海上運送法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
平成十一年六月十一日
内閣総理大臣 小渕恵三
法律第七十一号
海上運送法の一部を改正する法律
海上運送法(昭和二十四年法律第百八十七号)の一部を次のように改正する。
目次中「第五十条」を「第五十五条」に改める。
第一条中「海上運送の秩序を維持し」を「海上運送事業の運営を適正かつ合理的なものとすることにより、海上運送の利用者の利益を保護するとともに」に改める。
第二条に次の一項を加える。
11 この法律において「指定区間」とは、船舶以外には交通機関がない区間又は船舶以外の交通機関によることが著しく不便である区間であつて、当該区間に係る離島その他の地域の住民が日常生活又は社会生活を営むために必要な船舶による輸送が確保されるべき区間として関係都道府県知事の意見を聴いて運輸大臣が指定するものをいう。
第三条の見出し中「免許」を「許可」に改め、同条第一項中「免許」を「許可」に改め、同条第二項中「免許」を「許可」に、「事業計画」を「次に掲げる事項」に改め、同項に次の各号を加える。
一 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
二 航路の起点、寄港地及び終点、当該事業に使用する船舶、係留施設その他の輸送施設の概要その他省令で定める事項に関する事業計画
第三条に次の二項を加える。
3 第一項の許可の申請をする者は、指定区間を含む航路において当該事業を営もうとする場合にあつては、前項各号に掲げる事項のほか、申請書に当該指定区間に係る船舶運航計画(運航日程及び運航時刻その他省令で定める事項に関する計画をいう。以下同じ。)を併せて記載しなければならない。
4 第二項の申請書には、資金計画その他の省令で定める事項を記載した書類を添付しなければならない。
第四条の見出しを「(許可基準)」に改め、同条中「免許」を「許可」に、「左の」を「次の」に改め、同条第一号を削り、同条第二号中「けい留施設」を「係留施設」に改め、同号を同条第一号とし、同条第二号の二を同条第二号とし、同条第三号及び第四号を次のように改める。
三 前号に掲げるもののほか、当該事業の遂行上適切な計画を有するものであること。
四 当該事業を自ら適確に遂行するに足る能力を有するものであること。
第四条中第五号を削り、第六号を第五号とし、同条に次の一号を加える。
六 指定区間を含む航路に係るものにあつては、当該指定区間に係る船舶運航計画が、当該指定区間に係る離島その他の地域の住民が日常生活又は社会生活を営むために必要な船舶による輸送を確保するために適切なものであること。
第五条中「免許を」を「許可を」に、「左の各号の一」を「次の各号のいずれか」に改め、同条第一号中「禁こ」を「禁錮」に、「終り」を「終わり」に改め、同条第二号中「免許」を「許可」に改め、「自動車航送貨物定期航路事業若しくは」を削り、「取消」を「取消し」に改め、同条第三号中「前二号の一」を「前二号のいずれか」に改める。
第六条及び第七条を次のように改める。
(船舶運航計画の届出)
第六条 一般旅客定期航路事業の許可を受けた者は、船舶運航計画(指定区間に係るものを除く。)を定め、省令の定める手続により、運航を開始する日までに、運輸大臣に届け出なければならない。
第七条 削除
第八条第一項中「及び省令で定める手荷物」を「、手荷物及び小荷物」に改め、「(省令で定める料金を除く。)」を削り、「料金については」を「料金を定め」に、「運輸大臣の認可を受けなければ」を「あらかじめ、運輸大臣に届け出なければ」に改め、同条第二項から第四項までを次のように改める。
2 運輸大臣は、前項の運賃又は料金が次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、当該一般旅客定期航路事業者に対し、期限を定めてその運賃又は料金を変更すべきことを命ずることができる。
一 特定の利用者に対し不当な差別的取扱いをするものであるとき。
二 社会的経済的事情に照らして著しく不適切であり、利用者の利益を阻害するおそれがあるものであるとき。
三 他の一般旅客定期航路事業者との間に不当な競争を引き起こすこととなるおそれがあるものであるとき。
3 一般旅客定期航路事業者は、旅客の運賃、省令で定める手荷物の運賃及び自動車航送をする一般旅客定期航路事業者にあつては当該自動車航送に係る運賃であつて指定区間に係るものについて当該運賃の上限を定め、省令の定める手続により、運輸大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも同様である。
4 運輸大臣は、前項の認可をしようとするときは、能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えたものを超えないものであるかどうかを審査して、これをしなければならない。
第八条に次の一項を加える。
5 第三項の運賃についての第一項及び第二項の規定の適用については、第一項中「定め」とあるのは「第三項の認可を受けた運賃の上限の範囲内で定め」と、第二項第二号中「社会的経済的事情に照らして著しく不適切であり、利用者の利益を阻害するおそれ」とあるのは「当該事業の継続に著しい支障を来すおそれ」とする。
第九条第二項を次のように改める。
2 運輸大臣は、前項の認可をしようとするときは、次に掲げる基準によつて、これをしなければならない。
一 利用者の正当な利益を害するおそれがないものであること。
二 少なくとも旅客、手荷物及び小荷物の運送並びに自動車航送をする一般旅客定期航路事業者にあつては当該自動車航送につき、運賃及び料金の収受並びに運送に関する事業者の責任に関する事項が明確に定められていること。
第十一条の次に次の一条を加える。
(船舶運航計画の変更)
第十一条の二 一般旅客定期航路事業者がその船舶運航計画を変更しようとするときは、省令で定める手続により、あらかじめ、運輸大臣にその旨を届け出なければならない。ただし、省令で定める軽微な事項に係る変更については、この限りでない。
2 一般旅客定期航路事業者が指定区間に係るその船舶運航計画を変更しようとするときは、前項の規定にかかわらず、省令の定める手続により、運輸大臣の認可を受けなければならない。ただし、省令で定める軽微な事項に係る変更については、この限りでない。
3 第四条(第六号に係るものに限る。)の規定は、前項の認可について準用する。
4 一般旅客定期航路事業者は、第一項ただし書又は第二項ただし書の事項について船舶運航計画を変更したときは、遅滞なく、運輸大臣にその旨を届け出なければならない。
第十二条中「左の」を「指定区間においては、次の」に改める。
第十三条の見出しを「(不当な差別的取扱いの禁止)」に改め、同条第一項を削り、同条第二項中「取扱」を「取扱い」に改め、同項を同条とする。
第十四条の見出し中「事業計画」を「船舶運航計画」に改め、同条第一項中「外、事業計画」を「ほか、船舶運航計画」に改め、同条第二項中「事業計画」を「船舶運航計画」に改める。
第十五条の見出し中「許可」を「届出」に改め、同条第一項中「運輸大臣の許可を受けなければ」を「休止又は廃止の日の三十日前までに、運輸大臣にその旨を届け出なければ」に改め、同条第二項を次のように改める。
2 一般旅客定期航路事業者は、指定区間に係るその事業を休止し、又は廃止しようとするとき(利用者の利便を阻害しないと認められる省令で定める場合を除く。)は、前項の規定にかかわらず、省令の定める手続により、休止又は廃止の日の六月前までに、運輸大臣にその旨を届け出なければならない。
第十五条第三項及び第四項を削る。
第十六条の見出し中「免許の取消」を「許可の取消し」に改め、同条第一項中「左の各号の一」を「次の各号のいずれか」に、「免許を」を「許可を」に改め、同項第一号中「基く」を「基づく」に改め、「免許、」を削り、「附した」を「付した」に改め、同項第四号中「第五条各号の一」を「第五条各号のいずれか」に改め、同条第二項を削る。
第十七条を次のように改める。
第十七条 削除
第十八条第二項中「及び解散」を削り、「但し」を「ただし」に改め、同条第三項中「免許に基く」を「第三条第一項の許可に基づく」に改め、同条第六項を削る。
第十九条第一項中「、運輸審議会にはかり」を削り、同項第二号を同項第三号とし、同項第一号中「旅客、手荷物及び小荷物の運賃及び料金並びに自動車航送をする一般旅客定期航路事業者にあつては当該自動車航送に係る運賃及び料金又は」を削り、同号を同項第二号とし、同号の前に次の一号を加える。
一 運賃の上限を変更すること。
第十九条第一項に次の一号を加える。
四 船舶運航計画を変更すること。
