商工経済会法施行令
法令番号: 勅令第四百六十五號
公布年月日: 昭和18年5月29日
法令の形式: 勅令
朕商工經濟會法施行令ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十八年五月二十八日
內閣總理大臣 東條英機
商工大臣 岸信介
勅令第四百六十五號
商工經濟會法施行令
第一章 登記
第一條 商工經濟會ノ設立ノ登記ハ設立ノ認可アリタル日ヨリ二週間以內ニ事務所ノ所在地ニ於テ之ヲ爲スコトヲ要ス
登記スベキ事項左ノ如シ
一 目的
二 名稱
三 地區
四 事務所
五 會頭、副會頭、理事長、理事及監事ノ氏名及住所
前項ニ揭グル事項ニ變更ヲ生ジタルトキハ二週間以內ニ變更ノ登記ヲ爲スコトヲ要ス
第二條 商工經濟會ガ事務所ヲ移轉シタルトキハ舊所在地ニ於テハ二週間以內ニ移轉ノ登記ヲ爲シ新所在地ニ於テハ三週間以內ニ前條第二項ニ揭グル事項ヲ登記スルコトヲ要ス但シ同一ノ登記所ノ管轄區域內ニ於テ事務所ヲ移轉シタルトキハ其ノ移轉ノ登記ヲ爲スヲ以テ足ル
第三條 商工經濟會ノ解散ノ命令アリタルトキハ事務所ノ所在地ニ於テ解散ノ登記ヲ爲スコトヲ要ス
第四條 商工經濟會ノ淸算人ノ選任アリタルトキハ二週間以內ニ事務所ノ所在地ニ於テ淸算人ノ氏名及住所ヲ登記スルコトヲ要ス
第一條第三項ノ規定ハ前項ノ場合ニ之ヲ準用ス
第五條 商工經濟會ノ淸算結了シタルトキハ二週間以內ニ事務所ノ所在地ニ於テ淸算結了ノ登記ヲ爲スコトヲ要ス
第六條 登記シタル事項ハ裁判所遲滯ナク之ヲ公吿スルコトヲ要ス
第七條 商工經濟會ノ登記ニ付テハ其ノ事務所ノ所在地ヲ管轄スル區裁判所ヲ以テ管轄登記所トス
各登記所ニ商工經濟會登記簿ヲ備フ
第八條 商工經濟會ノ設立ノ登記ハ會頭ノ申請ニ因リテ之ヲ爲ス
前項ノ登記ノ申請書ニハ定款及申請人ノ資格ヲ證スル書面ヲ添附スルコトヲ要ス
第九條 第一條第三項ノ規定ニ依ル登記ハ會頭又ハ淸算人ノ申請ニ因リテ之ヲ爲ス
前項ノ登記ノ申請書ニハ登記事項ノ變更ヲ證スル書面ヲ添附スルコトヲ要ス
第十條 商工經濟會ノ解散ノ登記ハ商工大臣ノ囑託ニ因リテ之ヲ爲ス
第十一條 第四條ノ規定ニ依ル登記及商工經濟會ノ淸算結了ノ登記ハ淸算人ノ申請ニ因リテ之ヲ爲ス
第四條第一項ノ規定ニ依ル登記ノ申請書ニハ申請人ノ資格ヲ證スル書面ヲ添附スルコトヲ要ス
第四條第二項ノ規定ニ依ル登記ノ申請書ニハ登記事項ノ變更ヲ證スル書面ヲ添附スルコトヲ要ス
第十二條 非訟事件手續法第百四十二條乃至第百五十條ノ二、第百五十一條乃至第百五十一條ノ四、第百五十一條ノ六及第百五十四條乃至第百五十七條ノ規定ハ商工經濟會ノ登記ニ之ヲ準用ス
第二章 解散及淸算
第十三條 商工經濟會ハ解散ノ後ト雖モ淸算ノ目的ノ範圍內ニ於テハ仍存續スルモノト看做ス
第十四條 商工大臣商工經濟會ノ解散ヲ命ジタル場合ニ於テハ其ノ旨ヲ商工經濟會ノ事務所ノ所在地ノ區裁判所ニ通知スベシ
前項ノ通知アリタルトキハ裁判所ハ職權ヲ以テ淸算人ヲ選任ス
裁判所必要アリト認ムルトキハ職權ヲ以テ淸算人ヲ解任スルコトヲ得
裁判所淸算人ヲ選任又ハ解任シタルトキハ其ノ旨ヲ商工大臣ニ通知スベシ
