独立行政法人大学入試センター法をここに公布する。
御名御璽
平成十一年十二月二十二日
内閣総理大臣 小渕恵三
法律第百六十六号
独立行政法人大学入試センター法
目次
第一章
総則(第一条―第六条)
第二章
役員(第七条―第十一条)
第三章
業務等(第十二条―第十四条)
第四章
雑則(第十五条)
第五章
罰則(第十六条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、独立行政法人大学入試センターの名称、目的、業務の範囲等に関する事項を定めることを目的とする。
(名称)
第二条 この法律及び独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号。以下「通則法」という。)の定めるところにより設立される通則法第二条第一項に規定する独立行政法人の名称は、独立行政法人大学入試センターとする。
(センターの目的)
第三条 独立行政法人大学入試センター(以下「センター」という。)は、大学に入学を志願する者に対し大学が共同して実施することとする試験に関する業務等を行うことにより、大学の入学者の選抜の改善を図り、もって大学及び高等学校(中等教育学校の後期課程並びに盲学校、聾学校及び養護学校の高等部を含む。以下同じ。)における教育の振興に資することを目的とする。
(特定独立行政法人)
第四条 センターは、通則法第二条第二項に規定する特定独立行政法人とする。
(事務所)
第五条 センターは、主たる事務所を東京都に置く。
(資本金)
第六条 センターの資本金は、附則第五条第二項の規定により政府から出資があったものとされた金額とする。
2 政府は、必要があると認めるときは、予算で定める金額の範囲内において、センターに追加して出資することができる。
3 センターは、前項の規定による政府の出資があったときは、その出資額により資本金を増加するものとする。
第二章 役員
(役員)
第七条 センターに、役員として、その長である理事長及び監事二人を置く。
2 センターに、役員として、理事一人を置くことができる。
(理事の職務及び権限等)
第八条 理事は、理事長の定めるところにより、理事長を補佐してセンターの業務を掌理する。
2 通則法第十九条第二項の個別法で定める役員は、理事とする。ただし、理事が置かれていないときは、監事とする。
3 前項ただし書の場合において、通則法第十九条第二項の規定により理事長の職務を代理し又はその職務を行う監事は、その間、監事の職務を行ってはならない。
(役員の任期)
第九条 役員の任期は、三年とする。
(理事長の任命)
第十条 文部科学大臣は、通則法第二十条第一項の規定により理事長を任命しようとするときは、文部科学省令で定めるところにより、大学教育に関し学識経験を有する者その他の文部科学省令で定める者の意見を聴くものとする。
(役員の欠格条項の特例)
第十一条 通則法第二十二条の規定にかかわらず、教育公務員で政令で定めるものは、非常勤の理事又は監事となることができる。
2 センターの非常勤の理事及び監事の解任に関する通則法第二十三条第一項の規定の適用については、同項中「前条」とあるのは、「前条及び独立行政法人大学入試センター法第十一条第一項」とする。
第三章 業務等
(業務の範囲)
第十二条 センターは、第三条の目的を達成するため、次の業務を行う。
一 大学に入学を志願する者の高等学校の段階における基礎的な学習の達成の程度を判定することを主たる目的として大学が共同して実施することとする試験に関し、問題の作成及び採点その他一括して処理することが適当な業務を行うこと。
二 大学の入学者の選抜方法の改善に関する調査及び研究を行うこと。
三 大学に入学を志望する者の進路選択に資するための大学に関する情報の提供を行うこと。
四 前三号の業務に附帯する業務を行うこと。
2 前項第一号の試験の実施の方法その他同号の試験に関し必要な事項は、文部科学省令で定める。
3 センターは、第一項の業務のほか、同項の業務の遂行に支障のない範囲内で、国、地方公共団体又は民法(明治二十九年法律第八十九号)第三十四条の法人その他の営利を目的としない法人の委託を受けて、これらの者が実施する試験の採点及び結果の分析に関する業務を行うことができる。
(関係機関等との連携協力体制の整備)
第十三条 センターは、前条第一項に規定する業務を円滑に遂行するため、大学、高等学校その他の関係機関及び関係団体との緊密な連携協力体制の整備に努めなければならない。
(積立金の処分)
第十四条 センターは、通則法第二十九条第二項第一号に規定する中期目標の期間(以下この項において「中期目標の期間」という。)の最後の事業年度に係る通則法第四十四条第一項又は第二項の規定による整理を行った後、同条第一項の規定による積立金があるときは、その額に相当する金額のうち文部科学大臣の承認を受けた金額を、当該中期目標の期間の次の中期目標の期間に係る通則法第三十条第一項の認可を受けた中期計画(同項後段の規定による変更の認可を受けたときは、その変更後のもの)の定めるところにより、当該次の中期目標の期間における第十二条に規定する業務の財源に充てることができる。
