確定拠出年金法等の一部を改正する法律
法令番号: 法律第六十六号
公布年月日: 平成28年6月3日
法令の形式: 法律
確定拠出年金法等の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
平成二十八年六月三日
内閣総理大臣 安倍晋三
法律第六十六号
確定拠出年金法等の一部を改正する法律
(確定拠出年金法の一部改正)
第一条 確定拠出年金法(平成十三年法律第八十八号)の一部を次のように改正する。
第四十八条の二の見出しを「(情報収集等業務及び資料提供等業務の委託)」に改め、同条中「という。)」の下に「及び企業型年金加入者等による運用の指図に資するために行う資産の運用に関する基礎的な資料の提供その他の必要な措置に係る業務(以下「資料提供等業務」という。)」を加える。
第四十八条の三及び第四十八条の四中「情報収集等業務」の下に「及び資料提供等業務」を加える。
第四十八条の五中「情報収集等業務」の下に「又は資料提供等業務」を加える。
附則第三条第一項各号列記以外の部分中「次の各号」の下に「(第四号厚生年金被保険者である場合にあっては、第三号を除く。)」を、「掲げる者」の下に「(同項第二号に掲げる者である場合にあっては、第四号厚生年金被保険者を除く。)」を加える。
第二条 確定拠出年金法の一部を次のように改正する。
第二条第六項中「の被保険者(」を「の被保険者をいい、「第一号等厚生年金被保険者」とは、厚生年金保険の被保険者のうち」に改め、「に限る。)」を削る。
第三条第一項及び第三項第六号中「厚生年金保険の被保険者」を「第一号等厚生年金被保険者」に改め、同項第七号中「算定方法」の下に「その他その拠出」を加え、同項第七号の二中「拠出する」を「拠出することができることを定める」に改め、同号の次に次の一号を加える。
七の三 企業型年金加入者が掛金を拠出することができることを定めない場合であって、当該企業型年金加入者が個人型年金加入者となることができることを定めるときは、その旨
第四条第一項第二号及び第三項中「厚生年金保険の被保険者」を「第一号等厚生年金被保険者」に改め、同条に次の二項を加える。
4 事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、企業型年金規約を実施事業所ごとに備え置き、その使用する第一号等厚生年金被保険者の求めに応じ、これを閲覧させなければならない。
5 厚生労働大臣は、前条第三項第七号の三に掲げる事項を定めた規約について同条第一項の承認をしたときは、厚生労働省令で定める事項を連合会に通知しなければならない。
第五条第二項中「厚生年金保険の被保険者」を「第一号等厚生年金被保険者」に改め、同条第四項中「厚生年金保険の被保険者」」を「第一号等厚生年金被保険者」」に、「、「厚生年金保険の被保険者」を「「第一号等厚生年金被保険者」に改め、「含む。)」と」の下に「、同条第五項中「について」とあるのは「について当該事項に係る」と」を加える。
第九条及び第十条第三号中「厚生年金保険の被保険者」を「第一号等厚生年金被保険者」に改める。
第十一条中「さらに」を「更に」に改め、同条第四号中「厚生年金保険の被保険者」を「第一号等厚生年金被保険者」に改める。
第十九条第一項中「企業型年金加入者期間の計算の基礎となる各月につき、」を「政令で定めるところにより、年一回以上、定期的に」に改め、同条第三項中「企業型年金加入者期間の計算の基礎となる各月につき、」を「政令で定める基準に従い」に改め、「により、」の下に「年一回以上、定期的に」を加える。
第二十条中「係る」の下に「一年間の」を、「同じ。)」の下に「の総額」を加え、「一月につき」を「一年間に」に、「額の」を「額の総額の」に改める。
第二十一条第一項及び第二十一条の二第一項中「毎月の」を削り、「翌月末日」を「企業型年金規約で定める日」に改める。
第二十一条の三第一項中「前月分の」及び「(当該企業型年金加入者がその実施事業所に使用されなくなった場合においては、前月分及びその月分の企業型年金加入者掛金)」を削る。
第三十三条第一項中「者は」の下に「、厚生労働省令で定めるところにより」を加える。
第四十六条第一項中「厚生年金保険の被保険者」を「第一号等厚生年金被保険者」に改め、同条第三項中「及び第三項」を「、第三項及び第五項」に改める。
第五十五条第二項第四号中「方法」の下に「その他その拠出」を加え、同項第六号中「第七十三条の二」の下に「及び第百十三条第一項」を加える。
第六十二条第一項第一号中「者を」を「者(以下これらの者を「保険料免除者」という。)を」に改め、同項第二号中「企業型年金加入者」の下に「(企業型年金規約において第三条第三項第七号の三に掲げる事項を定めた企業型年金に係るものを除く。)」を加え、「第三項第九号」を「第三項第七号」に、「企業年金等対象者」を「企業型年金等対象者」に改め、同項に次の一号を加える。
三 国民年金法第七条第一項第三号に規定する第三号被保険者
第六十二条第三項中「第六号」を「第五号」に改め、同項第四号を削り、同項第五号を同項第四号とし、同項第六号中「国民年金法第八十九条第一項(第二号に係る部分に限る。)、第九十条第一項若しくは第九十条の三第一項の規定により同法の保険料を納付することを要しないものとされたとき、又は同法第九十条の二第一項から第三項までの規定によりその一部の額につき同法の保険料を納付することを要しないものとされた」を「保険料免除者となった」に改め、同号を同項第五号とし、同項第七号を同項第六号とし、同項第八号を削り、同項第九号中「企業年金等対象者」を「企業型年金等対象者」に改め、同号を同項第七号とする。
第六十四条第一項中「第五号」を「第四号」に改める。
第六十八条第一項中「個人型年金加入者期間の計算の基礎となる各月につき、」を「政令で定めるところにより、年一回以上、定期的に」に改め、同条第二項を削り、同条第三項を同条第二項とする。
第六十九条中「個人型年金加入者掛金の額は」を「一年間の個人型年金加入者掛金の額の総額は」に、「一月につき」を「一年間に」に改め、「額の」の下に「総額の」を加え、「又は第二号加入者」を「、第二号加入者」に改め、「同じ。)」の下に「又は第三号加入者(個人型年金加入者であって、同項第三号に掲げるものをいう。)」を加える。
第七十条第一項中「毎月の」を削る。
第七十一条第一項中「前月分の」及び「(第二号加入者がその事業所又は船舶に使用されなくなった場合においては、前月分及びその月分の個人型年金加入者掛金)」を削る。
第七十九条第一項中「第百三十七条の二十三」を「第百三十七条の十二第二項中「及び国民年金基金制度」とあるのは「並びに国民年金基金制度及び確定拠出年金制度」と、同法第百三十七条の十五第二項第四号中「国民年金基金制度」とあるのは「国民年金基金制度及び確定拠出年金制度」と、同法第百三十七条の二十三」に改める。
第百十三条第一項中「個人型年金加入者又は受給権者」を「企業型年金運用指図者、個人型年金加入者、個人型年金運用指図者又は連合会移換者(当該企業型年金又は個人型年金に個人別管理資産がある者に限る。)」に、「(受給権者」を「(企業型年金運用指図者であって当該企業型年金に個人別管理資産があるもの」に、「受給権を裁定した者」を「企業型年金の企業型記録関連運営管理機関等」に改める。
附則第三条第一項中「(第四号厚生年金被保険者である場合にあっては、第三号を除く。)」及び「又は継続個人型年金運用指図者(企業型年金加入者の資格を喪失した後、企業型年金運用指図者又は個人型年金加入者の資格を取得することなく第六十四条第二項の申出をし(第八十三条第一項の規定により個人別管理資産が連合会に移換された後に当該申出をした場合を含む。)、かつ、継続して個人型年金運用指図者である者(当該申出をしたときから継続して第六十二条第一項各号に掲げる者(同項第二号に掲げる者である場合にあっては、第四号厚生年金被保険者を除く。)に該当している者に限る。)であって、当該申出をした日から起算して二年を経過したものをいう。第六号において同じ。)であって、第四号から第七号までのいずれにも該当するもの」を削り、同項第一号中「六十歳未満」を「保険料免除者」に改め、同項中第二号及び第三号を削り、第四号を第二号とし、第五号を第三号とし、同項第六号中「(継続個人型年金運用指図者にあっては、継続個人型年金運用指図者となった日)」を削り、同号を同項第四号とし、同項第七号を同項第五号とする。
第三条 確定拠出年金法の一部を次のように改正する。
目次中「第五十四条の三」を「第五十四条の六」に改める。
