朕帝國議會ノ協贊ヲ經タル揮發油稅法ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十二年三月三十日
內閣總理大臣 林銑十郞
大藏大臣 結城豊太郞
法律第六號
揮發油稅法
第一條 揮發油ニハ本法ニ依リ揮發油稅ヲ課ス但シ石炭、亞炭、油母頁岩又ハ天然瓦斯ヲ原料トシテ製造シタル揮發油ニ付テハ此ノ限ニ在ラズ
第二條 本法ニ於テ揮發油トハ攝氏十五度ニ於ケル比重〇・八〇一七ヲ超エザル礦油ヲ謂フ
第三條 揮發油稅ノ稅率ハ一キロリットルニ付十三圓二十錢トス
第四條 揮發油ヲ製造セントスル者ハ製造場一個所每ニ政府ニ申告スベシ其ノ製造ヲ廢止セントスルトキ亦同ジ
第五條 揮發油ノ販賣業ヲ營マントスル者ハ販賣場一個所每ニ政府ニ申告スベシ其ノ販賣業ヲ廢止セントスルトキ亦同ジ
第六條 揮發油稅ハ製造場又ハ保稅地域ヨリ揮發油ヲ引取ルトキ引取人ヨリ之ヲ徵收ス但シ命令ノ定ムル所ニ依リ揮發油稅額ニ相當スル擔保ヲ提供シタルトキハ二月內其ノ徵收ヲ猶豫スルコトヲ得
前項但書ノ規定ニ依リ擔保ヲ提供シタル者期限內ニ稅金ヲ納付セザルトキハ擔保ヲ以テ之ニ充ツ但シ金錢以外ノ擔保ハ之ヲ公賣ニ付シ稅金及公賣ノ費用ニ充テ不足金アルトキハ之ヲ追徵シ殘金アルトキハ之ヲ還付ス
第七條 政府ノ承認ヲ受ケ他ノ製造場又ハ藏置場ニ移入スル目的ヲ以テ製造場又ハ保稅地域ヨリ引取ル揮發油ニ付テハ前條ノ規定ヲ適用セズ
前項ノ場合ニ於テハ引取先ヲ以テ製造場ト看做シ引取人ヲ以テ製造者ト看做ス
第一項ノ揮發油ニシテ政府ノ指定シタル期間內ニ引取先ニ移入セラレザルモノニ付テハ引取人ヨリ直ニ其ノ揮發油稅ヲ徵收ス但シ災害其ノ他已ムコトヲ得ザル事由ニ因リ亡失シタルモノニ付政府ノ承認ヲ受ケタルトキハ揮發油稅ヲ免除ス
第八條 政府ノ承認ヲ受ケ輸出ノ目的ヲ以テ製造場ヨリ引取ル揮發油ニ付テハ命令ノ定ムル所ニ依リ揮發油稅ヲ免除ス
前項ノ揮發油ニシテ引取後六月內ニ輸出セラレタルコトノ證明ナキモノニ付テハ引取人ヨリ直ニ其ノ揮發油稅ヲ徵收ス但シ災害其ノ他已ムコトヲ得ザル事由ニ因リ亡失シタルモノニ付政府ノ承認ヲ受ケタルトキハ揮發油稅ヲ免除ス
第九條 前條第一項ノ揮發油ハ之ヲ本法施行地ニ於テ消費シ又ハ本法施行地ニ於テ消費スル目的ヲ以テ讓渡スコトヲ得ズ但シ政府ノ承認ヲ受ケタルトキハ此ノ限ニ在ラズ
前項ノ承認ヲ受ケタル揮發油ニ付テハ直ニ其ノ揮發油稅ヲ徵收ス
第十條 政府ハ第七條第一項又ハ第八條第一項ノ揮發油ニ付必要アリト認ムルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ引取人ヲシテ其ノ揮發油稅額ニ相當スル擔保ヲ提供セシムルコトヲ得
第六條第二項ノ規定ハ前項ノ擔保ニ付之ヲ準用ス
