商品取引所法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第四十二号
公布年月日: 平成10年4月22日
法令の形式: 法律
商品取引所法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
平成十年四月二十二日
内閣総理大臣 橋本龍太郎
法律第四十二号
商品取引所法の一部を改正する法律
商品取引所法(昭和二十五年法律第二百三十九号)の一部を次のように改正する。
目次を次のように改める。
目次
第一章
総則(第一条・第二条)
第二章
商品取引所
第一節
総則(第三条―第八条)
第二節
設立(第八条の二―第二十二条)
第三節
会員(第二十三条―第五十四条)
第四節
機関(第五十五条―第七十一条)
第五節
計算(第七十二条―第七十六条)
第六節
商品市場における取引(第七十七条―第九十五条)
第七節
商品市場における取引の受託(第九十六条―第九十七条の十七)
第八節
解散及び清算(第九十八条―第百一条)
第九節
登記(第百二条―第百十八条)
第十節
監督(第百十九条―第百二十五条)
第三章
商品取引員
第一節
許可等(第百二十六条―第百三十六条)
第二節
業務(第百三十六条の二―第百三十六条の二十四)
第三節
監督(第百三十六条の二十五―第百三十六条の三十五)
第四章
商品先物取引協会
第一節
総則(第百三十六条の三十六―第百三十六条の三十九)
第二節
設立(第百三十六条の四十―第百三十六条の四十五)
第三節
協会員(第百三十六条の四十六―第百三十六条の四十八)
第四節
機関(第百三十六条の四十九―第百三十六条の五十三)
第五節
紛争の解決(第百三十六条の五十四―第百三十六条の五十六)
第六節
解散及び登記(第百三十六条の五十七・第百三十六条の五十八)
第七節
監督(第百三十六条の五十九―第百三十六条の六十二)
第八節
雑則(第百三十六条の六十三・第百三十六条の六十四)
第五章
商品取引所審議会(第百三十七条―第百四十二条の二)
第六章
雑則(第百四十三条―第百五十一条)
第七章
罰則(第百五十二条―第百六十六条)
附則
第一条中「受託」を「受託等」に改める。
「第二章 設立」を削る。
第二条の次に次の章名及び節名を付する。
第二章 商品取引所
第一節 総則
第八条の次に次の節名を付する。
第二節 設立
第九条第二項第一号中「及び第百四十五条の三第一項」を「、第百四十五条の三第一項及び第百四十五条の五第一項」に改める。
第十三条第二項中「紛争処理規程」の下に「、市場取引監視委員会規程」を加える。
第十五条第一項第四号中「及び紛争処理規程」を「、紛争処理規程及び市場取引監視委員会規程」に、「又は紛争処理規程」を「、紛争処理規程又は市場取引監視委員会規程」に改め、同条第二項中「前項第一号から第三号までの基準」を「前項第一号の基準に代えて、申請に係る上場商品又は上場商品指数の先物取引を公正かつ円滑にするために十分な取引量が見込まれないことその他上場商品構成物品等の取引の状況に照らし、当該先物取引をする取引所を設立することが当該上場商品構成物品等の生産及び流通に著しい支障を及ぼし、又は及ぼすおそれがあることに該当しないことを同号の基準とし、当該基準並びに同項第二号及び第三号の基準」に改め、同条に次の二項を加える。
9 主務大臣は、取引所の存立時期又は商品市場の開設期限が定款に記載されている第八条の二の許可の申請があつた場合においては、第百四十七条の二(第三号に係る部分に限る。)の規定による公示があつた日から四月以内に、申請をした者に対し、許可又は不許可の通知を発しなければならない。
10 主務大臣が前項の期間内に同項の通知を発しなかつたときは、その期間満了の日に第八条の二の許可があつたものとみなす。
第十七条中「あつたとき」の下に「(第十五条第十項の規定による場合を含む。)」を加える。
第二十条中第四項を第六項とし、同項の前に次の一項を加える。
5 主務大臣は、取引所の存立時期又は商品市場の開設期限の廃止に係る第一項の規定による処分に当たつては、当該処分までの間の当該取引所又は当該商品市場における取引の状況について勘案しなければならない。
第二十条第三項各号を次のように改め、同項を同条第四項とする。
一 第一項の認可であつて前項第一号に掲げる区分に係るもの 第十五条第四項から第八項までの規定(定款に開設期限が記載されている商品市場の開設に係るものについては、同条第二項及び第四項から第十項までの規定)
二 第一項の認可であつて前項第二号に掲げる区分に係るもののうち、商品市場に関する第十条第一項第十三号に掲げる事項の変更、取引所の存立時期若しくは商品市場の開設期限の変更若しくは廃止又は会員の数の最高限度の設定、変更若しくは廃止に係るもの 第十五条第四項から第八項までの規定(取引所の存立時期又は商品市場の開設期限の変更に係るものについては、同条第二項及び第四項から第八項までの規定)
第二十条第二項の次に次の一項を加える。
3 主務大臣は、第一項の認可の申請が次の各号に掲げる区分に応じて当該各号に定める要件に適合していると認めるときは、認可をしなければならない。
一 商品市場の開設に係るもの 次に掲げる要件
イ 当該商品市場を開設しようとする取引所の会員であつて当該商品市場において取引をしようとするもの及び当該取引所の会員になろうとする者であつて当該商品市場において取引をしようとするもの(その出資の全額の払込みが終了した者に限る。)の合計数が二十人以上であり、かつ、その過半数の者が第九条第二項各号に定める者であること。
ロ 第十五条第一項各号に掲げる要件
二 前号に掲げるもの以外のもの 第十五条第一項各号に掲げる要件
第二十条の二の見出し及び同条第一項中「又は紛争処理規程」を「、紛争処理規程又は市場取引監視委員会規程」に改める。
第二十一条第一項第二号中「若しくは紛争処理規程」を「、紛争処理規程若しくは市場取引監視委員会規程」に改める。
「第三章 削除」を削る。
第二十三条の前の章名を削り、同条の前に次の節名を付する。
第三節 会員
第二十三条第一項第一号中「(商品市場における取引の取次ぎを含む。)」及び「、第四十七条の二第一項」を削り、「第七十七条」の下に「、第百三十三条第一項」を加え、同項第二号中「前号」を「前二号」に改め、同号を同項第三号とし、同項第一号の次に次の一号を加える。
二 当該取引所の商品市場における取引の委託を受け、又はその委託の取次ぎを引き受けること(以下「商品市場における取引の受託等」という。)について第百二十六条第一項の許可を受けた者
第二十三条第二項中「同項第二号」を「同項第三号」に改める。
第二十四条第一項第三号中「第五十二条第一項」を「第百三十六条の二十七第一項」に、「第百二十三条」を「第百三十六条の三十二第一項」に、「第四十一条第一項」を「第百二十六条第一項」に改め、同項第四号中「第四十一条第一項」を「第百二十六条第一項」に、「第五十二条第一項」を「第百三十六条の二十七第一項」に、「第百二十三条」を「第百三十六条の三十二第一項」に改め、同項第五号中「第百二十三条」を「第百三十六条の三十二第二項」に改める。
第三十八条第五項中「第四十一条第一項」を「第百二十六条第一項」に改める。
「第五章 商品取引員」を削る。
第四十一条を次のように改める。
(市場取引監視委員会)
第四十一条 取引所は、市場取引監視委員会規程において、商品市場における取引の公正の確保を図るため、商品市場における取引について学識経験を有することその他主務省令で定める要件に該当する委員により組織される市場取引監視委員会(以下この条において「委員会」という。)を置く旨を定めなければならない。
2 委員会は、商品市場における取引の方法、管理その他取引所の業務の運営について、理事長に対して意見を述べることができる。
3 取引所は、その市場取引監視委員会規程において、委員会の組織及び権限に関する事項その他主務省令で定める事項を定めなければならない。
第四十二条から第五十四条までを次のように改める。
第四十二条から第五十四条まで 削除
第五十四条の二から第五十四条の八までを削る。
第五十五条の前の章名を削り、同条の前に次の節名を付する。
第四節 機関
第六十四条第三項第五号中「商品取引員」の下に「(第百二十六条第三項に規定する商品取引員をいう。以下この章において同じ。)」を加える。
第六十五条中「民法」の下に「(明治二十九年法律第八十九号)」を加える。
第七十二条の前の章名を削り、同条の前に次の節名を付する。
第五節 計算
第七十七条の前の章名を削り、同条の前に次の節名を付する。
第六節 商品市場における取引
第七十七条第一号ロ中「イに掲げる者」を「イ及びロに掲げる者」に、「第二十三条第一項第二号」を「第二十三条第一項第三号」に改め、同号中ロをハとし、イの次に次のように加える。
ロ 当該商品市場における取引の受託等について第百二十六条第一項の許可を受けた者
第七十七条第二号ロ中「イに掲げる者」を「イ及びロに掲げる者」に、「第二十三条第一項第二号」を「第二十三条第一項第三号」に改め、同号中ロをハとし、イの次に次のように加える。
ロ 当該商品市場における取引の受託等について第百二十六条第一項の許可を受けた者
第七十七条の二第三項中「第百十九条第一項、第百二十条第一項、第三項及び第四項」を「第百十九条、第百二十条」に改める。
第八十条第五項に次のただし書を加える。
ただし、主務大臣の承認を受けたときは、この限りでない。
第八十七条第二項中「第五十三条」を「第百三十六条の二十八」に改める。
第八十八条第六号中「又は受託をする」を「をし、又はその委託を受け、若しくはその委託の取次ぎを引き受ける」に改める。
「第九章 商品市場における取引の受託」を削る。
第九十一条から第九十五条までを次のように改める。
第九十一条から第九十五条まで 削除
第九十六条の前に次の節名を付する。
第七節 商品市場における取引の受託
第九十六条第一項中「商品取引員」を「会員」に、「取引の受託契約」を「取引の受託」に改める。
第九十七条の見出し中「委託手数料及び」を削り、同条第一項中「商品取引員」を「会員」に改め、「委託手数料を徴し、及び」を削り、「を徴しなければならない」を「の預託を受けなければならない」に改める。