第三条第三項第一号中「事業主(」の下に「次項及び第五項、」を、「第四十七条第五号」の下に「、第五十四条の五、第五十五条第二項第四号の二」を加え、「及び第七十八条」を「並びに第七十八条」に改め、同項第二号の次に次の一号を加える。
二の二 第五項に規定する簡易企業型年金を実施する場合にあっては、その旨
第三条第三項第八号の次に次の二号を加える。
八の二 第二十三条の二第一項の規定により指定運用方法を提示することとする場合にあっては、指定運用方法の提示に関する事項
八の三 第二十六条第一項の規定により運用の方法を除外することとする場合にあっては、除外に係る手続に関する事項
第三条に次の三項を加える。
4 第一項の承認を受けようとする厚生年金適用事業所の事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、当該承認に係る申請書に、次に掲げる書類(当該事業主が運営管理業務の全部を行う場合にあっては、第四号に掲げる書類を除く。)を添付して、厚生労働大臣に提出しなければならない。
一 実施する企業型年金に係る規約
二 第一項の同意を得たことを証する書類
三 実施事業所に使用される第一号等厚生年金被保険者が企業型年金加入者となることについて一定の資格を定める場合であって、当該実施事業所において確定給付企業年金(確定給付企業年金法(平成十三年法律第五十号)第二条第一項に規定する確定給付企業年金をいう。以下同じ。)又は退職手当制度を実施しているときは、当該確定給付企業年金及び退職手当制度が適用される者の範囲についての書類
四 運営管理業務の委託に係る契約書
五 第八条第二項に規定する資産管理契約の契約書
六 その他厚生労働省令で定める書類
5 厚生年金適用事業所の事業主が次に掲げる要件に適合する企業型年金(第十九条第二項及び第二十三条第一項において「簡易企業型年金」という。)について、第一項の承認を受けようとするときは、厚生労働省令で定めるところにより、前項第三号から第五号までに掲げる書類及び同項第六号に掲げる書類(厚生労働省令で定める書類に限る。)の添付を省略することができる。
一 実施事業所に使用される全ての第一号等厚生年金被保険者(厚生労働省令で定める者を除く。)が実施する企業型年金の企業型年金加入者の資格を有すること。
二 実施する企業型年金の企業型年金加入者の資格を有する者の数が百人以下であること。
三 その他厚生労働省令で定める要件
6 前各項に定めるもののほか、企業型年金に係る規約の承認に関し必要な事項は、政令で定める。
第四条第一項第二号中「にあっては」を「であって、当該実施事業所において確定給付企業年金又は退職手当制度を実施しているときは」に改め、「当該実施事業所において実施されている」及び「(確定給付企業年金法(平成十三年法律第五十号)第二条第一項に規定する確定給付企業年金をいう。以下同じ。)」を削り、同項第四号中「又は」を「及び」に改め、「第二十三条第一項」の下に「及び第二項」を加える。
第七条第四項中「前三項」を「前各項」に改め、同項を同条第五項とし、同条第三項の次に次の一項を加える。
4 事業主は、第一項の規定により確定拠出年金運営管理機関に運営管理業務の全部又は一部を委託した場合(第二項の規定により再委託した場合を含む。)は、少なくとも五年ごとに、運営管理業務の実施に関する評価を行い、運営管理業務の委託について検討を加え、必要があると認めるときは、確定拠出年金運営管理機関の変更その他の必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
第十九条第二項中「ところにより算定した額」を「もの」に改め、同項に次のただし書を加える。
ただし、簡易企業型年金に係る事業主掛金の額については、政令で定める基準に従い企業型年金規約で定める額とする。
第二十二条第一項中「措置を」の下に「継続的に」を加え、同条第二項中「、継続的に実施するとともに」を削る。
第二十三条第一項中「を企業型年金規約で定めるところに従って少なくとも三以上選定し」を「(次条第一項において「対象運用方法」という。)を、企業型年金加入者等による適切な運用の方法の選択に資するための上限として政令で定める数以下で、かつ、三以上(簡易企業型年金を実施する事業主から委託を受けて運用関連業務を行う確定拠出年金運営管理機関(運用関連業務を行う簡易企業型年金を実施する事業主を含む。)にあっては、二以上)で選定し、企業型年金規約で定めるところにより」に改め、同項後段を削り、同条第二項中「前項の」を「前二項の規定により」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
2 前項の規定による運用の方法の選定は、その運用から生ずると見込まれる収益の率、収益の変動の可能性その他の収益の性質が類似していないことその他政令で定める基準に従って行われなければならない。
第二十三条の次に次の一条を加える。
(指定運用方法の選定)
第二十三条の二 企業型運用関連運営管理機関等は、企業型年金規約で定めるところにより、前条第一項の規定により提示する運用の方法のほか、対象運用方法のうちから一の運用の方法を選定し、企業型年金加入者に提示することができる。
2 前項の規定により選定した運用の方法(以下「指定運用方法」という。)は、長期的な観点から、物価その他の経済事情の変動により生ずる損失に備え、収益の確保を図るためのものとして厚生労働省令で定める基準に適合するものでなければならない。
3 前条第三項の規定は、第一項の規定により指定運用方法を選定する場合について準用する。
第二十四条中「前条第一項」を「第二十三条第一項」に、「次条第一項」を「第二十五条第一項」に改め、同条の次に次の一条を加える。
(指定運用方法に係る情報の提供)
第二十四条の二 企業型運用関連運営管理機関等は、第二十三条の二第一項の規定により指定運用方法を選定し、提示した場合は、厚生労働省令で定めるところにより、次に掲げる事項に係る情報を企業型年金加入者に提供しなければならない。
一 指定運用方法に関する利益の見込み及び損失の可能性
二 指定運用方法を選定した理由
三 第二十五条の二第二項の事項
四 その他厚生労働省令で定める事項
第二十五条第二項中「運用の指図」の下に「(以下この章において単に「運用の指図」という。)」を加え、「提示運用方法」を「第二十三条第一項の規定により提示された運用の方法(第二十三条の二第一項の規定により指定運用方法が提示された場合にあっては、当該指定運用方法を含む。以下この条において同じ。)(第二十六条第一項において「提示運用方法」という。)」に、「方法を」を「運用の方法を」に改め、同条第三項中「第一項の運用」を「運用」に改め、「同項の」を削り、同条の次に次の一条を加える。
(指定運用方法が提示されている場合の運用の指図の特例)
第二十五条の二 次の各号に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める日から起算して三月以上で企業型年金規約で定める期間(次項において「特定期間」という。)を経過してもなお企業型記録関連運営管理機関等が企業型年金加入者から運用の指図を受けないときは、当該企業型記録関連運営管理機関等は、同項の事項及び当該指定運用方法を当該企業型年金加入者に通知しなければならない。
一 第二十三条の二第一項の規定により指定運用方法が提示されている場合であって、企業型年金加入者がその資格を取得したとき その後最初に事業主掛金又は企業型年金加入者掛金(次号及び第三項において「事業主掛金等」という。)の納付が行われた日
二 企業型年金加入者がその資格を取得している場合であって、第二十三条の二第一項の規定により指定運用方法が提示されたとき その後最初に事業主掛金等の納付が行われた日
2 前項の規定による通知を受けた企業型年金加入者が特定期間を経過した日から二週間以上で企業型年金規約で定める期間(次項において「猶予期間」という。)を経過してもなお運用の指図を行わないときは、当該企業型年金加入者は、当該通知に係る指定運用方法を選択し、かつ、当該指定運用方法にその未指図個人別管理資産の全額を充てる運用の指図を行ったものとみなす。
3 前項の「未指図個人別管理資産」とは、個人別管理資産のうち、第一項の規定による通知に係る猶予期間が終了する日までに運用の指図が行われていないもの及び同日後に納付される事業主掛金等について運用の指図が行われていないものをいう。
