私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律
法令番号: 法律第35号
公布年月日: 平成17年4月27日
法令の形式: 法律

提案理由 (AIによる要約)

経済社会における公正かつ自由な競争の実現に向けて、カルテルや談合などの違反行為を抑止する制度を実現するため、課徴金と刑事罰の併用による制度のゆがみの是正、透明で適正な手続の確立、官製談合に対する抑止力の強化という3つの理念に基づき法案を策定した。具体的には、罰金の全額を課徴金から控除する行政制裁金の導入、審判官の増員と法曹有資格者の登用、官製談合構造の解明への協力者への制裁金減免などを規定。これにより、自由で公正な経済社会の実現に向けた法体系・体制の抜本的改正を目指すものである。

参照した発言:
第161回国会 衆議院 本会議 第8号

審議経過

第161回国会

衆議院
(平成16年11月4日)
(平成16年11月12日)
(平成16年11月17日)
(平成16年11月19日)
(平成16年11月24日)
(平成16年11月26日)
(平成16年12月1日)

第162回国会

衆議院
(平成17年3月9日)
(平成17年3月11日)
(平成17年3月15日)
参議院
(平成17年4月6日)
(平成17年4月7日)
(平成17年4月14日)
(平成17年4月18日)
(平成17年4月19日)
(平成17年4月20日)
私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
平成十七年四月二十七日
内閣総理大臣 小泉純一郎
法律第三十五号
私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律
私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二十二年法律第五十四号)の一部を次のように改正する。
目次中「総則」の下に「(第一条・第二条)」を、「取引制限」の下に「(第三条―第七条の二)」を、「事業者団体」の下に「(第八条―第八条の三)」を、「独占的状態」の下に「(第八条の四)」を、「譲受け」の下に「(第九条―第十八条)」を加え、「第四章の二 価格の同調的引上げ」を削り、「取引方法」の下に「(第十九条・第二十条)」を、「適用除外」の下に「(第二十一条―第二十三条)」を、「損害賠償」の下に「(第二十四条―第二十六条)」を、「組織等」の下に「(第二十七条―第四十四条)」を、「手続」の下に「(第四十五条―第七十条の二十二)」を、「第三節 雑則」の下に「(第七十一条―第七十六条)」を、「訴訟」の下に「(第七十七条―第八十八条)」を加え、
第九章の二
雑則
第十章
罰則
第十章
雑則(第八十八条の二)
第十一章
罰則(第八十九条―第百条)
第十二章
犯則事件の調査等(第百一条―第百十八条)
に改める。
第二条第七項第一号中「市場占拠率」を「事業分野占拠率」に改める。
第七条第二項ただし書中「当該行為につき勧告又は審判手続が開始されることなく一年」を「三年」に改める。
第七条の二第一項中「、商品若しくは役務の対価に係るもの又は実質的に商品若しくは役務の供給量を制限することによりその対価に影響がある」を「次の各号のいずれかに該当する」に、「事業者に」を「当該事業者に」に改め、「売上額」の下に「(当該行為が商品又は役務の供給を受けることに係るものである場合は、当該商品又は役務の政令で定める方法により算定した購入額)」を加え、「百分の六」を「百分の十」に、「百分の二」を「百分の三」に、「百分の一」を「百分の二」に、「五十万円」を「百万円」に改め、同項に次の各号を加える。
一 商品又は役務の対価に係るもの
二 商品又は役務について次のいずれかを実質的に制限することによりその対価に影響することとなるもの
イ 供給量又は購入量
ロ 市場占有率
ハ 取引の相手方
第七条の二第二項中「前項」を「第一項」に、「該当する」を「該当する者である」に、「百分の六」を「百分の十」に、「百分の三」を「百分の四」と、「百分の三」とあるのは「百分の一・二」に改め、同項第一号中「第二号の三」を「第四号」に、「第三号」を「第五号」に改め、同項第二号中「第三号」を「第五号」に改め、同項第三号を同項第五号とし、同項第二号の三を同項第四号とし、同項第二号の二中「第三号」を「第五号」に改め、同号を同項第三号とし、同項に次の一号を加える。
六 協業組合その他の特別の法律により協同して事業を行うことを主たる目的として設立された組合(組合の連合会を含む。)のうち、政令で定めるところにより、前各号に定める業種ごとに当該各号に定める規模に相当する規模のもの
第七条の二第三項中「もの」を「者」に、「前二項に定める」を「同項、第四項から第六項まで、第八項、第九項又は第十四項の規定により計算した」に改め、同条第四項中「又は第二項」を「、第四項から第六項まで、第八項、第九項又は第十四項」に改め、同条第五項中「第一項」の下に「又は第二項」を加え、「違反行為は」を「違反行為並びに当該会社が受けた第一項(第二項において読み替えて準用する場合を含む。)の規定による命令、第十三項及び第十六項の規定による通知並びに第五十一条第二項の規定による審決(以下この項において「命令等」という。)は」に、「違反行為と」を「違反行為及び当該合併後存続し、又は合併により設立された会社が受けた命令等と」に改め、同条第六項中「(当該違反行為についての審判手続が開始された場合にあつては、当該審判手続が終了した日から一年を経過したとき(当該一年の経過が当該実行期間の終了した日から三年を経過する日前に到来したときは、当該三年を経過したとき))」を削り、同項ただし書を削り、同条第五項の次に次の一項を加える。
前項の場合において、第七項から第九項までの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
第七条の二第二項の次に次の十二項を加える。
第一項の規定により課徴金の納付を命ずる場合において、当該事業者が、当該違反行為に係る事件について第四十七条第一項第四号に掲げる処分又は第百二条第一項に規定する処分が最初に行われた日(以下この条において「調査開始日」という。)の一月前の日(当該処分が行われなかつたときは、当該事業者が当該違反行為について第五十条第六項において読み替えて準用する第四十九条第五項の規定による通知(次項及び第七項において「事前通知」という。)を受けた日の一月前の日)までに当該違反行為をやめた者(次項に該当する場合を除き、当該違反行為に係る実行期間が二年未満である場合に限る。)であるときは、第一項中「百分の十」とあるのは「百分の八」と、「百分の三」とあるのは「百分の二・四」と、「百分の二」とあるのは「百分の一・六」と、前項中「百分の四」とあるのは「百分の三・二」と、「百分の一・二」とあるのは「百分の一」と、「百分の一」とあるのは「百分の〇・八」とする。
第一項(第二項において読み替えて準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定により課徴金の納付を命ずる場合において、当該事業者が次の各号のいずれかに該当する者であるときは、第一項中「百分の十」とあるのは「百分の十五」と、「百分の三」とあるのは「百分の四・五」と、「百分の二」とあるのは「百分の三」と、第四項中「百分の四」とあるのは「百分の六」と、「百分の一・二」とあるのは「百分の一・八」と、「百分の一」とあるのは「百分の一・五」とする。
一 調査開始日からさかのぼり十年以内に、第一項の規定による命令を受けたことがある者(当該命令が確定している場合に限る。次号において同じ。)又は第十三項若しくは第十六項の規定による通知若しくは第五十一条第二項の規定による審決を受けたことがある者
二 第四十七条第一項第四号に掲げる処分又は第百二条第一項に規定する処分が行われなかつた場合において、当該事業者が当該違反行為について事前通知を受けた日からさかのぼり十年以内に、第一項の規定による命令を受けたことがある者又は第十三項若しくは第十六項の規定による通知若しくは第五十一条第二項の規定による審決を受けたことがある者
公正取引委員会は、第一項の規定により課徴金を納付すべき事業者が次の各号のいずれにも該当する場合には、同項の規定にかかわらず、当該事業者に対し、課徴金の納付を命じないものとする。
一 公正取引委員会規則で定めるところにより、単独で、当該違反行為をした事業者のうち最初に公正取引委員会に当該違反行為に係る事実の報告及び資料の提出を行つた者(当該報告及び資料の提出が当該違反行為に係る事件についての調査開始日(第四十七条第一項第四号に掲げる処分又は第百二条第一項に規定する処分が行われなかつたときは、当該事業者が当該違反行為について事前通知を受けた日。次号及び次項において同じ。)以後に行われた場合を除く。)であること。
二 当該違反行為に係る事件についての調査開始日以後において、当該違反行為をしていた者でないこと。
第一項の場合において、公正取引委員会は、当該事業者が第一号及び第三号に該当するときは同項又は第四項から第六項までの規定により計算した課徴金の額に百分の五十を乗じて得た額を、第二号及び第三号に該当するときは第一項又は第四項から第六項までの規定により計算した課徴金の額に百分の三十を乗じて得た額を、それぞれ当該課徴金の額から減額するものとする。
一 公正取引委員会規則で定めるところにより、単独で、当該違反行為をした事業者のうち二番目に公正取引委員会に当該違反行為に係る事実の報告及び資料の提出を行つた者(当該報告及び資料の提出が当該違反行為に係る事件についての調査開始日以後に行われた場合を除く。)であること。
二 公正取引委員会規則で定めるところにより、単独で、当該違反行為をした事業者のうち三番目に公正取引委員会に当該違反行為に係る事実の報告及び資料の提出を行つた者(当該報告及び資料の提出が当該違反行為に係る事件についての調査開始日以後に行われた場合を除く。)であること。
三 当該違反行為に係る事件についての調査開始日以後において、当該違反行為をしていた者でないこと。
第一項の場合において、公正取引委員会は、当該違反行為について第七項第一号又は前項第一号若しくは第二号の規定による報告及び資料の提出を行つた者の数が三に満たないときは、当該違反行為をした事業者のうち次の各号のいずれにも該当する者(第七項第一号又は前項第一号若しくは第二号の規定による報告及び資料の提出を行つた者の数と第一号の規定による報告及び資料の提出を行つた者の数を合計した数が三以下である場合に限る。)については、第一項又は第四項から第六項までの規定により計算した課徴金の額に百分の三十を乗じて得た額を、当該課徴金の額から減額するものとする。
