(入札対象施設等の入札占用指針)
第三十九条の二 道路管理者は、第三十二条第一項又は第三項の規定による許可の申請を行うことができる者を占用料の額についての入札により決定することが、道路占用者の公平な選定を図るとともに、道路管理者の収入の増加を図る上で有効であると認められる工作物、物件又は施設(以下「入札対象施設等」という。)について、道路の占用及び入札の実施に関する指針(以下「入札占用指針」という。)を定めることができる。
2 入札占用指針には、次に掲げる事項を定めなければならない。
三 当該入札対象施設等のための道路の占用の開始の時期
四 道路の機能又は道路交通環境の維持を図るための清掃その他の措置であつて当該入札対象施設等の設置に伴い必要となるもの
五 第三十九条の五第一項の規定による認定の有効期間
七 前各号に掲げるもののほか、入札の実施に関する事項その他必要な事項
3 前項第二号の場所は、第三十二条第一項又は第三項の規定による許可の申請を行うことができる者を入札により決定することが道路の管理上適切でない場所として国土交通省令で定める場所については定めないものとする。
4 第二項第五号の有効期間は、二十年を超えないものとする。
5 第二項第六号の占用料の額の最低額は、道路管理者である地方公共団体の条例(指定区間内の国道にあつては、政令)で定める額を下回つてはならないものとする。
6 道路管理者(市町村である道路管理者を除く。)は、入札占用指針を定め、又はこれを変更しようとする場合においては、あらかじめ、当該入札占用指針に定めようとする第二項第二号の場所の存する市町村を統括する市町村長の意見を聴かなければならない。
7 道路管理者は、入札占用指針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公示しなければならない。
(入札占用計画の提出)
第三十九条の三 入札対象施設等を設置するため道路を占用しようとする者は、入札対象施設等のための道路の占用に関する計画(以下「入札占用計画」という。)を作成し、その入札占用計画が適当である旨の認定を受けるための入札(以下「占用入札」という。)に参加するため、これを道路管理者に提出することができる。
2 入札占用計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
二 道路の機能又は道路交通環境の維持を図るための清掃その他の措置であつて当該入札対象施設等の設置に伴い講ずるもの
3 入札占用計画の提出は、道路管理者が公示する一月を下らない期間内に行わなければならない。
(占用入札)
第三十九条の四 道路管理者は、入札占用計画を提出した者のうち、次の各号のいずれにも該当すると認めるものに対しては占用入札に参加することができる旨を、次の各号のいずれかに該当しないと認めるものに対しては占用入札に参加することができない旨を、それぞれ通知しなければならない。
一 当該入札占用計画が入札占用指針に照らし適切なものであること。
二 当該入札対象施設等のための道路の占用が第三十二条第二項第二号から第七号までに掲げる事項について第三十三条第一項の政令で定める基準に適合するものであること。
三 当該入札対象施設等のための道路の占用が道路の交通に著しい支障を及ぼすおそれが明らかなものでないこと。
四 その者が不正又は不誠実な行為をするおそれが明らかな者でないこと。
2 道路管理者は、前項の規定により占用入札に参加することができる旨を通知しようとする場合において、当該通知の相手方が提出した入札占用計画に従つて入札対象施設等を設置する行為が道路交通法第七十七条第一項の規定の適用を受けるものであるときは、あらかじめ当該入札占用計画に記載された道路の占用の場所を管轄する警察署長に協議しなければならない。
3 道路管理者は、第一項の規定により占用入札に参加することができる旨の通知を受けた者を参加者として、入札占用指針の定めるところにより、占用入札を実施しなければならない。
4 道路管理者は、前項の規定により実施した占用入札において最も高い占用料の額(入札占用指針に定められた占用料の額の最低額以上の額に限る。以下この項において同じ。)をもつて申し出た参加者を落札者として決定するものとする。ただし、効率的な道路の管理の観点から占用料の額その他の条件が当該道路管理者にとつて最も有利な入札占用計画の提出をした参加者を落札者として決定することが適切であると認められる場合においては、政令で定めるところにより、最も高い占用料の額をもつて申し出た参加者以外の者を落札者として決定することができる。
5 道路管理者は、前項の規定により落札者を決定したときは、その者にその旨を通知しなければならない。
(入札占用計画の認定)
第三十九条の五 道路管理者は、前条第五項の規定により通知した落札者が提出した入札占用計画について、道路の場所を指定して、当該入札占用計画が適当である旨の認定をするものとする。
2 道路管理者は、前項の規定による認定をしたときは、当該認定をした日及び認定の有効期間並びに同項の規定により指定した道路の場所を公示しなければならない。
(入札占用計画の変更等)
第三十九条の六 前条第一項の規定による認定を受けた者(次条において「認定計画提出者」という。)は、当該認定を受けた入札占用計画を変更しようとする場合においては、道路管理者の認定を受けなければならない。
2 道路管理者は、前項の規定による変更の認定をしようとする場合において、変更後の入札占用計画に従つて入札対象施設等を設置する行為が道路交通法第七十七条第一項の規定の適用を受けるものであるときは、あらかじめ当該入札占用計画に記載された道路の占用の場所を管轄する警察署長に協議しなければならない。
3 道路管理者は、第一項の規定による変更の認定の申請があつた場合において、その申請に係る変更後の入札占用計画が第三十九条の四第一項第一号から第三号までのいずれにも該当すると認めるときは、第一項の規定による認定をするものとする。
4 前条第二項の規定は、第一項の規定による変更の認定をした場合について準用する。
(占用入札を行つた場合における道路の占用の許可)
第三十九条の七 認定計画提出者は、第三十九条の五第一項の規定による認定を受けた入札占用計画(前条第一項の規定による変更の認定があつたときは、その変更後のもの。次項において「認定入札占用計画」という。)に従つて入札対象施設等を設置しなければならない。
2 道路管理者は、認定計画提出者から認定入札占用計画に基づき第三十二条第一項又は第三項の規定による許可の申請があつた場合においては、これらの規定による許可を与えなければならない。
3 前項の規定による許可に係る第三十二条第二項及び第八十七条第一項の規定の適用については、第三十二条第二項中「申請書を」とあるのは「申請書に、第三十九条の三第二項第二号の措置を記載した書面を添付して、」と、第八十七条第一項中「円滑な交通を確保する」とあるのは「円滑な交通を確保し、又は道路の機能若しくは道路交通環境の維持を図る」とする。
4 道路管理者が第二項の規定により第三十二条第一項又は第三項の規定による許可を与えた場合においては、当該許可に係る占用料の額は、第三十九条第二項の規定にかかわらず、占用入札において認定計画提出者が申し出た額(当該申し出た額が同項の条例(指定区間内の国道にあつては、同項の政令)で定める額を下回る場合にあつては、当該条例又は当該政令で定める額)とする。この場合において、同条第一項ただし書の規定は、適用しない。
5 第三十九条の五第一項の規定による認定がされた場合においては、認定計画提出者以外の者は、同項の道路の場所については、第三十二条第一項又は第三項の規定による許可の申請をすることができない。