作業会計規則
法令番号: 勅令第三十四號
公布年月日: 大正11年3月27日
法令の形式: 勅令
朕作業會計規則改正ノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
攝政名
大正十一年三月二十五日
內閣總理大臣兼大藏大臣 子爵 高橋是淸
海軍大臣 男爵 加藤友三郞
農商務大臣 男爵 山本達雄
陸軍大臣 山梨半造
勅令第三十四號
作業會計規則
第一章 歲入歲出
第一條 左ノ諸收入ヲ以テ作業所ノ歲入トス
一 作業上ノ收入
二 附屬雜收入
第二條 左ノ諸費ヲ以テ作業所ノ歲出トス
一 事務員及技術員ノ俸給、諸給及旅費
二 事務所費
三 職工人夫ニ支給スル諸費
四 固定資本ノ維持費修理費及補充費
五 材料素品購入費
六 動力費
七 作業場用備品費、固定資本ニ屬セサル器具費及消耗品費
八 生產品販賣諸費
第二章 豫算決算
第三條 歲入歲出ノ豫定計算書ハ所管大臣之ヲ調製シ前年度九月三十日迄ニ各省豫定經費要求書ト共ニ之ヲ大藏大臣ニ送付スヘシ
第四條 歲入歲出ノ豫定決算書ハ科目ヲ分チ成ルヘク歲入ノ性質及歲出ノ用途ヲ明示スヘシ
第五條 所管大臣ハ其ノ年三月三十一日ニ終リタル會計年度ノ受拂勘定表及固定資本價格增減表ヲ調製シ歲入歲出ノ豫定計算書ニ之ヲ添附スヘシ
第六條 歲入歲出ノ決定計算書ハ所管大臣之ヲ調製シ翌年度七月三十一日迄ニ之ヲ大藏大臣ニ送付スヘシ
第三章 收入支出
第七條 歲入歲出ノ豫算ハ決定ノ後豫備費ヲ除キ所管大臣各作業事務長ニ命シテ之ヲ執行セシムヘシ但シ作業部局長ヲシテ歲出豫算ノ一部ヲ執行セシムルコトヲ得
第八條 豫備費ノ支出ハ會計規則第十九條、第二十條及第二十四條ノ規定ニ依ル
第九條 作業所ハ据置運轉資本ニ屬スル現金ノ持越高、据置運轉資本補足金受入高及當該年度ノ收入濟歲入額ヲ以テ支拂元受高トシ歲出ヲ支出スルハ此ノ支拂元受高ヲ超過スルコトヲ得ス
第十條 每年度ニ屬スル歲出ヲ支出スル爲小切手ヲ振出スハ當該年度三月三十一日限トス但シ會計法第十九條ノ規定ニ依リ歲出金ニ繰替使用シタル現金補塡ノ爲ニスル支出ニ付テハ翌年度四月三十日迄小切手ヲ振出スコトヲ得
第十一條 每年度ニ屬スル定額戾入ヲ爲スハ當該年度三月三十一日限トス
第十二條 每年度內ニ收入ヲ爲スヘキ權利ヲ得テ當該年度內ニ收入濟ト爲ラサルモノハ收入未濟トシテ遞次翌年度ニ繰越シ現ニ收入ヲ爲シタル年度ノ歲入ニ組入ルヘシ
第十三條 每年度內ニ支拂ヲ爲スヘキ義務ヲ生シ當該年度內ニ小切手ヲ振出ササルモノハ支出未濟トシテ遞次翌年度ニ繰越シ時效完成ニ至ル迄ハ支拂ノ請求アル每ニ小切手ヲ振出スヘシ但シ支出未濟ノ繰越額ハ支出濟額ト合シテ豫算定額ヲ超過スルコトヲ得ス
第十四條 歲入徵收官ハ每月徵收報告書ヲ調製シ參照書類ヲ添ヘ之ヲ作業事務長ニ送付スヘシ
