第二條 入場稅ハ左ニ揭グル第一種ノ場所ニ入場スル者又ハ第二種ノ場所ノ設備ヲ利用スル者ニ之ヲ課ス
第一種
一 演劇、活動寫眞、演藝又ハ觀物(相撲、野球、拳鬪其ノ他ノ競技ニシテ公衆ノ觀覽ニ供スルコトヲ目的トスルモノヲ含ム)ヲ催ス場所
三 前二號ニ揭グルモノヲ除クノ外一定ノ催物又ハ設備ヲ爲シ公衆ノ觀覽又ハ遊戱ニ供スル場所ニシテ命令ヲ以テ定ムルモノ
第三條 入場稅ノ稅率左ノ如シ
第一種ノ場所
入場料ガ一人一囘一圓未滿ナルトキ 入場料ノ百分ノ十
入場料ガ一人一囘一圓以上三圓未滿ナルトキ 入場料ノ百分ノ二十
入場料ガ一人一囘三圓以上ナルトキ 入場料ノ百分ノ三十
囘數、定期又ハ貸切ニテ入場ノ契約ヲ爲シタルトキ 入場料ノ百分ノ二十
本法ニ於テ入場料トハ名義ノ何タルヲ問ハズ第一種ノ場所ニ入場シ又ハ第二種ノ場所ノ設備ヲ利用スル爲ニ支拂フベキ金額ヲ謂フ
第四條 第一種ノ場所ノ入場料ガ一人一囘十九錢ニ滿タザル場合ニハ入場稅ヲ課セズ
前項ノ規定ハ囘數、定期又ハ貸切ニテ入場ノ契約ヲ爲シタル場合ニハ之ヲ適用セズ
第五條 第一種ノ催物(第一種ノ場所ニ於ケル演劇、活動寫眞、演藝、觀物、競馬其ノ他ノ催物ヲ謂フ以下同ジ)若ハ設備ノ主催者若ハ經營者又ハ第二種ノ場所ノ經營者ガ命令ノ定ムル所ニ依リ其ノ入場料又ハ收益ノ總額ヲ慈善事業其ノ他命令ヲ以テ定ムル目的ニ充ツル場合ニ於テハ入場稅ヲ免除ス
第六條 入場稅ハ第一種ノ催物若ハ設備ノ主催者若ハ經營者又ハ第二種ノ場所ノ經營者入場料領收ノ際之ヲ徵收シ翌月十日迄ニ政府ニ納ムベシ但シ常時開設ニ非ザルモノニ付テハ命令ヲ以テ定ムル場合ヲ除クノ外終了後直ニ政府ニ納ムベシ
第七條 第一種ノ催物若ハ設備ヲ開催若ハ經營シ又ハ第二種ノ場所ヲ經營セントスル者ハ命令ノ定ムル所ニ依リ其ノ旨ヲ豫メ政府ニ申吿スベシ之ヲ廢止セントスルトキ亦同ジ
第八條 第一種ノ催物若ハ設備ノ主催者若ハ經營者又ハ第二種ノ場所ノ經營者ハ命令ノ定ムル所ニ依リ其ノ業務ニ關スル事項ヲ帳簿ニ記載スベシ
第一種ノ催物若ハ設備ノ主催者若ハ經營者又ハ第二種ノ場所ノ經營者ハ命令ノ定ムル所ニ依リ其ノ業務ニ關シ必要ナル事項ヲ政府ニ申吿スベシ
第九條 特別入場稅ハ運動競技ニシテ學生生徒又ハ該競技ヲ爲スコトヲ業トセザル者ノ行フモノニ付觀覽ノ爲競技場ニ入場スル者ヨリ料金ヲ徵スル場合ニ於テ其ノ入場者ニ之ヲ課ス
第十條 特別入場稅ノ稅率ハ特別入場料ノ百分ノ十トス
本法ニ於テ特別入場料トハ名義ノ何タルヲ問ハズ前條ノ競技場ニ入場スル爲ニ支拂フベキ金額ヲ謂フ
第十一條 特別入場料ガ一人一囘十九錢ニ滿タザル場合ニハ特別入場稅ヲ課セズ
第十二條 特別入場稅ハ運動競技ノ主催者特別入場料領收ノ際之ヲ徵收シ競技終了後直ニ政府ニ納ムベシ但シ命令ヲ以テ定ムル場合ニ於テハ翌月十日迄ニ之ヲ政府ニ納ムベシ
第十三條 第五條、第七條及第八條ノ規定ハ特別入場稅ニ付之ヲ準用ス
第十四條 第六條又ハ第十二條ノ規定ニ依リ徵收スベキ稅金ヲ徵收セザルトキ又ハ其ノ徵收シタル稅金ヲ納付セザルトキハ國稅徵收ノ例ニ依リ之ヲ各其ノ徵收義務者ヨリ徵收ス
第十五條 收稅官吏ハ第一種ノ催物若ハ設備ノ主催者若ハ經營者又ハ第二種ノ場所ノ經營者ニ對シ質問ヲ爲シ又ハ其ノ業務ニ關スル帳簿書類其ノ他ノ物件ヲ檢査スルコトヲ得
第十六條 政府ニ申吿セズシテ第一種ノ催物若ハ設備ヲ開催若ハ經營シ又ハ第二種ノ場所ヲ經營シタル者ハ三百圓以下ノ罰金又ハ科料ニ處ス
第十七條 左ノ各號ノ一ニ該當スル者ハ百圓以下ノ罰金又ハ科料ニ處ス
一 第八條第一項ノ規定ニ依ル帳簿ノ記載ヲ怠リ若ハ詐リ又ハ帳簿ヲ隱匿シタル者
二 第八條第二項ノ規定ニ依ル申吿ヲ怠リ又ハ詐リタル者
三 第十五條第一項ノ規定ニ依ル收稅官吏ノ質問ニ對シ答辯ヲ爲サズ若ハ虛僞ノ陳述ヲ爲シ又ハ其ノ職務ノ執行ヲ拒ミ、妨ゲ若ハ忌避シタル者
第十八條 北海道、府縣、市町村其ノ他ノ公共團體ハ第一種ノ場所ノ入場者又ハ第二種ノ場所ノ設備利用者ニ對シ入場稅ノ課稅標準タル入場料ヲ標準トシテ地方稅ヲ課スルコトヲ得ズ