第十一條 揮發油稅ヲ納付シ又ハ其ノ徵收ノ猶豫ヲ受ケ製造場ヨリ引取リタル揮發油ヲ同一製造場ニ戾入シタル場合ニ於テ豫メ政府ノ承認ヲ受ケタルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ其ノ揮發油ヲ製造場ヨリ引取ルモ更ニ揮發油稅ノ徵收ヲ爲サズ
第十二條 揮發油ハ第六條第一項但書、第七條第一項、第八條第一項又ハ前條ノ場合ヲ除クノ外揮發油稅納付前之ヲ製造場又ハ保稅地域ヨリ引取ルコトヲ得ズ
第十三條 揮發油ハ第六條第一項但書ノ場合ヲ除クノ外揮發油稅納付前之ヲ消費スルコトヲ得ズ
第十四條 第六條第一項但書ノ場合ヲ除クノ外揮發油稅納付前ニ於テ揮發油ニ礦油以外ノ物ヲ混和シタルトキハ第二條ノ規定ニ拘ラズ其ノ混和ニ因リ製成シタル物ヲ以テ揮發油ト看做ス
前項ノ場合ニ於テ政府ノ指定スル物ヲ混和シタルトキハ其ノ混和ニ因リ增量シタル分ニ對スル揮發油稅ヲ免除ス
第十五條 揮發油稅ヲ納付シ又ハ其ノ徵收ノ猶豫ヲ受ケタル揮發油ニハ揮發油以外ノ礦油ヲ混和スルコトヲ得ズ但シ混和ニ依リ攝氏十五度ニ於ケル比重〇・八〇一七ヲ超ユル礦油ヲ製成スルハ此ノ限ニ在ラズ
第十六條 揮發油ノ製造者又ハ販賣業者ハ命令ノ定ムル所ニ依リ揮發油ノ製造、貯藏又ハ販賣ニ關スル事實ヲ帳簿ニ記載スベシ
第十七條 收稅官吏ハ揮發油ノ製造者若ハ販賣業者ニ對シテ質問ヲ爲シ又ハ左ニ揭グル物件ニ付檢査ヲ爲シ若ハ監督上必要ノ處分ヲ爲スコトヲ得
一 製造者又ハ販賣業者ノ所持スル揮發油
二 揮發油ノ製造、貯藏又ハ販賣ニ關スル一切ノ帳簿書類
三 揮發油ノ製造、貯藏又ハ販賣上必要ナル建設物、機械、器具、容器、原料其ノ他ノ物件
第十八條 前二條ノ規定ハ揮發油以外ノ礦油ノ製造者又ハ販賣業者ニ付之ヲ準用ス
第十九條 左ノ各號ノ一ニ該當スル者ハ揮發油稅五倍ニ相當スル罰金ニ處シ直ニ其ノ揮發油稅ヲ徵收ス但シ罰金額ガ二十圓ニ滿タザルトキハ之ヲ二十圓トス
一 政府ニ申吿セズシテ第一條但書以外ノ揮發油ヲ製造シタル者
二 第九條第一項ノ規定ニ違反シ揮發油ヲ消費シ又ハ消費ノ目的ヲ以テ讓渡シタル者
三 第十二條ノ規定ニ違反シ揮發油ヲ引取リタル者
四 第十三條ノ規定ニ違反シ揮發油ヲ消費シタル者
五 第十五條ノ規定ニ違反シ揮發油ニ揮發油以外ノ礦油ヲ混和シタル者
六 前各號ノ外詐僞其ノ他不正ノ行爲ヲ以テ揮發油稅ヲ逋脫シ又ハ逋脫セントシタル者
前項第五號ニ該當スル者ニ付テハ其ノ揮發油稅額ハ混和ニ因リ製成セラレタル物ノ數量ニ依リ之ヲ計算ス
第二十條 左ノ各號ノ一ニ該當スル者ハ百圓以下ノ罰金又ハ科料ニ處ス
一 第十六條ノ規定ニ依ル帳簿ノ記載ヲ怠リ若ハ詐リ又ハ帳簿ヲ隱匿シタル者
二 政府ニ申吿セズシテ第一條但書ノ揮發油ヲ製造シタル者
三 第十七條ノ規定ニ依ル收稅官吏ノ質問ニ對シ答辯ヲ爲サズ若ハ虛僞ノ陳述ヲ爲シ又ハ其ノ職務ノ執行ヲ拒ミ、妨ゲ若ハ忌避シタル者
