臣 森喜朗
大蔵大臣 宮澤喜一
農林水産大臣 玉沢徳一郎
通商産業大臣 深谷隆司
労働大臣 牧野隆守
私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
平成十二年五月十九日
内閣総理大臣 森喜朗
法律第七十六号
私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律
第一条 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二十二年法律第五十四号)の一部を次のように改正する。
第二十一条及び第二十二条を次のように改める。
第二十一条及び第二十二条 削除
第二条 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を次のように改正する。
目次中「第七章 損害賠償」を「第七章 差止請求及び損害賠償」に改める。
第二十一条及び第二十二条を削り、第六章中第二十三条を第二十一条とする。
第二十四条中「左の」を「次の」に、「且つ」を「かつ」に、「基いて」を「基づいて」に改め、同条ただし書中「但し」を「ただし」に改め、同条第一号中「すること」を「すること。」に改め、同条第二号中「できること」を「できること。」に改め、同条第三号中「有すること」を「有すること。」に改め、同条第四号中「定められていること」を「定められていること。」に改め、同条を第二十二条とする。
第二十四条の二第一項ただし書中「但し」を「ただし」に改め、同条第二項中「左の」を「次の」に改め、同条第六項ただし書中「但し」を「ただし」に改め、同条を第二十三条とする。
「第七章 損害賠償」を「第七章 差止請求及び損害賠償」に改める。
第七章中第二十五条の前に次の一条を加える。
第二十四条 第八条第一項第五号又は第十九条の規定に違反する行為によってその利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある者は、これにより著しい損害を生じ、又は生ずるおそれがあるときは、その利益を侵害する事業者若しくは事業者団体又は侵害するおそれがある事業者若しくは事業者団体に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる。
第二十五条第一項を次のように改める。
第三条、第六条又は第十九条の規定に違反する行為をした事業者(第六条の規定に違反する行為をした事業者にあつては、当該国際的協定又は国際的契約において、不当な取引制限をし、又は不公正な取引方法を自ら用いた事業者に限る。)及び第八条第一項の規定に違反する行為をした事業者団体は、被害者に対し、損害賠償の責めに任ずる。
第二十五条第二項中「事業者」の下に「及び事業者団体」を加える。
第二十六条第一項中「後、又は」を「後(」に、「審決が確定した後でなければ」を「審決(第八条第一項第一号又は第二号の規定に違反する行為をした事業者団体の構成事業者に対する審決を除く。)が確定した後)でなければ」に改める。
第四十八条の二第六項中「納付命令」の下に「(第八条第一項第一号又は第二号の規定に違反する行為をした事業者団体の構成事業者に対する納付命令を除く。)」を加える。
第八十三条の次に次の二条を加える。
第八十三条の二 第二十四条の規定による侵害の停止又は予防に関する訴えが提起されたときは、裁判所は、被告の申立てにより、決定で、相当の担保を立てるべきことを原告に命ずることができる。
前項の申立てをするには、同項の訴えの提起が不正の目的(不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的をいう。)によるものであることを疎明しなければならない。
第八十三条の三 裁判所は、第二十四条の規定による侵害の停止又は予防に関する訴えが提起されたときは、その旨を公正取引委員会に通知するものとする。
裁判所は、前項の訴えが提起されたときは、公正取引委員会に対し、当該事件に関するこの法律の適用その他の必要な事項について、意見を求めることができる。
公正取引委員会は、第一項の訴えが提起されたときは、裁判所の許可を得て、裁判所に対し、当該事件に関するこの法律の適用その他の必要な事項について、意見を述べることができる。
第八十四条の次に次の一条を加える。
第八十四条の二 第二十四条の規定による侵害の停止又は予防に関する訴えについて、民事訴訟法第四条及び第五条の規定により次の各号に掲げる裁判所が管轄権を有する場合には、それぞれ当該各号に定める裁判所にも、その訴えを提起することができる。
一 東京高等裁判所の管轄区域内に所在する地方裁判所(東京地方裁判所を除く。)、大阪地方裁判所、名古屋地方裁判所、広島地方裁判所、福岡地方裁判所、仙台地方裁判所、札幌地方裁判所又は高松地方裁判所 東京地方裁判所
