漁業法及び水産資源保護法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第七十七号
公布年月日: 平成19年6月6日
法令の形式: 法律
漁業法及び水産資源保護法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
平成十九年六月六日
内閣総理大臣臨時代理 国務大臣 塩崎恭久
法律第七十七号
漁業法及び水産資源保護法の一部を改正する法律
(漁業法の一部改正)
第一条 漁業法(昭和二十四年法律第二百六十七号)の一部を次のように改正する。
目次中「第七十四条の二」を「第七十四条の四」に改める。
第二条に次の一項を加える。
3 この法律において「動力漁船」とは、推進機関を備える船舶であつて次の各号のいずれかに該当するものをいう。
一 専ら漁業に従事する船舶
二 漁業に従事する船舶であつて漁獲物の保蔵又は製造の設備を有するもの
三 専ら漁場から漁獲物又はその製品を運搬する船舶
四 専ら漁業に関する試験、調査、指導若しくは練習に従事する船舶又は漁業の取締りに従事する船舶であつて漁ろう設備を有するもの
第六条第五項第三号中「(漁船法(昭和二十五年法律第百七十八号)第二条第二項に規定する動力漁船をいう。以下同じ。)」を削る。
第三十七条第二項中「責」を「責め」に改め、「第六十五条第一項」の下に「若しくは第二項」を加える。
第五十七条第一項中「左の」を「次の」に改め、同項第三号中「みたさない」を「満たさない」に改め、同項第四号中「足る資本」を「足りる資本その他の経理的基礎」に改め、同項第五号中「虞」を「おそれ」に改める。
第五十八条の二第二項中「第四項」を「第五項」に改め、同条第三項を次のように改める。
3 農林水産大臣は、第一項の規定により許可又は起業の認可をしなければならない申請に係る船舶の隻数が前条第一項の規定により公示した船舶の隻数を超える場合において、その申請のうちに次に掲げる申請があるときは、前項の規定にかかわらず、その申請に対して、次の順序に従つて、他の申請に優先して許可又は起業の認可をしなければならない。
一 現に当該指定漁業の許可又は起業の認可を受けている者(次号の申請に基づく許可又は起業の認可を受けている者にあつては、新技術の企業化により現にこの号の申請に基づく許可を受けている者と同程度の漁業生産を確保することが可能となつたものとして農林水産省令で定める基準に適合するものに限り、当該指定漁業の許可の有効期間の満了日が前条第一項の規定により公示した許可又は起業の認可を申請すべき期間の末日以前である場合にあつては、当該許可の有効期間の満了日において当該指定漁業の許可又は起業の認可を受けていた者を含む。)が当該指定漁業の許可の有効期間(起業の認可を受けており又は受けていた者にあつては、当該起業の認可に係る指定漁業の許可の有効期間)の満了日の到来のため当該許可又は起業の認可に係る船舶と同一の船舶についてした申請(母船式漁業にあつては、同一の船団に属する母船及び独航船等の全部について、当該許可又は起業の認可に係る母船又は独航船等と同一の母船又は独航船等についてした申請)
二 漁業生産力の発展に特に寄与すると農林水産大臣が認める試験研究又は新技術の企業化のために使用する船舶についてされた申請
第五十八条の二第四項各号列記以外の部分中「申請」の下に「のうち同項第一号に係るもの」を加え、同項第一号中「次項」を「第六項」に改め、同条第六項中「第四項」を「第三項第一号の農林水産省令並びに第四項及び第五項」に改め、同項を同条第七項とし、同条第五項を同条第六項とし、同条第四項の次に次の一項を加える。
5 農林水産大臣は、第三項の規定により許可又は起業の認可をしなければならない申請のうち同項第二号に係るものに係る船舶の隻数が前条第一項の規定により公示した船舶の隻数から第三項第一号の申請に基づく許可又は起業の認可を受けた船舶の隻数を差し引いた隻数を超える場合には、同項の規定にかかわらず、同項第二号の申請に係る試験研究又は新技術の企業化の内容が漁業生産力の発展に寄与する程度を勘案して許可又は起業の認可の基準を定め、これに従つて許可又は起業の認可をしなければならない。
第六十二条の二第一項中「左の各号の一に」を「次の各号のいずれかに」に改め、同条第二項中「左の各号の一に」を「次の各号のいずれかに」に改め、同項第四号中「認可が」の下に「次条第一項若しくは第二項又は」を加え、「第三十八条第一項又は」を削る。
