朕巡査看守俸給令ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治三十年五月十八日
內閣總理大臣臨時代理 樞密院議長 伯爵 黑田淸隆
內務大臣 伯爵 樺山資紀
勅令第百四十九號
巡査看守俸給令
第一條 巡査看守ノ月俸左ノ如シ
一級 十五圓
二級 十四圓
三級 十三圓
四級 十二圓
五級 十一圓
六級 十圓
七級 九圓
第二條 巡査看守ニ任命セラルル者ノ月俸ハ六級以下トス
判任官以上ノ官職ニ在リタル者及巡査又ハ看守ノ精勤證書ヲ有スル者ニシテ巡査看守ニ任命セラルルトキハ前項ヲ適用セス但シ前職ノ月俸ヲ超ユルコトヲ得ス
第三條 巡査看守ニシテ五級以上ノ月俸ヲ受クル者ハ滿一年ヲ經過スルニアラサレハ昇級スルコトヲ得ス但シ巡査部長看守部長ニ拔擢セラルル者ハ此ノ限ニアラス
第四條 刑事專務又ハ通辯其ノ他特別ノ技能ヲ有スル者ハ第二條第三條ヲ適用セス
第五條 敎習中ノ巡査看守ノ月俸ハ六圓乃至八圓トス
第六條 月俸ハ新任昇級降級復職トモ發令ノ翌日ヨリ計算シ退職ノ月ハ日割ヲ以テ計算ス廢廳若ハ事務ノ伸縮ニ因リ免職シタルトキ又ハ休職死亡ノトキハ當月分ノ全額ヲ給ス休職當月復職スルトキハ其ノ月ノ俸給ハ更ニ支給セス
第七條 病氣ノ爲執務セサルコト六十日ヲ踰ユル者及私事ノ故障ニ依リ執務セサルコト二十日ヲ踰ユル者ハ日割ヲ以テ月俸ノ半額ヲ減ス但シ公務ノ爲傷痍ヲ受ケ若ハ疾病ニ罹リ又ハ服忌ヲ受クル者ハ此ノ限ニアラス
附 則
第八條 本令ハ地方ノ狀況ニ依リ明治三十一年三月三十一日迄其ノ施行ヲ延期スルコトヲ得
第九條 明治二十三年勅令第二百二十八號中第四號明治二十四年勅令第百六十九號及明治二十六年勅令第百十五號ハ本令施行ノ日ヨリ之ヲ廢止ス
第十條 本令ハ北海道ニ適用セス
朕巡査看守俸給令ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治三十年五月十八日
内閣総理大臣臨時代理 枢密院議長 伯爵 黒田清隆
内務大臣 伯爵 樺山資紀
勅令第百四十九号
巡査看守俸給令
第一条 巡査看守ノ月俸左ノ如シ
一級 十五円
二級 十四円
三級 十三円
四級 十二円
五級 十一円
六級 十円
七級 九円
第二条 巡査看守ニ任命セラルル者ノ月俸ハ六級以下トス
判任官以上ノ官職ニ在リタル者及巡査又ハ看守ノ精勤証書ヲ有スル者ニシテ巡査看守ニ任命セラルルトキハ前項ヲ適用セス但シ前職ノ月俸ヲ超ユルコトヲ得ス
第三条 巡査看守ニシテ五級以上ノ月俸ヲ受クル者ハ満一年ヲ経過スルニアラサレハ昇級スルコトヲ得ス但シ巡査部長看守部長ニ抜擢セラルル者ハ此ノ限ニアラス
第四条 刑事専務又ハ通弁其ノ他特別ノ技能ヲ有スル者ハ第二条第三条ヲ適用セス
第五条 教習中ノ巡査看守ノ月俸ハ六円乃至八円トス
第六条 月俸ハ新任昇級降級復職トモ発令ノ翌日ヨリ計算シ退職ノ月ハ日割ヲ以テ計算ス廃庁若ハ事務ノ伸縮ニ因リ免職シタルトキ又ハ休職死亡ノトキハ当月分ノ全額ヲ給ス休職当月復職スルトキハ其ノ月ノ俸給ハ更ニ支給セス
第七条 病気ノ為執務セサルコト六十日ヲ踰ユル者及私事ノ故障ニ依リ執務セサルコト二十日ヲ踰ユル者ハ日割ヲ以テ月俸ノ半額ヲ減ス但シ公務ノ為傷痍ヲ受ケ若ハ疾病ニ罹リ又ハ服忌ヲ受クル者ハ此ノ限ニアラス
附 則
第八条 本令ハ地方ノ状況ニ依リ明治三十一年三月三十一日迄其ノ施行ヲ延期スルコトヲ得
第九条 明治二十三年勅令第二百二十八号中第四号明治二十四年勅令第百六十九号及明治二十六年勅令第百十五号ハ本令施行ノ日ヨリ之ヲ廃止ス
第十条 本令ハ北海道ニ適用セス