首都圏整備法及び首都圏市街地開発区域整備法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第百三十八号
公布年月日: 昭和40年6月29日
法令の形式: 法律
首都圏整備法及び首都圏市街地開発区域整備法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和四十年六月二十九日
内閣総理大臣 佐藤栄作
法律第百三十八号
首都圏整備法及び首都圏市街地開発区域整備法の一部を改正する法律
(首都圏整備法の一部改正)
第一条 首都圏整備法(昭和三十一年法律第八十三号)の一部を次のように改正する。
第二条第四項及び第五項を次のように改める。
4 この法律で「近郊整備地帯」とは、既成市街地の近郊で、第二十四条第一項の規定により指定された区域をいう。
5 この法律で「都市開発区域」とは、既成市街地及び近郊整備地帯以外の首都圏の地域のうち第二十五条第一項の規定により指定された区域をいう。
第十七条第二項第三号中「イ、ニ、ト及びチに掲げる事項及び同号リ」を「イ、ホ、チ及びリに掲げる事項並びに同号ヌ」に改め、同項第四号中「市街地開発区域」を「近郊整備地帯及び都市開発区域」に改め、同条第三項第一号中「ロ、ハ、ホ及びヘに掲げる事項、同号リに掲げる事項で政令で定めるもの及び」を「ロからニまで、ヘ及びトに掲げる事項、同号ヌに掲げる事項で政令で定めるもの並びに」に改める。
第二十一条第三項第一号中「近郊地帯及び市街地開発区域」を「近郊整備地帯及び都市開発区域」に改め、同号中リをヌとし、チをリとし、トをチとし、ヘをトとし、ホをヘとし、ニをホとし、ハの次に次のように加える。
ニ 電気通信等の通信施設の整備に関する事項
第二十一条第三項第二号を次のように改める。
二 既成市街地、近郊整備地帯又は都市開発区域の整備に関連して交通通信体系又は水の供給体系を広域的に整備する必要がある場合における前号ロからニまでに掲げる事項又は同号ヘ及びトに掲げる事項
第二十一条中第四項を第五項とし、第三項の次に次の一項を加える。
4 整備計画は、公害の防止について適切な考慮が払われたものでなければならない。
第二十四条から第二十六条までを次のように改める。
(近郊整備地帯の指定)
第二十四条 委員会は、既成市街地の近郊で、その無秩序な市街地化を防止するため、計画的に市街地を整備し、あわせて緑地を保全する必要がある区域を近郊整備地帯として指定することができる。
2 委員会は、近郊整備地帯を指定しようとするときは、関係地方公共団体及び審議会の意見をきくとともに、関係行政機関の長に協議しなければならない。
3 近郊整備地帯の指定は、委員会が委員会規則の定めるところにより告示することによつて、その効力を生ずる。
(都市開発区域の指定)
第二十五条 委員会は、既成市街地への産業及び人口の集中傾向を緩和し、首都圏の地域内の産業及び人口の適正な配置を図るため必要があると認めるときは、既成市街地及び近郊整備地帯以外の首都圏の地域のうち、工業都市、住居都市その他の都市として発展させることを適当とする区域を都市開発区域として指定することができる。
2 前条第二項及び第三項の規定は、前項の都市開発区域の指定について準用する。
(近郊整備地帯等の整備に関する法律)
第二十六条 前二条に定めるもののほか、近郊整備地帯内及び都市開発区域内における宅地の造成その他近郊整備地帯及び都市開発区域の整備に関し必要な事項は、別に法律で定める。
(首都圏市街地開発区域整備法の一部改正)
第二条 首都圏市街地開発区域整備法(昭和三十三年法律第九十八号)の一部を次のように改正する。
題名を次のように改める。
首都圏の近郊整備地帯及び都市開発区域の整備に関する法律
目次中「第二節 測量、調査及び土地の収用等(第八条―第十七条)」を
第二節
測量、調査及び土地の取得等(第八条―第十七条の二)
第二節の二
事業計画及び処分管理計画(第十八条・第十八条の二)
に、「第十八条」を「第十九条」に、「第三十条」を「第三十条の三」に、「第三十五条」を「第三十五条の二」に、「第三十九条」を「第四十条」に改める。
第一条中「市街地開発区域内」を「近郊整備地帯内及び都市開発区域内」に、「市街地開発区域の」を「近郊整備地帯及び都市開発区域の」に、「市街地開発区域を工業都市又は住居都市」を「近郊整備地帯において計画的に市街地を整備し、あわせて緑地を保全し、及び都市開発区域を工業都市、住居都市その他の都市」に改める。
