(帝国憲法第八条第一項ニ依リ所得税法中改正等ノ件)
法令番号: 勅令第百二十八號
公布年月日: 昭和21年3月9日
法令の形式: 勅令
朕玆ニ緊急ノ必要アリト認メ樞密顧問ノ諮詢ヲ經テ帝國憲法第八條第一項ニ依リ所得稅法中改正等ノ件ヲ裁可シ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和二十一年三月八日
內閣總理大臣兼第一復員大臣 第二復員大臣 男爵 幣原喜重郞
內務大臣 三土忠造
司法大臣 岩田宙造
外務大臣 吉田茂
國務大臣 松本烝治
厚生大臣 芦田均
大藏大臣 子爵 澁澤敬三
商工大臣 小笠原三九郞
國務大臣 小林一三
文部大臣 安倍能成
農林大臣 副島千八
運輸大臣 村上義一
國務大臣 石黑武重
國務大臣 楢橋渡
勅令第百二十八號
第一條 所得稅法中左ノ通改正ス
第十二條第一項第八號及第九號中「三千圓」ヲ「五千圓」ニ改ム
第十四條第一項中「百五十圓」ヲ「三百圓」ニ改ム
第十六條第一項中「六百圓」ヲ「二千四百圓」ニ改ム
第十七條中「四百圓」ヲ「千二百圓」ニ、「六百圓」ヲ「二千四百圓」ニ改ム
第十八條中「六百圓」ヲ「千八百圓」ニ改ム
第二十條第一項中「四百圓」ヲ「千二百圓」ニ改ム
第二十一條第一項第五中
二千圓以下ノ金額 百分ノ十八
二千圓ヲ超ユル金額 百分ノ二十三
四千圓ヲ超ユル金額 百分ノ二十八
六千圓以下ノ金額 百分ノ十八
六千圓ヲ超ユル金額 百分ノ二十一
一萬圓ヲ超ユル金額 百分ノ二十八
ニ、同條第二項中「六百圓」ヲ「千二百圓」ニ、同條第六項中「千圓」ヲ「二千圓」ニ改ム
第二十四條第一項中「二十四圓(扶養家族中子五人以上ナルトキハ年三十六圓)」ヲ「七十二圓」ニ改ム
第二十五條第一項中「二十四圓(扶養家族中子五人以上ナルトキハ三十六圓)」ヲ「七十二圓」ニ改ム
第三十條第一項第五號中「千五百圓」ヲ「五千圓」ニ改ム
第三十一條 削除
第三十二條 總所得金額一萬圓以下ナルトキハ綜合所得稅ヲ課セズ
戶主及其ノ同居家族ノ所得ハ之ヲ合算シ其ノ總額ニ付前項ノ規定ヲ適用ス戶主ト別居スル二人以上ノ同居家族ノ所得ニ付亦同ジ
第三十三條第二項中「適用シテ算出シタル金額ヲ各其ノ總所得金額ニ按分シテ各其ノ稅額ヲ定ム」ヲ「適用ス」ニ改メ同條ニ左ノ二項ヲ加フ
前二項ノ場合ニ於テ前二項ノ規定ニ依リ算出シタル金額ガ總所得金額(前項ノ場合ニ於テハ合算額)ヨリ一萬圓ヲ控除シタル金額ヲ超過スルトキハ其ノ超過額ヲ前二項ノ規定ニ依リ算出シタル金額ヨリ控除シタルモノヲ以テ稅額トス
戶主及其ノ同居家族ノ稅額ハ前三項ノ規定ニ依リ算出シタル稅額ヲ各其ノ總所得金額ニ按分シテ各之ヲ定ム戶主ト別居スル二人以上ノ同居家族ノ稅額ニ付亦同ジ
第二條 營業稅法中左ノ通改正ス
第十三條中「四百圓」ヲ「千二百圓」ニ改ム
第三條 遊興飮食稅法中左ノ通改正ス
第二條第一項中「百分ノ三百」ヲ「百分ノ百五十」ニ、「百分ノ百二十」及「百分ノ百」ヲ「百分ノ八十」ニ改メ同項第五號乃至第七號ヲ左ノ如ク改ム
