大東亜戦争完遂のため、国民体力の向上と人口増強が喫緊の課題である。そのためには医薬品供給や薬事衛生の適正化が必要だが、現行の薬事制度は時局の要請に応えられていない。そこで、薬事制度を改善整備し、薬剤師及び薬剤師会の活動を促進するとともに、医薬品供給の適正化を図る必要がある。具体的には、薬剤師法、薬品営業並薬品取扱規則、売薬法等を統合し、新薬・売薬の区別を廃止して日本薬局方外医薬品として一元化する。また、薬局開設の許可制導入、医薬品製造・販売の許可制への移行、広告規制の強化など、包括的な制度改革を行うものである。
参照した発言:
第81回帝国議会 貴族院 薬事法案特別委員会 第1号