第二項第一項中「市街地開発区域」を「近郊整備地帯」に改め、同条第七項を同条第八項とし、同条第六項を同条第七項とし、同条第五項中「市街地開発区域内」を「近郊整備地帯内又は都市開発区域内」に改め、同項を同条第六項とし、同条第四項を同条第五項とし、同条第三項中「「市街地開発区域事業計画」」を「「近郊整備地帯事業計画」又は「都市開発区域事業計画」」に、「第四項」を「第五項」に、「市街地開発区域整備計画」を「それぞれ近郊整備地帯整備計画又は都市開発区域整備計画」に改め、同項を同条第四項とし、同条第二項中「「市街地開発区域整備計画」」を「「近郊整備地帯整備計画」又は「都市開発区域整備計画」」に、「市街地開発区域」を「それぞれ近郊整備地帯又は都市開発区域」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
2 この法律で「都市開発区域」とは、法第二十五条第一項の規定により指定された区域をいう。
第二条に次の一項を加える。
9 この法律で「公共施設」とは、道路、下水道その他政令で定める公共の用に供する施設をいう。
第三条の見出し中「市街地開発区域」を「近郊整備地帯等」に改め、同条第一項中「市街地開発区域」を「都市開発区域」に改め、同条第二項中「市街地開発区域整備計画」を「近郊整備地帯整備計画又は都市開発区域整備計画」に改め、同条に次の二項を加える。
3 前項の場合において、建設大臣が、建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第四十八条第一項、第五十条第一項若しくは第三項、第五十二条第一項、第五十六条第一項、第五十九条第一項、第五十九条の二第一項、第五十九条の三第一項、第六十条第一項又は第六十八条第一項の規定により、都市計画の施設として、地域、地区又は街区の指定をするときは、同法第四十八条第二項及び第五十九条の三第二項中「関係市町村」とあるのは、「関係都県知事」とする。
4 前項の場合において、都県知事が建築基準法の規定により地域、地区又は街区の指定の申出をしようとするときは、関係市町村の意見をきかなければならない。
第四条第一項第一号及び第二号を次のように改める。
一 次に掲げる区域内にあつて、それぞれ当該区域の整備発展の中核となるべき相当規模の区域であること。
イ 近郊整備地帯内において工業市街地として整備することが適当な区域
ロ 工業都市として発展させることが適当な都市開発区域
二 前号イの区域については近郊整備地帯整備計画が、同号ロの区域については当該都市開発区域に係る都市開発区域整備計画が整備されていること。
第四条第一項第四号中「(昭和二十五年法律第二百一号)」を削る。
第七条第二項中「都県、都県の加入する一部事務組合(地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百八十四条第一項に規定する一部事務組合をいう。以下同じ。)」を「地方公共団体」に改める。
第二章第二節の節名中「収用等」を「取得等」に改める。
第十四条の次に次の三条を加える。
(事業の施行について周知させるための措置)
第十四条の二 第七条第二項の申出をしたときは、施行者は、すみやかに、建設省令で定める事項を公告するとともに、建設省令で定めるところにより、自己が工業団地造成事業を施行すべき土地の区域内の土地又は土地及びこれに定着する建築物その他の工作物(以下「土地建物等」という。)の有償譲渡について、次条の規定による制限があることを関係権利者に周知させるため必要な措置を講じ、かつ、自己が施行する工業団地造成事業の概要について、その施行すべき土地の区域内の土地及びその附近地の住民に説明し、これらの者から意見を聴取する等の措置を講ずることにより、事業の施行についてこれらの者の協力が得られるように努めなければならない。
(土地建物等の先買い)
第十四条の三 前条の公告の日の翌日から起算して十日を経過した後に工業団地造成事業を施行すべき土地の区域内の土地建物等を有償で譲り渡そうとする者は、当該土地建物等、その予定対価の額(予定対価が金銭以外のものであるときは、これを時価を基準として金銭に見積もつた額。以下この条において同じ。)及び当該土地建物等を譲り渡そうとする相手方その他建設省令で定める事項を書面で施行者に届け出なければならない。ただし、当該土地建物等の全部又は一部が文化財保護法(昭和二十五年法律第二百十四号)第四十六条(同法第五十六条の十四において準用する場合を含む。)の規定の適用を受けるものである場合は、この限りでない。