一 当該違反行為に係る事件についての調査開始日以後公正取引委員会規則で定める期日までに、公正取引委員会規則で定めるところにより、単独で、公正取引委員会に当該違反行為に係る事実の報告及び資料の提出(第四十七条第一項各号に掲げる処分又は第百二条第一項に規定する処分その他により既に公正取引委員会によつて把握されている事実に係るものを除く。)を行つた者
二 前号の報告及び資料の提出を行つた日以後において当該違反行為をしていた者以外の者
公正取引委員会は、第七項第一号、第八項第一号若しくは第二号又は前項第一号の規定による報告及び資料の提出を受けたときは、当該報告及び資料の提出を行つた事業者に対し、速やかに文書をもつてその旨を通知しなければならない。
公正取引委員会は、第七項から第九項までの規定のいずれかに該当する事業者に対し第一項の規定による命令又は第十三項の規定による通知をするまでの間、当該事業者に対し、当該違反行為に係る事実の報告又は資料の提出を追加して求めることができる。
公正取引委員会が、第七項第一号、第八項第一号若しくは第二号又は第九項第一号の規定による報告及び資料の提出を行つた事業者に対して第一項の規定による命令又は次項の規定による通知をするまでの間に、次の各号のいずれかに該当する事実があると認めるときは、第七項から第九項までの規定にかかわらず、これらの規定は適用しない。
一 当該事業者が行つた当該報告又は提出した当該資料に虚偽の内容が含まれていたこと。
二 前項の場合において、当該事業者が求められた報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をしたこと。
三 当該事業者がした当該違反行為に係る事件において、当該事業者が他の事業者に対し第一項に規定する違反行為をすることを強要し、又は他の事業者が当該違反行為をやめることを妨害していたこと。
公正取引委員会は、第七項の規定により課徴金の納付を命じないこととしたときは、同項の規定に該当する事業者がした違反行為に係る事件について当該事業者以外の事業者に対し第一項の規定による命令をする際に(同項の規定による命令をしない場合にあつては、公正取引委員会規則で定めるときまでに。第十六項において同じ。)、これと併せて当該事業者に対し、文書をもつてその旨を通知するものとする。
公正取引委員会は、第一項(第二項において読み替えて準用する場合を含む。以下この項、第十七項及び第十八項において同じ。)の場合において、同一事件について、当該事業者に対し、罰金の刑に処する確定裁判があるときは、第一項、第四項から第六項まで、第八項又は第九項の規定により計算した額に代えて、その額から当該罰金額の二分の一に相当する金額を控除した額を課徴金の額とするものとする。ただし、第一項、第四項から第六項まで、第八項若しくは第九項の規定により計算した額が当該罰金額の二分の一に相当する金額を超えないとき、又は当該控除後の額が百万円未満であるときは、この限りでない。
前項ただし書の場合においては、公正取引委員会は、課徴金の納付を命ずることができない。
公正取引委員会は、前項の規定により課徴金の納付を命じない場合には、罰金の刑に処せられた事業者に対し、当該事業者がした第一項又は第二項に規定する違反行為に係る事件について当該事業者以外の事業者に対し第一項(第二項において読み替えて準用する場合を含む。)の規定による命令をする際に、これと併せて文書をもつてその旨を通知するものとする。
第七条の二第一項の次に次の二項を加える。
前項の規定は、事業者が、私的独占(他の事業者の事業活動を支配することによるものに限る。)で、当該他の事業者(以下この項において「被支配事業者」という。)が供給する商品又は役務について、次の各号のいずれかに該当するものをした場合に準用する。この場合において、前項中「当該商品又は役務の政令で定める方法により算定した売上額(当該行為が商品又は役務の供給を受けることに係るものである場合は、当該商品又は役務の政令で定める方法により算定した購入額)」とあるのは「当該事業者が被支配事業者に供給した当該商品又は役務(当該被支配事業者が当該行為に係る一定の取引分野において当該商品又は役務を供給するために必要な商品又は役務を含む。)及び当該一定の取引分野において当該事業者が供給した当該商品又は役務(当該被支配事業者に供給したものを除く。)の政令で定める方法により算定した売上額」と、「(小売業については百分の三、卸売業については百分の二とする。)」とあるのは「(当該事業者が小売業を営む場合は百分の三、卸売業を営む場合は百分の二とする。)」と読み替えるものとする。
一 その対価に係るもの
二 次のいずれかを実質的に制限することによりその対価に影響することとなるもの
イ 供給量
ロ 市場占有率
ハ 取引の相手方
前二項に規定する「市場占有率」とは、一定の取引分野において一定の期間内に供給される商品若しくは役務の数量のうち一若しくは二以上の事業者が供給し、若しくは供給を受ける当該商品若しくは役務の数量の占める割合又は一定の取引分野において一定の期間内に供給される商品若しくは役務の価額のうち一若しくは二以上の事業者が供給し、若しくは供給を受ける当該商品若しくは役務の価額の占める割合をいう。
第八条の二第一項中「前条」を「前条第一項」に改め、「届出を命じ、又は」を削り、「差止」を「差止め」に改め、同条第三項中「掲げる」を「規定する」に改め、「構成事業者が他の」を削り、「もの」を「役員、従業員、代理人その他の者が構成事業者」に、「その事業者」を「当該事業者」に、「第四十八条第一項及び第二項」を「第二十六条第一項及び第五十九条第二項」に、「第七条第二項の」を「第七条第二項に規定する」に改める。
第八条の三中「第七条の二の」を「第七条の二第一項、第三項から第五項まで、第七項から第十三項まで、第十七項、第十八項及び第二十一項の」に改め、「第八条第一項第一号」の下に「(不当な取引制限に相当する行為をする場合に限る。)」を加え、同条後段を次のように改める。
この場合において、第七条の二第一項中「事業者が」とあるのは「事業者団体が」と、「当該事業者に対し」とあるのは「当該事業者団体の構成事業者(事業者の利益のためにする行為を行う役員、従業員、代理人その他の者が構成事業者である場合には、当該事業者を含む。以下この条において「特定事業者」という。)に対し」と、同条第四項中「当該事業者」とあるのは「当該特定事業者」と、同条第五項中「当該事業者」とあるのは「当該特定事業者」と、「をやめた者(次項に該当する場合を除き、当該違反行為」とあるのは「の実行としての事業活動をやめた者(当該違反行為の実行としての事業活動」と、同条第七項中「納付すべき事業者」とあるのは「納付すべき特定事業者」と、「当該事業者」とあるのは「当該特定事業者」と、「当該違反行為をした事業者」とあるのは「当該違反行為をした事業者団体の特定事業者」と、「をしていた」とあるのは「の実行としての事業活動をしていた」と、同条第八項中「当該事業者」とあるのは「当該特定事業者」と、「又は第四項から第六項まで」とあるのは「、第四項又は第五項」と、「当該違反行為をした事業者」とあるのは「当該違反行為をした事業者団体の特定事業者」と、「をしていた」とあるのは「の実行としての事業活動をしていた」と、同条第九項中「当該違反行為をした事業者」とあるのは「当該違反行為をした事業者団体の特定事業者」と、「又は第四項から第六項まで」とあるのは「、第四項又は第五項」と、「をしていた」とあるのは「の実行としての事業活動をしていた」と、同条第十項及び第十一項中「事業者」とあるのは「特定事業者」と、同条第十二項中「行つた事業者」とあるのは「行つた特定事業者」と、「当該事業者が行つた」とあるのは「当該特定事業者が行つた」と、「、当該事業者」とあるのは「、当該特定事業者」と、「当該事業者がした」とあるのは「当該事業者団体がした」と、「他の事業者」とあるのは「他の特定事業者」と、「第一項に規定する違反行為をする」とあるのは「当該違反行為の実行としての事業活動を行う」と、「をやめる」とあるのは「の実行としての事業活動をやめる」と、同条第十三項中「事業者」とあるのは「特定事業者」と、「した違反行為」とあるのは「行つた同項第一号の規定による報告」と、同条第十七項及び第十八項中「第四項から第六項まで、第八項、第九項又は第十四項」とあるのは「第四項、第五項、第八項又は第九項」と読み替えるものとする。
第十五条第四項中「において」の下に「読み替えて」を加え、同条第五項中「第十七条の二」を「第十七条の二第一項」に、「命ずるために、審判開始決定をし、又は勧告する」を「命じようとする」に、「これ」を「合併会社に対し、第四十九条第五項の規定による通知」に改め、同項第一号中「準用する」を「読み替えて準用する」に改め、「(当該期限から起算して一年以内に本文の審判開始決定をし、又は勧告する場合に限る。)」を削り、同条に次の一項を加える。
前項第一号の規定に該当する場合において、公正取引委員会は、第十七条の二第一項の規定により当該合併に関し必要な措置を命じようとするときは、同号の期限から起算して一年以内に前項本文の通知をしなければならない。
第十五条の二第六項中「及び第五項」を「から第六項まで」に改め、「前項において」の下に「読み替えて」を加え、「審判開始決定又は勧告に」を「第十七条の二第一項の規定による命令について」に、「同条第四項」を「前条第四項及び第六項」に改め、「のうち少なくとも一の会社」を削る。
第十六条第五項中「及び第五項」を「から第六項まで」に改め、「前項において」の下に「読み替えて」を加え、「審判開始決定又は勧告」を「第十七条の二第一項の規定による命令」に、「同条第四項」を「第十五条第四項及び第六項」に、「の会社」を「の会社に」とあり、及び「合併会社に」に、「する会社」を「する会社に」に改める。
第十七条の二第一項中「第九条第五項若しくは第六項、第十条」を「第十条第一項」に改め、「報告書の提出若しくは届出を命じ、又は」を削り、「若しくは一部」を「又は一部」に改め、同条第二項中「報告書の提出若しくは届出を命じ、又は」を削り、「若しくは一部」を「又は一部」に改める。
第十八条中「において準用する」を「において読み替えて準用する」に改める。
第四章の二を削る。
第二十六条第一項中「第四十八条第四項、第五十三条の三若しくは第五十四条の規定による」を「第四十九条第一項に規定する排除措置命令(排除措置命令がされなかつた場合にあつては、第五十条第一項に規定する納付命令(第八条第一項第一号又は第二号の規定に違反する行為をした事業者団体の構成事業者に対するものを除く。))又は第六十六条第四項の」に改め、「(これらの規定による審決がされなかつた場合にあつては、第五十四条の二第一項の規定による審決(第八条第一項第一号又は第二号の規定に違反する行為をした事業者団体の構成事業者に対する審決を除く。)が確定した後)」を削り、同条第二項中「同項の」の下に「排除措置命令若しくは納付命令又は」を加え、「因つて」を「よつて」に改める。
第三十五条第三項中「第五十一条の二」を「第五十六条第一項」に、「して」を「指定して」に改め、同条第七項中「一部」を「全部又は一部」に改め、「五人以内」を削り、同項の次に次の一項を加える。
