特定繊維工業構造改善臨時措置法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第五十八号
公布年月日: 昭和49年5月25日
法令の形式: 法律
特定繊維工業構造改善臨時措置法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和四十九年五月二十五日
内閣総理大臣 田中角榮
法律第五十八号
特定繊維工業構造改善臨時措置法の一部を改正する法律
特定繊維工業構造改善臨時措置法(昭和四十二年法律第八十二号)の一部を次のように改正する。
題名を次のように改める。
繊維工業構造改善臨時措置法
目次中「特定繊維工業」を「繊維工業」に改める。
第一条及び第二条を次のように改める。
(目的)
第一条 この法律は、繊維工業の経済的諸条件の著しい変化に対処して、その健全な発展を図るため、繊維工業における新商品又は新技術の開発、設備の近代化及び生産又は経営の規模又は方式の適正化等を促進するための措置を講ずることにより、その構造改善を推進し、もつて国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において「繊維工業」とは、次に掲げる繊維製品の製造(加工を含む。)の事業をいう。
一 綿糸、麻糸、毛糸、絹糸及び化学繊維糸(羊毛トップその他の政令で定める半製品を含む。)
二 織物、メリヤス生地、レース生地、不織布及びフェルト
三 縫製品、メリヤス製品、レース製品その他の政令で定める繊維製品
2 この法律において「繊維事業者」とは、繊維工業に属する事業を営む者をいう。
第二章を次のように改める。
第二章 繊維工業の構造改善
(基本指針)
第三条 通商産業大臣は、繊維工業審議会の意見を聴いて、繊維工業の構造改善を図るための繊維事業者に対する基本的な指針(以下「基本指針」という。)を定めなければならない。
2 基本指針に定める事項は、次のとおりとする。
一 新商品又は新技術の開発に関する事項
二 設備の近代化に関する事項
三 生産又は経営の規模又は方式の適正化に関する事項
四 取引関係の改善に関する事項
五 その他繊維工業の構造改善に関する重要事項
3 通商産業大臣は、第一項の規定により基本指針を定めたときは、遅滞なく、その要旨を公表しなければならない。
(構造改善事業計画の承認)
第四条 次の各号に掲げる者であつて、その行う事業相互の関連性に関し通商産業省令で定める要件に該当するものは、当該各号に掲げる者が行う繊維工業に属する事業(第一号に規定する組合又は連合会にあつては、その直接又は間接の構成員(以下「構成員」という。)たる繊維事業者が行う繊維工業に属する事業を含む。)に関し、共同して、新商品又は新技術の開発、設備の近代化、生産又は経営の規模又は方式の適正化その他の構造改善に関する事業(以下「構造改善事業」という。)に関する計画(以下「構造改善事業計画」という。)を作成し、これを通商産業大臣に提出して、その構造改善事業計画が適当である旨の承認を受けることができる。
一 二以上の特定組合(繊維工業に属する事業を行い、又は繊維製品(第二条第一項各号に掲げる繊維製品をいう。以下同じ。)の販売の事業を主たる事業として行う事業協同組合、事業協同小組合若しくはこれらの連合会又は商工組合(組合員に出資させるものに限る。)であつて、構成員の相当部分が繊維事業者(繊維製品の販売の事業を主たる事業として営む者を含む。以下この条、第八条、第四十二条及び第四十二条の二において同じ。)であるものをいう。以下同じ。)
二 特定組合及び企業組合等(繊維事業者たる企業組合又は協業組合をいう。以下同じ。)
三 二以上の企業組合等
四 特定組合及び繊維事業者(企業組合等を除く。次号及び第六号並びに第三項において同じ。)
五 企業組合等及び繊維事業者
六 四以上の繊維事業者
2 異なる種類の事業を併せて行う特定組合又は企業組合等であつて、その行う事業相互の関連性に関し通商産業省令で定める要件に該当するものは、当該特定組合又は企業組合等が行う繊維工業に属する事業(特定組合にあつては、構成員たる繊維事業者が行う繊維工業に属する事業を含む。)に関し、構造改善事業計画を作成し、これを通商産業大臣に提出して、その構造改善事業計画が適当である旨の承認を受けることができる。
