朕帝國議會ノ協贊ヲ經タル衆議院議員選擧法改正法律ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治三十三年三月二十八日
內閣總理大臣 侯爵 山縣有朋
大藏大臣 伯爵 松方正義
內務大臣 侯爵 西鄕從道
陸軍大臣 子爵 桂太郞
文部大臣 伯爵 樺山資紀
外務大臣 子爵 靑木周藏
遞信大臣 子爵 芳川顯正
海軍大臣 山本權兵衞
司法大臣 淸浦奎吾
農商務大臣 曾禰荒助
法律第七十三號
衆議院議員選擧法
第一章 選擧ニ關スル區域
第一條 衆議院議員ハ各選擧區ニ於テ之ヲ選擧ス
選擧區及各選擧區ニ於テ選擧スヘキ議員ノ數ハ別表ヲ以テ之ヲ定ム
第二條 投票區ハ市町村ノ區域ニ依ル
特別ノ事情アル市町村ニ於テハ勅令ノ定ムル所ニ依リ二箇以上ノ投票區ヲ設ケ又ハ數町村ノ區域ニ依リ一投票區ヲ設クルコトヲ得
前項ノ場合ニ於テ投票ニ關シ本法ノ規定ヲ適用シ難キトキハ勅令ヲ以テ特別ノ規定ヲ設クルコトヲ得
第三條 町村組合ニシテ町村ノ事務ノ全部ヲ共同處理スルモノハ之ヲ一町村、其ノ組合管理者ハ之ヲ町村長ト看做ス
第四條 市町村長ハ投票管理者トナリ投票ニ關スル事務ヲ擔任ス
第五條 開票區ハ郡市ノ區域ニ依ル
郡市長ハ開票管理者トナリ開票ニ關スル事務ヲ擔任ス
第六條 地方長官ハ選擧長トナリ選擧ニ關スル事務ヲ統轄ス
第七條 行政區畫ノ變更ニ因リ選擧區ニ異動ヲ生スルモ現任議員ハ其ノ職ヲ失フコトナシ
第二章 選擧權及被選擧權
第八條 左ノ要件ヲ具備スル者ハ選擧權ヲ有ス
一 帝國臣民タル男子ニシテ年齡滿二十五年以上ノ者
二 選擧人名簿調製ノ期日前滿一年以上其ノ選擧區內ニ住所ヲ有シ仍引續キ有スル者
三 選擧人名簿調製ノ期日前滿一年以上地租十圓以上又ハ滿二年以上地租以外ノ直接國稅十圓以上若ハ地租ト其ノ他ノ直接國稅トヲ通シテ十圓以上ヲ納メ仍引續キ納ムル者
家督相續ニ依リ財產ヲ取得シタル者ハ其ノ財產ニ付被相續人ノ爲シタル納稅ヲ以テ其ノ者ノ納稅シタルモノト看做ス
第九條 前條ノ要件中其ノ年限ニ關スルモノハ行政區畫變更ノ爲中斷セラルルコトナシ
第十條 帝國臣民タル男子ニシテ年齡滿三十年以上ノ者ハ被選擧權ヲ有ス
第十一條 左ニ揭クル者ハ選擧權及被選擧權ヲ有セス
一 禁治產者及準禁治產者
二 身代限ノ處分ヲ受ケ債務ノ辨償ヲ終ヘサル者及家資分散若ハ破產ノ宣吿ヲ受ケ其ノ確定シタルトキヨリ復權ノ決定確定スルニ至ル迄ノ者
三 剝奪公權者及停止公權者
四 禁錮以上ノ刑ノ宣吿ヲ受ケタルトキヨリ其ノ裁判確定スルニ至ル迄ノ者
第十二條 華族ノ戶主ハ選擧權及被選擧權ヲ有セス
陸海軍軍人ニシテ現役中ノ者及戰時若ハ事變ニ際シ召集中ノ者又ハ官立公立私立學校ノ學生、生徒亦前項ニ同シ
第十三條 神官、神職、僧侶其ノ他諸宗敎師、小學校敎員ハ被選擧權ヲ有セス其ノ之ヲ罷メタル後三箇月ヲ經過セサル者亦同シ
政府ノ爲請負ヲ爲ス者又ハ政府ノ爲請負ヲ爲ス法人ノ役員ハ被選擧權ヲ有セス
第十四條 選擧事務ニ關係アル官吏、吏員ハ其ノ選擧區內ニ於テ被選擧權ヲ有セス其ノ之ヲ罷メタル後三箇月ヲ經過セサル者亦同シ
第十五條 宮內官、判事、檢事、行政裁判所長官、行政裁判所評定官、會計檢査官、收稅官吏及警察官吏ハ被選擧權ヲ有セス
第十六條 前條ノ外ノ官吏ハ其ノ職務ニ妨ナキ限ハ議員ト相兼ヌルコトヲ得
第十七條 府縣會議員ハ衆議院議員ト相兼ヌルコトヲ得ス
第三章 選擧人名簿
第十八條 町村長ハ每年十月一日ノ現在ニ依リ其ノ町村內ニ住所ヲ有スル者ノ選擧資格ヲ調査シ選擧人名簿正副二本ヲ調製シ十月十五日迄ニ郡長ニ送付スヘシ
郡長ハ町村長ヨリ送付シタル名簿ヲ調査シ其ノ修正スヘキモノハ修正ヲ加ヘ副本ハ十月三十一日迄ニ之ヲ町村長ニ返付スヘシ
市長ハ每年十月一日ノ現在ニ依リ其ノ市內ニ住所ヲ有スル者ノ選擧資格ヲ調査シ十月三十一日迄ニ選擧人名簿ヲ調製スヘシ
選擧人名簿ニハ選擧人ノ氏名、官位、職業、身分、住所、生年月、納稅額及納稅地等ヲ記載スヘシ
第十九條 選擧人其ノ住所ヲ有スル市町村外ニ於テ直接國稅ヲ納ムルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ其ノ證明ヲ得テ十月五日迄ニ其ノ住所地ノ市町村長ニ屆出ツヘシ其ノ期日迄ニ屆出ヲ爲ササルトキハ其ノ納稅ハ選擧人名簿ニ記載セラルヘキ要件ニ算入セス
第二十條 郡長、市町村長ハ十一月五日ヨリ十五日間其ノ廳又ハ地方長官ノ許可ヲ得タル場所ニ於テ選擧人名簿ヲ縱覽ニ供スヘシ
第二十一條 選擧人選擧人名簿ニ脫漏又ハ誤載アルコトヲ發見シタルトキハ其ノ理由書及證憑ヲ具ヘテ之ヲ郡市長ニ申立ツルコトヲ得
第二十二條 選擧人正當ノ事故ニ因リ第十九條ノ手續ヲ爲スコト能ハスシテ選擧人名簿ニ登錄セラレサルトキ亦前條ノ例ニ依ル
第二十三條 縱覽期限ヲ經過シタルトキハ前二條ノ申立ヲ爲スコトヲ得ス
第二十四條 郡市長ニ於テ第二十一條第二十二條ノ申立ヲ受ケタルトキハ其ノ理由及證憑ヲ審査シ申立ヲ受ケタル日ヨリ二十日以內ニ之ヲ決定スヘシ其ノ申立ヲ正當ナリト決定シタルトキハ直ニ選擧人名簿ヲ修正シ其ノ由ヲ申立人及關係人ニ通知シ併セテ其ノ要領ヲ吿示スヘシ其ノ申立ヲ正當ナラスト決定シタルトキハ之ヲ申立人ニ通知スヘシ
前項ニ依リ名簿ヲ修正シタルトキハ郡長ハ其ノ由ヲ本人住所地ノ町村長ニ通知スヘシ
第二十五條 前條郡市長ノ決定ニ不服アル申立人及關係人ハ郡市長ヲ被吿トシ決定ノ通知ヲ受ケタル日ヨリ七日以內ニ地方裁判所ニ出訴スルコトヲ得
前項地方裁判所ノ判決ニ對シテハ控訴スルコトヲ許サス但シ大審院ニ上吿スルコトヲ得
第二十六條 町村長ハ十一月二十日ヨリ十二月十日迄ノ間ニ其ノ管理ニ屬スル選擧人名簿ヲ郡長ニ送付スヘシ
前項名簿ノ送付ヲ受ケタル郡長ハ之ヲ調査シ其ノ修正スヘキモノハ修正ヲ加ヘ十二月二十日迄ニ之ヲ町村長ニ返付スヘシ
第二十七條 選擧人名簿ハ十二月二十日ヲ以テ確定ス
選擧人名簿ハ次年ノ選擧人名簿確定ノ日迄之ヲ据置クヘシ但シ確定判決ニ依リ修正スヘキモノハ郡市長ニ於テ直ニ之ヲ修正シ其ノ要領ヲ吿示スヘシ
前項ニ依リ名簿ヲ修正シタルトキハ郡長ハ其ノ由ヲ本人住所地ノ町村長ニ通知シ副本ヲ修正セシムヘシ
天災事變其ノ他ノ事故ニ因リ必要アルトキハ更ニ選擧人名簿ヲ調製スヘシ
前項選擧人名簿ノ調製及其ノ期日、縱覽確定ニ關スル期日、期間等ハ命令ノ定ムル所ニ依ル
第四章 選擧、投票及投票所
第二十八條 總選擧ノ期日ハ勅命ヲ以テ之ヲ定メ少クトモ三十日前ニ之ヲ公布ス
第二十九條 選擧ハ投票ニ依リ之ヲ行フ
投票ハ一人一票ニ限ル
