石油の安定的な供給の確保のための石油備蓄法等の一部を改正する等の法律
法令番号: 法律第55号
公布年月日: 平成13年6月20日
法令の形式: 法律

提案理由 (AIによる要約)

我が国のエネルギー供給の大部分を占める石油は、ほぼ全量を輸入に依存しており、その安定供給の確保は重要である。しかし、国際石油市場の発達等により、石油供給を取り巻く環境に新たな変化が生じている。このような状況下で石油の安定供給を確保するため、石油産業の需給調整規制を撤廃するとともに、緊急時における石油供給確保の基盤である石油備蓄制度の強化、より効率的かつ確実な自主開発原油の確保を図る必要がある。そのため、石油業法を廃止し、石油備蓄法及び石油公団法を改正する本法律案を提出するものである。

参照した発言:
第151回国会 衆議院 本会議 第19号

審議経過

第151回国会

衆議院
(平成13年3月30日)
(平成13年4月4日)
(平成13年4月6日)
(平成13年4月10日)
(平成13年4月11日)
(平成13年4月12日)
参議院
(平成13年5月25日)
(平成13年5月29日)
(平成13年5月31日)
(平成13年6月5日)
(平成13年6月7日)
(平成13年6月12日)
(平成13年6月13日)
石油の安定的な供給の確保のための石油備蓄法等の一部を改正する等の法律をここに公布する。
御名御璽
平成十三年六月二十日
内閣総理大臣 小泉純一郎
法律第五十五号
石油の安定的な供給の確保のための石油備蓄法等の一部を改正する等の法律
(石油業法の廃止)
第一条 石油業法(昭和三十七年法律第百二十八号)は、廃止する。
(石油備蓄法の一部改正)
第二条 石油備蓄法(昭和五十年法律第九十六号)の一部を次のように改正する。
題名を次のように改める。
石油の備蓄の確保等に関する法律
目次を次のように改める。
目次
第一章
総則(第一条─第三条)
第二章
石油の備蓄
第一節
石油備蓄目標(第四条)
第二節
石油ガス以外の石油の備蓄(第五条─第九条)
第三節
石油ガスの備蓄(第十条─第十二条)
第三章
石油輸入業の登録等
第一節
石油輸入業の登録(第十三条─第二十二条)
第二節
石油精製業等の届出(第二十三条─第二十五条)
第四章
雑則(第二十六条─第三十五条)
第五章
罰則(第三十六条─第四十条)
附則
第一条中「確保する」の下に「とともに、備蓄に係る石油の適切な供給を図る」を加える。
第二条第四項から第七項までを次のように改める。
4 この法律において「特定設備」とは、石油蒸留設備(経済産業省令で定める基準に従つて算定した一日の処理能力が百五十キロリットル以上のものに限る。)その他石油の精製の用に供する設備であつて経済産業省令で定めるものをいう。
5 この法律において「石油精製業」とは、特定設備を用いて指定石油製品の製造(指定石油製品以外の物品の製造工程における技術的理由による指定石油製品の副生を除く。)を行う事業をいい、「石油精製業者」とは、石油精製業を行う者をいう。
6 この法律において「石油販売業」とは、石油の販売を行う事業(経済産業省令で定めるところにより算定したその事業の規模(揮発油等の品質の確保等に関する法律(昭和五十一年法律第八十八号)第二条第三項の揮発油販売業を行う者については、揮発油販売業以外の石油の販売の事業の規模)が経済産業省令で定める規模以下であるものを除く。以下同じ。)をいい、「石油販売業者」とは、石油販売業を行う者(石油公団を除く。)をいう。
7 この法律において「特定石油販売業者」とは、石油販売業者(石油精製業者を除く。)のうち、その石油の年間の販売量が経済産業省令で定める量以上のもので、かつ、石油精製業者のいずれかと経済産業省令で定める密接な関係を有するものをいう。
第二条に次の二項を加える。
8 この法律において「石油輸入業」とは、石油(石油ガスを除く。)の輸入を行う事業をいい、「石油輸入業者」とは、石油輸入業を行うことについて第十三条の登録を受けた者をいう。
9 この法律において「石油ガス輸入業」とは、石油ガスの輸入を行う事業をいい、「石油ガス輸入業者」とは、石油ガス輸入業を行う者(石油公団を除く。)をいう。
第三条中「石油の我が国への」を「我が国への石油の」に改める。
「第二章 石油ガス以外の石油の備蓄」を削る。
第三条の次に次の章名及び節名を付する。
第二章 石油の備蓄
