朕帝國議會ノ協贊ヲ經タル牧野法ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和六年三月三十一日
內閣總理大臣 濱口雄幸
司法大臣 子爵 渡邊千冬
大藏大臣 井上準之助
內務大臣 安達謙藏
農林大臣 町田忠治
法律第三十七號
牧野法
第一條 本法ニ於テ牧野ト稱スルハ牛馬ノ生產飼育ノ爲放牧又ハ採草ヲ爲スヲ目的トスル土地ヲ謂フ
第二條 地方公共團體ハ其ノ所有スル牧野ニ付命令ノ定ムル所ニ依リ管理方法ヲ定メ行政官廳ノ認可ヲ受クベシ認可ヲ受ケタル管理方法ヲ廢止又ハ變更セントスルトキ亦同ジ
行政官廳必要アリト認ムルトキハ前項ノ管理方法ノ變更ヲ命ズルコトヲ得
第三條 牧野ノ荒廢防止、害蟲ノ驅除豫防其ノ他牧野ノ保護ニ關シ必要ナル事項ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第四條 命令ヲ以テ規定シタル者ヲ除クノ外牧野ニ於テ放牧又ハ採草ヲ爲ス者ハ協同シテ牧野ノ維持又ハ改良ヲ圖ル目的ヲ以テ牧野組合ヲ設立スルコトヲ得
第五條 牧野組合ハ法人トス
第六條 牧野組合ハ其ノ名稱中ニ牧野組合ナル文字ヲ用フベシ
牧野組合ニ非ザルモノハ其ノ名稱中ニ牧野組合タルコトヲ示スベキ文字ヲ用フルコトヲ得ズ
第七條 牧野組合ハ一定ノ牧野ヲ以テ其ノ地區トス
第八條 牧野組合ハ其ノ目的ヲ達スル爲左ノ事業ヲ行フコトヲ得
一 牧野ノ維持又ハ改良ニ必要ナル共同設備ノ設置
二 草生ノ改良
三 荊棘、土石其ノ他障害物ノ除去
四 害蟲ノ驅除豫防
五 牧野ニ關スル利用統制
六 前各號ニ揭グルモノノ外牧野ノ維持又ハ改良ヲ圖ルニ必要ナル施設
第九條 政府ハ牧野組合ニ對シ豫算ノ範圍內ニ於テ奬勵金ヲ交付スルコトヲ得牧野ノ改良ニ關スル施設ヲ爲ス地方公共團體、畜產組合、畜產組合聯合會又ハ主務大臣ノ指定スル團體ニ付亦同ジ
第十條 牧野組合ヲ設立セントスルトキハ組合ノ地區タルベキ牧野ニ付組合員タル資格ヲ有スル者三分ノ二以上ノ同意ヲ得テ定款ヲ作成シ行政官廳ノ認可ヲ受クベシ
牧野組合ハ前項ノ認可ヲ受ケタル時成立ス
第十一條 牧野組合成立シタルトキハ其ノ地區タル牧野ニ付組合員タル資格ヲ有スル者ハ總テ之ヲ組合員トス但シ特別ノ事由ニ依リ行政官廳ノ認可ヲ受ケタル者ハ此ノ限ニ在ラズ
第十二條 牧野組合ノ定款ニハ左ノ事項ヲ記載スベシ
一 目的
二 名稱
三 地區
四 事務所ノ所在地
五 組合員タル資格ニ關スル規定
六 事業及其ノ執行ニ關スル規定
七 牧野ノ利用統制ノ定ヲ爲ス組合ニ在リテハ之ニ關スル規定
八 役員ニ關スル規定
九 經費ノ分擔方法
十 組合ガ公吿ヲ爲ス方法
十一 存立時期又ハ解散ノ事由ヲ定メタルトキハ其ノ時期又ハ事由
前項ニ規定スルモノノ外定款ニ定ムルコトヲ要スベキ事項ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第十三條 牧野組合ハ第十條ノ認可ヲ受ケタルトキハ設立ノ登記ヲ爲スベシ
登記スベキ事項左ノ如シ
一 前條第一項第一號乃至第三號、第十號及第十一號ニ揭グル事項
