第一條 醫師タラムトスル者ハ左ノ資格ヲ有シ內務大臣ノ免許ヲ受クルコトヲ要ス
一 帝國大學醫科大學醫學科又ハ官立、公立若ハ文部大臣ノ指定シタル私立醫學專門學校醫學科ヲ卒業シタル者
三 外國醫學校ヲ卒業シ又ハ外國ニ於テ醫師免許ヲ得タル者ニシテ命令ノ規定ニ該當スル者
醫師試驗ハ中學校若ハ修業年限四箇年以上ノ高等女學校ノ卒業者又ハ之ト同等以上ノ學力ヲ有スル者ニシテ醫學專門學校ヲ卒業シ若ハ外國醫學校ニ於テ四箇年以上ノ醫學課程ヲ修了シタル者ニ非サレハ之ヲ受クルコトヲ得ス
第三條 禁錮ニ處セラレタル者又ハ醫事ニ關シ罰金ニ處セラレタル者ニハ免許ヲ與ヘサルコトアルヘシ
第四條 內務省ニ醫籍ヲ備ヘ醫師免許ニ關スル事項ヲ登錄ス
第五條 醫師ハ自ラ診察セスシテ診斷書、處方箋ヲ交付シ若ハ治療ヲ爲シ又ハ檢案セスシテ檢案書若ハ死產證書ヲ交付スルコトヲ得ス
第六條 醫師ハ帳簿ヲ備ヘ患者ノ氏名、年齡、住所、職業、病名及療法ヲ記載スヘシ
第七條 醫師ハ其ノ技能ヲ誇稱シテ虛僞ノ廣吿ヲ爲シ又ハ祕密療法ヲ有スル旨ヲ廣吿スルコトヲ得ス
第九條 醫師會ハ醫事衞生ニ關シ官廳ノ諮問ニ應シ又ハ建議ヲ爲スコトヲ得
第十條 醫師第二條第一號又ハ第三號ニ該當スルトキハ其ノ免許ヲ取消スヘシ
醫師禁錮ニ處セラレタルトキ又ハ業務ニ關シ罰金ニ處セラレ若ハ不正ノ行爲アリタルトキハ免許ヲ取消シ又ハ期間ヲ定メテ醫業ヲ停止スルコトアルヘシ其ノ事免許前ニ係ル場合亦同シ
本條ノ取消處分ヲ受ケタル者ト雖第二條第三號ノ原因止ミタルトキ又ハ改悛ノ情顯著ナルトキハ再免許ヲ與フルコトアルヘシ
本條ノ處分ハ內務大臣之ヲ行フ但シ第二項及第三項後段ノ場合ニ於テハ中央衞生會ノ審議ヲ經ルコトヲ要ス
第十一條 免許ヲ受ケスシテ醫業ヲ爲シタル者、停止中醫業ヲ爲シタル者又ハ第五條、第六條、第七條若ハ第十三條第三項但書ニ違背シタル者ハ五百圓以下ノ罰金ニ處ス