3 二又は三の繊維事業者であつて、その行う事業相互の関連性に関し通商産業省令で定める要件に該当するものは、資本の額若しくは出資の総額の大部分を出資して会社を設立し、又は合併し、当該繊維事業者が行う繊維工業に属する事業に関し、構造改善事業を実施しようとするときは、構造改善事業計画を作成し、これを通商産業大臣に提出して、その構造改善事業計画が適当である旨の承認を受けることができる。
4 構造改善事業計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 構造改善事業の目標及び内容
二 構造改善事業の実施時期
三 構造改善事業を実施するのに必要な資金の額及びその調達方法
四 特定組合が構造改善事業を実施する場合において、必要な試験研究費に充てるため組合員に対し負担金の賦課をしようとするときは、その賦課の基準
5 通商産業大臣は、第一項から第三項までの承認の申請があつた場合において、その構造改善事業計画が次の各号に該当するものであると認めるときは、その承認をするものとする。
一 前項第一号に掲げる事項が基本指針に照らして適切なものであること。
二 前項第二号から第四号までに掲げる事項が当該構造改善事業を確実に遂行するため適切なものであること。
三 特定組合の構成員が参加する構造改善事業にあつては、繊維事業者たる構成員の大部分が当該構造改善事業に参加するものであること。
(構造改善事業計画の変更等)
第五条 前条第一項から第三項までの承認を受けた者は、当該承認に係る構造改善事業計画を変更しようとするときは、通商産業大臣の承認を受けなければならない。
2 通商産業大臣は、前条第一項から第三項までの承認を受けた者が当該承認に係る構造改善事業計画(前項の規定による変更の承認があつたときは、その変更後のもの。以下「承認計画」という。)に従つて構造改善事業を実施していないと認めるときは、当該承認を取り消すことができる。
3 前条第五項の規定は、第一項の承認に準用する。
(資金の確保)
第六条 政府は、承認計画に従つて構造改善事業を実施するのに必要な資金の確保又はその融通のあつせんに努めるものとする。
(課税の特例)
第七条 特定組合の構成員たる繊維事業者のうち、中小企業者(中小企業近代化促進法(昭和三十八年法律第六十四号)第二条第一号及び第三号から第五号までに掲げる者をいう。)であつて承認計画に従つて構造改善事業を実施するものは、租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)で定めるところにより、その有する固定資産について特別償却をすることができる。
2 特定組合が承認計画で定める賦課の基準に基づいて、その組合員に対し、試験研究の実施に必要な機械装置(工具、器具及び備品を含む。)を取得し、又は製作するための費用に充てるための負担金を賦課した場合において、組合員が当該負担金を納付したときは、租税特別措置法で定めるところにより、その負担金について特別償却をすることができる。
(指導及び助言)
第八条 通商産業大臣は、繊維工業の構造改善を図るため必要があると認めるときは、繊維事業者又は特定組合に対し、基本指針に定める事項について指導及び助言を行うものとする。
(小規模繊維事業者への配慮)
第九条 政府は、繊維工業の構造改善を図るため必要な資金の確保又はその融通のあつせん、技術指導その他の施策を講ずるに当たつては、小規模の繊維事業者に対し特別の配慮をするものとする。
(転換の指導等)
第十条 通商産業大臣は、輸入の増大、需要の減退等による繊維製品の需給構造の変動その他の経済的事情の変化により事業活動に支障を生じている繊維事業者から繊維工業以外の事業分野への事業の転換を行おうとする旨の申出があつたときは、当該繊維事業者に対しその事業の転換を円滑に行うことができるようにするため必要な指導を行うものとする。
2 政府は、必要があると認めるときは、前項に規定する事業の転換のために必要な資金の確保又はその融通のあつせんに努めるとともに、当該転換に係る事業の従事者の就職を容易にするため必要な援助に努めるものとする。
第十一条から第二十条まで 削除
第二十一条を次のように改める。
(目的)
第二十一条 繊維工業構造改善事業協会(以下「協会」という。)は、繊維工業における新商品又は新技術の開発、設備の近代化及び生産又は経営の規模又は方式の適正化の促進その他の繊維工業の構造改善に関する業務を行うことを目的とする。
