道路運送車両法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第六十二号
公布年月日: 昭和47年6月12日
法令の形式: 法律
道路運送車両法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和四十七年六月十二日
内閣総理大臣 佐藤栄作
法律第六十二号
道路運送車両法の一部を改正する法律
道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)の一部を次のように改正する。
目次中「第五章 道路運送車両の検査(第五十八条―第七十六条)」を
第五章
道路運送車両の検査(第五十八条―第七十六条)
第五章の二
軽自動車検査協会
第一節
総則(第七十六条の二―第七十六条の八)
第二節
設立(第七十六条の九―第七十六条の十四)
第三節
管理(第七十六条の十五―第七十六条の二十六)
第四節
業務(第七十六条の二十七―第七十六条の三十二)
第五節
財務及び会計(第七十六条の三十三―第七十六条の三十八)
第六節
監督(第七十六条の三十九・第七十六条の四十)
第七節
補則(第七十六条の四十一・第七十六条の四十二)
に改める。
第五十八条第一項中「軽自動車」を「運輸省令で定める軽自動車(以下「検査対象外軽自動車」という。)」に改める。
第五十九条第一項中「自動車(二輪の小型自動車を除く。)」を「第四条に規定する自動車」に改め、「指定を受けていない」の下に「検査対象外軽自動車以外の軽自動車(以下「検査対象軽自動車」という。)若しくは」を加え、同条第二項中「新規検査(」の下に「検査対象軽自動車及び」を加える。
第六十条中「二輪の小型自動車」を「検査対象軽自動車及び二輪の小型自動車」に改める。
第六十一条第一項中「自家用自動車」の下に「であつて、検査対象軽自動車以外のもの」を加える。
第六十二条第一項中「指定を受けた」の下に「検査対象軽自動車若しくは」を加える。
第六十三条第一項中「軽自動車」を「検査対象外軽自動車」に改め、同条第二項中「及び車両番号の指定を受けた」を「並びに車両番号の指定を受けた検査対象軽自動車及び」に、「又は軽自動車」を「又は検査対象外軽自動車」に改め、同条第五項及び第六項中「軽自動車」を「検査対象外軽自動車」に改める。
第六十四条第一項中「指定を受けた」の下に「検査対象軽自動車若しくは」を加える。
第七十条中「軽自動車」を「検査対象外軽自動車」に改める。
第七十一条第一項中「自動車(二輪の小型自動車を除く。)」を「第四条に規定する自動車」に改め、「指定を受けていない」の下に「検査対象軽自動車若しくは」を加え、同条第六項中「第六十条第二項」を「第六十条第一項後段の規定は、第四項の規定により運輸大臣が自動車検査証を交付する場合について適用があるものとし、同条第二項」に改める。
第七十二条第一項中「二輪の小型自動車にあつては、」を「検査対象軽自動車にあつては軽自動車検査ファイル、二輪の小型自動車にあつては」に改め、同条第二項中「二輪自動車検査ファイル」を「軽自動車検査ファイル及び二輪自動車検査ファイル」に改める。
第七十三条第一項中「二輪の小型自動車」を「検査対象軽自動車及び二輪の小型自動車」に、「その後面の見易い」を「運輸省令で定める」に改め、同条第二項中「規定は、」の下に「検査対象軽自動車及び」を加える。
第七十四条第一項中「軽自動車」を「検査対象外軽自動車」に改め、同条の次に次の二条を加える。
(軽自動車検査協会の検査等)
第七十四条の二 運輸大臣は、次章の規定により軽自動車検査協会が設立されたときは、軽自動車検査協会に、この章に規定する自動車の検査に関する事務(第六十一条の二及び第六十三条第一項の規定による事務を除く。)であつて軽自動車に係るもの(以下「軽自動車の検査事務」という。)を行なわせるものとする。
2 運輸大臣は、前項の規定により軽自動車検査協会に軽自動車の検査事務を行なわせるときは、軽自動車検査協会が当該事務を開始する日及び当該事務を行なう事務所の所在地を官報で公示しなければならない。
3 運輸大臣は、軽自動車検査協会が天災その他の事由により軽自動車の検査事務を円滑に処理することが困難となつた場合において必要があると認めるときは、軽自動車の検査事務を自らも行なうこととすることができる。
