商法の一部を改正する法律の施行に伴う銀行法等の金融関係法律の整理に関する法律
法令番号: 法律第二百四十号
公布年月日: 昭和26年6月15日
法令の形式: 法律
商法の一部を改正する法律の施行に伴う銀行法等の金融関係法律の整理に関する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和二十六年六月十五日
内閣総理大臣 吉田茂
法律第二百四十号
商法の一部を改正する法律の施行に伴う銀行法等の金融関係法律の整理に関する法律
(銀行法の改正)
第一條 銀行法(昭和二年法律第二十一号)の一部を次のように改正する。
第三條第一項及び第二項中「資本金」を「資本ノ額」に改め、同條の次に次の一條を加える。
第三條ノ二 銀行ハ無額面株式ヲ発行スルコトヲ得ズ
第六條第二号中「資本金」を「発行スル株式ノ総数又ハ資本ノ額」に改める。
第十二條の次に次の二條を加える。
第十二條ノ二 銀行ガ商法第二百九十三條ノ五第一項ノ規定ニ依リ作成スル所属明細書ノ記載事項ハ主務大臣之ヲ定ム
第十二條ノ三 商法第二百九十三條ノ六ノ規定ハ銀行ノ会計ノ帳簿及書類ニ付テハ之ヲ適用セズ
(貯蓄銀行法の改正)
第二條 貯蓄銀行法(大正十年法律第七十四号)の一部を次のように改正する。
第三條中「資本金」を「資本ノ額」に改める。
第十三條第一項及び第二項並びに第十四條第一項中「拂込資本金」を「資本」に改める。
(信託業法の改正)
第三條 信託業法(大正十一年法律第六十五号)の一部を次のように改正する。
第二條中「資本金」を「資本ノ額」に改め、同條の次に次の一條を加える。
第二條ノ二 信託会社ハ無額面株式ヲ発行スルコトヲ得ズ
第十一條第三項中「拂込資本金」を「資本」に改める。
第十三條の次に次の一條を加える。
第十三條ノ二 信託会社ガ商法第二百九十三條ノ五第一項ノ規定ニ依リ作成スル附属明細書ノ記載事項ハ主務大臣之ヲ定ム
(無盡業法の改正)
第四條 無盡業法(昭和六年法律第四十二号)の一部を次のように改正する。
第四條中「資本金十万円以上ニシテ拂込金額五万円」を「資本ノ額十万円」に改め、同條の次に次の一條を加える。
第四條ノ二 無盡会社ハ無額面株式ヲ発行スルコトヲ得ズ
第十八條の次に次の二條を加える。
第十八條ノ二 無盡会社ガ商法第二百九十三條ノ五第一項ノ規定ニ依リ作成スル附属明細書ノ記載事項ハ主務大臣之ヲ定ム
第十八條ノ三 商法第二百九十三條ノ六ノ規定ハ銀行法等特例法ニ基ク勅令ノ規定ニ依リ預金ノ受入ヲ為ス無盡会社ノ会計ノ帳簿及書類ニ付テハ之ヲ適用セズ
(担保附社債信託法の改正)
第五條 担保附社債信託法(明治三十八年法律第五十二号)の一部を次のように改正する。
第七條の次に次の一條を加える。
第七條ノ二 信託会社ハ無額面株式ヲ発行スルコトヲ得ズ
第十五條第二項中「(同法第四百五十八條第二項ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)」を削る。
第二十一條中「閲覽」の下に「又ハ謄写」を加える。
第二十二條第一項第六号中「拂込ミタル株金ノ総額」を削る。
第二十二條第一項第八号及び第二項第四号中「閲覽」の下に「若ハ謄写」を加える。
第二十七條第三項及び第四十二條中「閲覽」の下に「又ハ謄写」を加える。
第五十二條第二項中「第四項」を「第五項」に改める。
第六十條第二項中「閲覽」の下に「又ハ謄写」を加える。
(銀行等の債券発行等に関する法律の改正)
第六條 銀行等の債券発行等に関する法律(昭和二十五年法律第四十号)の一部を次のように改正する。
第二條第二項を次のように改める。
2 この法律において「自己資本」とは、資本及び準備金(利益準備金、資本準備金その他株主勘定に属する準備金をいう。)をいう。
第五條第二項中「第二百九十六條(社債発行についての特別決議)及び」を削る。
第七條第十二項第一号中「取締役」を「取締役会」に改める。
第十一條第三項中「(無議決権株式の株金総額の制限)」を「(無議決権株式の総数の制限)」に改める。