第三十條 投票所ハ市役所、町村役場又ハ地方長官ノ許可ヲ得テ投票管理者ノ指定シタル場所ニ之ヲ設ク
第三十一條 投票管理者ハ選擧ノ期日ヨリ少クトモ五日前ニ投票所ヲ其ノ投票區內ニ吿示スヘシ
第三十二條 郡市長ハ各投票區內ニ於ケル選擧人中ヨリ三名以上五名以下ノ投票立會人ヲ選任シ選擧ノ期日ヨリ少クトモ三日前ニ之ヲ本人ニ通知シ選擧ノ當日投票所ニ參會セシムヘシ
投票立會人ハ正當ノ事故ナクシテ其ノ職ヲ辭スルコトヲ得ス
第三十三條 投票所ハ午前七時ニ開キ午後六時ニ閉ツ
第三十四條 選擧人ハ選擧ノ當日自ラ投票所ニ到リ選擧人名簿ノ對照ヲ經テ投票簿ニ捺印シ投票スヘシ
投票管理者ハ投票ヲ爲サムトスル選擧人ノ本人ナルヤ否ヲ確認スルコト能ハサルトキハ其ノ本人ナル旨ヲ宣言セシムヘシ其ノ宣言ヲ爲ササル者ハ投票ヲ爲スコトヲ得ス
第三十五條 投票用紙ハ選擧ノ當日投票所ニ於テ之ヲ選擧人ニ交付スヘシ
第三十六條 選擧人ハ投票所ニ於テ投票用紙ニ自ラ被選擧人一名ノ氏名ヲ記載シテ投函スヘシ
投票用紙ニハ選擧人ノ氏名ヲ記載スルコトヲ得ス
第三十七條 選擧人名簿ニ登錄セラレサル者ハ投票スルコトヲ得ス但シ選擧人名簿ニ登錄セラルヘキ確定判決書ヲ所持シ選擧ノ當日投票所ニ到ル者アルトキハ投票管理者ハ之ヲシテ投票セシムヘシ
第三十八條 選擧人名簿ニ登錄セラレタル者選擧權ヲ有セサルトキハ投票ヲ爲スコトヲ得ス
自ラ被選擧人ノ氏名ヲ書スルコト能ハサル者亦前項ニ同シ
第三十九條 投票ノ拒否ハ投票立會人ノ意見ヲ聽キ投票管理者之ヲ決定スヘシ
前項ノ決定ヲ受ケタル町村ノ選擧人不服アルトキハ投票管理者ハ假ニ投票ヲ爲サシムヘシ
前項ノ投票ハ選擧人ヲシテ之ヲ封筒ニ入レ封緘シ表面ニ自ラ其ノ氏名ヲ記載シ投函セシムヘシ
第一項ニ揭クル者ニ於テ異議アル町村ノ選擧人ニ對シテモ亦前二項ニ同シ
第四十條 投票所ヲ閉ツヘキ時刻ニ至リタルトキハ投票管理者ハ其ノ由ヲ吿ケテ投票所ノ入口ヲ鎖シ投票所ニ在ル選擧人ノ投票結了スルヲ待テ投票函ヲ閉鎖スヘシ
投票函閉鎖後ハ投票スルコトヲ得ス
第四十一條 投票管理者ハ投票錄ヲ作リ投票ニ關スル顚末ヲ記載シ投票立會人ト共ニ之ニ署名スヘシ
第四十二條 町村ニ於テハ投票管理者ハ一名又ハ數名ノ立會人ト共ニ投票ノ翌日迄ニ投票函、投票錄及選擧人名簿ヲ開票管理者ニ送致スヘシ
第四十三條 島嶼其ノ他交通不便ノ地ニシテ前條ノ期日ニ投票函ヲ送致スルコト能ハサル情況アルトキハ地方長官ハ適宜ニ其ノ投票ノ期日ヲ定メ開票ノ期日迄ニ其ノ投票函、投票錄及選擧人名簿ヲ送致セシムルコトヲ得
第四十四條 天災其ノ他避クヘカラサル事故ニ因リ投票ヲ行フコトヲ得サルトキ又ハ更ニ投票ヲ行フノ必要アルトキハ投票管理者ハ選擧長ニ其ノ由ヲ屆出ツヘシ此ノ場合ニ於テハ選擧長ハ更ニ期日ヲ定メ投票ヲ行ハシムヘシ
但シ其ノ期日ハ少クトモ五日前ニ投票區內ニ吿示セシムヘシ
第四十五條 同一選擧區ニ於テ同時ニ二人以上ノ議員ヲ選擧スルトキハ選擧ノ種類如何ニ拘ラス
第二十九條及第三十六條ノ例ニ依ル
第四十六條 何人ト雖選擧人ノ投票シタル被選擧人ノ氏名ヲ陳述スルノ義務ナシ
第五章 投票所取締
第四十七條 投票管理者ハ投票所ノ秩序ヲ保持シ必要ナル場合ニ於テハ警察官吏ノ處分ヲ請求スルコトヲ得
第四十八條 選擧人、投票所ノ事務ニ從事スル者、投票所ヲ監視スル職權ヲ有スル者及警察官吏ノ外投票所ニ入ルコトヲ得ス
第四十九條 投票所ニ於テ演說討論ヲ爲シ若ハ喧騷ニ涉リ又ハ投票ニ關シ協議若ハ勸誘ヲ爲シ其ノ他投票所ノ秩序ヲ紊ル者アルトキハ投票管理者ハ之ヲ制止シ命ニ從ハサルトキハ之ヲ投票所外ニ退出セシムヘシ
第五十條 前條ニ依リ投票所外ニ退出セシメラレタル者ハ最後ニ至リ投票ヲ爲スコトヲ得但シ投票所閉鎖後ハ此ノ限ニ在ラス
第六章 開票及開票所
第五十一條 開票所ハ郡市役所又ハ地方長官ノ許可ヲ得テ開票管理者ノ指定シタル場所ニ之ヲ設ク
第五十二條 開票管理者ハ豫メ開票所ヲ吿示スヘシ
第五十三條 地方長官ハ各開票區內ニ於ケル選擧人中ヨリ三名以上七名以下ノ開票立會人ヲ選任シ開票ニ立會ハシムヘシ但シ市ニ於テハ投票立會人ヲ以テ開票立會人トス
開票立會人ハ正當ノ事故ナクシテ其ノ職ヲ辭スルコトヲ得ス
第五十四條 開票管理者ハ郡ニ於テハ投票函ノ總テ到達シタル翌日、市ニ於テハ投票ノ翌日開票立會人立會ノ上投票函ヲ開キ投票ノ總數ト投票人ノ總數トヲ計算スヘシ
第五十五條 前條ノ計算終リタルトキハ開票管理者ハ先ツ第三十九條第二項及第四項ノ投票ヲ調査シ開票立會人ノ意見ヲ聽キ其ノ受理如何ヲ決定スヘシ
開票管理者ハ各投票所ノ投票ヲ混同シ開票立會人ト共ニ投票ヲ㸃檢スヘシ
第五十六條 選擧人ハ其ノ開票所ニ就キ開票ノ參觀ヲ求ムルコトヲ得
第五十七條 投票ノ效力ハ開票立會人ノ意見ヲ聽キ開票管理者之ヲ決定スヘシ
第五十八條 左ノ投票ハ之ヲ無效トス
一 成規ノ用紙ヲ用井サルモノ
二 一投票中二人以上ノ被選擧人ヲ記載シタルモノ
三 被選擧人ノ何人タルヲ確認シ難キモノ
四 被選擧權ナキ者ノ氏名ヲ記載シタルモノ
五 被選擧人ノ氏名ノ外他事ヲ記載シタルモノ但シ官位、職業、身分、住所又ハ敬稱ノ類ヲ記入シタルモノハ此ノ限ニ在ラス
第五十九條 投票ハ有效無效ヲ區別シ議員ノ任期間開票管理者ニ於テ之ヲ保存スヘシ
第六十條 開票管理者ハ開票錄ヲ作リ開票ニ關スル顚末ヲ記載シ開票立會人ト共ニ署名シ投票錄ト併セテ議員ノ任期間之ヲ保存スヘシ
第六十一條 投票ノ㸃檢終リタルトキハ開票管理者ハ直ニ其ノ結果ヲ選擧長ニ報吿スヘシ
第六十二條 第四十四條ノ規定ハ但書ヲ除キ開票ニ之ヲ準用ス
第六十三條 開票所ノ取締ニ付テハ第五章ノ規定ヲ準用ス
第七章 選擧會
第六十四條 選擧會ハ選擧長ノ指定シタル場所及日時ニ於テ之ヲ開キ第六十一條ノ報吿書ヲ調査ス
選擧ノ一部無效トナリ更ニ選擧ヲ行ヒタル場合ニ於テ第六十一條ノ報吿ヲ受ケタルトキハ選擧長ハ選擧會ヲ開キ他ノ開票管理者ノ報吿書ト共ニ更ニ之ヲ調査スヘシ
第六十五條 選擧長ハ豫メ選擧會ノ場所及日時ヲ吿示スヘシ
第六十六條 選擧長ハ各選擧區內ノ選擧人中ヨリ三名以上七名以下ノ選擧立會人ヲ選任シ選擧會開會ノ期日ヨリ少クトモ三日前ニ之ヲ本人ニ通知シ選擧會ノ當日選擧會ニ參會セシムヘシ
選擧立會人ハ正當ノ事故ナクシテ其ノ職ヲ辭スルコトヲ得ス
第六十七條 選擧長ハ選擧錄ヲ作リ選擧會ニ關スル顚末ヲ記載シ選擧立會人ト共ニ署名シ第六十一條ノ報吿書ト併セテ議員ノ任期間之ヲ保存スヘシ
第六十八條 選擧人ハ其ノ選擧會ニ參觀ヲ求ムルコトヲ得
第六十九條 選擧會場ノ取締ニ付テハ第五章ノ規定ヲ準用ス
第八章 當選人