第一節 石油備蓄目標
第四条の次に次の節名を付する。
第二節 石油ガス以外の石油の備蓄
第五条を削る。
第六条第一項中「石油精製業者等は」を「石油精製業者等(石油精製業者、特定石油販売業者又は石油輸入業者のうち、経済産業省令で定めるものをいう。以下同じ。)は」に改め、「前月の指定石油製品の生産量又は石油の販売量若しくは輸入量、」を削り、「十二箇月の指定石油製品の生産量又は石油」の下に「(石油ガスを除く。以下この節において同じ。)」を加え、「この章」を「この節」に改め、第二章第二節中同条を第五条とする。
第七条第一項中「第九条第一項」を「第八条第一項」に、「第十条」を「第九条」に改め、同条を第六条とする。
第八条第三項中「等が生じた」を「が生じ、又は生ずるおそれがある」に、「ものとする」を「ことができる」に改め、同条を第七条とする。
第九条を第八条とする。
第十条第一項及び第二項中「第七条第一項」を「第六条第一項」に改め、同条を第九条とし、同条の次に次の節名を付する。
第三節 石油ガスの備蓄
「第三章 石油ガスの備蓄」を削る。
第十条の二を削る。
第十条の三第一項中「石油ガス輸入業者は」を「石油ガス輸入業者(経済産業省令で定める者に限る。以下この節、第二十八条第五項及び第二十九条において同じ。)は」に改め、「前月の石油ガスの輸入量、」を削り、「この章」を「この節」に改め、第二章第三節中同条を第十条とする。
第十八条中「第十一条第三項」を「第十七条第三項、第十八条、第二十三条第二項若しくは第三項(第二十四条第三項及び第二十五条第三項において準用する場合を含む。)、第二十四条第二項、第二十五条第二項、第二十七条第二項又は第二十八条第二項(同条第四項及び第五項において準用する場合を含む。)」に、「十万円」を「二十万円」に改め、同条を第四十条とする。
第十七条中「前二条」を「次の各号に掲げる規定」に、「又は人に」を「に対して当該各号に定める罰金刑を、その人に」に、「刑」を「罰金刑」に改め、同条に次の各号を加える。
一 第三十六条 一億円以下の罰金刑
二 前二条 各本条の罰金刑
第十七条を第三十九条とする。
第十六条中「一に」を「いずれかに」に、「三十万円」を「五十万円」に改め、同条第三号中「第十三条第一項」を「第三十条第一項又は第三十二条第一項」に、「若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した」を「又は虚偽の報告をした」に改め、同号を同条第四号とし、同条に次の一号を加える。
五 第三十条第二項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者
第十六条第二号中「第十二条」を「第二十九条」に改め、同号を同条第三号とし、同条第一号中「第六条第一項、第十条の二第一項又は第十条の三第一項」を「第十条第一項、第二十三条第一項、第二十四条第一項、第二十五条第一項又は第二十六条」に改め、同号の次に次の一号を加える。
二 第十七条第一項の規定に違反して第十四条第一項第四号又は第五号に掲げる事項を変更した者
第十六条を第三十八条とする。
第十五条中「第十条第二項又は第十条の五第二項」を「第九条第二項又は第十二条第二項」に改め、「違反した者は、」の下に「一年以下の懲役若しくは」を加え、「処する」を「処し、又はこれを併科する」に改め、同条を第五章中第三十六条とし、同条の次に次の一条を加える。
第三十七条 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第十三条の登録を受けないで石油輸入業を行つた者
二 不正の手段により第十三条の登録を受けた者
三 第二十条第一項の規定による事業の停止の命令に違反した者
第四章中第十四条の三を第三十五条とし、第十四条の二を第三十四条とする。
第十四条第一項及び第二項中「前条まで」を「第十二条まで、第二十七条第三項、第二十八条、第二十九条及び前条」に改め、同条を第三十三条とする。
第十三条第三項中「第一項」を「第二項」に改め、同項を同条第四項とし、同条第二項を同条第三項とし、同条第一項中「経済産業大臣は」の下に「、この法律で別に定めるもののほか」を加え、「石油精製業者等若しくは石油ガス輸入業者に」を「石油精製業者、石油販売業者、石油輸入業者又は石油ガス輸入業者(以下「石油業者」と総称する。)に」に、「報告させ、又はその職員に、石油精製業者等若しくは石油ガス輸入業者の事務所、工場その他の事業場に立ち入り、帳簿、書類その他の物件を検査させる」を「報告をさせる」に改め、同項の次に次の一項を加える。
