補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律
法令番号: 法律第179号
公布年月日: 昭和30年8月27日
法令の形式: 法律

改正対象法令

提案理由 (AIによる要約)

国の歳出予算の約3割を占める補助金等について、不当な支出が増加傾向にあり、昭和28年度の決算検査では支出関連の不当事項1400件中約9割が補助金に関するものであった。過大積算、不実積算、設計と異なる工事施工、架空工事、二重申請など不正使用が目立つため、補助金等に係る予算執行の適正化が急務となっている。本法案は、補助金等の交付申請・決定等の基本的事項を定め、不正申請・使用の防止と交付を受ける者への不当な取扱い防止を図り、補助金等に係る予算執行の適正化を目的とするものである。

参照した発言:
第22回国会 衆議院 大蔵委員会 第34号

審議経過

第22回国会

衆議院
(昭和30年7月19日)
参議院
(昭和30年7月19日)
衆議院
(昭和30年7月26日)
(昭和30年7月28日)
(昭和30年7月29日)
(昭和30年7月30日)
参議院
(昭和30年7月30日)
(昭和30年7月30日)
(昭和30年7月30日)
衆議院
(昭和30年7月25日)
補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和三十年八月二十七日
内閣総理大臣 鳩山一郎
法律第百七十九号
補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律
目次
第一章
総則(第一条―第四条)
第二章
補助金等の交付の申請及び決定(第五条―第十条)
第三章
補助事業等の遂行等(第十一条―第十六条)
第四章
補助金等の返還等(第十七条―第二十一条)
第五章
雑則(第二十二条―第二十八条)
第六章
罰則(第二十九条―第三十三条)
附則
第一章 総則
(この法律の目的)
第一条 この法律は、補助金等の交付の申請、決定等に関する事項その他補助金等に係る予算の執行に関する基本的事項を規定することにより、補助金等の交付の不正な申請及び補助金等の不正な使用の防止その他補助金等に係る予算の執行並びに補助金等の交付の決定の適正化を図ることを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において「補助金等」とは、国が国以外の者に対して交付する次に掲げるものをいう。
一 補助金
二 負担金(国際条約に基く分担金を除く。)
三 利子補給金
四 その他相当の反対給付を受けない給付金であつて政令で定めるもの
2 この法律において「補助事業等」とは、補助金等の交付の対象となる事務又は事業をいう。
3 この法律において「補助事業者等」とは、補助事業等を行う者をいう。
4 この法律において「間接補助金等」とは、次に掲げるものをいう。
一 国以外の者が相当の反対給付を受けないで交付する給付金で、補助金等を直接又は間接にその財源の全部又は一部とし、かつ、当該補助金等の交付の目的に従つて交付するもの
二 利子補給金又は利子の軽減を目的とする前号の給付金の交付を受ける者が、その交付の目的に従い、利子を軽減して融通する資金
5 この法律において「間接補助事業等」とは、前項第一号の給付金の交付又は同項第二号の資金の融通の対象となる事務又は事業をいう。
6 この法律において「間接補助事業者等」とは、間接補助事業等を行う者をいう。
7 この法律において「各省各庁」とは、財政法(昭和二十二年法律第三十四号)第二十一条に規定する各省各庁をいい、「各省各庁の長」とは、同法第二十条第二項に規定する各省各庁の長をいう。
(関係者の責務)
第三条 各省各庁の長は、その所掌の補助金等に係る予算の執行に当つては、補助金等が国民から徴収された税金その他の貴重な財源でまかなわれるものであることに特に留意し、補助金等が法令及び予算で定めるところに従つて公正かつ効率的に使用されるように努めなければならない。
2 補助事業者等及び間接補助事業者等は、補助金等が国民から徴収された税金その他の貴重な財源でまかなわれるものであることに留意し、法令の定及び補助金等の交付の目的又は間接補助金等の交付若しくは融通の目的に従つて誠実に補助事業等又は間接補助事業等を行うように努めなければならない。
(他の法令との関係)
第四条 補助金等に関しては、他の法律又はこれに基く命令若しくはこれを実施するための命令に特別の定のあるものを除くほか、この法律の定めるところによる。
第二章 補助金等の交付の申請及び決定