第二十一條 第十九條ノ罪ヲ犯シタル者ニハ刑法第三十八條第三項但書、第三十九條第二項、第四十條、第四十一條、第四十八條第二項、第六十三條及第六十六條ノ規定ヲ適用セズ
第二十二條 揮發油ノ製造者又ハ販賣業者ノ代理人、戶主、家族、同居者、雇人其ノ他ノ從業者ガ其ノ業務ニ關シ本法ヲ犯シタルトキハ其ノ製造者又ハ販賣業者ヲ處罰ス
第二十三條 本法ニ於テ保稅地域ト稱スルハ關稅法ノ定ムル所ニ依ル
附 則
本法ハ昭和十二年四月一日ヨリ之ヲ施行ス
本法施行前ヨリ引續キ揮發油ヲ製造シ又ハ其ノ販賣業ヲ營ム者本法施行後一月內ニ其ノ旨ヲ政府ニ申吿スルトキハ本法施行ノ日ニ於テ本法ニ依リ申吿シタルモノト看做ス
前項ノ揮發油製造者又ハ販賣業者ガ本法施行ノ際製造場又ハ保稅地域以外ノ場所ニ於テ十キロリットル以上ノ揮發油ヲ所持スル場合ニ於テハ其ノ者ニ於テ本法施行ノ日ニ之ヲ製造場ヨリ引取リタルモノト看做シ昭和十二年五月三十一日限其ノ揮發油稅ヲ徵收ス
前項ノ揮發油ニ付テハ其ノ數量及貯藏ノ場所ヲ第二項ノ申吿ト同時ニ政府ニ申吿スベシ
明治四十四年法律第四十五號第一條中「砂糖消費稅法、」及「、石油消費稅法」ヲ削リ同法第二條中「石油消費稅法」ヲ「揮發油稅法」ニ、同法第三條中「石油消費稅法」ヲ「揮發油稅法」ニ、「石油」ヲ「揮發油」ニ改ム
大正九年法律第五十一號中「織物製品、」ノ下ニ「揮發油、」ヲ加フ
朕帝国議会ノ協賛ヲ経タル揮発油税法ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十二年三月三十日
内閣総理大臣 林銑十郎
大蔵大臣 結城豊太郎
法律第六号
揮発油税法
第一条 揮発油ニハ本法ニ依リ揮発油税ヲ課ス但シ石炭、亜炭、油母頁岩又ハ天然瓦斯ヲ原料トシテ製造シタル揮発油ニ付テハ此ノ限ニ在ラズ
第二条 本法ニ於テ揮発油トハ摂氏十五度ニ於ケル比重〇・八〇一七ヲ超エザル礦油ヲ謂フ
第三条 揮発油税ノ税率ハ一キロリットルニ付十三円二十銭トス
第四条 揮発油ヲ製造セントスル者ハ製造場一個所毎ニ政府ニ申告スベシ其ノ製造ヲ廃止セントスルトキ亦同ジ
第五条 揮発油ノ販売業ヲ営マントスル者ハ販売場一個所毎ニ政府ニ申告スベシ其ノ販売業ヲ廃止セントスルトキ亦同ジ
第六条 揮発油税ハ製造場又ハ保税地域ヨリ揮発油ヲ引取ルトキ引取人ヨリ之ヲ徴収ス但シ命令ノ定ムル所ニ依リ揮発油税額ニ相当スル担保ヲ提供シタルトキハ二月内其ノ徴収ヲ猶予スルコトヲ得
前項但書ノ規定ニ依リ担保ヲ提供シタル者期限内ニ税金ヲ納付セザルトキハ担保ヲ以テ之ニ充ツ但シ金銭以外ノ担保ハ之ヲ公売ニ付シ税金及公売ノ費用ニ充テ不足金アルトキハ之ヲ追徴シ残金アルトキハ之ヲ還付ス
第七条 政府ノ承認ヲ受ケ他ノ製造場又ハ蔵置場ニ移入スル目的ヲ以テ製造場又ハ保税地域ヨリ引取ル揮発油ニ付テハ前条ノ規定ヲ適用セズ