第十三條第六項を次のように改める。
6 商法第三百七十五條(資本減少の特別決議)の規定は、第一項第一号の規定によつて優先株式を消却し、第四項の規定により資本を減少する場合に、商法第三百七十六條から第三百八十條まで(資本減少)の規定は、前二項の場合については適用しない。
(証券取引法の改正)
第七條 証券取引法(昭和二十三年法律第二十五号)の一部を次のように改正する。
第四條第二項本文中「売出券面総額」を「売出券面額(当該有価証券のうちに無額面株式があるときは、当該株式については、その発行価額)の総額」に、同項但書中「売出券面総額」を「売出券面額(当該有価証券のうちに無額面株式があるときは、当該株式については、その発行価額。以下同じ。)の総額」に改める。
第五條第一項第四号及び第五号中「種類及び数」を「額面無額面の別、種類及び数」に改め、同項第七号中「資本金額(出資総額、株金総額又は出資総額及び株金総額の合計額をいう。以下同じ。)の百分の十以上の金額に相当する当該会社の株式を有し、又は出資をしている株主又は出資者」を「発行済株式の総数又は出資の総額の百分の十以上の株式又は出資を有している株主又は出資者」に、「種類及び数」を「額面無額面の別、種類及び数」に改め、同項第八号中「券面額」を「額面無額面の別、券面額(当該有価証券が無額面株式である場合には、その発行価額)」に改め、同項第十二号中「券面額」を「額面無額面の別、券面額がある場合には券面額」に改め、同項第十六号中「種類及び数」を「額面無額面の別、種類及び数」に改め、同條第二項中「商法第四百七十九條第二項」を「商法第四百七十九條第一項」に改める。
第六條第二項中「売出券面総額」を「売出券面額の総額」に改める。
第二十八條第二項第三号及び第二十九條第三号中「資本金額」を「資本の額又は出資の総額」に改める。
第百十一條第一項第四号中「券面額及び発行数」を「額面無額面の別、発行数及び券面額がある場合には券面額」に改める。
第百八十八條第一項及び第二項中「種類及び数」を「額面無額面の別、種類及び数」に改める。
(相互銀行法の改正)
第八條 相互銀行法(昭和二十六年法律第百九十九号)の一部を次のように改正する。
第五條の見出し及び同條中「資本金」を「資本の額」に改める。
第九條第二号中「資本金」を「発行する株式の総数又は資本の額」に改める。
第十條中「資本金及び準備金(準備金、積立金、基金その他名称の如何を問わず利益のうちから積み立てられたものであつて、且つ、株主勘定に属するものをいう。)」を「資本及び準備金(利益準備金、資本準備金その他株主勘定に属する準備金をいう。)」に改める。
第二十條中「銀行法」の下に「第三條ノ二(無額面株式の発行の禁止)、」を、「財務諸表、」の下に「計算書類附属明細書、株主の帳簿閲覽権の否認、」を加える。
附則第四項中「前項」を「附則第三項」に、附則第六項中「第七項」を「第八項」に改め、附則第四項を第五項とし、以下順次一項ずつ繰り下げ、附則第三項の次に次の一項を加える。
4 商法の一部を改正する法律の施行に伴う銀行法等の金融関係法律の整理に関する法律(昭和二十六年法律第二百四十号)施行後は、同法による改正後の無盡業法第四條ノ二、第十八條ノ二及び第十八條ノ三の規定は既存無盡会社についても適用し、旧法第四條中「資本金十万円以上ニシテ拂込金額五万円」とあるのは「資本ノ額十万円」と読み替えるものとする。
(信用金庫法の改正)
第九條 信用金庫法(昭和二十六年法律第二百三十八号)の一部を次のように改正する。
第二十四條第六項中「第二百三十九條第四項、第二百四十條」を「第二百三十九條第五項、第二百四十條第二項」に、「及び第二百四十七條から第二百五十三條まで」を「、第二百四十七條から第二百五十條まで、第二百五十二條及び第二百五十三條」に改める。
第三十五條を次のように改める。
(理事の責任)
第三十五條 理事がその任務を怠つたときは、その理事は、金庫に対し連帶して損害賠償の責に任ずる。