(補助金等の交付の申請)
第五条 補助金等の交付の申請(契約の申込を含む。以下同じ。)をしようとする者は、政令で定めるところにより、補助事業等の目的及び内容、補助事業等に要する経費その他必要な事項を記載した申請書に各省各庁の長が定める書類を添え、各省各庁の長に対しその定める時期までに提出しなければならない。
(補助金等の交付の決定)
第六条 各省各庁の長は、補助金等の交付の申請があつたときは、当該申請に係る書類等の審査及び必要に応じて行う現地調査等により、当該申請に係る補助金等の交付が法令及び予算で定めるところに違反しないかどうか、補助事業等の目的及び内容が適正であるかどうか、金額の算定に誤がないかどうか等を調査し、補助金等を交付すべきものと認めたときは、すみやかに補助金等の交付の決定(契約の承諾の決定を含む。以下同じ。)をしなければならない。
2 各省各庁の長は、前項の場合において、適正な交付を行うため必要があるときは、補助金等の交付の申請に係る事項につき修正を加えて補助金等の交付の決定をすることができる。
3 前項の規定により補助金等の交付の申請に係る事項につき修正を加えてその交付の決定をするに当つては、その申請に係る当該補助事業等の遂行を不当に困難とさせないようにしなければならない。
(補助金等の交付の条件)
第七条 各省各庁の長は、補助金等の交付の決定をする場合において、法令及び予算で定める補助金等の交付の目的を達成するため必要があるときは、次に掲げる事項につき条件を附するものとする。
一 補助事業等に要する経費の配分の変更(各省各庁の長の定める軽微な変更を除く。)をする場合においては、各省各庁の長の承認を受けるべきこと。
二 補助事業等を行うため締結する契約に関する事項その他補助事業等に要する経費の使用方法に関する事項
三 補助事業等の内容の変更(各省各庁の長の定める軽微な変更を除く。)をする場合においては、各省各庁の長の承認を受けるべきこと。
四 補助事業等を中止し、又は廃止する場合においては、各省各庁の長の承認を受けるべきこと。
五 補助事業等が予定の期間内に完了しない場合又は補助事業等の遂行が困難となつた場合においては、すみやかに各省各庁の長に報告してその指示を受けるべきこと。
2 各省各庁の長は、補助事業等の完了により当該補助事業者等に相当の収益が生ずると認められる場合においては、当該補助金等の交付の目的に反しない場合に限り、その交付した補助金等の全部又は一部に相当する金額を国に納付すべき旨の条件を附することができる。
3 前二項の規定は、これらの規定に定める条件のほか、各省各庁の長が法令及び予算で定める補助金等の交付の目的を達成するため必要な条件を附することを妨げるものではない。
4 補助金等の交付の決定に附する条件は、公正なものでなければならず、いやしくも補助金等の交付の目的を達成するため必要な限度をこえて不当に補助事業者等に対し干渉をするようなものであつてはならない。
(決定の通知)
第八条 各省各庁の長は、補助金等の交付の決定をしたときは、すみやかにその決定の内容及びこれに条件を附した場合にはその条件を補助金等の交付の申請をした者に通知しなければならない。
(申請の取下げ)
第九条 補助金等の交付の申請をした者は、前条の規定による通知を受領した場合において、当該通知に係る補助金等の交付の決定の内容又はこれに附された条件に不服があるときは、各省各庁の長の定める期日までに、申請の取下げをすることができる。
2 前項の規定による申請の取引げがあつたときは、当該申請に係る補助金等の交付の決定は、なかつたものとみなす。
(事情変更による決定の取消等)
第十条 各省各庁の長は、補助金等の交付の決定をした場合において、その後の事情の変更により特別の必要が生じたときは、補助金等の交付の決定の全部若しくは一部を取り消し、又はその法定の内容若しくはこれに附した条件を変更することができる。ただし、補助事業等のうちすでに経過した期間に係る部分については、この限りでない。
2 各省各庁の長が前項の規定により補助金等の交付の決定を取り消すことができる場合は、天災地変その他補助金等の交付の決定後生じた事情の変更により補助事業等の全部又は一部を継続する必要がなくなつた場合その他政令で定める特に必要な場合に限る。
3 各省各庁の長は、第一項の規定による補助金等の交付の決定の取消により特別に必要となつた事務又は事業に対しては、政令で定めるところにより、補助金等を交付するものとする。
4 第八条の規定は、第一項の処分をした場合について準用する。
第三章 補助事業等の遂行等
(補助事業等及び間接補助事業等の遂行)