4 運輸大臣は、前項の規定により軽自動車の検査事務を行なうこととし、又は同項の規定により行なつている軽自動車の検査事務を行なわないこととするときは、あらかじめ、その旨を官報で公示しなければならない。
5 第一項の規定により軽自動車検査協会に軽自動車の検査事務を行なわせる場合又は運輸大臣が第三項の規定により軽自動車の検査事務を行なうこととし、若しくは同項の規定により行なつている軽自動車の検査事務を行なわないこととする場合における軽自動車の検査事務の引継ぎに関する所要の事項及び軽自動車の検査に関する申請、手数料の納付その他の手続に関する所要の経過措置は、運輸省令で定める。
第七十四条の三 軽自動車検査協会が行なう軽自動車の検査事務に関してこの章(第六十一条の二、第六十三条第一項及び第七十四条から次条までを除く。)の規定を適用する場合においては、これらの規定中「運輸大臣」とあるのは、「軽自動車検査協会」とする。
第五章の次に次の一章を加える。
第五章の二 軽自動車検査協会
第一節 総則
(目的)
第七十六条の二 軽自動車検査協会は、軽自動車の安全性を確保するため軽自動車の検査事務を行ない、あわせてこれに関連する事務を行なうことを目的とする。
(法人格)
第七十六条の三 軽自動車検査協会(以下「協会」という。)は、法人とする。
(数)
第七十六条の四 協会は、一を限り、設立されるものとする。
(資本金)
第七十六条の五 協会の資本金は、一億五千万円とし、政府がその全額を出資する。
2 政府は、必要があると認めるときは、予算で定める金額の範囲内において、協会に追加して出資することができる。
3 協会は、前項の規定による政府の出資があつたときは、その出資額により資本金を増加するものとする。
(名称)
第七十六条の六 協会は、その名称中に軽自動車検査協会という文字を用いなければならない。
2 協会でない者は、その名称中に軽自動車検査協会という文字を用いてはならない。
(登記)
第七十六条の七 協会は、政令で定めるところにより、登記しなければならない。
2 前項の規定により登記しなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。
(民法の準用)
第七十六条の八 民法(明治二十九年法律第八十九号)第四十四条及び第五十条の規定は、協会について準用する。
第二節 設立
(発起人)
第七十六条の九 協会を設立するには、自動車の安全性の確保について学識経験を有する者七人以上が発起人となることを必要とする。
(設立の認可等)
第七十六条の十 発起人は、定款及び事業計画書を運輸大臣に提出して、設立の認可を申請しなければならない。
2 前項の事業計画書に記載すべき事項は、運輸省令で定める。
第七十六条の十一 運輸大臣は、前条第一項の規定による認可の申請があつた場合において、申請の内容が次の各号の一に該当せず、かつ、その業務が健全に行なわれ、軽自動車の安全性の確保に寄与することが確実であると認められるときは、設立の認可をしなければならない。
一 設立の手続又は定款若しくは事業計画書の内容が法令に違反するとき。
二 定款又は事業計画書に虚偽の記載があり、又は記載すべき事項の記載が欠けているとき。
第七十六条の十二 運輸大臣は、前条の規定により認可をしたときは、遅滞なく、発起人が推薦した者のうちから、協会の理事長となるべき者及び監事となるべき者を指名する。
2 前項の規定により指名された理事長となるべき者及び監事となるべき者は、協会の成立の時において、それぞれ第七十六条の十八第一項の規定により理事長及び監事に任命されたものとする。
(事務の引継ぎ)
第七十六条の十三 前条第一項の規定により理事長となるべき者が指名されたときは、発起人は、遅滞なく、その事務を理事長となるべき者に引き継がなければならない。
2 理事長となるべき者は、前項の規定による事務の引継ぎを受けたときは、遅滞なく、政府に対し、第七十六条の五第一項の規定による出資金の払込みを求めなければならない。
(設立の登記)
第七十六条の十四 理事長となるべき者は、前条第二項の規定による出資金の払込みがあつたときは、遅滞なく、政令で定めるところにより、設立の登記をしなければならない。
2 協会は、設立の登記をすることによつて成立する。