審判官の定数は、政令で定める。
第三十七条中「命令を以て」を「政令で」に、「左の」を「次の」に、「一に」を「いずれかに」に改め、同条第一号中「すること」を「すること。」に改め、同条第二号中「外」を「ほか」に、「従事すること」を「従事すること。」に改め、同条第三号中「行うこと」を「行うこと。」に改める。
第四十一条中「又は学識経験ある者」を「、学識経験ある者その他の者」に改める。
第四十四条第一項後段を削る。
第七十条の三中「この節の規定によつてした」を「した排除措置命令及び納付命令並びにこの節の規定による」に、「第四十六条第二項」を「第四十七条第二項」に、「第五十一条の二」を「第五十六条第一項」に改め、第八章第二節中同条を第七十条の二十二とする。
第七十条の二中「第六十五条第一項」を「排除措置命令、納付命令及び第七十条の十一第一項」に、「処分その他」を「処分並びに」に、「第四十六条第二項」を「第四十七条第二項」に、「第五十一条の二」を「第五十六条第一項」に改め、同条を第七十条の二十一とする。
第七十条中「外」を「ほか」に、「第六十二条第一項及び第六十八条第一項」を「第七十条の六第一項及び第七十条の十四第一項」に、「命令を以てこれを」を「政令で」に改め、同条を第七十条の二十とする。
第六十九条の五第二項中「第六十九条の三」を「第七十条の十七」に改め、「において」の下に「読み替えて」を加え、同条を第七十条の十九とする。
第六十九条の四第一項第二号及び第三号中「前条において」の下に「読み替えて」を加え、同条を第七十条の十八とし、第六十九条の三を第七十条の十七とし、第六十九条の二を第七十条の十六とする。
第六十九条中「審判開始決定後」を「審判手続が開始された後」に、「課徴金納付命令書」を「排除措置命令書、課徴金納付命令書、審判開始決定書」に改め、同条を第七十条の十五とする。
第六十八条第二項中「第六十三条」を「第七十条の七」に改め、同条を第七十条の十四とする。
第六十七条第一項中「第十三条第一項若しくは第二項」を「第十三条」に、「もの」を「者」に改め、同条第二項中「第六十二条第二項」を「第七十条の六第二項」に改め、同条を第七十条の十三とする。
第六十六条第一項中「前条第一項に掲げる認可について」を「第十一条第一項又は第二項の認可をした場合において」に、「審決をもつて」を「審決で」に改め、同項の後段として次のように加える。
この場合において、公正取引委員会は、職権で審判手続を開始することができる。
第六十六条第二項中「当該」を「排除措置命令又は第六十五条若しくは第六十七条第一項の規定による」に、「不当であつて公共の利益に反する」を「不適当である」に、「審決をもつて」を「審決で」に改め、同条を第七十条の十二とする。
第六十五条第一項中「審決をもつて、」を「審決で」に改め、同条を第七十条の十一とする。
第六十四条の二第一項中「もの」を「者」に改め、同条第二項中「前項の規定による督促をしたときは、同項の」を「課徴金をその納期限までに納付しない者があるときは、納期限の翌日からその納付の日までの日数に応じ、当該」に、「で、納期限の翌日からその納付の日までの日数により」を「(当該課徴金に係る納付命令について審判請求がされたときは、当該審判請求に対する審決書の謄本の送達の日までは年七・二五パーセントを超えない範囲内において政令で定める割合)で」に改め、同条第四項中「第一項」の下に「又は第二項」を加え、「もの」を「者」に改め、同条第一項の次に次の一項を加える。
前項の規定にかかわらず、納付命令について審判請求がされたとき(第六十六条第一項の規定により当該審判請求が却下された場合を除く。次項において同じ。)は、公正取引委員会は、当該審判請求に対する審決をした後、同条第三項の規定により当該納付命令の全部を取り消す場合を除き、速やかに督促状により期限を指定して当該納付命令に係る課徴金及び次項の規定による延滞金があるときはその延滞金の納付を督促しなければならない。ただし、当該納付命令についての審判請求に対する審決書の謄本が送達された日までに当該課徴金及び延滞金の全部が納付されたときは、この限りでない。
第六十四条の二を第七十条の九とし、同条の次に次の一条を加える。
第七十条の十 公正取引委員会は、第六十六条第三項の規定により納付命令の全部又は一部を取り消した場合において、取消し前の納付命令に基づき既に納付された金額で、還付すべきものがあるときは、遅滞なく、金銭で還付しなければならない。
公正取引委員会は、前項の金額を還付する場合には、当該金額の納付があつた日の翌日からその還付のための支払決定をした日までの期間の日数に応じ、その金額に年七・二五パーセントを超えない範囲内において政令で定める割合を乗じて計算した金額をその還付すべき金額に加算しなければならない。
前条第三項ただし書及び第四項の規定は、前項の規定により加算する金額について準用する。
第六十四条中「第五十四条第一項又は第二項の」を「排除措置命令(第四十九条第七項又は第五十二条第五項の規定により確定したものに限る。)又は第六十六条第一項から第三項までの審決(原処分の全部を取り消す審決を除く。)若しくは第六十五条若しくは第六十七条第一項の規定による」に、「第四十六条」を「第四十七条」に改め、「規定により、」の下に「これらの命令又は審決において命じ、又は維持した措置が講じられているかどうかを確かめるために必要な」を加え、同条を第七十条の八とする。
第六十三条第一項中「審決」を「排除措置命令」に、「申立」を「申立て」に改め、同条を第七十条の七とする。
第六十二条第一項中「、第五十四条第一項又は第二項の規定により、審決をもつて違反行為の差止めその他の処分を命じた場合においては」を「排除措置命令をしたときは」に、「第六十八条」を「第七十条の十四」に、「当該審決」を「当該排除措置命令」に改め、同条第二項中「非訟事件手続法」の下に「(明治三十一年法律第十四号)」を加え、同条を第七十条の六とし、第六十一条を第七十条の五とし、第六十条を第七十条の四とする。
第五十九条ただし書中「但し」を「ただし」に、「審訊しなければ」を「審尋しなければ」に改め、同条を第七十条の三とする。
第五十八条を削る。
第五十七条第一項中「第五十四条の二第一項」を「納付命令に係る第六十六条第三項」に改め、同条第二項中「附記する」を「付記する」に改め、同条に次の二項を加える。
審決は、被審人その他その名あて人に審決書の謄本を送達することによつて、その効力を生ずる。
第八条の四第一項の措置を命ずる審決は、確定しなければ執行することができない。
第五十七条を第七十条の二とし、第五十六条を第七十条とする。
第五十五条第一項中「審決」を「排除措置命令、納付命令及び審決」に改め、同条を第六十九条とする。
第五十四条の三中「前二条の」を「第六十六条第二項から第四項まで及び前条の規定による」に改め、同条を第六十八条とする。
第五十四条の二を削る。
第五十四条第一項中「第三条、第六条、第八条、第九条第一項、第二項、第五項若しくは第六項、第十条、第十一条第一項、第十三条、第十四条、第十五条第一項、第十五条の二第一項、第十六条第一項、第十七条若しくは第十九条の規定に違反する行為があると認める場合又は」を削り、「審決をもつて」を「審決で」に改め、「第七条第一項、第八条の二第一項若しくは第三項、第十七条の二若しくは第二十条第一項又は」を削り、同条第三項中「第一項に規定する行為又は」、「同項に規定する行為又は」、「当該行為若しくは」及び「(前項の規定により審決をする場合を除く。)」を削り、「審決をもつて」を「審決で」に改め、同条第二項を削り、同条を第六十七条とする。
第五十三条の三中「公正取引委員会は、」の下に「第八条の四第一項に係る事件について第五十三条第一項の規定により」を加え、「当該違反行為を排除し、若しくは当該違反行為が排除されたことを確保し、又は」を削り、「商品若しくは」を「商品又は」に改め、同条を第六十五条とし、同条の次に次の一条を加える。
第六十六条 審判請求が法定の期間経過後にされたものであるときその他不適法であるときは、公正取引委員会は、審決で、当該審判請求を却下する。
審判請求が理由がないときは、公正取引委員会は、審判手続を経た後、審決で、当該審判請求を棄却する。
審判請求が理由があるときは、公正取引委員会は、審判手続を経た後、審決で、原処分の全部又は一部を取り消し、又はこれを変更する。
公正取引委員会は、前項の規定により原処分の全部又は一部を取り消す場合において、当該原処分の時までに第三条、第六条、第八条第一項、第九条第一項若しくは第二項、第十条第一項、第十一条第一項、第十三条、第十四条、第十五条第一項、第十五条の二第一項、第十六条第一項、第十七条又は第十九条の規定に違反する行為があり、かつ、当該原処分の時において既に当該行為がなくなつていると認めるときは、審決で、その旨を明らかにしなければならない。
第五十三条の二の二中「第五十一条の二」を「第五十六条第一項」に、「一部」を「全部又は一部」に、「第四十九条第二項」を「第五十二条第三項」に、「審判手続が」を「納付命令に係る審判手続が」に、「事件であつて、当該事件」を「場合において、当該納付命令」に、「第四十八条第四項、次条又は第五十四条の規定による審決がされているものについて」を「の排除措置命令に係る審決において当該違反行為が認定されているとき」に改め、同条を第六十三条とし、同条の次に次の一条を加える。
第六十四条 公正取引委員会又は審判官は、適当と認めるときは、職権で、審判手続を併合し、又は分離することができる。
第五十三条の二第一項中「刑事訴訟法」の下に「(昭和二十三年法律第百三十一号)」を加え、「審訊し」を「審尋し」に改め、同条第二項中「審訊」を「審尋」に改め、同条を第六十二条とする。
第五十三条第一項ただし書中「但し」を「ただし」に、「又は」を「、又は」に改め、同条第二項を次のように改める。
審判においては、公正取引委員会規則で定めるところにより、調書を作成しなければならない。
第五十三条を第六十一条とする。
第五十二条の三を削る。
第五十二条の二中「公正取引委員会」の下に「又は審判官」を加え、同条を第六十条とする。
第五十二条第一項中「排除等の措置又は第七条の二第一項(第八条の三において準用する場合を含む。)の規定により課徴金の納付を命ずること」を「した原処分又は第八条の四第一項の規定により命じようとする措置」に、「審訊し」を「審尋し」に、「命じ、若しくは」を「命じ、」に、「検査する」を「検査し、若しくは調査を嘱託する」に、「審訊する」を「審尋し、若しくは調査を嘱託された者に質問する」に改め、同条第二項を次のように改める。
納付命令に係る審判手続において、被審人(第八条第一項第一号又は第二号の規定に違反する行為をした事業者団体の構成事業者を除く。以下この項において同じ。)又はその代理人は、次の各号のいずれかに該当する場合には、当該納付命令に係る違反行為(第三号の場合にあつては、当該認定に係る部分に限る。)の不存在を主張することができない。
