第一條 職員健康保險法第二條第一項ノ俸給、給料又ハ賃金ニ準ズベキモノノ範圍ハ常時又ハ定期ニ受クル給與其ノ他ノ利益トス但シ左ニ揭グルモノヲ除ク
三 住居ニ關スル利益又ハ住宅料ニシテ俸給、給料又ハ賃金ノ額ノ決定ニ影響ナキモノ
第二條 俸給、給料又ハ賃金ニ準ズベキモノノ全部又ハ一部ガ金錢以外ノ給與其ノ他ノ利益ナル場合ニ於テハ其ノ價額ハ地方長官(東京府ニ在リテハ警視總監以下之ニ同ジ)ノ定ムル標準價格ニ依リ之ヲ算定ス
職員健康保險組合ハ第一項ノ規定ニ拘ラズ規約ヲ以テ別段ノ定ヲ爲スコトヲ得
第三條 職員健康保險法第三條第一項ノ標準報酬ハ被保險者ノ報酬月額ニ基キ左ノ區別ニ依リ之ヲ定ム
第四條 標準報酬ハ每年六月一日ノ現在ニ依リ之ヲ定メ八月一日ヨリ翌年七月三十一日迄其ノ效力ヲ有ス但シ被保險者ノ資格ヲ取得シタル際ニ於ケル標準報酬ハ其ノ資格ヲ取得シタル日ノ現在ニ依リ之ヲ定メ其ノ日ヨリ其ノ年七月三十一日(六月二日ヨリ十二月三十一日迄ノ間ニ被保險者ノ資格ヲ取得シタル者ニ付テハ翌年七月三十一日)迄其ノ效力ヲ有ス
被保險者ノ報酬ガ其ノ增減アリタルニ因リ從前ノ報酬月額ニ基キ定メラレタル標準報酬ニ該當セザルニ至リタル場合ニ於テハ其ノ報酬ニ增減アリタル月ノ翌月(報酬ニ增減アリタル日ガ月ノ初日ナルトキハ其ノ月)ヨリ其ノ標準報酬ヲ變更ス
職員健康保險法第二十七條ノ規定ニ依ル被保險者ニ付テハ第一項ノ規定ニ拘ラズ引續キ從前ノ標準報酬ニ依ル
職員健康保險組合ハ第一項ノ規定ニ拘ラズ標準報酬ノ決定ニ關シ規約ヲ以テ別段ノ定ヲ爲スコトヲ得
第五條 第三條ニ規定スル被保險者ノ報酬月額ハ左ノ各號ノ規定ニ依リ之ヲ算定ス
一 年ニ依リ報酬ヲ定ムル場合ニ於テハ標準報酬決定ノ日ノ現在ニ於ケル年額ノ十二分ノ一
二 月ニ依リ報酬ヲ定ムル場合ニ於テハ標準報酬決定ノ日ノ現在ニ於ケル月額
三 日ニ依リ報酬ヲ定ムル場合ニ於テハ標準報酬決定ノ日ノ現在ニ於ケル日額ノ三十倍
四 前三號ノ規定ニ依リ算定シ難キモノニ付テハ標準報酬決定ノ日前一年間ニ於テ受ケタル報酬ノ額ノ十二分ノ一但シ現ニ使用セラルル事業ニ於テ報酬ヲ受ケタル期間一年ニ滿タザルトキハ其ノ受ケタル報酬ノ額ヲ其ノ期間ノ日數ヲ以テ除シテ得タル額ノ三十倍
五 前各號ノ二以上ニ該當スル報酬ヲ受クル場合ニ於テハ其ノ各ニ付前各號ノ規定ニ依リ算定シタル額ノ合算額
六 同時ニ二以上ノ事業所ニ於テ報酬ヲ受クル場合ニ於テハ各事業所ニ付前各號ノ規定ニ依リ算定シタル額ノ合算額
被保險者ノ報酬月額ガ前項ノ規定ニ依リ算定シ難キトキ又ハ前項ノ規定ニ依リテ算定シタル額ガ著シク不當ナルトキハ前項ノ規定ニ拘ラズ保險者ニ於テ適當ノ方法ニ依リ之ヲ算定スベシ
保險者ガ職員健康保險組合ナル場合ニ於テハ前項ノ算定方法ハ規約ヲ以テ之ヲ定ムベシ
第六條 職員健康保險法第十二條第一項ノ規定ニ依リ保險料其ノ他同法ノ規定ニ依ル徵收金納付ノ督促ヲ爲サントスルトキハ保險者ハ納付義務者ニ對シ督促狀ヲ發スベシ
督促狀ヲ發シタルトキハ督促手數料トシテ二十錢ヲ徵收ス
第七條 前條ノ規定ニ依リ督促ヲ爲シタル場合ニ於テハ徵收金額百圓ニ付一日三錢ノ割合ヲ以テ納期限ノ翌日ヨリ徵收金完納又ハ財產差押ノ日ノ前日迄ノ日數ニ依リ計算シタル延滯金ヲ徵收ス但シ左ノ各號ノ一ニ該當スル場合又ハ滯納ニ付酌量スベキ情狀アリト認ムル場合ハ此ノ限ニ在ラズ
三 納付義務者ノ住所及居所ガ帝國內ニ在ラザル爲又ハ其ノ住所及居所共ニ不明ナル爲公示送達ノ方法ニ依リ納入ノ吿知又ハ督促ヲ爲シタルトキ
督促狀ニ指定シタル期限迄ニ徵收金及督促手數料ヲ完納シタルトキハ延滯金ヲ徵收セズ