第九十七条の二第一項中「商品取引員」を「会員」に改め、「その受託業務」の下に「(第百二十六条第一項の許可に係る商品市場における取引の受託に関する業務をいう。以下同じ。)」を加え、同条第二項第一号中「受託業務を行う」を削り、同条第三項から第六項までの規定中「商品取引員」を「会員」に改め、同条第七項中「商品取引員」を「会員」に改め、「受託業務を行う」を削る。
第九十七条の三及び第九十七条の四中「商品取引員」を「会員」に改める。
第九十七条の五第一項中「商品取引員」を「会員」に改め、「受託業務を行う」を削り、同条第二項中「第四十九条第四項、第五十二条第一項若しくは第二項若しくは第百二十三条」を「第百三十五条第四項、第百三十六条の二十七第一項若しくは第二項若しくは第百三十六条の三十二第一項」に、「第四十一条第一項」を「第百二十六条第一項」に、「第五十一条」を「第百三十六条」に改める。
第九十七条の十四第二項を次のように改める。
2 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人にこれを提示しなければならない。
第九十七条の十四に次の一項を加える。
3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
第九十七条の十七第一項中「商品取引員と顧客」を「会員と委託者」に、「、商品取引員又は顧客」を「又は委託者」に改める。
第九十八条の前の章名を削り、同条の前に次の節名を付する。
第八節 解散及び清算
第九十九条の七第五項及び第六項中「第四十一条第一項」を「第百二十六条第一項」に改める。
第百二条の前の章名を削り、同条の前に次の節名を付する。
第九節 登記
第百十九条の前の章名を削り、同条の前に次の節名を付する。
第十節 監督
第百十九条第二項を削る。
第百二十条第二項を削り、同条第三項中「前二項」を「前項」に改め、「又は商品取引員」を削り、「呈示」を「提示」に改め、同項を同条第二項とし、同条第四項中「第五十四条の八第二項及び第三項」を「第九十七条の十四第二項及び第三項」に、「前三項」を「前二項」に改め、同項を同条第三項とする。
第百二十三条を次のように改める。
第百二十三条 削除
第百二十四条中「紛争処理規程」の下に「、市場取引監視委員会規程」を加える。
第百二十五条中「から第百二十三条まで」を「及び第百二十二条」に、「から前条まで」を「、第百二十二条及び前条」に改める。
「第十三章及び第十四章 削除」を削る。
第百二十五条の次に次の章名及び節名を付する。
第三章 商品取引員
第一節 許可等
第百二十六条から第百三十六条までを次のように改める。
(取引の受託等の許可)
第百二十六条 商品市場における取引の委託を受け、又はその委託の取次ぎを引き受けようとする者は、主務大臣の許可を受けなければならない。
2 前項の許可は、一又は二以上の商品市場によつて構成される許可の種類であつて主務省令で定めるもの(以下「許可の種類」という。)ごとに、次に掲げる区分によつて行う。
一 政令で定める人数以上の役員及び使用人について第百三十六条の四第一項の外務員の登録を受けて、商品市場における取引の受託等に関する業務を行おうとする者
二 商品市場における取引の受託等に関する業務を行おうとする者であつて、前号に掲げるもの以外のもの
3 許可の種類に係る商品市場における取引の委託又はその委託の取次ぎは、当該商品市場について第一項の許可を受けた者(外国の法令に準拠して設立された法人については、国内に営業所を有するものに限る。)(以下「商品取引員」という。)でなければ、受け、又は引き受けてはならない。
4 第一項の許可は、六年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う。
5 第二項第二号に掲げる者に係る第一項の許可(前項の許可の更新を含む。以下「第二種商品取引受託業の許可」という。)を受けた者が、当該許可に係る許可の種類について、第二項第一号に掲げる者に係る第一項の許可(以下「第一種商品取引受託業の許可」という。)を受けたときは、その者に対する当該許可の種類についての第二種商品取引受託業の許可は、その効力を失う。
(許可の条件)
第百二十七条 前条第一項の許可(同条第四項の許可の更新を含む。以下同じ。)には、条件を付することができる。
2 前項の条件は、商品市場における秩序を維持し、又は委託者を保護するため必要な最小限度のものでなければならない。
(許可の申請)
第百二十八条 第百二十六条第一項の許可を受けようとする者は、次に掲げる事項(第二種商品取引受託業の許可を受けようとする者にあつては、第一号及び第三号から第六号までに掲げる事項)を記載した申請書を主務大臣に提出しなければならない。
一 商号及び役員の氏名
二 資本の額
三 許可の種類
四 商品市場における取引の受託等を行う商品市場
五 受託等業務(第百二十六条第一項の許可に係る商品市場における取引の受託等に関する業務をいう。以下同じ。)の方法の別(商品市場における取引の受託又は商品市場における取引の委託の取次ぎの別をいう。以下同じ。)
六 本店及び従たる営業所の名称及び位置
2 前項の申請書には、主務省令で定める書類を添付しなければならない。
(許可の基準)
第百二十九条 主務大臣は、第百二十六条第一項の許可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときでなければ、同項の許可をしてはならない。
一 申請者が、第一種商品取引受託業の許可を受けようとする者である場合にあつては政令で定める金額以上の資本の額を有する株式会社、第二種商品取引受託業の許可を受けようとする者である場合にあつては法人であること。
二 申請者がその受託等業務を健全に遂行するに足りる財産的基礎を有し、かつ、その受託等業務の収支の見込みが良好であること。
三 申請者がその受託等業務を公正かつ的確に遂行することができる知識及び経験を有し、かつ、十分な社会的信用を有すること。
四 申請者がこの法律若しくはこれに相当する外国の法令の規定により罰金の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その執行を終わつた日又は執行を受けることがないこととなつた日から五年を経過しない者でないこと。
五 申請者が第百三十六条の二十七第一項若しくは第百三十六条の三十二第一項の規定により第百二十六条第一項の許可を取り消され、その取消しの日から五年を経過するまでの者又はこれらの規定に相当する外国の法令の規定により当該外国において受けている同種の許可(当該許可に類する登録その他の行政処分を含む。)を取り消され、その取消しの日から五年を経過しない者でないこと。
六 申請者が第百二十二条の規定又はこれに相当する外国の法令の規定による命令(これに相当する外国の法令によるその他の行政処分を含む。)により取引所又はこれに相当する外国の施設から除名され、その除名の日から五年を経過しない者でないこと。
七 申請者が第百四十三条第一項の規定による裁判所の命令又はこれに相当する外国の法令の規定による外国の裁判所の命令を受けた後一年を経過しない者でないこと。
八 申請者の役員のうちに第二十四条第一項第一号から第六号までの一に該当する者がないこと。
2 合併後存続する法人又は合併により設立された法人は、前項第四号から第七号までの規定の適用については、当該合併により消滅した法人と同一の法人とみなす。
3 申請者の純資産額が、前条第一項第四号に掲げる商品市場について第百三十五条第一項の規定により定められた基準額(その者が他の商品市場について第百二十六条第一項の許可又は第百三十一条第一項の許可を受けている場合にあつては、当該商品市場及び当該他の商品市場について第百三十五条第一項の規定により定められた基準額を合算した額)を下る場合には、第一項第二号の規定の適用に当たつては、その者は、その受託等業務を健全に遂行するに足りる財産的基礎を有しないものとする。
4 第二十五条第七項の規定は、前項の純資産額について準用する。
(処分の手続)
第百三十条 第十五条第四項から第八項までの規定は、第百二十六条第一項の規定による処分(同条第四項の許可の更新に係る処分を含む。)について準用する。
(変更の許可)
第百三十一条 商品取引員は、次に掲げる場合(第二種商品取引受託業の許可を受けた商品取引員にあつては、第二号に掲げる場合)には、主務大臣の許可を受けなければならない。
一 資本の額を減少しようとするとき。
二 第百二十八条第一項第四号又は第五号に掲げる事項を変更するとき。
2 商品取引員は、前項の許可を受けようとするときは、申請書に主務省令で定める書類を添付し、主務大臣に提出しなければならない。
3 次の各号に掲げる処分については、当該各号に定める規定を準用する。
一 第一項の規定による処分であつて同項第一号に係るもの 第十五条第四項から第八項まで、第百二十七条及び第百二十九条第一項第一号の規定
二 第一項の規定による処分であつて同項第二号に係るもの 第十五条第四項から第八項まで、第百二十七条及び第百二十九条第一項第二号の規定
(届出事項)
第百三十二条 商品取引員は、次に掲げる場合に該当することとなつたときは、その日から二週間以内に、その旨の届出書を主務大臣に提出しなければならない。
一 第百二十八条第一項第一号、第二号又は第六号に掲げる事項(第二種商品取引受託業の許可を受けた商品取引員にあつては、同項第一号又は第六号に掲げる事項)を変更したとき(前条第一項の許可を受けてこれらの事項を変更したときを除く。)。
二 従たる営業所を開設し、又は廃止したとき。
三 受託等業務を開始し、休止し、又は再開したとき。
四 受託等業務を廃止したとき。
2 前項の届出書であつて第百二十八条第一項第一号に係るものには、その変更を証する書面及びその変更の届出が新たに就任した役員に係るときは主務省令で定める書類を添付しなければならない。
第百三十三条 商品取引員は、その者が取引をする商品市場における取引の受託等業務、当該商品市場における上場商品構成物品等(当該上場商品構成物品等の主たる原料若しくは材料となつている物又は当該上場商品構成物品等を主たる原料若しくは材料とする物を含む。)の売買・取引の取次ぎ等の業務及びこれに附帯する業務以外の業務(以下「兼業業務」という。)を営もうとするときは、主務省令で定めるところにより、その旨の届出書を主務大臣に提出しなければならない。その届け出た事項を変更しようとするとき、又はその兼業業務を廃止したときも、同様とする。
