朕海軍技術硏究所令ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
攝政名
大正十二年三月二十四日
內閣總理大臣兼海軍大臣 男爵 加藤友三郞
勅令第五十二號
海軍技術硏究所令
第一條 海軍技術硏究所ハ海軍技術ノ硏究、調査及諸種ノ技術的試驗ニ關スルコトヲ掌ル
海軍技術硏究所ハ前項ノ外必要ニ應シ兵器及材料ノ製造及修理ヲ掌ル
第二條 海軍技術硏究所ハ技術ノ硏究又ハ技術從事者養成ノ依賴ヲ官廳又ハ民間ヨリ受ケタルトキハ前條ノ規定ニ依ル業務ニ支障ナキ限リ海軍大臣ノ定ムル所ニ依リ之ニ應スルコトヲ得
第三條 海軍技術硏究所ニ硏究部、工作課、庶務課、會計課及醫務課ヲ置ク
各部課事務ノ分掌ハ海軍大臣之ヲ定ム
第四條 海軍技術硏究所ニ左ノ職員ヲ置ク
所長
部長
課長
所員
前項職員ノ外必要ニ應シ出仕トシテ士官又ハ技師ヲ置ク
第五條 所長ハ海軍艦政本部長ニ隸シ所務ヲ總理ス
第六條 所長ハ部下ノ職員缺員中又ハ事故アルトキハ他ノ職員ヲシテ其ノ職務ヲ代理セシムルコトヲ得
第七條 所長缺員中又ハ事故アルトキハ部下ノ職員席次ニ從ヒ其ノ職務ヲ代理ス但シ海軍艦政本部長特ニ代理者ヲ置キタル場合ハ此ノ限ニ在ラス
第八條 部長及課長ハ所長ノ命ヲ承ケ各部課ノ事務ヲ掌ル
第九條 所員ハ上官ノ命ヲ承ケ服務ス
第十條 海軍技術硏究所ニ判任文官ヲ置ク
第十一條 附ハ海軍特務士官、准士官、下士官兵及判任文官ヲ以テ之ニ充ツ上官ノ命ヲ承ケ服務ス
第十二條 出仕ハ上官ノ命ヲ承ケ服務ス
第十三條 海軍技術硏究所ニ必要ニ應シ實地硏究又ハ練習ノ爲附トシテ海軍士官、特務士官、准士官、技師及技手ヲ置キ所長ノ命ヲ承ケ服務セシム
第十四條 海軍大臣ハ必要ニ應シ海軍技術硏究所出張所ヲ置ク
出張所ハ其ノ所在地方ニ於ケル海軍各部ト連絡ヲ保チ第一條第一項ニ揭クルコトヲ掌ル
附 則
本令ハ大正十二年四月一日ヨリ之ヲ施行ス
海軍造兵廠令、海軍艦型試驗所條例及海軍航空機試驗所令ハ之ヲ廢止ス
朕海軍技術研究所令ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
摂政名
大正十二年三月二十四日
内閣総理大臣兼海軍大臣 男爵 加藤友三郎
勅令第五十二号
海軍技術研究所令
第一条 海軍技術研究所ハ海軍技術ノ研究、調査及諸種ノ技術的試験ニ関スルコトヲ掌ル
海軍技術研究所ハ前項ノ外必要ニ応シ兵器及材料ノ製造及修理ヲ掌ル
第二条 海軍技術研究所ハ技術ノ研究又ハ技術従事者養成ノ依頼ヲ官庁又ハ民間ヨリ受ケタルトキハ前条ノ規定ニ依ル業務ニ支障ナキ限リ海軍大臣ノ定ムル所ニ依リ之ニ応スルコトヲ得
第三条 海軍技術研究所ニ研究部、工作課、庶務課、会計課及医務課ヲ置ク
各部課事務ノ分掌ハ海軍大臣之ヲ定ム
第四条 海軍技術研究所ニ左ノ職員ヲ置ク
所長
部長
課長
所員
前項職員ノ外必要ニ応シ出仕トシテ士官又ハ技師ヲ置ク
第五条 所長ハ海軍艦政本部長ニ隷シ所務ヲ総理ス
第六条 所長ハ部下ノ職員欠員中又ハ事故アルトキハ他ノ職員ヲシテ其ノ職務ヲ代理セシムルコトヲ得
第七条 所長欠員中又ハ事故アルトキハ部下ノ職員席次ニ従ヒ其ノ職務ヲ代理ス但シ海軍艦政本部長特ニ代理者ヲ置キタル場合ハ此ノ限ニ在ラス
第八条 部長及課長ハ所長ノ命ヲ承ケ各部課ノ事務ヲ掌ル
第九条 所員ハ上官ノ命ヲ承ケ服務ス
第十条 海軍技術研究所ニ判任文官ヲ置ク
第十一条 附ハ海軍特務士官、准士官、下士官兵及判任文官ヲ以テ之ニ充ツ上官ノ命ヲ承ケ服務ス
第十二条 出仕ハ上官ノ命ヲ承ケ服務ス
第十三条 海軍技術研究所ニ必要ニ応シ実地研究又ハ練習ノ為附トシテ海軍士官、特務士官、准士官、技師及技手ヲ置キ所長ノ命ヲ承ケ服務セシム
第十四条 海軍大臣ハ必要ニ応シ海軍技術研究所出張所ヲ置ク
出張所ハ其ノ所在地方ニ於ケル海軍各部ト連絡ヲ保チ第一条第一項ニ掲クルコトヲ掌ル
附 則
本令ハ大正十二年四月一日ヨリ之ヲ施行ス
海軍造兵廠令、海軍艦型試験所条例及海軍航空機試験所令ハ之ヲ廃止ス