前項ノ場合ニ於テハ引取先ヲ以テ製造場ト看做シ引取人ヲ以テ製造者ト看做ス
第一項ノ揮発油ニシテ政府ノ指定シタル期間内ニ引取先ニ移入セラレザルモノニ付テハ引取人ヨリ直ニ其ノ揮発油税ヲ徴収ス但シ災害其ノ他已ムコトヲ得ザル事由ニ因リ亡失シタルモノニ付政府ノ承認ヲ受ケタルトキハ揮発油税ヲ免除ス
第八条 政府ノ承認ヲ受ケ輸出ノ目的ヲ以テ製造場ヨリ引取ル揮発油ニ付テハ命令ノ定ムル所ニ依リ揮発油税ヲ免除ス
前項ノ揮発油ニシテ引取後六月内ニ輸出セラレタルコトノ証明ナキモノニ付テハ引取人ヨリ直ニ其ノ揮発油税ヲ徴収ス但シ災害其ノ他已ムコトヲ得ザル事由ニ因リ亡失シタルモノニ付政府ノ承認ヲ受ケタルトキハ揮発油税ヲ免除ス
第九条 前条第一項ノ揮発油ハ之ヲ本法施行地ニ於テ消費シ又ハ本法施行地ニ於テ消費スル目的ヲ以テ譲渡スコトヲ得ズ但シ政府ノ承認ヲ受ケタルトキハ此ノ限ニ在ラズ
前項ノ承認ヲ受ケタル揮発油ニ付テハ直ニ其ノ揮発油税ヲ徴収ス
第十条 政府ハ第七条第一項又ハ第八条第一項ノ揮発油ニ付必要アリト認ムルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ引取人ヲシテ其ノ揮発油税額ニ相当スル担保ヲ提供セシムルコトヲ得
第六条第二項ノ規定ハ前項ノ担保ニ付之ヲ準用ス
第十一条 揮発油税ヲ納付シ又ハ其ノ徴収ノ猶予ヲ受ケ製造場ヨリ引取リタル揮発油ヲ同一製造場ニ戻入シタル場合ニ於テ予メ政府ノ承認ヲ受ケタルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ其ノ揮発油ヲ製造場ヨリ引取ルモ更ニ揮発油税ノ徴収ヲ為サズ
第十二条 揮発油ハ第六条第一項但書、第七条第一項、第八条第一項又ハ前条ノ場合ヲ除クノ外揮発油税納付前之ヲ製造場又ハ保税地域ヨリ引取ルコトヲ得ズ
第十三条 揮発油ハ第六条第一項但書ノ場合ヲ除クノ外揮発油税納付前之ヲ消費スルコトヲ得ズ
第十四条 第六条第一項但書ノ場合ヲ除クノ外揮発油税納付前ニ於テ揮発油ニ礦油以外ノ物ヲ混和シタルトキハ第二条ノ規定ニ拘ラズ其ノ混和ニ因リ製成シタル物ヲ以テ揮発油ト看做ス
前項ノ場合ニ於テ政府ノ指定スル物ヲ混和シタルトキハ其ノ混和ニ因リ増量シタル分ニ対スル揮発油税ヲ免除ス
第十五条 揮発油税ヲ納付シ又ハ其ノ徴収ノ猶予ヲ受ケタル揮発油ニハ揮発油以外ノ礦油ヲ混和スルコトヲ得ズ但シ混和ニ依リ摂氏十五度ニ於ケル比重〇・八〇一七ヲ超ユル礦油ヲ製成スルハ此ノ限ニ在ラズ
第十六条 揮発油ノ製造者又ハ販売業者ハ命令ノ定ムル所ニ依リ揮発油ノ製造、貯蔵又ハ販売ニ関スル事実ヲ帳簿ニ記載スベシ
第十七条 収税官吏ハ揮発油ノ製造者若ハ販売業者ニ対シテ質問ヲ為シ又ハ左ニ掲グル物件ニ付検査ヲ為シ若ハ監督上必要ノ処分ヲ為スコトヲ得