第四十条第一項中「行なう」を「行う」に改め、同項第一号を次のように改める。
一 繊維工業に属する事業に係る構造改善事業に必要な資金の借入れに係る債務の保証
第四十条第一項中第二号及び第三号を削り、第四号を第二号とし、同号の次に次の二号を加える。
三 繊維事業者に対する技術指導に関する事業であつて特定組合が行うものに必要な資金に充てるための助成金の交付及び繊維事業者に対する技術指導
四 内外における繊維製品の生産、流通及び消費に関する情報の収集、処理及び提供
第四十条第一項中第五号を削り、第六号を第五号とし、第七号を第六号とし、同条第二項中「前項第七号」を「前項第六号」に、「行なおう」を「行おう」に改める。
第四十一条第二項中「第四号」を「第三号」に改める。
第四十二条第一項中「資金の貸付け及びその借入れに係る債務の保証並びにこれら」を「債務の保証及びこれ」に改め、「貸付けのための資金の借入れに係る債務又は」を削り、「特定紡績事業者若しくはその組織する団体、特定織布業商工組合、メリヤス製造業商工組合連合会又は特定染色業団体」を「繊維事業者又はその組織する団体」に改める。
第四十二条の二第一項中「第四十条第一項第四号」を「第四十条第一項第二号」に、「及びこれ」を「並びに同項第四号に規定する情報の収集、処理及び提供並びにこれら」に、「に掲げる」を「及び第四号に掲げる」に、「前条第一項に規定する者その他繊維工業に属する事業を営む者」を「繊維事業者」に改める。
第五十八条第一号中「第四十一条第一項」を「第四十条第二項、第四十一条第一項」に改める。
第五十九条から第六十一条までを次のように改める。
(報告の徴収)
第五十九条 通商産業大臣は、第四条第一項から第三項までの承認を受けた者に対し、承認計画に基づく構造改善事業の実施状況について報告を求めることができる。
第六十条及び第六十一条 削除
第六十二条中「三万円」を「五万円」に改める。
第六十三条を次のように改める。
第六十三条 第五十九条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者は、五万円以下の罰金に処する。
附則第二条中「昭和四十九年六月三十日」を「昭和五十四年六月三十日」に改める。
附則第二条の二中「第四十条第一項第四号」を「第四十条第一項第二号及び第四号」に、「及びこれ」を「並びにこれら」に、「行なわれる」を「行われる」に改める。
別表を削る。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して二月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(経過規定)
第二条 改正前の特定繊維工業構造改善臨時措置法(以下「旧法」という。)第二十四条第二項の規定により旧法第四十二条第一項の信用基金に充てるべきものとして政府から出資された金額又は同基金に充てるべきものとして旧法第二条第二項に規定する特定紡績事業者、特定織布業商工組合、メリヤス製造業商工組合連合会若しくは特定染色業団体から出えんされた金額は、改正後の繊維工業構造改善臨時措置法(以下「新法」という。)第四十二条第一項の信用基金に充てるべきものとして、それぞれ、政府から出資され、又はこれらの者から出えんされたものとみなす。
2 繊維工業構造改善事業協会は、新法第四十二条第一項の信用基金を旧法第四十条第一項第一号に規定する資金の借入れに係る保証債務の弁済に充てることができる。
第三条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(地方税法の一部改正)
第四条 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の一部を次のように改正する。
第五百八十六条第二項第十三号を次のように改める。
十三 繊維工業構造改善臨時措置法(昭和四十二年法律第八十二号)第四条第一項第一号に規定する特定組合が同項又は同条第二項の規定による承認を受けた構造改善事業計画に従つて実施する構造改善事業の用に供する土地
附則第十五条に次の一項を加える。