第三節 管理
(定款記載事項)
第七十六条の十五 協会の定款には、次の事項を記載しなければならない。
一 目的
二 名称
三 事務所の所在地
四 役員に関する事項
五 業務及びその執行に関する事項
六 財務及び会計に関する事項
七 定款の変更に関する事項
八 公告の方法
2 協会の定款の変更は、運輸大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
(役員)
第七十六条の十六 協会に、役員として、理事長一人、理事四人以内及び監事一人を置く。
(役員の職務及び権限)
第七十六条の十七 理事長は、協会を代表し、その業務を総理する。
2 理事は、定款で定めるところにより、理事長を補佐して協会の業務を掌理し、理事長に事故があるときはその職務を代理し、理事長が欠員のときはその職務を行なう。
3 監事は、協会の業務を監査する。
(役員の任命)
第七十六条の十八 理事長及び監事は、運輸大臣が任命する。
2 理事は、運輸大臣の認可を受けて、理事長が任命する。
(役員の任期)
第七十六条の十九 役員の任期は、三年とする。ただし、補欠の役員の任期は、前任者の残任期間とする。
2 役員は、再任されることができる。
(役員の欠格条項)
第七十六条の二十 次の各号の一に該当する者は、役員となることができない。
一 政府又は地方公共団体の職員(非常勤の者を除く。)
二 自動車若しくは自動車の部品の製造、改造、整備若しくは販売の事業を営む者又はこれらの者が法人であるときはその役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。)
三 前号に掲げる事業者の団体の役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。)
(役員の解任)
第七十六条の二十一 運輸大臣又は理事長は、それぞれその任命に係る役員が前条各号の一に該当するに至つたときは、その役員を解任しなければならない。
2 運輸大臣又は理事長は、それぞれその任命に係る役員が次の各号の一に該当するとき、その他役員たるに適しないと認めるときは、その役員を解任することができる。
一 心身の故障のため職務の執行に堪えないと認められるとき。
二 職務上の義務違反があるとき。
3 理事長は、前項の規定により理事を解任しようとするときは、運輸大臣の認可を受けなければならない。
(役員の兼職禁止)
第七十六条の二十二 役員は、営利を目的とする団体の役員となり、又は自ら営利事業に従事してはならない。ただし、運輸大臣の承認を受けたときは、この限りでない。
(代表権の制限)
第七十六条の二十三 協会と理事長との利益が相反する事項については、理事長は、代表権を有しない。この場合には、監事が協会を代表する。
(職員の任命)
第七十六条の二十四 協会の職員は、理事長が任命する。
(職員の兼職禁止)
第七十六条の二十五 職員は、自動車若しくは自動車の部品の製造、改造、整備若しくは販売の事業を経営し、これらの事業の業務に従事し、又はこれらの事業を経営する者の団体の役員若しくは職員となつてはならない。
(役員及び職員の公務員たる性質)
第七十六条の二十六 役員及び職員は、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
第四節 業務
(業務)
第七十六条の二十七 協会は、第七十六条の二の目的を達成するため、次の業務を行なう。
一 軽自動車の検査事務
二 検査対象軽自動車に係る自動車重量税の納付の確認及び税額の認定の事務
三 検査対象軽自動車に係る軽自動車税の納付の確認の事務
四 検査対象軽自動車に係る自動車損害賠償責任保険の契約又は自動車損害賠償責任共済の契約の締結の確認の事務
五 前各号の業務に附帯する業務
六 前各号に掲げるもののほか、第七十六条の二の目的を達成するために必要な業務
2 協会は、前項第六号に掲げる業務を行なおうとするときは、運輸大臣の認可を受けなければならない。
(業務方法書)
第七十六条の二十八 協会は、業務の開始前に、業務方法書を作成し、運輸大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 業務方法書に記載すべき事項は、運輸省令で定める。