一 第四十九条第七項の規定により納付命令に係る違反行為についての排除措置命令が確定したとき。
二 被審人又はその代理人が納付命令に係る違反行為についての排除措置命令について、審判請求を取り下げたとき。
三 納付命令に係る違反行為についての排除措置命令に係る審決において、当該違反行為の全部又は一部が認定されたとき。
第五十二条を第五十九条とする。
第五十一条の三中「第四十六条第二項」を「第四十七条第二項」に改め、「立ち会い」の下に「、原処分の原因となる事実及び法令の適用並びに原処分が相当であること(当該審判が第八条の四第一項に係る事件についての審判である場合にあつては、独占的状態に該当する事実)について主張し」を加え、同条に次の一項を加える。
審査官は、前項の場合において、原処分の原因となる事実及び法令の適用(当該審判が第八条の四第一項に係る事件についての審判である場合にあつては、独占的状態に該当する事実)について変更(公正取引委員会規則で定める範囲のものに限る。)の必要があると認めるときは、これを主張することができる。ただし、被審人の利益を害することとなる場合は、この限りでない。
第五十一条の三を第五十八条とする。
第五十一条及び第五十一条の二を削る。
第五十条第一項を次のように改める。
公正取引委員会は、第五十二条第三項の規定により審判手続を開始するときは、審判請求をした者に対し、その旨を記載した審判開始通知書を送付しなければならない。
第五十条第二項中「第七条第一項若しくは第二項(第八条の二第二項及び第二十条第二項において準用する場合を含む。)、第八条の二第一項若しくは第三項、第八条の四第一項、第十七条の二若しくは第二十条第一項に規定する措置(第五十二条第一項において「排除等の措置」という。)を命じようとするもの又は第四十八条の二第五項の規定による請求をしたもの(以下「被審人」という。)」を「第一項の審判請求をした者に審判開始通知書を送付し、又は前項の名あて人」に改め、同条第三項中「被審人」を「第一項の審判請求をした者又は第二項の名あて人(以下「被審人」という。)」に改め、同条第四項中「期日は、」の下に「審判開始通知書を発した日又は」を加え、同条第一項の次に次の一項を加える。
第五十三条第一項の規定による審判開始決定は、文書によつてこれを行い、審判開始決定書には、事件の要旨及び第八条の四第一項に規定する措置の名あて人の氏名又は名称を記載し、かつ、委員長及び決定の議決に参加した委員がこれに記名押印しなければならない。
第五十条に次の一項を加える。
第二項に規定する審判開始決定書の謄本の送達を受けた者は、これに対する答弁書を遅滞なく公正取引委員会に提出しなければならない。
第五十条を第五十五条とし、同条の次に次の二条を加える。
第五十六条 公正取引委員会は、審判手続を開始した後、事件ごとに審判官を指定し、公正取引委員会規則で定めるところにより、第四十一条の規定による調査の嘱託及び第四十七条第一項各号に掲げる処分のほか、その後の審判手続(審決を除く。次項、第六十三条及び第六十四条において同じ。)の全部又は一部を行わせることができる。ただし、当該事件について審査官の職務を行つたことのある者その他当該事件の審査に関与したことのある者については、指定することができない。
前項の規定により指定された審判官(複数の者が指定された場合にあつては、そのうち指名された一人の者)は、公正取引委員会規則で定めるところにより、同項の規定に基づき公正取引委員会が行わせることとした審判手続に係る事務を指揮するものとする。
第五十七条 公正取引委員会又は審判官は、被審人又はその代理人が、正当な理由がなく、審判の期日に出頭しないときにおいても、審判を行うことができる。
第四十九条第一項中「第四十八条第一項若しくは第二項に規定する場合又は」を削り、「第五十四条第一項」を「第六十七条第一項」に改め、同条第四項中「第八条の四第一項に係る事件について」を「前項の規定により」に改め、同条第二項及び第三項を削り、同条を第五十三条とし、同条の次に次の一条を加える。
第五十四条 公正取引委員会は、排除措置命令に係る審判請求があつた場合において必要と認めるときは、当該排除措置命令の全部又は一部の執行を停止することができる。
前項の規定により執行を停止した場合において、当該執行の停止により市場における競争の確保が困難となるおそれがあるときその他必要があると認めるときは、公正取引委員会は、当該執行の停止を取り消すものとする。
第四十八条の二第一項及び第二項を次のように改める。
第七条の二第一項(同条第二項及び第八条の三において読み替えて準用する場合を含む。)の規定による命令(以下「納付命令」という。)は、文書によつてこれを行い、課徴金納付命令書には、納付すべき課徴金の額及びその計算の基礎、課徴金に係る違反行為並びに納期限を記載し、委員長及び第六十九条第一項の規定による合議に出席した委員がこれに記名押印しなければならない。
納付命令は、その名あて人に課徴金納付命令書の謄本を送達することによつて、その効力を生ずる。
第四十八条の二第三項中「前項」を「第一項」に、「発した」を「発する」に、「二月後に定めなければならない」を「三月を経過した日とする」に改め、同条第五項中「もの」を「者」に、「三十日以内」を「六十日以内(天災その他この期間内に審判を請求しなかつたことについてやむを得ない理由があるときは、その理由がやんだ日の翌日から起算して一週間以内)」に、「事件」を「納付命令」に、「審判手続の開始」を「審判」に改め、同条第六項を次のように改める。
前項に規定する期間内に同項の規定による請求がなかつたときは、納付命令は、確定する。
第四十八条の二第四項を削り、同条に次の一項を加える。
前条第三項から第五項までの規定は、納付命令について準用する。この場合において、同項第一号中「予定される排除措置命令の内容」とあるのは「納付を命じようとする課徴金の額」と、同項第二号中「公正取引委員会の認定した事実及びこれに対する法令の適用」とあるのは「課徴金の計算の基礎及びその課徴金に係る違反行為」と読み替えるものとする。
第四十八条の二を第五十条とし、同条の次に次の二条を加える。
第五十一条 第七条の二第一項(同条第二項において読み替えて準用する場合を含む。)の規定により公正取引委員会が納付命令を行つた後、同一事件について、当該納付命令を受けた者に対し、罰金の刑に処する確定裁判があつたときは、公正取引委員会は、審決で、当該納付命令に係る課徴金の額を、その額から当該裁判において命じられた罰金額の二分の一に相当する金額を控除した額に変更しなければならない。ただし、当該納付命令に係る課徴金の額が当該罰金額の二分の一に相当する金額を超えないとき、又は当該変更後の額が百万円未満となるときは、この限りでない。
前項ただし書の場合においては、公正取引委員会は、審決で、当該納付命令を取り消さなければならない。
第一項本文の場合において、当該納付命令に係る審判手続が終了していないときは、公正取引委員会は、同項本文の規定にかかわらず、当該納付命令に係る審判の請求に対する審決において、当該納付命令に係る課徴金の額を当該審判手続を経て決定された額から同項本文に規定する罰金額の二分の一に相当する金額を控除した額に変更するものとする。
公正取引委員会は、前三項の場合において、変更又は取消し前の納付命令に基づき既に納付された金額(第七十条の九第三項に規定する延滞金を除く。)で、還付すべきものがあるときは、遅滞なく、金銭で還付しなければならない。
第五十二条 第四十九条第六項又は第五十条第四項の規定による審判の請求(以下「審判請求」という。)をする者は、次に掲げる事項を記載した請求書を公正取引委員会に提出しなければならない。
一 審判請求をする者及びその代理人の氏名又は名称及び住所又は居所
二 審判請求に係る命令
三 審判請求の趣旨及び理由
前項第三号に規定する趣旨は、命令の取消し又は変更を求める範囲を明らかにするように記載するものとし、同号に規定する理由においては、排除措置命令又は納付命令(第五項、第五十八条、第五十九条第一項、第六十六条第三項及び第四項並びに第七十条の八において「原処分」という。)に対する主張(排除措置命令にあつてはその原因となる事実に対する主張、納付命令にあつては課徴金の計算の基礎に対する主張)が明らかにされていなければならない。
審判請求があつた場合においては、公正取引委員会は、第六十六条第一項の規定に該当する場合を除き、遅滞なく、当該審判請求に係る命令について審判手続を開始しなければならない。
審判請求は、当該審判請求に係る命令についての最終の審判の期日までは、いつでも、書面により取り下げることができる。
第五十五条第三項の規定により審判手続が開始された後、前項の取下げがあつたときは、原処分は、確定する。
第四十八条を削る。
第四十七条中「且つ」を「かつ」に、「前条」を「前条第一項」に、「その結果を明かにして置かなければ」を「処分をした年月日及びその結果を明らかにしておかなければ」に改め、同条を第四十八条とし、同条の次に次の一条を加える。
第四十九条 第七条第一項若しくは第二項(第八条の二第二項及び第二十条第二項において準用する場合を含む。)、第八条の二第一項若しくは第三項、第十七条の二又は第二十条第一項の規定による命令(以下「排除措置命令」という。)は、文書によつてこれを行い、排除措置命令書には、違反行為を排除し、又は違反行為が排除されたことを確保するために必要な措置並びに公正取引委員会の認定した事実及びこれに対する法令の適用を示し、委員長及び第六十九条第一項の規定による合議に出席した委員がこれに記名押印しなければならない。
排除措置命令は、その名あて人に排除措置命令書の謄本を送達することによつて、その効力を生ずる。
公正取引委員会は、排除措置命令をしようとするときは、当該排除措置命令の名あて人となるべき者に対し、あらかじめ、意見を述べ、及び証拠を提出する機会を付与しなければならない。
排除措置命令の名あて人となるべき者は、前項の規定により意見を述べ、又は証拠を提出するに当たつては、代理人(弁護士、弁護士法人又は公正取引委員会の承認を得た適当な者に限る。第五十二条第一項、第五十七条、第五十九条、第六十条及び第六十三条において同じ。)を選任することができる。
公正取引委員会は、第三項の規定による意見を述べ、及び証拠を提出する機会を付与するときは、その意見を述べ、及び証拠を提出することができる期限までに相当な期間をおいて、排除措置命令の名あて人となるべき者に対し、次に掲げる事項を書面により通知しなければならない。
一 予定される排除措置命令の内容
二 公正取引委員会の認定した事実及びこれに対する法令の適用
三 公正取引委員会に対し、前二号に掲げる事項について、意見を述べ、及び証拠を提出することができる旨並びにその期限