12 繊維工業構造改善臨時措置法第四条第一項第一号に規定する特定組合が、昭和五十四年六月三十日までの間において新たに取得し、かつ、同項又は同条第二項の規定による承認を受けた構造改善事業計画において定められている同条第一項に規定する新商品又は新技術の開発に関する事業として行う試験研究の用に直接供する機械及び設備(第三百四十九条の三第四項の規定の適用を受けるものを除く。以下本項において「機械設備等」という。)に対して課する固定資産税の課税標準は、第三百四十九条の二の規定にかかわらず、当該機械設備等に対して新たに固定資産税が課されることとなつた年度から三年度分の固定資産税に限り、当該機械設備等に係る固定資産税の課税標準となるべき価格の二分の一の額とする。
第五条 前条の規定による改正後の地方税法第五百八十六条第二項第十三号の規定中土地に対して課する特別土地保有税に関する部分は、昭和五十年度分から適用し、昭和四十九年度分については、なお従前の例による。
2 前条の規定による改正後の地方税法第五百八十六条第二項第十三号の規定中土地の取得に対して課する特別土地保有税に関する部分は、この法律の施行の日以後の土地の取得について適用し、同日前の土地の取得に対して課する特別土地保有税については、なお従前の例による。
3 前条の規定による改正後の地方税法附則第十五条第十二項の規定は、この法律の施行の日以後において新設された同項に規定する機械設備等について、昭和五十年度分の固定資産税から適用する。
(関税暫定措置法の一部改正)
第六条 関税暫定措置法(昭和三十五年法律第三十六号)の一部を次のように改正する。
第八条の四第五項中「特定繊維工業構造改善臨時措置法」を「繊維工業構造改善臨時措置法」に改める。
(所得税法の一部改正)
第七条 所得税法(昭和四十年法律第三十三号)の一部を次のように改正する。
別表第一第一号の表中「特定繊維工業構造改善臨時措置法」を「繊維工業構造改善臨時措置法」に改める。
(法人税法の一部改正)
第八条 法人税法(昭和四十年法律第三十四号)の一部を次のように改正する。
別表第二第一号の表中「特定繊維工業構造改善臨時措置法」を「繊維工業構造改善臨時措置法」に改める。
(印紙税法の一部改正)
第九条 印紙税法(昭和四十二年法律第二十三号)の一部を次のように改正する。
別表第二中「特定繊維工業構造改善臨時措置法」を「繊維工業構造改善臨時措置法」に改める。
法務大臣 中村梅吉
大蔵大臣 福田赳夫
通商産業大臣 中曾根康弘
自治大臣 町村金五
内閣総理大臣 田中角榮
特定繊維工業構造改善臨時措置法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和四十九年五月二十五日
内閣総理大臣 田中角栄
法律第五十八号
特定繊維工業構造改善臨時措置法の一部を改正する法律
特定繊維工業構造改善臨時措置法(昭和四十二年法律第八十二号)の一部を次のように改正する。
題名を次のように改める。
繊維工業構造改善臨時措置法
目次中「特定繊維工業」を「繊維工業」に改める。
第一条及び第二条を次のように改める。
(目的)
第一条 この法律は、繊維工業の経済的諸条件の著しい変化に対処して、その健全な発展を図るため、繊維工業における新商品又は新技術の開発、設備の近代化及び生産又は経営の規模又は方式の適正化等を促進するための措置を講ずることにより、その構造改善を推進し、もつて国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において「繊維工業」とは、次に掲げる繊維製品の製造(加工を含む。)の事業をいう。
一 綿糸、麻糸、毛糸、絹糸及び化学繊維糸(羊毛トップその他の政令で定める半製品を含む。)
二 織物、メリヤス生地、レース生地、不織布及びフェルト
三 縫製品、メリヤス製品、レース製品その他の政令で定める繊維製品
2 この法律において「繊維事業者」とは、繊維工業に属する事業を営む者をいう。
第二章を次のように改める。
第二章 繊維工業の構造改善
(基本指針)
第三条 通商産業大臣は、繊維工業審議会の意見を聴いて、繊維工業の構造改善を図るための繊維事業者に対する基本的な指針(以下「基本指針」という。)を定めなければならない。
2 基本指針に定める事項は、次のとおりとする。
一 新商品又は新技術の開発に関する事項
二 設備の近代化に関する事項
三 生産又は経営の規模又は方式の適正化に関する事項
四 取引関係の改善に関する事項
五 その他繊維工業の構造改善に関する重要事項
3 通商産業大臣は、第一項の規定により基本指針を定めたときは、遅滞なく、その要旨を公表しなければならない。