第十九条の二中「、一般旅客定期航路事業を永続的に確保し、且つ」及び「、運輸審議会にはかり」を削り、同条の次に次の一条を加える。
(指定区間に係る経過措置)
第十九条の二の二 一の区間が指定区間となつた際現に当該区間を含む航路において事業を営む一般旅客定期航路事業者については、当該区間の指定の日(以下「指定日」という。)から二月間は、第八条第三項及び第五項の規定は、適用しない。その者がその期間内に同条第三項の認可の申請をした場合において、その期間を経過したときは、その申請について認可をする旨又は認可をしない旨の通知を受ける日までの期間についても、同様とする。
2 前項の一般旅客定期航路事業者であつて、指定日前に第十五条第一項の規定による事業の休止又は廃止の届出をしたものについては、同条第二項の規定は、適用しない。
3 一の区間が指定区間でなくなつた際現にされている第十一条の二第二項の規定による当該区間に係る船舶運航計画の変更の認可の申請は、同条第一項の規定によりした届出とみなす。
第十九条の三第二項中「第三条第二項」の下に「及び第四項」を加え、「第二号、第二号の二及び第六号に係るものに限る。)及び」を「第一号、第二号及び第五号に係るものに限る。)並びに」に改め、同条第三項中「第二号、第二号の二及び第六号」を「第一号、第二号及び第五号」に改める。
第十九条の四第一項中「第三条から」の下に「第十条まで、第十一条から第十二条まで、第十四条から第十九条第一項まで及び第十九条の二の二から」を加え、同条第二項中「十日前」を「三十日前」に改め、同項に後段として次のように加える。
届出をした事項を変更しようとするときも同様である。
第十九条の四第四項を同条第五項とし、同条第三項中「旅客及び手荷物の運賃及び料金その他の運送条件並びに運送に関する事業者の責任に関する事項」を「運送約款」に、「且つ」を「かつ」に、「これらの事項」を「これ」に改め、同項を同条第四項とし、同条第二項の次に次の一項を加える。
3 対外旅客定期航路事業を営む者は、省令の定めるところにより、旅客及び手荷物の運賃及び料金を定め、これを実施する前に、公示しなければならない。これを変更しようとするときも同様である。
第十九条の五第一項中「(第二十一条第一項に規定する自動車航送貨物定期航路事業を除く。)」を削り、「十日前」の下に「(人の運送をする貨物定期航路事業を営もうとする者にあつては、三十日前)」を加え、同条第二項中「前項の」を削り、「営む者」の下に「(以下「貨物定期航路事業者」という。)」を加える。
第十九条の六中「貨物定期航路事業を営む者(以下「貨物定期航路事業者」という。)」を「貨物定期航路事業者」に改め、同条の次に次の二条を加える。
(運賃及び料金等の公示)
第十九条の六の二 人の運送をする貨物定期航路事業(特定の者の需要に応じ、特定の範囲の人の運送をする貨物定期航路事業を除く。次条第一項において同じ。)を営む者は、省令の定めるところにより、旅客、手荷物及び小荷物の運賃及び料金並びに自動車航送に係る運賃及び料金並びに運送約款を定め、これを実施する前に、公示しなければならない。これらを変更しようとするときも同様である。
(準用規定)
第十九条の六の三 第十条の二、第十三条、第十九条第二項及び第十九条の二の規定は、人の運送をする貨物定期航路事業について準用する。
2 第十条の二及び第十九条第二項の規定は、特定の者の需要に応じ、特定の範囲の人の運送をする貨物定期航路事業について準用する。
第十九条の七中「前条」を「第十九条の六」に改める。
第二十条第一項中「次条第一項に規定する旅客不定期航路事業」を「人の運送をするもの」に改め、同項に後段として次のように加える。
届出をした事項を変更したときも同様である。
第二十条第二項中「前項の」を「前二項の」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
2 人の運送をする不定期航路事業(第二十一条第一項に規定する旅客不定期航路事業を除く。次条において同じ。)を営もうとする者は、省令の定める手続により、その事業の開始の日の三十日前までに、運輸大臣にその旨を届け出なければならない。届出をした事項を変更しようとするときも同様である。
第二十条の次に次の一条を加える。
(準用規定)
第二十条の二 第十条の二、第十三条、第十九条第二項、第十九条の二及び第十九条の六の二の規定は、人の運送をする不定期航路事業(特定の者の需要に応じ、特定の範囲の人の運送をする不定期航路事業を除く。)について準用する。
2 第十条の二及び第十九条第二項の規定は、特定の者の需要に応じ、特定の範囲の人の運送をする不定期航路事業について準用する。
第二十一条の見出し中「自動車航送貨物定期航路事業及び」を削り、同条第一項中「自動車航送をする貨物定期航路事業(本邦の港と本邦以外の地域の港との間又は本邦以外の地域の各港間における自動車航送をする貨物定期航路事業及び特定の者の需要に応じ、特定の範囲の自動車航送をする貨物定期航路事業を除く。以下「自動車航送貨物定期航路事業」という。)又は」を削り、「不定期航路事業、」を「不定期航路事業及び」に改め、「及び省令の定めるところにより、短期間人の運送をする不定期航路事業」を削り、同条第二項中「、第五条及び第六条」を「及び第四項、第四条(第六号に係るものを除く。)並びに第五条」に改め、「、第四条(第二号から第三号まで及び第五号に係るものを除く。)の規定は同項の自動車航送貨物定期航路事業の許可について、同条(第三号及び第五号(起点が終点と一致する航路であつて寄港地のないものにおいて営む旅客不定期航路事業(以下「遊覧旅客不定期航路事業」という。)にあつては、第一号、第三号及び第五号)に係るものを除く。)の規定は同項の旅客不定期航路事業の許可について」を削り、同条の次に次の一条を加える。
(旅客不定期航路事業者の禁止行為)
第二十一条の二 旅客不定期航路事業を営む者(以下「旅客不定期航路事業者」という。)は、次に掲げる航路において運送する場合を除き、乗合旅客の運送をしてはならない。
一 陸上と船舶その他の海上の特定の場所との間の航路
二 起点が終点と一致する航路であつて寄港地のないもの
第二十二条中「自動車航送貨物定期航路事業を営む者(以下「自動車航送貨物定期航路事業者」という。)又は旅客不定期航路事業を営む者(以下「旅客不定期航路事業者」という。)」を「旅客不定期航路事業者」に改める。
第二十三条を削る。
第二十三条の二第一項を削り、同条第二項中「第八条」の下に「第一項及び第二項、第九条」を加え、「(遊覧旅客不定期航路事業にあつては、第九条から第十一条まで)、第十三条第二項」を「、第十三条」に、「第一号に」を「第二号及び第三号に」に改め、「この場合において」の下に「、第八条第二項中「一般旅客定期航路事業者」とあるのは「旅客不定期航路事業者」と」を加え、「、「第四条(第三号及び第五号(遊覧旅客不定期航路事業にあつては、第一号、第三号及び第五号)」を「「第四条(第六号」に改め、同項を第二十三条とする。
第二十三条の三を削る。
第二十三条の四中「旅客定期航路事業若しくは旅客不定期航路事業」を「人の運送をする船舶運航事業」に改め、同条を第二十三条の二とする。
第二十三条の五の見出し中「免許」を「許可」に改め、同条第一項中「免許、」を削り、「附し」を「付し」に改め、同条第二項中「免許、」を削り、「且つ」を「かつ」に改め、同条を第二十三条の三とする。
第二十五条中「旅客不定期航路事業」を「人の運送をする不定期航路事業」に改める。
第二十六条第三項を削る。
第二十七条第三項を削り、同条第四項中「第二項」を「前項」に、「三箇月」を「三月」に改め、同項を同条第三項とし、同条第五項を同条第四項とし、同条第六項中「前五項」を「前各項」に、「外」を「ほか」に改め、同項を同条第五項とする。
第三十三条中「第二十条及び」を「第二十条第一項及び第三項並びに」に改める。
第四十二条第二項中「旅客不定期航路事業」を「人の運送をする不定期航路事業」に改める。
第四十三条中「左に」を「次に」に、「但し、旅客定期航路事業又は旅客不定期航路事業」を「ただし、人の運送をする船舶運航事業」に改め、同条第二号中「ろかい」を「ろかい」に改める。
第四十五条の二第二項中「この法律の規定中運輸審議会に関する部分」を「次条の規定」に改める。
第四十五条の三を次のように改める。
(運輸審議会への諮問)
第四十五条の三 運輸大臣は、次に掲げる処分をしようとするときは、運輸審議会に諮り、その決定を尊重してこれをしなければならない。
一 第八条第二項(同条第五項の規定により読み替えて適用する場合及び第二十三条において準用する場合を含む。)の規定による運賃又は料金の変更の命令
二 第八条第三項の規定による運賃の上限の認可
三 第十六条(第十九条の三第三項及び第二十三条において準用する場合を含む。)の規定による許可の取消し又は事業の停止