第十五條 作業事務長ハ徵收報告書ニ依リ每月徵收總報告書ヲ調製シ參照書類ヲ添ヘ所管大臣ヲ經由シテ其ノ翌月中ニ之ヲ大藏大臣ニ送付スヘシ
第十六條 支出官ハ每月支出濟額報告書ヲ調製シ之ヲ作業事務長ニ送付スヘシ
第十七條 作業事務長ハ支出濟額報告書ニ依リ每月支出總報告書ヲ調製シ支出濟額報告書ヲ添ヘ所管大臣ヲ經由シテ其ノ翌月中ニ之ヲ大藏大臣ニ送付スヘシ
第十八條 歲入徵收官又ハ支出官一人ナル場合ニ於テハ徵收報告書又ハ支出濟額報告書ヲ以テ徵收總報告書又ハ支出總報告書ニ充ツルコトヲ得
第四章 資本
第十九條 資本ハ價格ヲ附シテ之ヲ計算スヘシ
第二十條 資本ノ價格ハ左ノ方法ニ依リテ之ヲ定ム
一 土地ニ付テハ近隣地ノ賣買價格五年間ノ平均ニ依ル近隣ニ比較スヘキ相當ノ土地ナキトキハ五人以上ノ評價人ヲ定メ其ノ評價額ノ平均ニ依ル但シ新ニ購入又ハ交換シタルモノニ付テハ購入價格又ハ交換價格ニ依ル
二 建物、鐵道、道路其ノ他ノ築造物及船舶、機械、器具其ノ他ノ物品ニ付テハ築造費、製作費又ハ購入價格ニ依ル築造費、製作費及購入價格ノ不明ナルモノニ付テハ二人以上ノ評價人ヲ定メ其ノ評價額ノ平均ニ依ル
三 材料素品及機械ノ運轉用品ニ付テハ購入價格ニ依ル
四 生產品ニ付テハ生產費ニ依ル但シ賣買ノ契約濟ト爲リタルモノニ付テハ其ノ賣渡代價ニ依ル
第二十一條 土地ノ價格ハ前條ノ方法ニ依リ每五年度ニ之ヲ改定スヘシ
第二十二條 建物、鐵道、道路其ノ他ノ築造物及船舶、機械、器具其ノ他ノ物品ハ永遠保存品ヲ除キ保存期限ヲ定メ其ノ期限ニ應シテ每年度價格ヲ遞減スヘシ
前項ノ規定ニ依リテ價格ヲ遞減スヘキ物件ニシテ固定資本ニ屬スルモノヲ修理シタルトキハ其ノ修理費ヲ當年度ノ價格ニ加ヘ殘存期限ニ應シテ價格ヲ遞減スヘシ
第二十三條 前條第二項ノ場合ニ於テハ保存年限ヲ延長スルコトヲ得
第二十四條 材料素品及機械ノ運轉用品ニシテ年度內ニ消費セサルモノ市價ノ低落又ハ毀損變質等ニ因リ其ノ價格ヲ減シタルトキハ每年度末ノ市價ニ依リ其ノ價格ヲ改定スヘシ
第二十五條 生產品ニシテ年度內ニ販賣セサルモノ需用ノ變動、生產法ノ改良又ハ毀損變質等ニ因リ其ノ市價生產費以下ト爲リタルトキハ每年度末ノ市價又ハ當年度ノ生產費ニ依リ其ノ價格ヲ改定スヘシ
第二十六條 材料素品、機械ノ運轉用品、生產品其ノ他ノ物品ニシテ不用ニ歸シタルモノハ損失トシ其ノ價格ヲ削除シテ不用物品ニ組入レ之ヲ賣拂フヘシ
第五章 受拂勘定
第二十七條 受入ニ屬スルモノ左ノ如シ
一 歲入ノ收入濟額
二 收入未濟額
三 据置運轉資本ニ屬スル現金ノ持越高
四 据置運轉資本補足金受入高
五 總生產品ノ價格
六 總材料素品ノ價格
七 總機械運轉用品ノ價格
八 作業場用總器具備品ノ價格
九 代價支出濟未收物品ノ價格
第二十八條 拂出ニ屬スルモノ左ノ如シ
一 歲出ノ支出濟額
二 支出未濟額
三 据置運轉資本補足金償還額
四 据置運轉資本額
五 据置運轉資本補足金未償還額