排除措置命令に不服がある者は、公正取引委員会規則で定めるところにより、排除措置命令書の謄本の送達があつた日から六十日以内(天災その他この期間内に審判を請求しなかつたことについてやむを得ない理由があるときは、その理由がやんだ日の翌日から起算して一週間以内)に、公正取引委員会に対し、当該排除措置命令について、審判を請求することができる。
前項に規定する期間内に同項の規定による請求がなかつたときは、排除措置命令は、確定する。
第四十六条第一項中「次の各号に」を「次に」に改め、同項第一号中「審訊し」を「審尋し」に、「徴すること」を「徴すること。」に改め、同項第二号中「鑑定させること」を「鑑定させること。」に改め、同項第三号中「置くこと」を「置くこと。」に改め、同項第四号中「検査すること」を「検査すること。」に改め、同条第二項中「命令をもつて」を「政令で」に改め、同条を第四十七条とし、第四十五条の二を第四十六条とする。
第七十四条を削る。
第七十三条第一項中「公正取引委員会は」の下に「、前項に定めるもののほか」を加え、「検事総長」を「、検事総長」に改め、同条第二項中「前項」を「前二項」に、「以て」を「もつて」に改め、同条に第一項として次の一項を加える。
公正取引委員会は、第十二章に規定する手続による調査により犯則の心証を得たときは、検事総長に告発しなければならない。
第七十三条を第七十四条とする。
第七十二条の二中「第八条の四第一項に係る事件について」を「第五十三条第一項の規定により」に改め、同条を第七十三条とする。
第七十五条中「第四十六条第一項第一号」を「第四十七条第一項第一号」に、「第五十一条の二」を「第五十六条第一項」に、「命令の」を「政令で」に改める。
第七十六条に次の一項を加える。
前項の規定により事件の処理手続について規則を定めるに当たつては、被審人が自己の主張を陳述し、及び立証するための機会が十分に確保されること等当該手続の適正の確保が図られるよう留意しなければならない。
第七十七条第一項中「三箇月」を「三月」に改め、同条に次の一項を加える。
審判請求をすることができる事項に関する訴えは、審決に対するものでなければ、提起することができない。
第七十九条を削る。
第七十八条中「訴の」を「訴えの」に、「審訊調書」を「審尋調書」に、「速記録」を「審判調書」に改め、同条を第七十九条とし、第七十七条の次に次の一条を加える。
第七十八条 公正取引委員会の審決に係る行政事件訴訟法(昭和三十七年法律第百三十九号)第三条第一項に規定する抗告訴訟については、公正取引委員会を被告とする。
第八十二条中「左の」を「次の」に、「一に」を「いずれかに」に改め、同条に次の一項を加える。
公正取引委員会は、審決(第六十六条の規定によるものに限る。)の取消しの判決が確定したときは、判決の趣旨に従い、改めて審判請求に対する審決をしなければならない。
第八十三条中「審決」の下に「(第六十七条及び第七十条の十二第一項の規定によるものに限る。)」を加える。
第八十四条の二第二項中「前三条」を「第四条から前条まで(第六条第三項を除く。)」に改め、同条の次に次の二条を加える。
第八十四条の三 第八十九条から第九十一条までの罪に係る訴訟の第一審の裁判権は、地方裁判所に属する。
第八十四条の四 前条に規定する罪に係る事件について、刑事訴訟法第二条の規定により第八十四条の二第一項各号に掲げる裁判所が管轄権を有する場合には、それぞれ当該各号に定める裁判所も、その事件を管轄することができる。
第八十五条中「左の」を「次の」に、「一に」を「いずれかに」に改め、同条第一号中「訴訟」を「行政事件訴訟法第三条第一項に規定する抗告訴訟(同条第五項から第七項までに規定する訴訟を除く。)」に改め、同条第三号を削る。
第八十六条中「第六十二条第一項、第六十三条第一項(第六十八条第二項で」を「第七十条の六第一項、第七十条の七第一項(第七十条の十四第二項において」に、「第六十七条第一項」を「第七十条の十三第一項」に改める。
第八十八条中「訴訟」を「行政事件訴訟法第三条第一項に規定する抗告訴訟」に改める。
第九十条第三号中「第四十八条第四項、第五十三条の三又は第五十四条第一項若しくは第二項」を「排除措置命令又は第六十五条若しくは第六十七条第一項」に改める。
第九十一条の二中「ものは」を「者は」に改め、同条第一号中「もの」を「者」に改め、同条第五号及び第七号から第十号までの規定中「において」の下に「読み替えて」を加え、同条第十一号を削り、同条第十二号を同条第十一号とする。
第九十二条の二第一項中「第五十三条の二」を「第六十二条において読み替えて準用する刑事訴訟法第百五十四条又は第百六十六条」に改め、同条第二項中「軽減」を「軽減し、」に改める。
第九十四条を次のように改める。
第九十四条 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。
一 第四十七条第一項第一号若しくは第二項又は第五十六条第一項の規定による事件関係人又は参考人に対する処分に違反して出頭せず、陳述をせず、若しくは虚偽の陳述をし、又は報告をせず、若しくは虚偽の報告をした者
二 第四十七条第一項第二号若しくは第二項又は第五十六条第一項の規定による鑑定人に対する処分に違反して出頭せず、鑑定をせず、又は虚偽の鑑定をした者
三 第四十七条第一項第三号若しくは第二項又は第五十六条第一項の規定による物件の所持者に対する処分に違反して物件を提出しない者
四 第四十七条第一項第四号若しくは第二項又は第五十六条第一項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者
第九十四条の二中「ものは」を「者は」に改め、同条第一号中「もの」を「者」に改め、同条第二号から第四号までを削り、同条第五号中「第五十三条の二」を「第六十二条」に改め、「において」の下に「読み替えて」を加え、同号を同条第二号とする。
第九十五条第一項第二号中「第九十条」を「第九十条第一号、第二号若しくは第三号(第七条第一項又は第八条の二第一項若しくは第三項の規定による命令(第三条又は第八条第一項第一号の規定に違反する行為の差止めを命ずる部分に限る。)に違反した場合に限る。)」に改め、同号を同項第三号とし、同項第一号の次に次の一号を加える。
二 第九十条第三号(第七条第一項又は第八条の二第一項若しくは第三項の規定による命令(第三条又は第八条第一項第一号の規定に違反する行為の差止めを命ずる部分に限る。)に違反した場合を除く。)三億円以下の罰金刑
第九十五条第二項第二号中「第九十条」を「第九十条第一号、第二号若しくは第三号(第七条第一項又は第八条の二第一項若しくは第三項の規定による命令(第三条又は第八条第一項第一号の規定に違反する行為の差止めを命ずる部分に限る。)に違反した場合に限る。)」に、「限る。)又は」を「限る。)、」に、「若しくは第十一号」を「又は第九十四条」に改め、同号を同項第三号とし、同項第一号の次に次の一号を加える。
二 第九十条第三号(第七条第一項又は第八条の二第一項若しくは第三項の規定による命令(第三条又は第八条第一項第一号の規定に違反する行為の差止めを命ずる部分に限る。)に違反した場合を除く。)三億円以下の罰金刑
第九十五条の三第一項中「構成事業者が他の」を削り、「もの」を「役員、従業員、代理人その他の者が構成事業者」に、「その事業者」を「当該事業者」に改める。
第九十七条中「第四十八条第四項、第五十三条の三又は第五十四条第一項若しくは第二項の審決」を「排除措置命令」に改める。
第九十八条中「第六十七条第一項」を「第七十条の十三第一項」に改める。
第十章を第十一章とし、第九章の二を第十章とする。
第百一条から第百五条までを附則第一条から第五条までとし、第百六条を削り、第百七条から第百十条までを附則第六条から第九条までとする。
第百十条の二中「第百三条第三項」を、「附則第三条第三項」に改め、「これを」を削り、同条を附則第十条とする。
第百十一条中「左の」を「次の」に、「一を」を「いずれかに」に改め、「これを」を削り、同条第一号中「第百九条」を「附則第八条」に改め、同条第二号中「第百四条、第百五条、第百七条、第百八条又は第百十条」を「附則第四条から第七条まで又は第九条」に、「基く」を「基づく」に改め、同条を附則第十一条とする。
第百十二条中「第百十条の二」を「附則第十条」に、「外」を「ほか」に改め、同条を附則第十二条とする。
第百十三条を削り、第百十四条を附則第十三条とする。
本則に次の一章を加える。
第十二章 犯則事件の調査等
第百一条 公正取引委員会の職員(公正取引委員会の指定を受けた者に限る。以下この章において「委員会職員」という。)は、犯則事件(第八十九条から第九十一条までの罪に係る事件をいう。以下この章において同じ。)を調査するため必要があるときは、犯則嫌疑者若しくは参考人(以下この項において「犯則嫌疑者等」という。)に対して出頭を求め、犯則嫌疑者等に対して質問し、犯則嫌疑者等が所持し若しくは置き去つた物件を検査し、又は犯則嫌疑者等が任意に提出し若しくは置き去つた物件を領置することができる。
委員会職員は、犯則事件の調査について、官公署又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができる。
第百二条 委員会職員は、犯則事件を調査するため必要があるときは、公正取引委員会の所在地を管轄する地方裁判所又は簡易裁判所の裁判官があらかじめ発する許可状により、臨検、捜索又は差押えをすることができる。
前項の場合において急速を要するときは、委員会職員は、臨検すべき場所、捜索すべき場所、身体若しくは物件又は差し押さえるべき物件の所在地を管轄する地方裁判所又は簡易裁判所の裁判官があらかじめ発する許可状により、同項の処分をすることができる。
委員会職員は、第一項又は前項の許可状(以下この章において「許可状」という。)を請求する場合においては、犯則事件が存在すると認められる資料を提供しなければならない。
前項の請求があつた場合においては、地方裁判所又は簡易裁判所の裁判官は、臨検すべき場所、捜索すべき場所、身体若しくは物件又は差し押さえるべき物件並びに請求者の官職及び氏名、有効期間、その期間経過後は執行に着手することができずこれを返還しなければならない旨、交付の年月日並びに裁判所名を記載し、自己の記名押印した許可状を委員会職員に交付しなければならない。この場合において、犯則嫌疑者の氏名又は犯則の事実が明らかであるときは、これらの事項をも記載しなければならない。
委員会職員は、許可状を他の委員会職員に交付して、臨検、捜索又は差押えをさせることができる。
第百三条 委員会職員は、犯則事件を調査するため必要があるときは、許可状の交付を受けて、犯則嫌疑者から発し、又は犯則嫌疑者に対して発した郵便物、信書便物又は電信についての書類で法令の規定に基づき通信事務を取り扱う者が保管し、又は所持するものを差し押さえることができる。
委員会職員は、前項の規定に該当しない郵便物、信書便物又は電信についての書類で法令の規定に基づき通信事務を取り扱う者が保管し、又は所持するものについては、犯則事件に関係があると認めるに足りる状況があるものに限り、許可状の交付を受けて、これを差し押さえることができる。