第七十條 有效投票ノ最多數ヲ得タル者ヲ以テ當選人トス但シ其ノ選擧區內ノ議員定數ヲ以テ選擧人名簿ニ記載セラレタル者ノ總數ヲ除シテ得タル數ノ五分ノ一以上ノ得票アルコトヲ要ス
前項ノ當選人ニシテ當選證書付與前ニ於テ其ノ當選ヲ辭シ若ハ死亡シタルトキ又ハ當選證書付與ノ前後ヲ問ハス選擧ニ關スル罰則ニ依リ處罰セラレタル結果當選無效トナリタルトキ又ハ被選擧權ヲ有セサル爲當選無效トナリタルトキハ前項ノ得票者ニシテ當選人ト爲ラサリシ者ノ中ニ就キ得票ノ順位ニ依リ之ヲ補充ス
前項ノ場合ヲ除クノ外選擧訴訟若ハ當選訴訟ノ結果ニ依リ必要ナルトキハ本條ノ例ニ依リ更ニ當選人ヲ定ム
第七章ノ規定ハ前二項ノ場合ニ於テモ亦之ヲ適用ス
本條ニ依リ當選人ヲ定ムルニ當リ得票ノ數相同キトキハ年長者ヲ取リ同年月ナルトキハ抽籤シテ其ノ順位ヲ定ム
第七十一條 當選人定マリタルトキハ選擧長ハ直ニ之ヲ當選人ニ吿知スヘシ
第七十二條 當選人當選ノ吿知ヲ受ケタルトキハ其ノ當選ヲ承諾スルヤ否ヲ選擧長ニ屆出ツヘシ
一人ニシテ數選擧區ノ當選ヲ承諾スルコトヲ得ス
第七十三條 當選人當選ノ吿知ヲ受ケタル日ヨリ二十日以內ニ當選承諾ノ屆出ヲ爲ササルトキハ其ノ當選ヲ辭シタルモノト看做ス
第七十四條 當選人ナキトキハ地方長官ハ選擧ノ期日ヲ定メ豫メ之ヲ吿示シ更ニ選擧ヲ行ハシムヘシ
當選人議員ノ定數ニ達セサルトキハ地方長官ハ前項ノ例ニ依リ其ノ不足ノ員數ニ對シ選擧ヲ行ハシムヘシ
第七十條第二項及第三項ノ場合ニ於テ當選人ナキトキ亦前二項ニ同シ
第八十條及第八十二條ノ出訴期間ハ本條ノ選擧ヲ行フコトヲ得ス其ノ出訴アリタルトキ裁判確定スルニ至ル迄ノ間亦同シ
第七十五條 當選人當選ヲ承諾シタルトキハ地方長官ハ直ニ當選證書ヲ付與シ其ノ氏名ヲ管內ニ吿示シ且之ヲ內務大臣ニ報吿スヘシ
第七十六條 選擧訴訟若ハ當選訴訟ノ判決ニ依リ選擧若ハ當選無效トナリタルトキ又ハ當選證書ヲ付與シタル後選擧ニ關スル罰則ニ依リ處罰セラレタル結果當選無效トナリタルトキハ地方長官ハ其ノ當選證書ヲ取消シ之ヲ管內ニ吿示スヘシ
第九章 議員ノ任期及補闕選擧
第七十七條 議員ノ任期ハ總選擧ノ期日ヨリ四箇年トス但シ議會開會中ニ任期終ルモ閉會ニ至ル迄在任ス
第七十八條 選擧ノ日ヨリ一箇年以內ニ議員ノ闕員ヲ生シタルトキハ第七十條ノ例ニ依ル
前項ノ場合ニ於テ當選人ナキトキ又ハ選擧ノ日ヨリ一箇年以後ニ議員ノ闕員ヲ生シタルトキハ地方長官ハ內務大臣ノ命ニ依リ其ノ命ヲ受ケタル日ヨリ二十日以內ニ補闕選擧ヲ行フヘシ
前項ノ補闕選擧ノ期日ハ地方長官豫メ之ヲ吿示スヘシ
第七十九條 補闕議員ハ其ノ前任者ノ殘任期間在任ス
第十章 選擧訴訟及當選訴訟
第八十條 選擧ノ效力ニ關シ異議アル選擧人ハ選擧長ヲ被吿トシ選擧ノ日ヨリ三十日以內ニ控訴院ニ出訴スルコトヲ得
前項控訴院ノ判決ニ不服アル者ハ大審院ニ上吿スルコトヲ得
第八十一條 選擧ノ規定ニ違背スルコトアルトキハ當選ノ結果ニ異動ヲ及ホスノ虞アル場合ニ限リ裁判所ハ其ノ選擧ノ全部若ハ一部ノ無效ヲ判決スヘシ
當選訴訟ニ於テモ其ノ選擧前項ノ場合ニ該當スルトキハ裁判所ハ其ノ全部若ハ一部ノ無效ヲ判決スヘシ
第八十二條 當選ヲ失ヒタル者當選ノ效力ニ關シ異議アルトキハ當選人ヲ被吿トシ第七十五條ノ氏名吿示ノ日ヨリ三十日以內ニ控訴院ニ出訴スルコトヲ得但シ第七十條第一項但書ニ定メタル得票ニ達シタリトノ理由ニ由リ出訴スル場合ニ於テハ選擧長ヲ被吿トシ第七十四條ノ吿示ノ日ヨリ三十日以內ニ出訴スヘシ
前項控訴院ノ判決ニ不服アル者ハ大審院ニ上吿スルコトヲ得
第八十三條 裁判所ハ選擧訴訟若ハ當選訴訟ヲ裁判スルニ當リ檢事ヲシテ口頭辯論ニ立會ハシムヘシ
第八十四條 裁判所ニ於テ選擧訴訟若ハ當選訴訟ヲ判決シタルトキハ其ノ判決書ノ謄本ヲ內務大臣ニ送付スヘシ若帝國議會開會中ナルトキハ併セテ之ヲ衆議院議長ニ送付スヘシ
第八十五條 原吿人ハ訴狀ヲ提出スルト同時ニ保證金トシテ三百圓又ハ之ニ相當スル額面ノ公債證書ヲ供託スヘシ
原吿人敗訴ノ場合ニ於テ裁判確定ノ日ヨリ七日以內ニ裁判費用ヲ完納セサルトキハ保證金ヲ以テ之ニ充當シ仍足ラサルトキハ之ヲ追徵ス
第十一章 罰則
第八十六條 詐僞ノ方法ヲ以テ選擧人名簿ニ登錄セラレタル者又ハ第三十四條第二項ノ場合ニ於テ虛僞ノ宣言ヲ爲シタル者ハ十圓以上五十圓以下ノ罰金ニ處ス
第八十七條 選擧ノ前後ヲ問ハス左ノ各號ニ該當スル所爲アル者ハ一月以上一年以下ノ輕禁錮ニ處シ又ハ十圓以上百圓以下ノ罰金ニ處ス
一 選擧ニ關シ直接又ハ間接ニ金錢、物品、手形其ノ他ノ利益若ハ公私ノ職務ヲ選擧人又ハ選擧運動者ニ供與シ又ハ供與セムコトヲ申込ミタル者又ハ供與若ハ申込ヲ承諾セムコトヲ周旋勸誘シタル者竝供與ヲ受ケ若ハ申込ヲ承諾シタル者
二 選擧ニ關シ酒食、遊覽等其ノ方法及名義ノ何タルヲ問ハス人ヲ饗應接待シ又ハ饗應接待ヲ受ケタル者又ハ選擧會場、開票所若ハ投票所ニ往復スル爲船車馬ノ類ヲ供給シ及其ノ供給ヲ受ケタル者又ハ旅費若ハ休泊料ノ類ヲ代辨シ及其ノ代辨ヲ受ケタル者竝此等ノ約束ヲ爲シ又ハ約束ヲ受ケタル者
三 選擧ニ關シ選擧人又ハ其ノ關係アル社寺、學校、會社、組合、市町村等ニ對スル用水、小作、債權、寄附其ノ他利害ノ關係ヲ利用シ選擧人ヲ誘導シタル者及其ノ誘導ニ應シタル者
前項ノ場合ニ於テ其ノ收受シタル物件ハ之ヲ沒收シ旣ニ費用シタルモノハ其ノ價ヲ追徵ス
第八十八條 左ノ各號ニ該當スル者ハ二月以上二年以下ノ輕禁錮ニ處シ五圓以上百圓以下ノ罰金ヲ附加ス
一 選擧ニ關シ選擧人ニ暴行脅迫ヲ加ヘ若ハ之ヲ拐引シタル者
二 選擧人ニ對シ往來ノ便ヲ妨ケ又ハ詐僞ノ手段ヲ以テ選擧權ノ行使ヲ妨害シ若ハ投票ヲ爲サシメタル者
三 選擧ニ關シ選擧人又ハ其ノ關係アル社寺、學校、會社、組合、市町村等ニ對スル用水、小作、債權其ノ他利害ノ關係ヲ利用シ選擧人ヲ威逼シタル者
第八十九條 選擧事務ニ關係アル官吏、吏員、立會人及監視者選擧人ノ投票シタル被選擧人ノ氏名ヲ表示シタル者ハ二月以上二年以下ノ輕禁錮ニ處シ五圓以上百圓以下ノ罰金ヲ附加ス其ノ表示シタル事實虛僞ナルトキ亦同シ
第九十條 投票所又ハ開票所ニ於テ正當ノ事由ナクシテ選擧人ノ投票ニ關涉シ又ハ被選擧人ノ氏名ヲ認知スルノ方法ヲ行ヒタル者ハ一月以上一年以下ノ輕禁錮ニ處シ又ハ十圓以上百圓以下ノ罰金ニ處ス
法令ノ規定ニ依ラスシテ投票函ヲ開キ又ハ投票函中ノ投票ヲ取出シタル者ノ罰亦前項ニ同シ
第九十一條 投票管理者、開票管理者、選擧長、立會人若ハ選擧監視者ニ暴行ヲ加ヘ又ハ選擧會場、開票所若ハ投票所ヲ騷擾シ又ハ投票、投票函其ノ他關係書類ヲ抑留、毀壞、奪取シタル者ハ四月以上四年以下ノ輕禁錮ニ處ス
