朕帝國議會ノ協贊ヲ經タル臨時農村負債處理法ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十三年四月一日
內閣總理大臣 公爵 近衞文麿
司法大臣 鹽野季彥
大藏大臣 賀屋興宣
農林大臣 伯爵 有馬賴寧
內務大臣 末次信正
法律第六十九號
臨時農村負債處理法
第一條 本法ハ支那事變又ハ支那事變ニ際シテノ滿洲ニ於ケル軍事行動ニ關シ戰鬪其ノ他ノ公務ニ從事シ爲ニ死歿シタル者ノ遺族又ハ之ガ爲傷痍ヲ受ケ若ハ疾病ニ罹リタル者若ハ其ノ家族ニシテ農山漁村ニ居住スルモノ(以下戰死傷者遺家族ト稱ス)ノ經濟更生ヲ圖ル爲其ノ負債ヲ處理スルコトヲ目的トス
戰死傷者遺家族ノ範圍ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第二條 本法ニ於テ負債トハ戰死傷者遺家族ノ負擔スル私法上ノ金錢債務ヲ謂フ
前項ノ債務ノ範圍ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第三條 戰死傷者遺家族本法ニ依リ負債ヲ處理セントスルトキハ本人又ハ市町村長其ノ他命令ヲ以テ定ムル者ハ道府縣臨時負債處理委員會(以下委員會ト稱ス)ニ對シ命令ノ定ムル所ニ依リ其ノ旨ヲ申出ヅルコトヲ得
委員會前項ノ申出ヲ受理シタルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ其ノ戰死傷者遺家族及債權者間ニ於ケル負債ノ金額、利率、償還期限、償還方法其ノ他ノ條件ノ緩和ニ關スル協定ニ付斡旋ヲ爲シ其ノ者ノ負債處理計畫ヲ樹立スベシ
委員會ノ組織、權限其ノ他必要ナル事項ハ本法ニ定ムルモノヲ除クノ外勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第四條 戰死傷者遺家族前條第二項ノ規定ニ依ル斡旋ノ終了前同條第一項ノ申出ノ受理アリタル負債ノ全部又ハ一部ニ付辨濟、相殺又ハ更改ヲ爲サントスルトキハ命令ヲ以テ定ムル場合ヲ除クノ外命令ノ定ムル所ニ依リ委員會ノ承認ヲ受クベシ但シ債務者ハ之ガ爲ニ遲延ニ因ル損害賠償ノ責任ヲ免ルルコトヲ得ズ
戰死傷者遺家族前項ノ承認ヲ受ケズシテ其ノ負債ノ全部又ハ一部ニ付辨濟、相殺又ハ更改ヲ爲シタルトキハ委員會ハ其ノ者ノ負債處理ノ申出ニ付取消アリタルモノト看做スコトヲ得
第五條 委員會必要アリト認ムルトキハ第三條第一項ノ申出ヲ受理シタル負債ニ付金錢債務臨時調停法ニ依ル調停ノ開始ヲ求ムルコトヲ得
第六條 第三條第一項ノ申出ノ受理アリタル負債ニ付金錢債務臨時調停法ニ依ル調停事件繫屬スルトキハ裁判所又ハ調停委員會ハ同條第二項ノ規定ニ依ル斡旋ノ終了ニ至ル迄其ノ調停手續ヲ中止スルコトヲ得
第七條 負債整理組合又ハ市町村負債整理委員會ハ第三條第一項ノ申出ノ受理アリタル負債ニ付テハ命令ノ定ムル所ニ依リ同條第二項ノ規定ニ依ル斡旋ノ終了ニ至ル迄負債ノ條件ノ緩和ニ關スル協定ノ斡旋ヲ休止スベシ