2 経済産業大臣は、この法律の施行に必要な限度において、その職員に、石油業者の事務所、工場その他の事業場に立ち入り、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
第十三条を第三十条とし、同条の次に次の二条を加える。
(経済産業大臣の石油公団に対する命令)
第三十一条 経済産業大臣は、我が国への石油の供給が不足する事態が生じ、又は生ずるおそれがある場合において、石油の安定的な供給を確保するため特に必要があると認めるときは、石油公団に対し、経済産業省令で定めるところにより、その備蓄に係る石油を譲り渡すべきことを命ずることができる。
(勧告等)
第三十二条 経済産業大臣は、第七条第三項(第十一条第二項において準用する場合を含む。)の規定により基準備蓄量を減少し、若しくは減少しようとする場合、又は前条の規定により石油公団に対してその備蓄に係る石油を譲り渡すべきことを命令し、若しくは命令しようとする場合においては、経済産業省令で定めるところにより、石油業者に対し、指定石油製品の生産予定量又は石油の販売予定量若しくは輸入予定量その他の必要な情報の報告をさせ、当該報告に基づき、石油業者に対し、指定石油製品の生産予定量又は石油の販売予定量若しくは輸入予定量の増加その他の必要な措置をとるべきことを勧告することができる。
2 経済産業大臣は、前項の規定による勧告をした場合において、当該勧告を受けた者が、正当な理由がなく、その勧告に従わなかつたときは、その旨を公表することができる。
3 経済産業大臣は、我が国への石油の供給が不足する事態に際して国民が的確に対応できるよう、石油の生産、輸入、流通又は在庫の状況に関し、必要な情報を国民に提供するものとする。
第十二条を第二十九条とする。
第十一条第一項中「石油精製業者等が指定石油製品の製造若しくは石油(石油ガスを除く。)の販売若しくは輸入の事業(以下この項において単に「事業」という。)の全部を譲渡し、又は石油精製業者等」を「石油輸入業者がその事業の全部を譲り渡し、又は石油輸入業者」に、「事業の全部」を「その事業の全部」に改め、「その者」の下に「。以下同じ。」を加え、「石油精製業者等のこの法律の規定による」を「石油輸入業者の」に改め、同項に次のただし書を加える。
ただし、当該事業の全部を譲り受けた者又は相続人、合併後存続する法人若しくは合併により設立した法人若しくは分割により当該事業の全部を承継した法人が第十六条第一項第二号から第六号までのいずれかに該当するときは、この限りでない。
第十一条第二項を削り、同条第三項中「前二項」を「前項」に、「石油精製業者等又は石油ガス輸入業者」を「石油輸入業者」に改め、同項を同条第二項とし、同条第四項中「又は第二項」を削り、「石油精製業者等又は石油ガス輸入業者」を「石油輸入業者」に、「第六条第一項又は第十条の三第一項」を「第五条第一項」に改め、同項を同条第三項とし、同条を第二十七条とし、同条の次に次の一条を加える。
第二十八条 石油精製業者(経済産業省令で定めるものに限る。)がその事業の全部を譲り渡し、又は石油精製業者について相続、合併若しくは分割(その事業の全部を承継させるものに限る。)があつたときは、その事業の全部を譲り受けた者又は相続人、合併後存続する法人若しくは合併により設立した法人若しくは分割によりその事業の全部を承継した法人は、その石油精製業者のこの法律の規定による地位を承継する。
2 前項の規定により石油精製業者の地位を承継した者は、遅滞なく、その事実を証する書面を添えて、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。
3 第一項の規定により石油精製業者の地位を承継した者についての第五条第一項の規定の適用に関する技術的読替えについては、経済産業省令で必要な規定を設けることができる。
4 前三項の規定は、特定石油販売業者に準用する。
5 第一項から第三項までの規定は、石油ガス輸入業者に準用する。この場合において、同項中「第五条第一項」とあるのは、「第十条第一項」と読み替えるものとする。
第四章中第二十七条の前に次の一条を加える。
