社会保険労務士法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第五十二号
公布年月日: 昭和53年5月20日
法令の形式: 法律
社会保険労務士法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和五十三年五月二十日
内閣総理大臣 福田赳夫
法律第五十二号
社会保険労務士法の一部を改正する法律
社会保険労務士法(昭和四十三年法律第八十九号)の一部を次のように改正する。
目次中「第四章 監督(第二十四条・第二十五条)」を
第四章
監督(第二十四条・第二十五条)
第四章の二
社会保険労務士会及び全国社会保険労務士会連合会(第二十五条の二―第二十五条の十二)
に改める。
第二条第一項中「行なう」を「行う」に改め、同項第一号の次に次の一号を加える。
一の二 事業主、使用者その他の事業者が提出すべき前号に規定する書類について、その提出に関する手続を代わつてすること。
第二条第一項第二号中「前号」を「第一号」に改める。
第九条中「行なう」を「行う」に改め、同条第四号中「健康保険法」の下に「及び日雇労働者健康保険法」を加え、同条中第五号を削り、第六号を第五号とし、同号の次に次の一号を加える。
六 国民年金法及び通算年金通則法
第四章の次に次の一章を加える。
第四章の二 社会保険労務士会及び全国社会保険労務士会連合会
(社会保険労務士会)
第二十五条の二 社会保険労務士は、主務大臣の認可を受けて、都道府県の区域ごとに、会則を定めて、一個の社会保険労務士会を設立することができる。
2 社会保険労務士会は、社会保険労務士の品位を保持し、その資質の向上と業務の改善進歩を図るため、会員の指導及び連絡に関する事務を行うことを目的とする。
3 社会保険労務士会は、法人とする。
4 民法(明治二十九年法律第八十九号)第四十四条及び第五十条の規定は、社会保険労務士会に準用する。
(社会保険労務士会の会則)
第二十五条の三 社会保険労務士会の会則には、次の事項を記載しなければならない。
一 名称及び事務所の所在地
二 入会及び退会に関する規定
三 役員に関する規定
四 会議に関する規定
五 社会保険労務士の品位保持に関する規定
六 資産及び会計に関する規定
七 会費に関する規定
八 その他社会保険労務士会の目的を達成するために必要な規定
2 社会保険労務士会の会則の変更は、主務大臣の認可を受けなければならない。
(社会保険労務士会の登記)
第二十五条の四 社会保険労務士会は、政令で定めるところにより、登記をしなければならない。
2 前項の規定により登記をしなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。
(社会保険労務士会の役員)
第二十五条の五 社会保険労務士会に、会長、副会長及び会則で定めるその他の役員を置く。
2 会長は、社会保険労務士会を代表し、その会務を総理する。
3 副会長は、会長の定めるところにより、会長を補佐し、会長に事故があるときはその職務を代理し、会長が欠員のときはその職務を行う。
(社会保険労務士会の報告義務)
第二十五条の六 社会保険労務士会は、所属の社会保険労務士が、その業務に関してこの法律若しくはこの法律に基づく命令又は労働社会保険諸法令に違反したと認めるときは、その旨を主務大臣に報告しなければならない。
(全国社会保険労務士会連合会)
第二十五条の七 全国の社会保険労務士会は、主務大臣の認可を受けて、会則を定めて、全国社会保険労務士会連合会(以下「連合会」という。)を設立することができる。
2 連合会は、社会保険労務士の品位を保持し、その資質の向上と業務の改善進歩を図るため、社会保険労務士会及びその会員の指導及び連絡に関する事務を行うことを目的とする。
(連合会の会則)
第二十五条の八 連合会の会則には、次の事項を記載しなければならない。
一 第二十五条の三第一項第一号及び第三号から第七号までに掲げる事項
二 その他連合会の目的を達成するために必要な規定
(意見の申出)
