第一條 同一種類ノ重要輸出品ノ輸出ヲ業トスル者又ハ同一市場ヲ目的トシテ商品ノ輸出ヲ業トスル者ハ其ノ輸出貿易ノ振興ヲ圖ル爲共同ノ施設ヲ爲ス目的ヲ以テ輸出組合ヲ設立スルコトヲ得
第四條 輸出組合ハ其ノ名稱中ニ輸出組合ナル文字ヲ用フヘシ
輸出組合ニ非サルモノハ其ノ名稱中ニ輸出組合ナル文字ヲ用フルコトヲ得ス
第五條 同一又ハ重複スル地區ニ於テ二個以上ノ同種ノ輸出組合ヲ設立スルコトヲ得ス但シ特別ノ事情アルトキハ此ノ限ニ在ラス
第六條 輸出組合ハ定款ノ定ムル所ニ依リ其ノ經費ノ一部ヲ組合員ニ分賦スルコトヲ得
第七條 輸出組合ハ定款ノ定ムル所ニ依リ定款違反者ニ對シ過怠金ヲ課スルコトヲ得
第八條 營業上ノ弊害ヲ矯正スル爲必要ト認ムルトキハ主務大臣ハ輸出組合ニ對シ必要ナル施設ヲ命スルコトヲ得
第九條 營業上ノ弊害ヲ矯正スル爲特ニ必要ト認ムルトキハ主務大臣ハ命令ノ定ムル所ニ依リ輸出組合ノ組合員ニ非サル者ニシテ其ノ組合ノ地區內ニ於テ組合員タル資格ヲ有スルモノヲシテ其ノ組合ノ定ムル取締又ハ制限ニ依ラシムルコトヲ得
第十條 本法ニ依リ登記スヘキ事項ハ登記前ニ在リテハ之ヲ以テ第三者ニ對抗スルコトヲ得ス
第十一條 本法ニ依リ登記スヘキ事項ハ其ノ事實ノ生シタル後二週間內ニ之ヲ登記スヘシ
登記スヘキ事項ニシテ主務大臣ノ認可ヲ要スルモノハ其ノ認可書ノ到達シタル時ヨリ登記ノ期間ヲ起算ス
第十二條 輸出組合ヲ設立セムトスルトキハ豫メ地區ヲ定メ其ノ地區內ニ於テ組合員タル資格ヲ有スル者ノ過半數ノ同意ヲ得テ創立總會ヲ開キ定款其ノ他必要ナル事項ヲ定メ役員ヲ選任シ主務大臣ノ認可ヲ受クヘシ
前項ノ同意ヲ得ルコト能ハサルトキト雖特別ノ事由アル場合ニ於テハ主務大臣ノ認可ヲ受ケ創立總會ヲ招集スルコトヲ得
第十三條 創立總會ニ於ケル議決及役員ノ選任ハ設立同意者ノ三分ノ二以上ノ同意ヲ以テ之ヲ爲ス
第十四條 設立同意者ハ創立總會ニ於テ代理人ヲ以テ其ノ議決權ヲ行フコトヲ得但シ設立同意者ニ非サレハ代理人タルコトヲ得ス
第十六條 輸出組合ハ出資ノ第一囘ノ拂込アリタル後二週間內ニ各事務所ノ所在地ニ於テ設立ノ登記ヲ爲スヘシ
登記スヘキ事項左ノ如シ
一 前條第一號乃至第三號、第七號及第十五號ニ揭ケタル事項
前項ニ揭ケタル事項中ニ變更ヲ生シタルトキハ其ノ登記ヲ爲スヘシ但シ前項第三號ニ揭ケタル事項ニ付テハ每事業年度末日ノ現在ニ依リ事業年度終了後一月內ニ登記ヲ爲スコトヲ得
組合員ノ有スヘキ出資口數ハ五十口ヲ超ユルコトヲ得ス但シ特別ノ事由アルトキハ定款ノ定ムル所ニ依リ之ヲ增加スルコトヲ得
第十八條 組合員ノ責任ハ第六條ノ規定ニ依ル費用負擔ノ外其ノ出資額ヲ限度トス
第十九條 組合員ハ總組合員ノ五分ノ一以上ノ同意ヲ得テ會議ノ目的タル事項及其ノ招集ノ理由ヲ記載シタル書面ヲ理事ニ提出シテ總會ノ招集ヲ請求スルコトヲ得
理事カ正當ノ理由ナクシテ前項ノ規定ニ依ル請求アリタル後二週間內ニ總會招集ノ手續ヲ爲ササルトキハ請求者ハ主務大臣ノ認可ヲ受ケ之ヲ招集スルコトヲ得
理事及監事ハ總會ニ於テ組合員中ヨリ之ヲ選任ス但シ組合設立當時ノ理事及監事ハ創立總會ニ於テ設立同意者ノ中ヨリ之ヲ選任スヘシ
特別ノ事由アルトキハ理事ハ組合員又ハ設立同意者ニ非サル者ヨリ之ヲ選任スルコトヲ得此ノ場合ニ於テハ其ノ選任ニ付主務大臣ノ認可ヲ受クヘシ