第八條 委員會必要アリト認ムルトキハ期日及場所ヲ定メ當事者ヲ呼出スコトヲ得
委員會ハ斡旋ノ結果ニ付利害關係ヲ有スル者ノ參加ヲ求ムルコトヲ得
第九條 當事者及利害關係人ハ自身出頭スルコトヲ要ス但シ已ムコトヲ得ザル事由アルトキハ委員會ノ許可ヲ受ケ代理人ヲシテ出頭セシメ又ハ輔佐人ヲ同伴スルコトヲ得
委員會ハ何時ニテモ前項ノ許可ヲ取消スコトヲ得
第十條 市町村負債整理委員會其ノ他命令ヲ以テ定ムルモノハ委員會ノ請求アリタルトキハ本法ニ依ル負債ノ處理ニ關シ意見ヲ具申シ又ハ調査ヲ爲スベシ
第十一條 市町村又ハ產業組合中央金庫ハ本法ニ依ル負債處理ヲ助成スル爲必要アリト認ムルトキハ戰死傷者遺家族又ハ負債整理組合ニ對シ主務大臣ノ定ムル所ニ依リ特別融通ヲ爲スコトヲ得
產業組合中央金庫ノ爲ス前項ノ特別融通ハ所屬信用組合ガ農村負債整理組合法第八條ノ規定ニ依リ負債整理事業ヲ行フ場合又ハ所屬信用組合ガ其ノ組合員タル戰死傷者遺家族又ハ負債整理組合ニ對シ負債處理資金ヲ融通スル場合ニ於テ命令ノ定ムル所ニ依リ其ノ信用組合ニ對シ之ヲ爲スモノトス
日本勸業銀行、農工銀行又ハ北海道拓殖銀行(以下融資銀行ト稱ス)ハ戰死傷者遺家族ニ對シ主務大臣ノ定ムル所ニ依リ特別融通ヲ爲スコトヲ得
第十二條 市町村、產業組合中央金庫又ハ融資銀行ガ前條ノ規定ニ依リ特別融通ヲ爲スコトヲ得ル期間ハ本法施行ノ日ヨリ勅令ヲ以テ定ムル日迄トシ其ノ融通ノ期限ハ本法施行ノ日ヨリ二十五年ヲ超ユルコトヲ得ズ
第十三條 產業組合中央金庫特別融通及損失補償法第三條及第四條ノ規定ハ產業組合中央金庫ガ第十一條ノ規定ニ依ル特別融通ヲ爲ス場合ニ、農村負債整理資金特別融通及損失補償法第三條竝ニ不動產融資及損失補償法第四條及第五條ノ規定ハ融資銀行ガ第十一條ノ規定ニ依ル特別融通ヲ爲ス場合ニ之ヲ準用ス
第十四條 北海道府縣ハ第十一條ノ規定ニ依ル特別融通ヲ爲スニ因リ市町村ガ損失ヲ受ケタルトキ之ニ對シ其ノ特別融通總額ノ十分ノ六以內ノ金額(市町村ニ對スル損失補償金)ヲ補償スルノ契約ヲ爲スコトヲ得
政府ハ前項ノ損失補償ノ契約ニ基キ北海道府縣ガ損失補償ヲ爲シタルトキ之ニ對シ其ノ市町村ニ對スル損失補償金ノ三分ノ二ニ相當スル金額ヲ補給スルノ契約ヲ爲スコトヲ得
第一項ノ規定ニ依リ北海道府縣ガ市町村ニ對シテ爲ス損失補償ノ契約ニ於テハ北海道府縣ノ市町村ニ對スル損失補償金中其ノ六分ノ一ニ相當スル金額ヲ當該市町村ニ於テ負擔スベキ旨ヲ定ムベシ但シ特別ノ事由アルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ市町村ノ負擔スベキ金額ノ割合ニ付別段ノ定ヲ爲シ又ハ市町村ヲシテ負擔ヲ爲サシメザルコトヲ得
第十五條 政府ハ第十一條ノ規定ニ依ル特別融通ヲ爲スニ因リ產業組合中央金庫又ハ融資銀行ガ損失ヲ受ケタルトキハ產業組合中央金庫ニ對シテハ其ノ特別融通總額ノ十分ノ六以內、融資銀行ニ對シテハ其ノ特別融通總額ノ十分ノ四以內ノ金額ヲ補償スルノ契約ヲ爲スコトヲ得
