金銀地金精製及品位証明規則
法令番号: 勅令第百三十九號
公布年月日: 明治30年5月4日
法令の形式: 勅令
朕金銀地金精製及品位證明規則ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治三十年四月三十日
大藏大臣 伯爵 松方正義
勅令第百三十九號
金銀地金精製及品位證明規則
第一條 造幣局ハ金銀地金ノ精製又ハ品位證明ヲ請フ者アルトキハ本規則ノ定ムル所ニ依リ其ノ精製又ハ證明ヲナスヘシ
第二條 精製又ハ品位證明ノ爲メ輸納スル地金ハ品位一千分中金銀七百五十以上量目一百匁以上ノモノニ限ル但シ金銀混合地金ナルトキハ金銀合シテ七百五十以上トス
第三條 輸納ノ地金ハ輸納人又ハ其ノ代理者ヲ立會ハシメ之ヲ秤量シテ預リ證書ヲ交付スヘシ
第四條 品位證明ノ爲メ輸納シタル地金ハ定型塊ト爲シ其ノ品位ヲ證明シ之ヲ輸納人ニ交付スヘシ
金銀混合地金又ハ精製スルニアラサレハ定型塊ト爲シ難キ地金ノ品位證明ヲ請フ者アルトキハ精製ノ上品位ヲ證明ス
第五條 造幣局ニ於テ製造スル定型塊ハ金銀各一百匁以上トス
第六條 精製ノ爲メ輸納シタル地金ノ品位證明ヲ請ヒ又ハ其ノ金分ヲ以テ貨幣ノ製造ヲ請ハントスル者ハ輸納ノ際其ノ旨申吿スヘシ
第七條 輸納シタル地金試驗ノ後精製又ハ品位證明ヲ爲サスシテ返付ヲ要スルトキハ手數料トシテ地金一塊每ニ金二圓ヲ徵收ス
第八條 輸納地金ノ鎔解減ハ輸納人ノ負擔トス
第九條 輸納地金ノ品位證明ヲ爲シタルトキハ手數料トシテ金ハ四貫匁又ハ其ノ端數每ニ銀ハ八貫匁又ハ其ノ端數每ニ各金三圓ヲ徵收ス
第十條 輸納地金ノ精製ヲ爲シタルトキハ左ノ割合ニ依リ手數料ヲ徵收ス
一千分中金銀九百五十以上
純金一百匁ニ付 金七十六錢
純銀一百匁ニ付 金二十錢
一千分中金銀九百以上
純金一百匁ニ付 金八十錢
純銀一百匁ニ付 金二十三錢
一千分中金銀八百五十以上
純金一百匁ニ付 金九十一錢
純銀一百匁ニ付 金二十七錢
一千分中金銀八百以上
純金一百匁ニ付 金一圓
純銀一百匁ニ付 金三十二錢
一千分中金銀七百五十以上
純金一百匁ニ付金一圓十錢
純銀一百匁ニ付金三十八錢
附 則
本令ハ發布ノ日ヨリ施行ス
朕金銀地金精製及品位証明規則ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治三十年四月三十日
大蔵大臣 伯爵 松方正義
勅令第百三十九号
金銀地金精製及品位証明規則
第一条 造幣局ハ金銀地金ノ精製又ハ品位証明ヲ請フ者アルトキハ本規則ノ定ムル所ニ依リ其ノ精製又ハ証明ヲナスヘシ
第二条 精製又ハ品位証明ノ為メ輸納スル地金ハ品位一千分中金銀七百五十以上量目一百匁以上ノモノニ限ル但シ金銀混合地金ナルトキハ金銀合シテ七百五十以上トス
第三条 輸納ノ地金ハ輸納人又ハ其ノ代理者ヲ立会ハシメ之ヲ秤量シテ預リ証書ヲ交付スヘシ
第四条 品位証明ノ為メ輸納シタル地金ハ定型塊ト為シ其ノ品位ヲ証明シ之ヲ輸納人ニ交付スヘシ
金銀混合地金又ハ精製スルニアラサレハ定型塊ト為シ難キ地金ノ品位証明ヲ請フ者アルトキハ精製ノ上品位ヲ証明ス
第五条 造幣局ニ於テ製造スル定型塊ハ金銀各一百匁以上トス
第六条 精製ノ為メ輸納シタル地金ノ品位証明ヲ請ヒ又ハ其ノ金分ヲ以テ貨幣ノ製造ヲ請ハントスル者ハ輸納ノ際其ノ旨申告スヘシ
第七条 輸納シタル地金試験ノ後精製又ハ品位証明ヲ為サスシテ返付ヲ要スルトキハ手数料トシテ地金一塊毎ニ金二円ヲ徴収ス
第八条 輸納地金ノ鎔解減ハ輸納人ノ負担トス
第九条 輸納地金ノ品位証明ヲ為シタルトキハ手数料トシテ金ハ四貫匁又ハ其ノ端数毎ニ銀ハ八貫匁又ハ其ノ端数毎ニ各金三円ヲ徴収ス
第十条 輸納地金ノ精製ヲ為シタルトキハ左ノ割合ニ依リ手数料ヲ徴収ス
一千分中金銀九百五十以上
純金一百匁ニ付 金七十六銭
純銀一百匁ニ付 金二十銭
一千分中金銀九百以上
純金一百匁ニ付 金八十銭
純銀一百匁ニ付 金二十三銭
一千分中金銀八百五十以上
純金一百匁ニ付 金九十一銭
純銀一百匁ニ付 金二十七銭
一千分中金銀八百以上
純金一百匁ニ付 金一円
純銀一百匁ニ付 金三十二銭
一千分中金銀七百五十以上
純金一百匁ニ付金一円十銭
純銀一百匁ニ付金三十八銭
附 則
本令ハ発布ノ日ヨリ施行ス