六 賣拂代價收入濟旣出物品ノ價格
七 賣拂代價收入濟未出物品ノ價格
八 賣拂代價收入未濟旣出物品ノ價格
九 消費シタル材料素品ノ價格
十 消費シタル機械運轉用品ノ價格
十一 損失ニ歸シタル物品ノ價格
第二十九條 作業所ハ受入ノ總額ヨリ拂出ノ總額ヲ控除シ殘餘アルトキハ作業ノ益金トシテ其ノ事業ヲ營ミタル年度ノ一般ノ歲入ニ納付スヘシ
第六章 帳簿
第三十條 作業所ハ日記簿、原簿及補助簿ヲ備ヘ其ノ事業ニ關スル一切ノ計算ヲ登記スヘシ
第三十一條 作業事務長ハ歲入簿ヲ備ヘ歲入ノ豫算額、調定濟額、收入濟額、不納缺損額及收入未濟額ヲ登記スヘシ
第三十二條 支出官ハ支出簿ノ外支拂元受高差引簿ヲ備ヘ支拂元受高、支出濟額及殘額ヲ登記スヘシ
第三十三條 作業所ハ歲出簿及支拂元受高差引簿ヲ備ヘ歲出簿ニハ歲出ノ豫算額、豫算決定後增加額、支出濟額、翌年度繰越額及殘額ヲ登記シ支拂元受高差引簿ニハ支拂元受高、支出濟額及殘額ヲ登記スヘシ但シ支出官一人ナル場合ニ於テハ支拂元受高差引簿ヲ省略スルコトヲ得
第七章 雜則
第三十四條 本令ニ於テ作業所トハ印刷局、製鐵所、海軍火藥廠、海軍燃料廠、東京砲兵工廠、大阪砲兵工廠及千住製絨所ヲ謂フ
第三十五條 本令ニ於テ作業事務長トハ印刷局長、製鐵所長官、海軍火藥廠長、海軍燃料廠長、東京砲兵工廠提理、大阪砲兵工廠提理及千住製絨所長ヲ謂フ
第三十六條 本令ニ規定セサルモノハ會計規則ノ定ムル所ニ依ル
附 則
本令ハ大正十一年四月一日ヨリ之ヲ施行ス
朕作業会計規則改正ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
摂政名
大正十一年三月二十五日
内閣総理大臣兼大蔵大臣 子爵 高橋是清
海軍大臣 男爵 加藤友三郎
農商務大臣 男爵 山本達雄
陸軍大臣 山梨半造
勅令第三十四号
作業会計規則
第一章 歳入歳出
第一条 左ノ諸収入ヲ以テ作業所ノ歳入トス
一 作業上ノ収入
二 附属雑収入
第二条 左ノ諸費ヲ以テ作業所ノ歳出トス
一 事務員及技術員ノ俸給、諸給及旅費
二 事務所費
三 職工人夫ニ支給スル諸費
四 固定資本ノ維持費修理費及補充費
五 材料素品購入費
六 動力費
七 作業場用備品費、固定資本ニ属セサル器具費及消耗品費
八 生産品販売諸費
第二章 予算決算
第三条 歳入歳出ノ予定計算書ハ所管大臣之ヲ調製シ前年度九月三十日迄ニ各省予定経費要求書ト共ニ之ヲ大蔵大臣ニ送付スヘシ
第四条 歳入歳出ノ予定決算書ハ科目ヲ分チ成ルヘク歳入ノ性質及歳出ノ用途ヲ明示スヘシ
第五条 所管大臣ハ其ノ年三月三十一日ニ終リタル会計年度ノ受払勘定表及固定資本価格増減表ヲ調製シ歳入歳出ノ予定計算書ニ之ヲ添附スヘシ
第六条 歳入歳出ノ決定計算書ハ所管大臣之ヲ調製シ翌年度七月三十一日迄ニ之ヲ大蔵大臣ニ送付スヘシ
第三章 収入支出
