第一條 不正ノ競爭ノ目的ヲ以テ左ノ各號ノ一ニ該當スル行爲ヲ爲シタル者ハ被害者ニ對シ損害賠償ノ責ニ任ズ
一 本法施行ノ地域內ニ於テ取引上廣ク認識セラルル他人ノ氏名、商號、商標、商品ノ容器包裝其ノ他他人ノ商品タルコトヲ示ス表示ト同一若ハ類似ノモノヲ使用シ又ハ之ヲ使用シタル商品ヲ販賣若ハ擴布シテ他人ノ商品ト混同ヲ生ゼシムル行爲
二 假設若ハ僭用ノ商號ニ附加シテ商品ニ虛僞ノ原產地ノ表示ヲ爲シ又ハ之ヲ表示シタル商品ヲ販賣若ハ擴布シテ原產地ノ誤認ヲ生ゼシムル行爲
三 他人ノ商品ノ信用ヲ害スル虛僞ノ事實ヲ陳述シ又ハ之ヲ流布スル行爲
前項ノ行爲ヲ爲シタル者ニ對シテハ裁判所ハ被害者ノ請求ニ因リ損害賠償ニ代ヘ又ハ損害賠償ト共ニ其ノ行爲ノ差止ヲ命ズルコトヲ得
第一項第三號ノ行爲ヲ爲シタル者ニ對シテハ裁判所ハ被害者ノ請求ニ因リ商品ノ信用ヲ囘復スルニ必要ナル處置ヲモ命ズルコトヲ得
第二條 商品ノ普通名稱若ハ取引上普通ニ同種ノ商品ニ慣用セラルル地名其ノ他ノ表示ヲ使用スル行爲又ハ之ヲ使用シタル商品ヲ販賣若ハ擴布スル行爲ニ付テハ前條ノ規定ヲ適用セズ
第三條 外國人ニシテ本法施行ノ地域內ニ住所又ハ營業所ヲ有セザルモノハ條約又ハ之ニ準ズベキモノニ別段ノ規定アル場合ヲ除クノ外第一條ノ請求ヲ爲スコトヲ得ズ
第四條 外國ノ國ノ紋章、旗章其ノ他ノ徽章ニシテ主務大臣ノ指定スルモノト同一又ハ類似ノモノハ其ノ國ノ當該官廳ノ許可ナクシテ之ヲ商標トシテ使用シ又ハ之ヲ商標トシテ使用シタル商品ヲ販賣若ハ擴布スルコトヲ得ズ
前項ノ紋章ハ其ノ國ノ當該官廳ノ許可ナクシテ商品ノ原產地ノ誤認ヲ生ゼシムル方法ニ依リ取引上之ヲ使用シ又ハ之ヲ使用シタル商品ヲ販賣若ハ擴布スルコトヲ得ズ
外國ノ官ノ監督用又ハ證明用ノ印章又ハ記號ニシテ主務大臣ノ指定スルモノト同一又ハ類似ノモノハ其ノ國ノ當該官廳ノ許可ナクシテ之ヲ同一若ハ類似ノ商品ノ商標トシテ使用シ又ハ之ヲ使用シタル商品ヲ販賣若ハ擴布スルコトヲ得ズ
帝國ノ紋章、旗章其ノ他ノ徽章又ハ官ノ監督用若ハ證明用ノ印章若ハ記號ノ使用ノ許可ヲ當該官廳ヨリ受ケタルトキハ外國ノ國ノ紋章、旗章其ノ他ノ徽章又ハ官ノ監督用若ハ證明用ノ印章若ハ記號ト同一又ハ類似ノモノナル場合ト雖モ前三項ノ規定ヲ適用セズ
第五條 前條ノ規定ニ違反シタル者ハ千圓以下ノ罰金ニ處ス
第六條 第一條第一項第一號第二號及第四條第一項乃至第三項ノ規定ハ特許法、實用新案法、意匠法又ハ商標法ニ依リ權利ノ行使ト認メラルル行爲ニハ之ヲ適用セズ