(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 第一条中意匠法第四条の改正規定及び第四条中商標法第七条の改正規定並びに次条第二項の規定 公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日
二 第一条中意匠法第二条第三項、第三十八条、第四十四条の三及び第五十五条の改正規定、第六十九条の見出しを削る改正規定、同条の前に見出しを付する改正規定、同条の改正規定、同条の次に一条を加える改正規定並びに第七十四条の改正規定、第二条中特許法第二条、第百一条、第百十二条の三及び第百七十五条の改正規定、第百九十六条の見出しを削る改正規定、同条の前に見出しを付する改正規定、同条の改正規定、同条の次に一条を加える改正規定並びに第二百一条の改正規定、第三条の規定、第四条中商標法第二条第三項、第三十七条及び第六十七条の改正規定、第七十八条の見出しを削る改正規定、同条の前に見出しを付する改正規定、同条の改正規定、同条の次に一条を加える改正規定並びに第八十二条の改正規定並びに第五条の規定並びに次条第三項並びに附則第三条第二項、第四条、第五条第二項、第九条、第十二条、第十三条及び第十六条の規定 平成十九年一月一日
三 附則第十条及び第十五条の規定 犯罪の国際化及び組織化並びに情報処理の高度化に対処するための刑法等の一部を改正する法律(平成十八年法律第▼▼▼号)の施行の日又は前号に定める日(以下「一部施行日」という。)のいずれか遅い日
(意匠法の改正に伴う経過措置)
第二条 第一条の規定による改正後の意匠法(以下「新意匠法」という。)第二条第二項、第三条の二、第十条、第十四条、第十七条、第二十一条、第四十二条及び第四十八条の規定は、この法律の施行後にする意匠登録出願について適用し、この法律の施行前にした意匠登録出願については、なお従前の例による。
2 新意匠法第四条の規定は、前条第一号に定める日以後にする意匠登録出願について適用し、同号に定める日前にした意匠登録出願については、なお従前の例による。
3 新意匠法第二条第三項、第三十八条、第四十四条の三及び第五十五条の規定は、一部施行日以後にした行為について適用し、一部施行日前にした行為については、なお従前の例による。
(特許法の改正に伴う経過措置)
第三条 第二条の規定による改正後の特許法(以下「新特許法」という。)第十七条の二、第十七条の三、第三十六条の二、第四十一条、第四十四条、第四十六条の二、第四十九条から第五十条の二まで、第五十三条、第百五十九条及び第百六十三条の規定は、この法律の施行後にする特許出願について適用し、この法律の施行前にした特許出願については、なお従前の例による。
2 新特許法第二条、第百一条、第百十二条の三及び第百七十五条の規定は、一部施行日以後にした行為について適用し、一部施行日前にした行為については、なお従前の例による。
(実用新案法の改正に伴う経過措置)
第四条 第三条の規定による改正後の実用新案法第二条、第二十八条、第三十三条の三及び第四十四条の規定は、一部施行日以後にした行為について適用し、一部施行日前にした行為については、なお従前の例による。
(商標法の改正に伴う経過措置)
第五条 第四条の規定による改正後の商標法(以下「新商標法」という。)第二条第二項の規定は、この法律の施行後にする商標登録出願について適用し、この法律の施行前にした商標登録出願については、なお従前の例による。
2 新商標法第二条第三項、第三十七条及び第六十七条の規定は、一部施行日以後にした行為について適用し、一部施行日前にした行為については、なお従前の例による。
3 新商標法第二条第二項に規定する役務(以下「小売等役務」という。)について使用をする商標について商標登録を受けようとする者が、商標法第九条第一項の規定の適用を受けようとする場合において、同項に規定する出展の日がこの法律の施行の日前であるときは、この法律の施行の日を出展の日とみなす。
4 小売等役務について使用をする商標について商標登録を受けようとする者が、商標法第九条の二、第九条の三又は第十三条第一項において準用する特許法第四十三条の二第二項の規定により優先権を主張しようとする場合において、最初の出願若しくは千九百年十二月十四日にブラッセルで、千九百十一年六月二日にワシントンで、千九百二十五年十一月六日にヘーグで、千九百三十四年六月二日にロンドンで、千九百五十八年十月三十一日にリスボンで及び千九百六十七年七月十四日にストックホルムで改正された工業所有権の保護に関する千八百八十三年三月二十日のパリ条約第四条C(4)の規定により最初の出願とみなされた出願又は同条A(2)の規定により最初の出願と認められた出願の日(以下この項において「出願日」という。)が、この法律の施行の日前であるときは、この法律の施行の日を出願日とみなす。
5 第一項及び前項の規定は、防護標章登録出願に準用する。
(施行前からの使用に基づく商標の使用をする権利)