2 商品取引員は、他の法人に対する支配関係(他の法人に対する関係で、商品取引員がその法人の発行済株式の総数、出資口数の総数又は出資価額の総額の二分の一以上に相当する数又は額の株式又は出資を所有する関係その他その法人の事業活動を実質的に支配することが可能なものとして主務省令で定める関係をいう。)を持つに至つたときは、主務省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨の届出書を主務大臣に提出しなければならない。その届け出た事項に変更を生じたとき、又はその支配関係がなくなつたときも、同様とする。
3 前二項の場合において、商品取引員が営もうとする兼業業務又は前項に規定する支配関係を持つている法人の業務が商品市場に相当する外国の市場において先物取引に類似する取引を行うことの委託を受け、又はその媒介、取次ぎ若しくは代理を引き受ける業務その他の主務省令で定める業務に該当するものであるときは、主務省令で定めるところにより、当該商品取引員の財産の状況に影響を及ぼすおそれがある当該業務の運営に関する事項を記載した届出書を主務大臣に提出しなければならない。その届け出た事項を変更しようとするとき、又はその届け出た事項に変更が生じたときも、同様とする。
(商品取引員たる地位の承継)
第百三十四条 商品取引員につき合併があつたときは、合併後存続する法人又は合併により設立された法人は、商品取引員たる地位を承継する。
2 前項の規定により商品取引員たる地位を承継した者は、遅滞なく、その旨の届出書にその事実を証する書面を添付し、主務大臣に提出しなければならない。
(商品取引員の純資産額)
第百三十五条 商品取引員の純資産額の基準額は、商品市場における取引の種類、取引単位、取引高その他の取引事情、受託等業務の方法の別及び委託者の保護を考慮して、商品市場ごとに、主務省令で定める。
2 主務大臣は、商品取引員の純資産額が、当該商品取引員が受託等業務を行う商品市場について前項の規定により定められた基準額(その者が二以上の商品市場について第百二十六条第一項の許可又は第百三十一条第一項の許可を受けている場合にあつては、これらの商品市場について前項の規定により定められた基準額を合算した額)を下ることとなつたときは、遅滞なく、当該商品取引員に対し当該商品市場における取引の受託等の停止を命じなければならない。
3 前項の場合において、当該商品取引員が受託等の停止を命ぜられた日から六月以内にその者の純資産額が同項に規定する基準額以上となつたときは、主務大臣は、同項の規定による受託等の停止を解除しなければならない。
4 第二項の場合において、商品取引員の純資産額が前項に規定する期間内に第二項に規定する基準額以上とならなかつたときは、主務大臣は、第百二十六条第一項の許可を取り消さなければならない。
5 第二十一条第二項の規定は、前項の規定による許可の取消しに係る聴聞について、同条第三項の規定は、第二項又は前項の規定による処分について、第二十五条第七項の規定は、前各項の純資産額について準用する。
(許可の失効)
第百三十六条 商品取引員が受託等業務を廃止したときは、第百二十六条第一項の許可は、その効力を失う。
第百三十六条の次に次の二節及び一章を加える。
第二節 業務
(標識の掲示)
第百三十六条の二 商品取引員は、営業所ごとにその見やすい箇所に、主務省令で定める標識を掲げなければならない。
2 商品取引員以外の者は、前項の標識又はこれに類似する標識を掲示してはならない。
(名義貸しの禁止)
第百三十六条の三 商品取引員は、自己の名義をもつて、他人に商品市場における取引の受託等に関する業務を行わせてはならない。
(外務員の登録)
第百三十六条の四 商品取引員は、その役員及び使用人であつて、その商品取引員のために商品市場における取引の受託等又は委託の勧誘を行うもの(以下「外務員」という。)について、主務大臣の行う登録を受けなければならない。
2 商品取引員は、前項の規定による登録に係る外務員(以下「登録外務員」という。)以外の者に外務員の職務を行わせてはならない。
3 第一項の規定により登録を受けようとする商品取引員は、次に掲げる事項を記載した登録申請書を主務大臣に提出しなければならない。
一 登録申請者の商号及びその代表者の氏名
二 登録の申請に係る外務員についての次に掲げる事項
イ 氏名、生年月日及び住所
ロ 所属する営業所の名称
ハ 役員又は使用人の別
ニ 登録を受けようとする商品市場
ホ 外務員の職務を行つたことの有無並びに外務員の職務を行つたことのある者については、その所属していた商品取引員及び営業所の商号及び名称並びにその行つた期間
4 前項の登録申請書には、登録を受けようとする外務員に係る履歴書その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。
5 主務大臣は、第三項の規定による登録の申請があつた場合においては、第百三十六条の六第一項の規定に該当する場合を除くほか、直ちに氏名、生年月日その他主務省令で定める事項を商品市場ごとに登録原簿に登録しなければならない。
6 主務大臣は、前項の規定による登録をした場合においては、遅滞なく、書面をもつて、その旨を登録申請者に通知しなければならない。
7 第一項の登録は、六年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う。
(外務員の登録の制限)
第百三十六条の五 主務大臣は、第二種商品取引受託業の許可を受けた商品取引員に対しては、第百二十六条第二項第一号の政令で定める人数以上の外務員について前条第一項の登録を行つてはならない。
(外務員の登録の拒否)
第百三十六条の六 主務大臣は、登録の申請に係る外務員が次の各号の一に該当するとき、又は登録申請書若しくはその添付書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、その登録を拒否しなければならない。
一 第二十四条第一項第一号から第六号までの一に該当する者
二 第百三十六条の九第一項の規定により外務員の登録を取り消され、その取消しの日から五年を経過するまでの者
三 登録申請者以外の商品取引員に属する外務員として登録されている者
2 第十五条第四項から第八項までの規定は、前項の規定による登録の拒否について準用する。
(外務員の権限)
第百三十六条の七 外務員は、その所属する商品取引員に代わつて、商品市場における取引の受託等又は委託の勧誘に関し、一切の裁判外の行為を行う権限を有するものとみなす。ただし、相手方が悪意であつたときは、この限りでない。
(外務員についての届出)
第百三十六条の八 商品取引員は、登録外務員について、次の各号の一に該当する事実が生じたときは、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
一 第百三十六条の四第三項第二号イからハまでに掲げる事項に変更があつたとき。
二 第二十四条第一項第一号から第六号まで(同項第三号から第六号までについては、外国の法令の規定又は外国の施設に係る部分に限る。)の一に該当することとなつたとき。
三 退職その他の理由により外務員の職務を行わないこととなつたとき。
(外務員の登録の取消し等)
第百三十六条の九 主務大臣は、登録外務員について、その登録が不正の手段によりなされたことを発見したとき、又は登録外務員が次の各号の一に該当するときは、当該登録を取り消し、又は当該登録外務員に対し、二年以内の期間を定めてその職務の停止を命ずることができる。
一 第二十四条第一項第一号から第六号までの一に該当することとなつたとき。
二 法令に違反したとき、その他外務員の職務に関して著しく不適当な行為をしたと認められるとき。
2 主務大臣は、前項の規定に基づいて処分をすることとしたときは、書面により、その旨を当該外務員について登録を受けた商品取引員に通知しなければならない。
3 第二十一条第二項の規定は、第一項の規定による登録の取消しに係る聴聞について、同条第三項の規定は、第一項の規定による処分について準用する。
(外務員の登録の抹消)
第百三十六条の十 主務大臣は、次に掲げる場合においては、登録原簿につき、外務員に関する登録を抹消する。
一 前条第一項の規定により外務員の登録を取り消したとき。
二 外務員の所属する商品取引員が解散し、又はすべての受託等業務を廃止したとき。
三 退職その他の理由により外務員の職務を行わないこととなつた事実が確認されたとき。
(商品先物取引協会による外務員の登録事務)
第百三十六条の十一 主務大臣は、主務省令で定めるところにより、第百三十六条の三十六第一項に規定する商品先物取引協会(以下この条から第百三十六条の十三まで及び第百三十六条の三十四において「協会」という。)に、第百三十六条の四から第百三十六条の六まで及び前三条に規定する登録に関する事務であつて当該協会に所属する商品取引員の外務員に係るもの(以下この条及び第百三十六条の十三において「登録事務」という。)を行わせることができる。
2 主務大臣は、前項の規定により協会に登録事務を行わせることとしたときは、当該登録事務を行わないものとする。
3 協会は、第一項の規定により登録事務を行うこととしたときは、その定款において外務員の登録に関する事項を定め、主務大臣の認可を受けなければならない。
4 第一項の規定により登録事務を行う協会は、第百三十六条の四第五項の規定による登録、第百三十六条の八の規定による届出に係る登録の変更、第百三十六条の九第一項の規定による処分(登録の取消しを除く。)又は前条の規定による登録の抹消をした場合には、主務省令で定めるところにより、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
5 主務大臣は、第一項の規定により登録事務を行う協会に所属する商品取引員の登録外務員が第百三十六条の九第一項第一号又は第二号に該当するにもかかわらず、当該協会が同項に規定する措置をしない場合において、商品市場における秩序を維持し、又は委託者を保護するため必要かつ適当であると認めるときは、同項に規定する措置をすることを命ずることができる。
