(入場税法中改正法律)
法令番号: 法律第三號
公布年月日: 昭和18年2月28日
法令の形式: 法律
朕帝國議會ノ協贊ヲ經タル入場稅法中改正法律ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十八年二月二十八日
內閣總理大臣 東條英機
大藏大臣 賀屋興宣
法律第三號
入場稅法中左ノ通改正ス
第二條中「第一種ノ場所ニ入場スル者又ハ第二種ノ場所ノ設備ヲ利用スル者」ヲ「第一種ノ場所ヘノ入場又ハ第二種ノ場所ノ設備ノ利用」ニ、同條第一種第一號中「活動冩眞」ヲ「映畫」ニ改ム
第三條 入場稅ノ稅率左ノ如シ
第一種ノ場所
入場料ガ一人一囘五十錢未滿ノモノ 入場料ノ百分ノ二十
入場料ガ一人一囘一圓未滿ノモノ 入場料ノ百分ノ四十
入場料ガ一人一囘三圓未滿ノモノ 入場料ノ百分ノ六十
入場料ガ一人一囘五圓未滿ノモノ 入場料ノ百分ノ九十
入場料ガ一人一囘五圓以上ノモノ 入場料ノ百分ノ百二十
囘數、定期又ハ貸切ニテ入場ノ契約ヲ爲シタルモノ
入場料ガ一人一囘一圓未滿ノモノ 入場料ノ百分ノ六十
入場料ガ一人一囘一圓以上ノモノ 入場料ノ百分ノ九十
第二種ノ場所
撞球場、スケート場 入場料ノ百分ノ三十
麻雀場 入場料ノ百分ノ五十
舞踏場、ゴルフ場 入場料ノ百分ノ九十
本法ニ於テ入場料トハ名義ノ何タルヲ問ハズ第一種ノ催物(第一種ノ場所ニ於ケル演劇、映畫、演藝、觀物、競馬其ノ他ノ催物ヲ謂フ以下同ジ)若ハ設備ノ主催者若ハ經營者又ハ第二種ノ場所ノ經營者ガ第一種ノ場所ニ入場シ又ハ第二種ノ場所ノ設備ヲ利用スル者ヨリ其ノ入場又ハ設備ノ利用ニ付取得スベキ金額ヲ謂フ
入場料ノ算定ニ關シテハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第五條中「(第一種ノ場所ニ於ケル演劇、活動寫眞、演藝、觀物、競馬其ノ他ノ催物ヲ謂フ以下同ジ)」ヲ削ル
第六條 入場稅ハ第一種ノ催物若ハ設備ノ主催者若ハ經營者又ハ第二種ノ場所ノ經營者ヨリ之ヲ徵收ス
第六條ノ二 第一種ノ催物若ハ設備ノ主催者若ハ經營者又ハ第二種ノ場所ノ經營者ハ每月分ノ入場料金ヲ催物又ハ設備ノ種類每ニ稅率ノ區別ニ從ヒ區分シテ記載シタル申吿書ヲ翌月十日迄ニ政府ニ提出スベシ但シ第一種ノ催物若ハ設備ノ開催若ハ經營又ハ第二種ノ場所ノ經營ヲ廢止シタル場合ニ於テハ直ニ之ヲ提出スベシ
前項ノ申吿書ノ提出ナキトキ又ハ政府ニ於テ申吿ヲ不相當ト認メタルトキハ政府ハ其ノ課稅標準額ヲ決定ス
第六條ノ三 入場稅ハ每月分ヲ翌月末日迄ニ納付スベシ但シ前條第一項但書ノ場合ニ於テハ直ニ之ヲ納付スベシ
第九條中「入場者」ヲ「入場」ニ改ム
第十條 特別入場稅ノ稅率左ノ如シ
特別入場料ガ一人一囘一圓未滿ノモノ 特別入場料ノ百分ノ二十
特別入場料ガ一人一囘一圓以上ノモノ 特別入場料ノ百分ノ四十
囘數、定期又ハ貸切ニテ入場ノ契約ヲ爲シタルモノ 特別入場料ノ百分ノ四十
本法ニ於テ特別入場料トハ名義ノ何タルヲ問ハズ前條ニ規定スル運動競技ノ主催者ガ該競技場ニ入場スル者ヨリ其ノ入場ニ付取得スベキ金額ヲ謂フ
特別入場料ノ算定ニ關シテハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第十二條 特別入場稅ハ第九條ニ規定スル運動競技ノ主催者ヨリ之ヲ徵收ス
第十四條 第九條ニ規定スル運動競技ノ主催者ハ該競技終了後直ニ其ノ特別入場料金ヲ稅率ノ區別ニ從ヒ區分シテ記載シタル申吿書ヲ政府ニ提出スベシ但シ命令ヲ以テ定ムル場合ニ於テハ翌月十日迄ニ之ヲ提出スベシ
第六條ノ二第二項ノ規定ハ前項ノ場合ニ付之ヲ準用ス