第二十五条の九 連合会は、主務大臣に対し、社会保険労務士の制度の改善に関する意見又は社会保険労務士の業務を通じて得られた労働社会保険諸法令の運営の改善に関する意見を申し出ることができる。
(社会保険労務士会に関する規定の準用)
第二十五条の十 第二十五条の二第三項及び第四項、第二十五条の三第二項、第二十五条の四並びに第二十五条の五の規定は、連合会に準用する。
(行政機関への協力)
第二十五条の十一 主務大臣及びその他の行政機関は、この法律及び労働社会保険諸法令の円滑な実施を図るため、広報、調査その他必要な事項について、社会保険労務士会又は連合会に協力を求めることができる。
(社会保険労務士会及び連合会に対する監督)
第二十五条の十二 主務大臣は、社会保険労務士会又は連合会の適正な運営を確保するため必要があると認めるときは、これらに対し、必要な報告を求めることができる。
2 主務大臣は、社会保険労務士会又は連合会の適正な運営を確保するため必要があると認めるときは、これらに対し、その業務の改善について勧告することができる。
第二十七条中「及び第二号に規定する」を「から第二号までに掲げる」に、「行なつて」を「行つて」に、「行なう」を「行う」に改める。
第三十三条第五号中「第二十四条第一項」の下に「又は第二十五条の十二第一項」を加え、「同項」を「第二十四条第一項」に改める。
別表第二健康保険法の項の免除科目の欄中「健康保険法」の下に「及び日雇労働者健康保険法」を加え、同項の免除資格者の欄中「主務大臣が、健康保険法」の下に「及び日雇労働者健康保険法」を加える。
別表第二中日雇労働者健康保険法の項を削る。
別表第二中厚生年金保険法の項の次に次のように加える。
国民年金法及び通算年金通則法
国又は地方公共団体の公務員として通算年金通則法に規定する公的年金各法の施行事務に従事した期間が通算して十年以上になる者
社会保険審査官の職にあつた期間が通算して五年以上になる者
主務大臣が、国民年金法及び通算年金通則法についてこの欄の前二項に掲げる者と同等以上の知識を有すると認める者
附 則
(施行期日)
1 この法律は、昭和五十三年九月一日から施行する。
(厚生省設置法の一部改正)
2 厚生省設置法(昭和二十四年法律第百五十一号)の一部を次のように改正する。
第五条中第六十二号の九を第六十二号の十とし、第六十二号の八の次に次の一号を加える。
六十二の九 社会保険労務士会及び全国社会保険労務士会連合会に対し、認可その他監督を行うこと。
第三十六条の四中「第六十二号の八」の下に「、第六十二号の九」を加える。
(労働省設置法の一部改正)
3 労働省設置法(昭和二十四年法律第百六十二号)の一部を次のように改正する。
第四条中第十三号の六を第十三号の七とし、第十三号の三から第十三号の五までを一号ずつ繰り下げ、第十三号の二の次に次の一号を加える。
十三の三 社会保険労務士法に基づいて、社会保険労務士会及び全国社会保険労務士会連合会に対し、認可その他監督を行うこと。
(地方税法の一部改正)
4 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の一部を次のように改正する。
第七十二条の五第一項第二号中「並びに税理士会及び日本税理士会連合会」を「、税理士会及び日本税理士会連合会並びに社会保険労務士会及び全国社会保険労務士会連合会」に改める。
(所得税法の一部改正)
5 所得税法(昭和四十年法律第三十三号)の一部を次のように改正する。
別表第一第一号の表中社会保険診療報酬支払基金の項の次に次のように加える。
社会保険労務士会
社会保険労務士法(昭和四十三年法律第八十九号)
別表第一第一号の表中船員災害防止協会の項の次に次のように加える。
全国社会保険労務士会連合会
社会保険労務士法
(法人税法の一部改正)
6 法人税法(昭和四十年法律第三十四号)の一部を次のように改正する。
別表第二第一号の表中社会福祉法人の項の次に次のように加える。
社会保険労務士会
社会保険労務士法(昭和四十三年法律第八十九号)
別表第二第一号の表中船員災害防止協会の項の次に次のように加える。
全国社会保険労務士会連合会
社会保険労務士法
厚生大臣 小沢辰男
労働大臣 藤井勝志
内閣総理大臣 福田赳夫