現時局下における軍事上・産業上の要請から、馬の増産と資質向上が急務となっている。これには牧野の整備拡充が不可欠であり、特に放牧の必要性が今次事変で明らかになった。しかし現状の牧野には不十分な点が多いため、牧野法の改正を行う。主な改正点は、牧野特定地の制度創設による牧野の確保と改良促進、未利用の御料地・国有地の牧野としての活用、牧野組合の機能強化、そして必要に応じて政府自らが牧野を経営できる制度の導入である。これらにより、有能な馬の造成を図り、馬政の円滑な遂行を目指す。
参照した発言:
第75回帝国議会 貴族院 本会議 第13号