(生産量等の届出)
第二十六条 石油精製業者、特定石油販売業者、石油輸入業者又は石油ガス輸入業者は、毎月、経済産業省令で定めるところにより、その月の前月の指定石油製品の生産量又は石油の販売量若しくは輸入量その他経済産業省令で定める事項を経済産業大臣に届け出なければならない。
第十条の五第一項中「第九条第二項」を「第八条第二項」に改め、第二章第三節中同条を第十二条とし、同条の次に次の一章を加える。
第三章 石油輸入業の登録等
第一節 石油輸入業の登録
(登録)
第十三条 石油輸入業を行おうとする者(石油精製業者又は特定石油販売業者であるもの及び石油公団を除く。)は、経済産業大臣の登録を受けなければならない。
(登録の申請)
第十四条 前条の登録を受けようとする者は、経済産業省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書を経済産業大臣に提出しなければならない。
一 商号、名称又は氏名及び住所
二 法人である場合においては、その役員(業務を執行する社員、取締役又はこれらに準ずる者をいう。以下この節において同じ。)の氏名及び住所
三 主たる事務所の所在地
四 石油(石油ガスを除く。以下この章において同じ。)の種類ごとの貯蔵施設の貯蔵能力及び所在地
五 事業開始の予定年月日及びその日の属する月の石油の種類ごとの輸入予定量
2 前項の申請書には、第十六条第一項各号に該当しないことを誓約する書面その他経済産業省令で定める書類を添付しなければならない。
(登録及びその通知)
第十五条 経済産業大臣は、前条第一項の登録の申請があつたときは、次条第一項の規定により登録を拒否する場合を除き、前条第一項各号に掲げる事項並びに登録年月日及び登録番号を石油輸入業者登録簿に登録しなければならない。
2 経済産業大臣は、前項の規定により登録をしたときは、遅滞なく、その旨を申請者に通知しなければならない。
(登録の拒否等)
第十六条 経済産業大臣は、第十四条第一項の申請書を提出した者が次の各号のいずれかに該当するとき、又は当該申請書若しくは同条第二項の添付書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、その登録を拒否しなければならない。
一 第六条第一項の規定による石油の保有に必要と認められる施設を権原に基づいて利用できない者
二 この法律の規定により刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者
三 第二十条第一項又は第二十一条第一項の規定により登録を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者
四 石油輸入業者であつて法人であるものが第二十条第一項又は第二十一条第一項の規定により登録を取り消された場合において、その処分のあつた日前三十日以内にその石油輸入業者の業務を行う役員であつた者でその処分のあつた日から二年を経過しないもの
五 第二十条第一項の規定により事業の停止を命ぜられ、その停止の期間が経過しない者
六 法人であつて、その業務を行う役員のうちに第二号から前号までのいずれかに該当する者があるもの
2 経済産業大臣は、前項の規定により登録を拒否したときは、遅滞なく、その理由を示して、その旨を申請者に通知しなければならない。
(変更登録等)
第十七条 石油輸入業者は、第十四条第一項第四号又は第五号に掲げる事項について変更をしようとするときは、経済産業大臣の変更登録を受けなければならない。
2 第十四条第二項及び前二条の規定は、前項の変更登録に準用する。
3 石油輸入業者は、第十四条第一項第一号から第三号までに掲げる事項に変更があつたときは、遅滞なく、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。
4 経済産業大臣は、前項の規定による届出を受理したときは、その届出があつた事項を石油輸入業者登録簿に登録するものとする。
(廃止の届出)
第十八条 石油輸入業者は、石油輸入業を廃止したときは、遅滞なく、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。
(登録の失効)
第十九条 石油輸入業者がその石油輸入業を廃止したときは、その者に係る第十三条の登録は、その効力を失う。
