朕帝國議會ノ協贊ヲ經タル銃砲火藥類取締法改正法律ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治四十三年四月十二日
內閣總理大臣 侯爵 桂太郞
陸軍大臣 子爵 寺內正毅
海軍大臣 男爵 齋藤實
內務大臣 法學博士 男爵 平田東助
司法大臣 子爵 岡部長職
法律第五十三號
銃砲火藥類取締法
第一條 銃砲ハ左ノ各號ノ一ニ該當スル場合ヲ除クノ外之ヲ製造スルコトヲ得ス
一 行政官廳ノ委託ヲ受ケタル場合
二 行政官廳ノ許可ヲ受ケ輸出ノ目的ヲ以テ軍用銃砲ヲ製造スル場合
三 行政官廳ノ許可ヲ受ケ又ハ營業トシテ非軍用銃砲ヲ製造スル場合
四 行政官廳ノ許可ヲ受ケ新規發明ニ係ル軍用銃砲ヲ一定ノ期間試驗ノ爲製造スル場合
第二條 火藥類ハ左ノ各號ノ一ニ該當スル場合ヲ除クノ外之ヲ製造シ又ハ變形若ハ修理スルコトヲ得ス
一 行政官廳ノ委託ヲ受ケタル場合
二 行政官廳ノ許可ヲ受ケ輸出ノ目的ヲ以テ軍用火工品ヲ製造シ又ハ變形若ハ修理スル場合
三 行政官廳ノ許可ヲ受ケ又ハ營業トシテ普通火工品ヲ製造シ又ハ變形若ハ修理スル場合
四 行政官廳ノ許可ヲ受ケ新規發明ニ係ル火藥類ヲ一定ノ期間試驗ノ爲製造スル場合
五 理化學上ノ實驗ノ爲小量ノ火藥類ヲ製造シ又ハ變形若ハ修理スル場合
六 行政官廳ノ許可ヲ受ケ火藥、爆藥ヲ變形シ又ハ修理スル場合
七 第二號又ハ第三號ノ場合ニ該當スル者ニ於テ火藥、爆藥ヲ變形若ハ修理スル場合
前項第一號ノ場合ニ該當スル者ハ命令ノ定ムル所ニ依リ行政官廳ノ許可ヲ受ケ其ノ委託額以上ノ同種類ノ軍用火藥類ヲ製造スルコトヲ得
第三條 銃砲、火藥類ノ製造又ハ販賣ノ業ヲ營マムトスル者ハ行政官廳ノ許可ヲ受クヘシ但シ製造業者カ其ノ製造シ又ハ加工シタル銃砲、火藥類ノ卸賣ヲ爲ス場合ハ此ノ限ニ在ラス
相續ニ依リ前項ノ營業ヲ繼續スル場合ハ許可ヲ受ケタルモノト看做ス
銃砲ノ修繕又ハ改造ノ業ヲ營ム者ハ銃砲製造業者ト看做シ火藥類ノ變形又ハ修理ノ業ヲ營ム者ハ火藥類製造業者ト看做ス
第四條 行政官廳ハ銃砲販賣業者及火藥類販賣業者ノ道府縣ニ於ケル定員ヲ設クルコトヲ得
製造業者及第二條第二項ノ規定ニ依リ製造ノ許可ヲ受ケタル者ニシテ其ノ製造シ又ハ加工シタル銃砲、火藥類ノ販賣業ヲ兼ヌル者ハ前項ノ定員ニ算入セス
第五條 銃砲、火藥類ノ製造、變形、修理又ハ販賣ニ關シ許可ヲ受ケタル者行政官廳ニ於テ指定シタル期間內ニ其ノ事業ヲ開始セス若ハ事業開始後一年以上其ノ事業ヲ休止シタルトキ又ハ法令ニ違反シタルトキ又ハ安寧秩序ヲ害スルノ虞アリト認ムルトキハ行政官廳ハ其ノ許可ヲ取消シ又ハ其ノ事業ヲ停止若ハ制限スルコトヲ得
