第一條 預金部資金の融通を受けた者が、災害その他特殊の事由に因り、元利金の支拂が著しく困難となつたときは、大藏大臣は、預金部資金運用委員会の意見を聽いて、公共の利益のため必要があると認める場合に限り、その融通條件の変更又は延滯元利金の支拂方法の変更をすることができる。
第二條 地方公共團体又は金融機関に対し、融通條件の定めるところにより、これらの者が更に他人に貸し付けるため、必要な資金として預金部資金を融通した場合において、当該地方公共團体又は金融機関(以下直接融通先という。)から資金の貸付を受けた者(融通條件の定めるところに從い、貸付を受けた者から更に貸付を受けた者を含む。)が、会社経理應急措置法の特別経理会社(会社経理應急措置法第三十九條の規定により、同法の規定を準用される者を含む。)となつたため又はその他のやむを得ない事由に因り、直接融通先(債務者の交替その他の事由に因り、あらたに直接融通先となつた者を含む。以下同じ。)が貸付に因り生じた債権の全部又は一部の弁済を受けることができないときは、大藏大臣は、政令の定めるところにより、指定時(金融機関経理應急措置法に定める指定時をいう。)における当該直接融通先の債務の全部又は一部を免除することができる。
第三條 前二條の規定は、簡易生命保險及郵便年金特別会計法による積立金の運用による資金の融通に因り生じた債権について、これを準用する。この場合においては、前二條中「大藏大臣」とあるのは「逓信大臣」、第一條中「預金部資金運用委員会」とあるのは「政令で定める委員会」と読み替えるものとする。