第六十二条の三を第六十二条の四とし、第六十二条の二の次に次の一条を加える。
(適格性の喪失等による許可等の取消し)
第六十二条の三 農林水産大臣は、指定漁業の許可又は起業の認可を受けた者が第五十六条第一項第二号又は第五十七条第一項各号(第四号を除く。)のいずれかに該当することとなつたときは、当該指定漁業の許可又は起業の認可を取り消さなければならない。
2 農林水産大臣は、指定漁業の許可又は起業の認可を受けた者が第五十七条第一項第四号に該当することとなつたときは、当該指定漁業の許可又は起業の認可を取り消すことができる。
3 前二項の規定による許可又は起業の認可の取消しに係る聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。
第六十三条第一項中「第三十八条第一項、第三十九条第一項」を「第三十九条第一項」に改め、「、第三十八条第一項中「第十四条に規定する適格性を有する者でなくなつたとき」とあるのは「第五十六条第一項第一号又は第二号に該当することとなつたとき」と」を削り、同条第四項中「、第三十八条第一項」を削る。
第六十五条第七項中「、第一項」の下に「及び第二項」を加え、「きかなければ」を「聴かなければ」に改め、同項を同条第八項とし、同条第六項中「第一項」の下に「及び第二項」を加え、同項を同条第七項とし、同条第五項中「第一項」の下に「及び第二項」を加え、同項を同条第六項とし、同条第四項中「第一項」を「第二項」に改め、同項を同条第五項とし、同条第三項を同条第四項とし、同条第二項を同条第三項とし、同条第一項中「漁業取締」を「漁業取締り」に、「左に」を「次に」に改め、同項第一号中「禁止」の下に「(前項の規定により漁業を営むことを禁止すること及び農林水産大臣又は都道府県知事の許可を受けなければならないこととすることを除く。)」を加え、同項を同条第二項とし、同項の前に次の一項を加える。
農林水産大臣又は都道府県知事は、漁業取締りその他漁業調整のため、特定の種類の水産動植物であつて農林水産省令若しくは規則で定めるものの採捕を目的として営む漁業若しくは特定の漁業の方法であつて農林水産省令若しくは規則で定めるものにより営む漁業(水産動植物の採捕に係るものに限る。)を禁止し、又はこれらの漁業について、農林水産省令若しくは規則で定めるところにより、農林水産大臣若しくは都道府県知事の許可を受けなければならないこととすることができる。
第四章中第七十四条の二を第七十四条の四とし、第七十四条の次に次の二条を加える。
(漁業監督官と漁業監督吏員の協力)
第七十四条の二 農林水産大臣は、捜査上特に必要があると認めるときは、都道府県知事に対し、特定の事件につき、当該都道府県の漁業監督吏員を漁業監督官に協力させるべきことを求めることができる。この場合においては、当該漁業監督吏員は、捜査に必要な範囲において、農林水産大臣の指揮監督を受けるものとする。
2 都道府県知事は、捜査上特に必要があると認めるときは、農林水産大臣に対し、特定の事件につき、漁業監督官の協力を申請することができる。この場合においては、農林水産大臣は、適当と認めるときは、当該漁業監督官を協力させるものとする。
(漁業監督吏員と都道府県の区域)
第七十四条の三 漁業監督吏員は、前条に規定する場合のほか、捜査のため必要がある場合において、農林水産大臣の許可を受けたときは、当該都道府県の区域外においても、その職務を行うことができる。
第百三十五条の二第一項中「第六十五条第一項」の下に「又は第二項」を加える。
第百三十七条の三第一項第一号中「第六項及び第七項」を「第二項、第七項及び第八項」に改め、同項第二号中「第六十五条第一項」の下に「若しくは第二項」を加え、「同項」を「同条第一項若しくは第二項」に改める。
第百三十八条中「一に」を「いずれかに」に改め、第六号を第七号とし、第五号の次に次の一号を加える。
六 第六十五条第一項の規定による禁止に違反して漁業を営み、又は同項の規定による許可を受けないで漁業を営んだ者
(水産資源保護法の一部改正)
第二条 水産資源保護法(昭和二十六年法律第三百十三号)の一部を次のように改正する。