四 第十九条第一項の規定による運賃の上限の変更の命令
第四十五条の四第一項中「、自動車航送貨物定期航路事業」を削り、同条第二項中「の免許の取消し若しくは特定旅客定期航路事業、自動車航送貨物定期航路事業」を「、特定旅客定期航路事業」に改める。
第六章を次のように改める。
第六章 罰則
第四十六条 次の各号の一に該当する者は、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第三条第一項の規定による許可を受けないで一般旅客定期航路事業を営んだ者
二 第十九条の三第一項の規定による許可を受けないで特定旅客定期航路事業を営んだ者
三 第二十一条第一項の規定による許可を受けないで旅客不定期航路事業を営んだ者
第四十七条 第二十一条の二の規定に違反した者は、二年以下の懲役若しくは二百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第四十八条 第十六条第一項(第十九条の三第三項及び第二十三条において準用する場合を含む。)の規定による事業の停止の命令に違反した者は、一年以下の懲役若しくは百五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第四十九条 第二十六条第一項の規定による命令に違反した者は、六月以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第五十条 次の各号の一に該当する者は、百万円以下の罰金に処する。
一 第六条の規定による届出をしないで運航を開始した者
二 第八条第一項(同条第五項の規定により読み替えて適用する場合及び第二十三条において準用する場合を含む。)の規定による届出をしないで、又は届出をした運賃若しくは料金によらないで、運賃又は料金を収受した者
三 第八条第二項(同条第五項の規定により読み替えて適用する場合及び第二十三条において準用する場合を含む。)の規定による命令に違反して運賃又は料金を収受した者
四 第九条第一項(第二十三条において準用する場合を含む。)の規定による認可を受けないで、又は認可を受けた運送約款によらないで、運送契約を締結した者
五 第十条(第二十三条において準用する場合を含む。)の規定による公示をせず、又は虚偽の公示をした者
六 第十条の二第一項(第十九条の三第三項、第十九条の六の三、第二十条の二及び第二十三条において準用する場合を含む。)の規定による届出をしないで、又は届出をした運航管理規程によらないで、運航した者
七 第十条の二第三項若しくは第五項(第十九条の三第三項、第十九条の六の三、第二十条の二及び第二十三条においてこれらの規定を準用する場合を含む。)、第十四条第二項、第十九条第一項(第二十三条において準用する場合を含む。)、第十九条第二項(第十九条の三第三項、第十九条の六の三、第二十条の二及び第二十三条において準用する場合を含む。)、第十九条の二(第十九条の六の三第一項、第二十条の二第一項及び第二十三条において準用する場合を含む。)、第二十九条第三項又は第二十九条の二第二項の規定による命令に違反した者
八 第十条の二第四項(第十九条の三第三項、第十九条の六の三、第二十条の二及び第二十三条において準用する場合を含む。)の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
九 第十一条第一項(第十九条の三第三項及び第二十三条において準用する場合を含む。)の規定による認可を受けないで事業計画を変更した者
十 第十一条の二第一項の規定による届出をしないで船舶運航計画を変更した者
十一 第十一条の二第二項の規定による認可を受けないで船舶運航計画を変更した者
十二 第十二条、第十三条(第十九条の六の三第一項、第二十条の二第一項及び第二十三条において準用する場合を含む。)又は第三十条(第三号に係る部分に限る。)の規定に違反した者
十三 第十五条第一項又は第二項の規定による届出をしないで、又は虚偽の届出をして、事業を休止し、又は廃止した者
十四 第十九条の四第二項の規定による届出をしないで、又は虚偽の届出をして、対外旅客定期航路事業を営んだ者
十五 第十九条の四第三項の規定による公示をしないで、又は公示をした運賃若しくは料金によらないで、運賃又は料金を収受した者
十六 第十九条の四第四項の規定による公示若しくは届出をしないで、又は公示若しくは届出をした運送約款によらないで、運送契約を締結した者
十七 第十九条の五第一項の規定による届出をしないで、又は虚偽の届出をして、人の運送をする貨物定期航路事業を営んだ者
十八 第十九条の六の二(第二十条の二第一項において準用する場合を含む。)の規定による公示をしないで、又は公示をした運賃若しくは料金若しくは運送約款によらないで、運賃若しくは料金を収受し、又は運送契約を締結した者
十九 第二十条第二項の規定による届出をしないで、又は虚偽の届出をして、人の運送をする不定期航路事業(旅客不定期航路事業を除く。)を営んだ者
二十 第二十四条第一項(第三十三条において準用する場合及び第四十二条第二項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
二十一 第二十五条第一項(第四十二条第二項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は質問に対して陳述をせず、若しくは虚偽の陳述をした者
二十二 第二十九条第一項の規定による認可を受けないで、協定を締結し、又はその内容を変更した者
二十三 第二十九条の二第一項の規定による届出をしないで、又は虚偽の届出をして、第二十八条第四号に掲げる行為をし、又はその内容を変更した者
第五十一条 第三十一条の規定に違反した者は、五十万円以下の罰金に処する。
第五十二条 第四十四条の二の規定による届出をしないで、又は虚偽の届出をして、譲渡又は貸渡しをした者は、三十万円以下の罰金に処する。
第五十三条 第二十三条の二の規定に違反した者は、三十万円以下の罰金に処する。
第五十四条 次の各号の一に該当する者は、五十万円以下の過料に処する。
一 第十一条第三項(第十九条の三第三項及び第二十三条において準用する場合を含む。)、第十一条の二第四項、第十九条の三第五項(第二十三条において準用する場合を含む。)、第十九条の三第六項、第十九条の四第五項、第十九条の五第二項、第二十条第一項若しくは第三項(第三十三条においてこれらの規定を準用する場合を含む。)又は第二十二条の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
二 第十九条の五第一項の規定による届出をしないで、又は虚偽の届出をして貨物定期航路事業(人の運送をするものを除く。)を営んだ者
三 第十九条の六(第十九条の七において準用する場合を含む。)の規定による公示をしなかつた者
第五十五条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務に関し、第四十六条から第五十二条までの違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、各本条の罰金刑を科する。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十二年十月一日から施行する。ただし、第二条の改正規定は、公布の日から施行する。
(一般旅客定期航路事業に関する経過措置)
第二条 この法律の施行の際現にこの法律による改正前の海上運送法(以下「旧法」という。)第三条第一項の免許を受けている者は、この法律による改正後の海上運送法(以下「新法」という。)第三条第一項の許可を受けたものとみなす。この場合において、当該免許に係る旧法第三条第二項の事業計画のうち、新法第三条第二項第二号の事業計画に該当する部分は同号の事業計画と、同条第三項の船舶運航計画に該当する部分は同項の船舶運航計画と、新法第六条の船舶運航計画に該当する部分は同条の規定により届け出た船舶運航計画とみなす。
2 この法律の施行の際現にされている旧法第三条第一項の免許の申請は、新法第三条第一項の許可の申請とみなす。
第三条 この法律の施行の際現に旧法第八条第一項の認可を受けている運賃及び料金又は同条第二項若しくは第三項の規定により届け出た運賃及び料金は、省令で定めるところにより、新法第八条第一項の規定により届け出た運賃及び料金又は同条第三項の認可を受けた運賃の上限とみなす。
2 この法律の施行の際現にされている旧法第八条第一項の運賃及び料金の認可の申請は、省令で定めるところにより、新法第八条第一項の規定によりした運賃及び料金の届出又は同条第三項の運賃の上限の認可の申請とみなす。