2 前項の規定による届出があつた後三十日以内に施行者が届出をした者に対し届出に係る土地建物等を買い取るべき旨の通知をしたときは、当該土地建物等について、施行者と届出をした者との間に届出書に記載された予定対価の額に相当する代金で、売買が成立したものとみなす。
3 第一項の届出をした者は、前項の期間(その期間内に施行者が届出に係る土地建物等を買い取らない旨の通知をしたときは、その時までの期間)内は、当該土地建物等を譲り渡してはならない。
(土地の買取請求)
第十四条の四 都市計画事業として決定された工業団地造成事業を施行すべき土地の区域内の土地の所有者は、施行者に対し、建設省令で定めるところにより、当該土地を時価で買い取るべきことを請求することができる。ただし、当該土地が他人の権利の目的となつている場合及び当該土地に建築物その他の工作物又は立木に関する法律(明治四十二年法律第二十二号)第一条第一項に規定する立木がある場合は、この限りでない。
2 前項の規定により買い取るべき価額については、施行者と土地の所有者とが協議しなければならない。
3 前項の規定による協議が成立しない場合においては、施行者又は土地の所有者は、収用委員会の裁決を申請することができる。
4 前項の規定による収用委員会の裁決及びその裁決に不服がある場合の訴えについては、土地収用法第九十四条第三項から第十二項まで及び第百三十三条の規定の例による。
第二章第二節中第十七条の次に次の一条を加える。
(生活再建のための措置)
第十七条の二 施行者は、工業団地造成事業の施行に必要な土地等を提供したため生活の基礎を失うこととなる者の申出があつた場合においては、事情の許す限り、その者に対し、住宅のあつせんその他その受ける補償と相まつて行なうことが必要と認められる生活再建のための措置を講ずるように努めるものとする。
第十八条を削り、第二章第二節の次に次の一節を加える。
第二節の二 事業計画及び処分管理計画
(事業計画)
第十八条 施行者は、建設省令で定めるところにより、工業団地造成事業に関する事業計画(以下「事業計画」という。)を定めなければならない。
2 施行者は、事業計画を定めたときは、建設省令で定めるところにより、これを建設大臣に届け出なければならない。事業計画を変更したときも、同様とする。
3 施行者は、事業計画を定め、又は変更しようとするときは、あらかじめ、事業計画又はその変更に関係のある公共施設の管理者又は管理者となるべき者その他政令で定める者に協議しなければならない。
(処分管理計画)
第十八条の二 施行者である地方公共団体又は日本住宅公団は、首都圏整備委員会規則(以下「委員会規則」という。)で定めるところにより、造成敷地等の処分及び管理に関する計画(以下「処分管理計画」という。)を定めなければならない。
2 施行者である地方公共団体又は日本住宅公団は、処分管理計画を定めたときは、委員会規則で定めるところにより、これを首都圏整備委員会に届け出なければならない。
3 首都圏整備委員会は、前項の届出があつた場合においては、関係行政機関の長の意見をきき、この法律及び近郊整備地帯整備計画又は当該都市開発区域に係る都市開発区域整備計画の趣旨に照らして必要があると認めるときは、当該処分管理計画の変更を求めることができる。
4 前二項の規定は、施行者である、又は施行者であつた地方公共団体又は日本住宅公団(以下「地方公共団体等」と総称する。)が処分管理計画を変更した場合に準用する。
5 前条第三項の規定は、処分管理計画を定め、又は変更しようとする場合に準用する。
第十九条を次のように改める。
(工事の完了の公告)
第十九条 施行者は、製造工場等の敷地の造成に関する工事(事業計画で特に定める工事を除く。)を完了したときは、遅滞なく、その旨を都県知事(施行者が日本住宅公団であるときは、建設大臣。以下この条において同じ。)に届け出なければならない。
2 都県知事は、前項の届出があつた場合において、その届出に係る工事が事業計画に適合していると認めたときは、遅滞なく、当該工事が完了した旨を公告しなければならない。
第二十条第一項中「都県等」を「地方公共団体等」に、「造成敷地等処分管理計画」を「処分管理計画」に改め、同条第二項中「都県等(日本住宅公団を除く。以下この項において同じ。)」を「地方公共団体」に、「造成工場敷地」を「造成敷地等」に、「都県等の」を「地方公共団体の」に改め、同条の次に次の二条を加える。