第六條 軍用銃砲、火藥類ノ讓渡又ハ讓受ハ法令ニ特別ノ規定アル場合ヲ除クノ外其ノ製造若ハ販賣ノ業ヲ營ム者又ハ特ニ行政官廳ノ許可ヲ受ケタル者ニ非サレハ之ヲ爲スコトヲ得ス
第七條 銃砲、火藥類ハ之ヲ行商シ又ハ市場若ハ露店其ノ他屋外ニ於テ之ヲ販賣スルコトヲ得ス
第八條 銃砲、火藥類ノ輸出ハ其ノ製造若ハ販賣ノ業ヲ營ム者又ハ特ニ行政官廳ノ許可ヲ受ケタル者ニ非サレハ之ヲ爲スコトヲ得ス
第九條 銃砲、火藥類ノ輸入ハ行政官廳ノ委託ヲ受ケタル者若ハ其ノ販賣ノ業ヲ營ム者又ハ特ニ行政官廳ノ許可ヲ受ケタル者ニ非サレハ之ヲ爲スコトヲ得ス
第十條 行政官廳ハ何時ニテモ當該官吏ヲシテ銃砲、火藥類ノ製造所、貯藏所其ノ他銃砲、火藥類ヲ收藏スルノ疑アル場所ニ臨檢シ又ハ銃砲、火藥類及之ヲ收藏スルノ疑アル物件若ハ營業上ノ帳簿其ノ他ノ書類ヲ檢査セシムルコトヲ得
行政官廳ハ危害豫防ノ爲銃砲、火藥類ノ製造所若ハ火藥類ノ貯藏所ノ改築若ハ修繕ヲ命シ又ハ火藥類ニ關シ若ハ其ノ貯藏、運搬其ノ他ノ取扱ニ關シ取締上必要ナル處分ヲ爲スコトヲ得
第十一條 行政官廳ハ保安上、軍事上又ハ外交上必要アリト認ムル場合ニ於テ銃砲、火藥類ノ輸出若ハ輸入ヲ禁止シ又ハ制限スルコトヲ得
第十二條 行政官廳ハ安寧秩序ヲ保持スル爲必要アリト認ムルトキハ銃砲、火藥類ノ授受、運搬、携帶ヲ禁止シ又ハ制限スルコトヲ得
第十三條 前二條ノ場合ニ於テ行政官廳ハ銃砲、火藥類ノ假領置ヲ爲スコトヲ得
第十四條 左ノ事項ニ關シ必要ナル規定ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
一 本法ノ適用ヲ受クヘキ銃砲、火藥類ノ範圍
二 銃砲、火藥類ノ取引、授受、使用、運搬、貯藏其ノ他ノ取扱
三 銃砲、火藥類ノ取扱人ニ關スル事項
四 銃砲、火藥類製造所及火藥類貯藏所ニ關スル事項
五 火藥類ヲ要スル工事又ハ工業ニ關スル事項
第十五條 本法又ハ本法ニ基キテ發スル命令ノ全部又ハ一部ハ命令ノ定ムル所ニ依リ銃砲、火藥類ニ非サル他ノ戎器又ハ爆發質物品ニ關シ之ヲ準用スルコトヲ得
本法ノ一部ヲ適用スルノ必要ナシト認ムル銃砲、火藥類ニ關シテハ命令ヲ以テ特別ノ規定ヲ設クルコトヲ得
第十六條 第一條、第二條、第八條若ハ第九條ノ規定ニ違反シ、許可ヲ受ケスシテ第三條ノ營業ヲ爲シ又ハ第五條若ハ第十一條ノ規定ニ依ル命令ニ違反シタル者ハ二年以下ノ懲役若ハ禁錮又ハ千圓以下ノ罰金ニ處ス
第八條若ハ第九條ノ規定ニ違反シ又ハ第十一條ノ規定ニ依ル命令ニ違反シタル場合ニ於テハ未遂罪ヲ罰ス
第十七條 第十二條ノ規定ニ依ル命令ニ違反シタル者ハ一年以下ノ懲役若ハ禁錮又ハ三百圓以下ノ罰金ニ處ス
