労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律
法令番号: 法律第四十号
公布年月日: 平成2年6月22日
法令の形式: 法律
労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
平成二年六月二十二日
内閣総理大臣 海部俊樹
法律第四十号
労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律
(労働者災害補償保険法の一部改正)
第一条 労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号)の一部を次のように改正する。
第八条第一項中「確定した日」の下に「(以下「算定事由発生日」という。)」を加え、同条第三項を削る。
第八条の二第一項中「前条に定めるもののほか、この条に」を「次に」に改め、同項に次の各号を加える。
一 算定事由発生日の属する年度(四月一日から翌年三月三十一日までをいう。以下同じ。)の翌々年度の七月以前の分として支給する年金たる保険給付については、前条の規定により給付基礎日額として算定した額を年金給付基礎日額とする。
二 算定事由発生日の属する年度の翌々年度の八月以後の分として支給する年金たる保険給付については、前条の規定により給付基礎日額として算定した額に当該年金たる保険給付を支給すべき月の属する年度の前年度(当該月が四月から七月までの月に該当する場合にあつては、前々年度)の平均給与額(労働省において作成する毎月勤労統計における毎月きまつて支給する給与の額を基礎として労働省令で定めるところにより算定した労働者一人当たりの給与の平均額をいう。以下この号及び第十六条の六第二項において同じ。)を算定事由発生日の属する年度の平均給与額で除して得た率を基準として労働大臣が定める率を乗じて得た額を年金給付基礎日額とする。
第八条の二第二項中「該当するときは」の下に「、前項の規定にかかわらず」を加え、同項第一号中「前条の規定により給付基礎日額」を「前項の規定により年金給付基礎日額」に、「保険年度(四月一日から翌年三月三十一日までをいう。以下同じ。)に属する」を「年度の」に、「保険年度の前の保険年度に属する」を「年度の前年度の」に改め、同項第二号中「前条の規定により給付基礎日額」を「前項の規定により年金給付基礎日額」に改める。
第八条の三を第八条の五とし、第八条の二の次に次の二条を加える。
第八条の三 前条第一項の規定は、障害補償一時金若しくは遺族補償一時金又は障害一時金若しくは遺族一時金の額の算定の基礎として用いる給付基礎日額について準用する。この場合において、同項中「の分として支給する」とあるのは「に支給すべき事由が生じた」と、「支給すべき月」とあるのは「支給すべき事由が生じた月」と読み替えるものとする。
第八条の四 給付基礎日額に一円未満の端数があるときは、これを一円に切り上げるものとする。
第十六条の六第二号中「前号の場合に支給される」を「当該権利が消滅した日において前号に掲げる場合に該当することとなるものとしたときに支給されることとなる」に改め、同条に次の一項を加える。
前項第二号に規定する遺族補償年金の額の合計額を計算する場合には、同号に規定する権利が消滅した日の属する年度(当該権利が消滅した日の属する月が四月から七月までの月に該当する場合にあつては、その前年度。以下この項において同じ。)の七月以前の分として支給された遺族補償年金の額については、その現に支給された額に当該権利が消滅した日の属する年度の前年度の平均給与額を当該遺族補償年金の支給の対象とされた月の属する年度の前年度(当該月が四月から七月までの月に該当する場合にあつては、前々年度)の平均給与額で除した得た率を基準として労働大臣が定める率を乗じて得た額により算定するものとする。
第五十八条第一項の表以外の部分を次のように改める。