五 前各號及第七號以外ノ遊興飮食ノ料金 料金ノ百分ノ五十
六 洋式ノ旅館ニ於ケル宿泊ノ料金但シ第三號ニ該當スル場合ヲ除ク 料金ノ百分ノ四十
七 洋式ノ旅館以外ノ旅館ニ於ケル宿泊ノ料金但シ第三號ニ該當スル場合ヲ除ク 料金ノ百分ノ四十
一人一泊ノ宿泊ノ料金中命令ヲ以テ定ムル一人一泊ノ料金(以下普通宿泊料ト稱ス)ヲ超ユル金額ニ付テハ百分ノ十ヲ加算シタル稅率ニ依ル
第三條中「一圓五十錢」ヲ「十圓」ニ、「三圓」ヲ「十二圓」ニ、「四圓五十錢」ヲ「二十圓」ニ改ム
第四條 入場稅法中左ノ通改正ス
第三條第一項ヲ左ノ如ク改ム
入場稅ノ稅率左ノ如シ
第一種ノ場所
入場料ガ一人一囘三圓五十錢未滿ノモノ 入場料ノ百分ノ五十
入場料ガ一人一囘三圓五十錢以上ノモノ 入場料ノ百分ノ百
囘數、定期又ハ貸切ニテ入場ノ契約ヲ爲シタルモノ 入場料ノ百分ノ百
第二種ノ場所 入場料ノ百分ノ百
第四條第一項中「十九錢」ヲ「五十錢」ニ改ム
第十條第一項中「一圓」ヲ「三圓五十錢」ニ改ム
第十一條第一項中「十九錢」ヲ「五十錢」ニ改ム
第五條 特別行爲稅法中左ノ通改正ス
第四條中「二圓」ヲ「十五圓」ニ、「八十錢」ヲ「三圓五十錢」ニ、「五圓(染替ニ付テハ十圓)」ヲ「三十圓」ニ改ム
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
不動產所得、甲種及乙種ノ事業所得、乙種ノ勤勞所得、山林ノ所得、乙種ノ退職所得及個人ノ總所得ニ對スル所得稅竝ニ個人ノ營業稅ニ付テハ昭和二十一年分ヨリ本令ヲ適用ス
朕茲ニ緊急ノ必要アリト認メ枢密顧問ノ諮詢ヲ経テ帝国憲法第八条第一項ニ依リ所得税法中改正等ノ件ヲ裁可シ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和二十一年三月八日
内閣総理大臣兼第一復員大臣 第二復員大臣 男爵 幣原喜重郎
内務大臣 三土忠造
司法大臣 岩田宙造
外務大臣 吉田茂
国務大臣 松本烝治
厚生大臣 芦田均
大蔵大臣 子爵 渋沢敬三
商工大臣 小笠原三九郎
国務大臣 小林一三
文部大臣 安倍能成
農林大臣 副島千八
運輸大臣 村上義一
国務大臣 石黒武重
国務大臣 楢橋渡
勅令第百二十八号
第一条 所得税法中左ノ通改正ス
第十二条第一項第八号及第九号中「三千円」ヲ「五千円」ニ改ム
第十四条第一項中「百五十円」ヲ「三百円」ニ改ム
第十六条第一項中「六百円」ヲ「二千四百円」ニ改ム
第十七条中「四百円」ヲ「千二百円」ニ、「六百円」ヲ「二千四百円」ニ改ム
第十八条中「六百円」ヲ「千八百円」ニ改ム
第二十条第一項中「四百円」ヲ「千二百円」ニ改ム
第二十一条第一項第五中
二千円以下ノ金額 百分ノ十八
二千円ヲ超ユル金額 百分ノ二十三
四千円ヲ超ユル金額 百分ノ二十八
六千円以下ノ金額 百分ノ十八
六千円ヲ超ユル金額 百分ノ二十一
一万円ヲ超ユル金額 百分ノ二十八
ニ、同条第二項中「六百円」ヲ「千二百円」ニ、同条第六項中「千円」ヲ「二千円」ニ改ム