2 文部科学大臣は、前項の規定による承認をしようとするときは、あらかじめ、文部科学省の独立行政法人評価委員会の意見を聴くとともに、財務大臣に協議しなければならない。
3 センターは、第一項に規定する積立金の額に相当する金額から同項の規定による承認を受けた金額を控除してなお残余があるときは、その残余の額を国庫に納付しなければならない。
4 前三項に定めるもののほか、納付金の納付の手続その他積立金の処分に関し必要な事項は、政令で定める。
第四章 雑則
(主務大臣等)
第十五条 センターに係る通則法における主務大臣、主務省及び主務省令は、それぞれ文部科学大臣、文部科学省及び文部科学省令とする。
第五章 罰則
第十六条 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をしたセンターの役員は、二十万円以下の過料に処する。
一 第十二条に規定する業務以外の業務を行ったとき。
二 第十四条第一項の規定により文部科学大臣の承認を受けなければならない場合において、その承認を受けなかったとき。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十三年一月六日から施行する。ただし、附則第八条、第九条及び第十一条から第十三条までの規定は、同日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(職員の引継ぎ等)
第二条 センターの成立の際現に国立学校設置法(昭和二十四年法律第百五十号)第三章の四に規定する大学入試センター(次条、附則第五条第一項及び附則第六条において「旧センター」という。)の職員である者は、別に辞令を発せられない限り、センターの成立の日において、センターの相当の職員となるものとする。
第三条 センターの成立の際現に旧センターの職員である者のうち、センターの成立の日において引き続きセンターの職員となったもの(次条において「引継職員」という。)であって、センターの成立の日の前日において文部科学大臣又はその委任を受けた者から児童手当法(昭和四十六年法律第七十三号)第七条第一項(同法附則第六条第二項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定による認定を受けているものが、センターの成立の日において児童手当又は同法附則第六条第一項の給付(以下この条において「特例給付」という。)の支給要件に該当するときは、その者に対する児童手当又は特例給付の支給に関しては、センターの成立の日において同法第七条第一項の規定による市町村長(特別区の区長を含む。)の認定があったものとみなす。この場合において、その認定があったものとみなされた児童手当又は特例給付の支給は、同法第八条第二項(同法附則第六条第二項において準用する場合を含む。)の規定にかかわらず、センターの成立の日の前日の属する月の翌月から始める。
(センターの職員となる者の職員団体についての経過措置)
第四条 センターの成立の際現に存する国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第百八条の二第一項に規定する職員団体であって、その構成員の過半数が引継職員であるものは、センターの成立の際国営企業及び特定独立行政法人の労働関係に関する法律(昭和二十三年法律第二百五十七号)の適用を受ける労働組合となるものとする。この場合において、当該職員団体が法人であるときは、法人である労働組合となるものとする。
2 前項の規定により法人である労働組合となったものは、センターの成立の日から起算して六十日を経過する日までに、労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第二条及び第五条第二項の規定に適合する旨の労働委員会の証明を受け、かつ、その主たる事務所の所在地において登記しなければ、その日の経過により解散するものとする。
3 第一項の規定により労働組合となったものについては、センターの成立の日から起算して六十日を経過する日までは、労働組合法第二条ただし書(第一号に係る部分に限る。)の規定は、適用しない。
(権利義務の承継等)
第五条 センターの成立の際現に国が有する権利及び義務のうち、国立学校設置法第九条の三第一項に規定する旧センターの業務に関するもので政令で定めるものは、センターの成立の時においてセンターが承継する。
2 前項の規定によりセンターが国の有する権利及び義務を承継したときは、その承継の際、承継される権利に係る土地、建物その他の財産で政令で定めるものの価額の合計額に相当する金額は、政府からセンターに対し出資されたものとする。