(工業団地造成事業の施行により設置された公共施設の管理)
第二十条の二 工業団地造成事業の施行により公共施設が設置された場合においては、その公共施設は、第十九条第二項の公告の日の翌日において、その公共施設の存する市町村の管理に属するものとする。ただし、他の法律に基づき管理すべき者が別にあるとき、又は処分管理計画に特に管理すべき者の定めがあるときは、それらの者の管理に属するものとする。
2 地方公共団体等は、第十九条第二項の公告の日以前においても、公共施設に関する工事が完了した場合においては、前項の規定にかかわらず、その公共施設を管理すべき者にその管理を引き継ぐことができる。
3 地方公共団体等は、第十九条第二項の公告の日の翌日において、公共施設に関する工事が完了していない場合においては、第一項の規定にかかわらず、その工事が完了したときにおいて、その公共施設を管理すべき者にその管理を引き継ぐことができる。
4 公共施設を管理すべき者は、前二項の規定により地方公共団体等からその公共施設について管理の引継ぎの申出があつた場合においては、その公共施設に関する工事が事業計画に適合しない場合のほか、その引継ぎを拒むことができない。
(公共施設の用に供する土地の帰属)
第二十条の三 工業団地造成事業の施行により、従前の公共施設に代えて新たな公共施設が設置されることとなる場合においては、従前の公共施設の用に供していた土地で国又は地方公共団体が所有するものは、第十九条第二項の公告の日の翌日において地方公共団体等に帰属するものとし、これに代わるものとして処分管理計画で定める新たな公共施設の用に供する土地は、その日においてそれぞれ国又は当該地方公共団体に帰属するものとする。
2 工業団地造成事業の施行により設置された公共施設の用に供する土地は、前項に規定するもの及び処分管理計画で特別の定めをしたものを除き、第十九条第二項の公告の日の翌日において、当該公共施設を管理すべき者(その者が、国の機関であるときは国、地方公共団体の機関であるときは当該地方公共団体)に帰属するものとする。
第二十一条、第二十三条及び第二十四条中「都県等」を「地方公共団体等」に改める。
第二十五条第一項中「第十九条の公告があつた日」を「第十九条第二項の公告の日の翌日」に、「都県等」を「地方公共団体等」に改める。
第二十六条第一項中「都県等は、造成工場敷地を譲渡したときは、当該造成工場敷地」を「地方公共団体等は、第十九条第二項の公告があつたときは、造成工場敷地」に、「当該造成工場敷地を」を「当該造成工場敷地の存する区域を」に改め、同条第二項中「第十九条の公告があつた日」を「第十九条第二項の公告の日の翌日」に改め、同条第三項中「都県等」を「地方公共団体等」に、「第十九条の公告があつた日」を「第十九条第二項の公告の日の翌日」に改める。
第二十七条の次に次の一条を加える。
(書類の送付に代わる公告)
第二十七条の二 施行者又は地方公共団体等は、工業団地造成事業の施行に関し書類を送付する場合において、送付を受けるべき者がその書類の受領を拒んだとき、又は過失がなくて、その者の住所、居所その他書類を送付すべき場所を確知することができないときは、その書類の内容を公告することをもつて書類の送付に代えることができる。
2 前項の公告があつた場合においては、その公告の日の翌日から起算して十日を経過した日に、当該書類が送付を受けるべき者に到達したものとみなす。
第二十八条第一項中「施行者の行なう工事が工業団地造成事業につき都市計画法第三条の規定により決定された都市計画事業の内容」を「施行者が定めた事業計画又は施行者が行なう工事が、この法律、この法律に基づく命令若しくは工業団地造成事業につき都市計画法第三条の規定により決定された都市計画事業の内容又は事業計画」に、「その工事の中止又は」を「事業計画の変更又は工事の中止若しくは」に改め、同条第二項中「都県若しくは都県の加入する一部事務組合若しくはそれらの長」を「地方公共団体若しくはその長」に改める。
第二十九条第一項中「建設大臣は、施行者に対して、」を「建設大臣は施行者に対して、都県知事は施行者である市町村に対して、それぞれその施行する」に改め、同条第二項中「首都圏整備委員会は、都県若しくは都県の加入する一部事務組合若しくはそれらの長又は日本住宅公団に対して、」を「首都圏整備委員会は地方公共団体若しくはその長又は日本住宅公団に対して、都県知事は施行者である、若しくは施行者であつた市町村又はその長に対して、それぞれその行なう」に改める。