第四条第九項中「第一項第四号」を「第二項第四号」に改め、同項を同条第十項とし、同条第八項中「第一項第四号」を「第二項第四号」に改め、同項を同条第九項とし、同条第七項中「、第一項」の下に「及び第二項」を加え、「きかなければ」を「聴かなければ」に改め、同項を同条第八項とし、同条第六項中「第一項」の下に「及び第二項」を加え、同項を同条第七項とし、同条第五項中「第一項」の下に「及び第二項」を加え、同項を同条第六項とし、同条第四項中「第一項」を「第二項」に改め、同項を同条第五項とし、同条第三項を同条第四項とし、同条第二項を同条第三項とし、同条第一項中「左に」を「次に」に改め、同項第一号中「禁止」の下に「(前項の規定により漁業を営むことを禁止すること及び農林水産大臣又は都道府県知事の許可を受けなければならないこととすることを除く。)」を加え、同項を同条第二項とし、同項の前に次の一項を加える。
農林水産大臣又は都道府県知事は、水産資源の保護培養のために必要があると認めるときは、特定の種類の水産動植物であつて農林水産省令若しくは規則で定めるものの採捕を目的として営む漁業若しくは特定の漁業の方法であつて農林水産省令若しくは規則で定めるものにより営む漁業(水産動植物の採捕に係るものに限る。)を禁止し、又はこれらの漁業について、農林水産省令若しくは規則で定めるところにより、農林水産大臣若しくは都道府県知事の許可を受けなければならないこととすることができる。
第九条第一項中「第六十五条第一項」の下に「又は第二項」を加え、「第四条」を「第四条第一項又は第二項」に、「基く」を「基づく」に改める。
第十三条第一項中「第六十五条第一項」の下に「又は第二項」を加え、「第四条」を「第四条第一項又は第二項」に、「基く」を「基づく」に、「こえて」を「超えて」に改める。
第二十五条中「さく河魚類」を「溯河魚類」に改め、同条ただし書中「但し」を「ただし」に、「漁業法第六十五条第一項」を「同法第六十五条第一項若しくは第二項」に、「第四条」を「第四条第一項若しくは第二項」に、「基く」を「基づく」に、「基いて」を「基づいて」に改める。
第三十五条第一項中「第四条第一項」の下に「又は第二項」を加える。
第三十五条の二中「第六項及び第七項」を「第二項、第七項及び第八項」に改める。
第三十六条中「第五条から第七条までの規定に違反した」を「次の各号のいずれかに該当する」に改め、同条に次の各号を加える。
一 第四条第一項の規定による禁止に違反して漁業を営み、又は同項の規定による許可を受けないで漁業を営んだ者
二 第五条から第七条までの規定に違反した者
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第一条中漁業法第五十七条及び第六十二条の二の改正規定、同法第六十二条の三を同法第六十二条の四とし、同法第六十二条の二の次に一条を加える改正規定並びに同法第六十三条の改正規定は、公布の日から起算して三年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(指定漁業の許可又は起業の認可に関する経過措置)
第二条 前条ただし書に規定する規定の施行の際現に第一条の規定による改正前の漁業法(以下この条及び次条において「旧漁業法」という。)第五十二条第一項の規定による許可又は旧漁業法第五十四条第一項から第三項までの規定による起業の認可を受けている者及び前条ただし書に規定する規定の施行後に次条の規定に基づきなお従前の例により許可又は起業の認可を受けた者が前条ただし書に規定する規定の施行の日以後に第一条の規定による改正後の漁業法(以下この条及び附則第五条において「新漁業法」という。)第五十七条第一項第四号に該当することとなった場合における当該許可又は起業の認可の取消しについては、当該許可又は起業の認可の有効期間中は、新漁業法第六十二条の三第二項の規定にかかわらず、なお従前の例による。
(施行前にされた指定漁業の許可又は起業の認可の申請に関する経過措置)
第三条 附則第一条ただし書に規定する規定の施行前にされた旧漁業法第五十二条第一項の規定による許可又は旧漁業法第五十四条第一項から第三項までの規定による起業の認可の申請であって、附則第一条ただし書に規定する規定の施行の際、許可又は起業の認可をするかどうかの処分がされていないものについての農林水産大臣が行う許可又は起業の認可については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第四条 前二条に定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。