第六条 この法律の施行前から日本国内において不正競争の目的でなく他人の商標登録に係る指定役務又はこれに類似する役務(小売等役務に限る。)についてその登録商標又はこれに類似する商標の使用をしていた者は、継続してその役務についてその商標の使用をする場合は、この法律の施行の際現にその商標の使用をしてその役務に係る業務を行っている範囲内において、その役務についてその商標の使用をする権利を有する。当該業務を承継した者についても、同様とする。
2 前項の登録商標に係る商標権者又は専用使用権者は、同項の規定により商標の使用をする権利を有する者に対し、その者の業務に係る役務と自己の業務に係る役務との混同を防ぐのに適当な表示を付すべきことを請求することができる。
3 第一項の規定により商標の使用をする権利を有する者は、この法律の施行の際現にその商標がその者の業務に係る役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されているときは、同項の規定にかかわらず、その役務についてその商標の使用をする権利を有する。当該業務を承継した者についても、同様とする。
5 前各項の規定は、防護標章登録に基づく権利に準用する。
(施行後三月間にした商標登録出願についての特例)
第七条 この法律の施行の日から起算して三月を経過する日までの間にした商標登録出願であって、小売等役務について使用をする商標に係るもの(以下この条において「特例小売商標登録出願」という。)についての商標法第四条第一項(第十一号に係る部分に限る。)の規定の適用については、同号中「するもの」とあるのは、「するもの(その商標登録に係る指定役務が第二条第二項に係るものである場合において、同項に係る役務について使用をするものを除く。)」とする。
2 特例小売商標登録出願についての商標法第四条第一項(第十三号に係る部分に限る。)の規定の適用については、同号中「するもの」とあるのは、「するもの(その商標権に係る指定役務が第二条第二項に係るものである場合において、同項に係る役務について使用をするものを除く。)」とする。
3 特例小売商標登録出願についての商標法第八条第一項の規定の適用については、同項中「役務」とあるのは、「役務(第二条第二項に規定する役務を除く。)」とする。
4 特例小売商標登録出願についての商標法第八条第二項の規定の適用については、当該特例小売商標登録出願は、同日にしたものとみなす。
(使用に基づく特例の適用)
第八条 前条第四項の規定により同日にしたものとみなされた二以上の商標登録出願がある場合において、その商標登録出願がこの法律の施行前から自己の業務に係る小売等役務について日本国内において不正競争の目的でなく使用をしている商標について商標登録を受けようとするものであるときは、その商標登録出願人は、使用に基づく特例の適用を主張することができる。
2 使用に基づく特例の適用を主張しようとする者は、商標法第八条第四項の規定により指定された期間内に、その旨を記載した書面及びその商標登録出願が次の各号のいずれにも該当することを証明するために必要な書類を特許庁長官に提出しなければならない。
一 その商標登録出願に係る商標がこの法律の施行前から日本国内において自己の業務に係る小売等役務について使用をしているものであること。
二 その商標登録出願に係る指定役務が前号の小売等役務であること。
3 使用に基づく特例の適用の主張を伴う商標登録出願であって、前項各号のいずれにも該当するもの(以下この条において「使用特例商標登録出願」という。)についての商標法第四条第一項(第十号に係る部分に限る。)の規定の適用については、同項第十号中「使用をするもの」とあるのは、「使用をするもの(自己の業務に係る役務(第二条第二項に規定する役務に限る。)を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標であつてその役務について使用をするものを除く。)」とする。
4 第一項に規定する場合において、当該二以上の商標登録出願のいずれかが使用特例商標登録出願であるときは、商標法第八条第五項の規定の適用については、同項中「特許庁長官が行う公正な方法によるくじにより定めた一の商標登録出願人」とあるのは、「意匠法等の一部を改正する法律(平成十八年法律第五十五号)附則第八条第三項に規定する使用特例商標登録出願の商標登録出願人(当該使用特例商標登録出願が二以上あつたときは、それらの使用特例商標登録出願の商標登録出願人)」とする。
5 商標法第二十四条の四及び第五十二条の二の規定は、前項の規定により読み替えられた同法第八条第五項の規定の適用により、同一又は類似の小売等役務について使用をする同一又は類似の二以上の登録商標に係る商標権について異なった者を商標権者とする設定の登録があった場合に準用する。
(組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律の適用に関する経過措置)
第九条 犯罪の国際化及び組織化並びに情報処理の高度化に対処するための刑法等の一部を改正する法律の施行の日が一部施行日後となる場合には、同法の施行の日の前日までの間における組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律(平成十一年法律第百三十六号。以下「組織的犯罪処罰法」という。)第二条第二項第三号の規定の適用については、同号中「第十一条第一項」とあるのは「第十八条第一項」と、「第十四条第一項第七号」とあるのは「第二十一条第二項第六号」とする。