第七条 歳入歳出ノ予算ハ決定ノ後予備費ヲ除キ所管大臣各作業事務長ニ命シテ之ヲ執行セシムヘシ但シ作業部局長ヲシテ歳出予算ノ一部ヲ執行セシムルコトヲ得
第八条 予備費ノ支出ハ会計規則第十九条、第二十条及第二十四条ノ規定ニ依ル
第九条 作業所ハ据置運転資本ニ属スル現金ノ持越高、据置運転資本補足金受入高及当該年度ノ収入済歳入額ヲ以テ支払元受高トシ歳出ヲ支出スルハ此ノ支払元受高ヲ超過スルコトヲ得ス
第十条 毎年度ニ属スル歳出ヲ支出スル為小切手ヲ振出スハ当該年度三月三十一日限トス但シ会計法第十九条ノ規定ニ依リ歳出金ニ繰替使用シタル現金補填ノ為ニスル支出ニ付テハ翌年度四月三十日迄小切手ヲ振出スコトヲ得
第十一条 毎年度ニ属スル定額戻入ヲ為スハ当該年度三月三十一日限トス
第十二条 毎年度内ニ収入ヲ為スヘキ権利ヲ得テ当該年度内ニ収入済ト為ラサルモノハ収入未済トシテ逓次翌年度ニ繰越シ現ニ収入ヲ為シタル年度ノ歳入ニ組入ルヘシ
第十三条 毎年度内ニ支払ヲ為スヘキ義務ヲ生シ当該年度内ニ小切手ヲ振出ササルモノハ支出未済トシテ逓次翌年度ニ繰越シ時効完成ニ至ル迄ハ支払ノ請求アル毎ニ小切手ヲ振出スヘシ但シ支出未済ノ繰越額ハ支出済額ト合シテ予算定額ヲ超過スルコトヲ得ス
第十四条 歳入徴収官ハ毎月徴収報告書ヲ調製シ参照書類ヲ添ヘ之ヲ作業事務長ニ送付スヘシ
第十五条 作業事務長ハ徴収報告書ニ依リ毎月徴収総報告書ヲ調製シ参照書類ヲ添ヘ所管大臣ヲ経由シテ其ノ翌月中ニ之ヲ大蔵大臣ニ送付スヘシ
第十六条 支出官ハ毎月支出済額報告書ヲ調製シ之ヲ作業事務長ニ送付スヘシ
第十七条 作業事務長ハ支出済額報告書ニ依リ毎月支出総報告書ヲ調製シ支出済額報告書ヲ添ヘ所管大臣ヲ経由シテ其ノ翌月中ニ之ヲ大蔵大臣ニ送付スヘシ
第十八条 歳入徴収官又ハ支出官一人ナル場合ニ於テハ徴収報告書又ハ支出済額報告書ヲ以テ徴収総報告書又ハ支出総報告書ニ充ツルコトヲ得
第四章 資本
第十九条 資本ハ価格ヲ附シテ之ヲ計算スヘシ
第二十条 資本ノ価格ハ左ノ方法ニ依リテ之ヲ定ム
一 土地ニ付テハ近隣地ノ売買価格五年間ノ平均ニ依ル近隣ニ比較スヘキ相当ノ土地ナキトキハ五人以上ノ評価人ヲ定メ其ノ評価額ノ平均ニ依ル但シ新ニ購入又ハ交換シタルモノニ付テハ購入価格又ハ交換価格ニ依ル
二 建物、鉄道、道路其ノ他ノ築造物及船舶、機械、器具其ノ他ノ物品ニ付テハ築造費、製作費又ハ購入価格ニ依ル築造費、製作費及購入価格ノ不明ナルモノニ付テハ二人以上ノ評価人ヲ定メ其ノ評価額ノ平均ニ依ル
三 材料素品及機械ノ運転用品ニ付テハ購入価格ニ依ル
四 生産品ニ付テハ生産費ニ依ル但シ売買ノ契約済ト為リタルモノニ付テハ其ノ売渡代価ニ依ル
第二十一条 土地ノ価格ハ前条ノ方法ニ依リ毎五年度ニ之ヲ改定スヘシ
第二十二条 建物、鉄道、道路其ノ他ノ築造物及船舶、機械、器具其ノ他ノ物品ハ永遠保存品ヲ除キ保存期限ヲ定メ其ノ期限ニ応シテ毎年度価格ヲ逓減スヘシ
