第三十一條ノ二 国税ノ賦課徴收ニ関スル処分又ハ滯納処分ニ関シ異議アル者ハ所得税法其ノ他別ニ法律ヲ以テ定ムルモノノ外当該処分ニ係ル通知ヲ受ケタル日(当該処分ニ付通知ナキトキハ当該処分ノアリタルコトヲ知リタル日)ヨリ一箇月以内ニ政令ノ定ムル所ニ依リ不服ノ事由ヲ記載シタル書面ヲ以テ当該処分ヲ為シタル税務署長(当該処分ヲ為シタル者ガ税務署ノ職員ナルトキハ当該職員ノ属スル税務署ノ税務署長)ニ対シ再調査ノ請求ヲ為スコトヲ得但シ当該処分ニ係ル調査ガ国税庁若ハ国税局ノ職員ニ依リ為サレタル旨ノ記載アル書面ニ依リ税務署長ヨリ当該処分ニ係ル通知ヲ受ケタル者又ハ税務署以外ノ行政機関ノ長若ハ其ノ職員ニ依リ当該処分ヲ受ケタル者ニ付テハ此ノ限ニ在ラズ
通信、交通其ノ他已ムヲ得ザル事由ニ因リ前項ノ期間内ニ同項ノ再調査ノ請求(以下再調査ノ請求ト謂フ)ヲ為スコト能ハザル者ニ付テハ政令ノ定ムル所ニ依リ国税庁長官又ハ税務署長ハ当該期間ヲ延長スルコトヲ得
再調査ノ請求ハ税金ノ徴收又ハ滯納処分ノ続行ヲ妨ゲズ但シ税務署長ハ相当ノ事由アリト認ムルトキハ税金ノ全部若ハ一部ノ徴收ヲ猶予シ又ハ滯納処分ノ続行ヲ停止スルコトヲ得
税務署長ハ再調査ノ請求アリタル場合ニ於テ当該請求ノ方式又ハ手続ニ欠陷アルトキハ相当ノ期間ヲ定メ其ノ欠陷ノ補正ヲ為サシムルコトヲ得
税務署長ハ再調査ノ請求アリタル場合ニ於テ左ノ各号ノ一ニ該当スルトキハ当該各号ニ定ムル決定ヲ為シ其ノ理由ヲ附記シタル書面ヲ以テ之ヲ当該請求ヲ為シタル者ニ通知スベシ
一 再調査ノ請求ガ第一項ノ期間経過後ニ為サレタルトキ又ハ前項ニ依リ欠陷ノ補正ヲ求メタル場合ニ於テ其ノ欠陷ノ補正ガ為サレザルトキハ当該請求ヲ却下スル決定
二 再調査ノ請求ノ全部ニ付理由ナシト認ムルトキハ当該請求ヲ棄却スル決定
三 再調査ノ請求ノ全部又ハ一部ニ付理由アリト認ムルトキハ当該請求ノ目的トナリタル処分ノ全部又ハ一部ヲ取消ス決定
第三十一條ノ三 前條第一項但書ニ該当スル者又ハ同條第五項ニ依ル通知ヲ受ケタル者同條第一項但書ノ通知ニ係ル事項若ハ処分又ハ同條第五項ニ依ル決定(以下再調査ノ決定ト謂フ)ニ対シ異議アルトキハ当該処分ニ係ル通知ヲ受ケタル日(当該処分ニ付通知ナキトキハ当該処分ノアリタルコトヲ知リタル日)又ハ同條第五項ニ依ル通知ヲ受ケタル日ヨリ一箇月以内ニ政令ノ定ムル所ニ依リ不服ノ事由ヲ記載シタル書面ヲ以テ国税庁長官若ハ国税局長又ハ税関長ニ審査ノ請求ヲ為スコトヲ得此ノ場合ニ於テ当該審査ノ請求ガ再調査ノ決定ニ対スルモノナルトキハ当該再調査ノ目的トナリタル処分ニ対スル審査ノ請求ガ併セ為サレタルモノト看做ス
前條第二項及第三項ノ規定ハ前項ノ場合ニ付之ヲ準用ス
再調査ノ請求アリタル場合ニ於テ左ノ各号ノ一ニ該当スルトキハ当該各号ニ規定スル日ニ於テ当該各号ニ規定スル税務署長ノ管轄区域ヲ所轄スル国税局長ニ対シ第一項ノ審査ノ請求(以下審査ノ請求ト謂フ)アリタルモノト看做ス
一 税務署長再調査ノ請求ヲ審査ノ請求トシテ取扱フコトヲ適当ト認メ且再調査ノ請求ヲ為シタル者ガ之ニ同意シタルトキハ当該同意ノアリタル日
二 再調査ノ請求アリタル日ヨリ三箇月以内ニ前條第五項ニ依ル通知ガ為サレザル場合ニ於テ再調査ノ請求ヲ為シタル者ガ当該請求ヲ審査ノ請求トシテ取扱フコトヲ税務署長ニ申出タルトキハ当該申出ノアリタル日