(構造改善事業計画の承認)
第四条 次の各号に掲げる者であつて、その行う事業相互の関連性に関し通商産業省令で定める要件に該当するものは、当該各号に掲げる者が行う繊維工業に属する事業(第一号に規定する組合又は連合会にあつては、その直接又は間接の構成員(以下「構成員」という。)たる繊維事業者が行う繊維工業に属する事業を含む。)に関し、共同して、新商品又は新技術の開発、設備の近代化、生産又は経営の規模又は方式の適正化その他の構造改善に関する事業(以下「構造改善事業」という。)に関する計画(以下「構造改善事業計画」という。)を作成し、これを通商産業大臣に提出して、その構造改善事業計画が適当である旨の承認を受けることができる。
一 二以上の特定組合(繊維工業に属する事業を行い、又は繊維製品(第二条第一項各号に掲げる繊維製品をいう。以下同じ。)の販売の事業を主たる事業として行う事業協同組合、事業協同小組合若しくはこれらの連合会又は商工組合(組合員に出資させるものに限る。)であつて、構成員の相当部分が繊維事業者(繊維製品の販売の事業を主たる事業として営む者を含む。以下この条、第八条、第四十二条及び第四十二条の二において同じ。)であるものをいう。以下同じ。)
二 特定組合及び企業組合等(繊維事業者たる企業組合又は協業組合をいう。以下同じ。)
三 二以上の企業組合等
四 特定組合及び繊維事業者(企業組合等を除く。次号及び第六号並びに第三項において同じ。)
五 企業組合等及び繊維事業者
六 四以上の繊維事業者
2 異なる種類の事業を併せて行う特定組合又は企業組合等であつて、その行う事業相互の関連性に関し通商産業省令で定める要件に該当するものは、当該特定組合又は企業組合等が行う繊維工業に属する事業(特定組合にあつては、構成員たる繊維事業者が行う繊維工業に属する事業を含む。)に関し、構造改善事業計画を作成し、これを通商産業大臣に提出して、その構造改善事業計画が適当である旨の承認を受けることができる。
3 二又は三の繊維事業者であつて、その行う事業相互の関連性に関し通商産業省令で定める要件に該当するものは、資本の額若しくは出資の総額の大部分を出資して会社を設立し、又は合併し、当該繊維事業者が行う繊維工業に属する事業に関し、構造改善事業を実施しようとするときは、構造改善事業計画を作成し、これを通商産業大臣に提出して、その構造改善事業計画が適当である旨の承認を受けることができる。
4 構造改善事業計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 構造改善事業の目標及び内容
二 構造改善事業の実施時期
三 構造改善事業を実施するのに必要な資金の額及びその調達方法
四 特定組合が構造改善事業を実施する場合において、必要な試験研究費に充てるため組合員に対し負担金の賦課をしようとするときは、その賦課の基準
5 通商産業大臣は、第一項から第三項までの承認の申請があつた場合において、その構造改善事業計画が次の各号に該当するものであると認めるときは、その承認をするものとする。
一 前項第一号に掲げる事項が基本指針に照らして適切なものであること。
二 前項第二号から第四号までに掲げる事項が当該構造改善事業を確実に遂行するため適切なものであること。
三 特定組合の構成員が参加する構造改善事業にあつては、繊維事業者たる構成員の大部分が当該構造改善事業に参加するものであること。
(構造改善事業計画の変更等)
第五条 前条第一項から第三項までの承認を受けた者は、当該承認に係る構造改善事業計画を変更しようとするときは、通商産業大臣の承認を受けなければならない。
2 通商産業大臣は、前条第一項から第三項までの承認を受けた者が当該承認に係る構造改善事業計画(前項の規定による変更の承認があつたときは、その変更後のもの。以下「承認計画」という。)に従つて構造改善事業を実施していないと認めるときは、当該承認を取り消すことができる。
3 前条第五項の規定は、第一項の承認に準用する。
(資金の確保)
第六条 政府は、承認計画に従つて構造改善事業を実施するのに必要な資金の確保又はその融通のあつせんに努めるものとする。
(課税の特例)