二 事務所
三 設立認可ノ年月日
四 理事ノ氏名、住所
第十四條 牧野組合ノ理事ハ總會ニ於テ組合員中ヨリ之ヲ選任ス但シ特別ノ事由アルトキハ組合員ニ非ザル者ヨリ之ヲ選任スルコトヲ得
組合設立當時ノ理事ハ定款ヲ以テ之ヲ定ムベシ
理事ハ何時ニテモ總會ノ決議ヲ以テ之ヲ解任スルコトヲ得
第十六條第一項及第二項ノ規定ハ理事ノ選任又ハ解任ニ之ヲ準用ス
第十五條 牧野組合ハ牧野ノ改良事業ヲ行ハントスルトキハ其ノ改良計畫ヲ定メ行政官廳ノ認可ヲ受クベシ認可ヲ受ケタル改良計畫ヲ廢止又ハ變更セントスルトキ亦同ジ
第十六條 牧野組合ノ定款ノ變更ハ總會ニ於テ總組合員半數以上出席シ出席者ノ議決權ノ三分ノ二以上ヲ以テ之ヲ決ス
定款ノ變更ハ行政官廳ノ認可ヲ受クルニ非ザレバ其ノ效力ヲ生ゼズ
定款ノ變更ガ地區ノ增減ニ關スルトキハ第一項ノ規定ニ依ル決議ノ外新ニ編入セラレ又ハ削除セラルベキ地區タル牧野ニ付組合員タル資格ヲ有スル者又ハ組合員ノ三分ノ二以上ノ同意アルコトヲ要ス
第十七條 牧野組合ノ組合員ハ定款ノ定ムル所ニ依リ總會ニ於テ書面又ハ代理人ヲ以テ議決權ヲ行フコトヲ得此ノ場合ニ於テハ之ヲ出席者ト看做ス但シ組合員ニ非ザレバ代理人タルコトヲ得ズ
第十八條 牧野組合ノ總會ノ決議ニ依ル解散ハ行政官廳ノ認可ヲ受クルニ非ザレバ其ノ效力ヲ生ゼズ
第十九條 行政官廳ハ牧野組合ニ對シ業務ニ關スル報吿ヲ爲サシメ、書類帳簿、業務ノ執行又ハ財產ノ狀況ヲ檢查シ、定款又ハ經費ノ分擔方法ノ變更ヲ命ジ其ノ他監督上必要ナル命令又ハ處分ヲ爲スコトヲ得
第二十條 牧野組合ノ總會ノ招集ノ手續又ハ決議ノ方法ガ法令又ハ定款ノ規定ニ違反スルトキハ組合員ハ決議ノ日ヨリ一月以內ニ其ノ決議ノ無效ノ宣吿ヲ裁判所ニ請求スルコトヲ得
前項ノ場合ニハ商法第百六十三條第二項第三項及第百六十三條ノ四ノ規定ヲ準用ス
第二十一條 牧野組合ノ行爲又ハ總會ノ決議ガ法令又ハ定款ニ違反シ其ノ他公益ヲ害スルノ虞アルトキハ行政官廳ハ其ノ決議ヲ取消シ、理事、監事若ハ淸算人ヲ解任シ、組合ノ業務ヲ停止シ又ハ組合ノ解散ヲ命ズルコトヲ得
第二十二條 民法第四十四條、第四十五條、第四十六條第二項、第四十七條、第四十八條、第五十條乃至第六十四條、第六十五條第一項第三項、第六十六條、第六十八條乃至第七十條、第七十二條乃至第七十五條、第七十七條乃至第八十一條及第八十三條竝ニ非訟事件手續法第三十五條第一項、第百十七條、第百十九條乃至第百二十二條、第百三十六條乃至第百三十八條、第百四十二條乃至第百五十七條、第百七十五條、第百七十六條及第百九十五條ノ二ノ規定ハ牧野組合ニ之ヲ準用ス但シ民法第四十五條、第四十六條第二項、第四十八條及第七十七條中一週間トアルハ之ヲ二週間トス
第二十三條 牧野組合ガ本法ニ基キテ爲ス登記ニ付テハ登錄稅ヲ課セズ
第二十四條 牧野組合ハ定款ノ定ムル所ニ依リ定款違反者ニ對シ過怠金ヲ課スルコトヲ得
第二十五條 第十五條ノ規定ハ牧野ヲ設置スル畜產組合、畜產組合聯合會及主務大臣ノ指定スル團體ニ之ヲ準用ス