2 理事がその職務を行うにつき惡意又は重大な過失があつたときは、その理事は、第三者に対し連帶して損害賠償の責に任ずる。重要な事項につき第三十七條第一項に掲げる書類に虚僞の記載をし、又は虚僞の登記若しくは公告をしたときも同様とする。
3 第一項の理事の責任については、商法第二百六十六條第二項から第四項まで(取締役の責任)の規定を準用する。
第三十六條の見出し中「閲覽」を「閲覽等」に、同條第一項中「及び総会」を「並びに総会及び理事会」に改め、同條第三項中「閲覽」の下に「又は謄写」を加える。
第三十七條の見出し中「閲覽」を「閲覽等」に改め、同條第三項中「閲覽」の下に「又は謄写」を加える。
第三十九條を次のように改める。
(商法等の準用)
第三十九條 理事及び監事については、商法第二百五十四條第三項(取締役と会社との関係)、第二百五十八條第一項(取締役の退任の場合の処置)、第二百六十七條から第二百六十八條ノ三まで(取締役に対する訴)及び第二百八十四條(取締役及び監査役の責任の解除)の規定を、理事については、民法(明治二十九年法律第八十九号)第五十五條(代表権の委任)並びに商法第二百五十四條ノ二(取締役の義務)、第二百六十一條から第二百六十二條まで(会社代表)、第二百六十五條(取締役会社間の取引)及び第二百七十二條(株主の差止請求権)の規定を、監事については、第三十五條、商法第二百七十四條(報告を求め調査をする権限)及び第二百七十八條(取締役と監査役との連帶責任)の規定を、理事会については、商法第二百五十九條から第二百六十條ノ三まで(取締役会)の規定を準用する。この場合において、商法第二百八十四條中「前條第一項」とあるのは「信用金庫法第三十七條第二項」と読み替えるものとする。
第四十條第一項中「金庫は、」の下に「理事会の決議により、」を加える。
第四十一條第三項中「理事」を「理事会」に改める。
第四十二條を次のように改める。
(通常総会の招集)
第四十二條 通常総会は、定款の定めるところにより、毎事業年度一回招集しなければならない。
第四十三條第一項を次のように改め、同條第二項中「理事は、」を「理事会は、」に、「二十日以内に、臨時総会を招集しなければならない。」を「三週間以内に臨時総会を招集すべきことを決しなければならない。」に改める。
臨時総会は、必要があるときは、定款の定めるところにより、何時でも招集することができる。
第四十四條を次のように改める。
(会員による総会の招集)
第四十四條 前條第二項の規定による請求をした会員は、同項の請求をした日から二週間以内に理事が総会招集の手続をしないときは、大蔵大臣の認可を受けて総会を招集することができる。理事の職務を行う者がない場合において、会員が総会員の五分の一以上の同意を得たときも、同様とする。
第四十九條を次のように改める。
(商法の準用)
第四十九條 総会については、商法第二百三十一條(総会の招集の決定)、第二百三十九條第五項、第二百四十條第二項(特別利害関係人の議決権)、第二百四十三條(総会の延期又は続行の決議)、第二百四十四條(総会の議事録)、第二百四十七條から第二百五十條まで、第二百五十二條及び第二百五十三條(総会の決議の取消又は無効)の規定を準用する。この場合において、商法第二百四十三條中「第二百三十二條」とあるのは「信用金庫法第四十五條」と、同法第二百四十七條第一項中「第三百四十三條」とあるのは「信用金庫法第四十八條」と読み替えるものとする。
第六十一條中「第百四條から第百十一條まで」を「第百四條から第百六條まで及び第百八條から第百十一條まで」に、「及び非訟事件手続法」を「並びに非訟事件手続法」に改める。
第六十四條を次のように改める。
(商法等の準用)