第七条 特定組合の構成員たる繊維事業者のうち、中小企業者(中小企業近代化促進法(昭和三十八年法律第六十四号)第二条第一号及び第三号から第五号までに掲げる者をいう。)であつて承認計画に従つて構造改善事業を実施するものは、租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)で定めるところにより、その有する固定資産について特別償却をすることができる。
2 特定組合が承認計画で定める賦課の基準に基づいて、その組合員に対し、試験研究の実施に必要な機械装置(工具、器具及び備品を含む。)を取得し、又は製作するための費用に充てるための負担金を賦課した場合において、組合員が当該負担金を納付したときは、租税特別措置法で定めるところにより、その負担金について特別償却をすることができる。
(指導及び助言)
第八条 通商産業大臣は、繊維工業の構造改善を図るため必要があると認めるときは、繊維事業者又は特定組合に対し、基本指針に定める事項について指導及び助言を行うものとする。
(小規模繊維事業者への配慮)
第九条 政府は、繊維工業の構造改善を図るため必要な資金の確保又はその融通のあつせん、技術指導その他の施策を講ずるに当たつては、小規模の繊維事業者に対し特別の配慮をするものとする。
(転換の指導等)
第十条 通商産業大臣は、輸入の増大、需要の減退等による繊維製品の需給構造の変動その他の経済的事情の変化により事業活動に支障を生じている繊維事業者から繊維工業以外の事業分野への事業の転換を行おうとする旨の申出があつたときは、当該繊維事業者に対しその事業の転換を円滑に行うことができるようにするため必要な指導を行うものとする。
2 政府は、必要があると認めるときは、前項に規定する事業の転換のために必要な資金の確保又はその融通のあつせんに努めるとともに、当該転換に係る事業の従事者の就職を容易にするため必要な援助に努めるものとする。
第十一条から第二十条まで 削除
第二十一条を次のように改める。
(目的)
第二十一条 繊維工業構造改善事業協会(以下「協会」という。)は、繊維工業における新商品又は新技術の開発、設備の近代化及び生産又は経営の規模又は方式の適正化の促進その他の繊維工業の構造改善に関する業務を行うことを目的とする。
第四十条第一項中「行なう」を「行う」に改め、同項第一号を次のように改める。
一 繊維工業に属する事業に係る構造改善事業に必要な資金の借入れに係る債務の保証
第四十条第一項中第二号及び第三号を削り、第四号を第二号とし、同号の次に次の二号を加える。
三 繊維事業者に対する技術指導に関する事業であつて特定組合が行うものに必要な資金に充てるための助成金の交付及び繊維事業者に対する技術指導
四 内外における繊維製品の生産、流通及び消費に関する情報の収集、処理及び提供
第四十条第一項中第五号を削り、第六号を第五号とし、第七号を第六号とし、同条第二項中「前項第七号」を「前項第六号」に、「行なおう」を「行おう」に改める。
第四十一条第二項中「第四号」を「第三号」に改める。
第四十二条第一項中「資金の貸付け及びその借入れに係る債務の保証並びにこれら」を「債務の保証及びこれ」に改め、「貸付けのための資金の借入れに係る債務又は」を削り、「特定紡績事業者若しくはその組織する団体、特定織布業商工組合、メリヤス製造業商工組合連合会又は特定染色業団体」を「繊維事業者又はその組織する団体」に改める。
第四十二条の二第一項中「第四十条第一項第四号」を「第四十条第一項第二号」に、「及びこれ」を「並びに同項第四号に規定する情報の収集、処理及び提供並びにこれら」に、「に掲げる」を「及び第四号に掲げる」に、「前条第一項に規定する者その他繊維工業に属する事業を営む者」を「繊維事業者」に改める。
第五十八条第一号中「第四十一条第一項」を「第四十条第二項、第四十一条第一項」に改める。
第五十九条から第六十一条までを次のように改める。
(報告の徴収)
第五十九条 通商産業大臣は、第四条第一項から第三項までの承認を受けた者に対し、承認計画に基づく構造改善事業の実施状況について報告を求めることができる。
第六十条及び第六十一条 削除
第六十二条中「三万円」を「五万円」に改める。
第六十三条を次のように改める。
第六十三条 第五十九条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者は、五万円以下の罰金に処する。
附則第二条中「昭和四十九年六月三十日」を「昭和五十四年六月三十日」に改める。