第二十六條 左ノ場合ニ於テハ牧野組合ノ理事、監事又ハ淸算人ヲ五圓以上二百圓以下ノ過料ニ處ス
一 本法ニ依リ行政官廳ノ認可ヲ受ケテ爲スベキ事項ヲ之ヲ受ケズシテ爲シタルトキ
二 本法ニ依ル登記ヲ爲スコトヲ怠リタルトキ
三 行政官廳又ハ總會ニ對シ不實ノ申立ヲ爲シ又ハ事實ヲ隱蔽シタルトキ
四 本法ニ依リ行政官廳ノ徵スル報吿ヲ差出サズ又ハ其ノ檢查ヲ拒ミ其ノ他行政官廳ノ命令若ハ處分ニ從ハザルトキ
五 本法ニ依ル總會ノ招集ヲ怠リタルトキ
六 組合ノ目的ニ非ザル事業ヲ爲シタルトキ
七 本法ニ依リ事務所ニ備ヘ置クベキ書類ヲ備ヘズ、其ノ書類ニ記載スベキ事項ヲ記載セズ若ハ不正ノ記載ヲ爲シ又ハ正當ノ理由ナクシテ其ノ閱覽ヲ拒ミタルトキ
八 本法ニ違反シテ破產ノ宣吿ヲ請求セザルトキ
九 本法ニ依ル公吿ヲ爲スコトヲ怠リ又ハ不正ノ公吿ヲ爲シタルトキ
十 淸算ノ場合ニ於テ本法ニ違反シテ辨濟ヲ爲シ又ハ組合財產ノ分配ヲ爲シタルトキ
第二十七條 牧野ヲ設置スル畜產組合若ハ畜產組合聯合會ノ役員又ハ牧野ヲ設置スル主務大臣ノ指定スル團體ノ代表者第二十五條ノ規定ニ依リ準用スル第十五條ノ規定ニ依ル認可ヲ受ケザルトキハ五圓以上二百圓以下ノ過料ニ處ス
第二十八條 非訟事件手續法第二百六條乃至第二百八條ノ規定ハ前二條ノ過料ニ之ヲ準用ス
附 則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
本法施行ノ日ヨリ六月以內ニ於テ第二十五條ニ揭グル者ノ行フ改良事業ニ付テハ同條ノ規定ニ依リ準用スル第十五條ノ規定ヲ適用セズ
朕帝国議会ノ協賛ヲ経タル牧野法ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和六年三月三十一日
内閣総理大臣 浜口雄幸
司法大臣 子爵 渡辺千冬
大蔵大臣 井上準之助
内務大臣 安達謙蔵
農林大臣 町田忠治
法律第三十七号
牧野法
第一条 本法ニ於テ牧野ト称スルハ牛馬ノ生産飼育ノ為放牧又ハ採草ヲ為スヲ目的トスル土地ヲ謂フ
第二条 地方公共団体ハ其ノ所有スル牧野ニ付命令ノ定ムル所ニ依リ管理方法ヲ定メ行政官庁ノ認可ヲ受クベシ認可ヲ受ケタル管理方法ヲ廃止又ハ変更セントスルトキ亦同ジ
行政官庁必要アリト認ムルトキハ前項ノ管理方法ノ変更ヲ命ズルコトヲ得
第三条 牧野ノ荒廃防止、害虫ノ駆除予防其ノ他牧野ノ保護ニ関シ必要ナル事項ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第四条 命令ヲ以テ規定シタル者ヲ除クノ外牧野ニ於テ放牧又ハ採草ヲ為ス者ハ協同シテ牧野ノ維持又ハ改良ヲ図ル目的ヲ以テ牧野組合ヲ設立スルコトヲ得
第五条 牧野組合ハ法人トス
第六条 牧野組合ハ其ノ名称中ニ牧野組合ナル文字ヲ用フベシ
牧野組合ニ非ザルモノハ其ノ名称中ニ牧野組合タルコトヲ示スベキ文字ヲ用フルコトヲ得ズ
第七条 牧野組合ハ一定ノ牧野ヲ以テ其ノ地区トス
第八条 牧野組合ハ其ノ目的ヲ達スル為左ノ事業ヲ行フコトヲ得
一 牧野ノ維持又ハ改良ニ必要ナル共同設備ノ設置
二 草生ノ改良
三 荊棘、土石其ノ他障害物ノ除去