第二十六条中「から運用の方法を除外しようとするときは」の下に「、企業型年金規約で定めるところにより」を加え、「前条第一項の」を削り、「の同意を」を「(以下この条において「除外運用方法指図者」という。)(所在が明らかでない者を除く。)の三分の二以上の同意を」に改め、同条に次の三項を加える。
2 企業型運用関連運営管理機関等は、企業型年金規約で定めるところにより、除外運用方法指図者に前項の同意を得るための通知をした日から三週間以上で企業型年金規約で定める期間を経過してもなお除外運用方法指図者から同意又は不同意の意思表示を受けなかった場合は、当該除外運用方法指図者は同項の同意をしたものとみなすことができる。この場合において、当該通知には、その旨を記載しなければならない。
3 企業型運用関連運営管理機関等は、第一項の規定により運用の方法を除外したときは、その旨を除外運用方法指図者に通知しなければならない。
4 企業型運用関連運営管理機関等は、除外運用方法指図者の所在が明らかでないため前項の通知をすることができないときは、同項の通知に代えて、当該運用の方法が除外された旨を公告しなければならない。
第五十四条の三中「前二条」を「第五十四条から前条まで」に改め、「脱退一時金相当額等」の下に「並びに確定給付企業年金の資産管理運用機関等及び機構への個人別管理資産」を加え、第二章第八節中同条を第五十四条の六とし、第五十四条の二の次に次の三条を加える。
(他の制度の資産等の移換があった場合の運用の指図の特例)
第五十四条の三 第五十四条第一項又は前条第一項の規定により移換される資産又は脱退一時金相当額等がある場合における第二十五条の二の規定の適用については、同条第三項中「及び同日後」とあるのは「、同日後」と、「をいう」とあるのは「及び同日後に第五十四条第一項又は第五十四条の二第一項の規定により移換される資産又は脱退一時金相当額等について運用の指図が行われていないものをいう」とする。
(確定給付企業年金の加入者となった者の個人別管理資産の移換)
第五十四条の四 企業型年金の企業型年金加入者であった者(当該企業型年金に個人別管理資産がある者に限る。)は、確定給付企業年金の加入者の資格を取得した場合であって、当該確定給付企業年金の規約において、あらかじめ、当該企業型年金の資産管理機関からその個人別管理資産の移換を受けることができる旨が定められているときは、当該企業型年金の資産管理機関にその個人別管理資産の移換を申し出ることができる。
2 企業型年金の資産管理機関は、前項の規定による申出があったときは、当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等(確定給付企業年金法第三十条第三項に規定する資産管理運用機関等をいう。以下同じ。)に当該申出をした者の個人別管理資産を移換するものとする。
(退職金共済契約の被共済者となった者等の個人別管理資産の移換)
第五十四条の五 実施事業所の事業主が会社法(平成十七年法律第八十六号)その他の法律の規定による合併、会社分割その他の行為として厚生労働省令で定める行為(以下この条において「合併等」という。)をした場合であって、当該合併等に係る事業主が、当該合併等により企業型年金の企業型年金加入者の資格を喪失した者を中小企業退職金共済法第二条第七項に規定する被共済者として同条第三項に規定する退職金共済契約を締結するときは、当該事業主は、当該企業型年金加入者であった者の同意を得て、当該企業型年金の資産管理機関に独立行政法人勤労者退職金共済機構(次条において「機構」という。)への当該同意を得た企業型年金加入者であった者の個人別管理資産の移換を申し出ることができる。
第五十五条第二項第四号の次に次の一号を加える。
四の二 中小事業主(企業型年金及び確定給付企業年金を実施していない厚生年金適用事業所の事業主であって、その使用する第一号厚生年金被保険者の数が百人以下のものをいう。以下この章において同じ。)が第六十八条の二第一項の規定により掛金を拠出することを定める場合にあっては、当該掛金の額の決定又は変更の方法その他その拠出に関する事項
第五十五条第二項第五号の次に次の二号を加える。
五の二 第七十三条において準用する第二十三条の二第一項の規定により指定運用方法を提示することとする場合にあっては、指定運用方法の提示に関する事項
五の三 第七十三条において準用する第二十六条第一項の規定により運用の方法を除外することとする場合にあっては、除外に係る手続に関する事項
第五十五条第二項第六号中「、個人型年金加入者又は」を「の資格を取得した者又は個人型年金加入者若しくは」に改め、「の資格を取得した者」を削る。
第五十六条第一項第二号中「又は」を「及び」に改め、「第二十三条第一項」の下に「及び第二項」を加える。
第六十八条の次に次の一条を加える。
(中小事業主掛金)
第六十八条の二 中小事業主は、その使用する第一号厚生年金被保険者である個人型年金加入者が前条第一項の規定により掛金を拠出する場合(第七十条第二項の規定により当該中小事業主を介して納付を行う場合に限る。)は、当該第一号厚生年金被保険者の過半数で組織する労働組合があるときは当該労働組合、当該第一号厚生年金被保険者の過半数で組織する労働組合がないときは当該第一号厚生年金被保険者の過半数を代表する者の同意を得て、政令で定めるところにより、年一回以上、定期的に、掛金を拠出することができる。
2 中小事業主は、前項の規定による掛金(以下「中小事業主掛金」という。)を拠出する場合には、中小事業主掛金の拠出の対象となる者について、一定の資格を定めることができる。この場合において、中小事業主は、同項の同意を得なければならない。
3 中小事業主が前項の資格を定める場合にあっては、当該資格は、特定の者について不当に差別的なものであってはならない。
4 中小事業主掛金の額は、個人型年金規約で定めるところにより、中小事業主が決定し、又は変更する。
5 中小事業主は、前項の規定により中小事業主掛金の額を決定し、若しくは変更したとき、又は中小事業主掛金を拠出しないこととなったときは、厚生労働省令で定めるところにより、中小事業主掛金の拠出の対象となる者に通知しなければならない。
6 中小事業主が中小事業主掛金を拠出するときは、あらかじめ、厚生労働省令で定めるところにより、その名称、住所その他厚生労働省令で定める事項を厚生労働大臣及び連合会に届け出なければならない。
7 前項の規定による届出をした中小事業主は、その届け出た事項に変更があったとき、中小事業主掛金を拠出しないこととなったときその他厚生労働省令で定めるときは、遅滞なく、厚生労働省令で定めるところにより、その旨を厚生労働大臣及び連合会に届け出なければならない。
第六十九条中「一年間の個人型年金加入者掛金の額」の下に「(中小事業主が中小事業主掛金を拠出する場合にあっては、個人型年金加入者掛金の額と中小事業主掛金の額との合計額。以下この条において同じ。)」を加える。
第七十条の次に次の一条を加える。
(中小事業主掛金の納付)
第七十条の二 中小事業主は、第六十八条の二第一項の規定により中小事業主掛金を拠出するときは、個人型年金規約で定めるところにより、連合会に納付するものとする。
2 前条第四項の規定は、連合会が前項の規定により中小事業主掛金の納付を受けた場合について準用する。
第七十一条第一項中「前条第二項」を「第七十条第二項」に改める。
第七十四条の二第三項を削り、同条の次に次の三条を加える。
(脱退一時金相当額等の移換があった場合の運用の指図の特例)
第七十四条の三 第二十五条の二の規定は、前条第一項の規定により移換される脱退一時金相当額等がある場合について準用する。この場合において、第二十五条の二第三項中「納付される事業主掛金等」とあるのは、「第七十四条の二第一項の規定により移換される脱退一時金相当額等」と読み替えるものとする。
(確定給付企業年金の加入者となった者の個人別管理資産の移換)
第七十四条の四 個人型年金に個人別管理資産がある者は、確定給付企業年金の加入者の資格を取得した場合であって、当該確定給付企業年金の規約において、あらかじめ、連合会からその個人別管理資産の移換を受けることができる旨が定められているときは、連合会にその個人別管理資産の移換を申し出ることができる。
2 連合会は、前項の規定による申出があったときは、当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等に当該申出をした者の個人別管理資産を移換するものとする。
(政令への委任)
第七十四条の五 前三条に定めるもののほか、連合会への脱退一時金相当額等及び確定給付企業年金の資産管理運用機関等への個人別管理資産の移換に関し必要な事項は、政令で定める。
