(災害援護資金の貸付け)
第八条 市町村は、条例の定めるところにより、その区域内において災害救助法(昭和二十二年法律第百十八号)による救助の行なわれる災害その他の政令で定める災害により次に掲げる被害を受けた世帯で政令の定めるところにより算定したこれに属する者の所得の合計額が政令で定める額に満たないものの世帯主に対し、生活の立て直しに資するため、災害援護資金の貸付けを行なうことができる。
一 療養に要する期間がおおむね一月以上である世帯主の負傷
2 災害援護資金の一災害における一世帯当たりの限度額は、五十万円をこえない範囲内で政令で定める。
3 災害援護資金の償還期間(据置期間を含む。)は、十年をこえない範囲内で政令で定める。
4 災害援護資金は、据置期間中は無利子とし、据置期間経過後はその利率を延滞の場合を除き年三パーセントとする。
(都道府県の貸付け)
第九条 都道府県は、市町村(地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市(以下「指定都市」という。)を除く。第十一条第一項を除き、以下同じ。)が災害援護資金の貸付けの財源として必要とする金額に相当する金額を、延滞の場合を除き無利子で、市町村に貸し付けるものとする。
2 前項の貸付金の償還期間(据置期間を含む。)は、十一年をこえない範囲内で政令で定める。
(国の貸付け)
第十条 国は、指定都市が災害援護資金の貸付けの財源として必要とする金額又は都道府県が前条第一項の規定により市町村に貸し付ける貸付金の額の三分の二に相当する金額を、延滞の場合を除き無利子で、指定都市又は都道府県に貸し付けるものとする。
2 前項の貸付金の償還期間(据置期間を含む。)は、十二年(指定都市に対するものにあつては十一年)をこえない範囲内で政令で定める。
(償還免除)
第十一条 市町村は、災害援護資金の貸付けを受けた者が死亡したとき、又は精神若しくは身体に著しい障害を受けたため災害援護資金を償還することができなくなつたと認められるときは、当該災害援護資金の償還未済額の全部又は一部の償還を免除することができる。ただし、政令で定める場合は、この限りでない。
2 都道府県は、市町村が前項の規定により災害援護資金の償還を免除したときは、当該市町村に対し、その免除した金額に相当する額の貸付金の償還を免除するもとする。
3 国は、指定都市又は都道府県が第一項又は前項の規定により災害援護資金又は貸付金の償還を免除したときは、当該指定都市又は都道府県に対し、その免除した金額の三分の二に相当する額の貸付金の償還を免除するものとする。
(貸付金の償還方法)
第十二条 市町村は、都道府県からの貸付金の償還期間の終期前一年までの間は、災害援護資金の償還を受けたときに、政令の定めるところにより、償還を受けた金額(利子及び延滞利子に係る金額を除く。第三項において同じ。)に相当する金額を都道府県に償還するものとする。
2 都道府県は、国からの貸付金の償還期間の終期前一年までの間は、前項の規定により貸付金の償還を受けたときに、政令の定めるところにより、償還を受けた金額の三分の二に相当する金額を国に償還するものとする。
3 指定都市は、国からの貸付金の償還期間の終期前一年までの間は、災害援護資金の償還を受けたときに、政令の定めるところにより、償還を受けた金額の三分の二に相当する金額を国に償還するものとする。
(政令への委任)
第十三条 第八条から前条までに規定するもののほか、災害援護資金の貸付方法、貸付条件その他災害援護資金の貸付け(これに係る都道府県及び国の貸付金の貸付けを含む。)に関し必要な事項は、政令で定める。