第一項ノ規定ニ依ル役員ノ外定款ノ定ムル所ニ依リ他ノ役員ヲ置クコトヲ得
第二十一條 組合員ハ總會ニ於テ各一個ノ議決權ヲ有ス但シ定款ノ定ムル所ニ依リ一人ニ付議決權總數ノ十分ノ一ヲ超エサル範圍內ニ於テ出資口數ニ應シ二個以上ノ議決權ヲ有セシムルコトヲ得
第二十二條 經費ノ一部ヲ組合員ニ分賦スル輸出組合ニ在リテハ其ノ經費ノ收支豫算及分賦收入方法ハ總會ノ議決ヲ經ヘシ但シ組合設立當時ノ經費ノ收支豫算及分賦收入方法ハ創立總會ニ於テ之ヲ議決スヘシ
前項ノ總會ノ議決ハ總組合員ノ半數以上出席シ其ノ議決權ノ四分ノ三以上ヲ以テ之ヲ爲スヘシ但シ定款ニ別段ノ定アルトキハ此ノ限ニ在ラス
第二十三條 組合員タル資格ヲ有スル者輸出組合ニ加入セムトスルトキハ組合ハ正當ノ理由ナクシテ加入ニ困難ナル條件ヲ附シ又ハ其ノ加入ヲ拒ムコトヲ得ス
第二十四條 組合員ハ命令ノ定ムル所ニ依リ一定ノ期間前ニ豫告ヲ爲シ輸出組合ノ承諾ヲ得タル場合ニハ事業年度ノ終ニ於テ脫退スルコトヲ得
組合ハ正當ノ理由ナクシテ前項ノ承諾ヲ拒ムコトヲ得ス
第二十五條 檢査ヲ行フ輸出組合ニ在リテハ檢査員ヲ置クヘシ
第二十六條 輸出組合ハ檢査員ノ服務ニ關スル規程ヲ定メ主務大臣ノ認可ヲ受クヘシ
第二十七條 主務大臣必要ト認ムルトキハ檢査員ノ選任又ハ解任ヲ爲スコトヲ得
第二十八條 主務大臣必要ト認ムルトキハ輸出組合ニ對シ經費ノ收支豫算、其ノ分賦收入方法又ハ定款ノ變更ヲ命スルコトヲ得
第二十九條 設立ノ登記ハ理事及監事ノ全員ノ申請ニ因リテ之ヲ爲スヘシ
申請書ニハ定款及創立總會又ハ總會ノ決議錄、出資ノ總口數ヲ證スル書面、出資ノ第一囘ノ拂込アリタルコトヲ證スル書面竝理事及監事ノ資格ヲ證スル書面ヲ添附スヘシ
第三十條 事務所ノ新設、移轉其ノ他登記事項ノ變更ノ登記ハ理事又ハ淸算人ノ申請ニ因リテ之ヲ爲スヘシ但シ合併又ハ出資一口ノ金額減少ニ因ル變更ノ登記ハ理事及監事ノ全員ヨリ之ヲ爲スヘシ
申請書ニハ申請人ノ資格ヲ證スル書面及登記事項ノ變更ヲ證スル書面ヲ添附スヘシ但シ前ニ登記ノ申請ヲ爲シタル申請人カ同一登記所ニ前項ノ申請ヲ爲ス場合ニ於テハ其ノ資格ヲ證スル書面ヲ添附スルコトヲ要セス
出資一口ノ金額減少ノ登記申請書ニハ前項ニ規定スル書面ノ外本法ニ依リ催告ヲ爲シタルコト及異議ヲ述ヘタル債權者アル場合ニ於テハ之ニ對シ辨濟ヲ爲シ又ハ擔保ヲ供シタルコトヲ證スル書面ヲ添附ヘシ
第三十一條 解散ノ登記ハ合併ニ因ル解散ノ場合ニ於テハ解散シタルトキノ理事及監事ノ全員、其ノ他ノ場合ニ於テハ淸算人ノ申請ニ因リテ之ヲ爲スヘシ
申請書ニハ解散ノ事由ヲ證スル書面及理事カ淸算人タラサル場合ニ於テハ申請人ノ資格ヲ證スル書面ヲ添附スヘシ
前條第三項ノ規定ハ合併ニ因ル解散ノ登記ノ申請ニ付之ヲ準用ス
輸出組合カ命令ニ因リテ解散シタルトキハ登記所ハ主務大臣ノ囑託ニ因リテ登記ヲ爲スヘシ
第三十二條 淸算結了ノ登記ハ淸算人ノ申請ニ因リテ之ヲ爲スヘシ
