証券取引法(昭和二十三年法律第二十五号)の一部を次のように改正する。
第四條第二項但書中「五百万円」を「千万円」に改める。
第五條第一項第三号を次のように改める。
三 当該会社及びその事業の沿革、生産、販売その他営業の状況、資産及び負債の状況、收支の状況その他事業の内容に関し重要な事項
同項第九号中「募集又は募集の委託」を「募集、売出又は募集若しくは売出の委託」に改め、同項第十九号を第二十号とし、第十八号の次に次の一号を加える。
十九 その他証券取引委員会が公益又は投資者保護のため必要且つ適当であると認めて証券取引委員会規則で定める事項
同條第三項に次の一号を加える。
七 その他証券取引委員会が公益又は投資者保護のため必要且つ適当であると認めて証券取引委員会規則で定める書類
第十三條第六項を次のように改める。
前項の規定は、当該有価証券の銘柄、募集若しくは売出の価格若しくは募集若しくは売り出される数、引受人の名称、募集若しくは売出の取扱をする者の名称、目論見書を提供する場所又は定款に記載された会社の目的を表示することを妨げるものではない。
第十五條第三項中「左に掲げる場合」を「左の各号の一に該当する場合」に改め、同項第三号を次のように改める。
三 証券業者又は当該有価証券の引受人であつた者がなす場合で、当該有価証券に関し第四條第一項の規定による届出がその効力を生じた日から一年(第十條第一項の規定による停止命令があつた場合においては、当該停止命令があつた日からその解除があつた日までの期間は、これを算入しない。)を経過した日以後においてなす場合但し、有価証券の募集又は売出を分担する者であつた場合において、自己が引き受けた部分についてなす場合を除く。
第二十五條第三項中「命令」を「大蔵省令」に改める。
第二十八條第三項第一号中「戸籍謄本」を「戸籍抄本又は戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第十條第一項に規定する証明書(以下戸籍証明書という。)」に、「第二号及び第四号」を「第二号及び第三号の二乃至第四号」に改め、同項第二号中「戸籍謄本」を「戸籍抄本又は戸籍証明書」に、「第二号、第四号及び第五号」を「第二号及び第三号の二乃至第五号」に改める。
第三十一條第三号の次に次の二号を加える。
三の二 証券業者である会社がこの法律の規定により登録を取り消された場合において、当該処分のあつた日以前三十日内に当該会社の取締役又は業務執行社員であつた者で当該会社がその取消処分を受けた日から五年を経過するまでのもの
三の三 第五十九條の規定により解任を命ぜられた役員でその処分を受けた日から五年を経過するまでのもの
同條第七号中「同一の商号」の下に「又は他の証券業者の営業と誤認される虞のある商号」を加え、「当該証券業者の許諾を得ないで」を削り、同條同号の次に次の一号を加える。
第三十二條第三項中「戸籍謄本」を「戸籍抄本又は戸籍証明書」に、「第三十一條」を「前條」に、「第二号及び第四号」を「第二号及び第三号の二乃至第四号」に改める。
第三十三條第一項中「通知を受けた日から三十日以内に、」の下に「政令の定めるところにより登録手数料を納め、且つ、」を加える。
第三十四條を次のように改める。
第三十四條 証券業者の営業用純資本額は、五十万円(証券業者のみを相手方として取引をする者については、二十万円)を下つてはならない。
証券業者の負債総額のその営業用純資本額に対する比率は、証券取引委員会が公益又は投資者保護のため必要且つ適当であると認めて二十倍の限度内において証券取引委員会規則で定める率をこえてはならない。
前二項に規定する営業用純資本額は、資産の合計金額から負債の合計金額を控除した額とし、前項に規定する負債総額は、負債の合計金額とする。
前項の資産の合計金額及び負債の合計金額は、証券取引委員会規則で定めるところにより、これを計算しなければならない。
第三十五條中「証券取引委員会は、」の下に「登録申請者の営業用純資本額が前條第一項に規定する金額に満たない場合、又は」を加え、「前條第一項」を「同條第二項」に改める。
第三十九條第一項中「第四号乃至第七号」を「第三号の二乃至第八号」に改める。
第四十條第一項中「証券取引委員会は、」の下に「証券業者の営業用純資本額が第三十四條第一項に規定する金額を下ることとなつたとき、又は」を加え、「第三十四條第一項」を「同條第二項」に改める。
第四十一條の次に次の一條を加える。
第四十一條の二 証券業者は、その商号のうちに証券という文字を用いなければならない。