委員会職員は、前二項の規定による処分をした場合においては、その旨を発信人又は受信人に通知しなければならない。ただし、通知によつて犯則事件の調査が妨げられるおそれがある場合は、この限りでない。
第百四条 臨検、捜索又は差押えは、許可状に夜間でも執行することができる旨の記載がなければ、日没から日の出までの間には、してはならない。
日没前に開始した臨検、捜索又は差押えは、必要があると認めるときは、日没後まで継続することができる。
第百五条 臨検、捜索又は差押えの許可状は、これらの処分を受ける者に提示しなければならない。
第百六条 委員会職員は、この章の規定により質問、検査、領置、臨検、捜索又は差押えをするときは、その身分を示す証票を携帯し、関係者の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
第百七条 委員会職員は、臨検、捜索又は差押えをするため必要があるときは、錠をはずし、封を開き、その他必要な処分をすることができる。
前項の処分は、領置物件又は差押物件についても、することができる。
第百八条 委員会職員は、この章の規定により質問、検査、領置、臨検、捜索又は差押えをする間は、何人に対しても、許可を受けないでその場所に出入りすることを禁止することができる。
第百九条 委員会職員は、人の住居又は人の看守する邸宅若しくは建造物その他の場所で臨検、捜索又は差押えをするときは、その所有者若しくは管理者(これらの者の代表者、代理人その他これらの者に代わるべき者を含む。)又はこれらの者の使用人若しくは同居の親族で成年に達した者を立ち会わせなければならない。
前項の場合において、同項に規定する者を立ち会わせることができないときは、その隣人で成年に達した者又はその地の警察官若しくは地方公共団体の職員を立ち会わせなければならない。
女子の身体について捜索するときは、成年の女子を立ち会わせなければならない。ただし、急速を要する場合は、この限りでない。
第百十条 委員会職員は、臨検、捜索又は差押えをするに際し必要があるときは、警察官の援助を求めることができる。
第百十一条 委員会職員は、この章の規定により質問、検査、領置、臨検、捜索又は差押えをしたときは、その処分を行つた年月日及びその結果を記載した調書を作成し、質問を受けた者又は立会人に示し、これらの者とともにこれに署名押印しなければならない。ただし、質問を受けた者又は立会人が署名押印せず、又は署名押印することができないときは、その旨を付記すれば足りる。
第百十二条 委員会職員は、領置又は差押えをしたときは、その目録を作成し、領置物件若しくは差押物件の所有者若しくは所持者又はこれらの者に代わるべき者にその謄本を交付しなければならない。
第百十三条 運搬又は保管に不便な領置物件又は差押物件は、その所有者又は所持者その他委員会職員が適当と認める者に、その承諾を得て、保管証を徴して保管させることができる。
第百十四条 公正取引委員会は、領置物件又は差押物件について留置の必要がなくなつたときは、その返還を受けるべき者にこれを還付しなければならない。
公正取引委員会は、前項の領置物件又は差押物件の返還を受けるべき者の住所若しくは居所がわからないため、又はその他の事由によりこれを還付することができない場合においては、その旨を公告しなければならない。
前項の公告に係る領置物件又は差押物件について、公告の日から六月を経過しても還付の請求がないときは、これらの物件は、国庫に帰属する。
第百十五条 委員会職員は、犯則事件の調査を終えたときは、調査の結果を公正取引委員会に報告しなければならない。
第百十六条 公正取引委員会は、犯則事件の調査の結果、第七十四条第一項の規定により告発した場合において、領置物件又は差押物件があるときは、これを領置目録又は差押目録とともに引き継がなければならない。
前項の領置物件又は差押物件が第百十三条の規定による保管に係るものである場合においては、同条の保管証をもつて引き継ぐとともに、その旨を同条の保管者に通知しなければならない。
前二項の規定により領置物件又は差押物件が引き継がれたときは、当該物件は、刑事訴訟法の規定によつて押収されたものとみなす。
第百十七条 この章の規定に基づいて公正取引委員会又は委員会職員がする処分及び行政指導については、行政手続法第二章から第四章までの規定は、適用しない。
第百十八条 この章の規定に基づいて公正取引委員会又は委員会職員がした処分については、行政不服審査法による不服申立てをすることができない。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 目次の改正規定(「第四章の二 価格の同調的引上げ」を削る部分に限る。)、第四章の二を削る改正規定、第四十四条第一項後段を削る改正規定、第八十四条の二第二項の改正規定及び第九十一条の二第十一号を削り、同条第十二号を同条第十一号とする改正規定 公布の日から起算して一月を経過した日
二 第七十九条を削る改正規定、第七十八条を第七十九条とし、第七十七条の次に一条を加える改正規定及び第八十五条の改正規定(同条第一号に係る部分に限る。) 行政事件訴訟法の一部を改正する法律(平成十六年法律第八十四号)附則第一条本文の政令で定める日又はこの法律の公布の日のいずれか遅い日
(施行日前に勧告等があった場合についての経過措置)
第二条 この法律の施行の日(以下「施行日」という。)前に一の違反行為について当該違反行為をした事業者又は事業者団体若しくはその構成事業者(構成事業者が他の事業者の利益のためにする行為を行うものである場合には、その事業者を含む。)の全部又は一部に対し改正前の私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(以下「旧法」という。)第四十八条第一項若しくは第二項の規定による勧告、旧法第四十八条の二第四項の規定による意見を述べ、及び証拠を提出する機会の付与又は旧法第五十条第二項の規定による審判開始決定書の謄本の送達があった場合における当該違反行為を排除するために必要な措置を命ずる手続、課徴金の額の計算並びにその納付を命ずる要件及び手続、審判手続(速記者の立会いその他の公正取引委員会規則で定める事項に係るものを除く。)、当該審判手続による審決の取消しの訴えに係る手続その他これらに類するものとして公正取引委員会規則で定めるものについては、なお従前の例による。
(既往の違反行為に関する経過措置)
第三条 この法律の施行の際旧法第四十八条第一項若しくは第二項の規定による勧告又は旧法第五十条第二項の規定による審判開始決定書の謄本の送達がされることなくその行為がなくなった日から一年を経過している違反行為については、改正後の私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(以下「新法」という。)第七条第二項(新法第八条の二第二項及び第二十条第二項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定にかかわらず、新法第七条第二項に規定する措置を命ずることができない。
(課徴金に関する経過措置)
第四条 新法第七条の二第一項(新法第八条の三において読み替えて準用する場合を含む。)又は第二項に規定する違反行為(旧法第七条の二第一項(旧法第八条の三において読み替えて準用する場合を含む。)に規定するものを除く。)であって施行日前に既になくなっているものについては、課徴金の納付を命ずることができない。
2 新法第七条の二第一項(新法第八条の三において読み替えて準用する場合を含む。)又は第二項に規定する違反行為(旧法第七条の二第一項(旧法第八条の三において読み替えて準用する場合を含む。)に規定するものに限る。)であって施行日前に既になくなっているものについて新法第五十条第六項において読み替えて準用する新法第四十九条第五項の規定による通知をする場合における課徴金の額の計算(新法第七条の二第八項及び第九項の規定による減額を除く。)については、なお従前の例による。この場合における新法第七条の二第一項ただし書の規定の適用については、同項ただし書中「百万円」とあるのは、「五十万円」とする。
第五条 前条第一項に規定する違反行為について新法第五十条第六項において読み替えて準用する新法第四十九条第五項の規定による通知をする場合において当該違反行為が施行日前に開始され、施行日以後になくなったものであるときは、当該違反行為のうち施行日前に係るものについては、課徴金の納付を命ずることができない。
2 前条第二項に規定する違反行為について新法第五十条第六項において読み替えて準用する新法第四十九条第五項の規定による通知をする場合において当該違反行為が施行日前に開始され、施行日以後になくなったものであるときは、当該違反行為のうち施行日前に係るものについての課徴金の額の計算(売上額に乗ずる率に限る。)については、なお従前の例による。
3 前項の場合における新法第七条の二第一項(新法第八条の三において読み替えて準用する場合を含む。)の規定の適用については、同項本文中「当該行為の実行としての事業活動がなくなる日までの期間(当該期間」とあるのは、「施行日の前日までの期間と施行日から当該行為の実行としての事業活動がなくなる日までの期間とを合算した期間(当該合算した期間」とする。
4 第二項の場合における新法第七条の二第十四項本文及び第五十一条第一項本文の規定の適用については、これらの規定中「その額」とあるのは「その額中当該違反行為のうち施行日以後に係るものに対応する部分の金額」と、「控除した額」とあるのは「控除した額(当該対応する部分の金額が当該罰金額の二分の一を下回る場合には、零円)と当該違反行為のうち施行日前に係るものに対応する部分の金額との合計額」とする。
5 第二項の場合における新法第七条の二第十四項ただし書の規定の適用については、同項ただし書中「第一項、第四項から第六項まで、第八項若しくは第九項の規定により計算した額が当該罰金額の二分の一に相当する金額を超えないとき、又は当該控除後の額」とあるのは、「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律(平成十七年法律第三十五号)附則第五条第四項の規定により読み替えて適用されるこの項本文に規定する合計額」とする。
6 第二項の場合における新法第五十一条第一項ただし書の規定の適用については、同項ただし書中「当該納付命令に係る課徴金の額が当該罰金額の二分の一に相当する金額を超えないとき、又は当該変更後の額」とあるのは、「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律(平成十七年法律第三十五号)附則第五条第四項の規定により読み替えて適用されるこの項本文に規定する合計額」とする。
(審決及び納付命令に関する経過措置)
