朕臺灣總督府監獄官制ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治三十三年九月七日
內閣總理大臣 侯爵 山縣有朋
內務大臣 侯爵 西鄕從道
勅令第三百五十九號
臺灣總督府監獄官制
第一條 臺灣總督府監獄ハ臺灣總督ノ管理ニ屬ス
監獄ノ位置及名稱ハ臺灣總督之ヲ定ム
第二條 各監獄ヲ通シテ左ノ職員ヲ置ク
典獄 三人 奏任
監吏
通譯
專任四十八人 判任
第三條 典獄ハ臺灣總督ノ監督ヲ承ケ監獄ノ長トナリ監獄ノ事務ヲ掌理シ部下ノ職員ヲ指揮監督ス
第四條 監吏ハ上官ノ指揮ヲ承ケ庶務ニ從事シ又ハ監獄ノ戒護ヲ掌リ看守以下ヲ指揮監督ス
第五條 通譯ハ上官ノ指揮ヲ承ケ通譯ニ從事ス
第六條 臺灣總督ハ第二條ノ職員ノ外須要ニ應シ俸給定額內ニ於テ各監獄ニ醫員及技手ヲ置クコトヲ得
第七條 醫員ハ判任トス上官ノ指揮ヲ承ケ醫務ニ從事ス
第八條 技手ハ判任トス上官ノ指揮ヲ承ケ技術ニ關スル事ニ從フ
第九條 典獄ハ判任官ノ進退ハ臺灣總督ニ具狀シ看守以下ハ之ヲ專行ス
第十條 典獄ハ所部ノ判任官ノ懲戒ハ臺灣總督ニ具狀シ看守以下ハ之ヲ專行ス
第十一條 典獄事故アルトキハ上席監吏其ノ職務ヲ代理ス
第十二條 臺灣總督府地方法院檢察官長ハ臺灣總督ノ指揮監督ヲ承ケ監獄ニ關スル一切ノ事務ヲ監視シ意見ヲ付シテ臺灣總督ニ報吿スヘシ
第十三條 臺灣總督ハ監獄ノ支監ヲ置クコトヲ得
支監長ハ監吏ヲ以テ之ニ充ツ典獄ノ指揮監督ヲ承ケ支監ノ事務ヲ掌理ス
支監長事故アルトキハ上席監吏其ノ職務ヲ代理ス
第十四條 看守ニ關スル規程ハ別ニ之ヲ定ム
附 則
本令ハ明治三十三年十月一日ヨリ之ヲ施行ス
朕台湾総督府監獄官制ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治三十三年九月七日
内閣総理大臣 侯爵 山県有朋
内務大臣 侯爵 西郷従道
勅令第三百五十九号
台湾総督府監獄官制
第一条 台湾総督府監獄ハ台湾総督ノ管理ニ属ス
監獄ノ位置及名称ハ台湾総督之ヲ定ム
第二条 各監獄ヲ通シテ左ノ職員ヲ置ク
典獄 三人 奏任
監吏
通訳
専任四十八人 判任
第三条 典獄ハ台湾総督ノ監督ヲ承ケ監獄ノ長トナリ監獄ノ事務ヲ掌理シ部下ノ職員ヲ指揮監督ス
第四条 監吏ハ上官ノ指揮ヲ承ケ庶務ニ従事シ又ハ監獄ノ戒護ヲ掌リ看守以下ヲ指揮監督ス
第五条 通訳ハ上官ノ指揮ヲ承ケ通訳ニ従事ス
第六条 台湾総督ハ第二条ノ職員ノ外須要ニ応シ俸給定額内ニ於テ各監獄ニ医員及技手ヲ置クコトヲ得
第七条 医員ハ判任トス上官ノ指揮ヲ承ケ医務ニ従事ス
第八条 技手ハ判任トス上官ノ指揮ヲ承ケ技術ニ関スル事ニ従フ
第九条 典獄ハ判任官ノ進退ハ台湾総督ニ具状シ看守以下ハ之ヲ専行ス
第十条 典獄ハ所部ノ判任官ノ懲戒ハ台湾総督ニ具状シ看守以下ハ之ヲ専行ス
第十一条 典獄事故アルトキハ上席監吏其ノ職務ヲ代理ス
第十二条 台湾総督府地方法院検察官長ハ台湾総督ノ指揮監督ヲ承ケ監獄ニ関スル一切ノ事務ヲ監視シ意見ヲ付シテ台湾総督ニ報告スヘシ
第十三条 台湾総督ハ監獄ノ支監ヲ置クコトヲ得
支監長ハ監吏ヲ以テ之ニ充ツ典獄ノ指揮監督ヲ承ケ支監ノ事務ヲ掌理ス
支監長事故アルトキハ上席監吏其ノ職務ヲ代理ス
第十四条 看守ニ関スル規程ハ別ニ之ヲ定ム
附 則
本令ハ明治三十三年十月一日ヨリ之ヲ施行ス