四 害虫ノ駆除予防
五 牧野ニ関スル利用統制
六 前各号ニ掲グルモノノ外牧野ノ維持又ハ改良ヲ図ルニ必要ナル施設
第九条 政府ハ牧野組合ニ対シ予算ノ範囲内ニ於テ奨励金ヲ交付スルコトヲ得牧野ノ改良ニ関スル施設ヲ為ス地方公共団体、畜産組合、畜産組合連合会又ハ主務大臣ノ指定スル団体ニ付亦同ジ
第十条 牧野組合ヲ設立セントスルトキハ組合ノ地区タルベキ牧野ニ付組合員タル資格ヲ有スル者三分ノ二以上ノ同意ヲ得テ定款ヲ作成シ行政官庁ノ認可ヲ受クベシ
牧野組合ハ前項ノ認可ヲ受ケタル時成立ス
第十一条 牧野組合成立シタルトキハ其ノ地区タル牧野ニ付組合員タル資格ヲ有スル者ハ総テ之ヲ組合員トス但シ特別ノ事由ニ依リ行政官庁ノ認可ヲ受ケタル者ハ此ノ限ニ在ラズ
第十二条 牧野組合ノ定款ニハ左ノ事項ヲ記載スベシ
一 目的
二 名称
三 地区
四 事務所ノ所在地
五 組合員タル資格ニ関スル規定
六 事業及其ノ執行ニ関スル規定
七 牧野ノ利用統制ノ定ヲ為ス組合ニ在リテハ之ニ関スル規定
八 役員ニ関スル規定
九 経費ノ分担方法
十 組合ガ公告ヲ為ス方法
十一 存立時期又ハ解散ノ事由ヲ定メタルトキハ其ノ時期又ハ事由
前項ニ規定スルモノノ外定款ニ定ムルコトヲ要スベキ事項ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第十三条 牧野組合ハ第十条ノ認可ヲ受ケタルトキハ設立ノ登記ヲ為スベシ
登記スベキ事項左ノ如シ
一 前条第一項第一号乃至第三号、第十号及第十一号ニ掲グル事項
二 事務所
三 設立認可ノ年月日
四 理事ノ氏名、住所
第十四条 牧野組合ノ理事ハ総会ニ於テ組合員中ヨリ之ヲ選任ス但シ特別ノ事由アルトキハ組合員ニ非ザル者ヨリ之ヲ選任スルコトヲ得
組合設立当時ノ理事ハ定款ヲ以テ之ヲ定ムベシ
理事ハ何時ニテモ総会ノ決議ヲ以テ之ヲ解任スルコトヲ得
第十六条第一項及第二項ノ規定ハ理事ノ選任又ハ解任ニ之ヲ準用ス
第十五条 牧野組合ハ牧野ノ改良事業ヲ行ハントスルトキハ其ノ改良計画ヲ定メ行政官庁ノ認可ヲ受クベシ認可ヲ受ケタル改良計画ヲ廃止又ハ変更セントスルトキ亦同ジ
第十六条 牧野組合ノ定款ノ変更ハ総会ニ於テ総組合員半数以上出席シ出席者ノ議決権ノ三分ノ二以上ヲ以テ之ヲ決ス
定款ノ変更ハ行政官庁ノ認可ヲ受クルニ非ザレバ其ノ効力ヲ生ゼズ
定款ノ変更ガ地区ノ増減ニ関スルトキハ第一項ノ規定ニ依ル決議ノ外新ニ編入セラレ又ハ削除セラルベキ地区タル牧野ニ付組合員タル資格ヲ有スル者又ハ組合員ノ三分ノ二以上ノ同意アルコトヲ要ス
第十七条 牧野組合ノ組合員ハ定款ノ定ムル所ニ依リ総会ニ於テ書面又ハ代理人ヲ以テ議決権ヲ行フコトヲ得此ノ場合ニ於テハ之ヲ出席者ト看做ス但シ組合員ニ非ザレバ代理人タルコトヲ得ズ
第十八条 牧野組合ノ総会ノ決議ニ依ル解散ハ行政官庁ノ認可ヲ受クルニ非ザレバ其ノ効力ヲ生ゼズ
第十九条 行政官庁ハ牧野組合ニ対シ業務ニ関スル報告ヲ為サシメ、書類帳簿、業務ノ執行又ハ財産ノ状況ヲ検査シ、定款又ハ経費ノ分担方法ノ変更ヲ命ジ其ノ他監督上必要ナル命令又ハ処分ヲ為スコトヲ得