第三十三條 民法第四十四條第一項、第四十五條第二項第三項、第四十八條、第五十條、第五十二條第二項、第五十三條乃至第五十五條、第五十九條、第六十條、第六十一條第一項、第六十二條、第六十四條、第六十六條、第七十條、第七十三條、第七十四條及第七十八條乃至第八十一條、非訟事件手續法第百三十八條、第百三十八條ノ二、第百四十一條乃至第百五十一條ノ六、第百五十四條乃至第百五十八條、第百六十五條、第百七十五條、第百七十六條及第百七十八條竝產業組合法第五條、第六條、第十條、第十一條第一項、第十二條、第十八條乃至第二十二條、第二十四條、第二十六條乃至第三十一條ノ二、第三十三條、第三十四條ノ二第一項、第三十五條乃至第三十七條、第三十九條乃至第四十一條、第四十三條乃至第四十六條、第四十八條、第五十一條乃至第五十七條、第六十條乃至第六十一條、第六十二條(第一項第四號ヲ除ク)、第六十三條第一項、第六十三條ノ二乃至第六十五條、第六十六條第一項、第六十七條、第七十條乃至第七十三條ノ三、第七十四條第一項、第七十四條ノ二第一項、第九十六條、第九十七條及第百四條ノ規定ハ輸出組合ニ付之ヲ準用ス但シ民法第四十五條第三項及第四十八條第一項中一週間トアルハ之ヲ二週間トシ產業組合法中地方長官又ハ監督官廳トアルハ之ヲ主務大臣トス
第三十四條 主務大臣ハ本法ニ依ル職權ノ一部ヲ地方長官ニ委任スルコトヲ得
第三十五條 左ノ場合ニ於テハ輸出組合ノ理事、監事又ハ淸算人ヲ十圓以上五百圓以下ノ過料ニ處ス
一 本法ニ依リ行政官廳ノ認可ヲ受クヘキ場合ニ於テ其ノ認可ヲ受ケサルトキ
二 本法ニ依ル登記ヲ爲スコトヲ怠リ又ハ不正ノ登記ヲ爲シタルトキ
三 行政官廳又ハ總會ニ對シ不實ノ申立ヲ爲シ又ハ事實ヲ隱蔽シタルトキ
四 本法ニ依リ行政官廳ノ徵スル報告ヲ差出サス又ハ其ノ檢査ヲ拒ミ其ノ他行政官廳ノ命令又ハ處分ニ從ハサルトキ
六 本法ニ依リ事務所ニ備置クヘキ書類ヲ備ヘサルトキ、其ノ書類ニ記載スヘキ事項ヲ記載セス若ハ不正ノ記載ヲ爲シタルトキ又ハ正當ノ理由ナクシテ其ノ閱覽ヲ拒ミタルトキ
八 本法ニ違反シテ組合カ組合員ノ持分ヲ取得シ又ハ質權ノ目的トシテ之ヲ受ケタルトキ
十 本法ニ違反シテ出資一口ノ金額ヲ減少シ又ハ組合ノ合併ヲ爲シタルトキ
十一 本法ニ依ル公告ヲ爲スコトヲ怠リ又ハ不正ノ公告ヲ爲シタルトキ
十二 淸算ノ場合ニ於テ本法ニ違反シテ辨濟ヲ爲シ又ハ組合財產ノ分配ヲ爲シタルトキ
十三 法令又ハ定款ニ違反シテ剩餘金ヲ處分シタルトキ
第三十六條 第九條ノ規定ニ依ル行政官廳ノ命令ニ違反シタル者ハ十圓以上五百圓以下ノ過料ニ處ス
第三十七條 第四條第二項ノ規定ニ違反シタル者ハ十圓以上二百圓以下ノ過料ニ處ス
第三十八條 非訟事件手續法第二百六條乃至第二百八條ノ規定ハ前三條ノ過料ニ付之ヲ準用ス
第三十九條 輸出組合ノ證票若ハ檢査證ヲ不正ニ使用シタル者、行使ノ目的ヲ以テ證票若ハ檢査證ヲ僞造若ハ變造シタル者又ハ僞造若ハ變造ノ證票若ハ檢査證ヲ使用シタル者ハ三年以下ノ懲役又ハ五百圓以下ノ罰金ニ處ス
第四十條 輸出組合ノ理事、監事若ハ淸算人又ハ檢査員其ノ職務ニ關シ賄賂ヲ收受シ又ハ之ヲ要求若ハ約束シタルトキハ二年以下ノ懲役ニ處ス因テ不正ノ行爲ヲ爲シ又ハ相當ノ行爲ヲ爲ササルトキハ五年以下ノ懲役ニ處ス
前項ノ場合ニ於テ收受シタル賄賂ハ之ヲ沒收ス若シ其ノ全部又ハ一部ヲ沒收スルコト能ハサルトキハ其ノ價額ヲ追徵ス
第四十一條 前條第一項ニ揭ケタル者ニ對シ賄賂ヲ交付、提供又ハ約束シタル者ハ二年以下ノ懲役又ハ五百圓以下ノ罰金ニ處ス
前項ノ罪ヲ犯シタル者自首シタルトキハ其ノ刑ヲ減輕又ハ免除スルコトヲ得
第四十二條 第三十九條ニ揭ケタル罪ハ刑法第三條ノ例ニ、第四十條ニ揭ケタル罪ハ刑法第四條ノ例ニ從フ