(軽自動車の検査事務の開始等の届出)
第七十六条の二十九 協会は、軽自動車の検査事務を開始する際、当該事務を開始する日及び当該事務を行なう事務所の所在地を運輸大臣に届け出なければならない。協会が軽自動車の検査事務を行なう事務所の所在地を変更しようとするときも、同様とする。
(検査事務規程)
第七十六条の三十 協会は、軽自動車の検査事務の開始前に、軽自動車の検査事務の実施に関する規程(以下「検査事務規程」という。)を定め、運輸大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 運輸大臣は、前項の認可をした検査事務規程が軽自動車の検査事務の適正かつ確実な実施上不適当となつたと認めるときは、その検査事務規程を変更すべきことを命ずることができる。
3 検査事務規程で定めるべき事項は、運輸省令で定める。
(軽自動車の検査設備)
第七十六条の三十一 協会は、軽自動車の検査事務を行なう事務所ごとに、運輸省令で定める基準に適合する検査設備を備え、かつ、これを当該基準に適合するように維持しなければならない。
(軽自動車検査員)
第七十六条の三十二 協会は、軽自動車の検査事務を行なう場合において、軽自動車が保安基準に適合するかどうかの判定に関する業務については、軽自動車検査員に行なわせなければならない。
2 軽自動車検査員は、自動車の検査について運輸省令で定める一定の実務の経験その他の要件を備える者のうちから、選任しなければならない。
3 協会は、軽自動車検査員を選任したときは、その日から十五日以内に、運輸大臣にその旨を届け出なければならない。これを変更したときも、同様とする。
4 運輸大臣は、軽自動車検査員が、この法律、この法律に基づく命令若しくは処分若しくは検査事務規程に違反する行為をしたとき、又は軽自動車の検査事務に関し著しく不適当な行為をしたときは、協会に対し、軽自動車検査員の解任を命ずることができる。
5 前項、第八十八条又は第九十四条の四第四項の規定による命令により軽自動車検査員、検査主任者又は自動車検査員の職を解任され、解任の日から二年を経過しない者は、軽自動車検査員となることができない。
第五節 財務及び会計
(事業年度)
第七十六条の三十三 協会の事業年度は、毎年四月一日に始まり、翌年三月三十一日に終わる。
(予算等の認可)
第七十六条の三十四 協会は、毎事業年度、予算、事業計画及び資金計画を作成し、当該事業年度の開始前に、運輸大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
(財務諸表)
第七十六条の三十五 協会は、毎事業年度、財産目録、貸借対照表及び損益計算書(以下「財務諸表」という。)を作成し、当該事業年度の終了後三月以内に運輸大臣に提出して、その承認を受けなければならない。
2 協会は、前項の規定により財務諸表を運輸大臣に提出するときは、これに、予算の区分に従い作成した当該事業年度の決算報告書並びに財務諸表及び決算報告書に関する監事の意見書を添附しなければならない。
(借入金)
第七十六条の三十六 協会は、資金の借入れ(借換えを含む。)をしようとするときは、運輸大臣の認可を受けなければならない。
(給与及び退職手当の支給の基準)
第七十六条の三十七 協会は、役員及び職員に対する給与及び退職手当の支給の基準を定めようとするときは、運輸大臣の承認を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
(運輸省令への委任)
第七十六条の三十八 この法律に規定するもののほか、協会の財務及び会計に関し必要な事項は、運輸省令で定める。
第六節 監督
(監督命令)
第七十六条の三十九 運輸大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、協会に対し、その業務に関し監督上必要な命令をすることができる。
(報告及び検査)
第七十六条の四十 運輸大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、協会に対しその業務に関し報告をさせ、又はその職員に、協会の事務所その他の事業場に立ち入り、業務の状況若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
