朕關東州地方待遇職員令ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
攝政名
大正十三年十月二十二日
內閣總理大臣 子爵 加藤高明
勅令第二百四十九號
關東州地方待遇職員令
第一條 地方產業ニ關スル事務又ハ技術ニ從事セシムル爲地方費ヲ以テ關東廳ニ左ノ職員ヲ置クコトヲ得
事務職員
產業主事 專任一人 奏任官待遇
產業書記 專任六人以內 判任官待遇
技術職員
產業技師 專任四人以內 奏任官待遇
產業技手 專任十五人以內 判任官待遇
第二條 地方土木ニ關スル事務又ハ技術ニ從事セシムル爲地方費ヲ以テ關東廳ニ左ノ職員ヲ置クコトヲ得
事務職員
土木主事 專任一人 奏任官待遇
土木書記 專任七人以內 判任官待遇
技術職員
土木技師 專任二人以內 奏任官待遇
土木技手 專任十九人以內 判任官待遇
第三條 地方敎育事務ニ從事セシムル爲地方費ヲ以テ關東廳ニ左ノ職員ヲ置クコトヲ得
敎育主事 專任一人 奏任官待遇
敎育書記 專任四人以內 判任官待遇
第四條 地方衞生ニ關スル事務又ハ技術ニ從事セシムル爲地方費ヲ以テ關東廳ニ左ノ職員ヲ置クコトヲ得
事務職員
衞生主事 專任一人 奏任官待遇
衞生書記 專任四人以內 判任官待遇
技術職員
衞生技手 專任二人以內 判任官待遇
第五條 地方行政事務ニ從事セシムル爲地方費ヲ以テ關東廳ニ左ノ職員ヲ置クコトヲ得
地方書記 專任十一人以內 判任官待遇
第六條 第七條ニ於テ準用スル地方待遇職員令第九條但書ノ規定ニ依リ俸給ヲ受ケス又ハ最低金額ヨリ低キ俸給ヲ受クル第一條乃至前條ノ職員ニシテ他ノ職務ニ從事スル者ノ員數ハ主トシテ從事スル事務又ハ技術ノ職員ノ定員ノ內トシ其ノ他ノ職員ノ定員ノ外トス
第七條 第一條乃至第五條ノ職員ノ服務ニ關シテハ官吏服務規律ヲ準用シ其ノ任免、待遇、俸給及休職ニ關シテハ本令ニ規定スルモノノ外地方待遇職員令ヲ準用ス
第八條 前條ニ於テ準用スル地方待遇職員令第三條及第五條ノ規定ノ適用ニ付テハ旅順工科學堂又ハ旅順工科大學附屬工學專門部ハ之ヲ實業專門學校ト看做ス
第九條 朝鮮臺灣滿洲樺太及南洋群島在勤文官加俸令ハ第一條乃至第五條ノ職員ニ付之ヲ準用ス
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
本令施行ノ際本令ニ依リ任用スル者ニ付第七條ニ於テ準用スル地方待遇職員令第九條ノ規定ニ依ル俸給額ニ依リ難キ場合ニ限リ同條ノ規定ニ拘ラス其ノ現ニ受クル俸給額ヲ之ニ給スルコトヲ得
朕関東州地方待遇職員令ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
摂政名
大正十三年十月二十二日
内閣総理大臣 子爵 加藤高明
勅令第二百四十九号
関東州地方待遇職員令
第一条 地方産業ニ関スル事務又ハ技術ニ従事セシムル為地方費ヲ以テ関東庁ニ左ノ職員ヲ置クコトヲ得
事務職員
産業主事 専任一人 奏任官待遇
産業書記 専任六人以内 判任官待遇
技術職員
産業技師 専任四人以内 奏任官待遇
産業技手 専任十五人以内 判任官待遇
第二条 地方土木ニ関スル事務又ハ技術ニ従事セシムル為地方費ヲ以テ関東庁ニ左ノ職員ヲ置クコトヲ得
事務職員
土木主事 専任一人 奏任官待遇
土木書記 専任七人以内 判任官待遇
技術職員
土木技師 専任二人以内 奏任官待遇
土木技手 専任十九人以内 判任官待遇
第三条 地方教育事務ニ従事セシムル為地方費ヲ以テ関東庁ニ左ノ職員ヲ置クコトヲ得
教育主事 専任一人 奏任官待遇
教育書記 専任四人以内 判任官待遇
第四条 地方衛生ニ関スル事務又ハ技術ニ従事セシムル為地方費ヲ以テ関東庁ニ左ノ職員ヲ置クコトヲ得
事務職員
衛生主事 専任一人 奏任官待遇
衛生書記 専任四人以内 判任官待遇
技術職員
衛生技手 専任二人以内 判任官待遇
第五条 地方行政事務ニ従事セシムル為地方費ヲ以テ関東庁ニ左ノ職員ヲ置クコトヲ得
地方書記 専任十一人以内 判任官待遇
第六条 第七条ニ於テ準用スル地方待遇職員令第九条但書ノ規定ニ依リ俸給ヲ受ケス又ハ最低金額ヨリ低キ俸給ヲ受クル第一条乃至前条ノ職員ニシテ他ノ職務ニ従事スル者ノ員数ハ主トシテ従事スル事務又ハ技術ノ職員ノ定員ノ内トシ其ノ他ノ職員ノ定員ノ外トス
第七条 第一条乃至第五条ノ職員ノ服務ニ関シテハ官吏服務規律ヲ準用シ其ノ任免、待遇、俸給及休職ニ関シテハ本令ニ規定スルモノノ外地方待遇職員令ヲ準用ス
第八条 前条ニ於テ準用スル地方待遇職員令第三条及第五条ノ規定ノ適用ニ付テハ旅順工科学堂又ハ旅順工科大学附属工学専門部ハ之ヲ実業専門学校ト看做ス
第九条 朝鮮台湾満洲樺太及南洋群島在勤文官加俸令ハ第一条乃至第五条ノ職員ニ付之ヲ準用ス
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
本令施行ノ際本令ニ依リ任用スル者ニ付第七条ニ於テ準用スル地方待遇職員令第九条ノ規定ニ依ル俸給額ニ依リ難キ場合ニ限リ同条ノ規定ニ拘ラス其ノ現ニ受クル俸給額ヲ之ニ給スルコトヲ得