3 前項の規定により政府から出資があったものとされる同項の財産の価額は、センターの成立の日現在における時価を基準として評価委員が評価した価額とする。
4 前項の評価委員その他評価に関し必要な事項は、政令で定める。
(国有財産の無償使用)
第六条 文部科学大臣は、センターの成立の際現に旧センターにおいて国立学校設置法第九条の三第一項第三号に規定する業務の用に供されている国有財産であって政令で定めるものを、政令で定めるところにより、センターの用に供するため、センターに無償で使用させることができる。
(政令への委任)
第七条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、センターの設立に伴い必要な経過措置その他この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
(国立学校設置法の一部改正)
第八条 国立学校設置法の一部を次のように改正する。
目次中「第三章の四 大学入試センター(第九条の三)」を「第三章の四 削除」に改める。
第二条第一項中「から第三章の六まで」を「、第三章の五及び第三章の六」に改める。
第三章の四を次のように改める。
第三章の四 削除
第九条の三 削除
(教育公務員特例法の一部改正)
第九条 教育公務員特例法(昭和二十四年法律第一号)の一部を次のように改正する。
第二十二条中「から第三章の六まで」を「、第三章の五及び第三章の六」に改める。
(国立学校特別会計法の一部改正)
第十条 国立学校特別会計法(昭和三十九年法律第五十五号)の一部を次のように改正する。
附則に次の一項を加える。
(独立行政法人大学入試センターの設立に係る取扱い)
25 この会計に所属する国有財産又は物品で独立行政法人大学入試センター法(平成十一年法律第百六十六号)附則第五条第一項の規定により独立行政法人大学入試センターが承継することとなるものについて、一般会計に所属替又は管理換をする場合においては、無償として整理するものとする。
(国立又は公立の大学における外国人教員の任用等に関する特別措置法の一部改正)
第十一条 国立又は公立の大学における外国人教員の任用等に関する特別措置法(昭和五十七年法律第八十九号)の一部を次のように改正する。
第三条第一項中「から第三章の六まで」を「、第三章の五及び第三章の六」に改める。
第四条中「前条第一項」を「第三条第一項(前条第一項において準用する場合を含む。)」に、「及び同項」を「、第三条第一項」に改め、「機関」の下に「及び独立行政法人大学入試センター」を加え、同条を第五条とし、第三条の次に次の一条を加える。
(外国人の独立行政法人大学入試センターの職員への任用等)
第四条 前条第一項の規定は、独立行政法人大学入試センターについて準用する。
2 第二条第三項の規定は、前項において準用する前条第一項の規定により任用される職員について準用する。この場合において、第二条第三項中「教育公務員特例法(昭和二十四年法律第一号)第二条第四項に規定する評議会(評議会を置かない大学にあつては、教授会)の議に基づき学長」とあるのは、「独立行政法人大学入試センターの理事長」と読み替えるものとする。
(一般職の任期付研究員の採用、給与及び勤務時間の特例に関する法律の一部改正)
第十二条 一般職の任期付研究員の採用、給与及び勤務時間の特例に関する法律(平成九年法律第六十五号)の一部を次のように改正する。
第二条第一号ニ中「特定独立行政法人」の下に「(独立行政法人大学入試センターを除く。)」を加える。
(大学の教員等の任期に関する法律の一部改正)
第十三条 大学の教員等の任期に関する法律(平成九年法律第八十二号)の一部を次のように改正する。
第二条第三号中「及び」を「並びに」に、「から第三章の六まで」を「、第三章の五及び第三章の六」に改め、「という。)」の下に「並びに独立行政法人大学入試センター(以下「大学入試センター」という。)」を加える。
第六条の次に次の一条を加える。
(大学入試センターの職員への準用)
第七条 第三条及び第四条の規定は、大学入試センターの職員のうち専ら研究又は教育に従事する者について準用する。この場合において、第三条第一項中「国立又は公立の大学の学長は、教育公務員特例法(昭和二十四年法律第一号)第二条第四項に規定する評議会(評議会を置かない大学にあつては、教授会)の議に基づき」とあるのは「大学入試センターの理事長は」と、同条第二項中「国立又は公立の大学は、前項の規定により学長が」とあるのは「大学入試センターの理事長は、前項の規定により」と、第四条第一項中「教育公務員特例法第十条の規定に基づきその」とあるのは「その」と読み替えるものとする。
内閣総理大臣 小渕恵三
大蔵大臣 宮澤喜一
文部大臣 中曽根弘文