第八十条第一項中「の資格を取得した」の下に「場合において、甲企業型年金の企業型記録関連運営管理機関等に対し、その個人別管理資産の移換を申し出た」を加え、「それぞれ」を削り、「当該資格を取得した」を「当該申出をした」に改め、同項第一号中「(乙企業型年金の障害給付金の受給権を有する者並びに第三号及び第四号に掲げる者を除く。)」を削り、同項第二号中「(個人型年金の障害給付金の受給権を有する者及び第四号に掲げる者を除く。)」を「又は個人型年金運用指図者」に改め、同項第三号及び第四号を削り、同条第二項を次のように改める。
2 前項第一号に掲げる者(企業型年金の障害給付金の受給権を有する者を除く。)が甲企業型年金の企業型年金加入者の資格を取得した場合であって、乙企業型年金の企業型年金加入者の資格を喪失した日が属する月の翌月から起算して六月を経過してもなお乙企業型年金に個人別管理資産があるときは、乙企業型年金の資産管理機関は、当該個人別管理資産を甲企業型年金の資産管理機関に移換するものとする。
第八十条第三項中「前二項」を「前三項」に改め、同項を同条第四項とし、同条第二項の次に次の一項を加える。
3 第八十三条第一項の規定によりその個人別管理資産が連合会に移換された者(個人型年金に個人別管理資産がある者に限り、個人型年金加入者及び個人型年金運用指図者を除く。)が甲企業型年金の企業型年金加入者の資格を取得したときは、連合会は、当該資格を取得した者の個人別管理資産を甲企業型年金の資産管理機関に移換するものとする。
第八十二条を削る。
第八十一条の見出しを「(個人型年金加入者となった者等の個人別管理資産の移換)」に改め、同条第一項中「限り、当該企業型年金の障害給付金の受給権を有する者を除く。)が」を「限る。)が連合会に対し、その個人別管理資産の移換の申出をした場合であって、当該移換の申出と同時に」に、「の申出」を「若しくは第六十四条第二項の規定による申出」に、「ときは」を「とき、又は個人型年金加入者若しくは個人型年金運用指図者であるときは」に改め、同条第二項を削り、同条第三項中「前二項」を「前項」に改め、同項を同条第二項とし、同条を第八十二条とし、同条の次に次の一条を加える。
(個人型年金加入者となった者等の個人別管理資産の移換があった場合の運用の指図の特例)
第八十二条の二 第二十五条の二の規定は、前条第一項の規定により移換される個人型年金加入者の個人別管理資産がある場合について準用する。この場合において、第二十五条の二第三項中「納付される事業主掛金等」とあるのは、「第八十二条第一項の規定により移換される個人別管理資産」と読み替えるものとする。
第八十条の次に次の一条を加える。
(企業型年金加入者となった者の個人別管理資産の移換があった場合の運用の指図の特例)
第八十一条 前条第一項から第三項までの規定により移換される個人別管理資産がある場合における第二十五条の二の規定の適用については、同条第三項中「及び同日後」とあるのは「、同日後」と、「をいう」とあるのは「及び同日後に第八十条第一項から第三項までの規定により移換される個人別管理資産について運用の指図が行われていないものをいう」とする。
第八十三条第一項第一号中「前三条」を「第五十四条の四、第八十条若しくは第八十二条又は中小企業退職金共済法第三十一条の三」に改め、「企業型年金運用指図者」の下に「及び次号に掲げる者」を加え、同項第二号中「前三条」を「当該企業型年金が終了した日が属する月の翌月から起算して六月以内に第五十四条の四、第八十条若しくは第八十二条又は中小企業退職金共済法第三十一条の三」に改める。
第八十四条第一項中「第八十条から前条まで」を「第五十四条の四、第八十条、第八十二条若しくは前条又は中小企業退職金共済法第三十一条の三」に改める。
第九十七条中「第二十二条」を「第二十二条第一項」に改める。
第九十九条第二項中「確定拠出年金運営管理機関は、」の下に「第七条第一項若しくは第六十条第一項の規定による委託又は第七条第二項若しくは第六十条第三項の規定による再委託を受けた」を加える。
第百二十三条第七号を同条第九号とし、同条第六号中「第八十条第三項、第八十一条第三項」を「第八十条第四項」に改め、同号を同条第八号とし、同条第二号から第五号までを二号ずつ繰り下げ、同条第一号の次に次の二号を加える。
二 第二十六条第三項(第七十三条において準用する場合を含む。)の規定に違反して、通知をしない者
三 第二十六条第四項(第七十三条において準用する場合を含む。)の規定に違反して、公告を怠り、又は虚偽の公告をした者
(確定給付企業年金法の一部改正)
第四条 確定給付企業年金法(平成十三年法律第五十号)の一部を次のように改正する。
目次中「確定給付企業年金から確定拠出年金への移行等(第八十二条の二・第八十二条の三)」を「確定給付企業年金と確定拠出年金との間の移行等(第八十二条の二―第八十二条の五)」に改める。
第四条第一号中「第八十二条の二第四項及び第五項」を「第八十二条の二第六項及び第七項、第八十二条の四第一項」に改める。
第五十六条第三項中「第十七条第一項」の下に「又は第三十一条の四第一項」を、「独立行政法人勤労者退職金共済機構」の下に「(第八十二条の四第一項及び第八十二条の五第一項において「機構」という。)」を加え、「同項」を「同法第十七条第一項」に改め、「引渡し」の下に「又は同法第三十一条の四第一項に規定する解約手当金に相当する額の移換」を加え、「当該」を「これらの」に改める。
第七十八条の次に次の一条を加える。
(確定給付企業年金を実施している事業主が二以上である場合等の実施事業所の減少の特例)
第七十八条の二 確定給付企業年金を実施している事業主が二以上である場合又は基金が二以上の事業主により設立された場合において、事業主等が一の事業主の実施事業所の全てを減少させようとする場合であって次に掲げる要件を満たすときは、前条第一項の規定にかかわらず、厚生労働大臣の承認(確定給付企業年金が基金型企業年金である場合にあっては、認可)を受けて、当該実施事業所を減少させることができる。
一 減少させようとする実施事業所の事業主が確定給付企業年金を継続することが困難であると認められること。
二 基金の場合にあっては、基金の加入者の数が、当該実施事業所を減少させた後においても、第十二条第一項第四号(基金を共同して設立している場合にあっては、同項第五号)の政令で定める数以上であるか、又は当該数以上となることが見込まれること。
三 当該実施事業所の減少に伴い他の実施事業所の事業主の掛金が増加することとなる場合にあっては、規約において、当該減少に係る実施事業所の事業主が、当該増加する額に相当する額として厚生労働省令で定める計算方法のうち当該規約で定めるものにより算定した額を、掛金として一括して拠出する旨を定めていること。
第七十九条第一項中「認可」の下に「。以下この項において同じ。」を加え、同項に次のただし書を加える。
ただし、当該加入者等の同意を得た場合には、厚生労働大臣の承認を受けずに、当該同意を得た加入者等に係る当該権利義務の移転を申し出ることができる。
第七十九条第二項中「前項の」を「前項本文の規定による」に、「、厚生労働大臣」を「厚生労働大臣」に、「同項」を「同項本文」に、「承継する」を「承継し、同項ただし書の規定による申出があったときは移転確定給付企業年金の加入者等の同意を得て、同項ただし書の権利義務を承継する」に改める。
第八十一条の二第一項中「当該加入者の資格を喪失した日において当該確定給付企業年金の事業主等が支給する老齢給付金の受給権を有する者を除く。)であって、政令で定めるところにより計算したその者の当該確定給付企業年金の加入者であった期間が政令で定める期間に満たないもの」を「規約で定める脱退一時金を受けるための要件を満たす場合に限る。)」に改める。
第九章の章名を次のように改める。
第九章 確定給付企業年金と確定拠出年金との間の移行等
第八十二条の二第一項中「第四項」を「第六項」に改め、同条第二項中「以外の者」の下に「(以下この条において「移換加入者以外の加入者」という。)」を加え、同条第三項中「同意」の下に「及び移換加入者以外の加入者の同意」を加え、同条第五項を同条第七項とし、同条第四項中「第八十二条の二第四項」を「第八十二条の二第六項」に改め、同項を同条第六項とし、同条第三項の次に次の二項を加える。