一 製造者又ハ販売業者ノ所持スル揮発油
二 揮発油ノ製造、貯蔵又ハ販売ニ関スル一切ノ帳簿書類
三 揮発油ノ製造、貯蔵又ハ販売上必要ナル建設物、機械、器具、容器、原料其ノ他ノ物件
第十八条 前二条ノ規定ハ揮発油以外ノ礦油ノ製造者又ハ販売業者ニ付之ヲ準用ス
第十九条 左ノ各号ノ一ニ該当スル者ハ揮発油税五倍ニ相当スル罰金ニ処シ直ニ其ノ揮発油税ヲ徴収ス但シ罰金額ガ二十円ニ満タザルトキハ之ヲ二十円トス
一 政府ニ申告セズシテ第一条但書以外ノ揮発油ヲ製造シタル者
二 第九条第一項ノ規定ニ違反シ揮発油ヲ消費シ又ハ消費ノ目的ヲ以テ譲渡シタル者
三 第十二条ノ規定ニ違反シ揮発油ヲ引取リタル者
四 第十三条ノ規定ニ違反シ揮発油ヲ消費シタル者
五 第十五条ノ規定ニ違反シ揮発油ニ揮発油以外ノ礦油ヲ混和シタル者
六 前各号ノ外詐偽其ノ他不正ノ行為ヲ以テ揮発油税ヲ逋脱シ又ハ逋脱セントシタル者
前項第五号ニ該当スル者ニ付テハ其ノ揮発油税額ハ混和ニ因リ製成セラレタル物ノ数量ニ依リ之ヲ計算ス
第二十条 左ノ各号ノ一ニ該当スル者ハ百円以下ノ罰金又ハ科料ニ処ス
一 第十六条ノ規定ニ依ル帳簿ノ記載ヲ怠リ若ハ詐リ又ハ帳簿ヲ隠匿シタル者
二 政府ニ申告セズシテ第一条但書ノ揮発油ヲ製造シタル者
三 第十七条ノ規定ニ依ル収税官吏ノ質問ニ対シ答弁ヲ為サズ若ハ虚偽ノ陳述ヲ為シ又ハ其ノ職務ノ執行ヲ拒ミ、妨ゲ若ハ忌避シタル者
第二十一条 第十九条ノ罪ヲ犯シタル者ニハ刑法第三十八条第三項但書、第三十九条第二項、第四十条、第四十一条、第四十八条第二項、第六十三条及第六十六条ノ規定ヲ適用セズ
第二十二条 揮発油ノ製造者又ハ販売業者ノ代理人、戸主、家族、同居者、雇人其ノ他ノ従業者ガ其ノ業務ニ関シ本法ヲ犯シタルトキハ其ノ製造者又ハ販売業者ヲ処罰ス
第二十三条 本法ニ於テ保税地域ト称スルハ関税法ノ定ムル所ニ依ル
附 則
本法ハ昭和十二年四月一日ヨリ之ヲ施行ス
本法施行前ヨリ引続キ揮発油ヲ製造シ又ハ其ノ販売業ヲ営ム者本法施行後一月内ニ其ノ旨ヲ政府ニ申告スルトキハ本法施行ノ日ニ於テ本法ニ依リ申告シタルモノト看做ス
前項ノ揮発油製造者又ハ販売業者ガ本法施行ノ際製造場又ハ保税地域以外ノ場所ニ於テ十キロリットル以上ノ揮発油ヲ所持スル場合ニ於テハ其ノ者ニ於テ本法施行ノ日ニ之ヲ製造場ヨリ引取リタルモノト看做シ昭和十二年五月三十一日限其ノ揮発油税ヲ徴収ス
前項ノ揮発油ニ付テハ其ノ数量及貯蔵ノ場所ヲ第二項ノ申告ト同時ニ政府ニ申告スベシ
明治四十四年法律第四十五号第一条中「砂糖消費税法、」及「、石油消費税法」ヲ削リ同法第二条中「石油消費税法」ヲ「揮発油税法」ニ、同法第三条中「石油消費税法」ヲ「揮発油税法」ニ、「石油」ヲ「揮発油」ニ改ム
大正九年法律第五十一号中「織物製品、」ノ下ニ「揮発油、」ヲ加フ