独立行政法人大学入試センター法をここに公布する。
御名御璽
平成十一年十二月二十二日
内閣総理大臣 小渕恵三
法律第百六十六号
独立行政法人大学入試センター法
目次
第一章
総則(第一条―第六条)
第二章
役員(第七条―第十一条)
第三章
業務等(第十二条―第十四条)
第四章
雑則(第十五条)
第五章
罰則(第十六条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、独立行政法人大学入試センターの名称、目的、業務の範囲等に関する事項を定めることを目的とする。
(名称)
第二条 この法律及び独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号。以下「通則法」という。)の定めるところにより設立される通則法第二条第一項に規定する独立行政法人の名称は、独立行政法人大学入試センターとする。
(センターの目的)
第三条 独立行政法人大学入試センター(以下「センター」という。)は、大学に入学を志願する者に対し大学が共同して実施することとする試験に関する業務等を行うことにより、大学の入学者の選抜の改善を図り、もって大学及び高等学校(中等教育学校の後期課程並びに盲学校、聾学校及び養護学校の高等部を含む。以下同じ。)における教育の振興に資することを目的とする。
(特定独立行政法人)
第四条 センターは、通則法第二条第二項に規定する特定独立行政法人とする。
(事務所)
第五条 センターは、主たる事務所を東京都に置く。
(資本金)
第六条 センターの資本金は、附則第五条第二項の規定により政府から出資があったものとされた金額とする。
2 政府は、必要があると認めるときは、予算で定める金額の範囲内において、センターに追加して出資することができる。
3 センターは、前項の規定による政府の出資があったときは、その出資額により資本金を増加するものとする。
第二章 役員
(役員)
第七条 センターに、役員として、その長である理事長及び監事二人を置く。
2 センターに、役員として、理事一人を置くことができる。
(理事の職務及び権限等)
第八条 理事は、理事長の定めるところにより、理事長を補佐してセンターの業務を掌理する。
2 通則法第十九条第二項の個別法で定める役員は、理事とする。ただし、理事が置かれていないときは、監事とする。
3 前項ただし書の場合において、通則法第十九条第二項の規定により理事長の職務を代理し又はその職務を行う監事は、その間、監事の職務を行ってはならない。
(役員の任期)
第九条 役員の任期は、三年とする。
(理事長の任命)
第十条 文部科学大臣は、通則法第二十条第一項の規定により理事長を任命しようとするときは、文部科学省令で定めるところにより、大学教育に関し学識経験を有する者その他の文部科学省令で定める者の意見を聴くものとする。
(役員の欠格条項の特例)
第十一条 通則法第二十二条の規定にかかわらず、教育公務員で政令で定めるものは、非常勤の理事又は監事となることができる。
2 センターの非常勤の理事及び監事の解任に関する通則法第二十三条第一項の規定の適用については、同項中「前条」とあるのは、「前条及び独立行政法人大学入試センター法第十一条第一項」とする。
第三章 業務等
(業務の範囲)
第十二条 センターは、第三条の目的を達成するため、次の業務を行う。
一 大学に入学を志願する者の高等学校の段階における基礎的な学習の達成の程度を判定することを主たる目的として大学が共同して実施することとする試験に関し、問題の作成及び採点その他一括して処理することが適当な業務を行うこと。
二 大学の入学者の選抜方法の改善に関する調査及び研究を行うこと。
三 大学に入学を志望する者の進路選択に資するための大学に関する情報の提供を行うこと。
四 前三号の業務に附帯する業務を行うこと。
2 前項第一号の試験の実施の方法その他同号の試験に関し必要な事項は、文部科学省令で定める。
3 センターは、第一項の業務のほか、同項の業務の遂行に支障のない範囲内で、国、地方公共団体又は民法(明治二十九年法律第八十九号)第三十四条の法人その他の営利を目的としない法人の委託を受けて、これらの者が実施する試験の採点及び結果の分析に関する業務を行うことができる。
(関係機関等との連携協力体制の整備)
第十三条 センターは、前条第一項に規定する業務を円滑に遂行するため、大学、高等学校その他の関係機関及び関係団体との緊密な連携協力体制の整備に努めなければならない。
(積立金の処分)
第十四条 センターは、通則法第二十九条第二項第一号に規定する中期目標の期間(以下この項において「中期目標の期間」という。)の最後の事業年度に係る通則法第四十四条第一項又は第二項の規定による整理を行った後、同条第一項の規定による積立金があるときは、その額に相当する金額のうち文部科学大臣の承認を受けた金額を、当該中期目標の期間の次の中期目標の期間に係る通則法第三十条第一項の認可を受けた中期計画(同項後段の規定による変更の認可を受けたときは、その変更後のもの)の定めるところにより、当該次の中期目標の期間における第十二条に規定する業務の財源に充てることができる。