多衆ヲ嘯聚シテ前項ノ罪ヲ犯シタル者ハ輕禁獄ニ處ス其ノ情ヲ知テ嘯聚ニ應シ勢ヲ助ケタル者ハ一月以上五年以下ノ輕禁錮ニ處ス
第九十二條 選擧人、議員候補者若ハ選擧運動者ヲ脅迫シ又ハ選擧會場、開票所、投票所ヲ騷擾シ又ハ投票、投票函其ノ他關係書類ヲ抑留、毀壞、奪取スルノ目的ヲ以テ多衆ヲ嘯聚シタル者ハ六月以上三年以下ノ輕禁錮ニ處ス其ノ情ヲ知テ嘯聚ニ應シ勢ヲ助ケタル者ハ十五日以上三月以下ノ輕禁錮ニ處ス
犯罪者第九十三條ノ物件ヲ携帶シタルトキハ各本刑ニ一等ヲ加フ
第九十三條 選擧人、議員候補者及選擧運動者ニシテ選擧ニ關シ銃砲、槍㦸、刀劒、竹槍、棍棒其ノ他人ヲ殺傷スルニ足ルヘキ物件ヲ携帶シタル者ハ二年以下ノ輕禁錮又ハ五圓以上二百圓以下ノ罰金ニ處ス
警察官吏又ハ憲兵ハ必要ト認ムル場合ニ於テ前項ノ物件ヲ領置スルコトヲ得
第九十四條 前條記載ノ物件ヲ携帶シテ選擧會場、開票所若ハ投票所ニ入リタル者ハ前條ノ例ニ依リ一等ヲ加フ
第九十五條 選擧ニ關シ氣勢ヲ張ルノ目的ヲ以テ多衆集合シ若ハ隊伍ヲ組ミテ往來シ又ハ煙火、篝火、松明ノ類ヲ用井若ハ鐘皷、法螺、喇叭ノ類ヲ鳴ラシ旗幟其ノ他ノ標章ヲ用ウル等ノ所爲ヲ爲シ警察官吏ノ制止ヲ受クルモ仍其ノ命ニ從ハサル者ハ十五日以上六月以下ノ輕禁錮ニ處シ又ハ五圓以上百圓以下ノ罰金ニ處ス
第九十六條 第八十九條乃至第九十五條ノ所爲ヲ爲サシムルノ目的ヲ以テ演說又ハ新聞紙、雜誌、引札、張札其ノ他何等ノ方法ヲ以テスルニ拘ラス人ヲ敎唆シタル者ハ其ノ各條ニ依リ處斷ス但シ新聞紙、雜誌ニ在リテハ仍其ノ署名シタル編輯人ヲ處斷ス
第九十七條 當選ヲ妨クルノ目的ヲ以テ演說又ハ新聞紙、雜誌、引札、張札其ノ他何等ノ方法ヲ以テスルニ拘ラス議員候補者ニ關シ虛僞ノ事項ヲ公ニシタル者ハ六月以下ノ輕禁錮ニ處シ五十圓以下ノ罰金ヲ附加ス新聞紙、雜誌ニ在リテハ前條但書ノ例ニ依ル
第九十八條 選擧人タルコトヲ得サル者ニシテ投票ヲ爲シタル者及氏名ヲ詐稱シテ投票ヲ爲シタル者ハ一月以上二年以下ノ輕禁錮ニ處シ十圓以上百圓以下ノ罰金ヲ附加ス
第九十九條 立會人正當ノ事故ナクシテ本法ニ定メタル義務ヲ缺クトキハ五圓以上五十圓以下ノ罰金ニ處ス
第百條 第九十二條第二項第九十三條及第九十四條ノ罪ヲ犯シタル場合ニ於テハ其ノ携帶シタル物件ヲ沒收ス
第百一條 當選人其ノ選擧ニ關シ選擧ニ關スル犯罪ニ依リ刑ニ處セラレタルトキハ其ノ當選ヲ無效トス
第百二條 選擧ニ關スル犯罪ニ依リ刑ニ處セラレタル者ハ裁判所ノ宣吿ヲ以テ刑期後仍二年以上八年以下選擧人及被選擧人タルコトヲ禁ス
第百三條 本法ニ依リ處罰スヘキ犯罪ハ六箇月ヲ以テ時效ニ罹ル
第十二章 補則
第百四條 選擧ニ關スル費用ニ付テハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第百五條 選擧ニ關スル訴訟ニ付テハ裁判所ハ他ノ訴訟ノ順序ニ拘ラス速ニ其ノ裁判ヲ爲スヘシ
第百六條 町村制ヲ施行セサル地ニ於テハ本法ニ規定シタル町村長ノ職務ハ戶長又ハ之ニ準スヘキ者之ヲ掌ル
島司ヲ置ケル島嶼ニ於テハ本法ニ規定シタル郡長ノ職務ハ島司之ヲ掌リ其ノ島司ナキモノニ於テハ郡長ニ準スヘキ者之ヲ掌ル
東京市、京都市、大阪市ニ於テハ本法中市トアルハ區、市長トアルハ區長、市役所トアルハ區役所ニ該當ス
第百七條 立會人指定ノ時刻ニ至リ參會セサルトキ又ハ參會シタルモ中途ヨリ定數ヲ缺キタルトキハ投票管理者、開票管理者、選擧長ハ臨時ニ選擧人ノ中ヨリ立會人ヲ選任スヘシ
第百八條 選擧人名簿ニ關スル訴訟、選擧訴訟及當選訴訟ニ付テハ本法ニ規定シタルモノヲ除クノ外總テ民事訴訟ノ例ニ依ル
第百九條 本法ニ於ケル直接國稅ノ種類ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第百十條 北海道及沖繩縣ニ於テ本法ノ規定ヲ適用シ難キ事項ニ付テハ勅令ヲ以テ別段ノ規定ヲ設クルコトヲ得
第十三章 附則
第百十一條 本法ハ次ノ總選擧ヨリ之ヲ施行ス但シ北海道札幌區、函館區、小樽區ヲ除ク沖繩縣ニ付テハ勅令ヲ以テ別ニ施行ノ期日ヲ定ム
第百十二條 本法ニ依リ初テ議員ヲ選擧スルニ付必要ナル選擧人名簿ノ調製ニ限リ第十八條乃至第二十條第二十四條第二十六條第二十七條ノ期日及期間ハ勅令ヲ以テ別ニ之ヲ定ムルコトヲ得但シ其ノ選擧人名簿ハ次年ノ選擧人名簿確定ノ日迄其ノ效力ヲ有ス
別表
東京府
東京市 十一人
郡部伊豆七島トモ 五人
京都府
京都市 三人
郡部 五人
大阪府
大阪市 六人
堺市 一人
郡部 六人
神奈川縣
横濱市 一人
郡部 六人
兵庫縣
神戸市 二人
姫路市 一人
郡部 十一人
長崎縣
長崎市 一人
郡部 六人
對馬 一人
新潟縣
新潟市 一人
郡部 十二人
埼玉縣 九人
群馬縣
前橋市 一人
郡部 六人
千葉縣 十人
茨城縣
水戸市 一人
郡部 九人
栃木縣
宇都宮市 一人
郡部 六人
奈良縣
奈良市 一人
郡部 四人
三重縣
津市 一人
四日市市
郡部
七人
愛知縣
名古屋市 二人
郡部 十一人
靜岡縣
靜岡市 一人
郡部 九人
山梨縣
甲府市 一人
郡部 四人
滋賀縣
大津市 一人
郡部 五人
岐阜縣
岐阜市 一人
郡部 七人
長野縣
長野市 一人
郡部 九人
宮城縣
仙臺市 一人
郡部 六人
福島縣 八人
巖手縣
盛岡市 一人
郡部 五人
青森縣
弘前市 一人
青森市
郡部
四人
山形縣
山形市 一人
米澤市 一人
郡部 六人
秋田縣 六人
福井縣
福井市 一人
郡部 四人
石川縣
金澤市 一人
郡部 五人
富山縣
富山市 一人
高岡市 一人
郡部 五人
鳥取縣 三人
島根縣
松江市 一人
郡部 五人
隱岐 一人
岡山縣
岡山市 一人
郡部 八人
廣島縣
廣島市 一人
尾道市
郡部
十人
山口縣
赤間關市 一人
郡部 七人
和歌山縣
和歌山市 一人
郡部 五人
徳島縣
徳島市 一人
郡部 五人
香川縣
高松市 一人
丸龜市
郡部
五人
愛媛縣
松山市 一人
郡部 七人
商知縣
高知市 一人
郡部 五人
福岡縣
福岡市 一人
久留米市
門司市
郡部
十人
大分縣 六人
佐賀縣
佐賀市 一人
郡部 五人
熊本縣
熊本市 一人
郡部 八人
宮崎縣 四人
鹿兒島縣
鹿兒島市 一人
郡部 七人
大島 一人
北海道廳
札幌區 一人
函館區 一人
小樽區 一人
札幌、小樽、岩内、増毛、宗谷、上川、空知、室蘭、浦河各支廳管内 一人
函館、松前、檜山、壽都各支廳管内} 一人
根室、釧路、河西、網走各支廳管内(根室支廳管内千島ニ屬スル諸郡ヲ除ク)} 一人
沖繩縣
那覇區
首里區
島尻郡
中頭郡
國頭郡
二人