第六条 新法第七条の二第一項(同条第二項において読み替えて準用する場合を含む。)の規定により課徴金の納付を命ずる場合において、当該事業者が、同条第一項又は第二項に規定する違反行為に係る事件について新法第四十七条第一項第四号に掲げる処分又は新法第百二条第一項に規定する処分が最初に行われた日からさかのぼり十年以内(当該処分が行われなかったときは、当該事業者が当該違反行為について新法第五十条第六項において読み替えて準用する新法第四十九条第五項の規定による通知を受けた日からさかのぼり十年以内)に、旧法第七条の二第一項の規定による命令を受けたことがあるとき(当該命令についての審判手続の開始を請求することなく旧法第四十八条の二第五項に規定する期間を経過している場合に限る。)又は旧法第五十四条の二第一項の規定による審決を受けたことがあるとき(当該審決が確定している場合に限る。)は、当該命令又は審決を新法第七条の二第一項の規定による命令であって確定しているものとみなして、同条第六項の規定を適用する。
第七条 旧法第四十八条第四項、第五十三条の三又は第五十四条第一項若しくは第二項の規定による審決(旧法第八条の四第一項に規定する措置を命ずるものを除く。)が確定した場合において、当該審決を受けた者に対して施行日以後に損害賠償の請求がされるときは、当該審決を新法の規定により確定した排除措置命令とみなして、新法第二十六条の規定を適用する。
2 前項に規定する審決がされず、旧法第五十四条の二第一項の規定による審決(旧法第八条第一項第一号又は第二号の規定に違反する行為をした事業者団体の構成事業者に対するものを除く。)が確定した場合において、当該審決を受けた者に対して施行日以後に損害賠償の請求がされるときは、当該審決を新法の規定により確定した納付命令とみなして、新法第二十六条の規定を適用する。
3 旧法第四十八条第四項、第五十三条の三又は第五十四条第一項若しくは第二項の規定による審決(旧法第八条の四第一項に規定する措置を命ずるものを除く。)が確定した場合において、当該審決を受けた者が施行日以後においてこれに従わないときは、当該審決を新法の規定により確定した排除措置命令とみなして、新法第九十条第三号、第九十二条、第九十五条第一項第二号及び第三号(新法第九十条第三号に係る部分に限る。)、第二項第二号及び第三号(新法第九十条第三号に係る部分に限る。)並びに第三項、第九十五条の二並びに第九十五条の三の規定を適用する。
第八条 旧法第四十八条第四項、第五十三条の三又は第五十四条第一項若しくは第二項の規定による審決(旧法第八条の四第一項に規定する措置を命ずるものを除く。)を受けた者が施行日以後においてこれに違反しているときは、当該審決を新法の規定による排除措置命令とみなして、新法第九十七条の規定を適用する。
(処分、手続等に関する経過措置)
第九条 前三条に規定するもののほか、旧法の規定によってした処分、手続その他の行為は、公正取引委員会規則で定めるところにより、新法の相当の規定によってしたものとみなす。
(東京高等裁判所の専属管轄事件の見直しに伴う経過措置)
第十条 この法律の施行の際現に東京高等裁判所に係属している旧法第八十九条から第九十一条までの罪に係る訴訟の第一審の裁判権については、なお従前の例による。
(罰則に関する経過措置)
第十一条 この法律(附則第一条第一号に掲げる改正規定については、当該改正規定)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第十二条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。
(検討)
第十三条 政府は、この法律の施行後二年以内に、新法の施行の状況、社会経済情勢の変化等を勘案し、課徴金に係る制度の在り方、違反行為を排除するために必要な措置を命ずるための手続の在り方、審判手続の在り方等について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
(水産業協同組合法の一部改正)
第十四条 水産業協同組合法(昭和二十三年法律第二百四十二号)の一部を次のように改正する。
目次中「第百三十二条」を「第百三十四条」に改める。
第九十五条の二の見出し中「審決」を「排除措置命令」に改め、同条中「審決」を「確定した排除措置命令」に改める。
第九十五条の四を次のように改める。
第九十五条の四 前条の場合については、私的独占禁止法第四十条から第四十二条まで、第四十五条、第四十七条から第四十九条まで、第五十二条、第五十五条第一項及び第三項から第五項まで、第五十六条から第五十八条まで、第五十九条第一項、第六十条から第六十四条まで、第六十六条、第六十八条、第六十九条第一項及び第二項、第七十条、第七十条の二第一項から第三項まで、第七十条の三から第七十条の五まで、第七十条の八、第七十条の十二第二項、第七十条の十五から第七十条の十七まで、第七十条の十九から第七十条の二十二まで、第七十五条から第八十二条まで並びに第八十八条の規定を準用する。
第百三十二条を次のように改める。
第百三十二条 第九十五条の四において準用する私的独占禁止法第六十二条において読み替えて準用する刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第百五十四条又は第百六十六条の規定により宣誓した参考人又は鑑定人が虚偽の陳述又は鑑定をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処する。
2 前項の罪を犯した者が、審判手続終了前であつて、かつ、犯罪の発覚する前に自白したときは、その刑を軽減し、又は免除することができる。
第百三十二条の次に次の二条を加える。
第百三十三条 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。
一 第九十五条の四において準用する私的独占禁止法第四十七条第一項第一号若しくは第二項又は第五十六条第一項の規定による事件関係人又は参考人に対する処分に違反して出頭せず、陳述をせず、若しくは虚偽の陳述をし、又は報告をせず、若しくは虚偽の報告をした者
二 第九十五条の四において準用する私的独占禁止法第四十七条第一項第二号若しくは第二項又は第五十六条第一項の規定による鑑定人に対する処分に違反して出頭せず、鑑定をせず、又は虚偽の鑑定をした者
三 第九十五条の四において準用する私的独占禁止法第四十七条第一項第三号若しくは第二項又は第五十六条第一項の規定による物件の所持者に対する処分に違反して物件を提出しない者
四 第九十五条の四において準用する私的独占禁止法第四十七条第一項第四号若しくは第二項又は第五十六条第一項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者
第百三十四条 次の各号のいずれかに該当する者は、二十万円以下の罰金に処する。
一 第九十五条の四において準用する私的独占禁止法第四十条の規定による処分に違反して出頭せず、報告、情報若しくは資料を提出せず、又は虚偽の報告、情報若しくは資料を提出した者
二 第九十五条の四において準用する私的独占禁止法第六十二条において読み替えて準用する刑事訴訟法第百五十四条又は第百六十六条の規定による参考人又は鑑定人に対する命令に違反して宣誓をしない者
(水産業協同組合法の一部改正に伴う経過措置)
第十五条 施行日前に前条の規定による改正前の水産業協同組合法第九十五条の四において準用する旧法第四十八条第一項の規定による勧告又は旧法第五十条第二項の規定による審判開始決定書の謄本の送達があった場合における排除措置の処理の手続(速記者の立会いその他の公正取引委員会規則で定める事項に係るものを除く。)については、なお従前の例による。
(中小企業等協同組合法の一部改正)
第十六条 中小企業等協同組合法(昭和二十四年法律第百八十一号)の一部を次のように改正する。
目次中「第百十六条」を「第百十八条」に改める。
第十九条第一項第四号中「審決」を「確定した排除措置命令」に改める。
第百八条を次のように改める。
第百八条 前条の場合については、私的独占禁止法第四十条から第四十二条まで(公正取引委員会の権限)、第四十五条、第四十七条から第四十九条まで、第五十二条、第五十五条第一項及び第三項から第五項まで、第五十六条から第五十八条まで、第五十九条第一項、第六十条から第六十四条まで、第六十六条、第六十八条、第六十九条第一項及び第二項、第七十条、第七十条の二第一項から第三項まで、第七十条の三から第七十条の五まで、第七十条の八、第七十条の十二第二項、第七十条の十五から第七十条の十七まで、第七十条の十九から第七十条の二十二まで(事実の報告、事件の調査、排除措置命令、審判、審決その他事件処理の手続)、第七十五条、第七十六条(雑則)、第七十七条から第八十二条まで並びに第八十八条(訴訟)の規定を準用する。
第百十六条を次のように改める。
第百十六条 第百八条において準用する私的独占禁止法第六十二条において読み替えて準用する刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第百五十四条又は第百六十六条の規定により宣誓した参考人又は鑑定人が虚偽の陳述又は鑑定をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処する。
2 前項の罪を犯した者が、審判手続終了前であつて、かつ、犯罪の発覚する前に自白したときは、その刑を軽減し、又は免除することができる。
第百十六条の次に次の二条を加える。
第百十七条 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。
一 第百八条において準用する私的独占禁止法第四十七条第一項第一号若しくは第二項又は第五十六条第一項の規定による事件関係人又は参考人に対する処分に違反して出頭せず、陳述をせず、若しくは虚偽の陳述をし、又は報告をせず、若しくは虚偽の報告をした者
二 第百八条において準用する私的独占禁止法第四十七条第一項第二号若しくは第二項又は第五十六条第一項の規定による鑑定人に対する処分に違反して出頭せず、鑑定をせず、又は虚偽の鑑定をした者
三 第百八条において準用する私的独占禁止法第四十七条第一項第三号若しくは第二項又は第五十六条第一項の規定による物件の所持者に対する処分に違反して物件を提出しない者
四 第百八条において準用する私的独占禁止法第四十七条第一項第四号若しくは第二項又は第五十六条第一項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者
第百十八条 次の各号のいずれかに該当する者は、二十万円以下の罰金に処する。
一 第百八条において準用する私的独占禁止法第四十条の規定による処分に違反して出頭せず、報告、情報若しくは資料を提出せず、又は虚偽の報告、情報若しくは資料を提出した者