(登録の取消し等)
第二十条 経済産業大臣は、石油輸入業者が次の各号のいずれかに該当するときは、その登録を取り消し、又は六月以内の期間を定めてその事業の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
一 第十六条第一項第一号、第二号、第四号又は第六号の規定に該当することとなつたとき。
二 第十七条第一項の変更登録を受けず、又は同条第三項の規定による届出をせず、若しくは虚偽の届出をしたとき。
三 この法律若しくはこの法律に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反したとき。
四 不正の手段により第十三条の登録又は第十七条第一項の変更登録を受けたとき。
2 第十六条第二項の規定は、前項の規定による処分をした場合に準用する。
(所在不明者の登録の取消し)
第二十一条 経済産業大臣は、その登録を受けた石油輸入業者の主たる事務所の所在地を確知できないとき、又はその登録を受けた石油輸入業者の所在(法人である場合においては、その役員の所在)を確知できないときは、経済産業省令で定めるところにより、その事実を公告し、その公告の日から三十日を経過しても当該石油輸入業者から申出がないときは、当該石油輸入業者の登録を取り消すことができる。
2 前項の規定による処分については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第三章の規定は、適用しない。
(登録の抹消)
第二十二条 経済産業大臣は、第十九条の規定により登録がその効力を失つたとき、又は第二十条第一項若しくは前条第一項の規定により登録を取り消したときは、当該石油輸入業者の登録を抹消しなければならない。
第二節 石油精製業等の届出
(石油精製業の届出)
第二十三条 石油精製業を行おうとする者は、経済産業省令で定めるところにより、あらかじめ、次に掲げる事項を経済産業大臣に届け出なければならない。
一 商号、名称又は氏名及び住所
二 法人である場合においては、その代表者の氏名
三 主たる事務所の所在地及び製造場の所在地
四 製造場ごとの特定設備の種類及び処理能力
五 石油の種類ごとの貯蔵施設の貯蔵能力及び所在地
六 その他経済産業省令で定める事項
2 前項の規定による届出をした者は、同項第一号、第二号又は第六号に掲げる事項に変更があつたときは遅滞なく、同項第三号から第五号までに掲げる事項を変更しようとするときはあらかじめ、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。
3 石油精製業者は、その事業を廃止したときは、遅滞なく、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。
(石油販売業の届出)
第二十四条 石油販売業を行おうとする者(石油公団を除く。)は、経済産業省令で定めるところにより、あらかじめ、次に掲げる事項を経済産業大臣に届け出なければならない。
一 商号、名称又は氏名及び住所
二 法人である場合においては、その代表者の氏名
三 主たる事務所の所在地及び営業所の所在地
四 特定石油販売業者にあつては、石油の種類ごとの貯蔵施設の貯蔵能力及び所在地
五 その他経済産業省令で定める事項
2 前項の規定による届出をした者は、同項第一号、第二号又は第五号に掲げる事項に変更があつたときは遅滞なく、同項第三号又は第四号に掲げる事項を変更しようとするときはあらかじめ、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。
3 前条第三項の規定は、石油販売業者に準用する。
(石油ガス輸入業の届出)
第二十五条 石油ガス輸入業を行おうとする者(石油公団を除く。)は、経済産業省令で定めるところにより、あらかじめ、次に掲げる事項を経済産業大臣に届け出なければならない。
一 商号、名称又は氏名及び住所
二 法人である場合においては、その代表者の氏名
三 主たる事務所の所在地
四 石油ガスの種類ごとの貯蔵施設の貯蔵能力及び所在地
五 その他経済産業省令で定める事項