6 第二十一条第二項及び第三項の規定は、前項の規定による命令について準用する。
(登録手数料の納付)
第百三十六条の十二 外務員の登録を受けようとする商品取引員は、政令で定めるところにより、登録手数料を国(前条第一項の規定により協会に登録する場合にあつては、協会)に納めなければならない。
2 前項の登録手数料で協会に納められたものは、当該協会の収入とする。
(審査請求)
第百三十六条の十三 第百三十六条の十一第一項の規定により登録事務を行う協会の第百三十六条の四第三項の規定による登録の申請に係る不作為、第百三十六条の六第一項の規定による登録の拒否又は第百三十六条の九第一項の規定による処分について不服がある商品取引員は、主務大臣に対し、行政不服審査法による審査請求をすることができる。
(商品取引員が占有する商品等の処分の制限)
第百三十六条の十四 商品取引員は、委託者から預託を受けて、又はその者の計算において自己が占有する物をその者の書面による同意を得ないで、委託の趣旨に反して、担保に供し、貸し付け、その他処分してはならない。
(受託等に係る財産の分離保管等)
第百三十六条の十五 商品取引員は、受託等業務により生じた債務の弁済を確保するため、商品市場における取引につき、委託者から預託を受けた金銭、有価証券その他の物及び委託者の計算に属する金銭、有価証券その他の物(主務省令で定めるものに限る。)の価額に相当する財産については、商品取引員のその他の財産から分離して主務省令で定める銀行その他の金融機関へ預託することその他の主務省令で定める措置を講ずることにより、これを保全しなければならない。
(のみ行為の禁止)
第百三十六条の十六 商品取引員は、商品市場における取引の委託を受けたとき、又はその委託の取次ぎを引き受けたときは、その委託に係る商品市場における当該委託に係る申込みをせず、又は当該委託の取次ぎをしないで、自己がその相手方となつて取引を成立させてはならない。
(誠実かつ公正の原則)
第百三十六条の十七 商品取引員並びにその役員及び使用人は、顧客に対して誠実かつ公正に、その業務を遂行しなければならない。
(不当な勧誘等の禁止)
第百三十六条の十八 商品取引員は、次に掲げる行為をしてはならない。
一 商品市場における取引につき、顧客に対し、利益を生ずることが確実であると誤解させるべき断定的判断を提供してその委託を勧誘すること。
二 商品市場における取引につき、顧客に対し、損失の全部若しくは一部を負担することを約し、又は利益を保証して、その委託を勧誘すること。
三 商品市場における取引につき、数量、対価の額又は約定価格等その他の主務省令で定める事項についての顧客の指示を受けないでその委託を受け、又はその委託の取次ぎを引き受けること。
四 商品市場における取引につき、顧客から第二条第六項第一号に掲げる取引の委託を受け、その委託に係る取引の申込みの前に自己の計算においてその委託に係る商品市場における当該委託に係る取引と同一の取引を成立させることを目的として、当該委託に係る取引における対価の額より有利な対価の額(買付けについては当該委託に係る対価の額より低い対価の額を、売付けについては当該委託に係る対価の額より高い対価の額をいう。)で同号に掲げる取引をすること。
五 前各号に掲げるもののほか、商品市場における取引又はその受託等に関する行為であつて、委託者の保護に欠け、又は取引の公正を害するものとして主務省令で定めるもの
(受託等契約の締結前の書面の交付)
第百三十六条の十九 商品取引員は、商品市場における取引の受託等を内容とする契約(以下この条において「受託等契約」という。)を締結しようとするときは、主務省令で定めるところにより、あらかじめ、顧客に対し受託等契約の概要その他の主務省令で定める事項を記載した書面を交付しなければならない。ただし、当該受託等契約の締結前主務省令で定める期間内に当該顧客に当該書面を交付した場合は、この限りでない。
(取引の方法の別の明示)
第百三十六条の二十 商品取引員は、商品市場における取引の委託を受けたときは、あらかじめ、顧客に対し自己がその委託に係る商品市場における当該委託に係る申込みを行うか、又はその委託の取次ぎを行うかの別を明らかにしなければならない。
(取引の成立の通知)
第百三十六条の二十一 商品取引員は、委託を受け、又は委託の取次ぎを引き受けた商品市場における取引が成立したときは、遅滞なく、書面をもつて、成立した取引の種類ごとの数量及び対価の額又は約定価格等並びに成立の日その他の主務省令で定める事項を委託者に通知しなければならない。
(商品取引責任準備金)
第百三十六条の二十二 商品取引員は、主務省令で定めるところにより、先物取引の取引高に応じ、商品取引責任準備金を積み立てなければならない。
2 前項の商品取引責任準備金は、先物取引又はその委託を受け、若しくはその委託の取次ぎを引き受けることに関して生じた事故であつて主務省令で定めるものによる損失の補てんに充てる場合のほか、使用してはならない。ただし、主務大臣の承認を受けたときは、この限りでない。
(帳簿の作成等)
第百三十六条の二十三 商品取引員は、商品市場における取引について、主務省令で定めるところにより、帳簿を作成し、これを保存しなければならない。
(帳簿の区分経理)
第百三十六条の二十四 商品取引員は、商品市場における取引について、主務省令で定めるところにより、自己の計算による取引と委託者の計算による取引とを帳簿上区分して経理しなければならない。
第三節 監督
(改善命令等)
第百三十六条の二十五 主務大臣は、商品取引員の財産の状況又は受託等業務の運営が次の各号の一に該当する場合において、商品市場における秩序を維持し、又は委託者を保護するため必要かつ適当であると認めるときは、その必要の限度において、当該商品取引員に対し、財産の状況若しくは受託等業務の運営を改善するため必要な措置をとるべきことを命じ、又は三月以内の期間を定めて商品市場における取引若しくはその受託等の停止を命ずることができる。
一 負債の合計金額の純資産額に対する比率が主務省令で定める率を超えた場合
二 流動資産の合計金額の流動負債の合計金額に対する比率が主務省令で定める率を下つた場合
三 商品取引員が、その営む兼業業務又は第百三十三条第二項に規定する支配関係を持つている法人の業務(これらの業務が同条第三項に規定する主務省令で定める業務に該当するものである場合に限る。)に関し次条の規定による勧告を受けた場合において、正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかつたことにより、当該商品取引員の財産の状況が悪化し、又は悪化するおそれがあるとき。
四 商品市場における取引の受託等について、顧客の知識、経験及び財産の状況に照らして不適当と認められる勧誘を行つて委託者の保護に欠けることとなつており、又は欠けることとなるおそれがある場合
五 前各号に掲げる場合のほか、商品市場における秩序を維持し、又は委託者を保護するため財産の状況又は受託等業務の運営につき是正を加えることが必要な場合として主務省令で定める場合
2 前項第一号の負債の合計金額並びに同項第二号の流動資産の合計金額及び流動負債の合計金額は、主務省令で定めるところにより計算しなければならない。
3 第二十一条第三項の規定は、第一項の規定による命令について、第二十五条第七項の規定は、第一項第一号の純資産額について準用する。
(勧告)
第百三十六条の二十六 主務大臣は、商品取引員の商品市場における取引の受託等に関する業務の健全な遂行を確保するため必要があると認めるときは、当該商品取引員に対し、兼業業務又は当該商品取引員が第百三十三条第二項に規定する支配関係を持つている法人の業務に関し必要な措置をとるべきことを勧告することができる。
(許可の取消し)
第百三十六条の二十七 主務大臣は、第百三十五条第四項の規定により第百二十六条第一項の許可を取り消す場合を除くほか、商品取引員が不正の手段により同項の許可を受けたときは、同項の許可を取り消さなければならない。
2 主務大臣は、第百三十六条の三十二第一項の規定により第百二十六条第一項の許可を取り消す場合を除くほか、商品取引員が正当な理由がないのに、受託等業務を開始することができることとなつた日から三月以内にその業務を開始しないとき、又は引き続き三月以上その業務を休止したときは、同項の許可を取り消すことができる。
3 第二十一条第二項の規定は、前二項の規定による許可の取消しに係る聴聞について、同条第三項の規定は、前二項の規定による許可の取消しについて準用する。
(取引の決済の結了)
第百三十六条の二十八 第三十七条の規定は、商品取引員が次の各号の一に該当するに至つた場合において、その商品取引員がその受託に係る商品市場における取引の決済を結了していないときに準用する。
一 第百三十五条第四項、前条第一項若しくは第二項又は第百三十六条の三十二第一項の規定により第百二十六条第一項の許可を取り消されたとき。
二 第百二十六条第四項又は第百三十六条の規定により第百二十六条第一項の許可が効力を失つたとき。
2 前項において準用する第三十七条第一項の規定により取引所が本人の承継者又は他の会員をして当該取引の決済を結了させるときは、当該承継者又は当該会員と当該取引の委託者との間には委任契約が成立しているものとみなす。
(資産の国内保有)
第百三十六条の二十九 主務大臣は、商品市場における秩序を維持し、又は委託者を保護するため必要かつ適当であると認める場合には、商品取引員に対し、その資産のうち政令で定める部分を国内において保有することを命ずることができる。
2 第二十一条第三項の規定は、前項の規定による命令について準用する。
(報告及び資料の提出の要求)
第百三十六条の三十 主務大臣は、業務の監督上必要があると認めるときは、商品取引員に対し、その業務又は財産に関し、参考となるべき報告を求め、又は資料の提出を求めることができる。
2 主務大臣は、商品市場における秩序を維持し、又は委託者を保護するため特に必要があると認めるときは、商品取引員と取引をする者に対し、当該商品取引員の業務又は財産に関し、参考となるべき報告を求め、又は資料の提出を求めることができる。
(立入検査)
第百三十六条の三十一 主務大臣は、委託者を保護するため特に必要があると認めるときは、部下の職員をして、商品取引員の営業所に立ち入り、帳簿、書類その他業務に関係のある物件を検査させることができる。