2 前項の場合において、犯罪の国際化及び組織化並びに情報処理の高度化に対処するための刑法等の一部を改正する法律の施行の日の前日までの間における組織的犯罪処罰法別表の規定の適用については、同表第三十六号中「第百九十六条」とあるのは「第百九十六条又は第百九十六条の二」と、同表第三十七号中「第七十八条」とあるのは「第七十八条又は第七十八条の二」とする。
3 第一項に規定する場合には、犯罪の国際化及び組織化並びに情報処理の高度化に対処するための刑法等の一部を改正する法律の施行の日の前日までの間は、不正競争防止法等の一部を改正する法律(平成十七年法律第七十五号)附則第四条の規定は、適用しない。
(施行前に犯した犯罪行為により生じた財産等に関する経過措置)
第十条 組織的犯罪処罰法第九条第一項から第三項まで、第十条及び第十一条の規定は、一部施行日前に財産上の不正な利益を得る目的で犯した第一条の規定による改正前の意匠法第六十九条の罪、第三条の規定による改正前の実用新案法第五十六条の罪、第五条の規定による改正前の不正競争防止法第二十一条第二項の罪又は附則第十二条の規定による改正前の特許法等の一部を改正する法律(平成五年法律第二十六号)附則第四条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされた同法第三条の規定による改正前の実用新案法(以下「平成五年旧実用新案法」という。)第五十六条第一項の罪の犯罪行為(日本国外でした行為であって、当該行為が日本国内において行われたとしたならばこれらの罪に当たり、かつ、当該行為地の法令により罪に当たるものを含む。)により生じ、若しくは当該犯罪行為により得た財産又は当該犯罪行為の報酬として得た財産に関して一部施行日後にした行為に対しても、適用する。この場合において、これらの財産は、組織的犯罪処罰法第二条第二項第一号の犯罪収益とみなす。
(罰則の適用に関する経過措置)
第十一条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(平成五年旧実用新案法の一部改正)
第十二条 平成五年旧実用新案法の一部を次のように改正する。
第二条第三項中「使用し譲渡し貸し渡し譲渡若しくは貸渡のために展示し又は輸入する」を「、使用し、譲渡し、貸し渡し、輸出し、若しくは輸入し、又はその譲渡若しくは貸渡しの申出(譲渡又は貸渡しのための展示を含む。以下同じ。)をする」に改める。
第二十八条を次のように改める。
(侵害とみなす行為)
第二十八条 次に掲げる行為は、当該実用新案権又は専用実施権を侵害するものとみなす。
一 業として、登録実用新案に係る物品の製造にのみ用いる物の生産、譲渡等(譲渡及び貸渡しをいい、その物がプログラム等である場合には、電気通信回線を通じた提供を含む。以下同じ。)若しくは輸入又は譲渡等の申出(譲渡等のための展示を含む。以下同じ。)をする行為
二 登録実用新案に係る物品の製造に用いる物(日本国内において広く一般に流通しているものを除く。)であつてその考案による課題の解決に不可欠なものにつき、その考案が登録実用新案であること及びその物がその考案の実施に用いられることを知りながら、業として、その生産、譲渡等若しくは輸入又は譲渡等の申出をする行為
三 登録実用新案に係る物品を業としての譲渡、貸渡し又は輸出のために所持する行為
第五十六条第一項中「三年」を「五年」に、「又は三百万円」を「若しくは五百万円」に、「処する」を「処し、又はこれを併科する」に改める。
第六十一条第一項第一号を次のように改める。
一 第五十六条第一項又は前条第一項 三億円以下の罰金刑
第六十一条第一項中第二号を削り、第三号を第二号とし、第四号を第三号とし、同条に次の一項を加える。
3 第一項の規定により第五十六条第一項又は前条第一項の違反行為につき法人又は人に罰金刑を科する場合における時効の期間は、これらの規定の罪についての時効の期間による。
(平成五年旧実用新案法の一部改正に伴う経過措置)
第十三条 前条の規定による改正後の平成五年旧実用新案法第二条及び第二十八条の規定は、一部施行日以後にした行為について適用し、一部施行日前にした行為については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第十四条 附則第二条から第十一条まで及び前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
(組織的犯罪処罰法の一部改正)
第十五条 組織的犯罪処罰法の一部を次のように改正する。
第二条第二項第三号ロ中「第二十一条第一項第十一号」を「第二十一条第二項第六号」に改める。
(弁理士法の一部改正)
第十六条 弁理士法(平成十二年法律第四十九号)の一部を次のように改正する。
第八条第三号中「第二十一条第一項第一号から第九号まで若しくは第十一号」を「第二十一条第一項若しくは第二項第一号から第四号まで若しくは第六号」に改め、「若しくは第二項」を削る。