第十六條 第十四條第一項及前條ノ損失ヲ決定スル基準ハ主務大臣大藏大臣ニ協議シテ之ヲ定ム
第十七條 第十四條第二項及第十五條ノ規定ニ依ル政府ノ補給金及補償金ト農村負債整理資金特別融通及損失補償法第五條第二項及第六條ノ規定ニ依ル政府ノ補給金及補償金トノ合計額ハ同法第八條ノ規定ニ依ル補給金及補償金ノ總額ノ限度ヲ超エザルモノトス
第十八條 第十一條ノ規定ニ依ル特別融通ヲ爲シタルニ因リ市町村、產業組合中央金庫又ハ融資銀行ノ受ケタル損失及其ノ額ハ農村負債整理資金特別融通及損失補償法第九條ノ負債整理資金特別融通損失審査會之ヲ決定ス
第十九條 第十四條第二項及第十五條ノ契約ニ基キ政府ガ北海道府縣、產業組合中央金庫及融資銀行ニ對シ支拂フベキ補給金又ハ補償金ハ國債證券ヲ以テ之ヲ交付スルコトヲ得
第二十條 政府ハ前條ノ規定ニ依リ交付スル爲必要ナル額ヲ限度トシ公債ヲ發行スルコトヲ得
第二十一條 本法ニ依リ交付スル國債證券ノ交付價格ハ時價ヲ參酌シテ大藏大臣之ヲ定ム
第二十二條 農村負債整理組合法第八條ノ規定ニ依リ負債整理事業ヲ行フ法人ハ本法ノ適用ニ關シテハ之ヲ負債整理組合ト看做ス
第二十三條 本法中町村トアルハ町村制ヲ施行セザル地ニ於テハ之ニ準ズベキモノトス
附 則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
朕帝国議会ノ協賛ヲ経タル臨時農村負債処理法ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十三年四月一日
内閣総理大臣 公爵 近衛文麿
司法大臣 塩野季彦
大蔵大臣 賀屋興宣
農林大臣 伯爵 有馬頼寧
内務大臣 末次信正
法律第六十九号
臨時農村負債処理法
第一条 本法ハ支那事変又ハ支那事変ニ際シテノ満洲ニ於ケル軍事行動ニ関シ戦闘其ノ他ノ公務ニ従事シ為ニ死歿シタル者ノ遺族又ハ之ガ為傷痍ヲ受ケ若ハ疾病ニ罹リタル者若ハ其ノ家族ニシテ農山漁村ニ居住スルモノ(以下戦死傷者遺家族ト称ス)ノ経済更生ヲ図ル為其ノ負債ヲ処理スルコトヲ目的トス
戦死傷者遺家族ノ範囲ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第二条 本法ニ於テ負債トハ戦死傷者遺家族ノ負担スル私法上ノ金銭債務ヲ謂フ
前項ノ債務ノ範囲ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第三条 戦死傷者遺家族本法ニ依リ負債ヲ処理セントスルトキハ本人又ハ市町村長其ノ他命令ヲ以テ定ムル者ハ道府県臨時負債処理委員会(以下委員会ト称ス)ニ対シ命令ノ定ムル所ニ依リ其ノ旨ヲ申出ヅルコトヲ得