第三十条中「都県等」を「地方公共団体等」に改める。
第二章第四節中第三十条の次に次の二条を加える。
(不動産登記法の特例)
第三十条の二 工業団地造成事業を施行すべき土地の区域内の土地及び建物の登記については、政令で不動産登記法(明治三十二年法律第二十四号)の特例を定めることができる。
(政令への委任)
第三十条の三 この章に特に定めるもののほか、この章の規定によりすべき公告の方法その他この章の規定の実施のため必要な事項は、政令で定める。
第三十一条から第三十三条までの規定中「市街地開発区域事業計画」を「近郊整備地帯事業計画又は都市開発区域事業計画」に改め、同条の次に次の一条を加える。
(地方税の不均一課税に伴う措置)
第三十三条の二 低開発地域工業開発促進法(昭和三十六年法律第二百十六号)第五条の規定その他政令で定める法律の規定が適用される場合を除き、地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第六条の規定により、政令で定める地方公共団体が、都市開発区域内において製造の事業の用に供する設備を新設し、又は増設した者について、その事業に係る工場用の建物若しくはその敷地である土地の取得に対する不動産取得税又はその事業に係る機械及び装置若しくはその事業に係る工場用の建物若しくはその敷地である土地に対する固定資産税に係る不均一の課税をした場合において、これらの措置が政令で定める場合に該当するものと認められるときは、地方交付税法(昭和二十五年法律第二百十一号)第十四条の規定による当該地方公共団体の各年度における基準財政収入額は、同条の規定にかかわらず、当該地方公共団体の当該各年度分の減収額(固定資産税に関するこれらの措置による減収額にあつては、これらの措置がなされた最初の年度以降三箇年度におけるものに限る。)のうち自治省令で定めるところにより算定した額を同条の規定による当該地方公共団体の当該各年度(これらの措置が自治省令で定める日以後において行なわれたときは、当該減収額について当該各年度の翌年度)における基準財政収入額となるべき額から控除した額とする。
第三十四条第一項中「工業都市として発展させることを適当とする市街地開発区域内」を「近郊整備地帯内又は都市開発区域内」に、「当該市街地開発区域に係る市街地開発区域整備計画」を「近郊整備地帯整備計画又は当該都市開発区域に係る都市開発区域整備計画」に改める。
第三十五条第一項中「市街地開発区域」を「近郊整備地帯又は都市開発区域」に改め、同条第二項中「市街地開発区域内」を「近郊整備地帯内又は都市開発区域内」に、「当該市街地開発区域に係る市街地開発区域整備計画」を「近郊整備地帯整備計画又は当該都市開発区域に係る都市開発区域整備計画」に改め、第三章中同条の次に次の一条を加える。
(大都市の特例)
第三十五条の二 この法律又はこの法律に基づく政令の規定により、都県知事が処理し、又は管理し、及び執行することとされている事務のうち、第三条第三項の規定によるもの及び工業団地造成事業に関するもの(都県が施行する工業団地造成事業に係るものを除く。)は、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市(以下この条において「指定都市」という。)においては、指定都市の長が行なうものとする。この場合においては、この法律又はこの法律に基づく政令中都県知事に関する規定(第三条第四項を除く。)は、指定都市の長に関する規定として指定都市の長に適用があるものとする。
第三十九条を第四十条とし、第三十八条の次に次の一条を加える。
第三十九条 次の各号の一に該当する者は、十万円以下の過料に処する。
一 第十四条の三第一項の規定に違反して、届出をしないで土地建物等を有償で譲り渡した者
二 第十四条の三第一項の届出について、虚偽の届出をした者
三 第十四条の三第三項の規定に違反して、同項の期間内に土地建物等を譲り渡した者
四 第二十五条第一項の承認について、虚偽の申請をした者
附 則
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から起算して三月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、公布の日から起算して一年をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
