第一條 海務院ハ遞信大臣ノ管理ニ屬シ水運、船舶、造船、船員其ノ他海事ニ關スル事務ヲ掌ル
長官官房ニ於テハ人事、文書及會計ニ關スル事務竝ニ他ノ主管ニ屬セザル事務ヲ掌ル
總務部ニ於テハ左ノ事務ヲ掌ル
一 海事ニ關スル綜合計畫ノ設定其ノ他重要海事政策ノ綜合調整ニ關スル事項
航路部ニ橫濱出張所ヲ置キ航路標識用品ノ試驗、製造、修繕、調達及配給ニ關スル事項ヲ掌ラシム
第三條 海務院ニ左ノ職員ヲ置ク
技師 專任二十二人 奏任內二人ヲ勅任ト爲スコトヲ得
前項ニ規定スルモノノ外遞信大臣必要ト認ムルトキハ標識技手俸給豫算定額內ニ於テ豫備員トシテ標識技手二十人以內ヲ置クコトヲ得
第四條 前條ノ職員ノ外遞信大臣ノ奏請ニ依リ關係各廳高等官ノ中ヨリ內閣ニ於テ事務官ヲ命ズルコトヲ得
第五條 海務院ニ參與十五人以內ヲ置キ院務ニ參與セシム
參與ハ遞信大臣ノ奏請ニ依リ關係各廳勅任官及學識經驗アル者ノ中ヨリ內閣ニ於テ之ヲ命ズ
學識經驗アル者ノ中ヨリ命ゼラレタル參與ノ任期ハ二年トス但シ特別ノ事由アル場合ニ於テハ任期中之ヲ解任スルコトヲ妨ゲズ
參與ハ勅任官ノ待遇トス但シ本官ヲ有スル者ニ付テハ本官ノ受クル待遇ニ依ル
第六條 長官ハ遞信大臣ノ指揮監督ヲ承ケ院務ヲ統理シ所屬職員ヲ指揮監督シ判任官以下ノ進退ヲ專行ス但シ船員ノ敎育及養成ニシテ海軍豫備員候補者トシテ必要ナル事項ニ關シテハ海軍大臣ノ指揮監督ヲ承ク
第十條 海務官ハ上官ノ命ヲ承ケ海運、造船又ハ船員ノ敎育、養成若ハ勞務管理ニ關スル事務ヲ掌ル
第十二條 標識技師ハ上官ノ命ヲ承ケ航路標識ノ保守及運用竝ニ氣象觀測ヲ掌ル
第十五條 標識技手ハ上官ノ指揮ヲ承ケ航路標識ノ保守及運用竝ニ氣象觀測ニ從事ス
第十六條 航路標識ノ種別、名稱及位置ハ遞信大臣之ヲ定ム
第十七條 第三條第二項ノ標識技手ハ海務院ノ事務ニ臨時從事セシムルコトヲ得