証券業者でない者は、その商号のうちに証券業者であると誤認される虞のある文字を用いてはならない。
第五十二條中「四月から九月まで及び十月から翌年三月まで」を「十月から翌年九月まで」に改める。
第五十四條第一項第五号中「第四号乃至第六号」を「第三号の二乃至第六号」に改め、同項第六号中「第三十四條第一項」を「第三十四條第二項」に改め、同項第五号の次に次の一号を加える。
五の二 営業用純資本額が第三十四條第一項に規定する金額を下つたとき
第五十五條中「証券業者に対しその営業」を「証券業者若しくはこれと取引をなす者に対し当該証券業者の営業」に改める。
同條の次に次の一條を加える。
第五十五條の二 証券取引委員会は、証券業者が営業又は財産経理の状況に照らし、過当な数量の売買取引、不健全な方法による売買若しくは借入をなし、又は不良と認められる資産を有する場合において、公益又は投資者保護のため必要且つ適当であると認めるときは、当該証券業者に通知して審問を行つた後、理由を示し、証券取引委員会規則で定めるところにより、将来当該行為と同種の行為をしてはならない旨又は財務計算について、当該資産の全部若しくは一部を償却すべき旨を命ずることができる。
第五十七條に次の二項を加える。
証券取引委員会は、前項の規定により営業の停止を命じた後、当該証券業者について当該処分の基礎となつた事由が消滅したと認める場合には、営業の停止期間を短縮する処分をなすことができる。
証券取引委員会は、前項の規定による処分をなした場合においては、遅滯なく、理由を示し、この旨を当該証券業者に通知しなければならない。
第六十條中「第五十七條」を「第五十七條第一項」に改める。
第六十三條第一項第一号中「第五十七條」を「第五十七條第一項」に改め、同條第二項中「前項第三号」を「第一項第三号」に改め、第一項の次に次の一項を加える。
前項の規定による登録の抹消は、同項の規定にかかわらず、左の各号の一に該当する場合において証券取引委員会が当該各号に規定する日から三十日に満たない期間を定めて当該証券業者に通知したときは、その期間を経過するまでは、これをしないことができる。
一 前項第二号に掲げる場合においては、当該届出を受理した日
二 前項第三号に掲げる場合においては、証券取引委員会が当該事実を確認した日
第六十四條第一項及び第二項中「第五十七條」を「第五十七條第一項」に改める。
第六十九條第一項中「登録申請書」の下に「若しくはその添付書類」を加える。
第八十二條第二項第二号中「戸籍謄本」を「戸籍抄本又は戸籍証明書」に、「第二号、第四号及び第五号」を「第二号及び第三号の二乃至第五号」に改める。
第八十四條第二項中「戸籍謄本」を「戸籍抄本又は戸籍証明書」に、「第二号、第四号及び第五号」を「第二号及び第三号の二乃至第五号」に改める。
第八十五條第一項中「登録申請書」の下に「若しくはその添附書類」を加え、同條同項に次の一号を加える。
四 当該証券取引所の設立される地方における証券業者の数、有価証券の取引の状況、その地方に本店、支店その他の事務所又は事業所を有する会社でその発行する有価証券が当該証券取引所における上場を予定される会杜の数その他その地方における経済の状況に照らし当該証券取引所の設立が必要でないとき
第九十一條第五項中「第三十四條第二項及び第三項」を「第三十四條第三項及び第四項」に改める。
第百十二條第二項中「届け出た有価証券については、」の下に「第四項の規定による処分を受けた場合を除くの外、」を加え、同條に次の一項を加える。
証券取引委員会は、第一項の規定による届出を受理した場合において、当該有価証券を当該証券取引所に上場することが公益又は投資者保護のため必要且つ適当でないと認めるときは、当該証券取引所に通知して審問を行つた後、理由を示し、登録を拒否すべき旨を命ずることができる。
第百六十五條第一項中「達成するため、」の下に「大蔵省の外局として、」を加え、同條第二項を削る。
第百六十六條を次のように改める。
第百六十六條 証券取引委員会は、委員長及び委員二人を以て、これを組織する。
委員長及び委員は、学識経験のある者のうちから、両議院の同意を得て内閣総理大臣が、これを任命する。
委員長又は委員の任期が満了し、又は欠員を生じた場合において、国会の閉会又は衆議院の解散のために両議院の同意を得ることができないときは、内閣総理大臣は、前項の規定にかかわらず、学識経験のある者のうちから、委員長又は委員を任命することができる。
前項の場合においては、任命後最初の国会で両議院の事後の承認を得なければならない。この場合において両議院の事後の承認を得られないときは、内閣総理大臣は、その委員長又は委員を罷免しなければならない。