第十一条 補助事業者等は、法令の定並びに補助金等の交付の決定の内容及びこれに附した条件その他法令に基く各省各庁の長の処分に従い、善良な管理者の注意をもつて補助事業等を行わなければならず、いやしくも補助金等の他の用途ヘの使用(利子補給金にあつては、その交付の目的となつている融資又は利子の軽減をしないことにより、補助金等の交付の目的に反してその交付を受けたことになることをいう。以下同じ。)をしてはならない。
2 間接補助事業者等は、法令の定及び間接補助金等の交付又は融通の目的に従い、善良な管理者の注意をもつて間接補助事業等を行わなければならず、いやしくも間接補助金等の他の用途ヘの使用(利子の軽減を目的とする第二条第四項第一号の給付金にあつては、その交付の目的となつている融資又は利子の軽減をしないことにより間接補助金等の交付の目的に反してその交付を受けたことになることをいい、同項第二号の資金にあつては、その融通の目的に従つて使用しないことにより不当に利子の軽減を受けたことになることをいう。以下同じ。)をしてはならない。
(状況報告)
第十二条 補助事業者等は、各省各庁の長の定めるところにより、補助事業等の遂行の状況に関し、各省各庁の長に報告しなければならない。
(補助事業等の遂行等の命令)
第十三条 各省各庁の長は、補助事業者等が提出する報告等により、その者の補助事業等が補助金等の交付の決定の内容又はこれに附した条件に従つて遂行されていないと認めるときは、その者に対し、これらに従つて当該補助事業等を遂行すべきことを命ずることができる。
2 各省各庁の長は、補助事業者等が前項の命令に違反したときは、その者に対し、当該補助事業等の遂行の一時停止を命ずることができる。
(実績報告)
第十四条 補助事業者等は、各省各庁の長の定めるところにより、補助事業等が完了したとき(補助事業等の廃止の承認を受けたときを含む。)は、補助事業等の成果を記載した補助事業等実績報告書に各省各庁の長の定める書類を添えて各省各庁の長に報告しなければならない。補助金等の交付の決定に係る国の会計年度が終了した場合も、また同様とする。
(補助金等の額の確定等)
第十五条 各省各庁の長は、補助事業等の完了又は廃止に係る補助事業等の成果の報告を受けた場合においては、報告書等の書類の審査及び必要に応じて行う現地調査等により、その報告に係る補助事業等の成果が補助金等の交付の決定の内容及びこれに附した条件に適合するものであるかどうかを調査し、適合すると認めたときは、交付すべき補助金等の額を確定し、当該補助事業者等に通知しなければならない。
(是正のための措置)
第十六条 各省各庁の長は、補助事業等の完了又は廃止に係る補助事業等の成果の報告を受けた場合において、その報告に係る補助事業等の成果が補助金等の交付の決定の内容及びこれに附した条件に適合しないと認めるときは、当該補助事業等につき、これに適合させるための措置をとるべきことを当該補助事業者等に対して命ずることができる。
2 第十四条の規定は、前項の規定による命令に従つて行う補助事業等について準用する。
第四章 補助金等の返還等
(決定の取消)
第十七条 各省各庁の長は、補助事業者等が、補助金等の他の用途への使用をし、その他補助事業等に関して補助金等の交付の決定の内容又はこれに附した条件その他法令又はこれに基く各省各庁の長の処分に違反したときは、補助金等の交付の決定の全部又は一部を取り消すことができる。
2 各省各庁の長は、間接補助事業者等が、間接補助金等の他の用途ヘの使用をし、その他間接補助事業等に関して法令に違反したときは、補助事業者等に対し、当該間接補助金等に係る補助金等の交付の決定の全部又は一部を取り消すことができる。
3 前二項の規定は、補助事業等について交付すべき補助金等の額の確定があつた後においても適用があるものとする。
4 第八条の規定は、第一項又は第二項の規定による取消をした場合について準用する。
(補助金等の返還)
第十八条 各省各庁の長は、補助金等の交付の決定を取り消した場合において、補助事業等の当該取消に係る部分に関し、すでに補助金等が交付されているときは、期限を定めて、その返還を命じなければならない。
2 各省各庁の長は、補助事業者等に交付すべき補助金等の額を確定した場合において、すでにその額をこえる補助金等が交付されているときは、期限を定めて、その返還を命じなければならない。
3 各省各庁の長は、第一項の返還の命令に係る補助金等の交付の決定の取消が前条第二項の規定によるものである場合において、やむを得ない事情があると認めるときは、政令で定めるところにより、返還の期限を延長し、又は返還の命令の全部若しくは一部を取り消すことができる。