委員会前項ノ申出ヲ受理シタルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ其ノ戦死傷者遺家族及債権者間ニ於ケル負債ノ金額、利率、償還期限、償還方法其ノ他ノ条件ノ緩和ニ関スル協定ニ付斡旋ヲ為シ其ノ者ノ負債処理計画ヲ樹立スベシ
委員会ノ組織、権限其ノ他必要ナル事項ハ本法ニ定ムルモノヲ除クノ外勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第四条 戦死傷者遺家族前条第二項ノ規定ニ依ル斡旋ノ終了前同条第一項ノ申出ノ受理アリタル負債ノ全部又ハ一部ニ付弁済、相殺又ハ更改ヲ為サントスルトキハ命令ヲ以テ定ムル場合ヲ除クノ外命令ノ定ムル所ニ依リ委員会ノ承認ヲ受クベシ但シ債務者ハ之ガ為ニ遅延ニ因ル損害賠償ノ責任ヲ免ルルコトヲ得ズ
戦死傷者遺家族前項ノ承認ヲ受ケズシテ其ノ負債ノ全部又ハ一部ニ付弁済、相殺又ハ更改ヲ為シタルトキハ委員会ハ其ノ者ノ負債処理ノ申出ニ付取消アリタルモノト看做スコトヲ得
第五条 委員会必要アリト認ムルトキハ第三条第一項ノ申出ヲ受理シタル負債ニ付金銭債務臨時調停法ニ依ル調停ノ開始ヲ求ムルコトヲ得
第六条 第三条第一項ノ申出ノ受理アリタル負債ニ付金銭債務臨時調停法ニ依ル調停事件繋属スルトキハ裁判所又ハ調停委員会ハ同条第二項ノ規定ニ依ル斡旋ノ終了ニ至ル迄其ノ調停手続ヲ中止スルコトヲ得
第七条 負債整理組合又ハ市町村負債整理委員会ハ第三条第一項ノ申出ノ受理アリタル負債ニ付テハ命令ノ定ムル所ニ依リ同条第二項ノ規定ニ依ル斡旋ノ終了ニ至ル迄負債ノ条件ノ緩和ニ関スル協定ノ斡旋ヲ休止スベシ
第八条 委員会必要アリト認ムルトキハ期日及場所ヲ定メ当事者ヲ呼出スコトヲ得
委員会ハ斡旋ノ結果ニ付利害関係ヲ有スル者ノ参加ヲ求ムルコトヲ得
第九条 当事者及利害関係人ハ自身出頭スルコトヲ要ス但シ已ムコトヲ得ザル事由アルトキハ委員会ノ許可ヲ受ケ代理人ヲシテ出頭セシメ又ハ輔佐人ヲ同伴スルコトヲ得
委員会ハ何時ニテモ前項ノ許可ヲ取消スコトヲ得
第十条 市町村負債整理委員会其ノ他命令ヲ以テ定ムルモノハ委員会ノ請求アリタルトキハ本法ニ依ル負債ノ処理ニ関シ意見ヲ具申シ又ハ調査ヲ為スベシ
第十一条 市町村又ハ産業組合中央金庫ハ本法ニ依ル負債処理ヲ助成スル為必要アリト認ムルトキハ戦死傷者遺家族又ハ負債整理組合ニ対シ主務大臣ノ定ムル所ニ依リ特別融通ヲ為スコトヲ得
産業組合中央金庫ノ為ス前項ノ特別融通ハ所属信用組合ガ農村負債整理組合法第八条ノ規定ニ依リ負債整理事業ヲ行フ場合又ハ所属信用組合ガ其ノ組合員タル戦死傷者遺家族又ハ負債整理組合ニ対シ負債処理資金ヲ融通スル場合ニ於テ命令ノ定ムル所ニ依リ其ノ信用組合ニ対シ之ヲ為スモノトス
日本勧業銀行、農工銀行又ハ北海道拓殖銀行(以下融資銀行ト称ス)ハ戦死傷者遺家族ニ対シ主務大臣ノ定ムル所ニ依リ特別融通ヲ為スコトヲ得
第十二条 市町村、産業組合中央金庫又ハ融資銀行ガ前条ノ規定ニ依リ特別融通ヲ為スコトヲ得ル期間ハ本法施行ノ日ヨリ勅令ヲ以テ定ムル日迄トシ其ノ融通ノ期限ハ本法施行ノ日ヨリ二十五年ヲ超ユルコトヲ得ズ