2 前項の規定により立入検査をした場合において、当該職員は、検査の目的を達成するため、当該商品取引員が所有し、又は預託を受けた上場商品でその営業所以外の場所に保管されているものを検査する必要があると認めるときは、当該商品取引員をして当該上場商品の保管を証する書面をその場所の管理者に提示させてその場所に立ち入り、当該商品取引員を立ち会わせて当該上場商品を検査することができる。
3 第九十七条の十四第二項及び第三項の規定は、前二項の規定による立入検査について準用する。
(商品取引員に対する監督上の処分)
第百三十六条の三十二 主務大臣は、商品取引員が次の各号の一に該当するときは、第百二十六条第一項の許可若しくは第百三十一条第一項の許可を取り消し、又は当該商品取引員に対し、六月以内の期間を定めて商品市場における取引若しくはその受託等の停止を命ずることができる。
一 第百二十九条第一項第四号から第八号まで(同項第五号については、この法令の規定に相当する外国の法令の規定に係る部分に限る。)の一に適合しなくなつたとき。
二 この法律、この法律に基づく命令若しくはこの法律に基づいてする主務大臣の処分又は第百二十六条第一項の許可若しくは第百三十一条第一項の許可に付された条件に違反したとき。
2 主務大臣は、商品取引員の役員が前項第二号に該当する行為をしたときは、当該商品取引員に対し、当該役員の解任を命ずることができる。
(聴聞等の方法の特例の規定の準用)
第百三十六条の三十三 第二十一条第二項の規定は、前条の規定による許可の取消し又は役員の解任の命令に係る聴聞について、第二十一条第三項の規定は、前条の規定による処分について準用する。
(非会員商品取引員に対する監督)
第百三十六条の三十四 主務大臣は、協会に加入せず、又は取引所の会員となつていない商品取引員の業務について、商品市場における秩序を乱し、又は委託者の保護に欠けることのないよう、協会又は取引所の定款その他の規則を考慮し、適切な監督を行わなければならない。
(商品取引員の自主的努力の尊重)
第百三十六条の三十五 主務大臣は、商品取引員を監督するに当たつては、業務の運営についての商品取引員の自主的な努力を尊重するよう配慮しなければならない。
第四章 商品先物取引協会
第一節 総則
(目的及び法人格)
第百三十六条の三十六 商品先物取引協会(以下この章及び第七章において「協会」という。)は、商品市場における取引の受託等を公正かつ円滑ならしめ、かつ、委託者の保護を図ることを目的とする。
2 協会は、法人とする。
(業務の制限)
第百三十六条の三十七 協会は、営利の目的をもつて業務を営んではならない。
2 協会は、その目的を達成するために直接必要な業務及びその業務に附帯する業務以外の業務を営んではならない。
(住所)
第百三十六条の三十八 協会の住所は、その主たる事務所の所在地にあるものとする。
(名称)
第百三十六条の三十九 協会でない者は、その名称中に商品先物取引協会であると誤認されるおそれのある文字を用いてはならない。
2 協会に加入していない者は、その名称中に商品先物取引協会の会員(以下この章において「協会員」という。)であると誤認されるおそれのある文字を用いてはならない。
第二節 設立
(設立の認可)
第百三十六条の四十 商品取引員は、協会を設立しようとするときは、主務大臣の認可を受けなければならない。
(定款記載事項)
第百三十六条の四十一 協会の定款には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 目的
二 名称
三 事務所の所在地
四 協会員たる資格に関する事項
五 協会員の加入及び脱退に関する事項
六 協会員の経費の分担に関する事項
七 協会員に対する監査及び制裁に関する事項
八 役員の定数、任期、選任及び構成に関する事項
九 協会員の役員及び使用人の資質の向上に関する事項
十 協会員総会に関する事項
十一 理事会その他の会議に関する事項
十二 商品市場における取引の受託等に関して協会員間又は協会員と顧客との間に生じた紛争についてのあつせん及び調停その他の紛争の解決に関する事項
十三 会計及び資産に関する事項
十四 公告の方法
(認可の申請)
第百三十六条の四十二 第百三十六条の四十の認可を受けようとする者は、当該認可の申請書に次に掲げる事項を記載して、主務大臣に提出しなければならない。
一 名称
二 事務所の所在の場所
三 役員及び協会員の氏名又は名称
2 前項の申請書には、定款、制裁規程、紛争処理規程その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。
(認可の基準)
第百三十六条の四十三 主務大臣は、第百三十六条の四十の認可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときは、認可をしなければならない。
一 定款、制裁規程、紛争処理規程その他の規則の規定が法令に違反せず、かつ、定款、制裁規程又は紛争処理規程に規定する業務の方法、協会員の資格その他の事項が適当であつて、商品市場における取引の受託等を公正かつ円滑ならしめ、及び委託者を保護するために十分であること。
二 当該申請に係る協会がこの法律の規定に適合するように組織されるものであること。
三 認可申請者がこの法律の規定により罰金の刑に処せられ、その刑の執行を終わつた後又は執行を受けることがないこととなつた日から五年を経過しない者でないこと。
四 認可申請者が第百二十六条第一項の許可を取り消され、取消しの日から五年を経過しない者でないこと。
五 認可申請者の役員のうちに第二十四条第一項第一号から第六号までの一に該当する者がないこと。
2 第十五条第四項から第八項までの規定は、第百三十六条の四十の規定による処分について準用する。
(定款等の変更)
第百三十六条の四十四 協会は、定款、制裁規程又は紛争処理規程を変更しようとするときは、主務大臣の認可を受けなければならない。
2 協会は、前項の認可を受けようとするときは、申請書に主務省令で定める書類を添付して、主務大臣に提出しなければならない。
3 協会は、第百三十六条の四十二第一項第二号又は第三号に掲げる事項について変更があつたときは、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。協会の規則(定款、制裁規程及び紛争処理規程を除く。)の作成、変更又は廃止があつたときも、同様とする。
4 前条第一項第一号の規定は、第一項の認可について準用する。
(認可の取消し等)
第百三十六条の四十五 主務大臣は、協会が第百三十六条の四十の認可若しくは前条第一項の認可の申請書又はこれらの書面の添付書類の記載事項のうちに、重要な事項について虚偽の記載があり、又は重要な事実の記載が欠けていることを発見したときは、当該認可を取り消し、又は定款、制裁規程若しくは紛争処理規程について当該重要事項に係る部分の変更を命ずることができる。
2 第二十一条第二項の規定は、前項の規定による認可の取消しに係る聴聞について、同条第三項の規定は、前項の規定による処分について準用する。
第三節 協会員
(協会員たる資格)
第百三十六条の四十六 協会員たる資格を有する者は、商品取引員に限る。
2 協会は、その定款において、第五項に定める場合を除くほか、商品取引員は何人も協会員として加入することができる旨を定めなければならない。
3 協会は、その定款において、詐欺行為、相場を操縦する行為又は不当な手数料若しくは費用の徴収その他協会員の不当な利得行為を防止して、取引の信義則を助長することに努める旨を定めなければならない。
4 協会は、その定款において、協会員に法令及び協会の定款その他の規則を遵守するための社内規則及び管理体制を整備させることにより、法令又は協会の定款その他の規則に違反する行為を防止して、委託者の信頼を確保することに努める旨を定めなければならない。
5 協会は、その定款において、この法律、この法律に基づく命令若しくはこの法律に基づいてする主務大臣の処分若しくは協会若しくは取引所の定款その他の規則に違反し、又は取引の信義則に背反する行為をして、商品市場における取引若しくはその受託等の停止を命ぜられ、又は協会若しくは取引所から除名の処分を受けたことのある者については、その者が協会員として加入することを拒否することができる旨を定めることができる。
(名簿の縦覧)
第百三十六条の四十七 協会は、協会員の名簿を公衆の縦覧に供しなければならない。
(制裁規程)
第百三十六条の四十八 協会は、その定款において、協会員が、この法律、この法律に基づく命令若しくはこの法律に基づいてする主務大臣の処分若しくは当該協会の定款、紛争処理規程その他の規則に違反し、又は取引の信義則に背反する行為をしたときは、制裁規程の定めるところにより、当該協会員に対し、過怠金を課し、若しくは定款の定める協会員の権利の停止若しくは制限を命じ、又は当該協会員を除名する旨を定めなければならない。
第四節 機関
(役員)
第百三十六条の四十九 協会に、役員として、会長一人、理事二人以上及び監事二人以上を置く。
(会長及び理事の権限)
第百三十六条の五十 会長は、協会を代表し、その事務を総理する。
2 理事は、定款の定めるところにより、協会を代表し、会長を補佐して協会の事務を掌理し、会長に事故があるときにはその職務を代理し、会長が欠員のときにはその職務を行う。
(監事の権限)
第百三十六条の五十一 監事は、協会の事務を監査する。
2 監事は、いつでも会長又は理事に対して事務の報告を求め、又は協会の事務及び財産の状況を調査することができる。
3 監事は、会長が協会員総会に提出しようとする書類を調査し、協会員総会にその意見を報告しなければならない。
(役員の欠格条件等)
第百三十六条の五十二 第二十四条第一項第一号から第六号までの一に該当する者は、役員となることができない。
2 役員が第二十四条第一項第一号から第六号までの一に該当することとなつたときは、その職を失う。
(仮理事又は仮監事)
第百三十六条の五十三 主務大臣は、理事又は監事の職を行う者がない場合において、必要があると認めるときは、仮理事又は仮監事を選任することができる。
第五節 紛争の解決
(苦情の解決)