(検討)
第五条 政府は、附則第一条ただし書に規定する規定の施行後五年を経過した場合において、新漁業法の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、新漁業法の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
(地方自治法の一部改正)
第六条 地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)の一部を次のように改正する。
別表第一漁業法(昭和二十四年法律第二百六十七号)の項第一号中「第六項及び第七項」を「第二項、第七項及び第八項」に改め、同項第二号中「第六十五条第一項」の下に「若しくは第二項」を加え、「同項」を「同条第一項若しくは第二項」に改め、同表水産資源保護法(昭和二十六年法律第三百十三号)の項中「第六項及び第七項」を「第二項、第七項及び第八項」に改める。
(水路業務法の一部改正)
第七条 水路業務法(昭和二十五年法律第百二号)の一部を次のように改正する。
第十九条第二項中「基き」を「基づき」に改め、「第六十五条第一項」の下に「若しくは第二項」を加え、「左の」を「次の」に改める。
(漁船法等の一部改正)
第八条 次に掲げる法律の規定中「第六十五条第一項」の下に「若しくは第二項」を、「第四条第一項」の下に「若しくは第二項」を加える。
一 漁船法(昭和二十五年法律第百七十八号)第四条第一項第一号及び第二号
二 海洋水産資源開発促進法(昭和四十六年法律第六十号)第十七条第二項及び第十八条第一項
三 海洋生物資源の保存及び管理に関する法律(平成八年法律第七十七号)第三条第二項第四号、第七条第一項、第十一条第一項及び第十六条第二項
(遊漁船業の適正化に関する法律の一部改正)
第九条 遊漁船業の適正化に関する法律(昭和六十三年法律第九十九号)の一部を次のように改正する。
第六条第一項第五号中「第六十五条第一項」を「第六十五条第二項」に、「第四条第一項」を「第四条第二項」に改める。
総務大臣 菅義偉
農林水産大臣 赤城徳彦
国土交通大臣 冬柴鐵三
内閣総理大臣臨時代理 国務大臣 塩崎恭久
漁業法及び水産資源保護法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
平成十九年六月六日
内閣総理大臣臨時代理 国務大臣 塩崎恭久
法律第七十七号
漁業法及び水産資源保護法の一部を改正する法律
(漁業法の一部改正)
第一条 漁業法(昭和二十四年法律第二百六十七号)の一部を次のように改正する。
目次中「第七十四条の二」を「第七十四条の四」に改める。
第二条に次の一項を加える。
3 この法律において「動力漁船」とは、推進機関を備える船舶であつて次の各号のいずれかに該当するものをいう。
一 専ら漁業に従事する船舶
二 漁業に従事する船舶であつて漁獲物の保蔵又は製造の設備を有するもの
三 専ら漁場から漁獲物又はその製品を運搬する船舶
四 専ら漁業に関する試験、調査、指導若しくは練習に従事する船舶又は漁業の取締りに従事する船舶であつて漁ろう設備を有するもの
第六条第五項第三号中「(漁船法(昭和二十五年法律第百七十八号)第二条第二項に規定する動力漁船をいう。以下同じ。)」を削る。
第三十七条第二項中「責」を「責め」に改め、「第六十五条第一項」の下に「若しくは第二項」を加える。
第五十七条第一項中「左の」を「次の」に改め、同項第三号中「みたさない」を「満たさない」に改め、同項第四号中「足る資本」を「足りる資本その他の経理的基礎」に改め、同項第五号中「虞」を「おそれ」に改める。
第五十八条の二第二項中「第四項」を「第五項」に改め、同条第三項を次のように改める。
3 農林水産大臣は、第一項の規定により許可又は起業の認可をしなければならない申請に係る船舶の隻数が前条第一項の規定により公示した船舶の隻数を超える場合において、その申請のうちに次に掲げる申請があるときは、前項の規定にかかわらず、その申請に対して、次の順序に従つて、他の申請に優先して許可又は起業の認可をしなければならない。