4 第一項の規定による積立金の移換に伴いその使用される加入者の全てが移換加入者以外の加入者である実施事業所の事業主の掛金が増加しない場合として厚生労働省令で定める場合には、第二項の規定にかかわらず、その使用される加入者の全てが移換加入者以外の加入者である実施事業所については、当該移換加入者以外の加入者の同意を要しない。
5 事業主等は、第一項の規定によりその資産管理運用機関等が積立金の一部を移換したときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該積立金を移換した者に係る給付の支給に関する義務を免れる。
第九章に次の二条を加える。
(確定給付企業年金から独立行政法人勤労者退職金共済機構への積立金等の移換)
第八十二条の四 実施事業所の事業主が会社法(平成十七年法律第八十六号)その他の法律の規定による合併、会社分割その他の行為として厚生労働省令で定める行為(以下この項において「合併等」という。)をした場合であって、当該合併等に係る事業主が、当該合併等により確定給付企業年金の加入者の資格を喪失した者を中小企業退職金共済法第二条第七項に規定する被共済者として同条第三項に規定する退職金共済契約を締結するときは、当該事業主は、政令で定める基準に従い規約で定めるところにより、当該加入者であった者の同意を得て、当該確定給付企業年金の資産管理運用機関等に機構への当該同意を得た加入者であった者に係る積立金(第八十三条の規定により当該確定給付企業年金が終了した場合は、第八十九条第六項に規定する残余財産)の移換を申し出ることができる。
2 事業主等は、前項の規定による申出に基づき、中小企業退職金共済法第三十一条の三の規定により積立金を移換したときは、当該積立金を移換した者に係る給付の支給に関する義務を免れる。
3 第一項の規定による申出に基づき、中小企業退職金共済法第三十一条の三の規定により残余財産を移換したときは、第八十九条第六項の規定の適用については、当該残余財産は、同項に規定する終了制度加入者等に分配されたものとみなす。
(確定拠出年金又は独立行政法人勤労者退職金共済機構から確定給付企業年金への資産の移換)
第八十二条の五 事業主等は、その資産管理運用機関等が確定拠出年金法第五十四条の四第二項若しくは第七十四条の四第二項の規定によりこれらの項に規定する個人別管理資産の移換を受けた場合又は中小企業退職金共済法第十七条第一項若しくは第三十一条の四第一項の規定により機構から同法第十七条第一項に規定する厚生労働省令で定める金額の引渡し若しくは同法第三十一条の四第一項に規定する解約手当金に相当する額の移換を受けた場合は、これらの金額を原資として、政令で定める基準に従い規約で定めるところにより、当該加入者に対し、老齢給付金等の支給を行うものとする。
2 事業主等は、前項の規定により老齢給付金等の支給を行うこととなったときは、その旨を当該加入者に通知しなければならない。
(中小企業退職金共済法の一部改正)
第五条 中小企業退職金共済法(昭和三十四年法律第百六十号)の一部を次のように改正する。
目次中「第六節 雑則(第三十二条―第三十四条)」を
第六節
企業年金制度からの移換額の移換等(第三十一条の三・第三十一条の四)
第七節
雑則(第三十二条―第三十四条)
に改める。
第十七条第一項中「規定する確定給付企業年金」の下に「(第三十一条の三及び第三十一条の四において「確定給付企業年金」という。)」を、「企業型年金」の下に「(第三十一条の三及び第三十一条の四において「企業型年金」という。)」を、「資産管理運用機関等」の下に「(第三十一条の三及び第三十一条の四において「資産管理運用機関等」という。)」を、「資産管理機関」の下に「(第三十一条の三及び第三十一条の四において「資産管理機関」という。)」を加える。
第二十七条第一項及び第二項中「第三十一条の二第一項」の下に「又は第三十一条の三第一項」を加える。
第二章中第六節を第七節とし、第五節の次に次の一節を加える。
第六節 企業年金制度からの移換額の移換等
(資産管理運用機関等からの移換額の移換等)
第三十一条の三 事業主(確定給付企業年金法第八十二条の四第一項又は確定拠出年金法第五十四条の五の規定による申出をしたものに限る。)が、その雇用する加入者(確定給付企業年金法第二条第四項に規定する加入者をいう。第六項及び次条第一項において同じ。)であつた者又は企業型年金加入者(確定拠出年金法第二条第八項に規定する企業型年金加入者をいう。第六項及び次条第一項において同じ。)であつた者を被共済者として退職金共済契約を締結する場合において、次の各号に掲げる者が、機構との間で、当該退職金共済契約の被共済者となつた者について当該各号に定める資産を機構に移換することその他厚生労働省令で定める事項を約する契約を締結しており、当該事業主が、機構に対して厚生労働省令で定めるところにより申出をしたときは、機構は、当該各号に掲げる者との契約で定めるところによつて、当該退職金共済契約の被共済者となつた者に係る当該資産の移換を受けるものとする。
一 資産管理運用機関等 確定給付企業年金法第五十九条に規定する積立金又は同法第八十九条第六項に規定する残余財産
二 資産管理機関 確定拠出年金法第二条第十二項に規定する個人別管理資産
2 機構が、前項各号に定める資産の移換を受けた場合において、当該移換を受けた資産の額(以下この条において「移換額」という。)のうち、同項の退職金共済契約の効力が生じた日における掛金月額その他の事情を勘案して政令で定める額については、厚生労働省令で定めるところにより、政令で定める月数を当該退職金共済契約の被共済者に係る掛金納付月数に通算するものとする。この場合において、その通算すべき月数は、当該退職金共済契約の被共済者となつた者の当該政令で定める額に係る確定給付企業年金法第二十八条第一項に規定する加入者期間又は確定拠出年金法第十四条第一項に規定する企業型年金加入者期間を超えることができない。
3 移換額から前項の政令で定める額を控除した残余の額を有する退職金共済契約の被共済者が退職したときにおける退職金の額は、第十条第一項ただし書及び第二項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる前項の規定による通算後の掛金納付月数の区分に応じ、当該各号に定める額とする。
一 十一月以下 当該移換を受けた日の属する月の翌月から当該被共済者が退職した日の属する月までの期間につき、当該残余の額に対し、政令で定める利率に厚生労働大臣が定める利率を加えた利率の複利による計算をして得た元利合計額(当該移換を受けた日の属する月に当該被共済者が退職したときは、当該残余の額。次号において「計算後残余額」という。)
二 十二月以上 第十条第二項の規定により算定した額に計算後残余額を加算した額
4 前項の残余の額を有する退職金共済契約が解除されたときにおける解約手当金の額は、第十六条第三項の規定にかかわらず、前項の規定の例により計算して得た額とする。
5 第一項の規定による申出に従い移換額の移換を機構が受けたときは、機構は、その旨を当該事業主に通知するものとし、当該事業主は、その旨を当該移換額に係る被共済者となつた者に通知しなければならない。
6 第一項及び前項の規定は、確定給付企業年金又は企業型年金を実施していた事業主が、その雇用する加入者であつた者又は企業型年金加入者であつた者を被共済者として退職金共済契約を確定給付企業年金法第八十二条の四第一項又は確定拠出年金法第五十四条の五の規定による申出をする前から締結している場合について準用する。この場合において、第一項及び前項中「被共済者となつた」とあるのは、「被共済者である」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
7 前項の規定により読み替えて準用する第一項の規定による申出に従い移換額の移換を機構が受けた退職金共済契約の被共済者が退職したときにおける退職金の額は、第十条第一項ただし書及び第二項の規定にかかわらず、第一項の移換を受けなかつたものとみなして同条第一項ただし書及び第二項の規定により算定した退職金の額に、当該移換を受けた日の属する月の翌月から当該被共済者が退職した日の属する月までの期間につき、当該移換額に対し、政令で定める利率に厚生労働大臣が定める利率を加えた利率の複利による計算をして得た元利合計額(当該移換を受けた日の属する月に当該被共済者が退職したときは、当該移換額)を加算した額とする。
8 第六項の規定により読み替えて準用する第一項の規定による申出に従い移換額の移換を機構が受けた退職金共済契約が解除されたときにおける解約手当金の額は、第十六条第三項の規定にかかわらず、前項の規定の例により計算して得た額とする。