二 大阪高等裁判所の管轄区域内に所在する地方裁判所(大阪地方裁判所を除く。)東京地方裁判所又は大阪地方裁判所
三 名古屋高等裁判所の管轄区域内に所在する地方裁判所(名古屋地方裁判所を除く。)東京地方裁判所又は名古屋地方裁判所
四 広島高等裁判所の管轄区域内に所在する地方裁判所(広島地方裁判所を除く。)東京地方裁判所又は広島地方裁判所
五 福岡高等裁判所の管轄区域内に所在する地方裁判所(福岡地方裁判所を除く。)東京地方裁判所又は福岡地方裁判所
六 仙台高等裁判所の管轄区域内に所在する地方裁判所(仙台地方裁判所を除く。)東京地方裁判所又は仙台地方裁判所
七 札幌高等裁判所の管轄区域内に所在する地方裁判所(札幌地方裁判所を除く。)東京地方裁判所又は札幌地方裁判所
八 高松高等裁判所の管轄区域内に所在する地方裁判所(高松地方裁判所を除く。)東京地方裁判所又は高松地方裁判所
一の訴えで第二十四条の規定による請求を含む数個の請求をする場合における民事訴訟法第七条の規定の適用については、同条中「前三条」とあるのは、「前三条及び私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律第八十四条の二第一項」とする。
第八十七条の次に次の一条を加える。
第八十七条の二 裁判所は、第二十四条の規定による侵害の停止又は予防に関する訴えが提起された場合において、他の裁判所に同一又は同種の行為に係る同条の規定による訴訟が係属しているときは、当事者の住所又は所在地、尋問を受けるべき証人の住所、争点又は証拠の共通性その他の事情を考慮して、相当と認めるときは、申立てにより又は職権で、訴訟の全部又は一部について、当該他の裁判所又は当該訴えにつき第八十四条の二第一項の規定により管轄権を有する他の裁判所に移送することができる。
第九十一条の二第十三号中「第二十四条の二第六項」を「第二十三条第六項」に改める。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十三年一月六日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第一条の規定は、公布の日から起算して一月を経過した日から施行する。
(経過措置)
第二条 改正後の私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(以下「新法」という。)第二十五条の規定は、次項に定めるものを除き、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)以後に開始された行為について適用し、施行日前に既になくなっている行為については、なお従前の例による。
2 新法第二十五条の規定は、施行日前に開始され、施行日以後に終わった行為のうち施行日以後に係るものについて適用し、当該行為のうち施行日前に係るものについては、なお従前の例による。
(不当景品類及び不当表示防止法の一部改正)
第三条 不当景品類及び不当表示防止法(昭和三十七年法律第百三十四号)の一部を次のように改正する。
第七条第一項中「及び第二十五条」を削り、「第八章第二節」を「第二十五条及び第八章第二節」に改める。
(たばこ耕作組合法等の一部改正)
第四条 次に掲げる法律の規定中「第二十四条(組合の行為への適用除外)第一号及び第三号」を「第二十二条(組合の行為への適用除外)第一号及び第三号」に改める。
一 たばこ耕作組合法(昭和三十三年法律第百三十五号)第七条
二 労働金庫法(昭和二十八年法律第二百二十七号)第九条
(信用金庫法等の一部改正)
第五条 次に掲げる法律の規定中「第二十四条第一号」を「第二十二条第一号」に改める。
一 信用金庫法(昭和二十六年法律第二百三十八号)第七条第一項及び第二項
二 中小企業等協同組合法(昭和二十四年法律第百八十一号)第七条第一項及び第二項
三 商店街振興組合法(昭和三十七年法律第百四十一号)第八十条
(農業協同組合法等の一部改正)
第六条 次に掲げる法律の規定中「第二十四条第一号及び第三号」を「第二十二条第一号及び第三号」に改める。
一 農業協同組合法(昭和二十二年法律第百三十二号)第九条
二 水産業協同組合法(昭和二十三年法律第二百四十二号)第七条
(森林組合法の一部改正)
第七条 森林組合法(昭和五十三年法律第三十六号)の一部を次のように改正する。
第六条中「第二十四条第一号」を「第二十二条第一号」に改める。
第三十一条第二項及び第百四条第三項中「第二十四条第三号」を「第二十二条第三号」に改める。
(中小企業庁設置法の一部改正)
第八条 中小企業庁設置法(昭和二十三年法律第八十三号)の一部を次のように改正する。
第四条第八項中「第二十四条各号」を「第二十二条各号」に改める。
内閣総理大臣 森喜朗
大蔵大臣 宮沢喜一
農林水産大臣 玉沢徳一郎
通商産業大臣 深谷隆司
労働大臣 牧野隆守