前條第四項ノ規定ハ審査ノ請求アリタル場合ニ付之ヲ準用ス
国税庁長官若ハ国税局長又ハ税関長ハ審査ノ請求アリタル場合ニ於テ左ノ各号ノ一ニ該当スルトキハ当該各号ニ定ムル決定ヲ為シ其ノ理由ヲ附記シタル書面ヲ以テ之ヲ当該請求ヲ為シタル者(第三項ノ再調査ノ請求ヲ為シタル者ヲ含ム)ニ通知スベシ此ノ場合ニ於テ第一項後段ニ依リ再調査ノ目的トナリタル処分ニ対スル審査ノ請求ガ併セ為サレタルモノト看做サレタルトキハ第二号又ハ第三号ニ依ル決定ハ当該各請求ニ付之ヲ為スベシ
一 審査ノ請求ガ第一項ノ期間経過後ニ為サレタルトキハ前項ニ於テ準用スル前條第四項ニ依リ欠陷ノ補正ヲ求メタル場合ニ於テ其ノ欠陷ノ補正ガ為サレザルトキハ当該請求ヲ却下スル決定
二 審査ノ請求ノ全部ニ付理由ナシト認ムルトキハ当該請求ヲ棄却スル決定
三 審査ノ請求ノ全部又ハ一部ニ付理由アリト認ムルトキハ当該請求ノ目的トナリタル処分ノ全部又ハ一部ヲ取消ス決定
国税庁長官又ハ国税局長前條第五項第一号ニ依ル再調査ノ決定ニ対スル審査ノ請求ニ付前項第二号ニ依ル法定ヲ為シタルトキハ同項後段ノ規定ニ拘ラズ第一項後段ニ依リ併セ為サレタルモノト看做サレタル再調査ノ目的トナリタル処分ニ対スル審査ノ請求ハ棄却セラレタルモノト看做ス
第三十一條ノ三ノ二 再調査ノ請求又ハ審査ノ請求ノ目的トナル処分ニ関スル事件ニ付テハ訴願法ノ規定ハ之ヲ適用セズ
第三十一條ノ四 再調査ノ請求又ハ審査ノ請求ノ目的トナル処分ノ取消又ハ変更ヲ求ムル訴ハ第三十一條ノ三第五項ニ依ル決定(以下審査ノ決定ト謂フ)ヲ経タル後ニ非ザレバ之ヲ提起スルコトヲ得ズ但シ再調査ノ請求アリタル日ヨリ六箇月ヲ経過シ仍再調査ノ決定ノ通知ナキトキ、審査ノ請求アリタル日ヨリ三箇月ヲ経過シタルトキ又ハ再調査ノ決定若ハ審査ノ決定ヲ経ルコトニ依リ著シキ損害ヲ生ズル虞アルトキ其ノ他正当ナル事由アルトキハ再調査ノ決定又ハ審査ノ決定ヲ経ズシテ訴ヲ提起スルコトヲ得
再調査ノ請求若ハ審査ノ請求ノ目的トナル処分又ハ審査ノ決定ノ取消又ハ変更ヲ求ムル訴ハ前項但書ノ場合ヲ除クノ外行政事件訴訟特例法第五條第一項又ハ第四項ノ規定ニ拘ラズ審査ノ決定ノ通知ヲ受ケタル日ヨリ三箇月以内ニ之ヲ提起スルコトヲ要ス
第一項但書ニ依リ再調査ノ請求アリタル日ヨリ六箇月ヲ経過シタル日後ニ当該再調査ノ目的トナリタル処分ノ取消又ハ変更ヲ求ムル訴ヲ提起スル場合ニ於テハ当該再調査ノ請求アリタル日ヨリ九箇月以内ニ当該訴ヲ提起スルコトヲ要ス
第二項ノ訴ガ提起セラレタル場合ニ於テ税務署長又ハ国税局長ガ当事者又ハ参加人トナリタルトキハ国税庁又ハ国税局ノ職員ハ昭和二十二年法律第百九十四号(国ノ利害ニ関係アル訴訟ニ付テノ法務総裁ノ権限等ニ関スル法律)第五條第一項ノ適用ニ付テハ之ヲ当該税務署長又ハ国税局長ノ所部ノ職員ト看做ス
再調査ノ請求又ハ審査ノ請求ニ対シテハ第一項但書ニ依リ訴ノ提起アリタル場合ニ於テモ決定ヲ為スコトヲ妨ゲズ
第二項ノ訴ニ於テハ裁判所ガ相手方当事者タル国税庁長官、国税局長、税関長若ハ税務署長又ハ其ノ他ノ行政機関ノ長ノ主張ヲ合理的ナリト認メタルトキハ当該訴ヲ提起シタル者ニ於テ先ヅ証拠ノ申出ヲ為シ其ノ後ニ於テ相手方当事者之ヲ為スベキモノトス
相手方当事者ハ前項ノ規定ニ拘ラズ随時証拠ノ申出ヲ為スコトヲ得