附則第二条の二中「第四十条第一項第四号」を「第四十条第一項第二号及び第四号」に、「及びこれ」を「並びにこれら」に、「行なわれる」を「行われる」に改める。
別表を削る。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して二月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(経過規定)
第二条 改正前の特定繊維工業構造改善臨時措置法(以下「旧法」という。)第二十四条第二項の規定により旧法第四十二条第一項の信用基金に充てるべきものとして政府から出資された金額又は同基金に充てるべきものとして旧法第二条第二項に規定する特定紡績事業者、特定織布業商工組合、メリヤス製造業商工組合連合会若しくは特定染色業団体から出えんされた金額は、改正後の繊維工業構造改善臨時措置法(以下「新法」という。)第四十二条第一項の信用基金に充てるべきものとして、それぞれ、政府から出資され、又はこれらの者から出えんされたものとみなす。
2 繊維工業構造改善事業協会は、新法第四十二条第一項の信用基金を旧法第四十条第一項第一号に規定する資金の借入れに係る保証債務の弁済に充てることができる。
第三条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(地方税法の一部改正)
第四条 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の一部を次のように改正する。
第五百八十六条第二項第十三号を次のように改める。
十三 繊維工業構造改善臨時措置法(昭和四十二年法律第八十二号)第四条第一項第一号に規定する特定組合が同項又は同条第二項の規定による承認を受けた構造改善事業計画に従つて実施する構造改善事業の用に供する土地
附則第十五条に次の一項を加える。
12 繊維工業構造改善臨時措置法第四条第一項第一号に規定する特定組合が、昭和五十四年六月三十日までの間において新たに取得し、かつ、同項又は同条第二項の規定による承認を受けた構造改善事業計画において定められている同条第一項に規定する新商品又は新技術の開発に関する事業として行う試験研究の用に直接供する機械及び設備(第三百四十九条の三第四項の規定の適用を受けるものを除く。以下本項において「機械設備等」という。)に対して課する固定資産税の課税標準は、第三百四十九条の二の規定にかかわらず、当該機械設備等に対して新たに固定資産税が課されることとなつた年度から三年度分の固定資産税に限り、当該機械設備等に係る固定資産税の課税標準となるべき価格の二分の一の額とする。
第五条 前条の規定による改正後の地方税法第五百八十六条第二項第十三号の規定中土地に対して課する特別土地保有税に関する部分は、昭和五十年度分から適用し、昭和四十九年度分については、なお従前の例による。
2 前条の規定による改正後の地方税法第五百八十六条第二項第十三号の規定中土地の取得に対して課する特別土地保有税に関する部分は、この法律の施行の日以後の土地の取得について適用し、同日前の土地の取得に対して課する特別土地保有税については、なお従前の例による。
3 前条の規定による改正後の地方税法附則第十五条第十二項の規定は、この法律の施行の日以後において新設された同項に規定する機械設備等について、昭和五十年度分の固定資産税から適用する。
(関税暫定措置法の一部改正)
第六条 関税暫定措置法(昭和三十五年法律第三十六号)の一部を次のように改正する。
第八条の四第五項中「特定繊維工業構造改善臨時措置法」を「繊維工業構造改善臨時措置法」に改める。
(所得税法の一部改正)
第七条 所得税法(昭和四十年法律第三十三号)の一部を次のように改正する。
別表第一第一号の表中「特定繊維工業構造改善臨時措置法」を「繊維工業構造改善臨時措置法」に改める。
(法人税法の一部改正)
第八条 法人税法(昭和四十年法律第三十四号)の一部を次のように改正する。
別表第二第一号の表中「特定繊維工業構造改善臨時措置法」を「繊維工業構造改善臨時措置法」に改める。
(印紙税法の一部改正)
第九条 印紙税法(昭和四十二年法律第二十三号)の一部を次のように改正する。
別表第二中「特定繊維工業構造改善臨時措置法」を「繊維工業構造改善臨時措置法」に改める。
法務大臣 中村梅吉
大蔵大臣 福田赳夫
通商産業大臣 中曽根康弘
自治大臣 町村金五
内閣総理大臣 田中角栄