第六十四條 金庫の解散及び清算については、商法第百十六條、第百二十四條、第百二十五條、第百二十九條第二項及び第三項、第百三十一條、第四百十七條から第四百二十四條まで、第四百二十六條及び第四百二十七條(合名会社及び株式会社の清算)並びに非訟事件手続法第三十五條第二項、第三十六條、第三十七條ノ二、第百三十六條、第百三十七條から第百三十八條まで及び第百三十八條ノ三(法人の清算の監督)の規定を、金庫の清算人については、第三十五條から第三十七條まで、第四十二條から第四十四條まで並びに商法第二百五十四條第三項(取締役と会社との関係)、第二百五十四條ノ二(取締役の義務)、第二百五十九條から第二百六十一條ノ二まで(取締役会並びに取締役の業務の執行及び会社代表)、第二百六十五條(取締役会社間の取引)、第二百六十七條から第二百六十八條ノ三まで(取締役に対する訴)、第二百七十二條(株主の差止請求権)及び第二百八十四條(取締役及び監査役の責任の解除)の規定を準用する。この場合において、商法第二百八十四條中「前條第一項」とあるのは「信用金庫法第六十四條において準用する同法第三十七條第二項」と、同法第四百二十六條第二項中「六月前ヨリ引続キ発行済株式ノ総数ノ百分ノ三以上ニ当ル株式ヲ有スル株主」とあるのは「総会員ノ五分ノ一以上ノ同意ヲ得タル会員」と読み替えるものとする。
第六十五條第二項第八号を次のように改め、同項第九号中「、又は理事が支配人と共同し」を削る。
八 金庫を代表すべき理事の氏名
第九十一條第五号中「商法第二百四十四條」の下に「、第三十九條若しくは第六十四條において準用する商法第二百六十條ノ三」を加え、「総会の」を削る。
同條第八号中「閲覽」の下に「若しくは謄写」を加える。
同條第九号中「第二百七十四條」を「第二百七十四條第二項」に改める。
同條第十号中「、第四十三條第二項又は第四十四條」を削る。
同條第九号を第十号とし、以下順次一号ずつ繰り下げ、第八号の次に次の一号を加える。
九 第三十九條において準用する商法第二百七十四條第一項の規定に違反して正当な理由がないのに帳簿及び書類の閲覽又は謄写を拒んだとき。
附 則
1 この法律は、商法の一部を改正する法律(昭和二十五年法律第百六十七号)施行の日から施行する。
2 改正前の証券取引法第五條第一項第七号、第二十八條第二項第三号及び第二十九條第三号の規定は、株式合資会社については、この法律施行後も、当分の間、なお、その効力を有する。
法務総裁 大橋武夫
大蔵大臣 池田勇人
内閣総理大臣 吉田茂
商法の一部を改正する法律の施行に伴う銀行法等の金融関係法律の整理に関する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和二十六年六月十五日
内閣総理大臣 吉田茂
法律第二百四十号
商法の一部を改正する法律の施行に伴う銀行法等の金融関係法律の整理に関する法律
(銀行法の改正)
第一条 銀行法(昭和二年法律第二十一号)の一部を次のように改正する。
第三条第一項及び第二項中「資本金」を「資本ノ額」に改め、同条の次に次の一条を加える。
第三条ノ二 銀行ハ無額面株式ヲ発行スルコトヲ得ズ
第六条第二号中「資本金」を「発行スル株式ノ総数又ハ資本ノ額」に改める。
第十二条の次に次の二条を加える。
第十二条ノ二 銀行ガ商法第二百九十三条ノ五第一項ノ規定ニ依リ作成スル所属明細書ノ記載事項ハ主務大臣之ヲ定ム
第十二条ノ三 商法第二百九十三条ノ六ノ規定ハ銀行ノ会計ノ帳簿及書類ニ付テハ之ヲ適用セズ
(貯蓄銀行法の改正)
第二条 貯蓄銀行法(大正十年法律第七十四号)の一部を次のように改正する。
第三条中「資本金」を「資本ノ額」に改める。
第十三条第一項及び第二項並びに第十四条第一項中「払込資本金」を「資本」に改める。
(信託業法の改正)
第三条 信託業法(大正十一年法律第六十五号)の一部を次のように改正する。
第二条中「資本金」を「資本ノ額」に改め、同条の次に次の一条を加える。
第二条ノ二 信託会社ハ無額面株式ヲ発行スルコトヲ得ズ
第十一条第三項中「払込資本金」を「資本」に改める。
第十三条の次に次の一条を加える。
第十三条ノ二 信託会社ガ商法第二百九十三条ノ五第一項ノ規定ニ依リ作成スル附属明細書ノ記載事項ハ主務大臣之ヲ定ム
(無尽業法の改正)
第四条 無尽業法(昭和六年法律第四十二号)の一部を次のように改正する。
第四条中「資本金十万円以上ニシテ払込金額五万円」を「資本ノ額十万円」に改め、同条の次に次の一条を加える。