朕帝国議会ノ協賛ヲ経タル衆議院議員選挙法改正法律ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治三十三年三月二十八日
内閣総理大臣 侯爵 山県有朋
大蔵大臣 伯爵 松方正義
内務大臣 侯爵 西郷従道
陸軍大臣 子爵 桂太郎
文部大臣 伯爵 樺山資紀
外務大臣 子爵 青木周蔵
逓信大臣 子爵 芳川顕正
海軍大臣 山本権兵衛
司法大臣 清浦奎吾
農商務大臣 曽祢荒助
法律第七十三号
衆議院議員選挙法
第一章 選挙ニ関スル区域
第一条 衆議院議員ハ各選挙区ニ於テ之ヲ選挙ス
選挙区及各選挙区ニ於テ選挙スヘキ議員ノ数ハ別表ヲ以テ之ヲ定ム
第二条 投票区ハ市町村ノ区域ニ依ル
特別ノ事情アル市町村ニ於テハ勅令ノ定ムル所ニ依リ二箇以上ノ投票区ヲ設ケ又ハ数町村ノ区域ニ依リ一投票区ヲ設クルコトヲ得
前項ノ場合ニ於テ投票ニ関シ本法ノ規定ヲ適用シ難キトキハ勅令ヲ以テ特別ノ規定ヲ設クルコトヲ得
第三条 町村組合ニシテ町村ノ事務ノ全部ヲ共同処理スルモノハ之ヲ一町村、其ノ組合管理者ハ之ヲ町村長ト看做ス
第四条 市町村長ハ投票管理者トナリ投票ニ関スル事務ヲ担任ス
第五条 開票区ハ郡市ノ区域ニ依ル
郡市長ハ開票管理者トナリ開票ニ関スル事務ヲ担任ス
第六条 地方長官ハ選挙長トナリ選挙ニ関スル事務ヲ統轄ス
第七条 行政区画ノ変更ニ因リ選挙区ニ異動ヲ生スルモ現任議員ハ其ノ職ヲ失フコトナシ
第二章 選挙権及被選挙権
第八条 左ノ要件ヲ具備スル者ハ選挙権ヲ有ス
一 帝国臣民タル男子ニシテ年齢満二十五年以上ノ者
二 選挙人名簿調製ノ期日前満一年以上其ノ選挙区内ニ住所ヲ有シ仍引続キ有スル者
三 選挙人名簿調製ノ期日前満一年以上地租十円以上又ハ満二年以上地租以外ノ直接国税十円以上若ハ地租ト其ノ他ノ直接国税トヲ通シテ十円以上ヲ納メ仍引続キ納ムル者
家督相続ニ依リ財産ヲ取得シタル者ハ其ノ財産ニ付被相続人ノ為シタル納税ヲ以テ其ノ者ノ納税シタルモノト看做ス
第九条 前条ノ要件中其ノ年限ニ関スルモノハ行政区画変更ノ為中断セラルルコトナシ
第十条 帝国臣民タル男子ニシテ年齢満三十年以上ノ者ハ被選挙権ヲ有ス
第十一条 左ニ掲クル者ハ選挙権及被選挙権ヲ有セス
一 禁治産者及準禁治産者
二 身代限ノ処分ヲ受ケ債務ノ弁償ヲ終ヘサル者及家資分散若ハ破産ノ宣告ヲ受ケ其ノ確定シタルトキヨリ復権ノ決定確定スルニ至ル迄ノ者
三 剥奪公権者及停止公権者
四 禁錮以上ノ刑ノ宣告ヲ受ケタルトキヨリ其ノ裁判確定スルニ至ル迄ノ者
第十二条 華族ノ戸主ハ選挙権及被選挙権ヲ有セス
陸海軍軍人ニシテ現役中ノ者及戦時若ハ事変ニ際シ召集中ノ者又ハ官立公立私立学校ノ学生、生徒亦前項ニ同シ
第十三条 神官、神職、僧侶其ノ他諸宗教師、小学校教員ハ被選挙権ヲ有セス其ノ之ヲ罷メタル後三箇月ヲ経過セサル者亦同シ
政府ノ為請負ヲ為ス者又ハ政府ノ為請負ヲ為ス法人ノ役員ハ被選挙権ヲ有セス
第十四条 選挙事務ニ関係アル官吏、吏員ハ其ノ選挙区内ニ於テ被選挙権ヲ有セス其ノ之ヲ罷メタル後三箇月ヲ経過セサル者亦同シ
第十五条 宮内官、判事、検事、行政裁判所長官、行政裁判所評定官、会計検査官、収税官吏及警察官吏ハ被選挙権ヲ有セス
第十六条 前条ノ外ノ官吏ハ其ノ職務ニ妨ナキ限ハ議員ト相兼ヌルコトヲ得
第十七条 府県会議員ハ衆議院議員ト相兼ヌルコトヲ得ス
第三章 選挙人名簿
第十八条 町村長ハ毎年十月一日ノ現在ニ依リ其ノ町村内ニ住所ヲ有スル者ノ選挙資格ヲ調査シ選挙人名簿正副二本ヲ調製シ十月十五日迄ニ郡長ニ送付スヘシ
郡長ハ町村長ヨリ送付シタル名簿ヲ調査シ其ノ修正スヘキモノハ修正ヲ加ヘ副本ハ十月三十一日迄ニ之ヲ町村長ニ返付スヘシ
市長ハ毎年十月一日ノ現在ニ依リ其ノ市内ニ住所ヲ有スル者ノ選挙資格ヲ調査シ十月三十一日迄ニ選挙人名簿ヲ調製スヘシ
選挙人名簿ニハ選挙人ノ氏名、官位、職業、身分、住所、生年月、納税額及納税地等ヲ記載スヘシ
第十九条 選挙人其ノ住所ヲ有スル市町村外ニ於テ直接国税ヲ納ムルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ其ノ証明ヲ得テ十月五日迄ニ其ノ住所地ノ市町村長ニ届出ツヘシ其ノ期日迄ニ届出ヲ為ササルトキハ其ノ納税ハ選挙人名簿ニ記載セラルヘキ要件ニ算入セス
第二十条 郡長、市町村長ハ十一月五日ヨリ十五日間其ノ庁又ハ地方長官ノ許可ヲ得タル場所ニ於テ選挙人名簿ヲ縦覧ニ供スヘシ
第二十一条 選挙人選挙人名簿ニ脱漏又ハ誤載アルコトヲ発見シタルトキハ其ノ理由書及証憑ヲ具ヘテ之ヲ郡市長ニ申立ツルコトヲ得
第二十二条 選挙人正当ノ事故ニ因リ第十九条ノ手続ヲ為スコト能ハスシテ選挙人名簿ニ登録セラレサルトキ亦前条ノ例ニ依ル
第二十三条 縦覧期限ヲ経過シタルトキハ前二条ノ申立ヲ為スコトヲ得ス
第二十四条 郡市長ニ於テ第二十一条第二十二条ノ申立ヲ受ケタルトキハ其ノ理由及証憑ヲ審査シ申立ヲ受ケタル日ヨリ二十日以内ニ之ヲ決定スヘシ其ノ申立ヲ正当ナリト決定シタルトキハ直ニ選挙人名簿ヲ修正シ其ノ由ヲ申立人及関係人ニ通知シ併セテ其ノ要領ヲ告示スヘシ其ノ申立ヲ正当ナラスト決定シタルトキハ之ヲ申立人ニ通知スヘシ
前項ニ依リ名簿ヲ修正シタルトキハ郡長ハ其ノ由ヲ本人住所地ノ町村長ニ通知スヘシ
第二十五条 前条郡市長ノ決定ニ不服アル申立人及関係人ハ郡市長ヲ被告トシ決定ノ通知ヲ受ケタル日ヨリ七日以内ニ地方裁判所ニ出訴スルコトヲ得
前項地方裁判所ノ判決ニ対シテハ控訴スルコトヲ許サス但シ大審院ニ上告スルコトヲ得
第二十六条 町村長ハ十一月二十日ヨリ十二月十日迄ノ間ニ其ノ管理ニ属スル選挙人名簿ヲ郡長ニ送付スヘシ
前項名簿ノ送付ヲ受ケタル郡長ハ之ヲ調査シ其ノ修正スヘキモノハ修正ヲ加ヘ十二月二十日迄ニ之ヲ町村長ニ返付スヘシ
第二十七条 選挙人名簿ハ十二月二十日ヲ以テ確定ス
選挙人名簿ハ次年ノ選挙人名簿確定ノ日迄之ヲ据置クヘシ但シ確定判決ニ依リ修正スヘキモノハ郡市長ニ於テ直ニ之ヲ修正シ其ノ要領ヲ告示スヘシ
前項ニ依リ名簿ヲ修正シタルトキハ郡長ハ其ノ由ヲ本人住所地ノ町村長ニ通知シ副本ヲ修正セシムヘシ
天災事変其ノ他ノ事故ニ因リ必要アルトキハ更ニ選挙人名簿ヲ調製スヘシ
前項選挙人名簿ノ調製及其ノ期日、縦覧確定ニ関スル期日、期間等ハ命令ノ定ムル所ニ依ル
第四章 選挙、投票及投票所
第二十八条 総選挙ノ期日ハ勅命ヲ以テ之ヲ定メ少クトモ三十日前ニ之ヲ公布ス
第二十九条 選挙ハ投票ニ依リ之ヲ行フ
投票ハ一人一票ニ限ル