第十四條ノ二 特別入場稅ハ運動競技ノ終了後二十日以內ニ納付スベシ但シ前條第一項但書ノ場合ニ於テハ翌月末日迄ニ之ヲ納付スベシ
第十六條 詐僞其ノ他不正ノ行爲ニ依リ入場稅ヲ逋脫シ又ハ逋脫セントシタル者ハ其ノ逋脫シ又ハ逋脫セントシタル稅金ノ五倍ニ相當スル罰金ニ處シ直ニ其ノ稅金ヲ徵收ス但シ罰金額ガ二十圓ニ滿タザルトキハ之ヲ二十圓トス
第十六條ノ二 左ノ各號ノ一ニ該當スル者ハ三百圓以下ノ罰金又ハ科料ニ處ス
一 第六條ノ二第一項ノ規定ニ依ル申吿ヲ怠リ又ハ詐リタル者
二 政府ニ申吿セズシテ第一種ノ催物若ハ設備ヲ開催若ハ經營シ又ハ第二種ノ場所ヲ經營シタル者
前項第二號ニ規定スル者ニ付テハ直ニ其ノ入場稅ヲ徵收ス
第十七條ノ二 第十六條ノ罪ヲ犯シタル者ニハ刑法第三十八條第三項但書、第三十九條第二項、第四十條、第四十一條、第四十八條第二項、第六十三條及第六十六條ノ規定ヲ適用セズ
第十七條ノ三 第一種ノ催物若ハ設備ノ主催者若ハ經營者又ハ第二種ノ場所ノ經營者ノ代理人、戶主、家族、同居者、雇人其ノ他ノ從業者ガ其ノ業務ニ關シ本法ヲ犯シタルトキハ其ノ第一種ノ催物若ハ設備ノ主催者若ハ經營者又ハ第二種ノ場所ノ經營者ヲ處罰ス
第十八條第一項ヲ左ノ如ク改ム
北海道、府縣、市町村其ノ他ノ公共團體ハ入場稅ノ課稅標準タル入場料ニ對シ地方稅ヲ課スルコトヲ得ズ
第十九條 政府ハ第一種ノ催物若ハ設備ノ主催者若ハ經營者又ハ第二種ノ場所ノ經營者ノ組織スル團體ニ對シ徵稅上必要ナル施設ヲ爲シ又ハ徵收事務ノ補助ヲ爲スベキコトヲ命ズルコトヲ得
前項ノ場合ニ於テハ前項ノ團體ニ對シ命令ノ定ムル所ニ依リ交付金ヲ交付スルコトヲ得
附 則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
本法施行前ニ徵收シ又ハ徵收スベカリシ入場稅又ハ特別入場稅ニ關シテハ仍從前ノ例ニ依ル
朕帝国議会ノ協賛ヲ経タル入場税法中改正法律ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十八年二月二十八日
内閣総理大臣 東条英機
大蔵大臣 賀屋興宣
法律第三号
入場税法中左ノ通改正ス
第二条中「第一種ノ場所ニ入場スル者又ハ第二種ノ場所ノ設備ヲ利用スル者」ヲ「第一種ノ場所ヘノ入場又ハ第二種ノ場所ノ設備ノ利用」ニ、同条第一種第一号中「活動冩真」ヲ「映画」ニ改ム
第三条 入場税ノ税率左ノ如シ
第一種ノ場所
入場料ガ一人一回五十銭未満ノモノ 入場料ノ百分ノ二十
入場料ガ一人一回一円未満ノモノ 入場料ノ百分ノ四十
入場料ガ一人一回三円未満ノモノ 入場料ノ百分ノ六十
入場料ガ一人一回五円未満ノモノ 入場料ノ百分ノ九十
入場料ガ一人一回五円以上ノモノ 入場料ノ百分ノ百二十
回数、定期又ハ貸切ニテ入場ノ契約ヲ為シタルモノ
入場料ガ一人一回一円未満ノモノ 入場料ノ百分ノ六十
入場料ガ一人一回一円以上ノモノ 入場料ノ百分ノ九十
第二種ノ場所
撞球場、スケート場 入場料ノ百分ノ三十
麻雀場 入場料ノ百分ノ五十
舞踏場、ゴルフ場 入場料ノ百分ノ九十
本法ニ於テ入場料トハ名義ノ何タルヲ問ハズ第一種ノ催物(第一種ノ場所ニ於ケル演劇、映画、演芸、観物、競馬其ノ他ノ催物ヲ謂フ以下同ジ)若ハ設備ノ主催者若ハ経営者又ハ第二種ノ場所ノ経営者ガ第一種ノ場所ニ入場シ又ハ第二種ノ場所ノ設備ヲ利用スル者ヨリ其ノ入場又ハ設備ノ利用ニ付取得スベキ金額ヲ謂フ
入場料ノ算定ニ関シテハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第五条中「(第一種ノ場所ニ於ケル演劇、活動写真、演芸、観物、競馬其ノ他ノ催物ヲ謂フ以下同ジ)」ヲ削ル