2 文部科学大臣は、前項の規定による承認をしようとするときは、あらかじめ、文部科学省の独立行政法人評価委員会の意見を聴くとともに、財務大臣に協議しなければならない。
3 センターは、第一項に規定する積立金の額に相当する金額から同項の規定による承認を受けた金額を控除してなお残余があるときは、その残余の額を国庫に納付しなければならない。
4 前三項に定めるもののほか、納付金の納付の手続その他積立金の処分に関し必要な事項は、政令で定める。
第四章 雑則
(主務大臣等)
第十五条 センターに係る通則法における主務大臣、主務省及び主務省令は、それぞれ文部科学大臣、文部科学省及び文部科学省令とする。
第五章 罰則
第十六条 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をしたセンターの役員は、二十万円以下の過料に処する。
一 第十二条に規定する業務以外の業務を行ったとき。
二 第十四条第一項の規定により文部科学大臣の承認を受けなければならない場合において、その承認を受けなかったとき。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十三年一月六日から施行する。ただし、附則第八条、第九条及び第十一条から第十三条までの規定は、同日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(職員の引継ぎ等)
第二条 センターの成立の際現に国立学校設置法(昭和二十四年法律第百五十号)第三章の四に規定する大学入試センター(次条、附則第五条第一項及び附則第六条において「旧センター」という。)の職員である者は、別に辞令を発せられない限り、センターの成立の日において、センターの相当の職員となるものとする。
第三条 センターの成立の際現に旧センターの職員である者のうち、センターの成立の日において引き続きセンターの職員となったもの(次条において「引継職員」という。)であって、センターの成立の日の前日において文部科学大臣又はその委任を受けた者から児童手当法(昭和四十六年法律第七十三号)第七条第一項(同法附則第六条第二項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定による認定を受けているものが、センターの成立の日において児童手当又は同法附則第六条第一項の給付(以下この条において「特例給付」という。)の支給要件に該当するときは、その者に対する児童手当又は特例給付の支給に関しては、センターの成立の日において同法第七条第一項の規定による市町村長(特別区の区長を含む。)の認定があったものとみなす。この場合において、その認定があったものとみなされた児童手当又は特例給付の支給は、同法第八条第二項(同法附則第六条第二項において準用する場合を含む。)の規定にかかわらず、センターの成立の日の前日の属する月の翌月から始める。
(センターの職員となる者の職員団体についての経過措置)
第四条 センターの成立の際現に存する国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第百八条の二第一項に規定する職員団体であって、その構成員の過半数が引継職員であるものは、センターの成立の際国営企業及び特定独立行政法人の労働関係に関する法律(昭和二十三年法律第二百五十七号)の適用を受ける労働組合となるものとする。この場合において、当該職員団体が法人であるときは、法人である労働組合となるものとする。
2 前項の規定により法人である労働組合となったものは、センターの成立の日から起算して六十日を経過する日までに、労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第二条及び第五条第二項の規定に適合する旨の労働委員会の証明を受け、かつ、その主たる事務所の所在地において登記しなければ、その日の経過により解散するものとする。
3 第一項の規定により労働組合となったものについては、センターの成立の日から起算して六十日を経過する日までは、労働組合法第二条ただし書(第一号に係る部分に限る。)の規定は、適用しない。
(権利義務の承継等)
第五条 センターの成立の際現に国が有する権利及び義務のうち、国立学校設置法第九条の三第一項に規定する旧センターの業務に関するもので政令で定めるものは、センターの成立の時においてセンターが承継する。
2 前項の規定によりセンターが国の有する権利及び義務を承継したときは、その承継の際、承継される権利に係る土地、建物その他の財産で政令で定めるものの価額の合計額に相当する金額は、政府からセンターに対し出資されたものとする。