第二十四条第一項中「二十四円(扶養家族中子五人以上ナルトキハ年三十六円)」ヲ「七十二円」ニ改ム
第二十五条第一項中「二十四円(扶養家族中子五人以上ナルトキハ三十六円)」ヲ「七十二円」ニ改ム
第三十条第一項第五号中「千五百円」ヲ「五千円」ニ改ム
第三十一条 削除
第三十二条 総所得金額一万円以下ナルトキハ綜合所得税ヲ課セズ
戸主及其ノ同居家族ノ所得ハ之ヲ合算シ其ノ総額ニ付前項ノ規定ヲ適用ス戸主ト別居スル二人以上ノ同居家族ノ所得ニ付亦同ジ
第三十三条第二項中「適用シテ算出シタル金額ヲ各其ノ総所得金額ニ按分シテ各其ノ税額ヲ定ム」ヲ「適用ス」ニ改メ同条ニ左ノ二項ヲ加フ
前二項ノ場合ニ於テ前二項ノ規定ニ依リ算出シタル金額ガ総所得金額(前項ノ場合ニ於テハ合算額)ヨリ一万円ヲ控除シタル金額ヲ超過スルトキハ其ノ超過額ヲ前二項ノ規定ニ依リ算出シタル金額ヨリ控除シタルモノヲ以テ税額トス
戸主及其ノ同居家族ノ税額ハ前三項ノ規定ニ依リ算出シタル税額ヲ各其ノ総所得金額ニ按分シテ各之ヲ定ム戸主ト別居スル二人以上ノ同居家族ノ税額ニ付亦同ジ
第二条 営業税法中左ノ通改正ス
第十三条中「四百円」ヲ「千二百円」ニ改ム
第三条 遊興飲食税法中左ノ通改正ス
第二条第一項中「百分ノ三百」ヲ「百分ノ百五十」ニ、「百分ノ百二十」及「百分ノ百」ヲ「百分ノ八十」ニ改メ同項第五号乃至第七号ヲ左ノ如ク改ム
五 前各号及第七号以外ノ遊興飲食ノ料金 料金ノ百分ノ五十
六 洋式ノ旅館ニ於ケル宿泊ノ料金但シ第三号ニ該当スル場合ヲ除ク 料金ノ百分ノ四十
七 洋式ノ旅館以外ノ旅館ニ於ケル宿泊ノ料金但シ第三号ニ該当スル場合ヲ除ク 料金ノ百分ノ四十
一人一泊ノ宿泊ノ料金中命令ヲ以テ定ムル一人一泊ノ料金(以下普通宿泊料ト称ス)ヲ超ユル金額ニ付テハ百分ノ十ヲ加算シタル税率ニ依ル
第三条中「一円五十銭」ヲ「十円」ニ、「三円」ヲ「十二円」ニ、「四円五十銭」ヲ「二十円」ニ改ム
第四条 入場税法中左ノ通改正ス
第三条第一項ヲ左ノ如ク改ム
入場税ノ税率左ノ如シ
第一種ノ場所
入場料ガ一人一回三円五十銭未満ノモノ 入場料ノ百分ノ五十
入場料ガ一人一回三円五十銭以上ノモノ 入場料ノ百分ノ百
回数、定期又ハ貸切ニテ入場ノ契約ヲ為シタルモノ 入場料ノ百分ノ百
第二種ノ場所 入場料ノ百分ノ百
第四条第一項中「十九銭」ヲ「五十銭」ニ改ム
第十条第一項中「一円」ヲ「三円五十銭」ニ改ム
第十一条第一項中「十九銭」ヲ「五十銭」ニ改ム
第五条 特別行為税法中左ノ通改正ス
第四条中「二円」ヲ「十五円」ニ、「八十銭」ヲ「三円五十銭」ニ、「五円(染替ニ付テハ十円)」ヲ「三十円」ニ改ム
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
不動産所得、甲種及乙種ノ事業所得、乙種ノ勤労所得、山林ノ所得、乙種ノ退職所得及個人ノ総所得ニ対スル所得税並ニ個人ノ営業税ニ付テハ昭和二十一年分ヨリ本令ヲ適用ス