政府は、当分の間、障害補償年金を受ける権利を有する者が死亡した場合において、その者に支給された当該障害補償年金の額(当該障害補償年金のうち当該死亡した日の属する年度(当該死亡した日の属する月が四月から七月までの月に該当する場合にあつては、その前年度。以下この項において同じ。)の七月以前の分として支給された障害補償年金にあつては、労働省令で定めるところにより第十六条の六第二項の規定の例により算定して得た額)及び当該障害補償年金に係る障害補償年金前払一時金の額(当該障害補償年金前払一時金を支給すべき事由が当該死亡した日の属する年度の七月以前に生じたものである場合にあつては、労働省令で定めるところにより同項の規定による遺族補償年金の額の算定の方法に準じ算定して得た額)の合計額が次の表の上欄に掲げる当該障害補償年金に係る障害等級に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる額(当該死亡した日が算定事由発生日の属する年度の翌々年度の八月一日以後の日である場合にあつては、労働省令で定めるところにより第八条の三において準用する第八条の二第一項の規定の例により算定して得た額を同表の給付基礎日額とした場合に得られる額)に満たないときは、その者の遺族に対し、その請求に基づき、保険給付として、その差額に相当する額の障害補償年金差額一時金を支給する。
第五十八条第四項中「第十六条の六第二号」を「第十六条の六第一項第二号」に改める。
第五十九条第二項中「に掲げる額」の下に「(算定事由発生日の属する年度の翌々年度の八月以後に前項の請求があつた場合にあつては、当該障害補償年金前払一時金を障害補償一時金とみなして第八条の三の規定を適用したときに得られる給付基礎日額を同表の給付基礎日額とした場合に得られる額)」を加え、同条第六項中「次条第六項」を「次条第七項」に改める。
第六十条第二項中「給付基礎日額」の下に「(算定事由発生日の属する年度の翌々年度の八月以後に前項の請求があつた場合にあつては、当該遺族補償年金前払一時金を遺族補償一時金とみなして第八条の三の規定を適用したときに得られる給付基礎日額に相当する額)」を加え、同条第三項の次に次の一項を加える。
遺族補償年金前払一時金が支給された場合における第十六条の六の規定の適用については、同条第一項第二号中「遺族補償年金の額」とあるのは、「遺族補償年金の額及び遺族補償年金前払一時金の額(当該遺族補償年金前払一時金を支給すべき事由が当該権利が消滅した日の属する年度(当該権利が消滅した日の属する月が四月から七月までの月に該当する場合にあつては、その前年度)の七月以前に生じたものである場合にあつては、労働省令で定めるところにより次項の規定による遺族補償年金の額の算定の方法に準じ算定して得た額)」とする。
第六十一条第一項を次のように改める。
政府は、当分の間、障害年金を受ける権利を有する者が死亡した場合において、その者に支給された当該障害年金の額(当該障害年金のうち当該死亡した日の属する年度(当該死亡した日の属する月が四月から七月までの月に該当する場合にあつては、その前年度。以下この項において同じ。)の七月以前の分として支給された障害年金にあつては、労働省令で定めるところにより第十六条の六第二項の規定の例により算定して得た額)及び当該障害年金に係る障害年金前払一時金の額(当該障害年金前払一時金を支給すべき事由が当該死亡した日の属する年度の七月以前に生じたものである場合にあつては、労働省令で定めるところにより同項の規定による遺族補償年金の額の算定の方法に準じ算定して得た額)の合計額が第五十八条第一項の表の上欄に掲げる当該障害年金に係る障害等級に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる額(当該死亡した日が算定事由発生日の属する年度の翌々年度の八月一日以後の日である場合にあつては、労働省令で定めるところにより第八条の三において準用する第八条の二第一項の規定の例により算定して得た額を同表の給付基礎日額とした場合に得られる額)に満たないときは、その者の遺族に対し、その請求に基づき、保険給付として、その差額に相当する額の障害年金差額一時金を支給する。
第六十三条第三項中「第六十条第三項、第四項及び第六項」を「第六十条第三項から第五項まで及び第七項」に、「同条第六項」を「同条第四項中「第十六条の六」とあるのは「第二十二条の四第三項の規定により読み替えられた第十六条の六」と、「遺族補償年金の額」とあるのは「遺族年金の額」と、同条第七項」に改める。
第六十四条から第六十六条までを削る。
第六十七条第二項第二号中「第十六条の六第二号」を「第十六条の六第一項第二号」に改め、同条を第六十四条とする。
別表第二遺族補償一時金の項中「第十六条の六第一号」を「第十六条の六第一項第一号」に、「第十六条の六第二号」を「第十六条の六第一項第二号」に改める。
第二条 労働者災害補償保険法の一部を次のように改正する。