2 前項の規定による届出をした者は、同項第一号、第二号又は第五号に掲げる事項に変更があつたときは遅滞なく、同項第三号又は第四号に掲げる事項を変更しようとするときはあらかじめ、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。
3 第二十三条第三項の規定は、石油ガス輸入業者に準用する。
第十条の四第一項中「第八条第一項」を「第七条第一項」に、「第九条第一項」を「第八条第一項」に改め、同条第二項中「第八条及び第九条第一項」を「第七条及び第八条第一項」に、「第八条第一項」を「第七条第一項」に、「第九条第一項中」を「第八条第一項中」に改め、同条を第十一条とする。
(石油公団法の一部改正)
第三条 石油公団法(昭和四十二年法律第九十九号)の一部を次のように改正する。
第十九条第一項第一号中「探鉱」の下に「及び採取」を加え、「採取及び」を削り、「出資」の下に「(石油の採取に必要な資金及び本邦周辺の海域における可燃性天然ガスの採取に必要な資金を供給するための出資にあつては、石油等の採取をする権利その他これに類する権利を有する者からこれらの権利を譲り受けてその採取を行う場合におけるこれらの権利の譲受けに必要な資金及びこれらの権利に基づく採取を開始するために必要な資金を供給するための出資に限る。)」を加え、同項中第十二号を第十三号とし、第九号から第十一号までを一号ずつ繰り下げ、第八号の次に次の一号を加える。
九 石油の備蓄の確保等に関する法律(昭和五十年法律第九十六号)第三十一条の経済産業大臣の命令に基づき、石油の備蓄の譲渡しを行うこと。
第十九条第二項中「前項第十二号」を「前項第十三号」に改める。
第十九条の三第一項中「第十九条第一項第九号」を「第十九条第一項第十号」に改める。
第二十八条第二号中「銀行」の下に「その他経済産業大臣の指定する金融機関」を加え、同条第三号中「行なう」を「行う」に改める。
第三十五条第二号中「第十号」を「第十一号」に改め、同条第四号中「第二十八条第一号」の下に「又は第二号」を加える。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して九月を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。ただし、第三条中石油公団法第十九条第一項第一号の改正規定は公布の日から、附則第十五条中経済産業省設置法(平成十一年法律第九十九号)第十二条第三項の改正規定及び第十八条第二項を削る改正規定は平成十四年三月三十一日から施行する。
(石油輸入業の登録に関する経過措置)
第二条 この法律の施行の際現に第二条の規定による改正後の石油の備蓄の確保等に関する法律(以下「新備蓄法」という。)第二条第八項に規定する石油輸入業に該当する事業を行っている者は、施行日から三月間は、新備蓄法第十三条の登録を受けないで、当該事業を行うことができる。その者がその期間内に当該事業について同条の登録の申請をした場合において、その登録をする旨又はその登録を拒否する旨の通知を受ける日までの間についても、同様とする。
2 前項に規定する者が施行日から三月を経過するまでの間に当該事業について新備蓄法第十四条第一項の規定による登録の申請書を提出する場合における同項の規定の適用については、同項第五号中「事業開始の予定年月日及びその日の属する月の石油の種類ごとの輸入予定量」とあるのは、「申請の日の属する月の前月の石油の種類ごとの輸入量」とする。
(石油精製業の届出に関する経過措置)
第三条 この法律の施行の際現に第一条の規定による廃止前の石油業法(以下「旧石油業法」という。)第四条の許可を受けている者(旧石油業法附則第二条第一項の規定により旧石油業法第四条の許可を受けたものとみなされた者を含む。)又はその申請を行っている者は、新備蓄法第二十三条第一項の規定による届出をしたものとみなす。
(石油販売業の届出に関する経過措置)
第四条 この法律の施行の際現に旧石油業法第十三条の規定による届出をして石油製品販売業を行っている者(旧石油業法附則第三条第一項の規定により旧石油業法第十三条の届出をしたものとみなされた者を含む。)であって新備蓄法第二条第七項に規定する特定石油販売業者に該当しないものは、新備蓄法第二十四条第一項の規定による届出をしたものとみなす。