一 第一条の規定
二 第二条中首都圏市街地開発区域整備法の題名並びに同法第一条から第三条まで、第四条第一項第一号及び第二号並びに第三十一条から第三十五条までの改正規定(第三十三条の次に一条を加える改正規定を含み、第三条に二項を加える改正規定及び第三十五条の次に一条を加える改正規定を除く。)
三 附則第五項及び附則第七項から第十項までの規定
(経過措置)
2 首都圏整備委員会は、前項ただし書の政令で定める日前においても、同項第一号及び第二号に掲げる規定による改正後の規定の施行の準備のため必要な限度において、近郊整備地帯及び都市開発区域の指定並びに首都圏整備計画の改定のため必要な手続その他の行為を改正後の規定の例によりすることができる。ただし、従前の市街地開発区域の区域により都市開発区域を指定し、かつ、当該都市開発区域に係る整備計画を当該市街地開発区域に係る整備計画と同一の内容に定めようとするときは、首都圏整備委員会規則の定めるところにより、その旨を告示すれば足りるものとする。
3 この法律の施行の際現に施行されている工業団地造成事業については、この法律による改正後の首都圏の近郊整備地帯及び都市開発区域の整備に関する法律第十四条の二から第十四条の四までの規定は、適用せず、また、政令で、同法中事業計画及び処分管理計画に関する規定並びに工業団地造成事業の施行により公共施設が設置された場合の公共施設の管理及び公共施設の用に供する土地の帰属に関する規定を適用しない旨を定め、又はこれらの規定の特例を定めることができる。
4 附則第一項ただし書の政令で定める日までの間は、この法律による改正後の首都圏市街地開発区域整備法第十八条第三項中「公共施設」とあるのは「公共施設(道路、下水道その他政令で定める公共の用に供する施設をいう。以下同じ。)」と、前項及び附則第六項の規定による改正後の公有水面埋立法(大正十年法律第五十七号)中「首都圏の近郊整備地帯及び都市開発区域の整備に関する法律」とあるのは「首都圏市街地開発区域整備法」とする。
(都市計画法の一部改正)
5 都市計画法(大正八年法律第三十六号)の一部を次のように改正する。
第十三条第一項を次のように改める。
都市計画区域内ニ於ケル工業市街地ヲ整備シ又ハ工業都市トシテ発展セシムルコトヲ適当トスル首都圏整備法第二条第四項ノ近郊整備地帯内又ハ同条第五項ノ都市開発区域内ノ土地ニ付テハ其ノ近郊整備地帯又ハ都市開発区域ノ整備発展ヲ図ル為首都圏の近郊整備地帯及び都市開発区域の整備に関する法律ノ定ムル所ニ依リ工業団地造成事業ヲ施行スルコトヲ得
(公有水面埋立法の一部改正)
6 公有水面埋立法の一部を次のように改正する。
第一条第三項中「土地区画整理法」の下に「、首都圏の近郊整備地帯及び都市開発区域の整備に関する法律」を加える。
第二十六条中「土地区画整理法第百五条」の下に「、首都圏の近郊整備地帯及び都市開発区域の整備に関する法律第二十条の三」を加える。
(地方自治法の一部改正)
7 地方自治法の一部を次のように改正する。
別表第一第一号の四及び別表第二第二号(二の三)中「市街地開発区域」を「近郊整備地帯又は都市開発区域」に改める。
別表第三第一号(一の五)及び別表第四第二号(一の二)中「首都圏市街地開発区域整備法」を「首都圏の近郊整備地帯及び都市開発区域の整備に関する法律」に改める。
(建設省設置法の一部改正)
8 建設省設置法(昭和二十三年法律第百十三号)の一号を次のように改正する。
第三条第五号の十中「首都圏市街地開発区域整備法」を「首都圏の近郊整備地帯及び都市開発区域の整備に関する法律」に改める。
(租税特別措置法の一部改正)
9 租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)の一部を次のように改正する。
第三十一条第一項第一号中「首都圏市街地開発区域整備法」を「首都圏の近郊整備地帯及び都市開発区域の整備に関する法律」に改める。
(水資源開発促進法の一部改正)
10 水資源開発促進法(昭和三十六年法律第二百十七号)の一部を次のように改正する。
第十一条中第三項を第四項とし、第二項の次に次の一項を加える。
3 首都圏整備計画と基本計画との調整は、内閣総理大臣が首都圏整備委員会と審議会の意見をきいて行なうものとする。
内閣総理大臣 佐藤栄作
法務大臣 石井光次郎
大蔵大臣 福田赳夫
運輸大臣 中村寅太
建設大臣 瀬戸山三男
自治大臣 永山忠則