第八条の五を第八条の六とし、第八条の四を第八条の五とし、第八条の三を第八条の四とする。
第八条の二第一項中「前条」を「第八条」に改め、同条第二項を次のように改める。
前条第二項から第四項までの規定は、年金給付基礎日額について準用する。この場合において、同条第二項中「前項」とあるのは「次条第一項」と、「同項第一号中「休業補償給付等」とあるのは「年金たる保険給付」と、「支給すべき事由が生じた日」とあるのは「支給すべき月」と、「四半期の初日(次号」とあるのは「年度の八月一日(当該月が四月から七月までの月に該当する場合にあつては、当該年度の前年度の八月一日。以下この項」と、「年齢の」とあるのは「年齢(遺族補償年金又は遺族年金を支給すべき場合にあつては、当該支給をすべき事由に係る労働者の死亡がなかつたものとして計算した場合に得られる当該労働者の基準日における年齢。次号において同じ。)の」と、同項第二号中「休業補償給付等」とあるのは「年金たる保険給付」と読み替えるものとする。
第八条の二第三項及び第四項を削り、同条を第八条の三とする。
第八条の次に次の一条を加える。
第八条の二 休業補償給付又は休業給付(以下この条において「休業補償給付等」という。)の額の算定の基礎として用いる給付基礎日額(以下この条において「休業給付基礎日額」という。)については、次に定めるところによる。
一 次号に規定する休業補償給付等以外の休業補償給付等については、前条の規定により給付基礎日額として算定した額を休業給付基礎日額とする。
二 一月から三月まで、四月から六月まで、七月から九月まで及び十月から十二月までの各区分による期間(以下この条において「四半期」という。)ごとの平均給与額(労働省において作成する毎月勤労統計における毎月きまつて支給する給与の額を基礎として労働省令で定めるところにより算定した労働者一人当たりの給与の一箇月平均額をいう。以下この号において同じ。)が、算定事由発生日の属する四半期(この号の規定により算定した額(以下この号において「改定日額」という。)を休業給付基礎日額とすることとされている場合にあつては、当該改定日額を休業補償給付等の額の算定の基礎として用いるべき最初の四半期の前々四半期)の平均給与額の百分の百十を超え、又は百分の九十を下るに至つた場合において、その上昇し、又は低下するに至つた四半期の翌々四半期に属する最初の日以後に支給すべき事由が生じた休業補償給付等については、その上昇し、又は低下した比率を基準として労働大臣が定める率を前条の規定により給付基礎日額として算定した額(改定日額を休業給付基礎日額とすることとされている場合にあつては、当該改定日額)に乗じて得た額を休業給付基礎日額とする。
休業補償給付等を支給すべき事由が生じた日が当該休業補償給付等に係る療養を開始した日から起算して一年六箇月を経過した日以後の日である場合において、次の各号に掲げる場合に該当するときは、前項の規定にかかわらず、当該各号に定める額を休業給付基礎日額とする。
一 前項の規定により休業給付基礎日額として算定した額が、労働省令で定める年齢階層(以下この条において単に「年齢階層」という。)ごとに休業給付基礎日額の最低限度額として労働大臣が定める額のうち、当該休業補償給付等を受けるべき労働者の当該休業補償給付等を支給すべき事由が生じた日の属する四半期の初日(次号において「基準日」という。)における年齢の属する年齢階層に係る額に満たない場合 当該年齢階層に係る額
二 前項の規定により休業給付基礎日額として算定した額が、年齢階層ごとに休業給付基礎日額の最高限度額として労働大臣が定める額のうち、当該休業補償給付等を受けるべき労働者の基準日における年齢の属する年齢階層に係る額を超える場合 当該年齢階層に係る額
前項第一号の労働大臣が定める額は、毎年、年齢階層ごとに、労働省令で定めるところにより、当該年齢階層に属するすべての労働者を、その受けている一月当たりの賃金の額(以下この項において「賃金月額」という。)の高低に従い、二十の階層に区分し、その区分された階層のうち最も低い賃金月額に係る階層に属する労働者の受けている賃金月額のうち最も高いものを基礎とし、労働者の年齢階層別の就業状態その他の事情を考慮して定めるものとする。
前項の規定は、第二項第二号の労働大臣が定める額について準用する。この場合において、前項中「最も低い賃金月額に係る」とあるのは、「最も高い賃金月額に係る階層の直近下位の」と読み替えるものとする。