2 前項の規定により立入検査をする場合においては、当該職員は、その身分を示す証票を携帯し、かつ、関係者の請求があるときは、これを提示しなければならない。
3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
第七節 補則
(解散)
第七十六条の四十一 協会の解散については、別に法律で定める。
(大蔵大臣との協議)
第七十六条の四十二 運輸大臣は、次の各号に掲げる場合には、大蔵大臣に協議しなければならない。
一 第七十六条の二十七第二項、第七十六条の二十八第一項、第七十六条の三十四又は第七十六条の三十六の認可をしようとするとき。
二 第七十六条の三十五第一項又は第七十六条の三十七の承認をしようとするとき。
三 第七十六条の三十八の運輸省令を定めようとするとき。
第八十六条第二項中「第八十八条」を「第七十六条の三十二第四項、第八十八条」に改め、「命令により」の下に「軽自動車検査員、」を加える。
第九十四条の四第五項中「前項」の下に「、第七十六条の三十二第四項」を、「自動車検査員」の下に「、軽自動車検査員」を加える。
第九十四条の五第一項中「軽自動車」を「検査対象外軽自動車」に改め、同条第四項中「運輸大臣」の下に「(第七十四条の三の規定の適用があるときは、協会)」を加える。
第九十四条の七中「(明治四十年法律第四十五号)」を削る。
第九十五条中「(明治二十九年法律第八十九号)」を削る。
第九十七条の二第二項中「運輸大臣」の下に「(第七十四条の三の規定の適用があるときは、協会)」を加える。
第九十七条の三(見出しを含む。)中「軽自動車」を「検査対象外軽自動車」に改め、同条第二項後段を削る。
第九十七条の四第一項中「運輸大臣」の下に「(第七十四条の三の規定の適用があるときは、協会)」を加える。
第百二条第一項の表以外の部分中「手数料を」の下に「国(同表第七号又は第八号に掲げる者が協会にその申請をする場合には、協会)に」を加え、同条第二項中「納付は」の下に「、協会に納める場合を除き」を加え、同条に次の一項を加える。
3 第一項の手数料で協会に納められたものは、協会の収入とする。
第百三条の次に次の一条を加える。
(協会がした処分に係る審査請求)
第百三条の二 協会がした軽自動車の検査事務に係る処分に不服がある者は、運輸大臣に対し行政不服審査法による審査請求をすることができる。
第百五条第二項中「第七十四条第一項」の下に「、第七十四条の二」を加える。
第百九条中第九号を第十号とし、第八号を第九号とし、第七号を第八号とし、第六号の次に次の一号を加える。
七 第七十六条の四十第一項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者
第百九条に次の一項を加える。
2 第七十六条の四十第一項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした場合には、その違反行為をした協会の役員又は職員は、三万円以下の罰金に処する。
第百十条第一号中「第七十一条第八項において準用する場合を含む。)」の下に「、第七十六条の六第二項」を加える。
第百十一条中「前条まで」の下に「(第百九条第一項第七号及び同条第二項を除く。)」を加える。
第百十二条を同条第二項とし、同条に第一項として次の一項を加える。
次の各号の一に該当する場合には、その違反行為をした協会の役員は、三万円以下の過料に処する。
一 第五章の二の規定により運輸大臣の認可又は承認を受けなければならない場合において、その認可又は承認を受けなかつたとき。
二 第七十六条の七第一項の規定による政令に違反して登記することを怠つたとき。
三 第七十六条の二十七第一項に規定する業務以外の業務を行なつたとき。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、昭和四十八年十月一日から施行する。ただし、目次の改正規定、第七十四条の次に二条を加える改正規定、第五章の次に一章を加える改正規定、第九十四条の七、第九十五条、第百五条及び第百九条から第百十二条までの改正規定並びに次条第五項、附則第三条、附則第七条(地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第六百九十九条の三第三項及び第六百九十九条の十一第一項の改正に係る部分を除く。)及び附則第九条から附則第十三条までの規定は、公布の日から施行する。