一 現に当該指定漁業の許可又は起業の認可を受けている者(次号の申請に基づく許可又は起業の認可を受けている者にあつては、新技術の企業化により現にこの号の申請に基づく許可を受けている者と同程度の漁業生産を確保することが可能となつたものとして農林水産省令で定める基準に適合するものに限り、当該指定漁業の許可の有効期間の満了日が前条第一項の規定により公示した許可又は起業の認可を申請すべき期間の末日以前である場合にあつては、当該許可の有効期間の満了日において当該指定漁業の許可又は起業の認可を受けていた者を含む。)が当該指定漁業の許可の有効期間(起業の認可を受けており又は受けていた者にあつては、当該起業の認可に係る指定漁業の許可の有効期間)の満了日の到来のため当該許可又は起業の認可に係る船舶と同一の船舶についてした申請(母船式漁業にあつては、同一の船団に属する母船及び独航船等の全部について、当該許可又は起業の認可に係る母船又は独航船等と同一の母船又は独航船等についてした申請)
二 漁業生産力の発展に特に寄与すると農林水産大臣が認める試験研究又は新技術の企業化のために使用する船舶についてされた申請
第五十八条の二第四項各号列記以外の部分中「申請」の下に「のうち同項第一号に係るもの」を加え、同項第一号中「次項」を「第六項」に改め、同条第六項中「第四項」を「第三項第一号の農林水産省令並びに第四項及び第五項」に改め、同項を同条第七項とし、同条第五項を同条第六項とし、同条第四項の次に次の一項を加える。
5 農林水産大臣は、第三項の規定により許可又は起業の認可をしなければならない申請のうち同項第二号に係るものに係る船舶の隻数が前条第一項の規定により公示した船舶の隻数から第三項第一号の申請に基づく許可又は起業の認可を受けた船舶の隻数を差し引いた隻数を超える場合には、同項の規定にかかわらず、同項第二号の申請に係る試験研究又は新技術の企業化の内容が漁業生産力の発展に寄与する程度を勘案して許可又は起業の認可の基準を定め、これに従つて許可又は起業の認可をしなければならない。
第六十二条の二第一項中「左の各号の一に」を「次の各号のいずれかに」に改め、同条第二項中「左の各号の一に」を「次の各号のいずれかに」に改め、同項第四号中「認可が」の下に「次条第一項若しくは第二項又は」を加え、「第三十八条第一項又は」を削る。
第六十二条の三を第六十二条の四とし、第六十二条の二の次に次の一条を加える。
(適格性の喪失等による許可等の取消し)
第六十二条の三 農林水産大臣は、指定漁業の許可又は起業の認可を受けた者が第五十六条第一項第二号又は第五十七条第一項各号(第四号を除く。)のいずれかに該当することとなつたときは、当該指定漁業の許可又は起業の認可を取り消さなければならない。
2 農林水産大臣は、指定漁業の許可又は起業の認可を受けた者が第五十七条第一項第四号に該当することとなつたときは、当該指定漁業の許可又は起業の認可を取り消すことができる。
3 前二項の規定による許可又は起業の認可の取消しに係る聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。
第六十三条第一項中「第三十八条第一項、第三十九条第一項」を「第三十九条第一項」に改め、「、第三十八条第一項中「第十四条に規定する適格性を有する者でなくなつたとき」とあるのは「第五十六条第一項第一号又は第二号に該当することとなつたとき」と」を削り、同条第四項中「、第三十八条第一項」を削る。
第六十五条第七項中「、第一項」の下に「及び第二項」を加え、「きかなければ」を「聴かなければ」に改め、同項を同条第八項とし、同条第六項中「第一項」の下に「及び第二項」を加え、同項を同条第七項とし、同条第五項中「第一項」の下に「及び第二項」を加え、同項を同条第六項とし、同条第四項中「第一項」を「第二項」に改め、同項を同条第五項とし、同条第三項を同条第四項とし、同条第二項を同条第三項とし、同条第一項中「漁業取締」を「漁業取締り」に、「左に」を「次に」に改め、同項第一号中「禁止」の下に「(前項の規定により漁業を営むことを禁止すること及び農林水産大臣又は都道府県知事の許可を受けなければならないこととすることを除く。)」を加え、同項を同条第二項とし、同項の前に次の一項を加える。
農林水産大臣又は都道府県知事は、漁業取締りその他漁業調整のため、特定の種類の水産動植物であつて農林水産省令若しくは規則で定めるものの採捕を目的として営む漁業若しくは特定の漁業の方法であつて農林水産省令若しくは規則で定めるものにより営む漁業(水産動植物の採捕に係るものに限る。)を禁止し、又はこれらの漁業について、農林水産省令若しくは規則で定めるところにより、農林水産大臣若しくは都道府県知事の許可を受けなければならないこととすることができる。