第四条 この法律の施行の際現にされている旧法第十一条第一項の事業計画の変更の認可の申請は、省令で定めるところにより、新法第十一条第一項の事業計画の変更の認可の申請、新法第十一条の二第一項の規定によりした船舶運航計画の変更の届出又は同条第二項の船舶運航計画の変更の認可の申請とみなす。
第五条 この法律の施行前に旧法第十五条第一項の規定によりされた申請に係る事業の休止又は廃止については、なお従前の例による。
(自動車航送貨物定期航路事業に関する経過措置)
第六条 この法律の施行の際現に旧法第二十一条第一項の自動車航送貨物定期航路事業の許可を受けている者は、新法第十九条の五第一項の規定により人の運送をする貨物定期航路事業の届出をしたものとみなす。
2 この法律の施行の際現にされている旧法第二十一条第一項の自動車航送貨物定期航路事業の許可の申請は、新法第十九条の五第一項の規定によりした人の運送をする貨物定期航路事業の届出とみなす。
(旅客不定期航路事業に関する経過措置)
第七条 この法律の施行の際現に旧法第二十一条第一項の旅客不定期航路事業の許可を受けている者は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)から二月間は、新法第二十一条の二の規定にかかわらず、乗合旅客の運送を従前の例により引き続き行うことができる。その者がその期間内に新法第三条第一項の許可を申請した場合において、その期間を経過したときは、その申請について許可をする旨又はしない旨の通知を受ける日までの期間についても、同様とする。
第八条 この法律の施行の際現に旧法第二十三条の二第二項において準用する旧法第八条第一項の認可を受けている運賃及び料金又は旧法第二十三条の二第二項において準用する旧法第八条第二項若しくは第三項若しくは旧法第二十三条の三の規定により届け出た運賃及び料金は、省令で定めるところにより、新法第二十三条において準用する新法第八条第一項の規定により届け出た運賃及び料金とみなす。
2 この法律の施行の際現にされている旧法第二十三条の二第二項において準用する旧法第八条第一項の運賃及び料金の認可の申請は、省令で定めるところにより、新法第二十三条において準用する新法第八条第一項の規定によりした運賃及び料金の届出とみなす。
(五トン未満の船舶を使用する事業に関する経過措置)
第九条 この法律の施行の際現に新法第四十三条の規定により新たに人の運送をする船舶運航事業(旅客定期航路事業及び旅客不定期航路事業を除く。)となる事業を営んでいる者は、施行日から二月間は、新法第十九条の五第一項及び第二十条第二項の規定にかかわらず、当該事業を従前の例により引き続き営むことができる。
(処分、手続等に関する経過措置)
第十条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、旧法又は旧法に基づく命令によりした処分、手続その他の行為で、新法中相当する規定があるものは、省令で定めるところにより、新法によりしたものとみなす。
(罰則に関する経過措置)
第十一条 この法律の施行前にした行為及び附則第五条の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第十二条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要となる経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
(検討)
第十三条 政府は、この法律の施行後十年を経過した場合において、新法第二十一条の二の規定の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
(内航海運業法の一部改正)
第十四条 内航海運業法(昭和二十七年法律第百五十一号)の一部を次のように改正する。
第二条第三項第一号中「、自動車航送貨物定期航路事業」を削る。
第二十八条中「、第二十条及び第三十三条」を「第一項(人の運送をする貨物定期航路事業に係る部分を除く。)及び第二項並びに第二十条第一項及び第三項(同法第三十三条においてこれらの規定を準用する場合を含む。)」に改める。
(内航海運業法の一部改正に伴う経過措置)
第十五条 この法律の施行の際現に旧法第二十一条第一項の自動車航送貨物定期航路事業の許可を受けている者であって、当該事業が総トン数百トン以上又は長さ三十メートル以上の船舶によるものであるもの又は総トン数百トン未満の船舶であって長さ三十メートル未満のものによるものであるものは、それぞれ内航海運業法第三条第一項の許可を受け、又は同条第二項の規定による届出をしたものとみなす。この場合において、当該事業に係る旧法第二十一条第二項において準用する旧法第三条第二項の事業計画は、省令で定めるところにより、内航海運業法第四条第一項第三号の事業計画又は同法第三条第二項の規定により届け出た事項とみなす。
2 この法律の施行の際現にされている旧法第二十一条第一項の自動車航送貨物定期航路事業の許可の申請であって、当該事業が総トン数百トン以上若しくは長さ三十メートル以上の船舶によるものであるもの又は総トン数百トン未満の船舶であって長さ三十メートル未満のものによるものであるものは、省令で定めるところにより、それぞれ内航海運業法第三条第一項の許可の申請又は同条第二項の規定によりした届出とみなす。
3 この法律の施行の際現にされている旧法第二十三条の二第一項において準用する旧法第十一条第一項の事業計画の変更の認可の申請は、省令で定めるところにより、内航海運業法第八条第一項の事業計画の変更の認可の申請、同条第三項の規定によりした事業計画の変更の届出又は同条第四項の規定によりした届出とみなす。
(離島航路整備法の一部改正)
第十六条 離島航路整備法(昭和二十七年法律第二百二十六号)の一部を次のように改正する。
第七条第三項中「第十一条第一項」の下に「若しくは第十一条の二第二項」を加え、「同条第三項」を「同法第十一条第三項若しくは第十一条の二第四項」に改める。
(内航海運組合法の一部改正)
第十七条 内航海運組合法(昭和三十二年法律第百六十二号)の一部を次のように改正する。
第二条第一項第三号中「自動車航送貨物定期航路事業若しくは」を削る。
(登録免許税法の一部改正)
第十八条 登録免許税法(昭和四十二年法律第三十五号)の一部を次のように改正する。
別表第一第三十九号中「免許又は」を削り、同号(一)中「免許」を「許可」に改め、同号(二)中「自動車航送貨物定期航路事業及び」及び「自動車航送貨物定期航路事業の許可若しくは」を削る。
(本州四国連絡橋の建設に伴う一般旅客定期航路事業等に関する特別措置法の一部改正)
第十九条 本州四国連絡橋の建設に伴う一般旅客定期航路事業等に関する特別措置法(昭和五十六年法律第七十二号)の一部を次のように改正する。
第五条第三項及び第十条中「免許、」を削る。
(運輸施設整備事業団法の一部改正)
第二十条 運輸施設整備事業団法(平成九年法律第八十三号)の一部を次のように改正する。
第二条第七号中「免許又は」を削り、同条第九号中「第二十条第一項」の下に「若しくは第二項」を加える。
(外国人観光旅客の来訪地域の多様化の促進による国際観光の振興に関する法律の一部改正)
第二十一条 外国人観光旅客の来訪地域の多様化の促進による国際観光の振興に関する法律(平成九年法律第九十一号)の一部を次のように改正する。
第七条第二項中「第八条第三項」を「第八条第一項後段」に、「第二十三条の二第二項」を「第二十三条」に改める。
(運輸省設置法の一部改正)
第二十二条 運輸省設置法(昭和二十四年法律第百五十七号)の一部を次のように改正する。
第三条の二第一項第二十二号中「免許、」を削り、同項第二十三号中「自動車航送貨物定期航路事業及び」を削る。
第四条第一項第十四号の九中「免許し、」及び「、許可し、又は」を削り、同項第十五号中「自動車航送貨物定期航路事業及び」を削り、「並びに」を「及び」に改める。
第六条第一項第二号中「旅客定期航路事業」を「一般旅客定期航路事業」に、「)、自動車航送貨物定期航路事業」を「次号及び第七号の二において同じ。)」に改め、「認可又は」を削り、同号の次に次の一号を加える。
二の二 一般旅客定期航路事業における指定区間に係る運賃の上限の認可又は変更の命令
第六条第一項第七号の次に次の一号を加える。
七の二 一般旅客定期航路事業、特定旅客定期航路事業(対外旅客定期航路事業を除く。)及び旅客不定期航路事業の許可の取消し又は事業の停止
第六条第一項第十一号の三及び第十一号の四を次のように改める。
十一の三及び十一の四 削除
第四十条第一項第十号中「免許、」を削り、同項第十一号中「自動車航送貨物定期航路事業及び」を削る。
大蔵大臣 宮澤喜一
運輸大臣 川崎二郎
建設大臣 関谷勝嗣
内閣総理大臣 小渕恵三