第三十条 投票所ハ市役所、町村役場又ハ地方長官ノ許可ヲ得テ投票管理者ノ指定シタル場所ニ之ヲ設ク
第三十一条 投票管理者ハ選挙ノ期日ヨリ少クトモ五日前ニ投票所ヲ其ノ投票区内ニ告示スヘシ
第三十二条 郡市長ハ各投票区内ニ於ケル選挙人中ヨリ三名以上五名以下ノ投票立会人ヲ選任シ選挙ノ期日ヨリ少クトモ三日前ニ之ヲ本人ニ通知シ選挙ノ当日投票所ニ参会セシムヘシ
投票立会人ハ正当ノ事故ナクシテ其ノ職ヲ辞スルコトヲ得ス
第三十三条 投票所ハ午前七時ニ開キ午後六時ニ閉ツ
第三十四条 選挙人ハ選挙ノ当日自ラ投票所ニ到リ選挙人名簿ノ対照ヲ経テ投票簿ニ捺印シ投票スヘシ
投票管理者ハ投票ヲ為サムトスル選挙人ノ本人ナルヤ否ヲ確認スルコト能ハサルトキハ其ノ本人ナル旨ヲ宣言セシムヘシ其ノ宣言ヲ為ササル者ハ投票ヲ為スコトヲ得ス
第三十五条 投票用紙ハ選挙ノ当日投票所ニ於テ之ヲ選挙人ニ交付スヘシ
第三十六条 選挙人ハ投票所ニ於テ投票用紙ニ自ラ被選挙人一名ノ氏名ヲ記載シテ投函スヘシ
投票用紙ニハ選挙人ノ氏名ヲ記載スルコトヲ得ス
第三十七条 選挙人名簿ニ登録セラレサル者ハ投票スルコトヲ得ス但シ選挙人名簿ニ登録セラルヘキ確定判決書ヲ所持シ選挙ノ当日投票所ニ到ル者アルトキハ投票管理者ハ之ヲシテ投票セシムヘシ
第三十八条 選挙人名簿ニ登録セラレタル者選挙権ヲ有セサルトキハ投票ヲ為スコトヲ得ス
自ラ被選挙人ノ氏名ヲ書スルコト能ハサル者亦前項ニ同シ
第三十九条 投票ノ拒否ハ投票立会人ノ意見ヲ聴キ投票管理者之ヲ決定スヘシ
前項ノ決定ヲ受ケタル町村ノ選挙人不服アルトキハ投票管理者ハ仮ニ投票ヲ為サシムヘシ
前項ノ投票ハ選挙人ヲシテ之ヲ封筒ニ入レ封緘シ表面ニ自ラ其ノ氏名ヲ記載シ投函セシムヘシ
第一項ニ掲クル者ニ於テ異議アル町村ノ選挙人ニ対シテモ亦前二項ニ同シ
第四十条 投票所ヲ閉ツヘキ時刻ニ至リタルトキハ投票管理者ハ其ノ由ヲ告ケテ投票所ノ入口ヲ鎖シ投票所ニ在ル選挙人ノ投票結了スルヲ待テ投票函ヲ閉鎖スヘシ
投票函閉鎖後ハ投票スルコトヲ得ス
第四十一条 投票管理者ハ投票録ヲ作リ投票ニ関スル顛末ヲ記載シ投票立会人ト共ニ之ニ署名スヘシ
第四十二条 町村ニ於テハ投票管理者ハ一名又ハ数名ノ立会人ト共ニ投票ノ翌日迄ニ投票函、投票録及選挙人名簿ヲ開票管理者ニ送致スヘシ
第四十三条 島嶼其ノ他交通不便ノ地ニシテ前条ノ期日ニ投票函ヲ送致スルコト能ハサル情況アルトキハ地方長官ハ適宜ニ其ノ投票ノ期日ヲ定メ開票ノ期日迄ニ其ノ投票函、投票録及選挙人名簿ヲ送致セシムルコトヲ得
第四十四条 天災其ノ他避クヘカラサル事故ニ因リ投票ヲ行フコトヲ得サルトキ又ハ更ニ投票ヲ行フノ必要アルトキハ投票管理者ハ選挙長ニ其ノ由ヲ届出ツヘシ此ノ場合ニ於テハ選挙長ハ更ニ期日ヲ定メ投票ヲ行ハシムヘシ
但シ其ノ期日ハ少クトモ五日前ニ投票区内ニ告示セシムヘシ
第四十五条 同一選挙区ニ於テ同時ニ二人以上ノ議員ヲ選挙スルトキハ選挙ノ種類如何ニ拘ラス
第二十九条及第三十六条ノ例ニ依ル
第四十六条 何人ト雖選挙人ノ投票シタル被選挙人ノ氏名ヲ陳述スルノ義務ナシ
第五章 投票所取締
第四十七条 投票管理者ハ投票所ノ秩序ヲ保持シ必要ナル場合ニ於テハ警察官吏ノ処分ヲ請求スルコトヲ得
第四十八条 選挙人、投票所ノ事務ニ従事スル者、投票所ヲ監視スル職権ヲ有スル者及警察官吏ノ外投票所ニ入ルコトヲ得ス
第四十九条 投票所ニ於テ演説討論ヲ為シ若ハ喧騒ニ渉リ又ハ投票ニ関シ協議若ハ勧誘ヲ為シ其ノ他投票所ノ秩序ヲ紊ル者アルトキハ投票管理者ハ之ヲ制止シ命ニ従ハサルトキハ之ヲ投票所外ニ退出セシムヘシ
第五十条 前条ニ依リ投票所外ニ退出セシメラレタル者ハ最後ニ至リ投票ヲ為スコトヲ得但シ投票所閉鎖後ハ此ノ限ニ在ラス
第六章 開票及開票所
第五十一条 開票所ハ郡市役所又ハ地方長官ノ許可ヲ得テ開票管理者ノ指定シタル場所ニ之ヲ設ク
第五十二条 開票管理者ハ予メ開票所ヲ告示スヘシ
第五十三条 地方長官ハ各開票区内ニ於ケル選挙人中ヨリ三名以上七名以下ノ開票立会人ヲ選任シ開票ニ立会ハシムヘシ但シ市ニ於テハ投票立会人ヲ以テ開票立会人トス
開票立会人ハ正当ノ事故ナクシテ其ノ職ヲ辞スルコトヲ得ス
第五十四条 開票管理者ハ郡ニ於テハ投票函ノ総テ到達シタル翌日、市ニ於テハ投票ノ翌日開票立会人立会ノ上投票函ヲ開キ投票ノ総数ト投票人ノ総数トヲ計算スヘシ
第五十五条 前条ノ計算終リタルトキハ開票管理者ハ先ツ第三十九条第二項及第四項ノ投票ヲ調査シ開票立会人ノ意見ヲ聴キ其ノ受理如何ヲ決定スヘシ
開票管理者ハ各投票所ノ投票ヲ混同シ開票立会人ト共ニ投票ヲ点検スヘシ
第五十六条 選挙人ハ其ノ開票所ニ就キ開票ノ参観ヲ求ムルコトヲ得
第五十七条 投票ノ効力ハ開票立会人ノ意見ヲ聴キ開票管理者之ヲ決定スヘシ
第五十八条 左ノ投票ハ之ヲ無効トス
一 成規ノ用紙ヲ用井サルモノ
二 一投票中二人以上ノ被選挙人ヲ記載シタルモノ
三 被選挙人ノ何人タルヲ確認シ難キモノ
四 被選挙権ナキ者ノ氏名ヲ記載シタルモノ
五 被選挙人ノ氏名ノ外他事ヲ記載シタルモノ但シ官位、職業、身分、住所又ハ敬称ノ類ヲ記入シタルモノハ此ノ限ニ在ラス
第五十九条 投票ハ有効無効ヲ区別シ議員ノ任期間開票管理者ニ於テ之ヲ保存スヘシ
第六十条 開票管理者ハ開票録ヲ作リ開票ニ関スル顛末ヲ記載シ開票立会人ト共ニ署名シ投票録ト併セテ議員ノ任期間之ヲ保存スヘシ
第六十一条 投票ノ点検終リタルトキハ開票管理者ハ直ニ其ノ結果ヲ選挙長ニ報告スヘシ
第六十二条 第四十四条ノ規定ハ但書ヲ除キ開票ニ之ヲ準用ス
第六十三条 開票所ノ取締ニ付テハ第五章ノ規定ヲ準用ス
第七章 選挙会
第六十四条 選挙会ハ選挙長ノ指定シタル場所及日時ニ於テ之ヲ開キ第六十一条ノ報告書ヲ調査ス
選挙ノ一部無効トナリ更ニ選挙ヲ行ヒタル場合ニ於テ第六十一条ノ報告ヲ受ケタルトキハ選挙長ハ選挙会ヲ開キ他ノ開票管理者ノ報告書ト共ニ更ニ之ヲ調査スヘシ
第六十五条 選挙長ハ予メ選挙会ノ場所及日時ヲ告示スヘシ
第六十六条 選挙長ハ各選挙区内ノ選挙人中ヨリ三名以上七名以下ノ選挙立会人ヲ選任シ選挙会開会ノ期日ヨリ少クトモ三日前ニ之ヲ本人ニ通知シ選挙会ノ当日選挙会ニ参会セシムヘシ
選挙立会人ハ正当ノ事故ナクシテ其ノ職ヲ辞スルコトヲ得ス
第六十七条 選挙長ハ選挙録ヲ作リ選挙会ニ関スル顛末ヲ記載シ選挙立会人ト共ニ署名シ第六十一条ノ報告書ト併セテ議員ノ任期間之ヲ保存スヘシ
第六十八条 選挙人ハ其ノ選挙会ニ参観ヲ求ムルコトヲ得
第六十九条 選挙会場ノ取締ニ付テハ第五章ノ規定ヲ準用ス
第八章 当選人
