第一條 巡査ノ月俸ハ十二圓乃至二十圓トス但シ巡査部長タル巡査ニハ二十五圓迄ヲ給スルコトヲ得
第二條 初メテ巡査ヲ命セラルル者ノ月俸ハ十五圓以下トス
判任官以上ノ官職ニ在リタル者又ハ巡査ノ職ニ在リタル者カ巡査ヲ命セラレタル場合ニハ第一條ニ定メタル範圍內ニ於テ其ノ前俸給額以內ノ月俸ヲ給スルコトヲ得
十五圓以上ノ月俸ヲ受クル巡査ニハ六箇月ヲ經過スルニ非サレハ增給スルコトヲ得ス十五圓未滿ノ月俸ヲ受クル巡査ニシテ十五圓以上ニ增給スル場合亦同シ
第四條 巡査部長タル巡査及刑事通譯其ノ他特別ノ技能ヲ有スル巡査ニハ第二條及第三條ヲ適用セス
第五條 休職巡査ニシテ陸海軍ヨリ受クル俸給又ハ給料ノ月額休職ヲ命セラレタル當時ノ月俸額ヨリ寡少ナルトキハ其ノ不足額ニ相當スル金額以內ノ休職給ヲ給スルコトヲ得
第六條 刑事通譯其ノ他特別ノ技能ヲ有スル巡査ニハ一箇月二十圓以內ノ特別手當ヲ給スルコトヲ得
第七條 非番ノ日ニ於テ臨時勤務ニ服シタル巡査ニハ一日五十錢以內ノ勤務手當ヲ給スルコトヲ得
第八條 訓練中ノ巡査ニハ一箇月七圓以內ノ訓練手當ヲ給スルコトヲ得
第九條 巡査ニハ一箇月五圓以內ノ宿料ヲ給スルコトヲ得
第十條 月俸ハ新任、增俸、減俸及復職ノ場合ニ於テハ其ノ翌日ヨリ、退職ノ場合ニ於テハ其ノ當日迄日割ヲ以テ給ス但シ左ノ各號ノ一ニ該當スル者ニハ其ノ全額ヲ給ス
一 職務上ノ傷痍又ハ疾病ニ由リ其ノ職ニ堪ヘス退職シタル者
三 身體若ハ精神ノ衰弱又ハ事務ノ都合ニ依リ退職ヲ命セラレタル者
休職當月復職シタル者ニハ其ノ月ノ月俸ハ更ニ之ヲ給セス
休職給、手當金及宿料ノ給與ニ關スル規定ハ廳府縣長官之ヲ定ム
第十二條 病氣ノ爲執務セサルコト六十日ヲ踰ユル者又ハ私事ノ故障ニ依リ執務セサルコト二十日ヲ踰ユル者ハ日割ヲ以テ月俸ノ半額ヲ減ス但シ公務ノ爲傷痍ヲ受ケ若ハ疾病ニ罹リ又ハ服忌ヲ受クル者ハ此ノ限ニ在ラス