(加算金及び延滞金)
第十九条 補助事業者等は、第十七条第一項の規定又はこれに準ずる他の法律の規定による処分に関し、補助金等の返還を命ぜられたときは、政令で定めるところにより、その命令に係る補助金等の受領の日から納付の日までの日数に応じ、当該補助金等の額(その一部を納付した場合におけるその後の期間については、既納額を控除した額)百円につき一日三銭の割合で計算した加算金を国に納付しなければならない。
2 補助事業者等は、補助金等の返還を命ぜられ、これを納期日までに納付しなかつたときは、政令で定めるところにより、納期日の翌日から納付の日までの日数に応じ、その未納付額百円につき一日三銭の割合で計算した延滞金を国に納付しなければならない。
3 各省各庁の長は、前二項の場合において、やむを得ない事情があると認めるときは、政令で定めるところにより、加算金又は延滞金の全部又は一部を免除することができる。
(他の補助金等の一時停止等)
第二十条 各省各庁の長は、補助事業者等が補助金等の返還を命ぜられ、当該補助金等、加算金又は延滞金の全部又は一部を納付しない場合において、その者に対して、同種の事務又は事業について交付すべき補助金等があるときは、相当の限度においてその交付を一時停止し、又は当該補助金等と未納付額とを相殺することができる。
(徴収)
第二十一条 各省各庁の長が返還を命じた補助金等又はこれに係る加算金若しくは延滞金は、国税徴収の例により、徴収することができる。
2 前項の補助金等又は加算金若しくは延滞金の先取特権の順位は、国税及び地方税に次ぎ、他の公課に先だつものとする。
第五章 雑則
(財産の処分の制限)
第二十二条 補助事業者等は、補助事業等により取得し、又は効用の増加した政令で定める財産を、各省各庁の長の承認を受けないで、補助金等の交付の目的に反して使用し、譲渡し、交換し、貸し付け、又は担保に供してはならない。ただし、政令で定める場合は、この限りでない。
(立入検査等)
第二十三条 各省各庁の長は、補助金等に係る予算の執行の適正を期するため必要があるときは、補助事業者等若しくは間接補助事業者等に対して報告をさせ、又は当該職員にその事務所、事業場等に立ち入り、帳簿書類その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させることができる。
2 前項の職員は、その身分を示す証票を携帯し、関係者の要求があるときは、これを提示しなければならない。
3 第一項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
(不当干渉等の防止)
第二十四条 補助金等の交付に関する事務その他補助金等に係る予算の執行に関する事務に従事する国又は都道府県の職員は、当該事務を不当に遅延させ、又は補助金等の交付の目的を達成するため必要な限度をこえて不当に補助事業者等若しくは間接補助事業者等に対して干渉してはならない。
(不服の申立)
第二十五条 補助金等の交付の決定、補助金等の交付の決定の取消、補助金等の返還の命令その他補助金等の交付に関する各省各庁の長の処分に対して不服のある地方公共団体(港湾法(昭和二十五年法律第二百十八号)に基く港務局を含む。以下同じ。)は、政令で定めるところにより、各省各庁の長に対して不服の申立をすることができる。
2 各省各庁の長は、前項の規定による不服の申立があつたときは、申立をした者に意見を述べる機会を与えた上、必要な措置をとり、その旨を申立をした者に対して通知しなければならない。
3 前項の措置に不服のある者は、内閣に対して意見を申し出ることができる。
(事務の委任)
第二十六条 各省各庁の長は、政令で定めるところにより、補助金等の交付に関する事務の一部を各省各庁の機関又は都道府県の機関に委任することができる。
(適用除外)
第二十七条 他の法律又はこれに基く命令若しくはこれを実施するための命令に基き交付する補助金等に関しては、政令で定めるところにより、この法律の一部を適用しないことができる。
(政令への委任)
第二十八条 この法律に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な事項は、政令で定める。
第六章 罰則
第二十九条 偽りその他不正の手段により補助金等の交付を受け、又は間接補助金等の交付若しくは融通を受けた者は、五年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
2 前項の場合において、情を知つて交付又は融通をした者も、また同項と同様とする。