海上運送法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
平成十一年六月十一日
内閣総理大臣 小渕恵三
法律第七十一号
海上運送法の一部を改正する法律
海上運送法(昭和二十四年法律第百八十七号)の一部を次のように改正する。
目次中「第五十条」を「第五十五条」に改める。
第一条中「海上運送の秩序を維持し」を「海上運送事業の運営を適正かつ合理的なものとすることにより、海上運送の利用者の利益を保護するとともに」に改める。
第二条に次の一項を加える。
11 この法律において「指定区間」とは、船舶以外には交通機関がない区間又は船舶以外の交通機関によることが著しく不便である区間であつて、当該区間に係る離島その他の地域の住民が日常生活又は社会生活を営むために必要な船舶による輸送が確保されるべき区間として関係都道府県知事の意見を聴いて運輸大臣が指定するものをいう。
第三条の見出し中「免許」を「許可」に改め、同条第一項中「免許」を「許可」に改め、同条第二項中「免許」を「許可」に、「事業計画」を「次に掲げる事項」に改め、同項に次の各号を加える。
一 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
二 航路の起点、寄港地及び終点、当該事業に使用する船舶、係留施設その他の輸送施設の概要その他省令で定める事項に関する事業計画
第三条に次の二項を加える。
3 第一項の許可の申請をする者は、指定区間を含む航路において当該事業を営もうとする場合にあつては、前項各号に掲げる事項のほか、申請書に当該指定区間に係る船舶運航計画(運航日程及び運航時刻その他省令で定める事項に関する計画をいう。以下同じ。)を併せて記載しなければならない。
4 第二項の申請書には、資金計画その他の省令で定める事項を記載した書類を添付しなければならない。
第四条の見出しを「(許可基準)」に改め、同条中「免許」を「許可」に、「左の」を「次の」に改め、同条第一号を削り、同条第二号中「けい留施設」を「係留施設」に改め、同号を同条第一号とし、同条第二号の二を同条第二号とし、同条第三号及び第四号を次のように改める。
三 前号に掲げるもののほか、当該事業の遂行上適切な計画を有するものであること。
四 当該事業を自ら適確に遂行するに足る能力を有するものであること。
第四条中第五号を削り、第六号を第五号とし、同条に次の一号を加える。
六 指定区間を含む航路に係るものにあつては、当該指定区間に係る船舶運航計画が、当該指定区間に係る離島その他の地域の住民が日常生活又は社会生活を営むために必要な船舶による輸送を確保するために適切なものであること。
第五条中「免許を」を「許可を」に、「左の各号の一」を「次の各号のいずれか」に改め、同条第一号中「禁こ」を「禁錮」に、「終り」を「終わり」に改め、同条第二号中「免許」を「許可」に改め、「自動車航送貨物定期航路事業若しくは」を削り、「取消」を「取消し」に改め、同条第三号中「前二号の一」を「前二号のいずれか」に改める。
第六条及び第七条を次のように改める。
(船舶運航計画の届出)
第六条 一般旅客定期航路事業の許可を受けた者は、船舶運航計画(指定区間に係るものを除く。)を定め、省令の定める手続により、運航を開始する日までに、運輸大臣に届け出なければならない。
第七条 削除
第八条第一項中「及び省令で定める手荷物」を「、手荷物及び小荷物」に改め、「(省令で定める料金を除く。)」を削り、「料金については」を「料金を定め」に、「運輸大臣の認可を受けなければ」を「あらかじめ、運輸大臣に届け出なければ」に改め、同条第二項から第四項までを次のように改める。
2 運輸大臣は、前項の運賃又は料金が次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、当該一般旅客定期航路事業者に対し、期限を定めてその運賃又は料金を変更すべきことを命ずることができる。
一 特定の利用者に対し不当な差別的取扱いをするものであるとき。
二 社会的経済的事情に照らして著しく不適切であり、利用者の利益を阻害するおそれがあるものであるとき。
三 他の一般旅客定期航路事業者との間に不当な競争を引き起こすこととなるおそれがあるものであるとき。
3 一般旅客定期航路事業者は、旅客の運賃、省令で定める手荷物の運賃及び自動車航送をする一般旅客定期航路事業者にあつては当該自動車航送に係る運賃であつて指定区間に係るものについて当該運賃の上限を定め、省令の定める手続により、運輸大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも同様である。
4 運輸大臣は、前項の認可をしようとするときは、能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えたものを超えないものであるかどうかを審査して、これをしなければならない。
第八条に次の一項を加える。
5 第三項の運賃についての第一項及び第二項の規定の適用については、第一項中「定め」とあるのは「第三項の認可を受けた運賃の上限の範囲内で定め」と、第二項第二号中「社会的経済的事情に照らして著しく不適切であり、利用者の利益を阻害するおそれ」とあるのは「当該事業の継続に著しい支障を来すおそれ」とする。
第九条第二項を次のように改める。
2 運輸大臣は、前項の認可をしようとするときは、次に掲げる基準によつて、これをしなければならない。
一 利用者の正当な利益を害するおそれがないものであること。
二 少なくとも旅客、手荷物及び小荷物の運送並びに自動車航送をする一般旅客定期航路事業者にあつては当該自動車航送につき、運賃及び料金の収受並びに運送に関する事業者の責任に関する事項が明確に定められていること。
第十一条の次に次の一条を加える。
(船舶運航計画の変更)
第十一条の二 一般旅客定期航路事業者がその船舶運航計画を変更しようとするときは、省令で定める手続により、あらかじめ、運輸大臣にその旨を届け出なければならない。ただし、省令で定める軽微な事項に係る変更については、この限りでない。
2 一般旅客定期航路事業者が指定区間に係るその船舶運航計画を変更しようとするときは、前項の規定にかかわらず、省令の定める手続により、運輸大臣の認可を受けなければならない。ただし、省令で定める軽微な事項に係る変更については、この限りでない。
3 第四条(第六号に係るものに限る。)の規定は、前項の認可について準用する。
4 一般旅客定期航路事業者は、第一項ただし書又は第二項ただし書の事項について船舶運航計画を変更したときは、遅滞なく、運輸大臣にその旨を届け出なければならない。
第十二条中「左の」を「指定区間においては、次の」に改める。
第十三条の見出しを「(不当な差別的取扱いの禁止)」に改め、同条第一項を削り、同条第二項中「取扱」を「取扱い」に改め、同項を同条とする。
第十四条の見出し中「事業計画」を「船舶運航計画」に改め、同条第一項中「外、事業計画」を「ほか、船舶運航計画」に改め、同条第二項中「事業計画」を「船舶運航計画」に改める。
第十五条の見出し中「許可」を「届出」に改め、同条第一項中「運輸大臣の許可を受けなければ」を「休止又は廃止の日の三十日前までに、運輸大臣にその旨を届け出なければ」に改め、同条第二項を次のように改める。
2 一般旅客定期航路事業者は、指定区間に係るその事業を休止し、又は廃止しようとするとき(利用者の利便を阻害しないと認められる省令で定める場合を除く。)は、前項の規定にかかわらず、省令の定める手続により、休止又は廃止の日の六月前までに、運輸大臣にその旨を届け出なければならない。
第十五条第三項及び第四項を削る。
第十六条の見出し中「免許の取消」を「許可の取消し」に改め、同条第一項中「左の各号の一」を「次の各号のいずれか」に、「免許を」を「許可を」に改め、同項第一号中「基く」を「基づく」に改め、「免許、」を削り、「附した」を「付した」に改め、同項第四号中「第五条各号の一」を「第五条各号のいずれか」に改め、同条第二項を削る。
第十七条を次のように改める。
第十七条 削除
第十八条第二項中「及び解散」を削り、「但し」を「ただし」に改め、同条第三項中「免許に基く」を「第三条第一項の許可に基づく」に改め、同条第六項を削る。
第十九条第一項中「、運輸審議会にはかり」を削り、同項第二号を同項第三号とし、同項第一号中「旅客、手荷物及び小荷物の運賃及び料金並びに自動車航送をする一般旅客定期航路事業者にあつては当該自動車航送に係る運賃及び料金又は」を削り、同号を同項第二号とし、同号の前に次の一号を加える。
一 運賃の上限を変更すること。
第十九条第一項に次の一号を加える。
四 船舶運航計画を変更すること。