第十四条第一項ただし書中「給付基礎日額」の下に「(第八条の二第二項第二号に定める額(以下この項において「最高限度額」という。)を給付基礎日額とすることとされている場合にあつては、同号の規定の適用がないものとした場合における給付基礎日額)」を加え、「控除した額」を「控除して得た額(当該控除して得た額が最高限度額を超える場合にあつては、最高限度額に相当する額)」に改め、同条第四項中「第一項」を「前項」に改め、「(その額が第二項において準用する労働基準法第七十六条第二項及び第三項の規定により改定された場合には、その改定後の額)」を削り、同条第二項及び第三項を削る。
第二十二条の二第二項中「第十四条第一項、第三項及び第四項並びに」を「第十四条及び」に、「同条第三項中「前項」とあり、及び「次項」とあるのは「第二十二条の二第三項」と、同条第四項中「第二項において」とあるのは「第二十二条の二第三項において」と、」を「同条第二項中」に改め、同条第四項中「、第二項」を「、前項」に改め、「(その額が前項において準用する労働基準法第七十六条第二項及び第三項の規定により改定された場合には、その改定後の額)」を削り、同条第三項を削る。
第五十八条第一項中「第八条の三」を「第八条の四」に、「第八条の二第一項」を「第八条の三第一項」に改める。
第五十九条第二項及び第六十条第二項中「第八条の三」を「第八条の四」に改める。
第六十一条第一項中「第八条の三」を「第八条の四」に、「第八条の二第一項」を「第八条の三第一項」に改める。
(失業保険法及び労働者災害補償保険法の一部を改正する法律の一部改正)
第三条 失業保険法及び労働者災害補償保険法の一部を改正する法律(昭和四十四年法律第八十三号)の一部を次のように改正する。
附則第十二条第一項中「第二条の規定による改正前の労働者災害補償保険法第三条第一項に規定する」を「次に掲げる」に、「同項」を「労働者災害補償保険法第三条第一項」に改め、同項に次の二号を加える。
一 第二条の規定による改正前の労働者災害補償保険法第三条第一項に規定する事業
二 労働者災害補償保険法第二十九条第一項第三号の規定の適用を受ける者のうち同法第二十七条第三号又は第五号に掲げる者が行う当該事業又は当該作業に係る事業(その者が同法第二十九条第一項第三号の規定の適用を受けなくなつた後引き続き労働者を使用して行う事業を含む。)であつて、農業(畜産及び養蚕の事業を含む。)に該当するもの
附則第十二条第二項中「に規定する」を「の政令で定める」に改める。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律の規定は、次の各号に掲げる区分に従い、それぞれ当該各号に定める日から施行する。
一 第一条の規定並びに次条、附則第七条、第十一条、第十二条、第十四条及び第十六条の規定 平成二年八月一日
二 第二条の規定並びに附則第三条から第五条まで、第八条から第十条まで、第十三条及び第十五条の規定 平成二年十月一日
三 第三条の規定及び附則第六条の規定 平成三年四月一日
(第一条の規定の施行に伴う経過措置)
第二条 第一条の規定の施行の日前の期間に係る労働者災害補償保険法の規定による年金たる保険給付の額並びに同日前に支給すべき事由の生じた同法の規定による障害補償一時金、障害補償年金差額一時金及び障害補償年金前払一時金並びに遺族補償一時金及び遺族補償年金前払一時金並びに障害一時金、障害年金差額一時金及び障害年金前払一時金並びに遺族一時金及び遺族年金前払一時金の額については、なお従前の例による。
2 第一条の規定の施行の日前の期間に係る労働者災害補償保険法の規定による遺族補償年金が支給された場合における同条の規定による改正後の労働者災害補償保険法第十六条の六の規定の適用については、同条第二項中「当該遺族補償年金の支給の対象とされた月の属する年度の前年度(当該月が四月から七月までの月に該当する場合にあつては、前々年度)」とあるのは、「算定事由発生日の属する年度(当該遺族補償年金の額が労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律(平成二年法律第四十号)第一条の規定による改正前の労働者災害補償保険法第六十四条の規定その他労働省令で定める法律の規定により改定されたものである場合にあつては、当該改定後の額を遺族補償年金の額とすべき最初の月の属する年度の前年度)」とする。