第十三条 産業組合中央金庫特別融通及損失補償法第三条及第四条ノ規定ハ産業組合中央金庫ガ第十一条ノ規定ニ依ル特別融通ヲ為ス場合ニ、農村負債整理資金特別融通及損失補償法第三条並ニ不動産融資及損失補償法第四条及第五条ノ規定ハ融資銀行ガ第十一条ノ規定ニ依ル特別融通ヲ為ス場合ニ之ヲ準用ス
第十四条 北海道府県ハ第十一条ノ規定ニ依ル特別融通ヲ為スニ因リ市町村ガ損失ヲ受ケタルトキ之ニ対シ其ノ特別融通総額ノ十分ノ六以内ノ金額(市町村ニ対スル損失補償金)ヲ補償スルノ契約ヲ為スコトヲ得
政府ハ前項ノ損失補償ノ契約ニ基キ北海道府県ガ損失補償ヲ為シタルトキ之ニ対シ其ノ市町村ニ対スル損失補償金ノ三分ノ二ニ相当スル金額ヲ補給スルノ契約ヲ為スコトヲ得
第一項ノ規定ニ依リ北海道府県ガ市町村ニ対シテ為ス損失補償ノ契約ニ於テハ北海道府県ノ市町村ニ対スル損失補償金中其ノ六分ノ一ニ相当スル金額ヲ当該市町村ニ於テ負担スベキ旨ヲ定ムベシ但シ特別ノ事由アルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ市町村ノ負担スベキ金額ノ割合ニ付別段ノ定ヲ為シ又ハ市町村ヲシテ負担ヲ為サシメザルコトヲ得
第十五条 政府ハ第十一条ノ規定ニ依ル特別融通ヲ為スニ因リ産業組合中央金庫又ハ融資銀行ガ損失ヲ受ケタルトキハ産業組合中央金庫ニ対シテハ其ノ特別融通総額ノ十分ノ六以内、融資銀行ニ対シテハ其ノ特別融通総額ノ十分ノ四以内ノ金額ヲ補償スルノ契約ヲ為スコトヲ得
第十六条 第十四条第一項及前条ノ損失ヲ決定スル基準ハ主務大臣大蔵大臣ニ協議シテ之ヲ定ム
第十七条 第十四条第二項及第十五条ノ規定ニ依ル政府ノ補給金及補償金ト農村負債整理資金特別融通及損失補償法第五条第二項及第六条ノ規定ニ依ル政府ノ補給金及補償金トノ合計額ハ同法第八条ノ規定ニ依ル補給金及補償金ノ総額ノ限度ヲ超エザルモノトス
第十八条 第十一条ノ規定ニ依ル特別融通ヲ為シタルニ因リ市町村、産業組合中央金庫又ハ融資銀行ノ受ケタル損失及其ノ額ハ農村負債整理資金特別融通及損失補償法第九条ノ負債整理資金特別融通損失審査会之ヲ決定ス
第十九条 第十四条第二項及第十五条ノ契約ニ基キ政府ガ北海道府県、産業組合中央金庫及融資銀行ニ対シ支払フベキ補給金又ハ補償金ハ国債証券ヲ以テ之ヲ交付スルコトヲ得
第二十条 政府ハ前条ノ規定ニ依リ交付スル為必要ナル額ヲ限度トシ公債ヲ発行スルコトヲ得
第二十一条 本法ニ依リ交付スル国債証券ノ交付価格ハ時価ヲ参酌シテ大蔵大臣之ヲ定ム
第二十二条 農村負債整理組合法第八条ノ規定ニ依リ負債整理事業ヲ行フ法人ハ本法ノ適用ニ関シテハ之ヲ負債整理組合ト看做ス
第二十三条 本法中町村トアルハ町村制ヲ施行セザル地ニ於テハ之ニ準ズベキモノトス
附 則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム