第七條 生活扶助ハ金錢又ハ物品ノ給與ニ依リ之ヲ行フ
第八條 生活扶助ノ爲給與スル金錢又ハ物品ハ一月分以內ヲ限リ之ヲ前渡スルコトヲ得
救護ノ廢止、停止又ハ變更ノ場合ニ於テ被救護者已ムヲ得ザル事由ニ因リ前渡シタル金錢又ハ物品ヲ費消シ又ハ喪失シ且返還ノ資力ナキトキハ之ヲ返還セシメザルコトヲ得
救護ノ廢止、停止又ハ變更ノ場合ニ於テ前渡シタル金錢又ハ物品中返還セシムベキモノニ付テハ之ニ相當スル額ヲ後ニ給與スベキモノヨリ減ズルコトヲ得
第九條 醫療ハ救護施設又ハ市町村長ノ指定シタル醫師若ハ齒科醫師ニ就キ之ヲ受ケシム醫師又ハ齒科醫師處方箋ヲ交付シタルトキハ市町村長ノ指定シタル藥劑師ニ就キ藥劑ヲ受ケシム
第十條 助產ハ救護施設又ハ市町村長ノ指定シタル醫師若ハ產婆ニ就キ之ヲ受ケシム
第十一條 救護ヲ受ケ又ハ受クベキ者急迫ノ事情アルトキハ市町村長ノ指定セザル醫師、齒科醫師又ハ產婆ニ就キ醫療又ハ助產ヲ受クルコトヲ得
第十二條 生業扶助ハ生業ニ必要ナル資金、器具又ハ資料ノ給與又ハ貸與ニ依リ之ヲ行フ
第十三條 救護法第十一條ノ規定ニ依ル居宅救護ノ場合ニ於テ生活扶助ノ爲支出スル費用ノ限度ハ一人一日二十五錢以內、一世帶一日一圓以內ニ於テ地方長官之ヲ定ム
第十四條 居宅救護ノ場合ニ於テ醫療ノ爲支出スル費用ノ限度ハ內務大臣ノ認可ヲ受ケ地方長官之ヲ定ム
第十五條 居宅救護ノ場合ニ於テ助產ノ爲支出スル費用ノ限度ハ十圓以內ニ於テ地方長官之ヲ定ム
第十六條 救護法第十三條ノ規定ニ依ル收容救護ノ場合ニ於テ生活扶助、醫療又ハ助產ノ爲支出スル費用ノ限度ハ內務大臣ノ認可ヲ受ケ地方長官之ヲ定ム
第十七條 第十一條ノ場合ニ於テハ前三條ノ規定ニ拘ラズ其ノ實費ヲ支出スルコトヲ得
第十八條 生業扶助ノ爲支出スル費用ノ限度ハ一人ニ付三十圓以內ニ於テ地方長官之ヲ定ム
第十九條 救護ノ爲被救護者ノ移送ヲ爲シタル場合ニ於テハ其ノ實費ヲ支出スルコトヲ得
第二十條 埋葬ノ爲支出スル費用ノ限度ハ十圓以內ニ於テ地方長官之ヲ定ム
第二十一條 特別ノ必要アル場合ニ於テハ地方長官ハ內務大臣ノ認可ヲ受ケ第十三條、第十五條、第十八條又ハ前條ニ規定スル制限ヲ超過シ生活扶助、助產、生業扶助又ハ埋葬ノ爲支出スル費用ノ限度ヲ定ムルコトヲ得
第二十二條 救護法第十二條ノ規定ニ依リ母ノ救護ヲ爲スハ其ノ子一歲以下ナル場合ニ限ル
第二十三條 救護法第十六條ノ規定ニ依リ市町村長又ハ其ノ指定シタル者後見人ノ職務ヲ行フ場合ニ於テハ後見監督人及親族會ニ屬スル職務權限ハ其ノ市町村長ニ屬ス