(経過措置)
第二条 この法律の施行の際現にこの法律による改正前の道路運送車両法(以下「旧法」という。)第九十七条の三第一項の規定による使用の届出をしている検査対象軽自動車については、当該検査対象軽自動車について最初に使用の届出があつた日からこの法律の施行の日までの期間に応じ、この法律の施行の日から起算して二年をこえない範囲内において政令で定める日まで、この法律による改正後の道路運送車両法(以下「新法」という。)第五章の規定による検査を受け、新法第六十六条第一項の規定による自動車検査証を備え付け、及び検査標章を表示し、並びに新法第七十三条第一項の規定による車両番号標及び事両番号を表示することを要しない。ただし、新法第六十条第一項の規定により自動車検査証の交付を受けた後においては、この限りでない。
2 前項の規定により新法第七十三条第一項の規定による車両番号標を表示しない検査対象軽自動車については、当該自動車を検査対象外軽自動車とみなして新法第九十七条の三(同条の規定に違反する行為に対する罰則を含む。)の規定を適用する。
3 第一項に規定する検査対象軽自動車の使用者が同項の政令で定める日以前に新法第五十九条の規定による新規検査を受けようとする場合において、当該検査対象軽自動車に係る保安基準適合証を提出したときは、同条の規定の適用については、当該検査対象軽自動車は、運輸大臣(新法第七十四条の三の規定の適用があるときは、協会)に対する提示があり、かつ、保安基準に適合するものとみなす。
4 運輸大臣(新法第七十四条の三の規定の適用があるときは、協会)は、検査対象軽自動車については、当分の間、政令で定めるところにより、軽自動車検査記録簿を備え、これに新法第七十二条第一項に規定する事項を記録することができる。
5 運輸大臣は、この法律の施行前においても、旧法第七十五条第一項及び第二項の規定の例により検査対象軽自動車をその型式について指定することができるものとする。この場合には、同条第三項及び第四項、旧法第百条、第百二条及び第百三条並びに新法第百十二条第二項の規定の適用があるものとする。
第三条 新法第七十六条の六第二項の規定の施行の際現にその名称中に軽自動車検査協会という文字を用いている者については、同項の規定は、同項の規定の施行後六月間は、適用しない。
2 協会の最初の事業年度は、新法第七十六条の三十三の規定にかかわらず、その成立の日に始まり、翌年三月三十一日に終わるものとする。
3 協会の最初の事業年度の予算、事業計画及び資金計画については、新法第七十六条の三十四中「当該事業年度の開始前に」とあるのは、「協会の成立後遅滞なく」とする。
第四条 前二条に規定するもののほか、この法律の施行に関して必要となる経過措置は、政令で定めることができる。
(自動車損害賠償保障法の一部改正)
第五条 自動車損害賠償保障法(昭和三十年法律第九十七号)の一部を次のように改正する。
第九条第一項中「当該行政庁」の下に「(同法第七十四条の三の規定の適用があるときは、軽自動車検査協会。次項において同じ。)」を加え、同条第二項中「軽自動車」を「道路運送車両法第五十八条第一項に規定する検査対象外軽自動車」に改める。
第九条の二第一項、第九条の三、第十条の二第一項及び第三項並びに第五十四条の八第二項中「軽自動車」を「検査対象外軽自動車」に改める。
(自動車損害賠償保障法の一部改正に伴う経過措置)
第六条 この法律の施行の際現に旧法第九十七条の三第一項の規定による使用の届出をしている検査対象軽自動車で附則第二条第一項の規定により検査標章を表示しないものについては、当該自動車を検査対象外軽自動車とみなして前条の規定による改正後の自動車損害賠償保障法第九条の二(同法第五十四条の七において準用する場合を含む。)及び第九条の三(同法第五十四条の八第三項において準用する場合を含む。)(これらの規定に違反する行為に対する罰則を含む。)並びに第五十四条の八第二項の規定を適用する。
(地方税法の一部改正)
第七条 地方税法の一部を次のように改正する。