第六条 入場税ハ第一種ノ催物若ハ設備ノ主催者若ハ経営者又ハ第二種ノ場所ノ経営者ヨリ之ヲ徴収ス
第六条ノ二 第一種ノ催物若ハ設備ノ主催者若ハ経営者又ハ第二種ノ場所ノ経営者ハ毎月分ノ入場料金ヲ催物又ハ設備ノ種類毎ニ税率ノ区別ニ従ヒ区分シテ記載シタル申告書ヲ翌月十日迄ニ政府ニ提出スベシ但シ第一種ノ催物若ハ設備ノ開催若ハ経営又ハ第二種ノ場所ノ経営ヲ廃止シタル場合ニ於テハ直ニ之ヲ提出スベシ
前項ノ申告書ノ提出ナキトキ又ハ政府ニ於テ申告ヲ不相当ト認メタルトキハ政府ハ其ノ課税標準額ヲ決定ス
第六条ノ三 入場税ハ毎月分ヲ翌月末日迄ニ納付スベシ但シ前条第一項但書ノ場合ニ於テハ直ニ之ヲ納付スベシ
第九条中「入場者」ヲ「入場」ニ改ム
第十条 特別入場税ノ税率左ノ如シ
特別入場料ガ一人一回一円未満ノモノ 特別入場料ノ百分ノ二十
特別入場料ガ一人一回一円以上ノモノ 特別入場料ノ百分ノ四十
回数、定期又ハ貸切ニテ入場ノ契約ヲ為シタルモノ 特別入場料ノ百分ノ四十
本法ニ於テ特別入場料トハ名義ノ何タルヲ問ハズ前条ニ規定スル運動競技ノ主催者ガ該競技場ニ入場スル者ヨリ其ノ入場ニ付取得スベキ金額ヲ謂フ
特別入場料ノ算定ニ関シテハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第十二条 特別入場税ハ第九条ニ規定スル運動競技ノ主催者ヨリ之ヲ徴収ス
第十四条 第九条ニ規定スル運動競技ノ主催者ハ該競技終了後直ニ其ノ特別入場料金ヲ税率ノ区別ニ従ヒ区分シテ記載シタル申告書ヲ政府ニ提出スベシ但シ命令ヲ以テ定ムル場合ニ於テハ翌月十日迄ニ之ヲ提出スベシ
第六条ノ二第二項ノ規定ハ前項ノ場合ニ付之ヲ準用ス
第十四条ノ二 特別入場税ハ運動競技ノ終了後二十日以内ニ納付スベシ但シ前条第一項但書ノ場合ニ於テハ翌月末日迄ニ之ヲ納付スベシ
第十六条 詐偽其ノ他不正ノ行為ニ依リ入場税ヲ逋脱シ又ハ逋脱セントシタル者ハ其ノ逋脱シ又ハ逋脱セントシタル税金ノ五倍ニ相当スル罰金ニ処シ直ニ其ノ税金ヲ徴収ス但シ罰金額ガ二十円ニ満タザルトキハ之ヲ二十円トス
第十六条ノ二 左ノ各号ノ一ニ該当スル者ハ三百円以下ノ罰金又ハ科料ニ処ス
一 第六条ノ二第一項ノ規定ニ依ル申告ヲ怠リ又ハ詐リタル者
二 政府ニ申告セズシテ第一種ノ催物若ハ設備ヲ開催若ハ経営シ又ハ第二種ノ場所ヲ経営シタル者
前項第二号ニ規定スル者ニ付テハ直ニ其ノ入場税ヲ徴収ス
第十七条ノ二 第十六条ノ罪ヲ犯シタル者ニハ刑法第三十八条第三項但書、第三十九条第二項、第四十条、第四十一条、第四十八条第二項、第六十三条及第六十六条ノ規定ヲ適用セズ
第十七条ノ三 第一種ノ催物若ハ設備ノ主催者若ハ経営者又ハ第二種ノ場所ノ経営者ノ代理人、戸主、家族、同居者、雇人其ノ他ノ従業者ガ其ノ業務ニ関シ本法ヲ犯シタルトキハ其ノ第一種ノ催物若ハ設備ノ主催者若ハ経営者又ハ第二種ノ場所ノ経営者ヲ処罰ス
第十八条第一項ヲ左ノ如ク改ム
北海道、府県、市町村其ノ他ノ公共団体ハ入場税ノ課税標準タル入場料ニ対シ地方税ヲ課スルコトヲ得ズ
第十九条 政府ハ第一種ノ催物若ハ設備ノ主催者若ハ経営者又ハ第二種ノ場所ノ経営者ノ組織スル団体ニ対シ徴税上必要ナル施設ヲ為シ又ハ徴収事務ノ補助ヲ為スベキコトヲ命ズルコトヲ得
前項ノ場合ニ於テハ前項ノ団体ニ対シ命令ノ定ムル所ニ依リ交付金ヲ交付スルコトヲ得
附 則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
本法施行前ニ徴収シ又ハ徴収スベカリシ入場税又ハ特別入場税ニ関シテハ仍従前ノ例ニ依ル