第四章中第七十四条の二を第七十四条の四とし、第七十四条の次に次の二条を加える。
(漁業監督官と漁業監督吏員の協力)
第七十四条の二 農林水産大臣は、捜査上特に必要があると認めるときは、都道府県知事に対し、特定の事件につき、当該都道府県の漁業監督吏員を漁業監督官に協力させるべきことを求めることができる。この場合においては、当該漁業監督吏員は、捜査に必要な範囲において、農林水産大臣の指揮監督を受けるものとする。
2 都道府県知事は、捜査上特に必要があると認めるときは、農林水産大臣に対し、特定の事件につき、漁業監督官の協力を申請することができる。この場合においては、農林水産大臣は、適当と認めるときは、当該漁業監督官を協力させるものとする。
(漁業監督吏員と都道府県の区域)
第七十四条の三 漁業監督吏員は、前条に規定する場合のほか、捜査のため必要がある場合において、農林水産大臣の許可を受けたときは、当該都道府県の区域外においても、その職務を行うことができる。
第百三十五条の二第一項中「第六十五条第一項」の下に「又は第二項」を加える。
第百三十七条の三第一項第一号中「第六項及び第七項」を「第二項、第七項及び第八項」に改め、同項第二号中「第六十五条第一項」の下に「若しくは第二項」を加え、「同項」を「同条第一項若しくは第二項」に改める。
第百三十八条中「一に」を「いずれかに」に改め、第六号を第七号とし、第五号の次に次の一号を加える。
六 第六十五条第一項の規定による禁止に違反して漁業を営み、又は同項の規定による許可を受けないで漁業を営んだ者
(水産資源保護法の一部改正)
第二条 水産資源保護法(昭和二十六年法律第三百十三号)の一部を次のように改正する。
第四条第九項中「第一項第四号」を「第二項第四号」に改め、同項を同条第十項とし、同条第八項中「第一項第四号」を「第二項第四号」に改め、同項を同条第九項とし、同条第七項中「、第一項」の下に「及び第二項」を加え、「きかなければ」を「聴かなければ」に改め、同項を同条第八項とし、同条第六項中「第一項」の下に「及び第二項」を加え、同項を同条第七項とし、同条第五項中「第一項」の下に「及び第二項」を加え、同項を同条第六項とし、同条第四項中「第一項」を「第二項」に改め、同項を同条第五項とし、同条第三項を同条第四項とし、同条第二項を同条第三項とし、同条第一項中「左に」を「次に」に改め、同項第一号中「禁止」の下に「(前項の規定により漁業を営むことを禁止すること及び農林水産大臣又は都道府県知事の許可を受けなければならないこととすることを除く。)」を加え、同項を同条第二項とし、同項の前に次の一項を加える。
農林水産大臣又は都道府県知事は、水産資源の保護培養のために必要があると認めるときは、特定の種類の水産動植物であつて農林水産省令若しくは規則で定めるものの採捕を目的として営む漁業若しくは特定の漁業の方法であつて農林水産省令若しくは規則で定めるものにより営む漁業(水産動植物の採捕に係るものに限る。)を禁止し、又はこれらの漁業について、農林水産省令若しくは規則で定めるところにより、農林水産大臣若しくは都道府県知事の許可を受けなければならないこととすることができる。
第九条第一項中「第六十五条第一項」の下に「又は第二項」を加え、「第四条」を「第四条第一項又は第二項」に、「基く」を「基づく」に改める。
第十三条第一項中「第六十五条第一項」の下に「又は第二項」を加え、「第四条」を「第四条第一項又は第二項」に、「基く」を「基づく」に、「こえて」を「超えて」に改める。
第二十五条中「さく河魚類」を「遡河魚類」に改め、同条ただし書中「但し」を「ただし」に、「漁業法第六十五条第一項」を「同法第六十五条第一項若しくは第二項」に、「第四条」を「第四条第一項若しくは第二項」に、「基く」を「基づく」に、「基いて」を「基づいて」に改める。
第三十五条第一項中「第四条第一項」の下に「又は第二項」を加える。
第三十五条の二中「第六項及び第七項」を「第二項、第七項及び第八項」に改める。
第三十六条中「第五条から第七条までの規定に違反した」を「次の各号のいずれかに該当する」に改め、同条に次の各号を加える。