第七十条 有効投票ノ最多数ヲ得タル者ヲ以テ当選人トス但シ其ノ選挙区内ノ議員定数ヲ以テ選挙人名簿ニ記載セラレタル者ノ総数ヲ除シテ得タル数ノ五分ノ一以上ノ得票アルコトヲ要ス
前項ノ当選人ニシテ当選証書付与前ニ於テ其ノ当選ヲ辞シ若ハ死亡シタルトキ又ハ当選証書付与ノ前後ヲ問ハス選挙ニ関スル罰則ニ依リ処罰セラレタル結果当選無効トナリタルトキ又ハ被選挙権ヲ有セサル為当選無効トナリタルトキハ前項ノ得票者ニシテ当選人ト為ラサリシ者ノ中ニ就キ得票ノ順位ニ依リ之ヲ補充ス
前項ノ場合ヲ除クノ外選挙訴訟若ハ当選訴訟ノ結果ニ依リ必要ナルトキハ本条ノ例ニ依リ更ニ当選人ヲ定ム
第七章ノ規定ハ前二項ノ場合ニ於テモ亦之ヲ適用ス
本条ニ依リ当選人ヲ定ムルニ当リ得票ノ数相同キトキハ年長者ヲ取リ同年月ナルトキハ抽籤シテ其ノ順位ヲ定ム
第七十一条 当選人定マリタルトキハ選挙長ハ直ニ之ヲ当選人ニ告知スヘシ
第七十二条 当選人当選ノ告知ヲ受ケタルトキハ其ノ当選ヲ承諾スルヤ否ヲ選挙長ニ届出ツヘシ
一人ニシテ数選挙区ノ当選ヲ承諾スルコトヲ得ス
第七十三条 当選人当選ノ告知ヲ受ケタル日ヨリ二十日以内ニ当選承諾ノ届出ヲ為ササルトキハ其ノ当選ヲ辞シタルモノト看做ス
第七十四条 当選人ナキトキハ地方長官ハ選挙ノ期日ヲ定メ予メ之ヲ告示シ更ニ選挙ヲ行ハシムヘシ
当選人議員ノ定数ニ達セサルトキハ地方長官ハ前項ノ例ニ依リ其ノ不足ノ員数ニ対シ選挙ヲ行ハシムヘシ
第七十条第二項及第三項ノ場合ニ於テ当選人ナキトキ亦前二項ニ同シ
第八十条及第八十二条ノ出訴期間ハ本条ノ選挙ヲ行フコトヲ得ス其ノ出訴アリタルトキ裁判確定スルニ至ル迄ノ間亦同シ
第七十五条 当選人当選ヲ承諾シタルトキハ地方長官ハ直ニ当選証書ヲ付与シ其ノ氏名ヲ管内ニ告示シ且之ヲ内務大臣ニ報告スヘシ
第七十六条 選挙訴訟若ハ当選訴訟ノ判決ニ依リ選挙若ハ当選無効トナリタルトキ又ハ当選証書ヲ付与シタル後選挙ニ関スル罰則ニ依リ処罰セラレタル結果当選無効トナリタルトキハ地方長官ハ其ノ当選証書ヲ取消シ之ヲ管内ニ告示スヘシ
第九章 議員ノ任期及補闕選挙
第七十七条 議員ノ任期ハ総選挙ノ期日ヨリ四箇年トス但シ議会開会中ニ任期終ルモ閉会ニ至ル迄在任ス
第七十八条 選挙ノ日ヨリ一箇年以内ニ議員ノ闕員ヲ生シタルトキハ第七十条ノ例ニ依ル
前項ノ場合ニ於テ当選人ナキトキ又ハ選挙ノ日ヨリ一箇年以後ニ議員ノ闕員ヲ生シタルトキハ地方長官ハ内務大臣ノ命ニ依リ其ノ命ヲ受ケタル日ヨリ二十日以内ニ補闕選挙ヲ行フヘシ
前項ノ補闕選挙ノ期日ハ地方長官予メ之ヲ告示スヘシ
第七十九条 補闕議員ハ其ノ前任者ノ残任期間在任ス
第十章 選挙訴訟及当選訴訟
第八十条 選挙ノ効力ニ関シ異議アル選挙人ハ選挙長ヲ被告トシ選挙ノ日ヨリ三十日以内ニ控訴院ニ出訴スルコトヲ得
前項控訴院ノ判決ニ不服アル者ハ大審院ニ上告スルコトヲ得
第八十一条 選挙ノ規定ニ違背スルコトアルトキハ当選ノ結果ニ異動ヲ及ホスノ虞アル場合ニ限リ裁判所ハ其ノ選挙ノ全部若ハ一部ノ無効ヲ判決スヘシ
当選訴訟ニ於テモ其ノ選挙前項ノ場合ニ該当スルトキハ裁判所ハ其ノ全部若ハ一部ノ無効ヲ判決スヘシ
第八十二条 当選ヲ失ヒタル者当選ノ効力ニ関シ異議アルトキハ当選人ヲ被告トシ第七十五条ノ氏名告示ノ日ヨリ三十日以内ニ控訴院ニ出訴スルコトヲ得但シ第七十条第一項但書ニ定メタル得票ニ達シタリトノ理由ニ由リ出訴スル場合ニ於テハ選挙長ヲ被告トシ第七十四条ノ告示ノ日ヨリ三十日以内ニ出訴スヘシ
前項控訴院ノ判決ニ不服アル者ハ大審院ニ上告スルコトヲ得
第八十三条 裁判所ハ選挙訴訟若ハ当選訴訟ヲ裁判スルニ当リ検事ヲシテ口頭弁論ニ立会ハシムヘシ
第八十四条 裁判所ニ於テ選挙訴訟若ハ当選訴訟ヲ判決シタルトキハ其ノ判決書ノ謄本ヲ内務大臣ニ送付スヘシ若帝国議会開会中ナルトキハ併セテ之ヲ衆議院議長ニ送付スヘシ
第八十五条 原告人ハ訴状ヲ提出スルト同時ニ保証金トシテ三百円又ハ之ニ相当スル額面ノ公債証書ヲ供託スヘシ
原告人敗訴ノ場合ニ於テ裁判確定ノ日ヨリ七日以内ニ裁判費用ヲ完納セサルトキハ保証金ヲ以テ之ニ充当シ仍足ラサルトキハ之ヲ追徴ス
第十一章 罰則
第八十六条 詐偽ノ方法ヲ以テ選挙人名簿ニ登録セラレタル者又ハ第三十四条第二項ノ場合ニ於テ虚偽ノ宣言ヲ為シタル者ハ十円以上五十円以下ノ罰金ニ処ス
第八十七条 選挙ノ前後ヲ問ハス左ノ各号ニ該当スル所為アル者ハ一月以上一年以下ノ軽禁錮ニ処シ又ハ十円以上百円以下ノ罰金ニ処ス
一 選挙ニ関シ直接又ハ間接ニ金銭、物品、手形其ノ他ノ利益若ハ公私ノ職務ヲ選挙人又ハ選挙運動者ニ供与シ又ハ供与セムコトヲ申込ミタル者又ハ供与若ハ申込ヲ承諾セムコトヲ周旋勧誘シタル者並供与ヲ受ケ若ハ申込ヲ承諾シタル者
二 選挙ニ関シ酒食、遊覧等其ノ方法及名義ノ何タルヲ問ハス人ヲ饗応接待シ又ハ饗応接待ヲ受ケタル者又ハ選挙会場、開票所若ハ投票所ニ往復スル為船車馬ノ類ヲ供給シ及其ノ供給ヲ受ケタル者又ハ旅費若ハ休泊料ノ類ヲ代弁シ及其ノ代弁ヲ受ケタル者並此等ノ約束ヲ為シ又ハ約束ヲ受ケタル者
三 選挙ニ関シ選挙人又ハ其ノ関係アル社寺、学校、会社、組合、市町村等ニ対スル用水、小作、債権、寄附其ノ他利害ノ関係ヲ利用シ選挙人ヲ誘導シタル者及其ノ誘導ニ応シタル者
前項ノ場合ニ於テ其ノ収受シタル物件ハ之ヲ没収シ既ニ費用シタルモノハ其ノ価ヲ追徴ス
第八十八条 左ノ各号ニ該当スル者ハ二月以上二年以下ノ軽禁錮ニ処シ五円以上百円以下ノ罰金ヲ附加ス
一 選挙ニ関シ選挙人ニ暴行脅迫ヲ加ヘ若ハ之ヲ拐引シタル者
二 選挙人ニ対シ往来ノ便ヲ妨ケ又ハ詐偽ノ手段ヲ以テ選挙権ノ行使ヲ妨害シ若ハ投票ヲ為サシメタル者
三 選挙ニ関シ選挙人又ハ其ノ関係アル社寺、学校、会社、組合、市町村等ニ対スル用水、小作、債権其ノ他利害ノ関係ヲ利用シ選挙人ヲ威逼シタル者
第八十九条 選挙事務ニ関係アル官吏、吏員、立会人及監視者選挙人ノ投票シタル被選挙人ノ氏名ヲ表示シタル者ハ二月以上二年以下ノ軽禁錮ニ処シ五円以上百円以下ノ罰金ヲ附加ス其ノ表示シタル事実虚偽ナルトキ亦同シ
第九十条 投票所又ハ開票所ニ於テ正当ノ事由ナクシテ選挙人ノ投票ニ関渉シ又ハ被選挙人ノ氏名ヲ認知スルノ方法ヲ行ヒタル者ハ一月以上一年以下ノ軽禁錮ニ処シ又ハ十円以上百円以下ノ罰金ニ処ス
法令ノ規定ニ依ラスシテ投票函ヲ開キ又ハ投票函中ノ投票ヲ取出シタル者ノ罰亦前項ニ同シ
第九十一条 投票管理者、開票管理者、選挙長、立会人若ハ選挙監視者ニ暴行ヲ加ヘ又ハ選挙会場、開票所若ハ投票所ヲ騒擾シ又ハ投票、投票函其ノ他関係書類ヲ抑留、毀壊、奪取シタル者ハ四月以上四年以下ノ軽禁錮ニ処ス