第十八條 第十條第二項ノ規定ニ依ル命令ニ違反シ又ハ第十條第一項若ハ第十三條ノ規定ニ依ル當該官吏ノ職務ノ執行ヲ拒ミ若ハ之ヲ妨ケタル者又ハ其ノ執行ニ際シ當該官吏ノ尋問ニ對シ答辯ヲ爲サス若ハ虛僞ノ陳述ヲ爲シタル者ハ五百圓以下ノ罰金ニ處ス
第十九條 第六條又ハ第七條ノ規定ニ違反シタル者ハ三百圓以下ノ罰金又ハ科料ニ處ス
第二十條 營業者又ハ行政官廳ノ許可ヲ受ケ銃砲、火藥類ニ關スル事業ヲ行フ者未成年者又ハ禁治產者ナルトキハ本法又ハ本法ニ基キテ發スル命令ニ依リ之ニ適用スヘキ罰則ハ之ヲ法定代理人ニ適用ス但シ營業ニ關シ成年者ト同一ノ能力ヲ有スル未成年者ニ付テハ此ノ限ニ在ラス
第二十一條 營業者又ハ行政官廳ノ許可ヲ受ケ銃砲、火藥類ニ關スル事業ヲ行フ者ハ其ノ代理人、戶主、家族、同居者、雇人其ノ他ノ從業者ニシテ其ノ營業又ハ事業ニ關シ本法又ハ本法ニ基キテ發スル命令ニ違反シタルトキハ自己ノ指揮ニ出テサルノ故ヲ以テ處罰ヲ免ルルコトヲ得ス
第二十二條 前二條ノ場合ニ於テハ罰金、科料又ハ沒收以外ノ刑ニ處スルコトヲ得ス
第二十三條 明治三十三年法律第五十二號ハ本法又ハ本法ニ基キテ發スル命令ニ依ル犯罪ニ之ヲ準用ス
附 則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
刑法施行法第二十五條第一項中第一號ヲ削リ以下各號順次繰上ク
爆發物取締罰則ハ本法ノ爲其ノ效力ヲ妨ケラルルコトナシ
朕帝国議会ノ協賛ヲ経タル銃砲火薬類取締法改正法律ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治四十三年四月十二日
内閣総理大臣 侯爵 桂太郎
陸軍大臣 子爵 寺内正毅
海軍大臣 男爵 斎藤実
内務大臣 法学博士 男爵 平田東助
司法大臣 子爵 岡部長職
法律第五十三号
銃砲火薬類取締法
第一条 銃砲ハ左ノ各号ノ一ニ該当スル場合ヲ除クノ外之ヲ製造スルコトヲ得ス
一 行政官庁ノ委託ヲ受ケタル場合
二 行政官庁ノ許可ヲ受ケ輸出ノ目的ヲ以テ軍用銃砲ヲ製造スル場合
三 行政官庁ノ許可ヲ受ケ又ハ営業トシテ非軍用銃砲ヲ製造スル場合
四 行政官庁ノ許可ヲ受ケ新規発明ニ係ル軍用銃砲ヲ一定ノ期間試験ノ為製造スル場合
第二条 火薬類ハ左ノ各号ノ一ニ該当スル場合ヲ除クノ外之ヲ製造シ又ハ変形若ハ修理スルコトヲ得ス
一 行政官庁ノ委託ヲ受ケタル場合
二 行政官庁ノ許可ヲ受ケ輸出ノ目的ヲ以テ軍用火工品ヲ製造シ又ハ変形若ハ修理スル場合
三 行政官庁ノ許可ヲ受ケ又ハ営業トシテ普通火工品ヲ製造シ又ハ変形若ハ修理スル場合
四 行政官庁ノ許可ヲ受ケ新規発明ニ係ル火薬類ヲ一定ノ期間試験ノ為製造スル場合
五 理化学上ノ実験ノ為小量ノ火薬類ヲ製造シ又ハ変形若ハ修理スル場合