第四条ノ二 無尽会社ハ無額面株式ヲ発行スルコトヲ得ズ
第十八条の次に次の二条を加える。
第十八条ノ二 無尽会社ガ商法第二百九十三条ノ五第一項ノ規定ニ依リ作成スル附属明細書ノ記載事項ハ主務大臣之ヲ定ム
第十八条ノ三 商法第二百九十三条ノ六ノ規定ハ銀行法等特例法ニ基ク勅令ノ規定ニ依リ預金ノ受入ヲ為ス無尽会社ノ会計ノ帳簿及書類ニ付テハ之ヲ適用セズ
(担保附社債信託法の改正)
第五条 担保附社債信託法(明治三十八年法律第五十二号)の一部を次のように改正する。
第七条の次に次の一条を加える。
第七条ノ二 信託会社ハ無額面株式ヲ発行スルコトヲ得ズ
第十五条第二項中「(同法第四百五十八条第二項ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)」を削る。
第二十一条中「閲覧」の下に「又ハ謄写」を加える。
第二十二条第一項第六号中「払込ミタル株金ノ総額」を削る。
第二十二条第一項第八号及び第二項第四号中「閲覧」の下に「若ハ謄写」を加える。
第二十七条第三項及び第四十二条中「閲覧」の下に「又ハ謄写」を加える。
第五十二条第二項中「第四項」を「第五項」に改める。
第六十条第二項中「閲覧」の下に「又ハ謄写」を加える。
(銀行等の債券発行等に関する法律の改正)
第六条 銀行等の債券発行等に関する法律(昭和二十五年法律第四十号)の一部を次のように改正する。
第二条第二項を次のように改める。
2 この法律において「自己資本」とは、資本及び準備金(利益準備金、資本準備金その他株主勘定に属する準備金をいう。)をいう。
第五条第二項中「第二百九十六条(社債発行についての特別決議)及び」を削る。
第七条第十二項第一号中「取締役」を「取締役会」に改める。
第十一条第三項中「(無議決権株式の株金総額の制限)」を「(無議決権株式の総数の制限)」に改める。
第十三条第六項を次のように改める。
6 商法第三百七十五条(資本減少の特別決議)の規定は、第一項第一号の規定によつて優先株式を消却し、第四項の規定により資本を減少する場合に、商法第三百七十六条から第三百八十条まで(資本減少)の規定は、前二項の場合については適用しない。
(証券取引法の改正)
第七条 証券取引法(昭和二十三年法律第二十五号)の一部を次のように改正する。
第四条第二項本文中「売出券面総額」を「売出券面額(当該有価証券のうちに無額面株式があるときは、当該株式については、その発行価額)の総額」に、同項但書中「売出券面総額」を「売出券面額(当該有価証券のうちに無額面株式があるときは、当該株式については、その発行価額。以下同じ。)の総額」に改める。
第五条第一項第四号及び第五号中「種類及び数」を「額面無額面の別、種類及び数」に改め、同項第七号中「資本金額(出資総額、株金総額又は出資総額及び株金総額の合計額をいう。以下同じ。)の百分の十以上の金額に相当する当該会社の株式を有し、又は出資をしている株主又は出資者」を「発行済株式の総数又は出資の総額の百分の十以上の株式又は出資を有している株主又は出資者」に、「種類及び数」を「額面無額面の別、種類及び数」に改め、同項第八号中「券面額」を「額面無額面の別、券面額(当該有価証券が無額面株式である場合には、その発行価額)」に改め、同項第十二号中「券面額」を「額面無額面の別、券面額がある場合には券面額」に改め、同項第十六号中「種類及び数」を「額面無額面の別、種類及び数」に改め、同条第二項中「商法第四百七十九条第二項」を「商法第四百七十九条第一項」に改める。
第六条第二項中「売出券面総額」を「売出券面額の総額」に改める。
第二十八条第二項第三号及び第二十九条第三号中「資本金額」を「資本の額又は出資の総額」に改める。
第百十一条第一項第四号中「券面額及び発行数」を「額面無額面の別、発行数及び券面額がある場合には券面額」に改める。
第百八十八条第一項及び第二項中「種類及び数」を「額面無額面の別、種類及び数」に改める。
(相互銀行法の改正)