9 第二十九条第一項若しくは第二項、第三十条第二項又は前条第三項若しくは第七項の規定の適用を受ける被共済者が、第一項(第六項の規定により読み替えて準用する場合を含む。)の規定による申出に従い機構が移換を受けた移換額に係る退職金共済契約の被共済者である場合における退職金の額は、第十条第一項ただし書及び第二項、第二十九条第一項及び第二項、第三十条第二項、前条第三項及び第七項並びに第三項及び第七項の規定にかかわらず、第二十九条第一項若しくは第二項、第三十条第二項又は前条第三項若しくは第七項の規定により算定される退職金の額に政令で定める額を加算した額とするほか、退職金等の額の算定に関し必要な事項は、政令で定める。
(資産管理運用機関等への解約手当金に相当する額の移換等)
第三十一条の四 共済契約者が会社法(平成十七年法律第八十六号)その他の法律の規定による合併、会社分割その他の行為として厚生労働省令で定める行為(以下この項において「合併等」という。)をした場合であつて、当該合併等により退職金共済契約が第八条第三項第一号の規定に基づき解除された被共済者を加入者とする確定給付企業年金又は企業型年金加入者とする企業型年金を実施するときは、機構は、当該共済契約者が当該被共済者の同意を得て厚生労働省令で定めるところにより行う確定給付企業年金又は企業型年金(厚生労働省令で定めるものに限る。)への解約手当金に相当する額の移換に関する申出に基づき、資産管理運用機関等又は資産管理機関に当該同意を得た被共済者に係る解約手当金に相当する額を移換するものとする。
2 前項の規定による申出があつた場合においては、機構は、第十六条第一項の規定にかかわらず、当該被共済者に解約手当金を支給しないものとする。
3 機構は、第一項の規定による申出に係る被共済者について次に掲げる事由が生じたときは、前項の規定にかかわらず、当該被共済者に解約手当金を支給する。
一 第一項の規定による申出に係る確定給付企業年金又は確定拠出年金が実施される前に退職又は死亡したとき。
二 前号に掲げるときのほか、厚生労働省令で定める事由が生じたとき。
第七十五条の二第六項中「(平成十七年法律第八十六号)」を削る。
(公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律の一部改正)
第六条 公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律(平成二十五年法律第六十三号)の一部を次のように改正する。
附則第五条第三項の表改正後確定給付企業年金法第八十八条の項の次に次のように加える。
確定拠出年金法第三条第四項第三号
以下同じ。)
以下同じ。)、公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律(平成二十五年法律第六十三号。以下「平成二十五年改正法」という。)附則第三条第十一号に規定する存続厚生年金基金(以下「存続厚生年金基金」という。)
当該確定給付企業年金
当該確定給付企業年金、存続厚生年金基金
附則第五条第三項の表改正後確定拠出年金法第四条第一項第二号の項を次のように改める。
確定拠出年金法第四条第一項第二号
確定給付企業年金
確定給付企業年金、存続厚生年金基金
附則第五条第三項の表改正後確定拠出年金法第五十四条の二第二項の項の次に次のように加える。
確定拠出年金法第五十五条第二項第四号の二
及び確定給付企業年金
、確定給付企業年金及び存続厚生年金基金
附則第五条第三項の表改正後確定拠出年金法第六十二条第一項第二号の項を削る。
附則第四十条第八項中「改正後確定拠出年金法」を「確定拠出年金法」に改め、「同じ。)」の下に「及び資料提供等業務(同法第四十八条の二に規定する資料提供等業務をいう。次条第三号において同じ。)」を加える。
附則第四十一条第三号中「情報収集等業務」の下に「及び資料提供等業務」を加える。
(国民年金法の一部改正)
第七条 国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)の一部を次のように改正する。
目次中「第七款 解散及び清算(第百三十五条―第百三十七条の二の四)」を
第七款
解散及び清算(第百三十五条―第百三十七条の二の四)
第八款
合併及び分割
第一目
合併(第百三十七条の三―第百三十七条の三の六)
第二目
分割(第百三十七条の三の七―第百三十七条の三の十二)
第三目
雑則(第百三十七条の三の十三―第百三十七条の三の十六)
に、「第百三十七条の二の五―第百三十七条の四」を「第百三十七条の四―第百三十七条の四の三」に改める。
第百十八条の二第一項中「一の」を「一(第百三十七条の三の規定による吸収合併後存続する地域型基金にあつては、一以上)の」に改める。
第百二十四条第二項ただし書中「三分の一」の下に「(第百三十七条の三の規定による吸収合併によりその地区を全国とした地域型基金にあつては、二分の一)」を加え、「年金に関する」を「基金の業務の適正な運営に必要な」に改める。
第百二十八条第三項中「金融機関」の下に「(金融機関の信託業務の兼営等に関する法律(昭和十八年法律第四十三号)第一条第一項の認可を受けた金融機関をいう。以下同じ。)」を加える。
第百三十三条中「年金について」の下に「、第二十一条の二の規定は、基金が支給する年金及び一時金について」を、「「基金」と」の下に「、第二十一条の二中「支払うべき年金給付」とあるのは「支払うべき一時金」と、「年金給付の支払金」とあるのは「一時金の支払金」と」を加える。
第十章第二節第一款中第百三十七条の四を第百三十七条の四の三とし、第百三十七条の三を第百三十七条の四の二とし、第百三十七条の二の五を第百三十七条の四とする。
第十章第一節に次の一款を加える。
第八款 合併及び分割
第一目 合併
第百三十七条の三 基金は、厚生労働大臣の認可を受けて、他の基金と吸収合併(基金が他の基金とする合併であつて、合併により消滅する基金の権利義務の全部を合併後存続する基金に承継させるものをいう。以下この目において同じ。)をすることができる。ただし、地域型基金と職能型基金との吸収合併については、その地区が全国である地域型基金が次条に規定する吸収合併存続基金となる場合を除き、これをすることができない。
2 合併をする基金は、吸収合併契約を締結しなければならない。
第百三十七条の三の二 基金が吸収合併をする場合には、吸収合併契約において、吸収合併後存続する基金(第百三十七条の三の六及び第百三十七条の三の十五第一項において「吸収合併存続基金」という。)及び吸収合併により消滅する基金(第百三十七条の三の六及び同項において「吸収合併消滅基金」という。)の名称及び主たる事務所の所在地その他厚生労働省令で定める事項を定めなければならない。
第百三十七条の三の三 基金は、吸収合併契約について代議員会において代議員の定数の三分の二以上の多数により議決しなければならない。
第百三十七条の三の四 基金は、前条の代議員会の議決があつたときは、その議決があつた日(次項において「議決日」という。)から二週間以内に、財産目録及び貸借対照表を作成しなければならない。
2 基金は、議決日から第百三十七条の三第一項の認可を受ける日までの間、前項の規定により作成した財産目録及び貸借対照表を主たる事務所に備え置き、その債権者から請求があつたときは、厚生労働省令で定めるところにより、これを閲覧に供しなければならない。
第百三十七条の三の五 基金は、前条第一項の期間内に、その債権者に対し、異議があれば一定の期間内に述べるべき旨を公告し、かつ、知れている債権者に対しては、各別にこれを催告しなければならない。ただし、その期間は、二月を下ることができない。
2 債権者が前項の期間内に吸収合併に対して異議を述べなかつたときは、吸収合併を承認したものとみなす。
3 債権者が異議を述べたときは、基金は、これに弁済をし、若しくは相当の担保を提供し、又はその債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社若しくは信託業務を営む金融機関に相当の財産を信託しなければならない。ただし、吸収合併をしてもその債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。
第百三十七条の三の六 吸収合併存続基金は、第百三十七条の三第一項の認可を受けた日に、吸収合併消滅基金の権利義務を承継する。
第二目 分割