二 第百八条において準用する私的独占禁止法第六十二条において読み替えて準用する刑事訴訟法第百五十四条又は第百六十六条の規定による参考人又は鑑定人に対する命令に違反して宣誓をしない者
(中小企業等協同組合法の一部改正に伴う経過措置)
第十七条 施行日前に前条の規定による改正前の中小企業等協同組合法第百八条において準用する旧法第四十八条第一項の規定による勧告又は旧法第五十条第二項の規定による審判開始決定書の謄本の送達があった場合における排除措置の処理の手続(速記者の立会いその他の公正取引委員会規則で定める事項に係るものを除く。)については、なお従前の例による。
(輸出入取引法の一部改正)
第十八条 輸出入取引法(昭和二十七年法律第二百九十九号)の一部を次のように改正する。
第三十四条第三項中「勧告し、又は審判手続を開始しよう」を「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律第四十九条第五項の規定による通知をしよう」に改める。
(下請代金支払遅延等防止法の一部改正)
第十九条 下請代金支払遅延等防止法(昭和三十一年法律第百二十号)の一部を次のように改正する。
第八条中「第四十八条、第四十九条、第五十三条の三及び第五十四条」を「第二十条」に改める。
(小売商業調整特別措置法の一部改正)
第二十条 小売商業調整特別措置法(昭和三十四年法律第百五十五号)の一部を次のように改正する。
第十三条第二項中「第四十八条、第四十九条、第五十三条の三及び第五十四条」を「第二十条」に、「勧告、審判手続の開始、審決等」を「排除措置命令」に改める。
(不当景品類及び不当表示防止法の一部改正)
第二十一条 不当景品類及び不当表示防止法(昭和三十七年法律第百三十四号)の一部を次のように改正する。
第四条第二項中「第七条」を「第二項」に改める。
第六条第一項中「命令」の下に「(以下「排除命令」という。)」を加え、同条第二項及び第三項を次のように改める。
2 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律第八条の二、第二十条、第二十五条、第二十六条及び第八章第二節(第四十六条、第四十九条第三項から第五項まで、第五十条、第五十一条、第五十三条、第五十五条第二項、第五項及び第六項、第五十九条第二項、第六十五条、第六十七条、第六十九条第三項、第七十条の二第四項、第七十条の九から第七十条の十一まで並びに第七十条の十二第一項を除く。)の規定の適用については、前項に規定する違反行為は同法第十九条の規定に違反する行為(事業者団体が事業者に当該行為に該当する行為をさせるようにする場合にあつては、同法第八条第一項第五号の不公正な取引方法に該当する行為)と、排除命令は排除措置命令とみなす。この場合において、同法第四十九条第一項中「排除措置命令書」とあるのは「排除命令書」と、「違反行為を排除し、又は違反行為が排除されたことを確保するために必要な措置」とあるのは「その行為の差止め若しくはその行為が再び行われることを防止するために必要な事項又はこれらの実施に関連する公示その他必要な事項」と、同条第二項中「排除措置命令書」とあるのは「排除命令書」と、同条第六項中「排除措置命令書」とあるのは「排除命令書」と、「六十日」とあるのは「三十日」と、同法第七十条の十五中「排除措置命令書」とあるのは「排除命令書」と、同法第七十条の二十一中「第三章」とあるのは「第三章(第十三条第一項及び第三節を除く。)」とする。
3 排除命令は、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律第九十条第三号、第九十二条、第九十五条第一項第二号、第二項第二号及び第三項、第九十五条の二並びに第九十五条の三(それぞれ同法第九十条第三号に係る部分に限る。)並びに第九十七条の規定の適用については、排除措置命令とみなす。
第七条から第九条までを削り、第九条の二を第七条とする。
第九条の三第一項中「行なつた」を「行つた」に、「行なわれる」を「行われる」に改め、同条を第八条とする。
第九条の四第一項中「第九条の二」を「第七条」に、「行なう」を「行う」に改め、同条を第九条とする。
第十二条の見出しを削り、同条第一項中「第九条の四第一項」を「第九条第一項」に改め、同条第二項を削り、同条を第十六条とし、同条の次に次の二条を加える。
第十七条 第六条第二項の規定により適用される私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律第六十二条において読み替えて準用する刑事訴訟法第百五十四条又は第百六十六条の規定による参考人又は鑑定人に対する命令に違反して宣誓をしない者は、二十万円以下の罰金に処する。
第十八条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関して、第十五条又は第十六条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する。
2 法人でない団体の代表者、管理人、代理人、使用人その他の従業者がその団体の業務又は財産に関して、第十五条又は第十六条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その団体に対しても、各本条の罰金刑を科する。
3 前項の場合においては、代表者又は管理人が、その訴訟行為につきその団体を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の訴訟行為に関する刑事訴訟法の規定を準用する。
第十一条第二項中「第八条第一項の規定による請求又は」を削り、同条を第十三条とし、同条の次に次の見出し及び二条を加える。
(罰則)
第十四条 第六条第二項の規定により適用される私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律第六十二条において読み替えて準用する刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第百五十四条又は第百六十六条の規定により宣誓した参考人又は鑑定人が虚偽の陳述又は鑑定をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処する。
2 前項の罪を犯した者が、審判手続終了前であつて、かつ、犯罪の発覚する前に自白したときは、その刑を軽減し、又は免除することができる。
第十五条 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。
一 第六条第二項の規定により適用される私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律第四十七条第一項第一号若しくは第二項又は第五十六条第一項の規定による事件関係人又は参考人に対する処分に違反して出頭せず、陳述をせず、若しくは虚偽の陳述をし、又は報告をせず、若しくは虚偽の報告をした者
二 第六条第二項の規定により適用される私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律第四十七条第一項第二号若しくは第二項又は第五十六条第一項の規定による鑑定人に対する処分に違反して出頭せず、鑑定をせず、又は虚偽の鑑定をした者
三 第六条第二項の規定により適用される私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律第四十七条第一項第三号若しくは第二項又は第五十六条第一項の規定による物件の所持者に対する処分に違反して物件を提出しない者
四 第六条第二項の規定により適用される私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律第四十七条第一項第四号若しくは第二項又は第五十六条第一項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者
第十条第五項中「第四十八条、第四十九条、第六十七条第一項及び第七十三条」を「第七条第一項及び第二項(第八条の二第二項及び第二十条第二項において準用する場合を含む。)、第八条の二第一項及び第三項、第二十条第一項、第七十条の十三第一項並びに第七十四条」に改め、同条を第十二条とする。
第九条の六第一項中「第九条の二から第九条の四まで」を「第七条から第九条まで」に改め、同条を第十一条とし、第九条の五を第十条とする。
(不当景品類及び不当表示防止法の一部改正に伴う経過措置)
第二十二条 施行日前に前条の規定による改正前の不当景品類及び不当表示防止法第六条第一項に規定する違反行為について行政手続法(平成五年法律第八十八号)第三十条の規定による通知又は前条の規定による改正前の不当景品類及び不当表示防止法第七条第一項の規定により適用される旧法第五十条第二項の規定による審判開始決定書の謄本の送達があった場合においては、当該違反行為に係る排除命令の手続及び審判手続に関しては、前条の規定による改正後の不当景品類及び不当表示防止法及び新法の規定にかかわらず、なお従前の例による。
(株式等の取引に係る決済の合理化を図るための社債等の振替に関する法律等の一部を改正する法律の一部改正)
第二十三条 株式等の取引に係る決済の合理化を図るための社債等の振替に関する法律等の一部を改正する法律(平成十六年法律第八十八号)の一部を次のように改正する。
附則第五十二条のうち、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律第十五条の二第六項の改正規定中「及び第五項」を「から第六項まで」に、「及び第六項」を「から第七項まで」に、「「同条第四項」を「「前条第四項及び第六項」に、「同条第五項」に」を「前条第五項及び第七項」に」に改め、同法第十六条第五項の改正規定中「及び第五項」を「から第六項まで」に、「及び第六項」を「から第七項まで」に、「同条第四項」を「第十五条第四項及び第六項」に、「同条第五項」に」を「第十五条第五項及び第七項」に」に改める。
附則第五十二条のうち私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律第十七条の二第一項の改正規定並びに同法第四十八条第一項及び第五十四条第一項の改正規定を削る。
附則第五十二条のうち私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律第六十二条第一項の改正規定中「第六十二条第一項」を「第七十条の六第一項」に改める。
(中小企業庁設置法の一部改正)
第二十四条 中小企業庁設置法(昭和二十三年法律第八十三号)の一部を次のように改正する。
第四条第八項中「勧告し、又は審判開始決定書の謄本を発した」を「同法第四十九条第五項の規定による通知をした」に改める。
内閣総理大臣 小泉純一郎
農林水産大臣 島村宜伸
経済産業大臣 中川昭一