前項ノ規定ニ依リテ価格ヲ逓減スヘキ物件ニシテ固定資本ニ属スルモノヲ修理シタルトキハ其ノ修理費ヲ当年度ノ価格ニ加ヘ残存期限ニ応シテ価格ヲ逓減スヘシ
第二十三条 前条第二項ノ場合ニ於テハ保存年限ヲ延長スルコトヲ得
第二十四条 材料素品及機械ノ運転用品ニシテ年度内ニ消費セサルモノ市価ノ低落又ハ毀損変質等ニ因リ其ノ価格ヲ減シタルトキハ毎年度末ノ市価ニ依リ其ノ価格ヲ改定スヘシ
第二十五条 生産品ニシテ年度内ニ販売セサルモノ需用ノ変動、生産法ノ改良又ハ毀損変質等ニ因リ其ノ市価生産費以下ト為リタルトキハ毎年度末ノ市価又ハ当年度ノ生産費ニ依リ其ノ価格ヲ改定スヘシ
第二十六条 材料素品、機械ノ運転用品、生産品其ノ他ノ物品ニシテ不用ニ帰シタルモノハ損失トシ其ノ価格ヲ削除シテ不用物品ニ組入レ之ヲ売払フヘシ
第五章 受払勘定
第二十七条 受入ニ属スルモノ左ノ如シ
一 歳入ノ収入済額
二 収入未済額
三 据置運転資本ニ属スル現金ノ持越高
四 据置運転資本補足金受入高
五 総生産品ノ価格
六 総材料素品ノ価格
七 総機械運転用品ノ価格
八 作業場用総器具備品ノ価格
九 代価支出済未収物品ノ価格
第二十八条 払出ニ属スルモノ左ノ如シ
一 歳出ノ支出済額
二 支出未済額
三 据置運転資本補足金償還額
四 据置運転資本額
五 据置運転資本補足金未償還額
六 売払代価収入済既出物品ノ価格
七 売払代価収入済未出物品ノ価格
八 売払代価収入未済既出物品ノ価格
九 消費シタル材料素品ノ価格
十 消費シタル機械運転用品ノ価格
十一 損失ニ帰シタル物品ノ価格
第二十九条 作業所ハ受入ノ総額ヨリ払出ノ総額ヲ控除シ残余アルトキハ作業ノ益金トシテ其ノ事業ヲ営ミタル年度ノ一般ノ歳入ニ納付スヘシ
第六章 帳簿
第三十条 作業所ハ日記簿、原簿及補助簿ヲ備ヘ其ノ事業ニ関スル一切ノ計算ヲ登記スヘシ
第三十一条 作業事務長ハ歳入簿ヲ備ヘ歳入ノ予算額、調定済額、収入済額、不納欠損額及収入未済額ヲ登記スヘシ
第三十二条 支出官ハ支出簿ノ外支払元受高差引簿ヲ備ヘ支払元受高、支出済額及残額ヲ登記スヘシ
第三十三条 作業所ハ歳出簿及支払元受高差引簿ヲ備ヘ歳出簿ニハ歳出ノ予算額、予算決定後増加額、支出済額、翌年度繰越額及残額ヲ登記シ支払元受高差引簿ニハ支払元受高、支出済額及残額ヲ登記スヘシ但シ支出官一人ナル場合ニ於テハ支払元受高差引簿ヲ省略スルコトヲ得
第七章 雑則
第三十四条 本令ニ於テ作業所トハ印刷局、製鉄所、海軍火薬廠、海軍燃料廠、東京砲兵工廠、大阪砲兵工廠及千住製絨所ヲ謂フ
第三十五条 本令ニ於テ作業事務長トハ印刷局長、製鉄所長官、海軍火薬廠長、海軍燃料廠長、東京砲兵工廠提理、大阪砲兵工廠提理及千住製絨所長ヲ謂フ
第三十六条 本令ニ規定セサルモノハ会計規則ノ定ムル所ニ依ル
附 則
本令ハ大正十一年四月一日ヨリ之ヲ施行ス