3 前項の規定は、第一条の規定の施行の日前の期間に係る労働者災害補償保険法の規定による遺族年金が支給された場合について準用する。この場合において、前項中「同条の規定による改正後の労働者災害補償保険法第十六条の六」とあるのは「同条の規定による改正後の労働者災害補償保険法第二十二条の四第三項の規定により読み替えられた同法第十六条の六」と、「遺族補償年金」とあるのは「遺族年金」と読み替えるものとする。
(第二条の規定の施行に伴う経過措置)
第三条 第二条の規定の施行の日前に支給すべき事由が生じた労働者災害補償保険法の規定による休業補償給付及び休業給付の額については、なお従前の例による。
第四条 第一条の規定による改正後の労働者災害補償保険法第八条第一項に規定する算定事由発生日が第二条の規定の施行の日前である者(以下「継続休業者」という。)であって、同条の規定による改正前の労働者災害補償保険法第十四条第二項又は第二十二条の二第三項において準用する労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第七十六条第二項及び第三項の規定により休業補償給付又は休業給付の額が改定されていたものに対して引き続き第二条の規定による改正後の労働者災害補償保険法(以下「新労災保険法」という。)の規定による休業補償給付又は休業給付を支給する場合における新労災保険法第八条の二第一項の規定の適用については、同項第二号中「算定事由発生日の属する四半期」とあるのは「労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律(平成二年法律第四十号)第二条の規定による改正前の労働者災害補償保険法第十四条第二項又は第二十二条の二第三項において準用する労働基準法第七十六条第二項及び第三項の規定による改定後の額により休業補償給付等を支給すべき最初の四半期の前々四半期(当該改定が同項の規定によりされていた場合であつて労働省令で定めるときにあつては、労働省令で定める四半期)の平均給与額」と、「前々四半期)の平均給与額」とあるのは「前々四半期の平均給与額)」と、「前条の規定により給付基礎日額として算定した額」とあるのは「当該改定後の額の六十分の百に相当する額」とする。
第五条 継続休業者に対し新労災保険法の規定による休業補償給付又は休業給付を支給すべき場合における新労災保険法第八条の二第二項の規定の適用については、同項中「当該休業補償給付等に係る療養を開始した日」とあるのは、「労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律(平成二年法律第四十号)第二条の規定の施行の日」とする。
(第三条の規定の施行に伴う経過措置)
第六条 第三条の規定の施行の際現に行われている事業であって、同条の規定による改正後の失業保険法及び労働者災害補償保険法の一部を改正する法律附則第十二条第一項第二号に掲げる事業に該当するものに関する労働保険の保険料の徴収等に関する法律(昭和四十四年法律第八十四号)第三条の規定の適用については、同条中「その事業が開始された日」とあるのは、「労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律(平成二年法律第四十号)第三条の規定の施行の日」とする。
(船員保険法の一部改正)
第七条 船員保険法(昭和十四年法律第七十三号)の一部を次のように改正する。
附則第五項中「第六十四条」を「第八条の二第一項第二号」に、「障害補償年金、遺族補償年金又ハ傷病補償年金ノ額ノ改定ノ措置」を「給付基礎日額ノ算定ノ方法」に改め、附則第六項中「第六十五条」を「第八条の三ニ於テ準用スル同法第八条の二第一項第二号」に、「障害補償一時金、障害補償年金差額一時金、障害補償年金前払一時金、遺族補償一時金又ハ遺族補償年金前払一時金ノ額ノ改定ノ措置」を「給付基礎日額ノ算定ノ方法」に改める。
第八条 船員保険法の一部を次のように改正する。
附則第五項中「第八条の二第一項第二号」を「第八条の三第一項第二号」に改め、附則第六項中「第八条の三」を「第八条の四」に、「第八条の二第一項第二号」を「第八条の三第一項第二号」に改める。
(国家公務員災害補償法の一部改正)
第九条 国家公務員災害補償法(昭和二十六年法律第百九十一号)の一部を次のように改正する。
第四条の二第三項中「第八条の二第二項」を「第八条の三第二項において準用する同法第八条の二第二項」に改める。
(地方公務員災害補償法の一部改正)