第七十二条の四第一項第三号中「及び日本万国博覧会記念協会」を「、日本万国博覧会記念協会及び軽自動車検査協会」に改める。
第七十三条の四第一項第十八号の次に次の一号を加える。
十八の二 軽自動車検査協会が直接道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第七十六条の二十七第一項第一号に規定する業務の用に供する不動産
第百五十一条第三項中「(昭和二十六年法律第百八十五号)」を削る。
第三百四十八条第二項第二十三号の次に次の一号を加える。
二十三の二 軽自動車検査協会が直接道路運送車両法第七十六条の二十七第一項第一号に規定する業務の用に供する固定資産
第六百九十九条の三第三項中「除く。)」の下に「、同法第六十条の規定による自動車検査証の交付を受けたとき(同法第五十九条第一項に規定する検査対象軽自動車に係る場合に限る。)」を、「当該自動車の登録」の下に「、自動車検査証の交付」を加える。
第六百九十九条の十一第一項第一号中「による登録」の下に「、同法第五十九条の規定による検査(検査対象軽自動車に係るものに限る。)」を、「当該登録」の下に「、検査」を加える。
(国税通則法の一部改正)
第八条 国税通則法(昭和三十七年法律第六十六号)の一部を次のように改正する。
第十五条第二項中「軽自動車」を「届出軽自動車」に改める。
(自動車検査登録特別会計法の一部改正)
第九条 自動車検査登録特別会計法(昭和三十九年法律第四十八号)の一部を次のように改正する。
第三条第一項中「施設費」の下に「、軽自動車検査協会に対する出資」を加える。
(所得税法の一部改正)
第十条 所得税法(昭和四十年法律第三十三号)の一部を次のように改正する。
別表第一第一号の表中金属鉱物探鉱促進事業団の項の次に次のように加える。
軽自動車検査協会
道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)
(法人税法の一部改正)
第十一条 法人税法(昭和四十年法律第三十四号)の一部を次のように改正する。
別表第一第一号の表中金属鉱物探鉱促進事業団の項の次に次のように加える。
軽自動車検査協会
道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)
(印紙税法の一部改正)
第十二条 印紙税法(昭和四十二年法律第二十三号)の一部を次のように改正する。
別表第二中金属鉱物探鉱促進事業団の項の次に次のように加える。
軽自動車検査協会
道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)
(登録免許税法の一部改正)
第十三条 登録免許税法(昭和四十二年法律第三十五号)の一部を次のように改正する。
別表第二中環境衛生金融公庫の項の次に次のように加える。
軽自動車検査協会
道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)
(自動車重量税法の一部改正)
第十四条 自動車重量税法(昭和四十六年法律第八十九号)の一部を次のように改正する。
第五条第二号中「軽自動車」を「届出軽自動車」に改める。
第六条第一項中「官公署」の下に「又は道路運送車両法第五章の二の規定により設立された軽自動車検査協会(以下「協会」という。)の事務所」を加える。
第八条中「又はその権限の委任を受けた都道府県知事」を「若しくはその権限の委任を受けた都道府県知事又は協会」に改める。
第十条中「又は都道府県知事」を「、都道府県知事又は協会」に改める。
附則に次の一項を加える。
(軽自動車である検査自動車の暫定的取扱い)
12 軽自動車である検査自動車は、この法律の規定の適用については、当分の間、届出軽自動車とみなす。この場合において、第二条第一項第三号に規定する車両番号の指定には、道路運送車両法第六十条第一項の規定による車両番号の指定を含むものとし、第九条中「陸運局長又はその権限の委任を受けた都道府県知事」とあるのは、「運輸大臣等」とする。
(罰則に関する経過措置)
第十五条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
法務大臣 前尾繁三郎
大蔵大臣 水田三喜男
運輸大臣 丹羽喬四郎
自治大臣 渡海元三郎
内閣総理大臣 佐藤栄作