第十九条の二中「、一般旅客定期航路事業を永続的に確保し、且つ」及び「、運輸審議会にはかり」を削り、同条の次に次の一条を加える。
(指定区間に係る経過措置)
第十九条の二の二 一の区間が指定区間となつた際現に当該区間を含む航路において事業を営む一般旅客定期航路事業者については、当該区間の指定の日(以下「指定日」という。)から二月間は、第八条第三項及び第五項の規定は、適用しない。その者がその期間内に同条第三項の認可の申請をした場合において、その期間を経過したときは、その申請について認可をする旨又は認可をしない旨の通知を受ける日までの期間についても、同様とする。
2 前項の一般旅客定期航路事業者であつて、指定日前に第十五条第一項の規定による事業の休止又は廃止の届出をしたものについては、同条第二項の規定は、適用しない。
3 一の区間が指定区間でなくなつた際現にされている第十一条の二第二項の規定による当該区間に係る船舶運航計画の変更の認可の申請は、同条第一項の規定によりした届出とみなす。
第十九条の三第二項中「第三条第二項」の下に「及び第四項」を加え、「第二号、第二号の二及び第六号に係るものに限る。)及び」を「第一号、第二号及び第五号に係るものに限る。)並びに」に改め、同条第三項中「第二号、第二号の二及び第六号」を「第一号、第二号及び第五号」に改める。
第十九条の四第一項中「第三条から」の下に「第十条まで、第十一条から第十二条まで、第十四条から第十九条第一項まで及び第十九条の二の二から」を加え、同条第二項中「十日前」を「三十日前」に改め、同項に後段として次のように加える。
届出をした事項を変更しようとするときも同様である。
第十九条の四第四項を同条第五項とし、同条第三項中「旅客及び手荷物の運賃及び料金その他の運送条件並びに運送に関する事業者の責任に関する事項」を「運送約款」に、「且つ」を「かつ」に、「これらの事項」を「これ」に改め、同項を同条第四項とし、同条第二項の次に次の一項を加える。
3 対外旅客定期航路事業を営む者は、省令の定めるところにより、旅客及び手荷物の運賃及び料金を定め、これを実施する前に、公示しなければならない。これを変更しようとするときも同様である。
第十九条の五第一項中「(第二十一条第一項に規定する自動車航送貨物定期航路事業を除く。)」を削り、「十日前」の下に「(人の運送をする貨物定期航路事業を営もうとする者にあつては、三十日前)」を加え、同条第二項中「前項の」を削り、「営む者」の下に「(以下「貨物定期航路事業者」という。)」を加える。
第十九条の六中「貨物定期航路事業を営む者(以下「貨物定期航路事業者」という。)」を「貨物定期航路事業者」に改め、同条の次に次の二条を加える。
(運賃及び料金等の公示)
第十九条の六の二 人の運送をする貨物定期航路事業(特定の者の需要に応じ、特定の範囲の人の運送をする貨物定期航路事業を除く。次条第一項において同じ。)を営む者は、省令の定めるところにより、旅客、手荷物及び小荷物の運賃及び料金並びに自動車航送に係る運賃及び料金並びに運送約款を定め、これを実施する前に、公示しなければならない。これらを変更しようとするときも同様である。
(準用規定)
第十九条の六の三 第十条の二、第十三条、第十九条第二項及び第十九条の二の規定は、人の運送をする貨物定期航路事業について準用する。
2 第十条の二及び第十九条第二項の規定は、特定の者の需要に応じ、特定の範囲の人の運送をする貨物定期航路事業について準用する。
第十九条の七中「前条」を「第十九条の六」に改める。
第二十条第一項中「次条第一項に規定する旅客不定期航路事業」を「人の運送をするもの」に改め、同項に後段として次のように加える。
届出をした事項を変更したときも同様である。
第二十条第二項中「前項の」を「前二項の」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
2 人の運送をする不定期航路事業(第二十一条第一項に規定する旅客不定期航路事業を除く。次条において同じ。)を営もうとする者は、省令の定める手続により、その事業の開始の日の三十日前までに、運輸大臣にその旨を届け出なければならない。届出をした事項を変更しようとするときも同様である。
第二十条の次に次の一条を加える。
(準用規定)
第二十条の二 第十条の二、第十三条、第十九条第二項、第十九条の二及び第十九条の六の二の規定は、人の運送をする不定期航路事業(特定の者の需要に応じ、特定の範囲の人の運送をする不定期航路事業を除く。)について準用する。
2 第十条の二及び第十九条第二項の規定は、特定の者の需要に応じ、特定の範囲の人の運送をする不定期航路事業について準用する。
第二十一条の見出し中「自動車航送貨物定期航路事業及び」を削り、同条第一項中「自動車航送をする貨物定期航路事業(本邦の港と本邦以外の地域の港との間又は本邦以外の地域の各港間における自動車航送をする貨物定期航路事業及び特定の者の需要に応じ、特定の範囲の自動車航送をする貨物定期航路事業を除く。以下「自動車航送貨物定期航路事業」という。)又は」を削り、「不定期航路事業、」を「不定期航路事業及び」に改め、「及び省令の定めるところにより、短期間人の運送をする不定期航路事業」を削り、同条第二項中「、第五条及び第六条」を「及び第四項、第四条(第六号に係るものを除く。)並びに第五条」に改め、「、第四条(第二号から第三号まで及び第五号に係るものを除く。)の規定は同項の自動車航送貨物定期航路事業の許可について、同条(第三号及び第五号(起点が終点と一致する航路であつて寄港地のないものにおいて営む旅客不定期航路事業(以下「遊覧旅客不定期航路事業」という。)にあつては、第一号、第三号及び第五号)に係るものを除く。)の規定は同項の旅客不定期航路事業の許可について」を削り、同条の次に次の一条を加える。
(旅客不定期航路事業者の禁止行為)
第二十一条の二 旅客不定期航路事業を営む者(以下「旅客不定期航路事業者」という。)は、次に掲げる航路において運送する場合を除き、乗合旅客の運送をしてはならない。
一 陸上と船舶その他の海上の特定の場所との間の航路
二 起点が終点と一致する航路であつて寄港地のないもの
第二十二条中「自動車航送貨物定期航路事業を営む者(以下「自動車航送貨物定期航路事業者」という。)又は旅客不定期航路事業を営む者(以下「旅客不定期航路事業者」という。)」を「旅客不定期航路事業者」に改める。
第二十三条を削る。
第二十三条の二第一項を削り、同条第二項中「第八条」の下に「第一項及び第二項、第九条」を加え、「(遊覧旅客不定期航路事業にあつては、第九条から第十一条まで)、第十三条第二項」を「、第十三条」に、「第一号に」を「第二号及び第三号に」に改め、「この場合において」の下に「、第八条第二項中「一般旅客定期航路事業者」とあるのは「旅客不定期航路事業者」と」を加え、「、「第四条(第三号及び第五号(遊覧旅客不定期航路事業にあつては、第一号、第三号及び第五号)」を「「第四条(第六号」に改め、同項を第二十三条とする。
第二十三条の三を削る。
第二十三条の四中「旅客定期航路事業若しくは旅客不定期航路事業」を「人の運送をする船舶運航事業」に改め、同条を第二十三条の二とする。
第二十三条の五の見出し中「免許」を「許可」に改め、同条第一項中「免許、」を削り、「附し」を「付し」に改め、同条第二項中「免許、」を削り、「且つ」を「かつ」に改め、同条を第二十三条の三とする。
第二十五条中「旅客不定期航路事業」を「人の運送をする不定期航路事業」に改める。
第二十六条第三項を削る。
第二十七条第三項を削り、同条第四項中「第二項」を「前項」に、「三箇月」を「三月」に改め、同項を同条第三項とし、同条第五項を同条第四項とし、同条第六項中「前五項」を「前各項」に、「外」を「ほか」に改め、同項を同条第五項とする。
第三十三条中「第二十条及び」を「第二十条第一項及び第三項並びに」に改める。
第四十二条第二項中「旅客不定期航路事業」を「人の運送をする不定期航路事業」に改める。
第四十三条中「左に」を「次に」に、「但し、旅客定期航路事業又は旅客不定期航路事業」を「ただし、人の運送をする船舶運航事業」に改め、同条第二号中「ろかい」を「ろかい」に改める。
第四十五条の二第二項中「この法律の規定中運輸審議会に関する部分」を「次条の規定」に改める。
第四十五条の三を次のように改める。
(運輸審議会への諮問)
第四十五条の三 運輸大臣は、次に掲げる処分をしようとするときは、運輸審議会に諮り、その決定を尊重してこれをしなければならない。
一 第八条第二項(同条第五項の規定により読み替えて適用する場合及び第二十三条において準用する場合を含む。)の規定による運賃又は料金の変更の命令
二 第八条第三項の規定による運賃の上限の認可
三 第十六条(第十九条の三第三項及び第二十三条において準用する場合を含む。)の規定による許可の取消し又は事業の停止