第十五條 淸算人ハ商工經濟會ヲ代表シ淸算ヲ爲スニ必要ナル一切ノ行爲ヲ爲ス權限ヲ有ス
第十六條 淸算人ハ淸算及財產處分ノ方法ヲ定メ裁判所ノ認可ヲ受クベシ
裁判所必要アリト認ムルトキハ淸算人ニ對シ淸算及財產處分ノ方法ノ變更其ノ他監督上必要ナル命令ヲ爲スコトヲ得
第十七條 商工經濟會ハ解散ノ後ト雖モ裁判所ノ認可ヲ受ケ其ノ債務ヲ完濟スルニ必要ナル金額ヲ賦課徵收スルコトヲ得
商工經濟會法第二十六條ノ規定ハ前項ノ賦課徵收ニ關シ之ヲ準用ス
第十八條 商工大臣ハ裁判所ニ對シ淸算ニ關シ意見ヲ述ブルコトヲ得
第十九條 商工經濟會ノ淸算結了シタルトキハ裁判所ハ其ノ旨ヲ商工大臣ニ通知スベシ
第二十條 民法第七十九條、第八十條及第八十二條第二項竝ニ非訟事件手續法第三十五條第二項、第三十六條及第三十七條ノ二ノ規定ハ商工經濟會ノ淸算ニ之ヲ準用ス
第三章 樺太ニ於ケル特例
第二十一條 樺太ニ在リテハ商工經濟會法第三條中道府縣トアルハ樺太トシ同法第四十四條中其ノ地區ノ屬スル道府縣トアルハ樺太トス
第二十二條 樺太ニ在リテハ商工經濟會法第六條第二項中主務大臣トアルハ樺太廳長官トシ同條第三項中主務大臣ハトアルハ樺太廳長官ハトス
附 則
本令ハ商工經濟會法施行ノ日ヨリ之ヲ施行ス
商工會議所法施行令及昭和十六年勅令第二百二十四號ハ之ヲ廢止ス
樺太施行法律特例中左ノ通改正ス
第七條ノ三ヲ削ル
第二十二條 削除
商工經濟會法第四十三條ノ規定ニ依ル商工會議所ニハ商工會議所法施行令、昭和十六年勅令第二百二十四號竝ニ從前ノ樺太施行法律特例第七條ノ三及第二十二條ノ規定ヲ適用ス
朕商工経済会法施行令ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十八年五月二十八日
内閣総理大臣 東条英機
商工大臣 岸信介
勅令第四百六十五号
商工経済会法施行令
第一章 登記
第一条 商工経済会ノ設立ノ登記ハ設立ノ認可アリタル日ヨリ二週間以内ニ事務所ノ所在地ニ於テ之ヲ為スコトヲ要ス
登記スベキ事項左ノ如シ
一 目的
二 名称
三 地区
四 事務所
五 会頭、副会頭、理事長、理事及監事ノ氏名及住所
前項ニ掲グル事項ニ変更ヲ生ジタルトキハ二週間以内ニ変更ノ登記ヲ為スコトヲ要ス
第二条 商工経済会ガ事務所ヲ移転シタルトキハ旧所在地ニ於テハ二週間以内ニ移転ノ登記ヲ為シ新所在地ニ於テハ三週間以内ニ前条第二項ニ掲グル事項ヲ登記スルコトヲ要ス但シ同一ノ登記所ノ管轄区域内ニ於テ事務所ヲ移転シタルトキハ其ノ移転ノ登記ヲ為スヲ以テ足ル
第三条 商工経済会ノ解散ノ命令アリタルトキハ事務所ノ所在地ニ於テ解散ノ登記ヲ為スコトヲ要ス
第四条 商工経済会ノ清算人ノ選任アリタルトキハ二週間以内ニ事務所ノ所在地ニ於テ清算人ノ氏名及住所ヲ登記スルコトヲ要ス
第一条第三項ノ規定ハ前項ノ場合ニ之ヲ準用ス
第五条 商工経済会ノ清算結了シタルトキハ二週間以内ニ事務所ノ所在地ニ於テ清算結了ノ登記ヲ為スコトヲ要ス
第六条 登記シタル事項ハ裁判所遅滞ナク之ヲ公告スルコトヲ要ス