第百三十七条の三の七 基金は、職能型基金が、その事業に関して有する権利義務であつて次項に規定する吸収分割承継基金となる地域型基金の地区に係るものを当該地域型基金に承継させる場合に限り、厚生労働大臣の認可を受けて、吸収分割(基金がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部を分割後他の基金に承継させることをいう。以下同じ。)をすることができる。
2 吸収分割をする基金(以下「吸収分割基金」という。)は、当該基金がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部を当該基金から承継する基金(以下「吸収分割承継基金」という。)との間で、吸収分割契約を締結しなければならない。
第百三十七条の三の八 基金が吸収分割をする場合には、吸収分割契約において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 吸収分割基金及び吸収分割承継基金の名称及び主たる事務所の所在地
二 吸収分割承継基金が吸収分割により吸収分割基金から承継する資産、債務、雇用契約その他の権利義務に関する事項
三 前二号に掲げる事項のほか、厚生労働省令で定める事項
第百三十七条の三の九 基金は、吸収分割契約について代議員会において代議員の定数の三分の二以上の多数により議決しなければならない。
第百三十七条の三の十 基金は、前条の代議員会の議決があつたときは、その議決があつた日(次項において「議決日」という。)から二週間以内に、財産目録及び貸借対照表を作成しなければならない。
2 基金は、議決日から第百三十七条の三の七第一項の認可を受ける日までの間、前項の規定により作成した財産目録及び貸借対照表を主たる事務所に備え置き、その債権者から請求があつたときは、厚生労働省令で定めるところにより、これを閲覧に供しなければならない。
第百三十七条の三の十一 基金は、前条第一項の期間内に、その債権者に対し、異議があれば一定の期間内に述べるべき旨を公告し、かつ、知れている債権者に対しては、各別にこれを催告しなければならない。ただし、その期間は、二月を下ることができない。
2 債権者が前項の期間内に吸収分割に対して異議を述べなかつたときは、吸収分割を承認したものとみなす。
3 債権者が異議を述べたときは、基金は、これに弁済をし、若しくは相当の担保を提供し、又はその債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社若しくは信託業務を営む金融機関に相当の財産を信託しなければならない。ただし、吸収分割をしてもその債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。
第百三十七条の三の十二 吸収分割承継基金は、吸収分割契約の定めに従い、第百三十七条の三の七第一項の認可を受けた日に、吸収分割基金の権利義務を承継する。
2 前項の規定にかかわらず、吸収分割基金の債権者であつて、前条第一項の規定による各別の催告を受けなかつたものは、吸収分割契約において吸収分割後に吸収分割基金に対して債務の履行を請求することができないものとされている場合であつても、吸収分割基金に対して、吸収分割基金が第百三十七条の三の七第一項の認可を受けた日に有していた財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができる。
3 第一項の規定にかかわらず、吸収分割基金の債権者であつて、前条第一項の規定による各別の催告を受けなかつたものは、吸収分割契約において吸収分割後に吸収分割承継基金に対して債務の履行を請求することができないものとされている場合であつても、吸収分割承継基金に対して、その承継した財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができる。
第三目 雑則
第百三十七条の三の十三 会社分割に伴う労働契約の承継等に関する法律(平成十二年法律第百三号)第二条から第八条まで(第二条第三項各号及び第四条第三項各号を除く。)及び商法等の一部を改正する法律(平成十二年法律第九十号)附則第五条第一項の規定は、前目の規定により吸収分割基金が吸収分割をする場合について準用する。この場合において、会社分割に伴う労働契約の承継等に関する法律第二条第一項及び第二項中「承継会社等」とあるのは「承継基金」と、同項中「分割会社」とあるのは「分割基金」と、同条第三項中「次の各号に掲げる場合に応じ、当該各号に定める」とあるのは「国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)第百三十七条の三の十第一項に規定する議決日から起算して、二週間を経過する」と、同法第三条から第八条まで(第四条第三項を除く。)の規定中「分割会社」とあるのは「分割基金」と、「承継会社等」とあるのは「承継基金」と、同法第四条第三項中「次の各号に掲げる場合に応じ、当該各号に」とあるのは「国民年金法第百三十七条の三の七第一項の認可を受ける日の前日までの日で分割基金が」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第百三十七条の三の十四 民法第三百九十八条の九第三項から第五項まで並びに第三百九十八条の十第一項及び第二項の規定は、前目の規定により吸収分割基金が吸収分割をする場合について準用する。この場合において、同法第三百九十八条の九第三項中「前二項」とあるのは、「国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)第百三十七条の三の十四において準用する次条第一項又は第二項」と読み替えるものとする。
第百三十七条の三の十五 吸収合併存続基金が、第百三十七条の三の六の規定により権利義務を承継したときは、吸収合併存続基金に年金の支給に関する義務が承継された者の吸収合併消滅基金の加入員期間は、吸収合併存続基金の加入員期間とみなす。
2 吸収分割承継基金が、第百三十七条の三の十二第一項の規定により権利義務を承継したときは、吸収分割承継基金に年金の支給に関する義務が承継された者の吸収分割基金の加入員期間は、吸収分割承継基金の加入員期間とみなす。
第百三十七条の三の十六 この款に定めるもののほか、基金の合併及び分割に関し必要な事項は、政令で定める。
第百三十七条の十第三項に次のただし書を加える。
ただし、特別の事情があるときは、規約で定めるところにより、会員である基金の理事長の過半数の同意を得て、連合会の業務の適正な運営及び国民年金基金制度の適切な運用に必要な学識経験を有する者のうちから、理事長が委嘱することを妨げない。
第百三十七条の十二第二項ただし書中「年金に関する」を「連合会の業務の適正な運営及び国民年金基金制度の適切な運用に必要な」に改める。
第百三十七条の十五第二項第二号中「ことその他基金の行う事業の健全な発展を図るために必要な事業であつて政令で定めるもの」を「事業」に改め、同項に次の二号を加える。
三 基金への助言又は指導を行う事業その他の基金の行う事業の健全な発展を図るものとして政令で定める事業
四 国民年金基金制度についての啓発活動及び広報活動を行う事業
第百三十七条の二十一第一項中「が支給する年金について」の下に「、第二十一条の二の規定は、連合会が支給する年金及び一時金について」を、「「連合会」と」の下に「、第二十一条の二中「支払うべき年金給付」とあるのは「支払うべき一時金」と、「年金給付の支払金」とあるのは「一時金の支払金」と」を加える。
第百四十六条第三号を同条第四号とし、同条第二号を同条第三号とし、同条第一号の次に次の一号を加える。
二 第百三十七条の三の四第二項又は第百三十七条の三の十第二項の規定に違反して、書類を備え置かず、その書類に記載すべき事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をし、又はこれらの規定による閲覧を拒んだとき。
第百四十八条中「第百三十七条の四第二項」を「第百三十七条の四の三第二項」に改める。
附則第五条第十二項中「同項第二号に掲げる者に限る。次項」を「同項第一号に掲げる者を除く。第十四項」に改め、同条第十三項中「第百三十七条の二の五」を「第百三十七条の四」に、「附則第五条第十三項」を「附則第五条第十四項」に改め、同項を同条第十四項とし、同条第十二項の次に次の一項を加える。
