海軍燃料廠令
法令番号: 勅令第四十一號
公布年月日: 大正10年3月28日
法令の形式: 勅令
朕海軍燃料廠令ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
大正十年三月二十六日
內閣總理大臣 原敬
海軍大臣 男爵 加藤友三郞
勅令第四十一號
海軍燃料廠令
第一條 海軍燃料廠ハ山口縣都濃郡ニ之ヲ置ク
第二條 海軍燃料廠ハ海軍所要燃料ノ生產、硏究及調査ニ關スルコトヲ掌ル
第三條 海軍燃料廠ハ燃料ノ生產又ハ其ノ指導若ハ技術從事者養成ノ依賴ヲ官廳又ハ民間ヨリ受ケタルトキハ前條ノ規定ニ依ル業務ニ支障ナキ限リ海軍大臣ノ定ムル所ニ依リ之ニ應スルコトヲ得
第四條 海軍燃料廠ニ煉炭部、製油部、採炭部、硏究部、會計部及醫務部ヲ置ク
海軍燃料廠ニ炭鑛ヲ附屬ス炭鑛ハ其ノ所在地名ヲ冠稱ス
炭鑛ノ位置及鑛區ハ海軍大臣之ヲ指定ス
第五條 煉炭部ハ煉炭ノ生產ニ關スルコトヲ掌ル
第六條 製油部ハ液體燃料ノ生產ニ關スルコトヲ掌ル
第七條 採炭部ハ石炭ノ生產ニ關スルコトヲ掌ル
第八條 硏究部ハ燃料ノ硏究及調査竝生產シタル燃料ノ檢査ニ關スルコトヲ掌ル
第九條 會計部ハ會計、給與、物件ノ購買賣却貯藏出納及運搬竝土地鑛區及工作物ニ關スルコトヲ掌ル
第十條 醫務部ハ醫務衞生ニ關スルコトヲ掌ル
第十一條 海軍燃料廠ニ左ノ職員ヲ置ク
廠長
副官
部長
部員
第十二條 廠長ハ吳鎭守府司令長官ニ隸シ廠務ヲ總理ス
第十三條 廠長ハ部下ノ職員缺員中又ハ事故アルトキハ他ノ職員ヲシテ其ノ職務ヲ代理セシムルコトヲ得
第十四條 廠長缺員中又ハ事故アルトキハ部下ノ職員席次ニ從ヒ其ノ職務ヲ代理ス但シ吳鎭守府司令長官特ニ代理者ヲ置キタル場合ハ此ノ限ニ在ラス
第十五條 副官ハ廠長ノ命ヲ承ケ庶務ヲ掌ル
第十六條 部長ハ廠長ノ命ヲ承ケ各部ノ事務ヲ掌ル
第十七條 部員ハ上官ノ命ヲ承ケ服務ス
第十八條 海軍燃料廠ニ判任文官ヲ置ク
第十九條 附ハ海軍特務士官、准士官、下士官兵又ハ判任文官ヲ以テ之ニ充ツ上官ノ命ヲ承ケ事務又ハ技術ニ從事ス
第二十條 海軍燃料廠ニ必要ニ應シ練習又ハ實地硏究ノ爲附トシテ海軍士官又ハ特務士宮ヲ置キ廠長ノ命ヲ承ケ服務セシム
第二十一條 海軍大臣ハ必要ニ應シ採炭部長ヲシテ採炭部ニ關スル會計部所掌事務ノ全部又ハ一部ヲ掌ラシムルコトヨ得
附 則
本令ハ大正十年四月一日ヨリ之ヲ施行ス
海軍採炭所官制及海軍煉炭製造所條例ハ之ヲ廢止ス
朕海軍燃料廠令ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
大正十年三月二十六日
内閣総理大臣 原敬
海軍大臣 男爵 加藤友三郎
勅令第四十一号
海軍燃料廠令
第一条 海軍燃料廠ハ山口県都濃郡ニ之ヲ置ク
第二条 海軍燃料廠ハ海軍所要燃料ノ生産、研究及調査ニ関スルコトヲ掌ル
第三条 海軍燃料廠ハ燃料ノ生産又ハ其ノ指導若ハ技術従事者養成ノ依頼ヲ官庁又ハ民間ヨリ受ケタルトキハ前条ノ規定ニ依ル業務ニ支障ナキ限リ海軍大臣ノ定ムル所ニ依リ之ニ応スルコトヲ得
第四条 海軍燃料廠ニ煉炭部、製油部、採炭部、研究部、会計部及医務部ヲ置ク
海軍燃料廠ニ炭鉱ヲ附属ス炭鉱ハ其ノ所在地名ヲ冠称ス
炭鉱ノ位置及鉱区ハ海軍大臣之ヲ指定ス
第五条 煉炭部ハ煉炭ノ生産ニ関スルコトヲ掌ル
第六条 製油部ハ液体燃料ノ生産ニ関スルコトヲ掌ル
第七条 採炭部ハ石炭ノ生産ニ関スルコトヲ掌ル
第八条 研究部ハ燃料ノ研究及調査並生産シタル燃料ノ検査ニ関スルコトヲ掌ル
第九条 会計部ハ会計、給与、物件ノ購買売却貯蔵出納及運搬並土地鉱区及工作物ニ関スルコトヲ掌ル
第十条 医務部ハ医務衛生ニ関スルコトヲ掌ル
第十一条 海軍燃料廠ニ左ノ職員ヲ置ク
廠長
副官
部長
部員
第十二条 廠長ハ呉鎮守府司令長官ニ隷シ廠務ヲ総理ス
第十三条 廠長ハ部下ノ職員欠員中又ハ事故アルトキハ他ノ職員ヲシテ其ノ職務ヲ代理セシムルコトヲ得
第十四条 廠長欠員中又ハ事故アルトキハ部下ノ職員席次ニ従ヒ其ノ職務ヲ代理ス但シ呉鎮守府司令長官特ニ代理者ヲ置キタル場合ハ此ノ限ニ在ラス
第十五条 副官ハ廠長ノ命ヲ承ケ庶務ヲ掌ル
第十六条 部長ハ廠長ノ命ヲ承ケ各部ノ事務ヲ掌ル
第十七条 部員ハ上官ノ命ヲ承ケ服務ス
第十八条 海軍燃料廠ニ判任文官ヲ置ク
第十九条 附ハ海軍特務士官、准士官、下士官兵又ハ判任文官ヲ以テ之ニ充ツ上官ノ命ヲ承ケ事務又ハ技術ニ従事ス
第二十条 海軍燃料廠ニ必要ニ応シ練習又ハ実地研究ノ為附トシテ海軍士官又ハ特務士宮ヲ置キ廠長ノ命ヲ承ケ服務セシム
第二十一条 海軍大臣ハ必要ニ応シ採炭部長ヲシテ採炭部ニ関スル会計部所掌事務ノ全部又ハ一部ヲ掌ラシムルコトヨ得
附 則
本令ハ大正十年四月一日ヨリ之ヲ施行ス
海軍採炭所官制及海軍煉炭製造所条例ハ之ヲ廃止ス