多衆ヲ嘯聚シテ前項ノ罪ヲ犯シタル者ハ軽禁獄ニ処ス其ノ情ヲ知テ嘯聚ニ応シ勢ヲ助ケタル者ハ一月以上五年以下ノ軽禁錮ニ処ス
第九十二条 選挙人、議員候補者若ハ選挙運動者ヲ脅迫シ又ハ選挙会場、開票所、投票所ヲ騒擾シ又ハ投票、投票函其ノ他関係書類ヲ抑留、毀壊、奪取スルノ目的ヲ以テ多衆ヲ嘯聚シタル者ハ六月以上三年以下ノ軽禁錮ニ処ス其ノ情ヲ知テ嘯聚ニ応シ勢ヲ助ケタル者ハ十五日以上三月以下ノ軽禁錮ニ処ス
犯罪者第九十三条ノ物件ヲ携帯シタルトキハ各本刑ニ一等ヲ加フ
第九十三条 選挙人、議員候補者及選挙運動者ニシテ選挙ニ関シ銃砲、槍㦸、刀剣、竹槍、棍棒其ノ他人ヲ殺傷スルニ足ルヘキ物件ヲ携帯シタル者ハ二年以下ノ軽禁錮又ハ五円以上二百円以下ノ罰金ニ処ス
警察官吏又ハ憲兵ハ必要ト認ムル場合ニ於テ前項ノ物件ヲ領置スルコトヲ得
第九十四条 前条記載ノ物件ヲ携帯シテ選挙会場、開票所若ハ投票所ニ入リタル者ハ前条ノ例ニ依リ一等ヲ加フ
第九十五条 選挙ニ関シ気勢ヲ張ルノ目的ヲ以テ多衆集合シ若ハ隊伍ヲ組ミテ往来シ又ハ煙火、篝火、松明ノ類ヲ用井若ハ鐘鼓、法螺、喇叭ノ類ヲ鳴ラシ旗幟其ノ他ノ標章ヲ用ウル等ノ所為ヲ為シ警察官吏ノ制止ヲ受クルモ仍其ノ命ニ従ハサル者ハ十五日以上六月以下ノ軽禁錮ニ処シ又ハ五円以上百円以下ノ罰金ニ処ス
第九十六条 第八十九条乃至第九十五条ノ所為ヲ為サシムルノ目的ヲ以テ演説又ハ新聞紙、雑誌、引札、張札其ノ他何等ノ方法ヲ以テスルニ拘ラス人ヲ教唆シタル者ハ其ノ各条ニ依リ処断ス但シ新聞紙、雑誌ニ在リテハ仍其ノ署名シタル編輯人ヲ処断ス
第九十七条 当選ヲ妨クルノ目的ヲ以テ演説又ハ新聞紙、雑誌、引札、張札其ノ他何等ノ方法ヲ以テスルニ拘ラス議員候補者ニ関シ虚偽ノ事項ヲ公ニシタル者ハ六月以下ノ軽禁錮ニ処シ五十円以下ノ罰金ヲ附加ス新聞紙、雑誌ニ在リテハ前条但書ノ例ニ依ル
第九十八条 選挙人タルコトヲ得サル者ニシテ投票ヲ為シタル者及氏名ヲ詐称シテ投票ヲ為シタル者ハ一月以上二年以下ノ軽禁錮ニ処シ十円以上百円以下ノ罰金ヲ附加ス
第九十九条 立会人正当ノ事故ナクシテ本法ニ定メタル義務ヲ欠クトキハ五円以上五十円以下ノ罰金ニ処ス
第百条 第九十二条第二項第九十三条及第九十四条ノ罪ヲ犯シタル場合ニ於テハ其ノ携帯シタル物件ヲ没収ス
第百一条 当選人其ノ選挙ニ関シ選挙ニ関スル犯罪ニ依リ刑ニ処セラレタルトキハ其ノ当選ヲ無効トス
第百二条 選挙ニ関スル犯罪ニ依リ刑ニ処セラレタル者ハ裁判所ノ宣告ヲ以テ刑期後仍二年以上八年以下選挙人及被選挙人タルコトヲ禁ス
第百三条 本法ニ依リ処罰スヘキ犯罪ハ六箇月ヲ以テ時効ニ罹ル
第十二章 補則
第百四条 選挙ニ関スル費用ニ付テハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第百五条 選挙ニ関スル訴訟ニ付テハ裁判所ハ他ノ訴訟ノ順序ニ拘ラス速ニ其ノ裁判ヲ為スヘシ
第百六条 町村制ヲ施行セサル地ニ於テハ本法ニ規定シタル町村長ノ職務ハ戸長又ハ之ニ準スヘキ者之ヲ掌ル
島司ヲ置ケル島嶼ニ於テハ本法ニ規定シタル郡長ノ職務ハ島司之ヲ掌リ其ノ島司ナキモノニ於テハ郡長ニ準スヘキ者之ヲ掌ル
東京市、京都市、大阪市ニ於テハ本法中市トアルハ区、市長トアルハ区長、市役所トアルハ区役所ニ該当ス
第百七条 立会人指定ノ時刻ニ至リ参会セサルトキ又ハ参会シタルモ中途ヨリ定数ヲ欠キタルトキハ投票管理者、開票管理者、選挙長ハ臨時ニ選挙人ノ中ヨリ立会人ヲ選任スヘシ
第百八条 選挙人名簿ニ関スル訴訟、選挙訴訟及当選訴訟ニ付テハ本法ニ規定シタルモノヲ除クノ外総テ民事訴訟ノ例ニ依ル
第百九条 本法ニ於ケル直接国税ノ種類ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第百十条 北海道及沖縄県ニ於テ本法ノ規定ヲ適用シ難キ事項ニ付テハ勅令ヲ以テ別段ノ規定ヲ設クルコトヲ得
第十三章 附則
第百十一条 本法ハ次ノ総選挙ヨリ之ヲ施行ス但シ北海道札幌区、函館区、小樽区ヲ除ク沖縄県ニ付テハ勅令ヲ以テ別ニ施行ノ期日ヲ定ム
第百十二条 本法ニ依リ初テ議員ヲ選挙スルニ付必要ナル選挙人名簿ノ調製ニ限リ第十八条乃至第二十条第二十四条第二十六条第二十七条ノ期日及期間ハ勅令ヲ以テ別ニ之ヲ定ムルコトヲ得但シ其ノ選挙人名簿ハ次年ノ選挙人名簿確定ノ日迄其ノ効力ヲ有ス
別表
東京府
東京市 十一人
郡部伊豆七島トモ 五人
京都府
京都市 三人
郡部 五人
大阪府
大阪市 六人
堺市 一人
郡部 六人
神奈川県
横浜市 一人
郡部 六人
兵庫県
神戸市 二人
姫路市 一人
郡部 十一人
長崎県
長崎市 一人
郡部 六人
対馬 一人
新潟県
新潟市 一人
郡部 十二人
埼玉県 九人
群馬県
前橋市 一人
郡部 六人
千葉県 十人
茨城県
水戸市 一人
郡部 九人
栃木県
宇都宮市 一人
郡部 六人
奈良県
奈良市 一人
郡部 四人
三重県
津市 一人
四日市市
郡部
七人
愛知県
名古屋市 二人
郡部 十一人
静岡県
静岡市 一人
郡部 九人
山梨県
甲府市 一人
郡部 四人
滋賀県
大津市 一人
郡部 五人
岐阜県
岐阜市 一人
郡部 七人
長野県
長野市 一人
郡部 九人
宮城県
仙台市 一人
郡部 六人
福島県 八人
巌手県
盛岡市 一人
郡部 五人
青森県
弘前市 一人
青森市
郡部
四人
山形県
山形市 一人
米沢市 一人
郡部 六人
秋田県 六人
福井県
福井市 一人
郡部 四人
石川県
金沢市 一人
郡部 五人
富山県
富山市 一人
高岡市 一人
郡部 五人
鳥取県 三人
島根県
松江市 一人
郡部 五人
隠岐 一人
岡山県
岡山市 一人
郡部 八人
広島県
広島市 一人
尾道市
郡部
十人
山口県
赤間関市 一人
郡部 七人
和歌山県
和歌山市 一人
郡部 五人
徳島県
徳島市 一人
郡部 五人
香川県
高松市 一人
丸亀市
郡部
五人
愛媛県
松山市 一人
郡部 七人
商知県
高知市 一人
郡部 五人
福岡県
福岡市 一人
久留米市
門司市
郡部
十人
大分県 六人
佐賀県
佐賀市 一人
郡部 五人
熊本県
熊本市 一人
郡部 八人
宮崎県 四人
鹿児島県
鹿児島市 一人
郡部 七人
大島 一人
北海道庁
札幌区 一人
函館区 一人
小樽区 一人
札幌、小樽、岩内、増毛、宗谷、上川、空知、室蘭、浦河各支庁管内 一人
函館、松前、檜山、寿都各支庁管内} 一人
根室、釧路、河西、網走各支庁管内(根室支庁管内千島ニ属スル諸郡ヲ除ク)} 一人
沖縄県
那覇区
首里区
島尻郡
中頭郡
国頭郡
二人