13 第一項の規定による被保険者(同項第三号に掲げる者に限る。)は、第百二十七条第一項の規定にかかわらず、その者が住所を有していた地区に係る地域型基金又はその者が加入していた職能型基金に申し出て、地域型基金又は職能型基金の加入員となることができる。この場合における第百十六条第一項及び第二項並びに第百二十七条第三項の規定の適用については、第百十六条第一項中「有する者」とあるのは「有する者及び有していた者」と、同条第二項中「従事する者」とあるのは「従事する者及び従事していた者」と、第百二十七条第三項第二号中「地域型基金の加入員」とあるのは「地域型基金の加入員(附則第五条第十三項の規定により加入員となつた者を除く。)」と、「職能型基金の加入員」とあるのは「職能型基金の加入員(同項の規定により加入員となつた者を除く。)」とする。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、平成二十九年一月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 附則第十条の規定 公布の日
二 第一条の規定、第四条中確定給付企業年金法第七十八条の次に一条を加える改正規定並びに同法第七十九条及び第八十二条の二の改正規定並びに第六条中公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律附則第四十条第八項及び第四十一条第三号の改正規定並びに附則第九条の規定 平成二十八年七月一日
三 第二条中確定拠出年金法第三条第三項第七号、第十九条から第二十一条の三まで、第五十五条第二項第四号及び第六十八条の改正規定、同法第六十九条の改正規定(「個人型年金加入者掛金の額は」を「一年間の個人型年金加入者掛金の額の総額は」に、「一月につき」を「一年間に」に改め、「額の」の下に「総額の」を加える部分に限る。)、同法第七十条第一項及び第七十一条第一項の改正規定並びに附則第四条の規定 平成三十年一月一日
四 第三条の規定、第四条の規定(第二号に掲げる改正規定を除く。)、第五条の規定並びに第六条中公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律附則第五条第三項の表改正後確定給付企業年金法第八十八条の項の次に一項を加える改正規定、同表改正後確定拠出年金法第四条第一項第二号の項を改める改正規定及び同表改正後確定拠出年金法第五十四条の二第二項の項の次に一項を加える改正規定並びに附則第五条から第七条までの規定 公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日
(検討)
第二条 政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後のそれぞれの法律(以下この条において「改正後の各法律」という。)の施行の状況等を勘案し、必要があると認めるときは、改正後の各法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
(第二条の規定による確定拠出年金法の一部改正に伴う経過措置)
第三条 この法律の施行の日(次項及び附則第八条において「施行日」という。)前にされた第二条の規定(附則第一条第三号に掲げる改正規定を除く。)による改正前の確定拠出年金法(次項において「改正前確定拠出年金法」という。)第三十三条第一項の老齢給付金の支給の請求であって、この法律の施行の際、支給をするかどうかの処分がされていないものについての処分については、なお従前の例による。
2 施行日前に改正前確定拠出年金法第二条第八項に規定する企業型年金加入者又は同条第十項に規定する個人型年金加入者の資格を喪失している者に係る改正前確定拠出年金法附則第三条第一項の脱退一時金の支給については、なお従前の例による。
第四条 附則第一条第三号に掲げる規定の施行の日の属する月の前月以前の月分の第二条の規定(同号に掲げる改正規定に限る。)による改正前の確定拠出年金法第三条第三項第七号に規定する事業主掛金、同項第七号の二に規定する企業型年金加入者掛金及び同法第五十五条第二項第四号に規定する個人型年金加入者掛金の納付及び給与からの控除については、なお従前の例による。
(第三条の規定による確定拠出年金法の一部改正に伴う経過措置)
第五条 附則第一条第四号に掲げる規定の施行の日(以下「第四号施行日」という。)前に第三条の規定による改正前の確定拠出年金法(次項及び第三項において「改正前確定拠出年金法」という。)第三条第一項の承認の申請をした者の当該申請に係る申請書に添付すべき書類については、なお従前の例による。
2 第四号施行日前に納付されることとされている改正前確定拠出年金法第三条第三項第七号に規定する事業主掛金、同項第七号の二に規定する企業型年金加入者掛金及び改正前確定拠出年金法第五十五条第二項第四号に規定する個人型年金加入者掛金に係る運用の方法の選定及び提示、運用の指図並びに運用の方法の除外については、なお従前の例による。
3 第四号施行日から起算して五年を超えない期間内において、附則第一条第四号に掲げる規定の施行の際現に改正前確定拠出年金法第二十三条第一項(改正前確定拠出年金法第七十三条において準用する場合を含む。)の規定により同項の企業型運用関連運営管理機関等(改正前確定拠出年金法第七十三条において同項の規定を準用する場合にあっては、改正前確定拠出年金法第五十五条第二項第三号の個人型年金加入者等に係る改正前確定拠出年金法第二条第七項第二号に規定する運用関連業務を行う改正前確定拠出年金法第三条第三項第四号の確定拠出年金運営管理機関。以下この項において同じ。)が提示している運用の方法の数が、第三条の規定による改正後の確定拠出年金法(以下この項及び次項において「改正後確定拠出年金法」という。)第二十三条第一項(改正後確定拠出年金法第七十三条において準用する場合を含む。)の政令で定める数を超える場合における当該企業型運用関連運営管理機関等に係る同項の規定の適用については、同項中「企業型年金加入者等による適切な運用の方法の選択に資するための上限として政令で定める数」とあるのは、「確定拠出年金法等の一部を改正する法律(平成二十八年法律第▼▼▼号)附則第一条第四号に掲げる規定の施行の際現に同法第三条の規定による改正前の第二十三条第一項の規定により企業型年金加入者等に提示している運用の方法の数」とする。
4 改正後確定拠出年金法第五十四条の五の規定は、第四号施行日以後に行われる同条に規定する合併等について適用する。
(確定給付企業年金法の一部改正に伴う経過措置)
第六条 第四条の規定による改正後の確定給付企業年金法第八十二条の四の規定は、第四号施行日以後に行われる同条第一項に規定する合併等について適用する。
(中小企業退職金共済法の一部改正に伴う経過措置)
第七条 第五条の規定による改正後の中小企業退職金共済法第三十一条の四の規定は、第四号施行日以後に行われる同条第一項に規定する合併等について適用する。
(国民年金法の一部改正に伴う経過措置)
第八条 この法律の施行の際現に第七条の規定による改正前の国民年金法(以下この条において「改正前国民年金法」という。)第百二十四条第二項ただし書の規定により選挙された国民年金基金の理事である者は、施行日に、第七条の規定による改正後の国民年金法(次項において「改正後国民年金法」という。)第百二十四条第二項ただし書の規定により国民年金基金の理事として選挙されたものとみなす。この場合において、その選挙されたものとみなされる者の任期は、同条第七項の規定にかかわらず、施行日における改正前国民年金法第百二十四条第二項ただし書の規定により選挙された国民年金基金の理事としての任期の残任期間と同一の期間とする。
2 この法律の施行の際現に改正前国民年金法第百三十七条の十二第二項ただし書の規定により選任された国民年金基金連合会の理事である者は、施行日に、改正後国民年金法第百三十七条の十二第二項ただし書の規定により国民年金基金連合会の理事として選任されたものとみなす。この場合において、その選任されたものとみなされる者の任期は、同条第七項の規定にかかわらず、施行日における改正前国民年金法第百三十七条の十二第二項ただし書の規定により選任された国民年金基金連合会の理事としての任期の残任期間と同一の期間とする。
(罰則に関する経過措置)
第九条 この法律(附則第一条第二号から第四号までに掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第十条 附則第三条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
内閣総理大臣 安倍晋三
厚生労働大臣 塩崎恭久