3 前項の規定により政府から出資があったものとされる同項の財産の価額は、センターの成立の日現在における時価を基準として評価委員が評価した価額とする。
4 前項の評価委員その他評価に関し必要な事項は、政令で定める。
(国有財産の無償使用)
第六条 文部科学大臣は、センターの成立の際現に旧センターにおいて国立学校設置法第九条の三第一項第三号に規定する業務の用に供されている国有財産であって政令で定めるものを、政令で定めるところにより、センターの用に供するため、センターに無償で使用させることができる。
(政令への委任)
第七条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、センターの設立に伴い必要な経過措置その他この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
(国立学校設置法の一部改正)
第八条 国立学校設置法の一部を次のように改正する。
目次中「第三章の四 大学入試センター(第九条の三)」を「第三章の四 削除」に改める。
第二条第一項中「から第三章の六まで」を「、第三章の五及び第三章の六」に改める。
第三章の四を次のように改める。
第三章の四 削除
第九条の三 削除
(教育公務員特例法の一部改正)
第九条 教育公務員特例法(昭和二十四年法律第一号)の一部を次のように改正する。
第二十二条中「から第三章の六まで」を「、第三章の五及び第三章の六」に改める。
(国立学校特別会計法の一部改正)
第十条 国立学校特別会計法(昭和三十九年法律第五十五号)の一部を次のように改正する。
附則に次の一項を加える。
(独立行政法人大学入試センターの設立に係る取扱い)
25 この会計に所属する国有財産又は物品で独立行政法人大学入試センター法(平成十一年法律第百六十六号)附則第五条第一項の規定により独立行政法人大学入試センターが承継することとなるものについて、一般会計に所属替又は管理換をする場合においては、無償として整理するものとする。
(国立又は公立の大学における外国人教員の任用等に関する特別措置法の一部改正)
第十一条 国立又は公立の大学における外国人教員の任用等に関する特別措置法(昭和五十七年法律第八十九号)の一部を次のように改正する。
第三条第一項中「から第三章の六まで」を「、第三章の五及び第三章の六」に改める。
第四条中「前条第一項」を「第三条第一項(前条第一項において準用する場合を含む。)」に、「及び同項」を「、第三条第一項」に改め、「機関」の下に「及び独立行政法人大学入試センター」を加え、同条を第五条とし、第三条の次に次の一条を加える。
(外国人の独立行政法人大学入試センターの職員への任用等)
第四条 前条第一項の規定は、独立行政法人大学入試センターについて準用する。
2 第二条第三項の規定は、前項において準用する前条第一項の規定により任用される職員について準用する。この場合において、第二条第三項中「教育公務員特例法(昭和二十四年法律第一号)第二条第四項に規定する評議会(評議会を置かない大学にあつては、教授会)の議に基づき学長」とあるのは、「独立行政法人大学入試センターの理事長」と読み替えるものとする。
(一般職の任期付研究員の採用、給与及び勤務時間の特例に関する法律の一部改正)
第十二条 一般職の任期付研究員の採用、給与及び勤務時間の特例に関する法律(平成九年法律第六十五号)の一部を次のように改正する。
第二条第一号ニ中「特定独立行政法人」の下に「(独立行政法人大学入試センターを除く。)」を加える。
(大学の教員等の任期に関する法律の一部改正)
第十三条 大学の教員等の任期に関する法律(平成九年法律第八十二号)の一部を次のように改正する。
第二条第三号中「及び」を「並びに」に、「から第三章の六まで」を「、第三章の五及び第三章の六」に改め、「という。)」の下に「並びに独立行政法人大学入試センター(以下「大学入試センター」という。)」を加える。
第六条の次に次の一条を加える。
(大学入試センターの職員への準用)
第七条 第三条及び第四条の規定は、大学入試センターの職員のうち専ら研究又は教育に従事する者について準用する。この場合において、第三条第一項中「国立又は公立の大学の学長は、教育公務員特例法(昭和二十四年法律第一号)第二条第四項に規定する評議会(評議会を置かない大学にあつては、教授会)の議に基づき」とあるのは「大学入試センターの理事長は」と、同条第二項中「国立又は公立の大学は、前項の規定により学長が」とあるのは「大学入試センターの理事長は、前項の規定により」と、第四条第一項中「教育公務員特例法第十条の規定に基づきその」とあるのは「その」と読み替えるものとする。
内閣総理大臣 小渕恵三
大蔵大臣 宮沢喜一
文部大臣 中曽根弘文