第三十条 第十一条の規定に違反して補助金等の他の用途への使用又は間接補助金等の他の用途への使用をした者は、三年以下の懲役若しくは五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第三十一条 次の各号の一に該当する者は、三万円以下の罰金に処する。
一 第十三条第二項の規定による命令に違反した者
二 法令に違反して補助事業等の成果の報告をしなかつた者
三 第二十三条の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は質問に対して答弁せず、若しくは虚偽の答弁をした者
第三十二条 法人(法人でない団体で代表者又は管理人の定のあるものを含む。以下この項において同じ。)の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前三条の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、当該法人又は人に対し各本条の罰金刑を科する。
2 前項の規定により法人でない団体を処罰する場合においては、その代表者又は管理人が訴訟行為につきその団体を代表するほか、法人を被告人とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。
第三十三条 前条の規定は、国又は地方公共団体には、適用しない。
2 国又は地方公共団体において第二十九条から第三十一条までの違反行為があつたときは、その行為をした各省各庁の長その他の職員又は地方公共団体の長その他の職員に対し、各本条の刑を科する。
附 則
1 この法律は、公布の日から起算して三十日を経過した日から施行する。ただし、昭和二十九年度分以前の予算により支出された補助金等及びこれに係る間接補助金等に関しては、適用しない。
2 この法律の施行前に補助金等が交付され、又は補助金等の交付の意思が表示されている事務又は事業に関しては、政令でこの法律の特例を設けることができる。
3 日本専売公社法(昭和二十三年法律第二百五十五号)の一部を次のように改正する。
目次中「(第二十九条―第四十三条の二十三)」を「(第二十九条―第四十三条の二十四)」に改め、第四十三条の二十三の次に次の一条を加える。
(補助金等)
第四十三条の二十四 補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(昭和三十年法律第百七十九号)の規定(罰則を含む。)は、日本専売公社の補助金等及び間接補助金等に関し準用する。この場合において、同法(第二条第七項を除く。)中「各省各庁」とあるのは「日本専売公社」と、「各省各庁の長」とあるのは「日本専売公社の総裁」と、第二条、第七条及び第十九条中「国」とあるのは「日本専売公社」と読み替えるものとする。
4 日本国有鉄道法(昭和二十三年法律第二百五十六号)の一部を次のように改正する。
第五十条の次に次の一条を加える。
(補助金等)
第五十条の二 補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(昭和三十年法律第百七十九号)の規定(罰則を含む。)は、日本国有鉄道の補助金等及び間接補助金等に関し準用する。この場合において、同法(第二条第七項を除く。)中「各省各庁」とあるのは「日本国有鉄道」と、「各省各庁の長」とあるのは「日本国有鉄道の総裁」と、第二条、第七条及び第十九条中「国」とあるのは「日本国有鉄道」と読み替えるものとする。
5 日本電信電話公社法(昭和二十七年法律第二百五十号)の一部を次のように改正する。
第七十三条の次に次の一条を加える。
(補助金等)
第七十三条の二 補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(昭和三十年法律第百七十九号)の規定(罰則を含む。)は、日本電信電話公社の補助金等及び間接補助金等に関し準用する。この場合において、同法(第二条第七項を除く。)中「各省各庁」とあるのは「日本電信電話公社」と、「各省各庁の長」とあるのは「日本電信電話公社の総裁」と、第二条、第七条及び第十九条中「国」とあるのは「日本電信電話公社」と読み替えるものとする。
内閣総理大臣 鳩山一郎
法務大臣 花村四郎
外務大臣臨時代理 内閣総理大臣 鳩山一郎
大蔵大臣 一万田尚登
文部大臣 松村謙三
厚生大臣 川崎秀二
農林大臣臨時代理 国務大臣 高碕達之助
通商産業大臣 石橋湛山
運輸大臣 三木武夫
郵政大臣 松田竹千代
労働大臣 西田隆男
建設大臣 竹山祐太郎