第百六十七條第一項本文中「委員」を「委員長及び委員」に、同項但書中「委員」を「委員長又は委員」に改め、同條第二項中「委員」を「委員長及び委員」に改める。
第百六十八條及び第百六十九條中「委員」を「委員長又は委員」に改める。
第百七十二條中「委員」を「委員長及び委員」に改める。
第百七十五條、第百七十六條及び第百八十二條第四項中「委員」を「委員長、委員」に改める。
第百八十五條第一項中「第二十六條」の下に「(第二十七條において準用する場合を含む。)」を加える。
第百八十八條第二項中「株式」を「当該会社の株式」に改め、同條第三項中「株式の数に異動があつた場合」の下に「(当該会社の発行した他の株式を新たに取得し、又は処分した場合を含む。)」を加える。
第百九十一條の次に次の一條を加える。
第百九十一條の二 何人も、有価証券の発行者、引受人又は証券業者から対価を受け、又は受けるべき約束をして、有価証券又は有価証券の発行者に関し投資についての判断を提供すべき意見を新聞紙若しくは雑誌に掲載し、又は文書、放送、映画その他の方法を用いて一般に表示する場合には、当該対価を受け、又は受けるべき約束をしてなす旨の表示を併せてしなければならない。但し、広告料を受け、又は受けるべき約束をしている者が、当該広告料を対価とし、広告として表示する場合については、この限りでない。
第百九十三條を次のように改める。
第百九十三條 この法律の規定により提出される貸借対照表、損益計算書その他の財務計算に関する書類は、証券取引委員会が一般に公正妥当であると認められるところに従つて証券取引委員会規則で定める用語、樣式及び作成方法により、これを作成しなければならない。
第百九十三條の次に次の一條を加える。
第百九十三條の二 証券取引所に上場されている株式の発行会社その他の者で証券取引委員会規則で定めるものが、この法律の規定により提出する貸借対照表、損益計算書その他の財務計算に関する書類には、その者と特別の利害関係のない公認会計士の監査証明を受けなければならない。
前項の特別の利害関係とは、公認会計士が前項の規定により貸借対照表、損益計算書その他の財務計算に関する書類を提出する者との間に有する公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第二十四條に規定する関係及び公認会計士がその者に対し株主若しくは出資者として有する関係又はその者の営業若しくは財産経理に関して有する関係で、証券取引委員会が公益又は投資者保護のため必要且つ適当であると認めて証券取引委員会規則で定めるものをいう。
第一項の公認会計士の監査証明は、証券取引委員会規則で定める基準及び手続によつて、これを行わなければならない。
公認会計士がこの法律の規定により証券取引委員会に提出される貸借対照表、損益計算書その他の財務計算に関する書類について監査証明をした場合において、当該監査証明が公認会計士法第三十條に規定するものであるときその他不正なものであるときは、証券取引委員会は、当該公認会計士に通知して審問を行つた後、理由を示し、一年以内の期間を定めて、証券取引委員会に提出される貸借対照表、損益計算書その他の財務計算に関する書類で当該公認会計士の監査証明に係るものは、これを受理しない旨を決定することができる。この場合においては、証券取引委員会は、その旨を当該公認会計士に通知し、且つ、公表しなければならない。
第百九十四條中「株式」を「株式の発行会社の株式」に改める。
第百九十五條の次に次の一條を加える。
第百九十五條の二 この法律の規定は、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二十二年法律第五十四号)の適用を排除し、又は同法に基く公正取引委員会の権限を制限するものと解釈してはならない。
第二百五條第一号中「第三十條第四項(第三十三條第二項において準用する場合を含む。)、」の下に「第四十一條の二第二項、」を加え、「第六十一條、第百二十九條第一項、第百三十三條、」を削り、同條第十号を次のように改める。
十 第五十六條第二項又は第三項の規定による届出について虚僞の届出をした者
同條第十一号を次のように改める。
十一 第百十一條の規定による申請書の写若しくは添附書類の写を提出せず、又は虚偽の記載をした申請書若しくはその写若しくは添附書類若しくはその写を提出した者
第二百八條第一号中「第四條第三項」の下に「、第四十九條第一項、第六十一條、第百二十九條第一項又は第百三十三條」を加え、同條第八号を次のように改める。