第八条 相互銀行法(昭和二十六年法律第百九十九号)の一部を次のように改正する。
第五条の見出し及び同条中「資本金」を「資本の額」に改める。
第九条第二号中「資本金」を「発行する株式の総数又は資本の額」に改める。
第十条中「資本金及び準備金(準備金、積立金、基金その他名称の如何を問わず利益のうちから積み立てられたものであつて、且つ、株主勘定に属するものをいう。)」を「資本及び準備金(利益準備金、資本準備金その他株主勘定に属する準備金をいう。)」に改める。
第二十条中「銀行法」の下に「第三条ノ二(無額面株式の発行の禁止)、」を、「財務諸表、」の下に「計算書類附属明細書、株主の帳簿閲覧権の否認、」を加える。
附則第四項中「前項」を「附則第三項」に、附則第六項中「第七項」を「第八項」に改め、附則第四項を第五項とし、以下順次一項ずつ繰り下げ、附則第三項の次に次の一項を加える。
4 商法の一部を改正する法律の施行に伴う銀行法等の金融関係法律の整理に関する法律(昭和二十六年法律第二百四十号)施行後は、同法による改正後の無尽業法第四条ノ二、第十八条ノ二及び第十八条ノ三の規定は既存無尽会社についても適用し、旧法第四条中「資本金十万円以上ニシテ払込金額五万円」とあるのは「資本ノ額十万円」と読み替えるものとする。
(信用金庫法の改正)
第九条 信用金庫法(昭和二十六年法律第二百三十八号)の一部を次のように改正する。
第二十四条第六項中「第二百三十九条第四項、第二百四十条」を「第二百三十九条第五項、第二百四十条第二項」に、「及び第二百四十七条から第二百五十三条まで」を「、第二百四十七条から第二百五十条まで、第二百五十二条及び第二百五十三条」に改める。
第三十五条を次のように改める。
(理事の責任)
第三十五条 理事がその任務を怠つたときは、その理事は、金庫に対し連帯して損害賠償の責に任ずる。
2 理事がその職務を行うにつき悪意又は重大な過失があつたときは、その理事は、第三者に対し連帯して損害賠償の責に任ずる。重要な事項につき第三十七条第一項に掲げる書類に虚偽の記載をし、又は虚偽の登記若しくは公告をしたときも同様とする。
3 第一項の理事の責任については、商法第二百六十六条第二項から第四項まで(取締役の責任)の規定を準用する。
第三十六条の見出し中「閲覧」を「閲覧等」に、同条第一項中「及び総会」を「並びに総会及び理事会」に改め、同条第三項中「閲覧」の下に「又は謄写」を加える。
第三十七条の見出し中「閲覧」を「閲覧等」に改め、同条第三項中「閲覧」の下に「又は謄写」を加える。
第三十九条を次のように改める。
(商法等の準用)
第三十九条 理事及び監事については、商法第二百五十四条第三項(取締役と会社との関係)、第二百五十八条第一項(取締役の退任の場合の処置)、第二百六十七条から第二百六十八条ノ三まで(取締役に対する訴)及び第二百八十四条(取締役及び監査役の責任の解除)の規定を、理事については、民法(明治二十九年法律第八十九号)第五十五条(代表権の委任)並びに商法第二百五十四条ノ二(取締役の義務)、第二百六十一条から第二百六十二条まで(会社代表)、第二百六十五条(取締役会社間の取引)及び第二百七十二条(株主の差止請求権)の規定を、監事については、第三十五条、商法第二百七十四条(報告を求め調査をする権限)及び第二百七十八条(取締役と監査役との連帯責任)の規定を、理事会については、商法第二百五十九条から第二百六十条ノ三まで(取締役会)の規定を準用する。この場合において、商法第二百八十四条中「前条第一項」とあるのは「信用金庫法第三十七条第二項」と読み替えるものとする。
第四十条第一項中「金庫は、」の下に「理事会の決議により、」を加える。
第四十一条第三項中「理事」を「理事会」に改める。
第四十二条を次のように改める。
(通常総会の招集)
第四十二条 通常総会は、定款の定めるところにより、毎事業年度一回招集しなければならない。
第四十三条第一項を次のように改め、同条第二項中「理事は、」を「理事会は、」に、「二十日以内に、臨時総会を招集しなければならない。」を「三週間以内に臨時総会を招集すべきことを決しなければならない。」に改める。
