(この法律の目的)
第一條 この法律は、日本政府在外事務所の設置及び所掌事務並びにこれに置かれる職員及びその給與について規定することを目的とする。
(日本政府在外事務所の設置)
第二條 外務省の在外公館として、日本政府在外事務所(以下「在外事務所」という。)を置く。その名称及び位置は、左の通りとする。
名称 |
位置 |
在ニユーヨーク日本政府在外事務所 |
アメリカ合衆国二ユーヨーク市 |
在サンフランシスコ日本政府在外事務所 |
アメリカ合衆国サンフランシスコ市 |
在ロスアンゼルス日本政府在外事務所 |
アメリカ合衆国ロスアンゼルス市 |
在ホノルル日本政府在外事務所 |
アメリカ合衆国ホノルル市 |
在シアトル日本政府在外事務所 |
アメリカ合衆国シアトル市 |
2 特別の必要がある場合においては、政令の定めるところにより、予算の範囲内において、前項に規定するものの外、在外事務所を増置することができる。
(在外事務所の所掌事務)
第三條 在外事務所は、左の各号に掲げる事務をつかさどる。
二 所在国との間の貿易について所在国の市況及び経済事情を調査すること。
三 所在国の貿易及び商事関係法令に関する情報を伝達すること。
四 本邦の貿易及び商事関係法令に関する情報を提供すること。
五 貿易に関するあつ旋をし、及び貿易に関する照会に応ずること。
六 本邦の商品の見本を展示し、及び本邦との貿易について本邦の経済事情に関する情報を提供すること。
七 旅行に関する照会に応じ、及び旅行に関する情報を提供すること。
十 法令の規定に基いて公の証明に関する文書を作成すること。
十一 日本人の遺産の保護管理に関する事務を行うこと。
十二 本邦の重要法令(連合国最高司令官の指令を含む。)を在留邦人に周知させること。
十三 前各号に掲げるものを除く外、在留邦人の保護及び通商に関する利益の増進に関する事務を行うこと。
(在外事務所所長)
2 在外事務所所長は、外務大臣の命を受けて、在外事務所の事務を統括する。
3 在外事務所所長に事故があり、又は在外事務所所長が欠けた場合においては、あらかじめ外務大臣が指定する職員がその事務を代理する。
(職員)
第五條 在外事務所に置かれる職員(以下「職員」という。)は、外務省の職員とする。
(職員の給與)
第六條 職員には、一般職の職員の給與に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号)による給與の外、在勤手当及び住居手当を支給する。
(在勤手当)
第七條 職員には、任所に到着した日の翌日から帰国又は他の任所への転勤を命ぜられて任所を出発する日の前日まで、在勤手当を支給する。
2 職員が一時帰国を命ぜられた場合においては、任所を出発した日から任所に帰着する日まで、在勤手当を支給する。
3 職員が任所において死亡し、又は離職した場合においては、その死亡し、又は離職した日の属する月分までの在勤手当を支給する。
(住居手当)
第八條 職員の配偶者が職員の任所にある場合においては、その配偶者が任所に到着した日の翌日からその配偶者の帰国又は職員の転勤のために任所を出発する日の前日まで、その職員に住居手当を支給する。
2 職員が任所において死亡し、若しくは離職した場合又は職員の配偶者が職員の任所において死亡した場合においては、その職員の死亡若しくは離職の日又はその配偶者の死亡の日の属する月分までの住居手当を、それぞれその配偶者又は職員に支給する。但し、職員が任地において死亡した場合において、外務大臣が特に必要があると認めるときは、死亡の日から九十日をこえない期間において、その配偶者に住居手当を支給することができる。
(在勤手当及び住居手当の支給額)
第九條 在勤手当及び住居手当の支給年額は、別表に定める額とする。
2 在勤手当及び住居手当は、十二分して毎月支給する。
3 職員に対して支給する在勤手当及び住居手当の号別は、外務大臣が定める。
(在勤手当及び住居手当の日割計算の方法)
第十條 第七條第一項若しくは第二項又は第八條の規定によつて在勤手当又は住居手当の日割計算をする場合においては、その月分の額は、手当月額に勤務した日数を乗じた額をその月の現日数から勤務を要しない日数を差し引いた日数で除した額とする。
(給與の支拂)
第十一條 一般職の職員の給與に関する法律によつて職員に支給される給與の支拂は、職員が指定する者にすることができる。
(扶養手当を支給しない場合)
第十二條 職員の扶養親族が任所にある場合においては、その職員に対しては、一般職の職員の給與に関する法律第十一條に規定する扶養手当で当該扶養親族に係るものは支給しない。
(手数料)
第十三條 第三條各号に掲げる事務に関して在外事務所において手数料を徴收する場合及びその額は、政令で定める。