六 行政官庁ノ許可ヲ受ケ火薬、爆薬ヲ変形シ又ハ修理スル場合
七 第二号又ハ第三号ノ場合ニ該当スル者ニ於テ火薬、爆薬ヲ変形若ハ修理スル場合
前項第一号ノ場合ニ該当スル者ハ命令ノ定ムル所ニ依リ行政官庁ノ許可ヲ受ケ其ノ委託額以上ノ同種類ノ軍用火薬類ヲ製造スルコトヲ得
第三条 銃砲、火薬類ノ製造又ハ販売ノ業ヲ営マムトスル者ハ行政官庁ノ許可ヲ受クヘシ但シ製造業者カ其ノ製造シ又ハ加工シタル銃砲、火薬類ノ卸売ヲ為ス場合ハ此ノ限ニ在ラス
相続ニ依リ前項ノ営業ヲ継続スル場合ハ許可ヲ受ケタルモノト看做ス
銃砲ノ修繕又ハ改造ノ業ヲ営ム者ハ銃砲製造業者ト看做シ火薬類ノ変形又ハ修理ノ業ヲ営ム者ハ火薬類製造業者ト看做ス
第四条 行政官庁ハ銃砲販売業者及火薬類販売業者ノ道府県ニ於ケル定員ヲ設クルコトヲ得
製造業者及第二条第二項ノ規定ニ依リ製造ノ許可ヲ受ケタル者ニシテ其ノ製造シ又ハ加工シタル銃砲、火薬類ノ販売業ヲ兼ヌル者ハ前項ノ定員ニ算入セス
第五条 銃砲、火薬類ノ製造、変形、修理又ハ販売ニ関シ許可ヲ受ケタル者行政官庁ニ於テ指定シタル期間内ニ其ノ事業ヲ開始セス若ハ事業開始後一年以上其ノ事業ヲ休止シタルトキ又ハ法令ニ違反シタルトキ又ハ安寧秩序ヲ害スルノ虞アリト認ムルトキハ行政官庁ハ其ノ許可ヲ取消シ又ハ其ノ事業ヲ停止若ハ制限スルコトヲ得
第六条 軍用銃砲、火薬類ノ譲渡又ハ譲受ハ法令ニ特別ノ規定アル場合ヲ除クノ外其ノ製造若ハ販売ノ業ヲ営ム者又ハ特ニ行政官庁ノ許可ヲ受ケタル者ニ非サレハ之ヲ為スコトヲ得ス
第七条 銃砲、火薬類ハ之ヲ行商シ又ハ市場若ハ露店其ノ他屋外ニ於テ之ヲ販売スルコトヲ得ス
第八条 銃砲、火薬類ノ輸出ハ其ノ製造若ハ販売ノ業ヲ営ム者又ハ特ニ行政官庁ノ許可ヲ受ケタル者ニ非サレハ之ヲ為スコトヲ得ス
第九条 銃砲、火薬類ノ輸入ハ行政官庁ノ委託ヲ受ケタル者若ハ其ノ販売ノ業ヲ営ム者又ハ特ニ行政官庁ノ許可ヲ受ケタル者ニ非サレハ之ヲ為スコトヲ得ス
第十条 行政官庁ハ何時ニテモ当該官吏ヲシテ銃砲、火薬類ノ製造所、貯蔵所其ノ他銃砲、火薬類ヲ収蔵スルノ疑アル場所ニ臨検シ又ハ銃砲、火薬類及之ヲ収蔵スルノ疑アル物件若ハ営業上ノ帳簿其ノ他ノ書類ヲ検査セシムルコトヲ得
行政官庁ハ危害予防ノ為銃砲、火薬類ノ製造所若ハ火薬類ノ貯蔵所ノ改築若ハ修繕ヲ命シ又ハ火薬類ニ関シ若ハ其ノ貯蔵、運搬其ノ他ノ取扱ニ関シ取締上必要ナル処分ヲ為スコトヲ得
第十一条 行政官庁ハ保安上、軍事上又ハ外交上必要アリト認ムル場合ニ於テ銃砲、火薬類ノ輸出若ハ輸入ヲ禁止シ又ハ制限スルコトヲ得
第十二条 行政官庁ハ安寧秩序ヲ保持スル為必要アリト認ムルトキハ銃砲、火薬類ノ授受、運搬、携帯ヲ禁止シ又ハ制限スルコトヲ得