四 第十九条第一項の規定による運賃の上限の変更の命令
第四十五条の四第一項中「、自動車航送貨物定期航路事業」を削り、同条第二項中「の免許の取消し若しくは特定旅客定期航路事業、自動車航送貨物定期航路事業」を「、特定旅客定期航路事業」に改める。
第六章を次のように改める。
第六章 罰則
第四十六条 次の各号の一に該当する者は、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第三条第一項の規定による許可を受けないで一般旅客定期航路事業を営んだ者
二 第十九条の三第一項の規定による許可を受けないで特定旅客定期航路事業を営んだ者
三 第二十一条第一項の規定による許可を受けないで旅客不定期航路事業を営んだ者
第四十七条 第二十一条の二の規定に違反した者は、二年以下の懲役若しくは二百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第四十八条 第十六条第一項(第十九条の三第三項及び第二十三条において準用する場合を含む。)の規定による事業の停止の命令に違反した者は、一年以下の懲役若しくは百五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第四十九条 第二十六条第一項の規定による命令に違反した者は、六月以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第五十条 次の各号の一に該当する者は、百万円以下の罰金に処する。
一 第六条の規定による届出をしないで運航を開始した者
二 第八条第一項(同条第五項の規定により読み替えて適用する場合及び第二十三条において準用する場合を含む。)の規定による届出をしないで、又は届出をした運賃若しくは料金によらないで、運賃又は料金を収受した者
三 第八条第二項(同条第五項の規定により読み替えて適用する場合及び第二十三条において準用する場合を含む。)の規定による命令に違反して運賃又は料金を収受した者
四 第九条第一項(第二十三条において準用する場合を含む。)の規定による認可を受けないで、又は認可を受けた運送約款によらないで、運送契約を締結した者
五 第十条(第二十三条において準用する場合を含む。)の規定による公示をせず、又は虚偽の公示をした者
六 第十条の二第一項(第十九条の三第三項、第十九条の六の三、第二十条の二及び第二十三条において準用する場合を含む。)の規定による届出をしないで、又は届出をした運航管理規程によらないで、運航した者
七 第十条の二第三項若しくは第五項(第十九条の三第三項、第十九条の六の三、第二十条の二及び第二十三条においてこれらの規定を準用する場合を含む。)、第十四条第二項、第十九条第一項(第二十三条において準用する場合を含む。)、第十九条第二項(第十九条の三第三項、第十九条の六の三、第二十条の二及び第二十三条において準用する場合を含む。)、第十九条の二(第十九条の六の三第一項、第二十条の二第一項及び第二十三条において準用する場合を含む。)、第二十九条第三項又は第二十九条の二第二項の規定による命令に違反した者
八 第十条の二第四項(第十九条の三第三項、第十九条の六の三、第二十条の二及び第二十三条において準用する場合を含む。)の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
九 第十一条第一項(第十九条の三第三項及び第二十三条において準用する場合を含む。)の規定による認可を受けないで事業計画を変更した者
十 第十一条の二第一項の規定による届出をしないで船舶運航計画を変更した者
十一 第十一条の二第二項の規定による認可を受けないで船舶運航計画を変更した者
十二 第十二条、第十三条(第十九条の六の三第一項、第二十条の二第一項及び第二十三条において準用する場合を含む。)又は第三十条(第三号に係る部分に限る。)の規定に違反した者
十三 第十五条第一項又は第二項の規定による届出をしないで、又は虚偽の届出をして、事業を休止し、又は廃止した者
十四 第十九条の四第二項の規定による届出をしないで、又は虚偽の届出をして、対外旅客定期航路事業を営んだ者
十五 第十九条の四第三項の規定による公示をしないで、又は公示をした運賃若しくは料金によらないで、運賃又は料金を収受した者
十六 第十九条の四第四項の規定による公示若しくは届出をしないで、又は公示若しくは届出をした運送約款によらないで、運送契約を締結した者
十七 第十九条の五第一項の規定による届出をしないで、又は虚偽の届出をして、人の運送をする貨物定期航路事業を営んだ者
十八 第十九条の六の二(第二十条の二第一項において準用する場合を含む。)の規定による公示をしないで、又は公示をした運賃若しくは料金若しくは運送約款によらないで、運賃若しくは料金を収受し、又は運送契約を締結した者
十九 第二十条第二項の規定による届出をしないで、又は虚偽の届出をして、人の運送をする不定期航路事業(旅客不定期航路事業を除く。)を営んだ者
二十 第二十四条第一項(第三十三条において準用する場合及び第四十二条第二項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
二十一 第二十五条第一項(第四十二条第二項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は質問に対して陳述をせず、若しくは虚偽の陳述をした者
二十二 第二十九条第一項の規定による認可を受けないで、協定を締結し、又はその内容を変更した者
二十三 第二十九条の二第一項の規定による届出をしないで、又は虚偽の届出をして、第二十八条第四号に掲げる行為をし、又はその内容を変更した者
第五十一条 第三十一条の規定に違反した者は、五十万円以下の罰金に処する。
第五十二条 第四十四条の二の規定による届出をしないで、又は虚偽の届出をして、譲渡又は貸渡しをした者は、三十万円以下の罰金に処する。
第五十三条 第二十三条の二の規定に違反した者は、三十万円以下の罰金に処する。
第五十四条 次の各号の一に該当する者は、五十万円以下の過料に処する。
一 第十一条第三項(第十九条の三第三項及び第二十三条において準用する場合を含む。)、第十一条の二第四項、第十九条の三第五項(第二十三条において準用する場合を含む。)、第十九条の三第六項、第十九条の四第五項、第十九条の五第二項、第二十条第一項若しくは第三項(第三十三条においてこれらの規定を準用する場合を含む。)又は第二十二条の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
二 第十九条の五第一項の規定による届出をしないで、又は虚偽の届出をして貨物定期航路事業(人の運送をするものを除く。)を営んだ者
三 第十九条の六(第十九条の七において準用する場合を含む。)の規定による公示をしなかつた者
第五十五条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務に関し、第四十六条から第五十二条までの違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、各本条の罰金刑を科する。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十二年十月一日から施行する。ただし、第二条の改正規定は、公布の日から施行する。
(一般旅客定期航路事業に関する経過措置)
第二条 この法律の施行の際現にこの法律による改正前の海上運送法(以下「旧法」という。)第三条第一項の免許を受けている者は、この法律による改正後の海上運送法(以下「新法」という。)第三条第一項の許可を受けたものとみなす。この場合において、当該免許に係る旧法第三条第二項の事業計画のうち、新法第三条第二項第二号の事業計画に該当する部分は同号の事業計画と、同条第三項の船舶運航計画に該当する部分は同項の船舶運航計画と、新法第六条の船舶運航計画に該当する部分は同条の規定により届け出た船舶運航計画とみなす。
2 この法律の施行の際現にされている旧法第三条第一項の免許の申請は、新法第三条第一項の許可の申請とみなす。
第三条 この法律の施行の際現に旧法第八条第一項の認可を受けている運賃及び料金又は同条第二項若しくは第三項の規定により届け出た運賃及び料金は、省令で定めるところにより、新法第八条第一項の規定により届け出た運賃及び料金又は同条第三項の認可を受けた運賃の上限とみなす。
2 この法律の施行の際現にされている旧法第八条第一項の運賃及び料金の認可の申請は、省令で定めるところにより、新法第八条第一項の規定によりした運賃及び料金の届出又は同条第三項の運賃の上限の認可の申請とみなす。