第十条 地方公務員災害補償法(昭和四十二年法律第百二十一号)の一部を次のように改正する。
第二条第十項中「第八条の二第二項」を「第八条の三第二項において準用する同法第八条の二第二項」に改める。
(労働保険の保険料の徴収等に関する法律の一部改正)
第十一条 労働保険の保険料の徴収等に関する法律の一部を次のように改正する。
第十二条第三項及び第二十条第一項中「第十六条の六第二号」を「第十六条の六第一項第二号」に改める。
(国民年金法等の一部を改正する法律の一部改正)
第十二条 国民年金法等の一部を改正する法律(昭和六十年法律第三十四号)の一部を次のように改正する。
附則第八十七条第三項の表旧船員保険法第五十条ノ三ノ二の項の次に次のように加える。
旧船員保険法附則第五項
第六十四条
第八条の二第一項第二号
障害補償年金、遺族補償年金又ハ傷病補償年金ノ額ノ改定ノ措置
給付基礎日額ノ算定ノ方法
旧船員保険法附則第六項
第六十五条
第八条の三ニ於テ準用スル同法第八条の二第一項第二号
障害補償一時金、障害補償年金差額一時金、障害補償年金前払一時金、遺族補償一時金又ハ遺族補償年金前払一時金ノ額ノ改定ノ措置
給付基礎日額ノ算定ノ方法
第十三条 国民年金法等の一部を改正する法律の一部を次のように改正する。
附則第八十七条第三項の表旧船員保険法附則第五項の項中「第八条の二第一項第二号」を「第八条の三第一項第二号」に、同表旧船員保険法附則第六項の項中「第八条の三」を「第八条の四」に、「第八条の二第一項第二号」を「第八条の三第一項第二号」に改める。
附則第百十六条第七項中「新労災保険法第十四条第一項」を「労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律(平成二年法律第四十号)第二条の規定による改正後の労働者災害補償保険法(次項において「平成二年改正後の労災保険法」という。)第十四条第一項」に改め、「(その額が同条第二項において準用する労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第七十六条第二項及び第三項の規定により改定された場合には、その改定後の額)」を削り、同条第八項中「新労災保険法第二十二条の二第二項において準用する新労災保険法第十四条第一項」を「平成二年改正後の労災保険法第二十二条の二第二項において準用する平成二年改正後の労災保険法第十四条第一項」に改め、「(その額が新労災保険法第二十二条の二第三項において準用する労働基準法第七十六条第二項及び第三項の規定により改定された場合には、その改定後の額)」を削る。
(労働者災害補償保険法及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律の一部を改正する法律の一部改正)
第十四条 労働者災害補償保険法及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律の一部を改正する法律(昭和六十一年法律第五十九号)の一部を次のように改正する。
附則第四条第一項中「新労災保険法第八条の二第二項第二号」を「労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律(平成二年法律第四十号)第一条の規定による改正後の労働者災害補償保険法第八条の二第二項第二号」に、「同項(新労災保険法第六十五条の二第一項(同条第二項において準用する場合を含む。)において読み替えて適用する場合を含む。)」を「同条第一項及び第二項」に、「新労災保険法第八条の二第一項」を「同条第一項」に改める。
第十五条 労働者災害補償保険法及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律の一部を改正する法律の一部を次のように改正する。
附則第四条第一項中「第一条の規定による改正後」を「第二条の規定による改正後」に、「第八条の二第二項第二号」を「第八条の三第二項において準用する同法第八条の二第二項第二号」に、「同条第一項及び第二項」を「同法第八条の三第一項及び同条第二項において準用する同法第八条の二第二項」に、「同条第一項に」を「同法第八条の三第一項に」に改める。
(政令への委任)
第十六条 附則第二条から第六条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
内閣総理大臣 海部俊樹
厚生大臣 津島雄二
労働大臣 塚原俊平
自治大臣 奥田敬和