第七条 商工経済会ノ登記ニ付テハ其ノ事務所ノ所在地ヲ管轄スル区裁判所ヲ以テ管轄登記所トス
各登記所ニ商工経済会登記簿ヲ備フ
第八条 商工経済会ノ設立ノ登記ハ会頭ノ申請ニ因リテ之ヲ為ス
前項ノ登記ノ申請書ニハ定款及申請人ノ資格ヲ証スル書面ヲ添附スルコトヲ要ス
第九条 第一条第三項ノ規定ニ依ル登記ハ会頭又ハ清算人ノ申請ニ因リテ之ヲ為ス
前項ノ登記ノ申請書ニハ登記事項ノ変更ヲ証スル書面ヲ添附スルコトヲ要ス
第十条 商工経済会ノ解散ノ登記ハ商工大臣ノ嘱託ニ因リテ之ヲ為ス
第十一条 第四条ノ規定ニ依ル登記及商工経済会ノ清算結了ノ登記ハ清算人ノ申請ニ因リテ之ヲ為ス
第四条第一項ノ規定ニ依ル登記ノ申請書ニハ申請人ノ資格ヲ証スル書面ヲ添附スルコトヲ要ス
第四条第二項ノ規定ニ依ル登記ノ申請書ニハ登記事項ノ変更ヲ証スル書面ヲ添附スルコトヲ要ス
第十二条 非訟事件手続法第百四十二条乃至第百五十条ノ二、第百五十一条乃至第百五十一条ノ四、第百五十一条ノ六及第百五十四条乃至第百五十七条ノ規定ハ商工経済会ノ登記ニ之ヲ準用ス
第二章 解散及清算
第十三条 商工経済会ハ解散ノ後ト雖モ清算ノ目的ノ範囲内ニ於テハ仍存続スルモノト看做ス
第十四条 商工大臣商工経済会ノ解散ヲ命ジタル場合ニ於テハ其ノ旨ヲ商工経済会ノ事務所ノ所在地ノ区裁判所ニ通知スベシ
前項ノ通知アリタルトキハ裁判所ハ職権ヲ以テ清算人ヲ選任ス
裁判所必要アリト認ムルトキハ職権ヲ以テ清算人ヲ解任スルコトヲ得
裁判所清算人ヲ選任又ハ解任シタルトキハ其ノ旨ヲ商工大臣ニ通知スベシ
第十五条 清算人ハ商工経済会ヲ代表シ清算ヲ為スニ必要ナル一切ノ行為ヲ為ス権限ヲ有ス
第十六条 清算人ハ清算及財産処分ノ方法ヲ定メ裁判所ノ認可ヲ受クベシ
裁判所必要アリト認ムルトキハ清算人ニ対シ清算及財産処分ノ方法ノ変更其ノ他監督上必要ナル命令ヲ為スコトヲ得
第十七条 商工経済会ハ解散ノ後ト雖モ裁判所ノ認可ヲ受ケ其ノ債務ヲ完済スルニ必要ナル金額ヲ賦課徴収スルコトヲ得
商工経済会法第二十六条ノ規定ハ前項ノ賦課徴収ニ関シ之ヲ準用ス
第十八条 商工大臣ハ裁判所ニ対シ清算ニ関シ意見ヲ述ブルコトヲ得
第十九条 商工経済会ノ清算結了シタルトキハ裁判所ハ其ノ旨ヲ商工大臣ニ通知スベシ
第二十条 民法第七十九条、第八十条及第八十二条第二項並ニ非訟事件手続法第三十五条第二項、第三十六条及第三十七条ノ二ノ規定ハ商工経済会ノ清算ニ之ヲ準用ス
第三章 樺太ニ於ケル特例
第二十一条 樺太ニ在リテハ商工経済会法第三条中道府県トアルハ樺太トシ同法第四十四条中其ノ地区ノ属スル道府県トアルハ樺太トス
第二十二条 樺太ニ在リテハ商工経済会法第六条第二項中主務大臣トアルハ樺太庁長官トシ同条第三項中主務大臣ハトアルハ樺太庁長官ハトス
附 則
本令ハ商工経済会法施行ノ日ヨリ之ヲ施行ス
商工会議所法施行令及昭和十六年勅令第二百二十四号ハ之ヲ廃止ス
樺太施行法律特例中左ノ通改正ス
第七条ノ三ヲ削ル
第二十二条 削除
商工経済会法第四十三条ノ規定ニ依ル商工会議所ニハ商工会議所法施行令、昭和十六年勅令第二百二十四号並ニ従前ノ樺太施行法律特例第七条ノ三及第二十二条ノ規定ヲ適用ス