第二十条 牧野組合ノ総会ノ招集ノ手続又ハ決議ノ方法ガ法令又ハ定款ノ規定ニ違反スルトキハ組合員ハ決議ノ日ヨリ一月以内ニ其ノ決議ノ無効ノ宣告ヲ裁判所ニ請求スルコトヲ得
前項ノ場合ニハ商法第百六十三条第二項第三項及第百六十三条ノ四ノ規定ヲ準用ス
第二十一条 牧野組合ノ行為又ハ総会ノ決議ガ法令又ハ定款ニ違反シ其ノ他公益ヲ害スルノ虞アルトキハ行政官庁ハ其ノ決議ヲ取消シ、理事、監事若ハ清算人ヲ解任シ、組合ノ業務ヲ停止シ又ハ組合ノ解散ヲ命ズルコトヲ得
第二十二条 民法第四十四条、第四十五条、第四十六条第二項、第四十七条、第四十八条、第五十条乃至第六十四条、第六十五条第一項第三項、第六十六条、第六十八条乃至第七十条、第七十二条乃至第七十五条、第七十七条乃至第八十一条及第八十三条並ニ非訟事件手続法第三十五条第一項、第百十七条、第百十九条乃至第百二十二条、第百三十六条乃至第百三十八条、第百四十二条乃至第百五十七条、第百七十五条、第百七十六条及第百九十五条ノ二ノ規定ハ牧野組合ニ之ヲ準用ス但シ民法第四十五条、第四十六条第二項、第四十八条及第七十七条中一週間トアルハ之ヲ二週間トス
第二十三条 牧野組合ガ本法ニ基キテ為ス登記ニ付テハ登録税ヲ課セズ
第二十四条 牧野組合ハ定款ノ定ムル所ニ依リ定款違反者ニ対シ過怠金ヲ課スルコトヲ得
第二十五条 第十五条ノ規定ハ牧野ヲ設置スル畜産組合、畜産組合連合会及主務大臣ノ指定スル団体ニ之ヲ準用ス
第二十六条 左ノ場合ニ於テハ牧野組合ノ理事、監事又ハ清算人ヲ五円以上二百円以下ノ過料ニ処ス
一 本法ニ依リ行政官庁ノ認可ヲ受ケテ為スベキ事項ヲ之ヲ受ケズシテ為シタルトキ
二 本法ニ依ル登記ヲ為スコトヲ怠リタルトキ
三 行政官庁又ハ総会ニ対シ不実ノ申立ヲ為シ又ハ事実ヲ隠蔽シタルトキ
四 本法ニ依リ行政官庁ノ徴スル報告ヲ差出サズ又ハ其ノ検査ヲ拒ミ其ノ他行政官庁ノ命令若ハ処分ニ従ハザルトキ
五 本法ニ依ル総会ノ招集ヲ怠リタルトキ
六 組合ノ目的ニ非ザル事業ヲ為シタルトキ
七 本法ニ依リ事務所ニ備ヘ置クベキ書類ヲ備ヘズ、其ノ書類ニ記載スベキ事項ヲ記載セズ若ハ不正ノ記載ヲ為シ又ハ正当ノ理由ナクシテ其ノ閲覧ヲ拒ミタルトキ
八 本法ニ違反シテ破産ノ宣告ヲ請求セザルトキ
九 本法ニ依ル公告ヲ為スコトヲ怠リ又ハ不正ノ公告ヲ為シタルトキ
十 清算ノ場合ニ於テ本法ニ違反シテ弁済ヲ為シ又ハ組合財産ノ分配ヲ為シタルトキ
第二十七条 牧野ヲ設置スル畜産組合若ハ畜産組合連合会ノ役員又ハ牧野ヲ設置スル主務大臣ノ指定スル団体ノ代表者第二十五条ノ規定ニ依リ準用スル第十五条ノ規定ニ依ル認可ヲ受ケザルトキハ五円以上二百円以下ノ過料ニ処ス
第二十八条 非訟事件手続法第二百六条乃至第二百八条ノ規定ハ前二条ノ過料ニ之ヲ準用ス
附 則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
本法施行ノ日ヨリ六月以内ニ於テ第二十五条ニ掲グル者ノ行フ改良事業ニ付テハ同条ノ規定ニ依リ準用スル第十五条ノ規定ヲ適用セズ