臨時総会は、必要があるときは、定款の定めるところにより、何時でも招集することができる。
第四十四条を次のように改める。
(会員による総会の招集)
第四十四条 前条第二項の規定による請求をした会員は、同項の請求をした日から二週間以内に理事が総会招集の手続をしないときは、大蔵大臣の認可を受けて総会を招集することができる。理事の職務を行う者がない場合において、会員が総会員の五分の一以上の同意を得たときも、同様とする。
第四十九条を次のように改める。
(商法の準用)
第四十九条 総会については、商法第二百三十一条(総会の招集の決定)、第二百三十九条第五項、第二百四十条第二項(特別利害関係人の議決権)、第二百四十三条(総会の延期又は続行の決議)、第二百四十四条(総会の議事録)、第二百四十七条から第二百五十条まで、第二百五十二条及び第二百五十三条(総会の決議の取消又は無効)の規定を準用する。この場合において、商法第二百四十三条中「第二百三十二条」とあるのは「信用金庫法第四十五条」と、同法第二百四十七条第一項中「第三百四十三条」とあるのは「信用金庫法第四十八条」と読み替えるものとする。
第六十一条中「第百四条から第百十一条まで」を「第百四条から第百六条まで及び第百八条から第百十一条まで」に、「及び非訟事件手続法」を「並びに非訟事件手続法」に改める。
第六十四条を次のように改める。
(商法等の準用)
第六十四条 金庫の解散及び清算については、商法第百十六条、第百二十四条、第百二十五条、第百二十九条第二項及び第三項、第百三十一条、第四百十七条から第四百二十四条まで、第四百二十六条及び第四百二十七条(合名会社及び株式会社の清算)並びに非訟事件手続法第三十五条第二項、第三十六条、第三十七条ノ二、第百三十六条、第百三十七条から第百三十八条まで及び第百三十八条ノ三(法人の清算の監督)の規定を、金庫の清算人については、第三十五条から第三十七条まで、第四十二条から第四十四条まで並びに商法第二百五十四条第三項(取締役と会社との関係)、第二百五十四条ノ二(取締役の義務)、第二百五十九条から第二百六十一条ノ二まで(取締役会並びに取締役の業務の執行及び会社代表)、第二百六十五条(取締役会社間の取引)、第二百六十七条から第二百六十八条ノ三まで(取締役に対する訴)、第二百七十二条(株主の差止請求権)及び第二百八十四条(取締役及び監査役の責任の解除)の規定を準用する。この場合において、商法第二百八十四条中「前条第一項」とあるのは「信用金庫法第六十四条において準用する同法第三十七条第二項」と、同法第四百二十六条第二項中「六月前ヨリ引続キ発行済株式ノ総数ノ百分ノ三以上ニ当ル株式ヲ有スル株主」とあるのは「総会員ノ五分ノ一以上ノ同意ヲ得タル会員」と読み替えるものとする。
第六十五条第二項第八号を次のように改め、同項第九号中「、又は理事が支配人と共同し」を削る。
八 金庫を代表すべき理事の氏名
第九十一条第五号中「商法第二百四十四条」の下に「、第三十九条若しくは第六十四条において準用する商法第二百六十条ノ三」を加え、「総会の」を削る。
同条第八号中「閲覧」の下に「若しくは謄写」を加える。
同条第九号中「第二百七十四条」を「第二百七十四条第二項」に改める。
同条第十号中「、第四十三条第二項又は第四十四条」を削る。
同条第九号を第十号とし、以下順次一号ずつ繰り下げ、第八号の次に次の一号を加える。
九 第三十九条において準用する商法第二百七十四条第一項の規定に違反して正当な理由がないのに帳簿及び書類の閲覧又は謄写を拒んだとき。
附 則
1 この法律は、商法の一部を改正する法律(昭和二十五年法律第百六十七号)施行の日から施行する。
2 改正前の証券取引法第五条第一項第七号、第二十八条第二項第三号及び第二十九条第三号の規定は、株式合資会社については、この法律施行後も、当分の間、なお、その効力を有する。
法務総裁 大橋武夫
大蔵大臣 池田勇人
内閣総理大臣 吉田茂