國の所有に属する物品の賣拂代金の納付に関する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和二十四年六月一日
内閣総理大臣 吉田茂
法律第百七十六号
國の所有に属する物品の賣拂代金の納付に関する法律
(原則)
第一條 國の所有に属する動産(國有財産法(昭和二十三年法律第七十三号)の適用を受けるものを除く。以下「物品」という。)の賣拂代金は、この法律又は他の法律に規定する場合の外は、当該物品の引渡のときまでに納付させなければならない。
(賣拂代金の延納)
第二條 各省各廳の長(財政法(昭和二十二年法律第三十四号)第二十條第二項に規定する各省各廳の長をいう。以下同じ。)は、左に掲げる場合において、買受人が賣拂代金を一時に納付することが困難であると認めるときは、國債その他確実な担保を提供させ、利息を附して、一年以内の延納の特約をすることができる。
一 各省各廳(財政法第二十一條に規定する各省各廳をいう。)の内部又は相互の間で物品を賣り拂うとき。
二 地方公共團体、法令による公團その他の公法人及び公益事業を営む法人に物品を賣り拂うとき。
三 アルコール專賣法(昭和十二年法律第三十二号)の規定により政府が賣り渡すアルコール等買受人の手持期間が比較的長期にわたる物品を賣り拂うとき。
四 災害救助に必要な物又は傳染病予防に必要な藥品等急速に賣り拂う必要がある物品を賣り拂うとき。
五 後拂を一般の慣習とする場合で政令で定める場合において物品を賣り拂うとき。
2 各省各廳の長は、物品の保管、輸送又は配給等の都合により、需要量以上の数量の物品を一時に賣り拂う必要があるとき、又は物品を急速に賣り拂う必要があるときは、國債その他確実な担保を提供させ、利息を附して、半年以内の延納の特約をすることができる。
(担保の提供免除等)
第三條 前條第一項第一号に規定する場合には、同條第一項の規定にかかわらず、担保を提供させ、及び利息を附することを要しない。
2 各省各廳の長は、同一人に対する賣拂代金の総額が一万円以下の場合又は前條第一項第二号若しくは同條第二項に規定する場合には、特に担保を提供させる必要がないと認めるときに限り、同條の規定にかかわらず、担保の提供を免除することができる。
(延納等の協議)
第四條 各省各廳の長は、第二條の規定により延納の特約をしようとするときは、延納期限、担保及び利率について、あらかじめ大藏大臣に協議しなければならない。
2 前項の規定は、前條第二項の規定により担保の提供を免除しようとする場合に準用する。
附 則
1 この法律は、公布の日から施行する。但し、附則第四項の規定は、昭和二十四年六月一日から施行する。
2 政府が物件を賣り拂う場合の代金の延納に関する勅令(大正十年勅令第三百七十四号)は、廃止する。
3 この法律施行前、前項の勅令に基いてした延納の特約は、なお効力を有する。
4 経済安定本部設置法(昭和二十四年法律第百六十四号)の一部を次のように改正する。
附則第六項中「國有財産法(昭和二十三年法律第七十三号)」を
國有財産法(昭和二十三年法律第七十三号)
國の所有に属する物品の賣拂代金の納付に関する法律(昭和二十四年法律第百七十六号)
に改める。
大藏大臣 池田勇人
内閣総理大臣 吉田茂
国の所有に属する物品の売払代金の納付に関する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和二十四年六月一日
内閣総理大臣 吉田茂
法律第百七十六号
国の所有に属する物品の売払代金の納付に関する法律
(原則)
第一条 国の所有に属する動産(国有財産法(昭和二十三年法律第七十三号)の適用を受けるものを除く。以下「物品」という。)の売払代金は、この法律又は他の法律に規定する場合の外は、当該物品の引渡のときまでに納付させなければならない。
(売払代金の延納)
第二条 各省各庁の長(財政法(昭和二十二年法律第三十四号)第二十条第二項に規定する各省各庁の長をいう。以下同じ。)は、左に掲げる場合において、買受人が売払代金を一時に納付することが困難であると認めるときは、国債その他確実な担保を提供させ、利息を附して、一年以内の延納の特約をすることができる。
一 各省各庁(財政法第二十一条に規定する各省各庁をいう。)の内部又は相互の間で物品を売り払うとき。
二 地方公共団体、法令による公団その他の公法人及び公益事業を営む法人に物品を売り払うとき。
三 アルコール専売法(昭和十二年法律第三十二号)の規定により政府が売り渡すアルコール等買受人の手持期間が比較的長期にわたる物品を売り払うとき。
四 災害救助に必要な物又は伝染病予防に必要な薬品等急速に売り払う必要がある物品を売り払うとき。
五 後払を一般の慣習とする場合で政令で定める場合において物品を売り払うとき。
2 各省各庁の長は、物品の保管、輸送又は配給等の都合により、需要量以上の数量の物品を一時に売り払う必要があるとき、又は物品を急速に売り払う必要があるときは、国債その他確実な担保を提供させ、利息を附して、半年以内の延納の特約をすることができる。
(担保の提供免除等)
第三条 前条第一項第一号に規定する場合には、同条第一項の規定にかかわらず、担保を提供させ、及び利息を附することを要しない。
2 各省各庁の長は、同一人に対する売払代金の総額が一万円以下の場合又は前条第一項第二号若しくは同条第二項に規定する場合には、特に担保を提供させる必要がないと認めるときに限り、同条の規定にかかわらず、担保の提供を免除することができる。
(延納等の協議)
第四条 各省各庁の長は、第二条の規定により延納の特約をしようとするときは、延納期限、担保及び利率について、あらかじめ大蔵大臣に協議しなければならない。
2 前項の規定は、前条第二項の規定により担保の提供を免除しようとする場合に準用する。
附 則
1 この法律は、公布の日から施行する。但し、附則第四項の規定は、昭和二十四年六月一日から施行する。
2 政府が物件を売り払う場合の代金の延納に関する勅令(大正十年勅令第三百七十四号)は、廃止する。
3 この法律施行前、前項の勅令に基いてした延納の特約は、なお効力を有する。
4 経済安定本部設置法(昭和二十四年法律第百六十四号)の一部を次のように改正する。
附則第六項中「国有財産法(昭和二十三年法律第七十三号)」を
国有財産法(昭和二十三年法律第七十三号)
国の所有に属する物品の売払代金の納付に関する法律(昭和二十四年法律第百七十六号)
に改める。
大蔵大臣 池田勇人
内閣総理大臣 吉田茂