第百三十六条の五十四 協会は、委託者等から協会員の行う受託等業務に関する苦情について解決の申出があつたときは、その相談に応じ、申出人に必要な助言をし、その苦情に係る事情を調査するとともに、当該協会員に対し、その苦情の内容を通知してその迅速な処理を求めなければならない。
2 協会は、前項の申出に係る苦情の解決について必要があると認めるときは、当該協会員に対し、文書若しくは口頭による説明を求め、又は資料の提出を求めることができる。
3 協会員は、協会から前項の規定による求めがあつたときは、正当な理由がないのに、これを拒んではならない。
4 協会は、第一項の申出、当該苦情に係る事情及びその解決の結果について協会員に周知させなければならない。
(あつせん・調停委員会)
第百三十六条の五十五 協会は、紛争処理規程において、商品市場における取引の受託等に関して協会員間又は協会員と顧客との間に生じた紛争(次条において「受託等に係る紛争」という。)について、あつせん及び調停を行うため、先物取引について学識経験を有することその他主務省令で定める要件に該当する委員をもつて組織されるあつせん・調停委員会(次条において「委員会」という。)を置く旨を定めなければならない。
(あつせん及び調停の実施)
第百三十六条の五十六 協会は、受託等に係る紛争について当事者である協会員又は顧客からあつせん又は調停の申出があつたときは、遅滞なく、紛争処理規程で定めるところにより、委員会によるあつせん又は調停を行うものとする。
2 協会は、その紛争処理規程において、次に掲げる事項に関する細則を定めなければならない。
一 あつせん及び調停の申出手続
二 あつせん及び調停の方法
三 前二号に掲げる事項のほか、あつせん及び調停に関し必要な事項
3 協会は、あつせん及び調停の円滑な実施を図るため必要があるときは、取引所に対し、資料の提出その他必要な協力を求めることができる。
第六節 解散及び登記
(解散)
第百三十六条の五十七 協会は、次の事由によつて解散する。
一 定款で定めた解散事由の発生
二 協会員総会の決議
三 破産
四 設立の認可の取消し
2 協会は、前項第一号から第三号までの規定により解散したときは、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
3 前二項に定めるもののほか、協会の解散に関し必要な事項は、政令で定める。
(設立の登記)
第百三十六条の五十八 協会は、政令で定めるところにより、登記しなければならない。
2 協会は、その主たる事務所の所在地において、設立の登記をすることによつて成立する。
3 第一項の規定により登記しなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。
第七節 監督
(報告徴収及び立入検査)
第百三十六条の五十九 主務大臣は、業務の監督上必要があると認めるときは、協会又は協会員に対し、その業務又は財産に関し、参考となるべき報告を求め、又は資料の提出を求めることができる。
2 主務大臣は、協会又は協会員の行為がこの法律、この法律に基づく命令若しくはこの法律に基づいてする主務大臣の処分又は当該協会の定款その他の規則に違反し、又は違反するおそれがある場合において、委託者を保護するため、又は取引の信義則を確保するため必要があると認めるときは、部下の職員をして、協会又はその協会員の事務所又は営業所に立ち入り、帳簿、書類その他業務に関係のある物件を検査させることができる。
3 第九十七条の十四第二項及び第三項の規定は、前項の規定による立入検査について準用する。
(協会に対する監督上の処分)
第百三十六条の六十 主務大臣は、協会がこの法律、この法律に基づく命令若しくはこの法律に基づいてする主務大臣の処分若しくは定款その他の規則に違反した場合又は協会員がこの法律、この法律に基づく命令若しくはこの法律に基づいてする主務大臣の処分若しくは当該協会の定款その他の規則に違反する行為をしたにもかかわらず、当該協会員に対しこの法律、この法律に基づく命令若しくは当該定款を遵守させるために当該協会がこの法律、この法律に基づく命令若しくは当該定款により認められた権能の行使その他必要な措置をすることを怠つた場合において、商品市場における取引の受託等を公正かつ円滑ならしめ、又は委託者を保護するため必要かつ適当であると認めるときは、その設立の認可を取り消し、一年以内の期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命じ、その業務の方法の変更若しくはその業務の一部の禁止を命じ、その役員の解任を命じ、又は定款その他の規則に定める必要な措置をすることを命ずることができる。
2 主務大臣は、不正の手段により協会の役員になつた者のあつたことを発見したとき、又は協会の役員がこの法律、この法律に基づく命令若しくはこの法律に基づいてする主務大臣の処分に違反したときは、当該協会に対し、当該役員の解任を命ずることができる。
(定款等の変更命令)
第百三十六条の六十一 主務大臣は、協会に対し、当該協会の定款、制裁規程、紛争処理規程その他の規則について、商品市場における取引の受託等を公正かつ円滑ならしめ、又は委託者を保護するため必要かつ適当であると認める変更を命ずることができる。
(聴聞等の方法の特例の規定の準用)
第百三十六条の六十二 第二十一条第二項の規定は、第百三十六条の六十の規定による認可の取消し又は役員の解任の命令に係る聴聞について、第二十一条第三項の規定は、前二条の規定による処分について準用する。
第八節 雑則
(協会の役員及び職員等の秘密保持義務)
第百三十六条の六十三 協会の役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者は、その職務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。
(事業概況報告書等の提出)
第百三十六条の六十四 協会は、毎事業年度の開始の日から三月以内に、次に掲げる書類を主務大臣に提出しなければならない。
一 前事業年度の事業概況報告書及び当該事業年度の事業計画書
二 前事業年度末における財産目録
三 前事業年度の収支決算書及び当該事業年度の収支予算書
第十五章を第五章とする。
第百四十五条の二中「、取次ぎ」を削る。
第百四十五条の四の次に次の一条を加える。
(店頭商品先物取引)
第百四十五条の五 この条及び第百四十八条において「店頭商品先物取引」とは、上場商品構成物品等(主務省令で定めるものに限る。以下この条において同じ。)の売買等を業として営んでいる者(以下この条において「特定業者」という。)を相手方として、商品市場における取引によらないで、当該上場商品構成物品等について商品市場における相場を利用して自己の計算で行う差金を授受することを目的とする行為及び第百四十五条各号に掲げる取引と類似の取引であつて、その相手方たる特定業者にとつて自己の営業のためにその計算において行われるものをいう。
2 店頭商品先物取引を営業として行おうとする者は、主務省令で定めるところにより、次の事項を主務大臣に届け出なければならない。店頭商品先物取引を営業として行う者(以下「店頭商品先物取引業者」という。)が届け出た事項を変更しようとするときも同様とする。
一 氏名又は商号
二 営業所の名称及び位置
三 店頭商品先物取引においてその相場を利用する商品市場
四 その他主務省令で定める事項
3 店頭商品先物取引業者は、第百四十五条の規定にかかわらず、店頭商品先物取引を行うことができる。
4 店頭商品先物取引業者は、店頭商品先物取引の契約を締結しようとするときは、主務省令で定めるところにより、取引の相手方たる特定業者が自己の営業のためにその計算において当該取引を行うことについて確認しなければならない。
5 店頭商品先物取引業者は、店頭商品先物取引の契約を締結しようとするときは、主務省令で定めるところにより、あらかじめ、取引の相手方たる特定業者に対し、当該店頭商品先物取引においてその相場を利用する商品市場その他の主務省令で定める事項を記載した書面を交付しなければならない。
6 店頭商品先物取引業者は、店頭商品先物取引について、主務省令で定めるところにより、帳簿を作成し、これを保存しなければならない。
7 主務大臣は、この法律の施行に必要な限度において、店頭商品先物取引業者に対し、その店頭商品先物取引業務(第一項に規定する店頭商品先物取引に関する業務をいう。以下この条において同じ。)に関し報告若しくは資料の提出を求め、又はその職員に、店頭商品先物取引業者の営業所に立ち入り、店頭商品先物取引業務の状況若しくは店頭商品先物取引業務に関する帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
8 第九十七条の十四第二項及び第三項の規定は、前項の規定による立入検査について準用する。
9 主務大臣は、店頭商品先物取引業者が第四項から第六項までの規定に違反したと認める場合において、店頭商品先物取引の公正が著しく害されるおそれがあると認めるときは、当該店頭商品先物取引業者に対し、店頭商品先物取引業務の運営を改善するため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
10 主務大臣は、店頭商品先物取引業者がこの法律、この法律に基づく命令又はこの法律に基づいてする主務大臣の処分に違反したときは、当該店頭商品先物取引業者に対し、三月以内の期間を定めて店頭商品先物取引業務の全部又は一部の停止を命ずることができる。
第百四十六条中「第二十条第三項(第三号に係る部分を除く。)、第四十五条第二項、第四十六条第三項及び第九十九条の二第三項」を「第二十条第四項、第九十九条の二第三項、第百三十条、第百三十一条第三項、第百三十六条の六第二項及び第百三十六条の四十三第二項」に改め、「第四十九条第五項、第五十条第三項、第五十二条第三項、第五十四条の二第二項、」を削り、「及び第百二十五条」を「、第百二十五条、第百三十五条第五項、第百三十六条の九第三項、第百三十六条の十一第六項、第百三十六条の二十五第三項、第百三十六条の二十七第三項、第百三十六条の二十九第二項、第百三十六条の三十三、第百三十六条の四十五第二項及び第百三十六条の六十二」に改める。
