(訴訟費用等臨時措置法の一部を改正する法律)
法令番号: 法律第12号
公布年月日: 昭和21年8月27日
法令の形式: 法律

提案理由 (AIによる要約)

訴訟費用及び執達吏手数料等について、戦後の経済情勢の著しい変化により、現行の額が実状に合わなくなった。このままでは民刑訴訟関係人に不利益が生じ、訴訟事件の円滑な進行が阻害され、執達吏の生計維持も困難となる。そこで、物価状況等を考慮し、費用を現行の3倍程度に増額する。ただし特殊な事情がある場合は個別に補正を加える。また、経済情勢の先行きが不透明なため、この措置を当分の間の臨時特例とする改正を行うものである。

参照した発言:
第90回帝国議会 貴族院 本会議 第10号

審議経過

第90回帝国議会

貴族院
本会議 - 第10号
(昭和21年7月10日)
罹災都市借地借家臨時処理法案特別委員会 - 第1号
(昭和21年7月11日)
罹災都市借地借家臨時処理法案特別委員会 - 第9号
(昭和21年7月23日)
本会議 - 第14号
(昭和21年7月25日)
衆議院
本会議 - 第24号
(昭和21年8月3日)
罹災都市借地借家臨時処理法案委員会 - 第7号
(昭和21年8月7日)
罹災都市借地借家臨時処理法案委員会 - 第9号
(昭和21年8月12日)
本会議 - 第28号
(昭和21年8月13日)
朕は、帝國議會の協贊を經た訴訟費用等臨時措置法の一部を改正する法律を裁可し、ここにこれを公布せしめる。
御名御璽
昭和二十一年八月二十六日
内閣總理大臣　吉田茂
司法大臣　木村篤太郎
法律第十二號
訴訟費用等臨時措置法の一部を次のやうに改正する。
第一條中「戰時ニ於ケル」を削り、「特例ハ」の下に「當分ノ内」を加へる。
第二條中「百分ノ百」を「百分ノ九百」に改める。
第三條中「五圓」を「十五圓」に、「日當ハ十五圓」を「日當ハ四十五圓」に、「止宿料ハ十五圓」を「止宿料ハ四十圓」に、「一圓」を「三圓」に改める。
第四條第一項中「二圓」を「六圓」に、「五圓」を「十五圓」に、「五十錢」を「三圓」に、「十圓」を「三十圓」に改め、同條第二項中「前項」を「前四項」に、「百分ノ百」を「百分ノ八百」に改め、「及大正八年法律第四十一號」を削り、同條に第一項乃至第三項として次のやうに加へる。
執達吏手數料規則第二條ノ手數料ハ五十三錢、同法第十四條ノ書記料ハ四十七錢、同法第十五條ノ手數料ハ一圓五錢ヲ増加ス
執達吏手數料規則第三條第一項ノ手數料ハ左ノ區別ニ從フ
執行スベキ債權額　手數料
二百圓マデ　五圓
五百圓マデ　十圓
千圓マデ　十五圓
二千五百圓マデ　二十圓
五千圓マデ　二十五圓
一萬圓マデ　三十圓
一萬圓ヲ超ユルトキ　四十圓
執達吏手數料規則第九條第一項ノ手數料ハ左ノ區別ニ從フ
競賣金額　手數料
二百圓マデ　十圓
五百圓マデ　二十圓
千圓マデ　三十五圓
二千五百圓マデ　五十圓
五千圓マデ　六十五圓
一萬圓マデ　百圓
一萬圓ヲ超ユルトキハ一萬圓毎ニ三十圓ヲ加フ但シ一萬圓ニ滿タザルモ一萬圓ト看做シテ算定ス
附則第三項を削る。
附　則
この法律施行の期日は、勅令でこれを定める。
大正八年法律第四十一條（執達吏の手數料及び立替金増額に關する法律）は、これを廢止する。
この法律施行前に要した費用については、なほ從前の例による。
朕は、帝国議会の協賛を経た訴訟費用等臨時措置法の一部を改正する法律を裁可し、ここにこれを公布せしめる。
御名御璽
昭和二十一年八月二十六日
内閣総理大臣　吉田茂
司法大臣　木村篤太郎
法律第十二号
訴訟費用等臨時措置法の一部を次のやうに改正する。
第一条中「戦時ニ於ケル」を削り、「特例ハ」の下に「当分ノ内」を加へる。
第二条中「百分ノ百」を「百分ノ九百」に改める。
第三条中「五円」を「十五円」に、「日当ハ十五円」を「日当ハ四十五円」に、「止宿料ハ十五円」を「止宿料ハ四十円」に、「一円」を「三円」に改める。
第四条第一項中「二円」を「六円」に、「五円」を「十五円」に、「五十銭」を「三円」に、「十円」を「三十円」に改め、同条第二項中「前項」を「前四項」に、「百分ノ百」を「百分ノ八百」に改め、「及大正八年法律第四十一号」を削り、同条に第一項乃至第三項として次のやうに加へる。
執達吏手数料規則第二条ノ手数料ハ五十三銭、同法第十四条ノ書記料ハ四十七銭、同法第十五条ノ手数料ハ一円五銭ヲ増加ス
執達吏手数料規則第三条第一項ノ手数料ハ左ノ区別ニ従フ
執行スベキ債権額　手数料
二百円マデ　五円
五百円マデ　十円
千円マデ　十五円
二千五百円マデ　二十円
五千円マデ　二十五円
一万円マデ　三十円
一万円ヲ超ユルトキ　四十円
執達吏手数料規則第九条第一項ノ手数料ハ左ノ区別ニ従フ
競売金額　手数料
二百円マデ　十円
五百円マデ　二十円
千円マデ　三十五円
二千五百円マデ　五十円
五千円マデ　六十五円
一万円マデ　百円
一万円ヲ超ユルトキハ一万円毎ニ三十円ヲ加フ但シ一万円ニ満タザルモ一万円ト看做シテ算定ス
附則第三項を削る。
附　則
この法律施行の期日は、勅令でこれを定める。
大正八年法律第四十一条（執達吏の手数料及び立替金増額に関する法律）は、これを廃止する。
この法律施行前に要した費用については、なほ従前の例による。