2 この法律の施行の際現に新備蓄法第二条第六項に規定する石油販売業に該当する事業を行っている者(前項に規定する者を除く。)について新備蓄法第二十四条第一項の規定を適用する場合においては、同項中「あらかじめ」とあるのは、「石油の安定的な供給の確保のための石油備蓄法等の一部を改正する等の法律(平成十三年法律第五十五号)の施行の日から起算して三月以内に」とする。
(石油ガス輸入業の届出に関する経過措置)
第五条 この法律の施行の際現に旧石油業法第十二条第一項の規定による届出をして石油輸入業を行っている者(旧石油業法附則第三条第一項の規定により旧石油業法第十二条第一項の届出をしたものとみなされた者を含む。)であって新備蓄法第二条第九項に規定する石油ガス輸入業者に該当するものは、新備蓄法第二十五条第一項の規定による届出をしたものとみなす。
(処分等の効力の引継ぎ)
第六条 第二条の規定による改正前の石油備蓄法の規定によってした処分、手続その他の行為は、新備蓄法の相当規定によってしたものとみなす。
(罰則に関する経過措置)
第七条 この法律(附則第一条ただし書に規定する規定については、当該規定)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第八条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
(検討)
第九条 政府は、この法律の規定の施行後三年を経過した場合において、新備蓄法及び第三条の規定による改正後の石油公団法(以下この条において「新石油公団法」という。)の施行状況、内外の石油事情その他の経済事情を勘案し、新備蓄法第三章、第三十条及び第三十二条の規定並びに新石油公団法第十九条第一項第一号に規定する出資に係る制度について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
(租税特別措置法の一部改正)
第十条 租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)の一部を次のように改正する。
第二十条の六第一項第四号中「石油業法(昭和三十七年法律第百二十八号)」を「石油の備蓄の確保等に関する法律(昭和五十年法律第九十六号)」に改める。
第五十七条の八第一項第四号中「石油業法」を「石油の備蓄の確保等に関する法律」に改める。
(石炭並びに石油及びエネルギー需給構造高度化対策特別会計法の一部改正)
第十一条 石炭並びに石油及びエネルギー需給構造高度化対策特別会計法(昭和四十二年法律第十二号)の一部を次のように改正する。
第一条第三項第三号中「又は第九号」を「から第十号まで」に改め、同項第三号の二中「石油備蓄法」を「石油の備蓄の確保等に関する法律」に、「第十四条の二第一項」を「第三十四条第一項」に改める。
(登録免許税法の一部改正)
第十二条 登録免許税法(昭和四十二年法律第三十五号)の一部を次のように改正する。
別表第一第三十三号を次のように改める。
三十三 石油輸入業者の登録
 石油の備蓄の確保等に関する法律(昭和五十年法律第九十六号)第十三条(登録)の石油輸入業者の登録
登録件数
一件につき三万円
(石油需給適正化法の一部改正)
第十三条 石油需給適正化法(昭和四十八年法律第百二十二号)の一部を次のように改正する。
第二条第三項中「石油業法(昭和三十七年法律第百二十八号)第二条第三項」を「石油の備蓄の確保等に関する法律(昭和五十年法律第九十六号)第二条第四項」に改める。
(地価税法の一部改正)
第十四条 地価税法(平成三年法律第六十九号)の一部を次のように改正する。
別表第二第七号中「石油備蓄法」を「石油の備蓄の確保等に関する法律」に、「(備蓄に関する計画)」を「(石油の基準備蓄量等)」に、「第七条第一項(基準備蓄量等)」を「第六条第一項(石油の基準備蓄量等)」に、「第二条第七項(定義)」を「第十条第一項(石油ガスの基準備蓄量等)」に、「第十条の四第一項(基準備蓄量等)」を「第十一条第一項(石油ガスの基準備蓄量等)」に改め、「第二条第三項」の下に「(定義)」を加える。
(経済産業省設置法の一部改正)
第十五条 経済産業省設置法の一部を次のように改正する。
第十二条第三項中「第二十六条」を「第二十五条」に改める。
第十八条第二項を削る。
第十九条第一項第四号中「石油業法(昭和三十七年法律第百二十八号)、石油備蓄法」を「石油の備蓄の確保等に関する法律」に改める。
財務大臣 塩川正十郎
経済産業大臣 平沼赳夫
内閣総理大臣 小泉純一郎