第百四十七条の見出し中「発起人及び会員」を「発起人等」に改め、同条中「第九条」の下に「、第二十条第三項第一号イ」を加え、「又は会員」を「、会員又は会員になろうとする者」に改める。
第百四十七条の二第一号中「したとき」の下に「(第十五条第十項の規定による場合を含む。)」を加え、同条第四号中「したとき」の下に「(同条第四項第一号において準用する第十五条第十項の規定による場合を含む。)」を加える。
第百四十八条第一項第一号中「又は農林水産省関係商品市場」を「、農林水産省関係商品市場」に改め、「指定弁済機関」の下に「又は農林水産省関係商品市場における相場のみを利用した店頭商品先物取引に係る店頭商品先物取引業者」を加え、同項第二号中「又は通商産業省関係商品市場」を「、通商産業省関係商品市場」に改め、「指定弁済機関」の下に「又は通商産業省関係商品市場における相場のみを利用した店頭商品先物取引に係る店頭商品先物取引業者」を加え、同項第三号中「若しくは指定弁済機関」を「、指定弁済機関若しくは店頭商品先物取引業者」に、「商品取引員協会」を「商品先物取引協会」に改める。
第十六章を第六章とする。
第百五十二条中「三年」を「五年」に、「三百万円」を「五百万円」に改め、同条第二号中「第八条第一項又は」を削り、同条第三号を削り、同条の次に次の一条を加える。
第百五十二条の二 次の各号の一に該当する者は、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第八条第一項の規定に違反した者
二 第百二十六条第三項の規定に違反した者
三 第百三十六条の三の規定に違反して、他人に商品市場における取引の受託等に関する業務を行わせた者
四 第百四十三条第一項の規定による命令に違反した者
第百五十四条第一項中「取引所」の下に「又は協会」を加え、「賄ろ」を「賄賂」に、「三年」を「五年」に改め、同条第二項中「賄ろ」を「賄賂」に改め、同条第三項中「賄ろ」を「賄賂」に、「百万円」を「三百万円」に改める。
第百五十四条の次に次の三条を加える。
第百五十四条の二 第二十一条第一項、第百二十一条第一項若しくは第二項、第百二十二条、第百二十四条又は第百三十六条の六十第一項若しくは第二項の規定による処分に違反した場合においては、その行為をした取引所又は協会の代表者、代理人、使用人その他の従業者は、二年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第百五十四条の三 第百三十五条第二項、第百三十六条の三十二第一項若しくは第二項又は第百四十五条の五第十項の規定による命令に違反した者は、二年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第百五十四条の四 次の各号の一に該当する者は、一年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第十三条、第百二十八条第一項若しくは第二項又は第百三十六条の四十二の規定による申請書又は添付書類に虚偽の記載をして提出した者
二 第百十九条、第百三十六条の三十第一項、第百三十六条の五十九第一項又は第百四十五条の五第七項の規定による報告をせず、若しくは資料を提出せず、又は虚偽の報告をし、若しくは虚偽の資料を提出した者
三 第百二十条第一項若しくは第二項、第百三十六条の三十一第一項若しくは第二項、第百三十六条の五十九第二項又は第百四十五条の五第七項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者
四 第百三十六条の二十三又は第百四十五条の五第六項の規定による帳簿の作成若しくは保存をせず、又は虚偽の帳簿を作成した者
五 第百三十六条の二十四の規定に違反した者
第百五十五条第二号から第六号までを次のように改める。
二 第九十条の規定による制限に違反した者
三 第百三十一条第一項の許可を受けないで資本の額を減少し、又は第百二十八条第一項第四号若しくは第五号に掲げる事項を変更した者
四 第百三十六条の四第二項の規定に違反した者
五 第百三十六条の十四又は第百三十六条の十六の規定に違反した者
六 第百三十六条の三十九第二項の規定に違反して、その名称中に商品先物取引協会の会員であると誤認されるおそれのある文字を用いた者
第百五十五条に次の二号を加える。
八 商品市場における相場を偽つて公示した者
九 公示若しくは頒布する目的をもつて商品市場における相場を偽つて記載した文書を作成し、又はこれを頒布した者
第百五十六条中「取引所」の下に「又は協会」を加え、同条第二号を次のように改める。
二 第三条第三項又は第百三十六条の三十七第一項の規定に違反したとき。
第百五十八条中「第百四十四条」を「第百三十六条の六十三又は第百四十四条」に改める。
第百五十九条第一号及び第二号を次のように改める。
一 第六条第二項、第六十二条(第百一条第二項において準用する場合を含む。)、第八十一条第一項又は第八十二条の規定に違反した者
二 第百三十一条第二項又は第百三十六条の四第三項若しくは第四項の規定による申請書又は添付書類に虚偽の記載をして提出した者
第百五十九条第三号及び第四号を削り、同条第二号の三中「第九十五条」を「第百三十六の二十一」に改め、同号を同条第四号とし、同条第二号の二中「第九十四条の二」を「第百三十六条の十九又は第百四十五条の五第五項」に、「同条」を「これらの規定」に改め、同号を同条第三号とし、同条に次の二号を加える。
五 第百三十六条の三十九第一項の規定に違反して、その名称中に商品先物取引協会であると誤認されるおそれのある文字を用いた者
六 第百四十五条の五第四項の規定に違反して確認を行わずに契約を締結した者
第百六十条中「取引所」の下に「又は協会」を加え、同条第一号中「第三条第三項、」を削り、「又は第七十三条」を「、第七十三条又は第百三十六条の三十七第二項」に改める。
第百六十一条第一号中「第六条第二項、」及び「、第九十一条の二第二項」を削り、同条第二号中「第四十七条第一項、第四十七条の二若しくは第四十八条第二項」を「第百三十二条第一項、第百三十三条若しくは第百三十四条第二項」に、「第四十七条第二項若しくは第四十八条第二項」を「第百三十二条第二項若しくは第百三十四条第二項」に改め、同条第二号の二を削り、同条第三号から第五号までを次のように改める。
三 第百三十六条の二第二項の規定に違反して、同条第一項の規定による標識又はこれに類似する標識を掲示した者
四 第百三十六条の八の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
五 第百三十六条の三十第二項の規定による報告をせず、若しくは資料を提出せず、又は虚偽の報告をし、若しくは虚偽の資料の提出をした者
第百六十一条に次の一号を加える。
六 第百四十五条の五第二項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
第百六十二条中「取引所」の下に「、指定弁済機関又は協会」を加え、同条第二号を同条第四号とし、同条第一号の次に次の二号を加える。
二 第九十七条の十四第一項の規定による報告をせず、若しくは資料を提出せず、又は虚偽の報告をし、若しくは虚偽の資料を提出したとき。
三 第九十七条の十四第一項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避したとき。
第百六十二条に次の三号を加える。
五 第百三十六条の十一第三項又は第百三十六条の四十四第一項の規定に違反したとき。
六 第百三十六条の四十四第二項の規定による申請書又は添付書類に虚偽の記載をして提出したとき。
七 第百三十六条の四十四第三項前段の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。
第百六十三条中「法人の代表者」を「法人(法人でない団体で代表者又は管理人の定めのあるものを含む。以下この条において同じ。)の代表者」に、「第百五十二条第二号、第百五十三条、第百五十五条、第百五十六条又は第百五十九条から前条まで」を「次の各号に掲げる規定」に、「の外」を「のほか」に、「又は人に対して」を「に対して当該各号に定める罰金刑を、その人に対して」に改め、同条に次の各号を加える。
一 第百五十二条 五億円以下の罰金刑
二 第百五十四条の二及び第百五十四条の三 三億円以下の罰金刑
三 第百五十四条の四 二億円以下の罰金刑
四 第百五十五条第八号及び第九号 一億円以下の罰金刑
五 第百五十二条の二第一号から第三号まで、第百五十三条、第百五十五条(第八号及び第九号を除く。)、第百五十六条、第百五十九条から第百六十一条まで及び前条(第二号及び第三号を除く。) 各本条の罰金刑
第百六十三条に次の二項を加える。
2 前項の規定により第百五十二条の違反行為につき法人又は人に罰金刑を科する場合における時効の期間は、同条の罪についての時効の期間による。
3 第一項の規定により法人でない団体を処罰する場合には、その代表者又は管理人がその訴訟行為につきその団体を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。
第百六十三条の次に次の一条を加える。
第百六十三条の二 次の各号に掲げる違反があつた場合においては、その行為をした取引所の役員(仮理事を含む。)又は清算人は、百万円以下の過料に処する。
一 第百一条第一項において準用する商法第百二十四条第三項において準用する民法第八十一条第一項の規定に違反して破産宣告の請求をすることを怠つたとき。
二 清算の結了を遅延させる目的をもつて第百一条第一項において準用する商法第四百二十一条第一項の期間を不当に定めたとき。
三 第百一条第一項において準用する商法第四百二十三条の規定に違反したとき。
第百六十四条各号を次のように改める。
一 第百三十六条の二第一項の規定に違反した者
二 第百三十六条の二十二第一項又は第二項の規定に違反して商品取引責任準備金を積み立てず、又はこれを使用した者
三 第百三十六条の二十五第一項又は第百四十五条の五第九項の規定による命令に違反した者
四 第百三十六条の二十九第一項の規定による命令に違反した者
第百六十四条の二を削る。