第四条 この法律の施行の際現にされている旧法第十一条第一項の事業計画の変更の認可の申請は、省令で定めるところにより、新法第十一条第一項の事業計画の変更の認可の申請、新法第十一条の二第一項の規定によりした船舶運航計画の変更の届出又は同条第二項の船舶運航計画の変更の認可の申請とみなす。
第五条 この法律の施行前に旧法第十五条第一項の規定によりされた申請に係る事業の休止又は廃止については、なお従前の例による。
(自動車航送貨物定期航路事業に関する経過措置)
第六条 この法律の施行の際現に旧法第二十一条第一項の自動車航送貨物定期航路事業の許可を受けている者は、新法第十九条の五第一項の規定により人の運送をする貨物定期航路事業の届出をしたものとみなす。
2 この法律の施行の際現にされている旧法第二十一条第一項の自動車航送貨物定期航路事業の許可の申請は、新法第十九条の五第一項の規定によりした人の運送をする貨物定期航路事業の届出とみなす。
(旅客不定期航路事業に関する経過措置)
第七条 この法律の施行の際現に旧法第二十一条第一項の旅客不定期航路事業の許可を受けている者は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)から二月間は、新法第二十一条の二の規定にかかわらず、乗合旅客の運送を従前の例により引き続き行うことができる。その者がその期間内に新法第三条第一項の許可を申請した場合において、その期間を経過したときは、その申請について許可をする旨又はしない旨の通知を受ける日までの期間についても、同様とする。
第八条 この法律の施行の際現に旧法第二十三条の二第二項において準用する旧法第八条第一項の認可を受けている運賃及び料金又は旧法第二十三条の二第二項において準用する旧法第八条第二項若しくは第三項若しくは旧法第二十三条の三の規定により届け出た運賃及び料金は、省令で定めるところにより、新法第二十三条において準用する新法第八条第一項の規定により届け出た運賃及び料金とみなす。
2 この法律の施行の際現にされている旧法第二十三条の二第二項において準用する旧法第八条第一項の運賃及び料金の認可の申請は、省令で定めるところにより、新法第二十三条において準用する新法第八条第一項の規定によりした運賃及び料金の届出とみなす。
(五トン未満の船舶を使用する事業に関する経過措置)
第九条 この法律の施行の際現に新法第四十三条の規定により新たに人の運送をする船舶運航事業(旅客定期航路事業及び旅客不定期航路事業を除く。)となる事業を営んでいる者は、施行日から二月間は、新法第十九条の五第一項及び第二十条第二項の規定にかかわらず、当該事業を従前の例により引き続き営むことができる。
(処分、手続等に関する経過措置)
第十条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、旧法又は旧法に基づく命令によりした処分、手続その他の行為で、新法中相当する規定があるものは、省令で定めるところにより、新法によりしたものとみなす。
(罰則に関する経過措置)
第十一条 この法律の施行前にした行為及び附則第五条の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第十二条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要となる経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
(検討)
第十三条 政府は、この法律の施行後十年を経過した場合において、新法第二十一条の二の規定の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
(内航海運業法の一部改正)
第十四条 内航海運業法(昭和二十七年法律第百五十一号)の一部を次のように改正する。
第二条第三項第一号中「、自動車航送貨物定期航路事業」を削る。
第二十八条中「、第二十条及び第三十三条」を「第一項(人の運送をする貨物定期航路事業に係る部分を除く。)及び第二項並びに第二十条第一項及び第三項(同法第三十三条においてこれらの規定を準用する場合を含む。)」に改める。
(内航海運業法の一部改正に伴う経過措置)
第十五条 この法律の施行の際現に旧法第二十一条第一項の自動車航送貨物定期航路事業の許可を受けている者であって、当該事業が総トン数百トン以上又は長さ三十メートル以上の船舶によるものであるもの又は総トン数百トン未満の船舶であって長さ三十メートル未満のものによるものであるものは、それぞれ内航海運業法第三条第一項の許可を受け、又は同条第二項の規定による届出をしたものとみなす。この場合において、当該事業に係る旧法第二十一条第二項において準用する旧法第三条第二項の事業計画は、省令で定めるところにより、内航海運業法第四条第一項第三号の事業計画又は同法第三条第二項の規定により届け出た事項とみなす。
2 この法律の施行の際現にされている旧法第二十一条第一項の自動車航送貨物定期航路事業の許可の申請であって、当該事業が総トン数百トン以上若しくは長さ三十メートル以上の船舶によるものであるもの又は総トン数百トン未満の船舶であって長さ三十メートル未満のものによるものであるものは、省令で定めるところにより、それぞれ内航海運業法第三条第一項の許可の申請又は同条第二項の規定によりした届出とみなす。
3 この法律の施行の際現にされている旧法第二十三条の二第一項において準用する旧法第十一条第一項の事業計画の変更の認可の申請は、省令で定めるところにより、内航海運業法第八条第一項の事業計画の変更の認可の申請、同条第三項の規定によりした事業計画の変更の届出又は同条第四項の規定によりした届出とみなす。
(離島航路整備法の一部改正)
第十六条 離島航路整備法(昭和二十七年法律第二百二十六号)の一部を次のように改正する。
第七条第三項中「第十一条第一項」の下に「若しくは第十一条の二第二項」を加え、「同条第三項」を「同法第十一条第三項若しくは第十一条の二第四項」に改める。
(内航海運組合法の一部改正)
第十七条 内航海運組合法(昭和三十二年法律第百六十二号)の一部を次のように改正する。
第二条第一項第三号中「自動車航送貨物定期航路事業若しくは」を削る。
(登録免許税法の一部改正)
第十八条 登録免許税法(昭和四十二年法律第三十五号)の一部を次のように改正する。
別表第一第三十九号中「免許又は」を削り、同号(一)中「免許」を「許可」に改め、同号(二)中「自動車航送貨物定期航路事業及び」及び「自動車航送貨物定期航路事業の許可若しくは」を削る。
(本州四国連絡橋の建設に伴う一般旅客定期航路事業等に関する特別措置法の一部改正)
第十九条 本州四国連絡橋の建設に伴う一般旅客定期航路事業等に関する特別措置法(昭和五十六年法律第七十二号)の一部を次のように改正する。
第五条第三項及び第十条中「免許、」を削る。
(運輸施設整備事業団法の一部改正)
第二十条 運輸施設整備事業団法(平成九年法律第八十三号)の一部を次のように改正する。
第二条第七号中「免許又は」を削り、同条第九号中「第二十条第一項」の下に「若しくは第二項」を加える。
(外国人観光旅客の来訪地域の多様化の促進による国際観光の振興に関する法律の一部改正)
第二十一条 外国人観光旅客の来訪地域の多様化の促進による国際観光の振興に関する法律(平成九年法律第九十一号)の一部を次のように改正する。
第七条第二項中「第八条第三項」を「第八条第一項後段」に、「第二十三条の二第二項」を「第二十三条」に改める。
(運輸省設置法の一部改正)
第二十二条 運輸省設置法(昭和二十四年法律第百五十七号)の一部を次のように改正する。
第三条の二第一項第二十二号中「免許、」を削り、同項第二十三号中「自動車航送貨物定期航路事業及び」を削る。
第四条第一項第十四号の九中「免許し、」及び「、許可し、又は」を削り、同項第十五号中「自動車航送貨物定期航路事業及び」を削り、「並びに」を「及び」に改める。
第六条第一項第二号中「旅客定期航路事業」を「一般旅客定期航路事業」に、「)、自動車航送貨物定期航路事業」を「次号及び第七号の二において同じ。)」に改め、「認可又は」を削り、同号の次に次の一号を加える。
二の二 一般旅客定期航路事業における指定区間に係る運賃の上限の認可又は変更の命令
第六条第一項第七号の次に次の一号を加える。
七の二 一般旅客定期航路事業、特定旅客定期航路事業(対外旅客定期航路事業を除く。)及び旅客不定期航路事業の許可の取消し又は事業の停止
第六条第一項第十一号の三及び第十一号の四を次のように改める。
十一の三及び十一の四 削除
第四十条第一項第十号中「免許、」を削り、同項第十一号中「自動車航送貨物定期航路事業及び」を削る。
大蔵大臣 宮沢喜一
運輸大臣 川崎二郎
建設大臣 関谷勝嗣
内閣総理大臣 小渕恵三