第十三条 前二条ノ場合ニ於テ行政官庁ハ銃砲、火薬類ノ仮領置ヲ為スコトヲ得
第十四条 左ノ事項ニ関シ必要ナル規定ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
一 本法ノ適用ヲ受クヘキ銃砲、火薬類ノ範囲
二 銃砲、火薬類ノ取引、授受、使用、運搬、貯蔵其ノ他ノ取扱
三 銃砲、火薬類ノ取扱人ニ関スル事項
四 銃砲、火薬類製造所及火薬類貯蔵所ニ関スル事項
五 火薬類ヲ要スル工事又ハ工業ニ関スル事項
第十五条 本法又ハ本法ニ基キテ発スル命令ノ全部又ハ一部ハ命令ノ定ムル所ニ依リ銃砲、火薬類ニ非サル他ノ戎器又ハ爆発質物品ニ関シ之ヲ準用スルコトヲ得
本法ノ一部ヲ適用スルノ必要ナシト認ムル銃砲、火薬類ニ関シテハ命令ヲ以テ特別ノ規定ヲ設クルコトヲ得
第十六条 第一条、第二条、第八条若ハ第九条ノ規定ニ違反シ、許可ヲ受ケスシテ第三条ノ営業ヲ為シ又ハ第五条若ハ第十一条ノ規定ニ依ル命令ニ違反シタル者ハ二年以下ノ懲役若ハ禁錮又ハ千円以下ノ罰金ニ処ス
第八条若ハ第九条ノ規定ニ違反シ又ハ第十一条ノ規定ニ依ル命令ニ違反シタル場合ニ於テハ未遂罪ヲ罰ス
第十七条 第十二条ノ規定ニ依ル命令ニ違反シタル者ハ一年以下ノ懲役若ハ禁錮又ハ三百円以下ノ罰金ニ処ス
第十八条 第十条第二項ノ規定ニ依ル命令ニ違反シ又ハ第十条第一項若ハ第十三条ノ規定ニ依ル当該官吏ノ職務ノ執行ヲ拒ミ若ハ之ヲ妨ケタル者又ハ其ノ執行ニ際シ当該官吏ノ尋問ニ対シ答弁ヲ為サス若ハ虚偽ノ陳述ヲ為シタル者ハ五百円以下ノ罰金ニ処ス
第十九条 第六条又ハ第七条ノ規定ニ違反シタル者ハ三百円以下ノ罰金又ハ科料ニ処ス
第二十条 営業者又ハ行政官庁ノ許可ヲ受ケ銃砲、火薬類ニ関スル事業ヲ行フ者未成年者又ハ禁治産者ナルトキハ本法又ハ本法ニ基キテ発スル命令ニ依リ之ニ適用スヘキ罰則ハ之ヲ法定代理人ニ適用ス但シ営業ニ関シ成年者ト同一ノ能力ヲ有スル未成年者ニ付テハ此ノ限ニ在ラス
第二十一条 営業者又ハ行政官庁ノ許可ヲ受ケ銃砲、火薬類ニ関スル事業ヲ行フ者ハ其ノ代理人、戸主、家族、同居者、雇人其ノ他ノ従業者ニシテ其ノ営業又ハ事業ニ関シ本法又ハ本法ニ基キテ発スル命令ニ違反シタルトキハ自己ノ指揮ニ出テサルノ故ヲ以テ処罰ヲ免ルルコトヲ得ス
第二十二条 前二条ノ場合ニ於テハ罰金、科料又ハ没収以外ノ刑ニ処スルコトヲ得ス
第二十三条 明治三十三年法律第五十二号ハ本法又ハ本法ニ基キテ発スル命令ニ依ル犯罪ニ之ヲ準用ス
附 則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
刑法施行法第二十五条第一項中第一号ヲ削リ以下各号順次繰上ク
爆発物取締罰則ハ本法ノ為其ノ効力ヲ妨ケラルルコトナシ