第百六十五条中「又は清算人」を「若しくは清算人又は協会の役員(仮理事を含む。)」に改め、同条中第五号及び第六号を削り、第四号の二を第六号とし、第四号を第五号とし、第三号を第四号とし、第二号を第三号とし、第一号の二を第二号とし、第七号を削り、第八号を第七号とし、第九号から第十二号までを一号ずつ繰り上げ、同条に次の二号を加える。
十二 第百三十六条の十一第四項、第百三十六条の四十四第三項後段又は第百三十六条の五十七第二項の規定に違反して、届出を怠つたとき。
十三 第百三十六条の四十七の規定に違反して、同条の協会員の名簿を公衆の縦覧に供しないとき。
第百六十六条第一号及び第二号中「第二十条第三項(第三号に係る部分を除く。)、第四十五条第二項、第四十六条第三項及び第九十九条の二第三項」を「第二十条第四項、第九十九条の二第三項、第百三十条、第百三十一条第三項、第百三十六条の六第二項及び第百三十六条の四十三第二項」に改め、「第四十九条第五項、第五十条第三項、第五十二条第三項、第五十四条の二第二項、」を削り、「及び第百二十五条」を「、第百二十五条、第百三十五条第五項、第百三十六条の九第三項、第百三十六条の十一第六項、第百三十六条の二十五第三項、第百三十六条の二十七第三項、第百三十六条の二十九第二項、第百三十六条の三十三、第百三十六条の四十五第二項及び第百三十六条の六十二」に改め、同条第三号を削る。
第十七章を第七章とする。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 附則第八条の規定 公布の日
二 第十五条の改正規定(同条第一項第四号の改正規定を除く。)、第十七条の改正規定、第二十条の改正規定及び第百四十七条の二の改正規定 公布の日から起算して三月を経過した日
三 第九十七条の見出しの改正規定及び同条第一項の改正規定(「委託手数料を徴し、及び」を削る部分に限る。) 平成十六年十二月三十一日
(取引所の許可等に関する経過措置)
第二条 前条第二号に掲げる規定の施行前に同号の規定による改正前の商品取引所法第八条の二の規定によりされた許可の申請であって、同号に掲げる規定の施行の際、許可又は不許可の処分がされていないものについての許可又は不許可の処分については、なお従前の例による。
2 前条第二号に掲げる規定の施行前に同号の規定による改正前の商品取引所法第二十条第一項の規定によりされた認可の申請であって、同号に掲げる規定の施行の際、認可又は不認可の処分がされていないものについての認可又は不認可の処分については、なお従前の例による。
(市場取引監視委員会規程の認可に関する経過措置)
第三条 この法律の施行の際現にこの法律による改正前の商品取引所法(以下「旧法」という。)第八条の二の許可を受けている商品取引所(以下「旧法取引所」という。)は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)から三十日以内に、市場取引監視委員会規程を作成し、主務大臣に認可の申請をしなければならない。
2 この法律による改正後の商品取引所法(以下「新法」という。)第十五条第一項第四号の規定は、前項の認可について準用する。
3 主務大臣は、旧法取引所が第一項の規定に違反した場合には、その設立の許可を取り消し、又は一年以内の期間を定めてその業務の全部又は一部の停止を命ずることができる。
4 前項の規定による処分に違反したときは、その行為をした旧法取引所の代表者、代理人、使用人その他の従業者は、二年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
5 旧法取引所の代表者、代理人、使用人その他の従業者が前項の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その旧法取引所に対して三億円以下の罰金刑を科する。
(商品取引員の許可に関する経過措置)
第四条 この法律の施行の際現に旧法第四十一条第二項第一号に掲げる者又は同項第二号に掲げる者に係る同条第一項の許可(以下「旧法の許可」という。)を受けている者は、当該旧法の許可に係る商品市場を含む許可の種類(新法第百二十六条第二項に規定する許可の種類をいう。以下同じ。)につき、旧法の許可に係る商品市場を新法第百二十八条第一項第四号の商品市場における取引の受託等を行う商品市場として、それぞれ新法第百二十六条第二項第一号に掲げる者又は同項第二号に掲げる者に係る同条第一項の許可(以下「新法の許可」という。)を受けたものとみなす。
2 前項の規定により新法の許可を受けたものとみなされる者であって、同項の規定により、一の許可の種類について二以上の許可を受けたものとみなされるものについては、当該二以上の許可を一の許可とみなして、この法律の規定を適用する。
3 前二項の規定により新法の許可を受けたものとみなされた者についての新法第百二十六条第四項の規定の適用については、その者が旧法の許可を受けた日(前項の規定により二以上の許可を一の許可とみなされた者にあっては、当該二以上の許可のうち最後の許可を受けた日)を新法の許可を受けた日とみなす。
4 旧法第四十二条第一項の規定により旧法の許可に付された条件は、新法第百二十七条第一項の規定により新法の許可に付された条件とみなす。
5 旧法第五十二条第一項又は旧法第百二十三条の規定により旧法の許可を取り消された者についての新法第二十四条第一項第三号及び第四号、第百二十九条第一項第五号及び第八号並びに第二項、第百三十六条の六第一項第一号、第百三十六条の八第二号、第百三十六条の九第一項第一号、第百三十六条の二十八第一項第一号、第百三十六条の三十二第一項第一号、第百三十六条の四十三第一項第四号及び第五号並びに第百三十六条の五十二の規定の適用については、その者は、その取消しの日において、新法第百三十六条の二十七第一項又は新法第百三十六条の三十二第一項の規定により新法の許可を取り消されたものとみなす。
(従たる営業所の開設等に関する経過措置)
第五条 施行日前に旧法第四十六条第一項第二号又は第三号に掲げる場合についての同項の許可が行われたものであって、施行日後に従たる営業所の開設又は本店若しくは従たる営業所の位置の変更がされるものについては、新法第百三十二条第一項の規定による届出を要しない。
(外務員に関する経過措置)
第六条 この法律の施行の際現に旧法第九十一条の二第一項の規定により商品取引員(旧法第四十一条第三項に規定するものをいう。以下同じ。)が旧法取引所の行う登録を受けている外務員(旧法第九十一条の二第一項に規定するものをいう。以下同じ。)については、新法第百三十六条の四第一項の規定により主務大臣の行う登録を受けたものとみなす。
2 旧法取引所は、旧法第九十一条の二第一項の規定による登録を受けている事項を施行日から十日以内に主務大臣に通知しなければならない。
3 第一項の規定により新法第百三十六条の四第一項の規定により商品取引員が登録を受けたものとみなされる外務員についての同条第七項の規定の適用については、当該商品取引員が旧法第九十一条の二第一項の規定による登録を最後に受けた日を新法第百三十六条の四第一項の規定による登録を受けた日とみなす。
(商品先物取引協会等の名称の使用制限に関する経過措置)
第七条 この法律の施行の際現にその名称中に商品先物取引協会又は商品先物取引協会の会員であると誤認されるおそれのある文字を用いている者については、新法第百三十六条の三十九の規定は、この法律の施行後六月間は、適用しない。
(商品取引員協会に関する経過措置)
第八条 この法律の公布の際既に旧法第五十四条の三第一項に規定する商品取引員協会(以下「旧法協会」という。)が設立されている場合においては、当該旧法協会は、施行日前においても、新法第百三十六条の四十一及び第百三十六条の四十四の規定の例により、定款を変更し、主務大臣の認可を受けることができる。
2 旧法協会は、前項の認可を受けようとする場合には、制裁規程及び紛争処理規程を定め、主務大臣の認可を併せて受けなければならない。
3 新法第百三十六条の四十三第一項第一号の規定は、前項の認可について準用する。
4 第一項の認可を受けた定款の変更並びに第二項の認可を受けた制裁規程及び紛争処理規程は、施行日にその効力を生ずるものとする。
(罰則に関する経過措置)
第九条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第十条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
(地方税法の一部改正)
第十一条 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の一部を次のように改正する。
第七十二条の五第一項第六号中「及び証券業協会」を「、証券業協会及び商品先物取引協会」に改める。
(所得税法の一部改正)
第十二条 所得税法(昭和四十年法律第三十三号)の一部を次のように改正する。
別表第一第一号の表商工組合連合会(会員に出資をさせないものに限る。)の項の次に次のように加える。
商品先物取引協会
商品取引所法(昭和二十五年法律第二百三十九号)
(法人税法の一部改正)
第十三条 法人税法(昭和四十年法律第三十四号)の一部を次のように改正する。
別表第二第一号の表商工組合連合会(会員に出資をさせないものに限る。)の項の次に次のように加える。
商品先物取引協会
商品取引所法(昭和二十五年法律第二百三十九号)
(登録免許税法の一部改正)
第十四条 登録免許税法(昭和四十二年法律第三十五号)の一部を次のように改正する。
別表第一第三十一号を次のように改める。
三十一 商品市場における取引の受託等の許可
商品取引所法第百二十六条第一項(取引の受託等の許可)の商品市場における取引の受託又はその委託の取次ぎの引受けの許可(許可の更新を除く。)
許可件数
一件につき十五万円
(消費税法の一部改正)
第十五条 消費税法(昭和六十三年法律第百八号)の一部を次のように改正する。
別表第三第一号の表商工組合連合会(会員に出資をさせないものに限る。)の項の次に次のように加える。
商品先物取引協会
商品取引所法(昭和二十五年法律第二百三十九号)
(取引所税法の一部改正)
第十六条 取引所税法(平成二年法律第二十二号)の一部を次のように改正する。
第五条第一項中「第九十三条」を「第百三十六条の十六」に改める。
大蔵大臣 松永光
農林水産大臣 島村宜伸
通商産業大臣 堀内光雄
自治大臣 上杉光弘
内閣総理大臣 橋本龍太郎