一 第四条第一項の規定による禁止に違反して漁業を営み、又は同項の規定による許可を受けないで漁業を営んだ者
二 第五条から第七条までの規定に違反した者
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第一条中漁業法第五十七条及び第六十二条の二の改正規定、同法第六十二条の三を同法第六十二条の四とし、同法第六十二条の二の次に一条を加える改正規定並びに同法第六十三条の改正規定は、公布の日から起算して三年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(指定漁業の許可又は起業の認可に関する経過措置)
第二条 前条ただし書に規定する規定の施行の際現に第一条の規定による改正前の漁業法(以下この条及び次条において「旧漁業法」という。)第五十二条第一項の規定による許可又は旧漁業法第五十四条第一項から第三項までの規定による起業の認可を受けている者及び前条ただし書に規定する規定の施行後に次条の規定に基づきなお従前の例により許可又は起業の認可を受けた者が前条ただし書に規定する規定の施行の日以後に第一条の規定による改正後の漁業法(以下この条及び附則第五条において「新漁業法」という。)第五十七条第一項第四号に該当することとなった場合における当該許可又は起業の認可の取消しについては、当該許可又は起業の認可の有効期間中は、新漁業法第六十二条の三第二項の規定にかかわらず、なお従前の例による。
(施行前にされた指定漁業の許可又は起業の認可の申請に関する経過措置)
第三条 附則第一条ただし書に規定する規定の施行前にされた旧漁業法第五十二条第一項の規定による許可又は旧漁業法第五十四条第一項から第三項までの規定による起業の認可の申請であって、附則第一条ただし書に規定する規定の施行の際、許可又は起業の認可をするかどうかの処分がされていないものについての農林水産大臣が行う許可又は起業の認可については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第四条 前二条に定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。
(検討)
第五条 政府は、附則第一条ただし書に規定する規定の施行後五年を経過した場合において、新漁業法の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、新漁業法の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
(地方自治法の一部改正)
第六条 地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)の一部を次のように改正する。
別表第一漁業法(昭和二十四年法律第二百六十七号)の項第一号中「第六項及び第七項」を「第二項、第七項及び第八項」に改め、同項第二号中「第六十五条第一項」の下に「若しくは第二項」を加え、「同項」を「同条第一項若しくは第二項」に改め、同表水産資源保護法(昭和二十六年法律第三百十三号)の項中「第六項及び第七項」を「第二項、第七項及び第八項」に改める。
(水路業務法の一部改正)
第七条 水路業務法(昭和二十五年法律第百二号)の一部を次のように改正する。
第十九条第二項中「基き」を「基づき」に改め、「第六十五条第一項」の下に「若しくは第二項」を加え、「左の」を「次の」に改める。
(漁船法等の一部改正)
第八条 次に掲げる法律の規定中「第六十五条第一項」の下に「若しくは第二項」を、「第四条第一項」の下に「若しくは第二項」を加える。
一 漁船法(昭和二十五年法律第百七十八号)第四条第一項第一号及び第二号
二 海洋水産資源開発促進法(昭和四十六年法律第六十号)第十七条第二項及び第十八条第一項
三 海洋生物資源の保存及び管理に関する法律(平成八年法律第七十七号)第三条第二項第四号、第七条第一項、第十一条第一項及び第十六条第二項
(遊漁船業の適正化に関する法律の一部改正)
第九条 遊漁船業の適正化に関する法律(昭和六十三年法律第九十九号)の一部を次のように改正する。
第六条第一項第五号中「第六十五条第一項」を「第六十五条第二項」に、「第四条第一項」を「第四条第二項」に改める。
総務大臣 菅義偉
農林水産大臣 赤城徳彦
国土交通大臣 冬柴鉄三
内閣総理大臣臨時代理 国務大臣 塩崎恭久